JP3243910B2 - 蓋用パッキング - Google Patents

蓋用パッキング

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JP3243910B2 JP29076893A JP29076893A JP3243910B2 JP 3243910 B2 JP3243910 B2 JP 3243910B2 JP 29076893 A JP29076893 A JP 29076893A JP 29076893 A JP29076893 A JP 29076893A JP 3243910 B2 JP3243910 B2 JP 3243910B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビン、プラスチックボ
トル他、各種の容器の口部を密封するために使用され
る、酸素吸収機能を有する蓋用パッキングを提供する。
本発明の蓋用パッキングは、耐液性に優れ、ジュ−ス、
酒、ワイン、他の液体飲料、塩辛、佃煮、ジャム、マ−
マレ−ド、サケフレ−ク、他の高水分食品をはじめとす
る各種食品、あるいは医薬品等を収納した保存容器の密
封に使用して、酸素により品質劣化し易く、また、微生
物が繁殖して腐敗や変質し易いこれらの物品の品質保持
に用いられる。
【0002】
【従来の技術】酸素劣化を受けやすい飲料、食品、医薬
品等は、包装容器に保存中に容器内の酸素により品質低
下するという問題がある。この問題を解決する手段とし
て、包装に際し真空パック、窒素置換等を行うことによ
り、容器内の酸素を除去することが行われているが、こ
れらの方法は簡便ではなく、また、容器内の酸素を完全
に除去することは困難であって、品質保持効果の点では
必ずしも満足すべきものではない。
【0003】一方、近年、確実、かつ、簡便に酸素を除
去する方法として、包装容器内に脱酸素剤を同封しその
優れた酸素除去作用を利用する、所謂、脱酸素剤包装が
盛んに行われるようになってきている。脱酸素剤包装に
は、通常、通気性材料に包装された小袋状脱酸素剤を容
器内に同封する方法が採られるが、また、容器開口部を
密閉する蓋部に脱酸素剤を組み入れる方法が種々提案さ
れている。しかしながら、脱酸素剤を蓋部に組み入れる
場合、小袋状脱酸素剤では形態上装填性に問題があり、
これを解決するものとして、蓋のシールに用いるパッキ
ングに酸素吸収機能をもたせたものが、種々提案されて
いる。
【0004】例えば、実開昭57−9746号公報には
脱酸素剤を収納したパッキングが提案されているが、脱
酸素剤に粉体状のものが使用されているため、製造時パ
ッキングに脱酸素剤が付着し易く食品を汚染するという
安全衛生性に問題がある。また、このパッキングを使用
して容器を密封した時、パッキングの酸素透過性が大き
いために長期間使用中には、シール部から酸素が容器内
に脱酸素剤の吸収容量を超えて浸入し脱酸素剤が吸収し
きれず、容器内の酸素濃度が上昇してしまう欠点があっ
た。
【0005】また、実開平1−177165号公報に
は、発泡体/非通気性フィルム/脱酸素フィルム/脱臭
フィルム/通気性フィルムの構成からなる容器用パッキ
ング材が提案されている。しかしながら、同号公報のも
のも容器の口部と接する材料自体が多層でパッキング性
に乏しく、また、パッキング材自体の断面酸素透過性が
大きく、前記のパッキング同様、酸素のシール性に問題
があり酸素吸収性能が長期使用に耐えないという欠点が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
パッキングは酸素吸収機能をもってはいても、パッキン
グ断面の酸素遮断性に問題があって、長期使用中の酸素
吸収性能の保持性に欠け、また、安全衛生性やパッキン
グ性にも劣り、このように従来技術には解決すべき課題
が多く、必ずしも満足すべきものではなかった。本発明
の目的とするところは、上記従来技術の課題を解決し
て、パッキング性、耐水性および安全衛生性に優れ、し
かも、高い酸素吸収性能を有し、特に酸素透過性を有す
るパッキング材の欠陥を補い酸素の遮断性に優れて、長
期保存に対応可能な酸素吸収機能を有し、品質保持用途
に優れた性能を発揮する蓋用パッキングを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題点に鑑み鋭意研究を行い本発明を完成するに
