JP4602797B2 - 表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法 - Google Patents

表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法 Download PDF

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本発明は、プロジェクションテレビ用シートやモアレ現象を利用した装飾表示板等に有用な表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法および表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートに関するものである。
従来から、プロジェクションテレビ等の用途に使用される、光線を拡散させたり、集光したり、平行光線とするためのシートとして、シートの表面形状を畝状やプリズム状等に加飾することが行われている。その方法としてはシートに賦型する形状の逆型を施した金型をシート面に加熱押圧する方法やシート状に押出す際に型付きロールにより賦型させる方法が行われている。近年、より精密さを求めて微細な形状を賦型したシートが求められており、この様な微細な形状を賦型するには、シート表面に印刷により所望の形状を賦型する方法が好ましく用いられている。
例えば、特許文献1では表面に多数の凸状集光素を一定の微細なピッチにて規則正しい配列状態に印刷したモアレ現象を利用した点描画模様の装飾体が示されており、特許文献2では平凸レンズ状集光素を多数縦横に整列させて形成してなる平凸レンズ状集光素層と該平凸レンズ状集光素層の下に積層された透明基板層と該透明基板層の下に積層された同一形状・同一大きさの画素を多数縦横に整列させて形成してなる画素層とからなる虚像現出装飾体が提案されている。
しかしながら、前出掲載のモアレ現象を利用した点描画模様の装飾体及び虚像現出装飾体に使用される平凸レンズ状集光素層は、透明基板の表面に半球状又は円弧状の平凸レンズ状集光素を一定の微細なピッチで規則正しい配列状態に印刷により形成させているため、この方法では平凸レンズ状集光素層を形成させる透明印刷インク及び透明シートの2種類の材料が必要であり、透明シートを予め用意する必要が有ることから作業が煩雑となりまた生産性、経済性に劣る。
また、網状パターン印刷の上面に凹凸状のエンボス加工を施した透明プラスチックフィルムを重ね合せた形態のものもモアレ現象を利用した装飾表示板として利用されるが、明瞭にモアレ現象を視認できるように、彫刻を施した型付ロールを使用して溶融押出法により微細な凸状のエンボス加工を施したポリカーボネート樹脂シートを安定して得ることは困難であった。
特開平10−35083号公報 特開2001−55000号公報
本発明の第1の目的は、プロジェクションテレビ等の用途に有用な表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートを溶融押出法により簡便に得られる方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、モアレ現象を利用した装飾表示板等に有用な表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートを溶融押出法により簡便に得られる方法を提供することにある。
本発明者は、表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの溶融押出法について鋭意検討した。まず、溶融したポリカーボネート樹脂をTダイリップから押出し、ロールの表面に微細な凹形状の彫刻を施した型付ロールとシリコンゴムロールとで挟持する方法を試みたところ、得られたシートの型付ロール面には均一な転写率で微細な凸形状が形成されたが、裏面はシリコンゴムロール面のエンボス形状が転写され、商品価値の無いものしか得られなかった。
そこで、シリコンゴムロールに代えて鏡面金属ロールを用いて同様に通常の方法で溶融押出成形を試みたところ、ポリカーボネート樹脂シートの型付ロール面には凸形状がシートの押出方向に伸びたような形状(例えば切断球凸形状の場合は卵型凸形状)を有するものしか得られず、微細な所望の凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートを安定して生産することはできなかった。
更に溶融押出方法について検討を重ねた結果、溶融したポリカーボネート樹脂を型付ロールと鏡面金属ロールとで挟持する際、それぞれのロール線速度の比率を特定範囲に制御して製造することによって凸形状が崩れることなくポリカーボネート樹脂シートに賦型され、表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートが安定して得られることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明によれば、
1.第1ロールとして鏡面ロールおよび第2ロールとして型付ロールを配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧してシート状とし、シート表面が微細な凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に底面積が0.00785〜0.785mm、最大深さが0.005〜0.5mmの微細な凹形状をロール表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り30〜80%の範囲で彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
