JP4079192B1 - 定着装置の制御装置、及びこれを用いた定着装置並びに画像形成装置 - Google Patents

定着装置の制御装置、及びこれを用いた定着装置並びに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フラッシュランプへの印加電圧や発光周波数の増加に伴う、消費電力の増加やフラッシュランプの劣化を回避しつつ、定着性を維持することが可能なフラッシュ定着装置を提供する。
【解決手段】2つ以上のフラッシュランプ群34,35に分けられた複数本のフラッシュランプ24を各フラッシュランプ群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段33と、前記発光制御手段によって前記各フラッシュランプ群の発光タイミングを制御することにより、前記複数本のフラッシュランプの照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段43とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、定着装置の制御装置、及びこれを用いた定着装置並びに画像形成装置に関するものである。
特開2000−89606号公報 実開昭55−128055号公報 特開平5−27388号公報
フラッシュランプの照射エネルギーの低下に起因した定着性の悪化を回避し得る技術としては、特開2000−89606号公報や、実開昭55−128055号公報、あるいは特開平5−27388号公報等に開示されたものが、既に提案されている。
上記特開2000−89606号公報に係るフラッシュ定着装置は、フラッシュランプから光エネルギーを照射し、記録紙上のトナー像を定着するフラッシュ定着装置であって、前記フラッシュランプにおける光エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段を設けるように構成したものである。
また、上記実開昭55−128055号公報に係る定着装置は、フラッシュランプを用いて、トナー像を印刷用紙に加熱定着する方式において、センサにより該フラッシュランプの光量の減衰量を監視するとともに該フラッシュランプを発光せしめる電源供給用ランプドライバに情報を送出することにより、該ランプドライバは常に所定の発光量になるよう前記減衰量に応じて該フラッシュランプの発光電圧を上昇するように構成したものである。
さらに、上記特開平5−27388号公報に係る電子写真式印刷装置は、印刷用紙上のトナー画像を定着するための輻射熱を発生するランプを有する定着器と、前記定着器内部の温度を検出する温度センサと、前記ランプに電力を供給するコンデンサと、前記コンデンサへの可変充電電圧を発生する電源と、前記定着器内部の温度に応答して前記可変充電電圧を制御する制御部とを備えるように構成したものである。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、フラッシュランプへの印加電圧や発光周波数の増加に伴う、消費電力の増加やフラッシュランプの劣化を回避しつつ、定着性を維持することが可能なフラッシュ定着装置を提供することにある。
請求項1に記載された発明は、2つ以上の発熱体群に分けられた複数の発熱体を各発熱体群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することにより、前記複数の発熱体の照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えたことを特徴とする定着装置の制御装置である。
請求項2に記載された発明は、2つ以上の発熱体群に分けられた複数の発熱体と、
前記複数の発熱体を各発熱体群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することにより、前記複数の発熱体の照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えたことを特徴とする定着装置である。
請求項3に記載された発明は、前記発光制御手段は、前記各発熱体群の発熱体を各々一定の周期で発光させると共に、前記各発熱体群の発光タイミングのずれが、当該各発熱体群の発光周期の1/2未満となるように発光タイミングを制御することを特徴とする請求項2に記載の定着装置である。
請求項4に記載された発明は、前記補償手段は、前記複数の発熱体に印加する電圧を合わせて制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置である。
請求項5に記載された発明は、前記補償手段は、前記発熱体の累積発光回数に応じて、前記各発熱体群毎に発光させるタイミングを制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置である。
請求項6に記載された発明は、前記補償手段は、前記発熱体の累積発光回数に応じて、前記各発熱体群毎に発光させるタイミングと、前記複数の発熱体に印加する電圧を合わせて制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置である。
請求項7に記載された発明は、前記発熱体の発光強度を検出する発光強度検出手段を備え、
前記補償手段は、前記発光強度検出手段の検出値に応じて、前記各発熱体群毎に発光させるタイミングと、前記複数の発熱体に印加する電圧を合わせて制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置である。
請求項8に記載された発明は、前記各発熱体群の発熱体の発光回数又は定着装置によって定着処理される被記録媒体の枚数を計数する計数手段を備え、
前記補償手段は、前記計数手段の計数値に応じて、前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項9に記載された発明は、前記発熱体の照射エネルギーを検出する照射エネルギー検出手段を備え、
前記照射エネルギー検出手段の検出結果に応じて、前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項10に記載された発明は、前記請求項2乃至9のいずれかに記載された定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項11に記載された発明は、2つ以上の発熱体群に分けられた複数の発熱体と、
前記複数の発熱体を各発熱体群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
前記発熱体によって定着処理を施される被定着媒体の表面温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出結果に応じて、前記発熱体に印加する印加電圧と、前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングとを制御することにより、前記複数の発熱体の照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えたことを特徴とする定着装置である。