至った。本発明は、容器口部を密封するための蓋用パッ
キングに関する。詳しくは、実質的に非通気性のプラス
チックフィルムBが積層接着されたシ−ト状パッキング
材Aの円形貫通部内にシ−ト状脱酸素剤Dが収納されて
なり、該シ−ト状パッキング材Aのプラスチックフィル
ムBの積層面に通気性シ−トCが積層接着され、該通気
性シ−トCにより該シ−ト状脱酸素剤Dが隔離されてな
る、容器口部を密封するための酸素吸収機能を有する蓋
用パッキングに関する。さらに本発明は、上記の蓋用パ
ッキングにおいて通気性シ−トCの外径が適用する容器
の口径より小さいものである蓋用パッキングに関する。
以下に本発明を詳しく説明する。
【0008】本発明においてパッキングの主材料である
シート状パッキング材Aには、通常、容器のキャップ、
蓋等の裏面に装着してパッキングに使用される材料が使
用できる。シート状パッキング材Aの材料としては、例
えば、シリコンゴム、ウレタンゴム等のゴム系材料、あ
るいは、軟質ポリエチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポ
リスチレン、発泡ポリウレタン、発泡塩化ビニル樹脂等
のプラスチック材料が挙げられる。これらのパッキング
材料の中では、シート状パッキング材Aに積層される他
の材料との加工性等を考慮すると、発泡ポリエチレンが
最も好ましい。また、シート状パッキング材の選定に際
しては、パッキング材断面からの酸素透過を考慮する
と、発泡材料は独立気泡のもので、発泡倍率が5倍以下
のものが好ましい。シート状パッキング材Aの厚さは、
収納するシ−ト状脱酸素剤の厚み及びパッキング性等か
ら、0.2〜5mmの範囲に選定される。さらに装填性、
加工性等を考慮すると、その厚さは、0.5〜3.0mm
がより好ましい。シート状パッキング材は、その厚みが
薄すぎるとパッキング性が劣り、厚すぎると加工性、装
填性に問題が生じる。
【0009】上記シート状パッキング材Aは、その中央
部にシート状脱酸素剤Dの収納部になる偏平な窪み、好
ましくは円形貫通部を有する。脱酸素剤収納部の形状や
寸法は、シート状脱酸素剤が容易に納まり、製造時の加
工性やパッキングの装填性に妨げにならない範囲で、適
宜、決めることができる。
【0010】プラスチックフィルムBとしては、容器の
密封に使用して本発明の蓋用パッキングが良好な酸素遮
断性を有し、優れた脱酸素機能を発揮するためには、プ
ラスチックフィルムBが実質的に非通気性のものである
必要がある。さらには、プラスチックフィルムBが実質
的に非酸素透過性であり、その酸素透過度が500cc/
m2・24Hr・atm 以下、好ましくは100cc/m2・24Hr・
atm 以下、より好ましくは50cc/m2・24Hr・atm 以下
のものである。
【0011】プラスチックフィルムBは、フィルム単体
でも複合フィルムでもよい。フィルム単体としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリアミド類、ポリ塩化ビ
ニリデン、エチレンビニルアルコ−ル共重合体、ポリビ
ニルアルコ−ル等のプラスチックフィルム、ポリ塩化ビ
ニリデンコ−トフィルム、アルミ蒸着フィルム、アルミ
箔、シリカ蒸着フィルム、他のフィルム単体が挙げられ
る。また、プラスチックフィルムBは前記パッキング材
Aに積層接着されることから、上記のフィルム単体と、
ポリエチレン、EVA、アイオノマ−、EAA、EMM
A、EEA等のポリオレフィン系樹脂フィルムとを積層
した複合フィルムが、好適に用いられる。このような複
合フィルムとしては、トリプルナイロン(オザキ軽化学
製)、バリアロン(旭化成製)他の各種共押出フィルム
が例示される。さらに加工性を考慮すると、プラスチッ
クフィルムBは、通気性シ−トCとの接着面がポリオレ
フィン系樹脂であることが好ましく、エバ−ル(クラレ
製)、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂を間にし
てポリオレフィン系樹脂を両面に共押出したフィルムが
好ましい。上記プラスチックフィルムBの厚みは、酸素
透過度、加工性等を考慮して選択され、10〜100μ
mの範囲の厚さのフィルムが使用される。
【0012】本発明におけるシ−ト状脱酸素剤Dは、偏
