JPH08217128A - 蓋用パッキング - Google Patents

蓋用パッキング

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JPH08217128A
JPH08217128A JP7023962A JP2396295A JPH08217128A JP H08217128 A JPH08217128 A JP H08217128A JP 7023962 A JP7023962 A JP 7023962A JP 2396295 A JP2396295 A JP 2396295A JP H08217128 A JPH08217128 A JP H08217128A
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JP
Japan
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sheet
packing
oxygen
lid
container
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JP7023962A
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Inventor
Hideyuki Takahashi
秀之 高橋
Masateru Osada
昌輝 長田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術の課題を解決して、パッキング性、
耐水性、安全衛生性に優れ、高い酸素吸収性能を有する
ものとし、特にパッキング材の酸素透過性の欠陥を補
い、酸素の遮断性に優れ、長期保存に対応可能な酸素吸
収機能を有するものとし、品質保持用途に優れた性能を
発揮する蓋用パッキングを提供することを目的とする。 【構成】 本発明の蓋用パッキングは、基材/仮接着材
/アルミ箔/シ−ル層の層構成よりなるシ−ト状パッキ
ング材のシ−ル層側の面にシ−ト状脱酸素剤を配し、該
シ−ト状脱酸素剤を容器の口径より小さい通気性シ−ト
により被覆し該シ−ト状パッキング材のシ−ル層面に熱
接着してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器口部を密封するた
めの蓋用パッキングに関し、詳しくは、ビン、プラスチ
ックボトル他各種容器の口部をキャップ、蓋等で密封す
るに際して使用される、酸素吸収機能を有する蓋用パッ
キングに関する。本発明のパッキングは耐液性に優れ、
ジュ−ス、酒、ワイン他の液体飲料、塩辛、佃煮、ジャ
ム、マ−マレ−ド、サケフレ−ク他の高水分食品をはじ
め、各種食品、医薬品等の物品を収納した保存容器を密
封するための蓋用パッキングとして使用され、酸素によ
り品質劣化し易く、また、微生物が繁殖して腐敗や変質
し易い物品の品質保持に用いられる。
【0002】
【従来の技術】酸素劣化を受けやすい飲料、食品、医薬
品等は、包装容器に保存中に容器内の酸素により品質低
下するという問題がある。この問題を解決する手段とし
て、包装に際し真空パック、窒素置換等を行うことによ
り、容器内の酸素を除去することが行われているが、こ
れらの方法は簡便ではなく、また、容器内の酸素を完全
に除去することは困難であって、品質保持効果の点では
必ずしも満足すべきものではない。最近では、包装容器
内に脱酸素剤を同封し脱酸素性能に優れる脱酸素剤を利
用する方法が盛んに行われている。しかし、脱酸素剤の
容器への装填には、脱酸素剤包装体の小袋形態からくる
装填の利便性に難があり、容器の蓋部に脱酸素剤を組み
入れる方法が種々提案されている。容器の蓋部に脱酸素
剤を組み入れる方法の一つに、蓋のシールに用いるパッ
キングに酸素吸収機能をもたせる方法がある。
【0003】例えば、実開昭57−9746号公報には
脱酸素剤を収納したパッキングが提案されているが、脱
酸素剤に粉体状のものが使用されているため、製造時パ