請求項12に記載された発明は、前記温度検出手段は、前記被定着媒体に対して最後のトナー像が転写されてから、定着処理が施されるまでの間に配設されていることを特徴とする請求項11に記載の定着装置である。
請求項13に記載された発明は、前記請求項11又は12に記載された定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比較して消費電力の増加やフラッシュランプの劣化を回避しつつ、定着性を維持することが可能となる。
請求項2に記載された発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比較して消費電力の増加やフラッシュランプの劣化を回避しつつ、定着性を維持することが可能となる。
請求項3に記載された発明は、発光タイミングのずれを各フラッシュランプ群の発光周期の1/2未満となるように制御することで、照射エネルギーを本発明の構成を有しない場合に比較して確実に制御することができる。
請求項4に記載された発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比較してよりきめの細かい制御が可能となり、定着性を良好に維持することができる。
請求項5に記載された発明によれば、フィードバック制御により、フラッシュランプの発光強度の変化に対応して、本発明の構成を有しない場合に比較して定着性を維持することが可能となる。
請求項6に記載された発明によれば、フィードバック制御により、フラッシュランプの発光強度の変化に対応して、本発明の構成を有しない場合に比較して定着性を維持することが可能となる。
請求項7に記載された発明によれば、フィードバック制御により、フラッシュランプの発光強度の変化に対応して、本発明の構成を有しない場合に比較して定着性を維持することが可能となる。
請求項8に記載された発明によれば、フィードバック制御により、フラッシュランプの発光強度の変化に対応して、本発明の構成を有しない場合に比較して定着性を維持することが可能となる。
請求項9に記載された発明によれば、フィードバック制御により、フラッシュランプの発光強度の変化に対応して、本発明の構成を有しない場合に比較して定着性を維持することが可能となる。
請求項10に記載された発明によれば、高速機において、本発明の構成を有しない場合に比較して消費電力の増加やフラッシュランプの劣化を回避しつつ、定着性を維持することが可能となる。
請求項11に記載された発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比較して消費電力の増加やフラッシュランプの劣化を回避しつつ、ボイドの発生や定着不良といった画像欠陥が発生するのを防止することができる。
請求項12に記載された発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比較して被定着媒体の表面温度に正確に対応して、ボイドの発生や定着不良といった画像欠陥が発生するのを防止することができる。
請求項13に記載された発明によれば、高速機において、本発明の構成を有しない場合に比較してボイドの発生や定着不良といった画像欠陥が発生するのを防止することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置を適用した画像形成装置としての高速プリンタを示すものである。
この高速プリンタ1は、図2に示すように、一連の連続した長尺な用紙であって、1ページ毎に折り目(ミシン目)で区切られた被定着媒体としての連帳紙に、高速で画像をプリントすることが可能となっている。上記高速プリンタ1のプリンタ本体2は、右側の画像形成部3と、中央の定着部4と、左側の排紙部5とによって、相対的に右側の部分が大きな略門型に形成されており、当該プリンタ本体2の画像形成部3には、像担持体としての感光体ドラム6が、矢印方向に沿って高速で回転可能に配設されている。この感光体ドラム3は、例えば、直径約240mmと大きく設定されており、OPCやアモルファス−Si、あるいはSe等の光導電性材料からなる感光体層を表面に被覆した導電性円筒体によって構成されている。上記感光体ドラム6の上部及び斜め右側には、当該感光体ドラム6の表面を所定の電位に一様に帯電するスコロトロン等からなる2連の一次帯電器7、8が配設されている。また、上記感光体ドラム6の右側面には、2連の一次帯電器7、8によって所定の電位に一様に帯電された感光体ドラム6の表面に、画像情報に応じて画像露光を施す画像露光手段としてのLEDアレイを備えたLEDプリントヘッド9が配設されており、当該感光体ドラム6の表面には、LEDプリントヘッド9によって画像露光が施されて、画像情報に応じた静電潜像が形成されるようになっている。
上記感光体ドラム6の表面に形成された静電潜像は、当該感光体ドラム6の右斜め下方から下部に掛けて配設された現像装置10により顕像化されて、粉体トナーからなるトナー像が形成される。なお、上記現像装置10で使用される粉体トナーとしては、例えば、赤外線の吸収特性を有する赤外線吸収剤が添加されたトナーが用いられる。この現像装置10には、高速で回転する感光体ドラム6に対応して、当該感光体ドラム6上に形成された静電潜像を高速で現像可能なように、3連の現像ロール11が配設されている。なお、上記現像装置10は、一成分現像方式を採用するものであっても、二成分現像方式を採用するものであっても何れでも良い。
また、上記感光体ドラム6の斜め左下方には、当該感光体ドラム6上に形成されたトナー像を、被定着媒体としての連帳紙12に転写するための転写手段として、コロトロンからなる転写帯電器13が配設されており、感光体ドラム6上に形成されたトナー像は、転写帯電器13による帯電を受けて、連帳紙12上に順次転写されるようになっている。
上記被定着媒体としての連帳紙12は、プリンタ本体2の画像形成部3の下端部内側に配設された給紙部14から給紙されるように構成されている。この連帳紙12は、一連の連続した長尺な用紙であって、1ページ毎に折り目(ミシン目)で区切られたものであり、図示のように、折り畳まれた状態で連帳紙12のセット15が、給紙部14に配設されている。
この連帳紙12としては、例えば、ユーザーのニーズに応じて、任意の種類のものが用いられ、普通紙、当該普通紙よりも薄い薄紙、厚紙、あるいは、普通紙や厚紙などの表面にコーティングを施したコート紙、あるいは黄色など所定の色に着色された用紙など、7〜8種類、あるいはそれ以上の種類の用紙が用意されている。