2.第1ロールとして鏡面ロール、第2ロールとして型付ロールおよび第3ロールとして鏡面ロールをこの順序に配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持し、当該2本のロールで押圧してシート状とし、このシートを第2ロールに接触させながら、第2ロールと第3ロールとの間隙に導き、該間隙を通しつつ該シートを第2ロールから剥離させ、第3ロールに接触させて該シートを送り出し、シート表面が微細な凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に底面積が0.00785〜0.785mm、最大深さが0.005〜0.5mmの微細な凹形状をロール表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り30〜80%の範囲で彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
3.微細な凸形状は、シート底面部の底面積より凸部頂上部の面積が小さく、シート底面部から凸部頂上部に向かって同じかあるいは細くなる形状である前項1または2に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
4.微細な凸形状は、切断球凸形状、円錐凸形状、切断円錐凸形状、三角錐凸形状、切断三角錐凸形状、四角錐凸形状、切断四角錐凸形状またはかまぼこ形凸形状からなる群より選ばれる少なくとも1つの形状である前項1または2に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
5.ポリカーボネート樹脂シートは、厚み0.5〜3.0mmであり、該シートの一面に、底面積が0.00785〜0.785mm、最大高さが0.005〜0.5mmの微細な凸形状を有し、当該凸形状は実質的に同形状のものが規則正しく配列され、シート面に対する凸形状の占有面積割合が30〜80%である、凸形状とそれ以外の部分とが同一樹脂からなる表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートである、前項1または2に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法
6.第1ロールとして鏡面ロールおよび第2ロールとして型付ロールを配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧してシート状とし、シート表面が微細な切断球凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に直径が0.1〜1mm、深さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の切断球凹形状を彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
7.第1ロールとして鏡面ロール、第2ロールとして型付ロールおよび第3ロールとして鏡面ロールをこの順序に配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持し、当該2本のロールで押圧してシート状とし、このシートを第2ロールに接触させながら、第2ロールと第3ロールとの間隙に導き、該間隙を通しつつ該シートを第2ロールから剥離させ、第3ロールに接触させて該シートを送り出し、シート表面が微細な切断球凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に直径が0.1〜1mm、深さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の切断球凹形状を彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
8.第2ロールに対する溶融押出しされたポリカーボネート樹脂の抱き角(θ)が90°〜225°の範囲である前項1、2、6または7のいずれかに記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
9.シート状のポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧する際の線圧が4〜8MPa・cmの範囲である前項1、2、6または7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
10.使用するポリカーボネート樹脂のガラス転移温度をTgとした場合、第1ロールのロール温度はTg−50〜Tg−20℃、第2ロールのロール温度はTg−90〜Tg−15℃の範囲に調整する前項1、2、6または7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
11.シートの厚みが0.5〜3.0mmである前項1、2、6または7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
12.ポリカーボネート樹脂シートは、厚み0.5〜3.0mmであり、該シートの一面に、直径が0.1〜1mm、高さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の微細な切断球凸形状を有し、当該切断球凸形状は実質的に同形状のものが規則正しく配列され、シート面に対する切断球凸形状の占有面積割合が50〜80%である、切断球凸形状とそれ以外の部分とが同一樹脂からなる表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートである、前項6または7に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法
が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
(表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造)