平で脱酸素剤収納部に納まるシ−ト状ものであって、使
用中に外部に汚染の恐れのないものであれば、必ずしも
製法や形態を限定することなく使用できる。シ−ト状脱
酸素剤として、粉体状脱酸素剤を包装した脱酸素剤包装
体も使用できるが、均一に平らで薄くでき、厚さが変わ
らず取り扱い易く、パッキング製造時の加工性が良いこ
とから、脱酸素剤をシ−ト状に成形した、所謂、シ−ト
状脱酸素剤がより好ましい。また、このシ−ト状脱酸素
剤を通気性包材に被覆包装したものでもよい。
【0013】シ−ト状に成形される脱酸素剤は、シ−ト
状に加工できて目的を達成できるものであればよく、必
ずしも限定されない。例えば、鉄等に代表される金属成
分を主剤とする金属系脱酸素剤、アスコルビン等に代表
される有機成分を主剤とする有機系脱酸素剤等が使用で
きる。
【0014】本発明に使用されるシ−ト状脱酸素剤Dと
しては、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹
脂に鉄系脱酸素剤を混練シ−ト化したもの、さらにこれ
を延伸処して酸素吸収性能を向上させたもの(特開平2
−72851号公報に開示)、また、鉄系脱酸素剤をパ
ルプ等と混合しシ−ト化したもの(特開平2−8675
8号公報に開示)等が好適に使用される。さらには、ア
スコルビン酸系脱酸素剤等の有機系脱酸素剤を紙、不織
布等に含浸させたシ−ト状脱酸素剤等も使用できる。
【0015】シ−ト状脱酸素剤Dの厚さは、パッキング
材の厚みの範囲内で製造の際の加工性考慮して0.1〜
5mmの範囲に、好ましくは、0.2〜3mmの範囲に決め
ることができる。シ−ト状脱酸素剤の厚さおよび大きさ
などの寸法は、必要とする酸素吸収能力によって適宜選
択される。
【0016】なお、本発明のシ−ト状脱酸素剤Dは、脱
酸素剤が酸素吸収反応に水を要するものの場合、水分依
存型もしくは自力反応型の何れであっても使用できる
が、高水分の保存対象物に適用して保存対象物から蒸散
する水分を利用する水分依存型のもの方が、製造上、ま
た取扱上も好ましい。保存対象物が水分の低いものの場
合には、予め水分を保持する自力反応型のシ−ト状脱酸
素剤が利用できる。更には、特開平4−45152号公
報に開示されるような金属触媒を利用した脱酸素樹脂シ
−トの使用も可能である。また、本発明に使用されるシ
−ト状脱酸素剤には、必要に応じ適宜、脱臭シ−ト、吸
水性樹脂並びに吸水性シ−ト、炭酸ガス吸収シ−ト等を
併用することが可能である。
【0017】本発明で通気性シ−トCとしては、一般に
脱酸素剤包装体の包材として使用されている通気性材料
が使用可能である。例えば、紙に有孔フィルムを積層し
た包材、耐水性の不織布(「タイベック」デュポン製、
「ルクサ−」旭化成製等)、各種の微多孔膜(「ジュラ
ガ−ド」セラニ−ズ製、「NFシ−ト」徳山曹達製、
「ニトフロン」日東電工製、他)、および上記の耐水性
不織布並びに微多孔膜に有孔フィルムを積層した包材、
更には、特開昭63−219359号公報に開示される
耐水耐油性包材、他が使用される。また、使用されるシ
−ト状脱酸素剤自体が通気性包材等で積層被覆されてい
るような場合には、通気性シ−トCとして、一般の有孔
プラスチックフィルムを使用することも可能である。
【0018】更に、保存対象物が液体をはじめ高水分の
ものである場合、シ−ト状脱酸素剤からの錆等の溶出を
防止するために、通気性シ−トCには耐液性が必要であ
る。このため、通気性シ−トCとして、上記した耐水性
の不織布、微多孔膜、耐水耐油性包材に、ポリエチレン
テレフタレート、ポリアミド、エバ−ル、アルミ箔、他
の耐熱性の有孔フィルムを積層した包材が好適に使用さ
れる。さらに具体的には、上記した耐水性の不織布、微
多孔膜、耐水耐油性包材に、ポリエチレンテレフタレー
ト/ポリエチレンの有孔フィルム、ナイロン/ポリエチ
レンの有孔フィルム等をした包材、更には、この積層包
材の他面に有孔ポリオレフィン系樹脂フィルムを積層し
た三層構成包材等が、最も好ましいものとして挙げられ
る。
【0019】以上の他に本発明では更に、シ−ト状パッ
キング材Aの蓋側の面に、プラスチックフィルム等の積
層材料Eを積層することができる。積層材料Eを積層す
ることによりシ−ト状脱酸素剤収納部が被覆保護される
だけでなく、容器蓋との密着性が向上し、蓋用パッキン