ッキングに脱酸素剤が付着し易く食品を汚染するという
安全衛生性に問題がある。また、このパッキングを使用
して容器を密封した時、パッキングの酸素透過性が大き
いために、長期間使用中にはシール部から浸入し酸素が
容器内に脱酸素剤の吸収容量を超えて脱酸素剤が吸収し
きれず、容器内の酸素濃度が上昇してしまう欠点があっ
た。また実開平1−177165号公報には、発泡体/
非通気性フィルム/脱酸素フィルム/脱臭フィルム/通
気性フィルムの構成からなる容器用パッキング材が提案
されている。しかしながら、同号公報のものも容器の口
部と接する材料自体が多層でパッキング性に乏しく、ま
た、パッキング材自体の断面酸素透過性が大きく、前記
のパッキング同様、酸素のシール性に問題があり、これ
には酸素吸収性能が長期保存に耐えないという欠点があ
った。
【0004】また、特開平4−31253号公報には、
瓶等の容器の口部を密封する手段として、基材/仮接着
材/アルミ箔/シ−ル層の構成からなるパッキング材が
提案されている。これは蓋に装着し容器に蓋をした後、
電磁波を照射して加熱することにより、瓶口部とシ−ル
層を接着させて密封するものであり、優れたシ−ル効果
を発揮するものである。しかしながら、このものには酸
素吸収機能はなく、単純に従来の粒状脱酸素剤を小袋に
入れた脱酸素剤を、このパッキング材の内側に装着しよ
うとしても、形態的にコンパクトで商品価値のあるもの
にすることは困難である。仮に脱酸素剤を備えたものに
できたとしても、例えば、脱酸素性能に優れた代表的な
脱酸素剤である粒状鉄粉が主剤の脱酸素剤では、電磁波
加熱をした際に、鉄粉が加熱され、脱酸素剤包装体が破
袋するという懸念もあるので、このパッキング材に酸素
吸収機能を付与することはできなっかた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、これま
でに提案されるところの酸素吸収機能をもたせたパッキ
ングは、パッキング断面の酸素遮断性に問題があり、長
期使用中の酸素吸収性能の保持性に欠け、また、パッキ
ング性そのものも劣り、さらには安全衛生性においても
満足すべきものではなく、このように従来技術には解決
すべき課題が多く、必ずしも満足すべきものではなかっ
た。本発明は、従来技術の課題を解決して、パッキング
性、耐水性、安全衛生性に優れ、高い酸素吸収性能を有
するものとし、特にパッキング材端部断面の通気性をな
くし、酸素の遮断性に優れ、長期保存に対応可能な酸素
吸収機能を有するものとし、品質保持用途に優れた性能
を発揮する蓋用パッキングを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記従来技
術の問題点に鑑み鋭意研究を行った結果、粒状の鉄粉系
脱酸素剤を熱可塑性樹脂層に分散し固定化しシ−ト化し
たシ−ト状脱酸素剤を用いて蓋用パッキングを構成する
ことにより、上記課題を容易に解決できることを見いだ
し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、基
材/仮接着材/アルミ箔/シ−ル層の層構成よりなるシ
−ト状パッキング材のシ−ル層側の面にシ−ト状脱酸素
剤を配し、該シ−ト状脱酸素剤を容器の口径より小さい
通気性シ−トにより被覆し該シ−ト状パッキング材のシ
−ル層面に該通気性シ−トを熱接着してなる、容器口部
を密封するための蓋用パッキングに関するものである。
【0007】本発明の蓋用パッキングは、瓶等の容器の
キャップや蓋等の内側に装着して用いられ、食品等を充
填した容器に蓋をした後、電磁波を照射して加熱するこ
とにより、瓶口部とシ−ル層を接着させて密封するもの
である。本発明を図面に則して説明する。図1は、本発
明の蓋用パッキング1の断面図を示す。図1において、
シ−ト状パッキング材10は、基材11/仮接着材12
/アルミ箔13/シ−ル層14より構成され、蓋用パッ
キング1は、該シ−ト状パッキング材10のシ−ル層側
の面上にシ−ト状脱酸素剤20を配し、その上から通気
性シ−ト30を該シ−ト状脱酸素剤20を完全に被覆す