上記転写帯電器13によって感光体ドラム6からトナー像が転写された連帳紙12は、図2に示すように、図示しない搬送手段によって定着部4へと搬送され、当該定着部4に配設されたフラッシュ定着装置16によって、未定着トナー像が連帳紙12上に定着される。その際、上記連帳紙12は、連続して搬送されるが、フラッシュ定着装置16の上流側に連帳紙12を一旦収容する収容部を設けることによって、当該連帳紙12を間欠的に搬送する間に、フラッシュ定着装置16により定着処理を施すように構成しても良い。
そして、上記フラッシュ定着装置16によって未定着トナー像が定着された連帳紙12は、搬送ロール17によって排紙部5に設けられた排紙トレイ18上に折り畳まれた状態で排出される。
なお、上記トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム6の表面は、クリーニング装置19のクリーニングブレード20によって、残留トナー等が除去された後、コロトロンからなる除電器21によって残留電荷が除電されるとともに、クリーニングブラシ22によって紙粉やトナー粉等が除去されて、次の画像形成工程に備えるようになっている。
また、図2中、23は、後述するフラッシュ定着装置16のフラッシュランプ24の発光等を制御するフラッシュ定着装置16の制御装置を示している。
ところで、この実施の形態では、2つ以上の発熱体群に分けられた複数の発熱体と、前記複数の発熱体を各発熱体群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することにより、前記複数の発熱体の照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えるように構成されている。なお、発熱体の一例としては、キセノンランプなどのフラッシュランプである。
すなわち、この実施の形態に係る高速プリンタ1では、図2に示すように、定着装置として、複数本のフラッシュランプ24を発光させ、当該フラッシュランプ24から照射される光エネルギーによって被定着媒体としての連帳紙12上に未定着トナー像を定着するフラッシュ定着装置16が用いられている。このフラッシュ定着装置16は、図3及び図4に示すように、連帳紙12の搬送方向と直交する方向に配列された複数本(図示例では、4本)のフラッシュランプ24を備えており、これら複数本のフラッシュランプ24は、反射カバー25の内部に、連帳紙12の搬送方向と直行する方向を向いて配設されているとともに、各フラッシュランプ24は、連帳紙12の搬送方向に沿って一定の距離Lで互いに平行に配設されている。また、上記フラッシュランプ24の下面は、カバーガラス26によって覆われている。
また、上記フラッシュ定着装置16は、隣接するフラッシュランプ24の間隔が狭く設定したり、配列されているフラッシュランプ24の本数も多くすることにより、フラッシュランプ24の配列密度を高く設定して、被定着媒体に対して高エネルギーの光を照射することができ、更なる高速化やフルカラー化にも対応することが可能となっている。
上記フラッシュランプ24は、図5に示すように、ガラス管27の外周に配設された複数のトリガリング28によって、その長手方向に沿ってトリガワイヤ29が張架されている。なお、図5では、便宜上、トリガワイヤ29がガラス管27の上部に位置している状態が示されているが、当該トリガワイヤ29は、ガラス管27の被定着部材側に配設されている。また、上記フラッシュランプ24のガラス管27は、石英ガラス等によって内部が中空の管状に形成されており、その内部にキセノン(Xe)ガス等の希ガスが例えば220[mmHg]等のガス圧で封入されているとともに、当該ガラス管27の両端部には、フラッシュランプ24を放電・発光させるための第1の電極30(例えば、正極性の電極)と第2の電極31(例えば、負極性の電極)が取り付けられている。そして、上記第1の電極30と第2の電極31間の距離であるアーク長は、例えば、580[mm]に設定されている。
また、上記フラッシュランプ24に設けられたトリガワイヤ29は、当該フラッシュランプ24の励起(発光)を促すためのものであり、例えば、直径0.5〜1.0mm程度の金属線によって直線状に配設されている。このトリガワイヤ29には、例えば、10kV程度の高電圧が印加される。
図1はこの実施の形態に係るディレイ発光方式のフラッシュ定着装置を駆動すると共に発光状態を制御する制御装置33を示す回路図である。
上記フラッシュ定着装置16は、上述したように、4本のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dを備えており、これら4本のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dは、2つ以上のフラッシュランプ群に分けられている。この実施の形態では、第1のフラッシュランプ24a、第3のフラッシュランプ24cが第1のフラッシュランプ群34を、第2のフラッシュランプ24bと第4のフラッシュランプ24dが第2のフラッシュランプ群35を構成している。なお、フラッシュランプ群の数は、2つに限らず、3つ以上の群に分けられていても良く、各フラッシュランプ群に属するフラッシュランプの数も、2本に限らず、1本あるいは3本以上であっても良い。
上記フラッシュ定着装置16は、制御装置33によって駆動されるとともに、発光状態が制御される。第1群34のフラッシュランプ24a、24cは、フラッシュランプ(FV)電源36から第1の高圧線37によって、駆動コイル38a、38cを介して放電電流Ia、Icが供給されているとともに、第2群35のフラッシュランプ24b、24dには、フラッシュランプ(FV)電源36から第2の高圧線39によって、駆動コイル38b、38dを介して放電電流Ib、Idが通電される。また、上記第1群33及び第2群34の各フラッシュランプ24a、24b、24c、24dには、コンデンサ40a、40b、40c、40dがそれぞれ並列に接続されている。なお、コンデンサ40a、40b、40c、40dとしては、例えば、その静電容量が330[μF]のものが用いられる。
また、上記第1群34のフラッシュランプ24a、24cのトリガワイヤ29a、29cには、フラッシュランプ(FV)電源36から、発光制御手段としての発光制御回路41を介して、第1のトリガ信号TRG1がトリガコイル42a、42cによって印加されるように構成されているとともに、第2群35のフラッシュランプ24b、24dのトリガワイヤ29b、29dには、フラッシュランプ(FV)電源36から、発光制御手段としての発光制御回路41を介して、第2のトリガ信号TRG2がトリガコイル42a、42cによって印加されるように構成されている。
そして、上記第1群34のトリガランプ24a、24cと第2群35のトリガランプ24b、24dは、第1の電極31と第2の電極32との間に所定の駆動電圧を印加した状態で、トリガワイヤ29に印加するトリガ信号TRG1の印加タイミングを制御することで、図6に示すように、それぞれ時間差tdをおいた異なったタイミングで発光するように構成されている。