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、一例として二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面重合法または溶融法で反応させて得られるものである。二価フェノールの代表的な例としては2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[通称ビスフェノールA]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられ、なかでもビスフェノールAが好ましい。これらの二価フェノールは単独または2種以上を混合して使用できる。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重合法または溶融法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、分子量調整剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。更に、ポリカーボネート樹脂には、必要に応じて添加剤例えば多価アルコールと脂肪酸のエステルまたは部分エステル等の離型剤、亜リン酸エステル、リン酸エステル、ホスホン酸エステル等の熱安定剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾオキサジン系等の紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、増白剤、難燃剤等を配合しても良い。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量(M)で10,000〜100,000が好ましく、15,000〜35,000がより好ましい。かかる粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も良好であり好ましい。本発明でいう粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
本発明で対象とする表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法は、溶融押出機のダイから溶融したポリカーボネート樹脂をシート状に押出し、複数個の冷却ロールで狭持、押圧したシートを引き取る溶融押出法である。冷却ロールは少なくとも2個、通常2〜4個使用する。
本発明における冷却ロールの配置は、第1ロールとして鏡面ロールおよび第2ロールとして型付ロールを配置する。第2ロール面にフィルムを巻きつけるようにすると微細な凸形状の賦型が充分となりより好ましい。
さらに、本発明における冷却ロールの配置は、第1ロールとして鏡面ロール、第2ロールとして型付ロールおよび第3ロールとして鏡面ロールをこの順序に配置することが特に好ましい。第2ロール面にフィルムを巻きつけるようにして第3ロールとの間隙を通しつつ該シートを第2ロールから剥離させて、次いで第3ロールに接触させて該シートを送り出すと微細な凸形状の賦型が充分となりより好ましい。
図1は本発明の製造方法を実施するのに適したシートの製造装置の一例を示す概略図であり、図中1はTダイ、2は第1冷却ロール、3は第2冷却ロール、4は第3冷却ロール、5は引取ロールである。
本発明で使用する型付ロールとしては、ロール表面に底面積が0.00785〜0.785mm、最大深さが0.005〜0.5mmの微細な凹形状を彫刻したロールを使用する。
ロール表面に彫刻した凹形状の底面積が0.00785〜0.785mmであり、0.01〜0.7mmが好ましく、0.05〜0.5mmがより好ましい。また、ロール表面に彫刻した凹形状の最大深さが0.005〜0.5mmであり、0.01〜0.4mmが好ましく、0.05〜0.3mmがより好ましい。ロール表面に彫刻した凹形状の底面積や最大深さが上記範囲であると、本発明の製造方法により、彫刻した凹形状がシート表面にほぼ完全に安定して転写されるため好ましい。
また、ロール表面の面積に対して凹形状彫刻部(ロール表面の部分の面積)の占める割合は、ロール表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り30〜80%の範囲であることが好ましく、40〜75%の範囲であることがより好ましく、50〜70%の範囲であることがさらに好ましい。ロール表面に彫刻した凹形状彫刻部の占める割合が上記範囲であると、本発明の製造方法により、彫刻した凹形状がシート表面にほぼ完全に安定して転写されるため好ましい。
本発明の微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法は、溶融押出されたシート状のポリカーボネート樹脂を上記第1ロール(鏡面ロール)と上記第2ロール(型付ロール)との間に挟持して当該2本のロールで押圧し、所望によりこのシートを第3ロール(鏡面ロール)と接触させながらシートを引き取る方法である。
その際、第1ロール(鏡面ロール)と第2ロール(型付ロール)との線速度の比が重要であり、第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95、好ましくは0.70〜0.90とすることが必要である。線速度の比率が上記範囲を逸脱すると、第2ロール(型付ロール)に彫刻された凹形状のシートへの転写が十分でなく、シートに形成される凸形状が崩れ、シートの押出方向に伸ばされたような凸形状になるなど均一で微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートが得られず好ましくない。
第1ロール(鏡面ロール)の線速度Vと第2ロール(型付ロール)の線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95の範囲にすることにより、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さが長くなるため、彫刻された凹形状のシートへの転写性が向上し、ほぼ完全に彫刻された凹形状がシートへ転写されるものと考えられる。