るように重ね、該シ−ト状脱酸素剤20の周縁外部で該
通気性シ−ト30を直接シ−ル層面に熱接着したもので
ある。ここで、通気性シ−ト30の大きさは、蓋用パッ
キング1を適用する容器3の口径より小さく、シ−ト状
脱酸素剤20より大きいものである必要がある。図2
は、本発明の蓋用パッキングを用いて密封した容器の断
面図を示す。図2の容器は、蓋用パッキング1を基材面
を内側にしてキャップ2の内面に装着し、このキャップ
を食品等の内容物4を充填したガラス瓶3に嵌合し密封
したものである。この容器は、蓋をした後、電磁波誘導
加熱装置を用い容器のキャップ外頂面から電磁波を照射
し、アルミ箔13を加熱させ、溶融したシ−ル層14を
ガラス瓶口部に融着させて完全にシールされる。
【0008】以下に本発明を詳しく説明する。蓋用パッ
キングのシ−ト状パッキング材において、基材は、パッ
キングとして機能する上で主材をなすものであり、基材
には、通常容器の蓋、キャプ等に装着して使用されるパ
ッキング材料を使用することができる。基材の材料とし
ては、例えば、板紙(表面処理したものも含む)、合成
紙、不織布、シリコンゴム・ウレタンゴム等のゴム系材
料、軟質ポリエチレン、ポリエチレン・ポリプロピレン
・ポリスチレン・ポリウレタン・塩化ビニル樹脂等の発
泡プラスチック材料が挙げられる。これらの中では、耐
水性、発塵性、他の材料との積層加工性等を考慮する
と、発泡プラスチック材料が好ましく、発泡ポリエチレ
ン、発泡ポリプロピレンが最も好ましい。
【0009】仮接着材としては、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、
アイオノマ−、EAA(エチレン−アクリル酸共重合
体)、EMMA(エチレン−メタクリル酸メチル共重合
体)、EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合体)
等の樹脂、ワックス等が使用可能である。仮接着材は、
アルミ箔と基材とを接着するためのものである。仮接着
材は、蓋用パッキングを用いて容器を密封した後、キャ
ップを取り外した場合でも、この仮接着部位より基材と
アルミ箔部が剥離して、容器口部がアルミ箔/シ−ル層
でシ−ルされた密封状態の保たれた状態で、キャップの
取外しを可能とするものである。この場合、取り外して
基材部を保持した状態のキャップをもって、再び容器に
蓋をすることが可能である。
【0010】アルミ箔としては、一般の軟質アルミ箔等
が使用でき、アルミ箔表面に必要な印刷等を施すことも
できる。使用するアルミ箔の厚さは、特に限定されない
が、加工性等から5〜20μm が好ましく、5〜10μ
m が最も好ましい。
【0011】シ−ル層は、通気性シ−トとの接着性及び
容器口部との接着性を考慮して選択される。シ−ル層の
材料としては、例えば、ホットメルト、ポリエチレン、
EVA、アイオノマ−、EAA、EMMA、EEA等が
使用可能である。シ−ル層の厚さは、シ−ル強度、容器
材質との接着性等を考慮して選択される。
【0012】上記の各部材は積層してシ−ト状パッキン
グ材10が製造される。例えば、アルミ箔の片面にシ−
ル層を押出ラミ又はコ−タ−等により積層した後、基材
とアルミ箔の他面に仮接着材を介して基材を接着するこ
とによって製造することが出来る。シ−ト状パッキング
材10の厚さは、これに重ねるシ−ト状脱酸素剤の厚さ
及びパッキング性を考慮して、通常、0.2〜5mmの
範囲、好ましくは0.5〜3.0mmの範囲で使用され
る。シ−ト状パッキング材の厚さは、上記の範囲を超え
て厚くなりすぎると加工性、装填性に問題が生じ、ま
た、薄すぎるとパッキング性が悪くなるので、いずれに
しても好ましくない。
【0013】本発明におけるシ−ト状脱酸素剤として
は、脱酸素性能に優れ、厚みが均一なシ−ト状のもので
あり、パッキング製造時、加工性が良く、かつ脱酸素剤
による汚染の恐れがないものであれば、特に限定するこ
となく使用することができる。シ−ト状に成形される脱