上記発光制御回路40は、第1のトリガ信号TRG1及び第2のトリガ信号TRG2の少なくとも一方を出力するタイミングを制御することによって、4本のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dを各フラッシュランプ群34、35毎に異なるタイミングで発光させるように制御する。
また、上記発光制御回路40は、補償手段としての補償回路43によって、第1のトリガ信号TRG1及び第2のトリガ信号TRG2の少なくとも一方を出力するタイミングが制御される。
この補償回路43は、例えば、図11に示すように、フラッシュランプ24a、24b、24c、24dの累積発光回数に応じて、各フラッシュランプ群34、35毎に発光させるタイミングを制御するように構成される。
また、上記補償回路43は、例えば、図13に示すように、フラッシュランプ24a、24b、24c、24dの累積発光回数に応じて、各フラッシュランプ群34、35毎に発光させるタイミングと、フラッシュランプ24a、24b、24c、24dに印加する電圧を合わせて制御するように構成される。
さらに、上記フラッシュランプ24a、24b、24c、24dの発光強度を検出する発光強度検出手段を備え、補償回路43は、例えば、図16に示すように、発光強度検出手段の検出値に応じて、各フラッシュランプ群34、35毎に発光させるタイミングと、複数のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dに印加する電圧を合わせて制御するように構成される。
上記第1のトリガ信号TRG1及び第2のトリガ信号TRG2は、それぞれ等しい周期τ(例えば、150msec)で出力されるとともに、第1のトリガ信号TRG1と第2のトリガ信号TRG2の時間差tdは、例えば、0.5〜5.0msecの範囲で制御される。このように、上記発光制御回路40は、各フラッシュランプ群34、35のフラッシュランプを各々一定の周期で発光させると共に、各フラッシュランプ群34、35の発光タイミングのずれが、当該各フラッシュランプ群34、35の発光周期τの1/2未満となるように発光タイミングを制御するように構成されている。
また、上記第1のトリガ信号TRG1及び第2のトリガ信号TRG2は、図6に示すように、各フラッシュランプ群34、35の放電電流Ia、Icと放電電流Ib、Idが互いに重ならない時間差tdで出力されると、被定着媒体としての連帳紙12が受ける放射エネルギーの量は、相対的に少ない。
これに対して、上記第1のトリガ信号TRG1及び第2のトリガ信号TRG2は、図7に示すように、各フラッシュランプ群34、35の放電電流Ia、Icと放電電流Ib、Idとの時間差tdを短くしていくと、被定着媒体としての連帳紙12が受ける放射エネルギーの量は、ピークが高くなって相対的に多くなる。
このように、上記ディレイ発光方式を採用したフラッシュ定着装置16では、発光タイミングを制御することによって、被定着媒体としての連帳紙12上に転写されたトナー像に効率良く放射エネルギーを照射させることができ、所期的に被定着媒体としての連帳紙12に転写されたトナー像に、過剰にエネルギーを照射して、ボイドや発煙が発生することがない。
図8は1本のフラッシュランプ24のフラッシュ回数と相対的な照射エネルギーとの関係を示すグラフである。
この図8に示すように、フラッシュランプ24の相対的な照射エネルギーは、フラッシュ回数が累積的に増加していくに伴って減衰していくことがわかる。
図9は、ディレイ発光方式を採用したフラッシュ定着装置16において、ディレイ時間tdとトナー層温度との関係を示すグラフである。ここで、T1は、図10に示すように、トナー層の表面温度、T2は、トナー層と用紙間の界面温度である。
上記ディレイ発光方式を採用したフラッシュ定着装置16において、良好な定着性を得るためには、トナー層と用紙間の界面温度T2がトナーの溶融に十分な温度に一定時間保たれる必要がある。また、発煙現象を防止するには、トナー層の表面温度T1が過剰に上昇しないことが必要であり、しかも、ボイドの発生を防止するためには、トナー層と用紙間の界面温度T2と、トナー層の表面温度T1との差T1−T2=ΔTが大きくなり過ぎないことが重要である。上記トナー層の表面温度T1や、トナー層と用紙間の界面温度T2は、トナーや用紙の種類や特性、フラッシュ定着装置16のフラッシュランプ24の本数、印加電圧、発光周波数等の諸条件によって変わってくるため、初期ディレイ時間tdは、これらの条件に合わせて適宜設定される。
そこで、この実施の形態では、図8及び図9に示す関係に応じて、フラッシュランプ24の相対エネルギーが5%ずつ減衰する時点におけるフラッシュ回数C0〜C4を実験等によって求め、当該フラッシュ回数C0〜C4に達した時点で、補償手段としての補償回路43によって発光制御回路41を介してディレイ時間tdをtd0〜td4に変化させるように制御していくことで、照射エネルギーの減衰によるトナー層温度の低下を補うことができ、良好な定着性を長期にわたって維持することができる。
この実施の形態では、補償回路43に図11に示すようなテーブルを予め用意しておき、フラッシュ回数の累積的なカウント数に基づいて、ディレイ時間tdを決定するように構成されている。
図12は上記ディレイ発光方式を採用したフラッシュ定着装置16において、ディレイ時間tdによるフラッシュランプの劣化補償を行なった場合のトナー層温度を示すグラフである。
この図12に示すグラフから明らかなように、ディレイ時間tdによるフラッシュランプの劣化補償を行なった場合には、ディレイ時間tdを制御することによって、トナー層温度を略一定に維持することができることがわかる。
これに対して、フラッシュランプの劣化補償を行なわない場合には、トナー層温度が徐々に低下していき、トナー層温度の低下を考慮して、初期的に照射エネルギーを高く設定すると、ボイドや発煙の発生原因となる。
実施の形態2
図13はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、前記補償手段は、前記複数本のフラッシュランプに印加する電圧を合わせて制御するように構成されている。
すなわち、フラッシュランプの減衰量が大きくディレイ時間tdの制御だけでは、調整が困難な場合や、より細かい補償制御を行いたい場合には、フラッシュランプに印加する電圧を併せて制御するように構成しても良い。
前記実施の形態1では、図12に示すように、フラッシュランプの相対エネルギーが80%未満の領域において、トナー層温度が低下しているのは、ディレイ時間tdの調整限界を越えており、これ以上ディレイ時間tdを短くすると、ボイドや発煙が発生するためである。
そこで、この実施の形態2では、図13に示すようなテーブルを用意し、フラッシュ回数に応じて、ディレイ時間tdと印加電圧を変化させる(印加電圧を高くする)ように制御するものである。
図14は上記ディレイ発光方式を採用したフラッシュ定着装置16において、ディレイ時間tdと印加電圧によるフラッシュランプの劣化補償を行なった場合のトナー層温度を示すグラフである。