グの外観を良くすることにもなるので、積層材料Eを積
層することは、本発明の好ましい態様である。積層材料
Eとしては、積層接着することが可能なものであれば特
に制限はなく、例えば、前記のプラスチックフィルムB
で例示されるフィルムも好適に使用される。なお、酸素
透過度に制限はなく、延伸ポリプロピレン/ポリエチレ
ン等のフィルムも使用可能である。
【0020】本発明の蓋用パッキングの製造方法は、本
発明のものが製造ができる方法であればよく特に制限さ
れないが、例えば、次のような方法を採ることができ
る。 1)先ず、シ−ト状パッキング材の片面にプラスチック
フィルムBを熱ラミネート、ドライラミネート、押出ラ
ミネート等の方法で積層接着する。 2)上記のシ−ト状パッキング材Aの適当な箇所に所定
寸法の円形を打ち抜き、脱酸素剤を収納する円形貫通部
を形成する。 3)円形打抜きを作ったシ−ト状パッキング材Aの他面
に積層材Eを熱ラミネート、ドライラミネート、押出ラ
ミネート等の方法で積層接着する。 4)シ−ト状脱酸素剤Dを収納したシ−ト状パッキング
材A、その上に通気性シ−トCを重ね、プラスチックフ
ィルムBと通気性シ−トCとを熱ロ−ルまたは接着剤等
により積層接着する。 5)シ−ト状脱酸素剤の収納されたシ−ト状パッキング
材を、脱酸素剤を中心にして容器口径に合った所定の寸
法の大きさに打ち抜く。 以上により、本発明の蓋用パッキングを製造することが
できる。
【0021】本発明の蓋用パッキングにおいては、シ−
ト状パッキング材Aに積層された通気性シ−トCの断面
の通気性は、熱ラミネ−ト等の製造工程を経ることによ
って十分小さくなり、実質的に非通気性となる。しか
し、さらに本発明の蓋用パッキングをより非通気性のも
のとするためには、上記の製造工程3)において説明さ
れる通気性シ−トCとして、容器口径より小さくシ−ト
状脱酸素剤収納部よりも大きい径の大きさの通気性シ−
トCを準備し、これを脱酸素剤収納部を十分覆うように
重ね、熱ロ−ルまたは接着剤等により積層接着すること
ができる。
【0022】上記の通気性シ−トCの外径が適用する容
器の口径より小さいものである蓋用パッキングは、本発
明の好ましい一態様である。これを装着して容器を密封
した場合、通気性シ−トCの断面を経て通気することが
全くなく、脱酸素剤の酸素吸収機能がより効果的に機能
して、特に長期保存時の品質保持に効果を発揮すること
ができるのである。
【0023】
【実施例】次に、実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。 実施例1 シ−ト状脱酸素剤の製造:平均粒径70μm の鉄系脱酸
素剤100部とポリエチレン100部とを混合後、19
0℃に加熱溶融し、押出機によりシ−ト状に製膜した。
次いで、このシ−トを50℃で縦方向に4倍延伸して、
厚さ1mmの高性能のシ−ト状脱酸素剤を得た。得られた
シ−ト状脱酸素剤を径18mmΦの円形に打ち抜いて、蓋
用パッキングに収納する円形シ−ト状脱酸素剤(径18
mmΦ、厚さ1mm)を準備した。
【0024】パッキングの製造:まず、発泡ポリエチレ
ンからなるシート状パッキング材(厚さ1.5mm)の片
面に厚さ30μmのトリプルナイロン(オザキ軽化学
製)を重ね、熱ロ−ルでパッキング材とトリプルナイロ
ンとを積層接着し、その中央部を径20mmΦの円形に打
ち抜いた。円形打ち抜きしたこのシート状パッキング材
の他面に、ポリエチレンテレフタレート(12μm)/
ポリエチレン(15μm)からなるフィルムのポリエチ
レン面を合わせ、両者を熱ロ−ルにより積層接着した。
一方で、延伸ナイロン(15μm)/ポリエチレン(1
5μm)からなるフィルムに孔を開けた有孔フィルム
(孔径0.8mm、開孔率7%)と耐水性不織布ルクサ−
(旭化成製)を熱ラミネ−トした通気性シ−トを準備し
た。上記の積層シート状パッキング材の円形打抜き部
(径20mm)に円形シ−ト状脱酸素剤(径18mm、厚さ
1mm)を収納した後、このシート状パッキング材のトリ
プルナイロン面に、上記の通気性シ−トのルクサ−面を
合わせて、両者を熱ロ−ルにより積層接着した。最後
に、シ−ト状脱酸素剤を収納した積層パッキング材を、
脱酸素剤収納部を中心にして40mmΦの円形に打ち抜
き、酸素吸収機能を有する蓋用パッキングを製造した。