一方、線速度の比率(V/V)が0.95を超える場合は、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さがほぼ同じか短くなるため、彫刻された凹形状のシートへの転写が不十分となり、シートに転写された凸形状がシートの押出方向に伸ばされたような凸形状になるものと考えられる。
また、線速度の比率(V/V)が0.60未満の場合は、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さはさらに長くなるけれども、鏡面ロール側の線速度が型付ロールの線速度よりもかなり遅くなるために、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂シートの鏡面側に擦れキズが発生し、外観が損なわれるために好ましくない。
上述したように、第1ロール(鏡面ロール)の線速度Vと第2ロール(型付ロール)の線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95の範囲にすることにより、型付ロールに彫刻された凹形状の逆形状をほぼ完全にシートへ転写することができ、微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートが得られる。型付ロールに彫刻された凹形状の逆形状をほぼ完全にシートへ転写することができる好ましい形状としては、ポリカーボネート樹脂シートの凸形状を基準にして、シート底面部の底面積より凸部頂上部の面積が小さく、シート底面部から凸部頂上部に向かって同じかあるいは細くなる形状が好ましい。凸部頂上部は点であっても面であってもよい。具体的な凸形状としては、切断球凸形状、円錐凸形状、切断円錐凸形状、三角錐凸形状、切断三角錐凸形状、四角錐凸形状、切断四角錐凸形状またはかまぼこ形凸形状からなる群より選ばれる少なくとも1つの形状が好ましく、特に切断球凸形状が好ましい。
ここで使用する第1ロール、第2ロールおよび第3ロールのロール径は特に制限されず、また同じロール径に統一する必要はないが、ロール径は通常200mm以上であり、特に250〜500mmの同一径ものが好ましく使用される。
上記微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法において、溶融押出しされたシート状のポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧させた位置、即ちロールを押出方向に対して側面から見て第2ロールの円の中心と第1ロールの円の中心とを結んだ線の第2ロールとの接点をX(図8のX点)として、押出した樹脂が第2ロールである型付ロールから離れる点をY(図8のY点)とした場合、第2ロールの中心を基準としてXからYまでの角度(すなわち第2ロールに樹脂が接触している間の角度)を抱き角度(図8の角度θ)と定義すると、押出した樹脂が型付ロールに接触する抱き角度は重要であり、その角度θは90°〜225°の範囲であることが好ましく、135°〜180°の範囲であることがより好ましい。
抱き角度を上記範囲にすることにより、彫刻された凹形状へのシートの転写性が向上し、ほぼ完全に彫刻された凹形状がシートへ転写されるものと考えられる。
抱き角度θが90°以上の場合、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さが長く、彫刻された凹形状のシートへの転写が充分となり、シートに凸形状が容易に転写され好ましい。抱き角度θが225°以下の場合、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さが充分で、且つ押出されたシートが引き取り易く生産上好ましい。
上記製造方法において、シート状のポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧する際の線圧が4〜8MPa・cmの範囲であることが好ましく、5〜7MPa・cmの範囲であることがより好ましい。この範囲の圧力でシートを押圧することにより、型付ロールに彫刻された凹形状が充分に転写される。
また、ポリカーボネート樹脂シートを第3ロールと接触させながら引き取る際は押圧する必要はない。第2ロールと第3ロールとの間で押圧する場合、線圧は1MPa・cmまでの範囲とすることが好ましい。
上記製造方法において、使用するポリカーボネート樹脂のガラス転移温度をTgとした場合、第1ロールのロール温度はTg−50〜Tg−20℃の範囲に調整することが好ましく、Tg−45〜Tg−25℃の範囲に調整することがより好ましい。使用するポリカーボネート樹脂がビスフェノールAから得られたポリカーボネート樹脂の場合、第1ロールのロール温度は95〜125℃の範囲に調整することが好ましく、100〜120℃の範囲に調整することがより好ましい。かかる温度範囲に第1ロールのロール温度を調整することにより、厚みむらの少ない鏡面側の表面形状が均一なシートを得ることができる。
第2ロールのロール温度はTg−90〜Tg−15℃の範囲に調整することが好ましく、Tg−85〜Tg−20℃の範囲に調整することがより好ましい。使用するポリカーボネート樹脂がビスフェノールAから得られたポリカーボネート樹脂の場合、第2ロールのロール温度は55〜130℃の範囲に調整することが好ましく、60〜125℃の範囲に調整することがより好ましい。なお、第2ロールのロール温度はシートの厚みによって調整することが望ましい。型付ロールに彫刻された凹形状を充分にシートに転写するためには、シートの厚みが薄い場合、樹脂が冷却され易いためロール温度を高めに調整することが好ましく、シートの厚みが厚い場合、樹脂の流動性を小さくするためロール温度を低めに調整することが好ましい。具体的には、シート厚みが0.5〜0.8mmのときはロール温度をTg−50〜Tg−15℃の範囲に調整することが好ましく、シート厚みが0.8〜3mmのときはロール温度をTg−90〜Tg−50℃の範囲に調整することが好ましい。