この図14に示すグラフから明らかなように、フラッシュランプ24の相対エネルギーが75%と70%となった時点で、ディレイ時間tdの制御に加えて印加電圧の制御を併用することで、図12に示す例では、低下してしまっていたトナー層温度を略一定に保つことが可能となる。
なお、上記の如くフラッシュランプ24に印加する電圧を制御した場合であっても、従来のように、印加電圧のみによってフラッシュランプの相対エネルギーの低下を補償する場合に比較して、ディレイ時間tdの制御に加えて印加電圧の制御を併用することで、印加電圧の上昇分を小さく抑えることができることは勿論である。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態3
図15はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、フラッシュランプの照射エネルギーを検出する照射エネルギー検出手段を備え、前記照射エネルギー検出手段の検出結果に応じて、前記発光制御手段によって前記各フラッシュランプ群の発光タイミングを制御するように構成されている。
すなわち、この実施の形態3では、図15に示すように、フラッシュ定着装置16の下方にフラッシュランプ24の照射エネルギーを検出する照射エネルギー検出手段としてのセンサー50が、定着処理の支障とならない位置に配設されており、このセンサー50からの出力信号は、補償回路40に入力されている。なお、上記センサー50としては、例えば、フォトダイオードと赤外線フィルタ等を組み合わせたものが用いられる。
上記実施の形態3では、センサー50によってフラッシュランプ24の照射エネルギーを検出し、当該センサー50からの出力信号に応じて、図16に示すように、ディレイ時間tdや印加電圧を制御することによって、フラッシュランプ24の劣化補償を行なうようになっている。
なお、この実施の形態3では、フラッシュランプ24の照射エネルギーを直接検出するため、フラッシュランプ24の累積的な発光回数をカウントする必要はない。
この実施の形態3では、フィードバック制御となるため、前記実施の形態1、2のオープループ制御と異なり、フラッシュランプ24の個々の特性等によって、照射エネルギーが短時間に変動した場合でも、自動的に対応することができ、定着不良やボイドの発生が確実に防止される。
また、図8に示すような減衰特性に従わないイレギュラーな減衰をした場合であっても、安定した定着性を維持することができる。
さらに、実施の形態1及び2に示したオープループ制御と、実施の形態3に係るフィードバック制御とを組み合わせて、短期、長期な変動に対応するように構成しても良い。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態4
図17はこの発明の実施の形態4を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態4では、2つ以上のフラッシュランプ群に分けられた複数本のフラッシュランプと、
前記複数本のフラッシュランプを各フラッシュランプ群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
前記フラッシュランプによって定着処理を施される被定着媒体の表面温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出結果に応じて、前記発光制御手段による前記各フラッシュランプ群の発光タイミングを制御することにより、前記複数本のフラッシュランプの照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えるように構成されている。
図18はこの発明の実施の形態4にフラッシュ定着装置を適用したタンデム方式のカラー画像形成装置を示す概略構成図である。
このカラー画像形成装置100は、図18に示すように、大別して、被定着媒体としての直径の大きな給紙ロール101に捲かれたロール紙102を給送する駆動ユニット103と、シアン色の画像を形成する第1プリントユニット104と、マゼンタ色の画像を形成する第2プリントユニット105と、イエロー色の画像を形成する第3プリントユニット106と、黒色の画像を形成する第4プリントユニット107と、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の各色のトナー像が多重に転写された連帳紙102上に、トナー像を定着する定着ユニット108とを備えて構成されている。
上記駆動ユニット103は、給紙ロール101から給紙されるロール紙102を、一対のローラで挟持した状態で搬送する駆動ローラ111と従動ローラ112とを備えているとともに、ロール紙102を案内するガイドローラ113、114が配設されている。
また、上記シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の第1〜第4のプリントユニット104〜107は、形成する画像の色が異なるのみで、他は同じように構成されており、ここでは、第1のプリントユニット104を例に説明する。
上記第1のプリントユニット104は、図17に示すように、像担持体としての感光体ドラム115を備えており、この感光体ドラム115は、図示しない駆動手段により矢印方向に沿って、所定速度で回転駆動されるようになっている。上記カラー画像形成装置101は、ロール紙102に対してフルカラーの画像を高速に形成可能に構成されており、感光体ドラム115の回転速度は、数100mm/secと高速に設定されている。また、上記カラー画像形成装置101は、サイズの大きな連帳紙2に対してもフルカラーの画像を形成することが可能となっており、感光体ドラム15は、20インチ、26インチ、36インチといった長尺な(幅の広い)画像に対応して長尺に設定されている。
上記感光体ドラム115の表面は、スコロトロンや帯電ロール等からなる一次帯電器116によって所定の電位に一様に帯電された後、画像露光手段としてのプリントヘッド117によって、画像データに応じて画像露光が施され、静電潜像が形成される。このプリントヘッド117も、長尺な感光体ドラム115に対応して、20インチ、26インチ、36インチといった長尺な画像を露光可能に構成されている。また、上記感光体ドラム115上に形成された静電潜像は、対応する色の現像装置118の現像ロール118aによって現像されてトナー像となり、転写ロール119によって記録媒体としての連帳紙102上に転写される。なお、上記感光体ドラム115の転写部へと搬送されるロール紙102は、その前後がガイドローラ120、121によって案内されるように構成されている。また、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム115の表面は、クリーニング装置122によって残留トナー等が除去され、次の画像形成工程が行われる。
