JP4603270B2 - 酸素吸収性容器キャップ - Google Patents

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この発明は、飲料用ボトル容器等の容器キャップに関し、更に詳しくは、密封後の容器内に残存する酸素を吸収し、容器の内容物の保存性を良好とする酸素吸収性容器キャップに関する。
ペットボトル、ガラスびんやパウチなどの包装容器においては、密封後の容器内に、内容物の充填されていない空間、いわゆるヘッドスペースが形成され、このヘッドスペース内に残存する酸素が内容物を酸化劣化させるため、前記内容物の長期保存性が不充分であった。そして、このヘッドスペース内に残存する酸素を除去するものとして、飲料用ボトル容器等のキャップに酸素吸収剤を含有させた酸素吸収性容器キャップが従来より提案されている。
例えば、特許文献1には、酸素吸収剤を含有させた容器クロージャーが記載されており、特許文献2には、酸素吸収剤ではないが、エチレン−ビニルアルコール重合体を含有させ、酸素透過率を低下させた容器キャップが記載されている。また、特許文献3には、酸素吸収剤とエチレン−ビニルアルコールポリマーなどを含有させ、さらに酸素吸収剤含有樹脂層の表面に微小凹凸を形成した容器キャップが記載されている。
特開平1−315438号公報 特開平2−225568号公報 特公平7−41930号公報
しかしながら、上記従来の容器キャップにおいても、十分な酸素吸収性能が得られないことがあった。そして、本発明者らは、酸素吸収性は高いがベース樹脂との相溶性が低い酸素吸収剤の適用について検討したが、満足のいくものは得られなかった。
すなわち、ベース樹脂との相溶性の低い酸素吸収剤を含有させた樹脂は、流動性が低く成形が困難であることに加え、酸素吸収剤の分散性が低く、製品によってばらつきがあり、安定した酸素吸収性能が得られず、酸素吸収剤の性能から予想される高い酸素吸収性能も得られないことがわかった。それだけでなく、容器キャップのキャップシェルの内側に設けられ、容器口部に当接して密閉するシール部である、例えば、ライナーやパッキンには、シールによる物理的ストレスや熱的ストレスがかかるが、ベース樹脂との相溶性が低い酸素吸収剤の場合、これらのストレスによりベース樹脂からの酸素吸収剤の剥離や分離が起こりやすいという問題があり、さらに、容器キャップのシール性はライナーやパッキンの密着によって保たれているが、酸素吸収剤によっては、ライナーやパッキンに対する添加量が多すぎると、その剛性が上がり、シール性が低下することがある。
この発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、酸素吸収性に優れ、酸素吸収剤のベース樹脂との相溶性が低い場合でも、その成形性、酸素吸収剤の分散性、酸素吸収性能の安定性、酸素吸収剤の剥離の防止などの点で向上を図ることができ、さらに、密封後の容器内に残存する酸素を吸収し、容器の内容物の保存性を良好にするとともに、酸素吸収剤含有樹脂層を有するシール部のシール性などの点で向上を図ることができる酸素吸収性容器キャップを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の酸素吸収性容器キャップは、キャップシェルの内側の容器口部に当接して密閉するシール部が酸素吸収剤含有樹脂層を有する容器キャップであって、
該酸素吸収剤含有樹脂層が、
HLB値1.5以上から10以下の親水性材料であるノニオン系界面活性剤をベース樹脂に対して20%以下の割合で分散配合してなるとともに、
1000μm以下の粒度分を20%以上含む酸素吸収剤をベース樹脂に対して20%以下の割合で分散配合してなることを特徴としている(請求項1)
前記酸素吸収剤含有樹脂層は、インシェルモールド成形や多層成形等により、キャップシェルの内側の全面またはその一部にキャップシェルと一体に成形されたものとすることができる。
また、前記シール部がキャップシェルと別体の中栓として構成されていてもよい(請求項2)。
すなわち、前記シール部は、射出成形や圧縮成形等により別に成形したパッキン等の中栓をキャップシェルに密着はしないが分離しないように組み合わせて構成されているものとすることができる。