【0025】味噌の保存テスト:容量100ccのガラス
瓶に上部空間が残り20ccとなる量まで味噌を充填した
後、酸素検知剤(「エ−ジレスアイ」三菱ガス化学製)
を入れた。このガラス瓶を、瓶用キャップの裏側に通気
性シート面が味噌側になるように上記蓋用パッキングを
装着したキャップで密封した。この蓋用パッキングを用
いて密封したガラス瓶の味噌を25℃でに保存し、瓶内
の酸素検知剤の変色および味噌の変色状況を観察した。
味噌の保存テストの結果を表1に示した。
【0026】比較例1 まず、実施例1と同様に中央部に径20mmΦの円形打ち
抜きのある発泡ポリエチレンのシート状パッキング材
(厚さ1.5mm)の片面に、ポリエチレンテレフタレー
ト(12μm)/ポリエチレン(15μm)積層フィル
ムのポリエチレン面を合わせ、両者を積層接着した。こ
の積層したシート状パッキング材の円形円形打ち抜き部
に実施例1に使用したのと同じ円形シ−ト状脱酸素剤
(径18mmΦ、厚さ1mm)を収納し、この上に実施例1
に準備したのと同じ通気性シ−トのルクサ−面を合わせ
熱ロ−ルにより積層接着した。最後に、シ−ト状脱酸素
剤を収納した積層パッキング材を、脱酸素剤収納部を中
心にして40mmΦの円形に打ち抜き、蓋用パッキングを
作成した。トリプルナイロン層のない点を除き実施例1
のものと同じ上記の蓋用パッキングを用い、実施例1と
同様に味噌を充填したガラス瓶を密封して、味噌の保存
テストを行った。比較例1の結果を、実施例1同様に、
表1に示した。
【0027】比較例2 実施例1と同じ発泡ポリエチレンのシート状パッキング
材(厚さ1.5mm)を40mmΦの円形に打ち抜き、蓋用
パッキングを作成した。上記パッキング材のみで全く酸
素吸収機能をもたない蓋用パッキングを用い、実施例1
と同様に、味噌を充填したガラス瓶を密封し、味噌の保
存テストを行った。比較例2の結果を、実施例1同様
に、表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の酸素吸収性能を有する蓋用パッ
キングは、特定の材料、かつ、特有の構成で構成される
ことにより、パッキング性、耐水性および安全衛生性に
優れ、かつ、高い酸素吸収性能を有し、特にパッキング
面が優れた酸素遮断性を有するために、長期保存に対応
可能な酸素吸収機能を有するものである。そして、その
形態も極めて薄くコンパクトで、蓋への装填性にすぐ
れ、しかも、製造に際しての加工性にも優れ、その商用
生産が容易なものとなっている。
【0030】殊に本発明では、シ−ト状パッキング材の
容器側の内面に非通気性のプラスチックフィルムを積層
接着する構成をとることにより、酸素透過性を有するパ
ッキング材料の欠陥を補い、本発明の蓋用パッキングは
シール性に極めて優れる。また、シ−ト状脱酸素剤を用
いたことにより、製造加工段階での粉体等による汚染を
なくすると共に、特定の材料構成により錆など脱酸素剤
成分の溶出が防止されるため、該蓋用パッキングは安全
衛生性に極めて優れる。
【0031】上記から明らかなように、結局、本発明の
蓋用パッキングは、耐液性に優れ、ジュ−ス、酒、ワイ
ン、他の液体飲料、塩辛、佃煮、ジャム、マ−マレ−
ド、サケフレ−ク、他の高水分食品をはじめとする各種
食品、あるいは医薬品等を収納した保存容器の密封に使
用して、酸素により品質劣化し易く、また、微生物が繁
殖して腐敗や変質し易いこれらの物品の品質保持に、長
期に亘ってその優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 蓋用パッキングの断面図。
【図2】 通気性シ−トの外径が容器の口径より小さい
蓋用パッキングの断面図。
【図3】 蓋用パッキングを使用して密封した容器の断
面図。
【符号の説明】
1 蓋用パッキング 2 プラスチックフィルム 3 シ−ト状パッキング材 4 実質的に非通気性のプラスチックフィルム 5 シ−ト状脱酸素剤 6 通気性シ−ト 7 キャップ 8 容器 9 内容物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−219359(JP,A) 実開 平1−177165(JP,U) 実開 昭55−80261(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 51/28 B65D 53/04 B65D 81/26 A23L 3/00 C08K 77/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器口部を密封するための酸素吸収機能を