上記シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の第1〜第4のプリントユニット104〜107によって各色のトナー像が多重に転写されたロール紙102は、定着ユニット108に搬送され、当該定着ユニット108内に配置されたフラッシュ定着装置16によって、定着処理が施された後、図示しない排紙部に排出されるようになっている。
上記定着ユニット108には、フラッシュ定着装置16によってトナー像が定着されたロール紙102を、一対のローラで挟持した状態で搬送するサブ駆動ローラ124と従動ローラ125とを備えているとともに、ロール紙102を案内する複数のガイドローラ126〜130が配設されている。
さらに、上記フラッシュ定着装置16は、当該フラッシュ定着装置16を制御する制御装置33を備えており、この制御装置33は、制御部133によってFV電源36を制御するように構成されている。FV電源36は、コンデンサ40を介してフラッシュ定着装置16の各フラッシュランプ24に高電圧を印加するように構成されている。上記フラッシュ定着装置16は、図19及び図20に示すように、8本のフラッシュランプ24a、24b、24c、24d、24e、24f、24g、24hを備えている。
なお、これら8本のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dは、同時に発光させても良いが、複数(例えば、2つ)のフラッシュランプ群に分けて、各フラッシュランプ群毎に発光タイミングをずらして発光させるように構成してもよい。この実施の形態では、第1のフラッシュランプ24a、第3のフラッシュランプ24c、第5のフラッシュランプ24e、第7のフラッシュランプ24gが第1のフラッシュランプ群34を、第2のフラッシュランプ24bと第4のフラッシュランプ24d、第6のフラッシュランプ24fと第8のフラッシュランプ24hが第2のフラッシュランプ群35を構成している。
ただし、上記複数本(8本)のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dは、2つのフラッシュランプ群に限らず、例えば、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第1のフラッシュランプ群32を、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第2のフラッシュランプ群32を、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第3のフラッシュランプ群32を、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第4のフラッシュランプ群32を構成するように設定しても良い。
ところで、この実施の形態では、前記フラッシュランプによって定着処理を施される被定着媒体の表面温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出結果に応じて、前記発光制御手段による前記各フラッシュランプ群の発光タイミングを制御することにより、前記複数本のフラッシュランプの照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えるように構成されている。
上記カラー画像形成装置100では、図17に示すように、最終色の黒のプリントユニット104の下流側であって、しかも、フラッシュ定着装置16の被定着媒体の移動方向上流側に、被定着媒体としてのロール紙102の表面温度を検出する温度センサ140が配設されている。この温度センサー140としては、例えば、非接触式の赤外線温度センサが用いられる。
上記赤外線温度センサ140から出力される温度検出信号141は、制御部133に入力されており、この制御部133は、温度検出信号141に応じて、FV電源36によって各フラッシュランプ24に印加する印加電圧を制御するように構成されている。
上記フラッシュ定着装置16の各フラッシュランプ24は、図19に示すように、発光回数の増加に伴って、発光強度が徐々に低下することが知られている。なお、ここでは、新品のフラッシュランプ24の発光強度を1としている。上記フラッシュランプ24の発光強度は、図19に示すように、フラッシュランプの発光回数に応じて、複数の領域毎に例えば直線で近似することができる。図示例では、フラッシュランプの発光回数が0〜200万回までは平均0.98、フラッシュランプの発光回数が200〜800万回までは平均0.93、フラッシュランプの発光回数が800〜1200万回までは平均0.89、フラッシュランプの発光回数が1200〜1600万回までは平均0.86となっている。
また、上記フラッシュ定着装置16の各フラッシュランプ24は、図20に示すように、フラッシュ電圧を増加させると、フラッシュ電圧に応じて発光強度が直線的に増加することが知られている。ここで、フラッシュ電圧と発光強度との関係は、直線、y=0.0014x−0.7719で略近似できる。なお、この図20に示すグラフの発光強度は、フィルタを掛けた照度計で測定した値を電圧値に換算し、時間で積分した値を示している。
したがって、上記フラッシュ定着装置16では、そのまま各フラッシュランプ24を発光させて使用した場合、発光回数の増加に伴って発光強度が徐々に低下し、定着不良等が発生することになる。そこで、上記フラッシュ定着装置16では、発光強度の低下を補うために、制御部133によってフラッシュランプ24に印加する電圧を徐々に高く設定していくと、定着不良の発生を防止できると考えられる。
上記の関係から、フラッシュランプ24が新品の状態から寿命に達するまでの間に、当該フラッシュランプ24の発光強度が略一定となるように制御することが可能なフラッシュ電圧を、図21に示すように求めることができる。
上記制御部133では、図21に示すテーブル又は関係式に基づいて、フラッシュランプ24の発光回数に応じてフラッシュ電圧を制御することで、フラッシュランプ24の発光強度を略一定に制御することができる。
しかしながら、フラッシュランプ24に印加する電圧を、フラッシュランプ24の発光回数に応じて単に高く設定していった場合には、被定着媒体であるロール紙102の保管環境や、ロール紙102の表面側と芯に近い側といったように、被定着媒体の状況によって、当該被定着媒体の表面温度が異なる場合がある。
すると、上記被定着媒体の表面温度が低い場合などには、被定着媒体の表面温度と、トナー層の表面温度との差が大きくなってボイドが発生したり、ボイドの発生を抑制するために、フラッシュランプ24の印加電圧を下げて発光強度を低くした場合には、定着不良が発生する虞れがある。
本発明者らは、被定着媒体としてのロール紙102の表面温度と、フラッシュ定着用の赤外線吸収剤が入ったトナーの定着性を確認したところ、図22に示すような関係があることがわかった。なお、フラッシュランプ24としては、新品のものを使用し、トナー付着量は、1.2mg/cm2 とした。