請求項1に係る発明では、酸素吸収剤含有樹脂層が、HLB値1.5以上から10以下の親水性材料であるノニオン系界面活性剤をベース樹脂に対して20%以下の割合で分散配合してなるので、以下のような効果が得られる。すなわち、酸素吸収剤含有樹脂層のベース樹脂に対して分散配合する親水性材料のHLB値が1.5未満の小さい値であると、酸素吸収剤含有樹脂層の親水性、ひいては酸素吸収効果の促進が不充分となり、逆にHLB値が高いと、ベース樹脂への分散性が悪くなり、成形も難しくなるので、いずれも好ましくないが、この発明では、HLB値を1.5以上から10以下と特定しているので、酸素吸収効果を充分に促進することができ、また、ベース樹脂への分散性が良くなり、成形も良くなり、これによって、密封後の容器内に残存する酸素が速やかに吸収され、容器の内容物の保存性が良好となる。また、酸素吸収剤含有樹脂層のベース樹脂に対して分散配合する親水性材料の割合が20%より大きいと、酸素吸収剤含有樹脂層が機械的に脆くなるが、この発明では、20%以下と特定しているので、酸素吸収剤含有樹脂層が機械的に脆くならず、製造しやすく、また、耐久性・使用性などの点で良好なものとなる。
また、請求項1に係る発明では、酸素吸収剤含有樹脂層が、1000μm以下の粒度分を20%以上含む酸素吸収剤をベース樹脂に対して20%以下の割合で分散配合してなるので、以下のような効果が得られる。すなわち、酸素吸収剤含有樹脂層のベース樹脂に対して分散配合する酸素吸収剤の粒度分が大きいものの割合が多くなると、酸素吸収剤含有樹脂の成形性が悪化し、また、酸素吸収剤の分散が悪く、製品によってはばらつきがでて、安定した酸素吸収性能が得られにくくなり、また、酸素吸収剤の全体の表面積(ヘッドスペース内の酸素との接触面積)が小さくなるので酸素吸収性能が高くならず、さらに、ベース樹脂からの酸素吸収剤の剥離や分離が起こりやすくなるという種々の不都合が生じるが、この発明では、酸素吸収剤が1000μm以下の粒度分を20%以上含むようにしているので、酸素吸収剤含有樹脂の成形性、酸素吸収剤の分散性、酸素吸収性能の安定性、酸素吸収剤の剥離の防止などの点で向上を図ることができる。また、酸素吸収剤含有樹脂層のベース樹脂に対して分散配合する酸素吸収剤の割合が20%より大きいと、ライナーやパッキンなどのシール部の剛性が上がり、そのシール性が低下するが、この発明では、20%以下としているので、ライナーやパッキンなどのシール部の剛性が上がることを抑え、そのシール性を確実に維持することができる。
請求項2,3に係る発明でも、上記発明によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
また、この発明では、ベース樹脂との相溶性が高い酸素吸収剤はもちろん、相溶性が低い酸素吸収剤を酸素吸収剤含有樹脂層に用いることができるので、これにより、汎用性、応用性の点でも優れたものとなっている。
酸素吸収剤含有樹脂層は、1000μm以下の粒度分を20%以上含む前記酸素吸収剤をベース樹脂に対して20%以下の割合で分散配合してなる。酸素吸収剤は、1000μm以下の粒度分を好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上含む。酸素吸収剤の粒度が大きいものの割合が多くなると、酸素吸収剤含有樹脂の成形性が悪化し、また、酸素吸収剤の分散が悪く、製品によってはばらつきがでて、安定した酸素吸収性能が得られにくくなり、また、酸素吸収剤の全体の表面積(ヘッドスペース内の酸素との接触面積)が小さくなるので酸素吸収性能が高くならず、さらに、ベース樹脂からの酸素吸収剤の剥離や分離が起こりやすくなり、好ましくない。また、酸素吸収剤含有樹脂層のベース樹脂に対して分散配合する酸素吸収剤の割合が20%より大きいと、ライナーやパッキンなどのシール部の剛性が上がり、そのシール性が低下するので好ましくない。