酸素剤も、シ−ト状に加工できて目的を達成できるもの
であればよく、公知の脱酸素剤が使用でき、例えば、鉄
等に代表される金属成分を主剤とする金属系脱酸素剤、
アスコルビン等に代表される有機成分を主剤とする有機
系脱酸素剤等が挙げられる。
【0014】本発明では、シ−ト状脱酸素剤として、上
記脱酸素剤を熱可塑性樹脂層に分散させたシ−ト状のも
のや吸収性シートに含浸させたもの等が使用できるが、
脱酸素性能に優れる点では、鉄粉およびハロゲン化金属
を含む鉄粉系脱酸素剤を熱可塑性樹脂層に分散し固定化
しシ−ト化したものが好ましい。シ−ト状脱酸素剤とし
て具体的には、例えば、ハロゲン化金属に塩化ナトリウ
ム、塩化カルシウム等を用い、鉄粉およびハロゲン化金
属を含む鉄粉系脱酸素剤をポリエチレン等のポリオレフ
ィン系樹脂に分散し混練しシ−ト化したもの、さらにこ
のシ−トを延伸処理してより酸素吸収性能を向上させた
もの(特開平2−72851号公報)、また、上記の鉄
粉系脱酸素剤をポリオレフィン系樹脂の合成パルプ等と
混合しシ−ト化したもの(特開平2−86758号公
報)等が好適に使用される。これらの鉄粉系脱酸素剤を
熱可塑性樹脂層に固定化しシ−ト化したものは、製造加
工段階での粉体等による汚染がなく、加工性に優れ、シ
−ト状脱酸素剤を薄いものとすることができ、これを用
いることにより装填性に優れたパッキングを提供するこ
とができる。特に、これを用いた蓋用パッキンを装着し
た蓋で密封した容器に電磁波照射して加熱シールするに
際し、シ−ト状脱酸素剤が発熱することがなく、容器口
部を良好に熱シールを可能とするものである。
【0015】シ−ト状脱酸素剤の厚さは、パッキング材
の厚みの範囲内で製造の際の加工性考慮して0.1〜5
mmの範囲、好ましくは0.2〜3mmの範囲で使用さ
れる。シ−ト状脱酸素剤の厚さおよび大きさなどの寸法
は、必要とする酸素吸収能力によって適宜選択される。
【0016】上記のシ−ト状脱酸素剤は、脱酸素剤が酸
素吸収反応に水分を必要とするものの場合、水分の多い
食品等を収納した容器に適用して内容物から蒸散する水
分を利用できる水分依存型の方が、製造上、また取扱
上、好ましい。内容物が水分の低いものの場合には、シ
−ト状脱酸素剤に吸水性樹脂、吸水性シ−ト等を併用し
て予め水分を保持させ、自力反応型のシ−ト状脱酸素剤
として使用することができる。さらに本発明において
は、シ−ト状脱酸素剤に、吸水性樹脂、吸水性シ−トの
他、脱臭シ−ト、炭酸ガス吸収シ−ト等を、必要に応
じ、適宜、併用することが可能である。
【0017】本発明では通気性シ−トとして、一般に脱
酸素剤包装体に使用されている通気性材料を用いること
ができる。例えば、紙に有孔フィルムを積層した包材、
耐水性の不織布(「タイベック」デュポン製、「ルクサ
−」旭化成製等)、各種の微多孔膜(「ジュラガ−ド」
セラニ−ズ製、「NFシ−ト」徳山曹達製、「ニトフロ
ン」日東電工製、他)、および上記の耐水性不織布並び
に微多孔膜に有孔フィルムを積層した包材、特開昭63
−219359号公報に開示される耐水耐油性包材等が
使用できる。
【0018】容器内容物が液体をはじめ高水分を含有す
るものである場合、シ−ト状脱酸素剤から錆等の溶出を
防止するためには、通気性シ−トは、特に耐水、耐油、
耐アルコール等の耐液性が必要である。このために、通
気性シ−トとして、上記した耐水性の不織布、微多孔
膜、耐水耐油性包材に、ポリエチレンテレフタレート、
ポリアミド、エバ−ル、アルミ箔、他の耐熱性の有孔フ
ィルムを積層した包材が好適に使用される。具体例とし
て、上記した耐水性の不織布、微多孔膜、耐水耐油性包
材に、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンの有
孔フィルム、ナイロン/ポリエチレンの有孔フィルム等
を積層した包材が好ましく、この積層包材の他面に有孔
ポリオレフィン系樹脂フィルムを積層した三層構成の包
材がより好ましい。
【0019】耐液性の通気性シ−トとして更には、酸素