    有する蓋用パッキングであり、 1)該蓋用パッキングは、少なくともシート状パッキン
    グ材A、実質的に非通気性のプラスチックフィルムB、
    通気性シートCおよびシート状脱酸素剤Dよりなり、 2)前記シート状パッキング材Aの一面に前記非通気性
    のプラスチックフィルムBが積層接着され、 3)該積層接着されたシート状パッキング材A及び非通
    気性のプラスチックフィルムBが共通の貫通部を有し、 4)該貫通部に前記シート状脱酸素剤Dが収納され、 5)さらに、シート状パッキング材Aに積層接着された
    プラスチックフィルムBの面上に通気性シートCが積層
    接着されて、該通気性シートCによりシート状脱酸素剤
    Dが保存対象物から隔離されてなる構成より成り、 通気性シートCの外径が、適用する容器の口径より小さ
    く、かつ、シート状脱酸素剤Dが収納された貫通部より
    も大きい径である ことを特徴とする、 酸素吸収機能を有する蓋用パッキング。
  2. 【請求項2】シート状パッキング材Aの中央部に円形の
    貫通部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の蓋
    用パッキング。
  3. 【請求項3】シート状脱酸素剤Dの厚さが0.2〜5m
    m、シート状パッキング材Aの厚さが0.2〜5mmであ
    る請求項1記載の蓋用パッキング。
  4. 【請求項4】実質的に非通気性のプラスチックフィルム
    Bが、 ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド類、ポリ塩化
    ビニリデン、エチレンビニルアルコール共重合体もしく
    はポリビニルアルコールからなるプラスチックフィル
    ム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルム、アルミ蒸着フ
    ィルム、アルミ箔及びシリカ蒸着フィルムからなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種のフィルムと、 ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
    A)、アイオノマー、エチレンアクリル酸共重合体(E
    AA)、エチレンメタクリル酸メチル共重合体(EM
    M)及びエチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)
    からなる群から選ばれた少なくとも一種のポリオレフィ
    ン系樹脂フィルムとを積層した複合フィルムであって、 その酸素透過度が500cc/m2・24Hr・atm以下である請求項
    1記載の蓋用パッキング。
  5. 【請求項5】通気性シートCが、紙に有孔フィルムを積
    層した包材、耐水性の不織布、微多孔膜、または、前記
    耐水性の不織布もしくは微多孔膜に有孔フィルムを積層
    した包材である請求項1記載の蓋用パッキング。
  6. 【請求項6】通気性シートCが、耐水性の不織布、微多
    孔膜、または、耐水性の不織布、微多孔膜もしくは耐水
    耐油性包材に、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
    ド、エバールもしくはアルミ箔からなる有孔フィルムを
    積層した包材である請求項1記載の蓋用パッキング。
  7. 【請求項7】通気性シートCが、耐水性の不織布、微多
    孔膜もしくは耐水耐油性包材に、ポリエチレンテレフタ
    レート/ポリエチレンからなる有孔フィルムもしくはナ
    イロン/ポリエチレンからなる有孔フィルムを積層した
    包材、または、前記積層包材に有孔ポリオレフィン系樹
    脂フィルムを積層した三層構成包材である請求項1記載
    の蓋用パッキング。
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