ここで、酸素吸収剤としては、従来より使用されている還元性を有する化合物等からなる酸素吸収剤を使用することができ、例えば、塩類である酸素吸収剤としては、亜硫酸ナトリウムの他、亜硫酸カリウム、アスコルビン酸塩(L−アスコルビン酸ナトリウムなど)が挙げられる。酸である酸素吸収剤としては、L−アスコルビン酸、エルソルビン酸、ヒドロキシルカルボン酸等が挙げられる。金属系の酸素吸収剤であり、還元性を有する金属粉としては、還元性鉄(粉)、還元性錫粉、還元性亜鉛(粉)、酸化物としては、酸化第一鉄、四三酸化鉄等、金属化合物としては、炭化鉄、ケイ素鉄、カルボニル鉄、水酸化鉄などが挙げられる。また、酸素吸収剤として、多価のフェノールを有する高分子化合物を用いることもできる。
前記親水性材料であるノニオン系界面活性剤としては、グリセリン系脂肪酸エステル、ポリグリセリン系脂肪酸エステル、ソルビタン系脂肪酸エステル、プロピレングリコール系脂肪酸エステル、高級アルコール系脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステルが挙げられる。また、親水性材料として、上記の親水性材料と併用して、ベース樹脂に対して20%以下の量で、シリカゲル;炭酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウムなどの無機塩;また、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、エステル基などの親水性基を有する親水性重合体を使用してもよい。
上記酸素吸収剤および親水性材料が分散配合されるベース樹脂としては、射出成形、圧縮成形またはインシェルモールド成形が可能で、クッション性を有する軟質樹脂であれば、従来公知の熱可塑性樹脂を使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン系共重合体(アイオノマー)などのオレフィン系樹脂;エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、水素化エチレン−プロピレン−ジエン共重合体等のオレフィン系エラストマー;SBSエラストマー、SBRなどが挙げられ、これらの一種または二種以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記ベース樹脂は、23℃および40%RH条件での酸素透過率が10-4cc・mm/cm2 ・day・atm以上であり、かつ23℃純水中での吸水量が0.01%以上である熱可塑性樹脂であることが好ましい。
キャップとしては、ピルファープルーフキャップに限られず、例えば、王冠、タブ付きスコア破断型イージーオープンキャップ、プレスクリューキャップ、ラグキャップ、その他、パウチ等の軟包装容器におけるスパウト(口栓)のキャップなど、任意の容器蓋形状のものを、従来公知の製法(射出成形法や圧縮成形法など)により作製し、使用することができる。
キャップシェルを構成する素材としては、従来のキャップシェルの素材に用いられている素材を使用することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS樹脂、PC樹脂等の合成樹脂や、アルミニウム等の軽金属、リン酸処理あるいはクロム酸処理などの表面処理鋼板等のシート状あるいは箔状の金属素材を挙げることができる。
図1および図2は、この発明の一実施例を示す。
この実施例の酸素吸収性容器キャップ(以下、キャップという)1は、ピルファープルーフキャップであり、図1に示すように、合成樹脂製のキャップシェル2と、このキャップシェル2の内側に設けられ、容器3の口部4に当接してこれを密閉するシール部5とを備えている。
そして、キャップシェル2は、平面視円形状のシェル天板2aと、このシェル天板2aの周縁から垂下されたスカート壁2bと、このスカート壁2bの下端に複数のブリッジ2cを介して連結されたタンパーエビデンスバンド(以下、TEバンドという)2dと、このTEバンド2dの下端から内方上向きに連設された係止部材2eとを備え、スカート壁2bの内面部には、容器3の口部4の外周面に形成された容器ねじ部4aに螺着されるキャップねじ部2fが形成されている。