透過性の大きなシリコン樹脂、シリコン樹脂とポリオレ
フィン系樹脂との混合物等の単層及びこれの複合フィル
ムができる。例えば、本出願人が特願平6−22674
1に提案する熱可塑性樹脂からなる通気性材料にシリコ
ーン樹脂層を形成してなる脱酸素剤包装材料が耐液性の
通気性シ−トとして好適に使用できる。
【0020】本発明の蓋用パッキングの製造には、例え
ば、次のような方法を採ることができる。まず、一面に
シ−ル層を押出ラミまたはコ−タ−で形成したアルミ箔
の他面に仮接着材層を形成し、ここに基材を積層し仮接
着材を介して接着して、シ−ト状パッキング材を製造す
ることができる。シ−ト状脱酸素剤を、容器の口部径よ
り十分小さく、かつ通気性シ−トで覆いうる大きさの所
定寸法の形状に切断し、また、通気性シ−トを、適用す
る容器の口部径より小さく、かつシ−ト状脱酸素剤に重
ねてその周縁外部にシ−ト状パッキング材に接着できる
大きさの所定寸法の形状に切断し、それぞれ、シ−ト状
脱酸素剤および通気性シ−トを準備する。そこで、上記
シ−ト状パッキング材の上に、所定形状のシ−ト状脱酸
素剤を間に配置して通気性シ−トを重ね、通気性シ−ト
側から通気性シ−トの周縁部を熱シ−ルし、次いで、こ
の積層材を、シ−ト状脱酸素剤を中心にして適用する容
器口径に合わせた所定寸法の大きさに、打ち抜いて蓋用
パッキングを製造することができる。以下に、実施例に
よりさらに具体的に本発明を説明する。なお、本発明は
実施例に限定されるものではない。
【0021】
【実施例】
実施例1 シ−ト状脱酸素剤の製造:鉄粉(平均粒径70μm)1
00重量部に対し3重量部の割合で塩化ナトリウムを被
覆した鉄粉100重量部とポリエチレン100重量部と
を混合後、190℃に加熱溶融し、押出機によりシ−ト
状に製膜した。次いで、このシ−トを50℃で縦方向に
4倍延伸し、厚さ1mmの高性能のシ−ト状脱酸素剤を
得た。得られたシ−ト状脱酸素剤を径18mmの寸法で
円形に打ち抜き、円形シ−ト状脱酸素剤を調製した。
【0022】蓋用パッキングの製造:発泡ポリプロピレ
ンからなるパッキング基材(厚さ0.9mm)と、厚さ
20μmにポリエチレンを積層したアルミ箔(厚さ7m
m)のアルミ箔側との間にポリプロピレンの仮接着材
(30μm)を挟み、これらを積層仮接着してシ−ト状
パッキング材を用意した。また、延伸ナイロン(15μ
m)/ポリエチレン(15μm)フィルムに径0.8m
mの穴を開孔率7%で設けた有孔フィルムと、耐水性不
織布(ルクサ−、旭化成製)とを熱ラミネ−トし、次い
でこの通気性シ−トシ−トを径30mmの寸法で円形に
打ち抜いて円形通気性シ−トを準備した。上記シ−ト状
パッキング材のポリエチレン面の上に上記円形シ−ト状
脱酸素剤(18mmφ)をおき、円形の中心を合わせる
ようにして不織布面を下にして円形通気性シ−ト(30
mmφ)重ね、シ−ト状脱酸素剤の周縁外部でシ−ト状
パッキング材と通気性シ−トとを熱シ−ルした。最後
に、この積層パッキング材を円形シ−ト状脱酸素剤を中
心にして、径40mmの円形に打ち抜き蓋用パッキング
を製造した。
【0023】味噌の保存テスト:上に得られた蓋用パッ
キングを、パッキング基材側を内側にしてガラス瓶用キ
ャップの裏面に装着した。ガラス瓶(容量100cc)
には、ヘッドスペ−スを約20cc残す程度まで味噌を
充填した後、その上に酸素検知剤(「エ−ジレスアイ」
三菱ガス化学製)を入れ、このガラス瓶の開口部に、蓋
用パッキングを装着したキャップを嵌合して密封した。
最後に、キャップで密封したこのガラス瓶のキャップ外
頂面から、電磁波誘導加熱装置により電磁波を照射し、
蓋用パッキングのアルミ箔を加熱させてポリエチレンシ
−ル層を軟化させ、ガラス瓶口部にシ−ル層を融着させ
完全に密封した。このようにして味噌を密封した味噌入
りガラス瓶を温度25℃で保存し、同封した酸素検知剤
の色変化により瓶内部の酸素濃度変化を知ると共に、味
噌の変色状況を観察して、味噌の品質変化を経日的に調
べた。味噌の保存テストの結果を表1に示した。
【0024】