第3ロールのロール温度はTg−25〜Tg℃の範囲に調整することが好ましく、Tg−20〜Tg−5℃の範囲に調整することがより好ましい。使用するポリカーボネート樹脂がビスフェノールAから得られたポリカーボネート樹脂の場合、第3ロールのロール温度は120〜145℃の範囲に調整することが好ましく、125〜140℃の範囲に調整することがより好ましい。
第1ロール、第2ロールおよび第3ロールのロール温度が上記範囲を満足することにより、型付ロールに彫刻された凹形状が充分にシートに転写され、凸形状が型崩れせずにシートの冷却が行われるため好ましい。
本発明の製造方法で得られる微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートは、その厚み(凸形状部の高さを除く)が好ましくは0.5〜3.0mmであり、より好ましくは0.5〜2.0mmである。
また、本発明の製造方法で得られるポリカーボネート樹脂シートは、シートの一面に、底面積が0.00785〜0.785mm、最大高さが0.005〜0.5mmの微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートである。なお、当該凸形状は実質的に同形状のものが規則正しく配列される。“実質的に同形状のもの”の意味は、使用する型付ロールの表面に彫刻した凹形状のすべてが同形状であることを意味する。また、本発明のポリカーボネート樹脂シートは、凸形状部とそれ以外の部分とが同一樹脂(ポリカーボネート樹脂)からなるシートである。
得られたポリカーボネート樹脂シートの凸形状の底面積が0.00785〜0.785mmであり、0.01〜0.7mmが好ましく、0.05〜0.5mmがより好ましい。また、凸形状の最大高さが0.005〜0.5mmであり、0.01〜0.4mmが好ましく、0.05〜0.3mmがより好ましい。かかる凸形状を有するシートは本発明の製造方法により転写性良く製造できるため好ましい。
また、シート面に対する凸形状部(シートの平面部分で水平に切り取った面積)の占める面積割合は、シート表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り30〜80%の範囲であることが好ましく、40〜75%の範囲であることがより好ましく、50〜70%の範囲であることがさらに好ましい。かかる凸形状部の占める面積割合を有するシートは本発明の製造方法により転写性良く製造できるため好ましい。
ポリカーボネート樹脂シートの凸形状としては、シート底面部の底面積より凸部頂上部の面積が小さく、シート底面部から凸部頂上部に向かって同じかあるいは細くなる形状が好ましい。凸部頂上部は点であっても面であってもよい。具体的な凸形状としては、切断球凸形状、円錐凸形状、切断円錐凸形状、三角錐凸形状、切断三角錐凸形状、四角錐凸形状、切断四角錐凸形状またはかまぼこ形凸形状からなる群より選ばれる少なくとも1つの形状が好ましく、特に切断球凸形状が好ましい。
本発明の微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートは、その光学的な特性を生かして、プロジェクションテレビ等の用途に使用される、光線を拡散させたり、集光したり、平行光線とするためのシートとして好適である。
(表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造)
本発明で対象とする表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法は、溶融押出機のダイから溶融したポリカーボネート樹脂をシート状に押出し、複数個の冷却ロールで狭持、押圧したシートを引き取る溶融押出法である。冷却ロールは少なくとも2個、通常2〜4個使用する。
本発明における冷却ロールの配置は、第1ロールとして鏡面ロールおよび第2ロールとして型付ロールを配置する。第2ロール面にフィルムを巻きつけるようにすると微細な切断球凸形状の賦型が充分となりより好ましい。
さらに、本発明における冷却ロールの配置は、第1ロールとして鏡面ロール、第2ロールとして型付ロールおよび第3ロールとして鏡面ロールをこの順序に配置することが特に好ましい。第2ロール面にフィルムを巻きつけるようにして第3ロールとの間隙を通しつつ該シートを第2ロールから剥離させて、次いで第3ロールに接触させて該シートを送り出すと微細な切断球凸形状の賦型が充分となりより好ましい。
図1は本発明の製造方法を実施するのに適したシートの製造装置の一例を示す概略図であり、図中1はTダイ、2は第1冷却ロール、3は第2冷却ロール、4は第3冷却ロール、5は引取ロールである。
本発明で使用する型付ロールとしては、ロール表面に直径が0.1〜1mm、深さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の切断球凹形状を彫刻したロールを使用する。ここで、切断球凹形状とは球を半分あるいは半分から上の部分で水平に切り取った形状を意味する。
ロール表面に彫刻した切断球凹形状の直径は0.1〜1mmであり、0.2〜0.8mmが好ましく、0.3〜0.7mmがより好ましい。直径が0.1mmより小さくまたは1mmより大きくしたのでは、得られるシートを点描画模様の装飾体や虚像現出装飾体として使用するにはモアレ現象が視認し難く、画面の映りが鮮明でなくなり好ましくない。
ロール表面に彫刻した切断球凹形状の深さは直径の1/20〜1/2の範囲であり、1/15〜1/2の範囲が好ましく、1/10〜1/2の範囲がより好ましい。深さが直径の1/20〜1/2の範囲外では微細な切断球凸形状を有するシートが得られ難くなり好ましくない。
また、得られたシートに点描画模様の装飾体や虚像現出装飾体としてのモアレ現象を発現させるためには、一定のピッチで切断球凹形状の彫刻を規則正しくロール表面に配列させる必要がある。配列はピッチの角度が0〜45°の範囲で決定され、なかでも45°の角度はモアレ現象が発現し易く好ましい。なお、ピッチとは任意の切断球凹形状とこれと隣り合う切断球凹形状との最小の間隔と切断球凹形状の直径との和を意味する。ロール表面に彫刻した切断球凹形状のピッチは直径の1.01〜1.25倍の範囲であり、1.01〜1.2倍の範囲が好ましく、1.01〜1.15倍の範囲がより好ましい。ピッチは小さすぎると切断球凹形状の転写が困難で、ピッチが大きすぎると切断球凹形状の転写は良好となるがモアレ現象を発現させるにはピッチが大きすぎるため好ましくない。