前記ブリッジ2cは、例えば次のようにして形成されている。すなわち、射出成形等によってキャップシェル2を成形する際に、スカート壁2bとTEバンド2dとの間にわたって内面部側に、複数の連結片(図示していない)を周方向に所定間隔おきに形成しておき、この連結片に対応する部位の外面部に、連結片の一部を残して全周にわたるスリットaをカッター等により形成し、この一部を残した連結片によってブリッジ2cを形成している。
前記係止部材2eは、開栓時において、容器3の口部4の容器ねじ部4aよりも下部側に形成された環状突起4bにその上端が係止するもので、上端側が拡径方向に弾性変形可能となっており、閉栓時には拡径方向に弾性変形して環状突起4bを乗り越え、その後、環状突起4bの下方に係止可能な姿勢に弾性復帰するように構成されている。
前記シール部5は、キャップシェル2と別体に形成された中栓として構成されており、このシール部5は、容器3の口部4の上端面に外周縁が当接する天板5aと、この天板5aの周縁部に垂下連設され、閉栓時に容器3の口部4内に密封可能に嵌入される中足5bとからなる。
天板5aの外周端部には、下方へ湾曲し、容器3の口部4の外周面に密接可能なトップサイドシール部分5cが形成され、天板5aの上面における中足5bの付け根の外周部に相当する位置には、天板5aの外周縁に沿った環状凹入部5dが形成されている。
また、中足5bの上下方向における中間部の外周には、外方に膨出した膨出部分5eが形成されている。
さらに、天板5aの下面側(容器内部側)における中足5bよりも内側の部分には、酸素吸収性樹脂組成物よりなる底面視ほぼ円形状の酸素吸収剤含有樹脂層6が設けられている。この酸素吸収剤含有樹脂層6は、容器内部側に格子状の凸部および/または凹部が設けられた形状をしており、この実施例では、図2に示すように、容器内部側に格子状の凸部6aが設けられているとともに、凸部6aの間に複数の凹部6bが設けられている。また、各凹部6bは底面視矩形状または正方形状となっている。但し、酸素吸収剤含有樹脂層6における周縁部分に形成された各凹部6bは、底面視がほぼ台形状または三角形状となっている。
なお、前記凹部6bの形状を、例えば、図3に示すように、底面視菱形形状または平行四辺形形状などとしてもよい。酸素吸収剤含有樹脂層6の形状は上記以外の任意の形状をとれる。また、中足5bが酸素吸収剤含有樹脂層6を有していてもよい。
前記酸素吸収性樹脂組成物は、ベース樹脂ポリエチレン100部に対して、酸素吸収剤として粒度1000μm以下の粒度分が50%の亜硫酸ナトリウム5.0部、親水性材料であるノニオン系界面活性剤としてHLB値6.5のグリセリンエステル、2.5部を含有している。
上記酸素吸収剤含有樹脂層6を有するシール部5は、その全体が酸素吸収剤含有樹脂層6を構成する素材(酸素吸収性樹脂組成物)と同じ素材からなっていてもよいし、酸素吸収剤含有樹脂層6以外の部分は酸素吸収剤含有樹脂層6を構成する素材(酸素吸収性樹脂組成物)とは異なる素材からなっていてもよい。
上記の構成からなるキャップ1では、容器口部4に密嵌されるシール部5は、開栓に伴って、天板5aのトップサイドシール部分5cがキャップシェル2のキャップねじ部2fの上端によって持ち上げられて、中足5bが容器口部4から抜け出すのであって、中足5bを有するシール部5の持ち上げの開始がブリッジ2cの切断後になされるように、係止部材2eおよび/またはキャップねじ部2fの上端の位置を設定している。
すなわち、開栓に際して、キャップ1を開栓方向に回転させると、まず、係止部材2eが容器口部4の環状突起4bに当接して、ブリッジ2cが切断され、その切断後に、シール部5の天板5aのトップサイドシール部分5cひいてはシール部5全体がキャップねじ部2fによって持ち上げられ、さらなるシール部5の持ち上げに伴って、シール部5の中足5bの膨出部分5eが容器口部4から抜けて、ここで初めてシール部5による容器3の気密が解除されるように構成されている。従って、ブリッジ2cが切断された後にシール部5が持ち上がっても、中足5bの膨出部分5eによる容器3の気密が解除される長さ分の距離だけシール部5が持ち上がらない限りは、容器3の気密漏れが生じない。
また、シール部5の中足5bの摩擦効果に基づくシール部5およびキャップシェル2の共回り防止の効果により、ブリッジ2cの切断(破断)前後における容器3の気密漏れを防止することができる。