この図22からわかるように、ボイドの発生及び定着不良の発生を防止しつつ、同じ定着性を得るためには、被定着媒体の表面温度が1[℃]上がると、フラッシュ電圧を約10[V]下げる必要があることがわかる。
そこで、この実施の形態では、図23に示すように、フラッシュランプ24の印加電圧を、フラッシュランプの発光回数に応じて制御すると同時に、被定着媒体の表面温度に応じて制御するように構成されている。制御部133は、図23に示すようなフラッシュ電圧設定テーブルを備えており、図示しない計数手段によって計数されたフラッシュランプの発光回数と、温度センサ140によって検出された被定着媒体の表面温度に応じて、各フラッシュランプ24に印加するフラッシュ電圧を制御するようになっている。
以上の構成において、この実施の形態に係るフラッシュ定着装置では、次のようにして、ボイドの発生や定着不良といった画像欠陥を防止することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るフラッシュ定着装置が適用されたカラー画像形成装置100では、図18に示すように、給紙部から被定着媒体としてのロール紙102を順次給紙しつつ、当該ロール紙102に第1乃至第4のプリントユニット103〜107によって、イエロー、マゼンタ、シアン、黒等の各色のトナー像を、順次多重に転写した後、これらイエロー、マゼンタ、シアン、黒等の各色のトナー像が多重に転写された被定着媒体としてのロール紙102の表面温度を、温度センサ140によって検出する。
なお、上記ロール紙上にフルカラーの画像等が形成される場合には、例えば、ロール紙の非画像部において、当該ロール紙の表面温度が検出される。上記温度センサとして、非接触式の赤外線温度センサを用いた場合、ロール紙の表面温度は、任意の位置において瞬時に検出される。
そして、上記フラッシュ定着装置16の制御部133は、図17に示すように、赤外線温度センサ140からの温度検出信号に応じて、かつフラッシュランプの累積的な発光回数に応じて、図23に示すようなフラッシュ電圧設定テーブルを参照して、フラッシュランプ24に印加するフラッシュ電圧を設定するようになっている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態5
図24乃至27はこの発明の実施の形態5を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態5では、2つ以上のフラッシュランプ群に分けられた複数本のフラッシュランプと、
前記複数本のフラッシュランプを各フラッシュランプ群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
前記フラッシュランプによって定着処理を施される被定着媒体の表面温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出結果に応じて、前記フラッシュランプに印加する印加電圧と、前記発光制御手段によって前記各フラッシュランプ群の発光タイミングとを制御することにより、前記複数本のフラッシュランプの照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えるように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、フラッシュ定着装置16の制御部133は、図27に示すように、赤外線温度センサ140からの温度検出信号に応じて、かつフラッシュランプの累積的な発光回数に応じて、フラッシュランプ24に印加するフラッシュ電圧を制御するのではなく、フラッシュランプ24をディレイ発光させる際のディレイ時間tdを制御するように構成されている。
上記フラッシュ定着装置16は、図24及び図25に示すように、8本のフラッシュランプ24a、24b、24c、24d、24e、24f、24g、24hを備えている。なお、これら8本のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dは、同時に発光させても良いが、複数(例えば、2つ)のフラッシュランプ群に分けて、各フラッシュランプ群毎に発光タイミングをずらして発光させるように構成してもよい。この実施の形態では、第1のフラッシュランプ24a、第3のフラッシュランプ24c、第5のフラッシュランプ24e、第7のフラッシュランプ24gが第1のフラッシュランプ群34を、第2のフラッシュランプ24bと第4のフラッシュランプ24d、第6のフラッシュランプ24fと第8のフラッシュランプ24hが第2のフラッシュランプ群35を構成している。
ただし、上記複数本(8本)のフラッシュランプ24a、24b、24c、24dは、2つのフラッシュランプ群に限らず、例えば、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第1のフラッシュランプ群32を、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第2のフラッシュランプ群32を、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第3のフラッシュランプ群32を、第1のフラッシュランプ24aと第3のフラッシュランプ24cが第4のフラッシュランプ群32を構成するように設定しても良い。
そして、上記フラッシュ定着装置16は、図26及び図27に示すように、フラッシュ定着装置16の制御部133によって、赤外線温度センサ140からの温度検出信号に応じて、かつフラッシュランプの累積的な発光回数に応じて、フラッシュランプ24に印加するフラッシュ電圧を制御するのではなく、フラッシュランプ24をディレイ発光させる際のディレイ時間tdを制御するように構成されている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