また、ロール表面の面積に対して切断球凹形状彫刻部(ロール表面の部分の面積)の占める割合は、ロール表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り50〜80%の範囲であることが好ましく、55〜75%の範囲であることがより好ましく、60〜70%の範囲であることがさらに好ましい。切断球凹形状彫刻部の占める割合が50%未満或いは80%を超える場合、得られたシートを点描画模様の装飾体や虚像現出装飾体として使用するにはモアレ現象が視認し難く、画面の映りが鮮明でなくなる。
本発明の微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法は、溶融押出されたシート状のポリカーボネート樹脂を上記第1ロール(鏡面ロール)と上記第2ロール(型付ロール)との間に挟持して当該2本のロールで押圧し、所望によりこのシートを第3ロール(鏡面ロール)と接触させながらシートを引き取る方法である。
その際、第1ロール(鏡面ロール)と第2ロール(型付ロール)との線速度の比が重要であり、第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95、好ましくは0.70〜0.90とすることが必要である。線速度の比率が上記範囲を逸脱すると、第2ロール(型付ロール)に彫刻された切断球凹形状のシートへの転写が十分でなく、シートに形成される切断球凸形状が崩れ、シートの押出方向に伸ばされたような卵型凸形状になるなど均一で微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートが得られず好ましくない。
第1ロール(鏡面ロール)の線速度Vと第2ロール(型付ロール)の線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95の範囲にすることにより、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さが長くなるため、彫刻された切断球凹形状のシートへの転写性が向上し、ほぼ完全に彫刻された切断球凹形状がシートへ転写されるものと考えられる。
一方、線速度の比率(V/V)が0.95を超える場合は、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さがほぼ同じか短くなるため、彫刻された切断球凹形状のシートへの転写が不十分となり、シートに転写された凸形状がシートの押出方向に伸ばされたような卵型凸形状になるものと考えられる。
また、線速度の比率(V/V)が0.60未満の場合は、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さはさらに長くなるけれども、鏡面ロール側の線速度が型付ロールの線速度よりもかなり遅くなるために、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂シートの鏡面側に擦れキズが発生し、外観が損なわれるために好ましくない。
ここで使用する第1ロール、第2ロールおよび第3ロールのロール径は特に制限されず、また同じロール径に統一する必要はないが、ロール径は通常200mm以上であり、特に250〜500mmの同一径ものが好ましく使用される。
上記微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法において、溶融押出しされたシート状のポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧させた位置、即ちロールを押出方向に対して側面から見て第2ロールの円の中心と第1ロールの円の中心とを結んだ線の第2ロールとの接点をX(図8のX点)として、押出した樹脂が第2ロールである型付ロールから離れる点をY(図8のY点)とした場合、第2ロールの中心を基準としてXからYまでの角度(すなわち第2ロールに樹脂が接触している間の角度)を抱き角度(図8の角度θ)と定義すると、押出した樹脂が型付ロールに接触する抱き角度は重要であり、その角度θは90°〜225°の範囲であることが好ましく、135°〜180°の範囲であることがより好ましい。
抱き角度を上記範囲にすることにより、彫刻された凹形状へのシートの転写性が向上し、ほぼ完全に彫刻された凹形状がシートへ転写されるものと考えられる。
抱き角度θが90°以上の場合、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さが長く、彫刻された凹形状のシートへの転写が充分となり、シートに切断球凸形状が容易に転写され好ましい。抱き角度θが225°以下の場合、第1ロール(鏡面ロール)の回転方向の単位長さに対して、第2ロール(型付ロール)が回転方向で接触する長さが充分で、且つ押出されたシートが引き取り易く生産上好ましい。
上記製造方法において、シート状のポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧する際の線圧が4〜8MPa・cmの範囲であることが好ましく、5〜7MPa・cmの範囲であることがより好ましい。この範囲の圧力でシートを押圧することにより、型付ロールに彫刻された切断球凹形状が充分に転写される。
また、ポリカーボネート樹脂シートを第3ロールと接触させながら引き取る際は押圧する必要はない。第2ロールと第3ロールとの間で押圧する場合、線圧は1MPa・cmまでの範囲とすることが好ましい。