上記の構成により、ブリッジ2cが切断されない限りは容器3の気密が確実に保持されるので、ブリッジ2cの切断を伴わない例えば悪戯や不注意によるキャップ1の僅かな開栓(所謂ちょい回し)を原因とするガス漏れや外気の吸い込みあるいは内容物の漏れ出しは、確実に防止される。
また、上記の構成からなるキャップ1では、シール部5の天板5aに環状凹入部5dを形成したことによって、トップサイドシール部分5cが容器口部4の中心に向けて弾性変形し易くなり、この結果、容器口部4の外周コーナー部に対するトップサイドシール部分5cの気密機能が高くなっている。
なお、この発明は、上記の実施例に限られず、種々変形して実施することができる。例えば、前記シール部5を、キャップシェル2とは別体の中栓であるパッキンまたはライナーとするのではなく、図4に示すように、キャップシェル2に樹脂を圧縮成形や射出成形により一体成形して設けたライナーまたはパッキンとして構成してもよい。この場合、酸素吸収剤含有樹脂層6は、例えば、天板5aの下面側における中足5bよりも内側の部分に設けることができる。さらに、キャップシェル2に、キャップシェル2とは別に成形したパッキンまたはライナーを接着または融着し一体に成形してもよい。
また、キャップ1全体が、酸素吸収性樹脂組成物(酸素吸収剤含有樹脂)からなっていてもよい。
さらに、前記酸素吸収剤含有樹脂層6を、酸素吸収性樹脂組成物をフィルム状にしてなる酸素吸収剤含有樹脂フィルムから形成してもよいし、前記酸素吸収剤含有樹脂フィルムとこの酸素吸収剤含有樹脂フィルムを補強・保護するための基材フィルムを貼り合わせた多層フィルムから形成してもよい。
また、キャップ1のみならず、例えば、パウチ等の軟包装容器に設けられるスパウトなどの容器栓部の容器内部側に酸素吸収剤含有樹脂層6を設けてもよい。詳しくは、容器栓部は、例えば、軟包装容器の側壁に対して、軟包装容器の内部と外部とを連通させる状態で固定され、外周面に雄ねじ部を有する筒状部材(図示していない)と、この筒状部材の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、筒状部材の先端の開口を開閉自在に閉塞するキャップ(図示していない)とからなり、酸素吸収剤含有樹脂層6は、筒状部材の容器内部側および/またはキャップの容器内部側に設けることができる。なお、容器栓部のキャップは前記キャップ1とほぼ同様の構成をしているので、容器栓部のキャップに設ける酸素吸収剤含有樹脂層6を、前記キャップ1に設けた酸素吸収剤含有樹脂層6と同様の構成とすることができ、また、筒状部材に酸素吸収剤含有樹脂層6を設ける場合には、例えば、筒状部材の内壁部分に酸素吸収剤含有樹脂層6を設ければよい。
この発明の一実施例に係る酸素吸収性容器キャップの構成を概略的に示す説明図である。 上記実施例におけるシール部の構成を概略的に示す底面図である。 前記シール部の変形例の構成を概略的に示す底面図である。 前記酸素吸収性容器キャップの変形例の構成を概略的に示す説明図である。
1 キャップ
2 キャップシェル
4 容器口部
5 シール部
6 酸素吸収剤含有樹脂層

Claims (3)

  1. キャップシェルの内側の容器口部に当接して密閉するシール部が酸素吸収剤含有樹脂層を有する容器キャップであって、
    該酸素吸収剤含有樹脂層が、
    HLB値1.5以上から10以下の親水性材料であるノニオン系界面活性剤をベース樹脂に対して20%以下の割合で分散配合してなるとともに、
    1000μm以下の粒度分を20%以上含む酸素吸収剤をベース樹脂に対して20%以下の割合で分散配合してなることを特徴とする酸素吸収性容器キャップ。
  2. 前記シール部がキャップシェルと別体の中栓として構成されている請求項1に記載の酸素吸収性容器キャップ。
  3. 前記ベース樹脂は、23℃および40%RH条件での酸素透過率が10-4cc・mm/cm2 ・day・atm以上であり、かつ23℃純水中での吸水量が0.01%以上である熱可塑性樹脂である請求項1または2に記載の酸素吸収性容器キャップ。
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