【表1】 注)酸素検知剤の色調が示す酸素濃度範囲 色 調 青色 紫色 桃色 酸素濃度 >0.5% 0.5%〜0.1% <0.1%
【0025】比較例1 実施例1に用意したシ−ト状パッキング材Aを径40m
mの円形に打ち抜き蓋用パッキングを作成した。シ−ト
状パッキング材のみで作成したこの蓋用パッキングを用
い、実施例1と全く同様に、ガラス瓶用キャップに装着
し、このキャップで味噌を充填したガラス瓶にふたを
し、最後に電磁波を照射してシ−ル層を融着させ完全に
密封した。この味噌入り密封ガラス瓶を温度25℃で保
存し、実施例1と同様に味噌の保存テストを行った。結
果を、実施例1の結果に合わせ、表1に示した。
【0026】
【発明の効果】本発明の蓋用パッキングは、パッキング
性に優れ、耐液性に優れた部材、酸素吸収性能に優れた
シート状脱酸素剤を用い、各部材の特性を生かす特有の
構成により、パッキング性、耐水性及び安全衛生性に優
れ、かつ、高い酸素吸収性能を有し、密封性に優れる為
に長期保存に対応可能な酸素吸収機能を有し、品質保持
効果を発揮するものである。しかも、その形態もコンパ
クトで薄く、蓋への装填性に優れ、また、製造に際して
の加工性にも優れ、その商用生産が容易なものとなって
いる。本発明によれば、蓋用パッキングを装着して容器
を密封した場合、通気性シ−トの外径が容器の口部より
小さいもので構成されているため、部材のシ−ト状パッ
キング材が、パッキング機能および容器口部の密封機能
を果たし、通気性シ−ト断面からの容器内外の通気はな
く、容器外からの通気は完全に遮断される。このため、
本発明の蓋用パッキングは、シ−ル性に極めて優れ、酸
素吸収機能が効果的に発揮される。特に、シ−ト状脱酸
素剤に鉄粉系脱酸素剤を熱可塑性樹脂層に分散し固定化
しシ−ト化したものを用いることにより、製造加工段階
での粉体による汚染がなく、電磁波加熱に際し脱酸素剤
の発熱がなく、電磁波加熱による熱シールが可能とな
る。また、通気性シ−トを特定の材料構成とし、シ−ト
状脱酸素剤を露出することなく完全に被覆して、しか
も、通気性シ−トの周縁部を融着させて端部の通気性を
なくしたことにより、錆など脱酸素剤成分の溶出が防止
され、本蓋用パッキングは極めて安全衛生性に優れる。
本発明の蓋用パッキングは、ジュ−ス、酒、ワイン他の
液体飲料、塩辛、佃煮、ジャム、マ−マレ−ド、サケフ
レ−ク他の高水分食品をはじめ、各種の食品、医薬品等
を収納した保存容器の密封に使用して、酸素により品質
劣化し易く、また、微生物が繁殖して腐敗や変質し易い
これらの物品の品質保持に、長期に渡ってその優れた効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋用パッキングの断面図
【図2】蓋用パッキングを使用して密封した容器の断面
【符号の説明】
1 蓋用パッキング 10 シ−ト状パッキング材 11 基材 12 仮接着材 13 アルミ箔 14 シ−ル層 20 シ−ト状脱酸素剤 30 通気性シ−ト 2 キャップ 3 容器 4 内容物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材/仮接着材/アルミ箔/シ−ル層の
    層構成よりなるシ−ト状パッキング材のシ−ル層側の面
    にシ−ト状脱酸素剤を配し、該シ−ト状脱酸素剤を容器
    の口径より小さい通気性シ−トにより被覆し該シ−ト状
    パッキング材のシ−ル層面に該通気性シ−トを熱接着し
    てなる、容器口部を密封するための蓋用パッキング。
  2. 【請求項2】 シ−ト状脱酸素剤が、鉄粉およびハロゲ
    ン化金属を含む鉄粉系脱酸素剤を熱可塑性樹脂層に分散
    し固定化しシ−ト化したものである請求項1記載の蓋用
    パッキング。
JP7023962A 1995-02-13 1995-02-13 蓋用パッキング Pending JPH08217128A (ja)

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