上記製造方法において、使用するポリカーボネート樹脂のガラス転移温度をTgとした場合、第1ロールのロール温度はTg−50〜Tg−20℃の範囲に調整することが好ましく、Tg−45〜Tg−25℃の範囲に調整することがより好ましい。使用するポリカーボネート樹脂がビスフェノールAから得られたポリカーボネート樹脂の場合、第1ロールのロール温度は95〜125℃の範囲に調整することが好ましく、100〜120℃の範囲に調整することがより好ましい。かかる温度範囲に第1ロールのロール温度を調整することにより、厚みむらの少ない鏡面側の表面形状が均一なシートを得ることができる。
第2ロールのロール温度はTg−90〜Tg−15℃の範囲に調整することが好ましく、Tg−85〜Tg−20℃の範囲に調整することがより好ましい。使用するポリカーボネート樹脂がビスフェノールAから得られたポリカーボネート樹脂の場合、第2ロールのロール温度は55〜130℃の範囲に調整することが好ましく、60〜125℃の範囲に調整することがより好ましい。なお、第2ロールのロール温度はシートの厚みによって調整することが望ましい。型付ロールに彫刻された切断球凹形状を充分にシートに転写するためには、シートの厚みが薄い場合、樹脂が冷却され易いためロール温度を高めに調整することが好ましく、シートの厚みが厚い場合、樹脂の流動性を小さくするためロール温度を低めに調整することが好ましい。具体的には、シート厚みが0.5〜0.8mmのときはロール温度をTg−50〜Tg−15℃の範囲に調整することが好ましく、シート厚みが0.8〜3mmのときはロール温度をTg−90〜Tg−50℃の範囲に調整することが好ましい。
第3ロールのロール温度はTg−25〜Tg℃の範囲に調整することが好ましく、Tg−20〜Tg−5℃の範囲に調整することがより好ましい。使用するポリカーボネート樹脂がビスフェノールAから得られたポリカーボネート樹脂の場合、第3ロールのロール温度は120〜145℃の範囲に調整することが好ましく、125〜140℃の範囲に調整することがより好ましい。
第1ロール、第2ロールおよび第3ロールのロール温度が上記範囲を満足することにより、型付ロールに彫刻された切断球凹形状が充分にシートに転写され、切断球凸形状が型崩れせずにシートの冷却が行われるため好ましい。
本発明の製造方法で得られる微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートは、その厚み(切断球凸形状部の高さを除く)が好ましくは0.5〜3.0mmであり、より好ましくは0.5〜2.0mmである。シートの厚みが0.5mm未満であると厚みが薄いためにシートにカールが発生し易くなり、厚みが3.0mmを超えるとモアレ現象の発現が小さくなる。
また、本発明の製造方法で得られるポリカーボネート樹脂シートは、シートの一面に直径が0.1〜1mm、高さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートである。ここで、切断球凸形状とは球を半分あるいは半分から上の部分で水平に切り取った形状を意味する。具体的には、図3中に示した形状8である。なお、この切断球凸形状は実質的に同形状のものが配列される。“実質的に同形状のもの”の意味は、使用する型付ロールの表面に彫刻した切断球凹形状のすべてが同形状であることを意味する。また、本発明のポリカーボネート樹脂シートは、凸形状部とそれ以外の部分とが同一樹脂(ポリカーボネート樹脂)からなるシートである。
切断球凸形状の直径は0.1〜1mmであり、0.2〜0.8mmが好ましく、0.3〜0.7mmがより好ましい。具体的には、図5中に示した幅10である。直径が0.1mmより小さくまたは1mmより大きくなると、このシートを点描画模様の装飾体や虚像現出装飾体として使用するにはモアレ現象が視認し難く、画面の映りが鮮明でなくなり好ましくない。
切断球凸形状の高さは直径の1/20〜1/2の範囲であり、1/15〜1/2の範囲が好ましく、1/10〜1/2の範囲がより好ましい。高さが直径の1/20〜1/2の範囲を外れる切断球凸形状を有するシートは製造し難くなり好ましくない。
また、シートに点描画模様の装飾体や虚像現出装飾体としてのモアレ現象を発現させるためには、一定のピッチで切断球凸形状を規則正しく配列させる必要がある。配列はピッチ方向の角度が0〜45°の範囲で決定され、なかでも45°の角度はモアレ現象が発現し易く好ましい。なお、ピッチとは任意の切断球凸形状とこれと隣り合う切断球凸形状との最小の間隔と切断球凸形状の直径との和を意味する。具体的には、図5中に示した幅9である。切断球凸形状のピッチは直径の1.01〜1.25倍の範囲であり、1.01〜1.2倍の範囲が好ましく、1.01〜1.15倍の範囲がより好ましい。ピッチは小さすぎるとシートの製造が困難となり、ピッチが大きすぎるとモアレ現象の発現が小さくなり好ましくない。
また、シート面に対する切断球凸形状部(シートの平面部分で水平に切り取った面積)の占める面積割合は、シート表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り50〜80%の範囲であることが好ましく、55〜75%の範囲であることがより好ましく、60〜70%の範囲であることがさらに好ましい。切断球凸形状部の占める割合が50%未満或いは80%を超える場合、シートを点描画模様の装飾体や虚像現出装飾体として使用するにはモアレ現象が視認し難く、画面の映りが鮮明でなくなる。
本発明の微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートは、その特性を生かしてモアレ現象を利用した点描画模様の装飾体や目の錯覚を利用した虚像現出装飾体用途に好適である。
本発明のポリカーボネート樹脂シートの製造方法により、所望する微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートが安定して提供され、このシートは、その光学的な特性を生かして、プロジェクションテレビ等に使用されるシート用として、モアレ現象を利用した点描画模様の装飾体や目の錯覚を利用した虚像現出装飾体用途として好適であり、その奏する工業的効果は格別なものである。
以下に実施例をあげて本発明を更に説明する。なお実施例中の部は重量部を意味する。特性の評価は下記の通りである。
(1)シートの切断球凸形状部の直径およびピッチ