図1はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置の制御装置を示す回路図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置を用いた画像形成装置を示す構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置を示す断面構成図である 図4はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置を示す斜視構成図である。 図5はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置のフラッシュランプの配置を示す平面構成図である。 図6はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置の制御装置の動作を示すタイミングチャートである。 図7はこの発明の実施の形態1に係るフラッシュ定着装置の制御装置の動作を示すタイミングチャートである。 図8はフラッシュランプの発光回数と相対エネルギーとの関係を示すグラフである。 図9はフラッシュランプのディレイ時間とトナー層温度との関係を示すグラフである。 図10は用紙表面のトナー層を示す模式図である。 図11はフラッシュランプの発光回数とディレイ時間との関係を示す図表である。 図12はフラッシュランプの相対エネルギーとトナー層温度との関係を示すグラフである。 図13はこの発明の実施の形態2に係るフラッシュ定着装置の制御装置におけるフラッシュランプの発光回数とディレイ時間と印加電圧の関係を示す図表である。 図14はフラッシュランプの相対エネルギーとトナー層温度との関係を示すグラフである。 図15はこの発明の実施の形態3に係るフラッシュ定着装置を示す断面構成図である 図16はセンサー値とフラッシュランプのディレイ時間と印加電圧の関係を示す図表である。 図17はこの発明の実施の形態4に係るフラッシュ定着装置を用いた画像形成装置の要部を示す構成図である。 図18はこの発明の実施の形態4に係るフラッシュ定着装置を用いた画像形成装置を示す全体構成図である。 図19はフラッシュランプの発光回数と発光強度との関係を示すグラフである。 図20はフラッシュランプのフラッシュ電圧と発光強度との関係を示すグラフである。 図21はフラッシュランプのランプ寿命とフラッシュ電圧との関係を示す図表である。 図22は記録媒体の表面温度とフラッシュランプのフラッシュ電圧との関係を示すグラフである。 図23はフラッシュランプのフラッシュ電圧の設定値を示すテーブルである。 図24はこの発明の実施の形態5に係るフラッシュ定着装置を示す斜視構成図である。 図25はこの発明の実施の形態5に係るフラッシュ定着装置のランプの配列を示す平面構成図である。 図26はこの発明の実施の形態5に係るフラッシュ定着装置の制御装置の動作を示すタイミングチャートである。 図27はフラッシュランプの発光回数と媒体温度との関係を示すテーブルである。
符号の説明
16:フラッシュ定着装置、24a〜24d:フラッシュランプ、33:制御装置、34:第1のフラッシュランプ群、35:第2のフラッシュランプ群、43:補償回路。

Claims (13)

  1. 2つ以上の発熱体群に分けられた複数の発熱体を各発熱体群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
    前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することにより、前記複数の発熱体の照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えたことを特徴とする定着装置の制御装置。
  2. 2つ以上の発熱体群に分けられた複数の発熱体と、
    前記複数の発熱体を各発熱体群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
    前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することにより、前記複数の発熱体の照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えたことを特徴とする定着装置。
  3. 前記発光制御手段は、前記各発熱体群の発熱体を各々一定の周期で発光させると共に、前記各発熱体群の発光タイミングのずれが、当該各発熱体群の発光周期の1/2未満となるように発光タイミングを制御することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記補償手段は、前記複数の発熱体に印加する電圧を合わせて制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  5. 前記補償手段は、前記発熱体の累積発光回数に応じて、前記各発熱体群毎に発光させるタイミングを制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  6. 前記補償手段は、前記発熱体の累積発光回数に応じて、前記各発熱体群毎に発光させるタイミングと、前記複数の発熱体に印加する電圧を合わせて制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  7. 前記発熱体の発光強度を検出する発光強度検出手段を備え、
    前記補償手段は、前記発光強度検出手段の検出値に応じて、前記各発熱体群毎に発光させるタイミングと、前記複数の発熱体に印加する電圧を合わせて制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  8. 前記各発熱体群の発熱体の発光回数又は定着装置によって定着処理される被記録媒体の枚数を計数する計数手段を備え、
    前記補償手段は、前記計数手段の計数値に応じて、前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記発熱体の照射エネルギーを検出する照射エネルギー検出手段を備え、
    前記照射エネルギー検出手段の検出結果に応じて、前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングを制御することを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. 前記請求項2乃至9のいずれかに記載された定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 2つ以上の発熱体群に分けられた複数の発熱体と、
    前記複数の発熱体を各発熱体群毎に異なるタイミングで発光させるように制御する発光制御手段と、
    前記発熱体によって定着処理を施される被定着媒体の表面温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段の検出結果に応じて、前記発熱体に印加する印加電圧と、前記発光制御手段によって前記各発熱体群の発光タイミングとを制御することにより、前記複数の発熱体の照射エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段とを備えたことを特徴とする定着装置。
  12. 前記温度検出手段は、前記被定着媒体に対して最後のトナー像が転写されてから、定着処理が施されるまでの間に配設されていることを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
  13. 前記請求項11又は12に記載された定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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