得られたシートを真上から顕微鏡で観察し、切断球凸形状部の直径およびピッチを測定した。
(2)シートの切断球凸形状部の高さ
得られたシートを切断球凸形状部の頂点からシートと垂直に切り取り、その頂点からシート平面までの高さを測定した。
(3)切断球凸形状部の占める割合
シート表面(平面)の単位面積(2.54cm×2.54cm)当りの切断球凸形状部(シートの平面部分で水平に切り取った面積)を算出した。
(4)画像の立体感
得られたシートの切断球凸形状部を有した面の裏面に、該切断球凸形状の直径およびピッチと同じ直径およびピッチで、高さ3μmの円形ドットを、ピッチ方向の角度を10°ずらして印刷し、シートを30cm離して垂直方向から観察した。点描画模様が立体感を有する拡大画像として見える場合を○、点描画模様が立体的に見えない場合を×とした。
(5)Tg(ガラス転移温度)
ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)社製2910型DSCを用いて、窒素気流下、20℃/minの昇温速度で測定した。
[実施例1]
図1に示した装置を用いて、ビスフェノールAとホスゲンから界面重合法により製造された粘度平均分子量23900のポリカーボネート樹脂(Tg;145℃)をスクリュー径120mmのTダイリップの付いた押出機にて温度約280℃、幅1000mmで連続的に押出し、第1ロールと第3ロールは鏡面金属ロール(共にロール径300mm)、第2ロールは型付ロール(直径490μm、深さ100μmの切断球凹形状をピッチ500μmで彫刻したロール径300mmのロール;図2参照)を使用し、第1ロール及び第2ロールの温度をそれぞれ115℃及び115℃、第3ロールの温度を130℃に設定し、第2ロールに対する第1ロールの線速度(回転速度)の比率を0.75に設定して、押出した溶融ポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に狭持し6MPa・cmの線圧で押圧して、第2ロールと第3ロールとの間を第3ロールに接触させながら通過させて(抱き角度θ=170°)、ポリカーボネート樹脂シートを成形し、引取ロールにより引取り切断球凸形状部を有するシート(厚み0.7mm)を得た(図3および図4参照)。得られたシートの特性値を表1に示した。また、得られたシートの表面形状の顕微鏡写真を図6に示した。
[実施例2]
第2ロールの温度を70℃、第3ロールの温度を140℃、第2ロールに対する第1ロールの回転速度の比率を0.85に設定すること以外は実施例1と同様の方法により切断球凸形状部を有するシート(厚み1.0mm)を得た。得られたシートの特性値を表1に示した。
[実施例3]
第2ロールとして型付ロール(直径490μm、深さ200μmの切断球凸形状をピッチ500μmで彫刻したロール径300mmのロール)を使用すること以外は実施例1と同様の方法により切断球凸形状部を有するシート(厚み0.7mm)を得た。得られたシートの特性値を表1に示した。
[比較例1]
第3ロールの温度を115℃、第2ロールに対する第1ロールの回転速度の比率を1.0に設定すること以外は実施例1と同様の方法により切断球凸形状部を有するシート(厚み0.7mm)を得た。得られたシートの特性値を表1に示した。また、得られたシートの表面形状の顕微鏡写真を図7に示した。
Figure 0004602797
本発明の表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造装置の一例を示す概略図である。 図1における第2ロール(型付ロール)の一例を示す拡大図である。 本発明の一態様である表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの拡大縦断側面図である。 本発明の一態様である表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの上面から見た図である(なお、分かり易くするため切断球凸形状部は黒色で示している)。 図4の拡大図である。 実施例1で得られた表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートを斜め上から写した顕微鏡写真である(丸い部分は突起している)。 比較例1で得られた表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートをほぼ真上から写した顕微鏡写真である(丸い部分は突起している)。 ポリカーボネート樹脂シートの第2ロール(型付ロール)に対する抱き角度θを示した図である。
符号の説明
1.Tダイス
2.第1ロール(鏡面ロール)
3.第2ロール(型付ロール)
4.第3ロール(鏡面ロール)
5.引取ロール
6.溶融押出しされたポリカーボネート樹脂シート
7.型付ロールにおける切断球凹形状を彫刻された箇所
8.溶融押出しされたポリカーボネート樹脂シートの切断球凸形状を有する部分
9.切断球凸形状部のピッチ
10.切断球凸形状部の直径
X;第2ロールの円の中心と第1ロールの円の中心とを結んだ線の第2ロールとの接点
Y;押出した樹脂が第2ロール(型付ロール)から離れる点
θ;抱き角度

Claims (12)

  1. 第1ロールとして鏡面ロールおよび第2ロールとして型付ロールを配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧してシート状とし、シート表面が微細な凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に底面積が0.00785〜0.785mm、最大深さが0.005〜0.5mmの微細な凹形状をロール表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り30〜80%の範囲で彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  2. 第1ロールとして鏡面ロール、第2ロールとして型付ロールおよび第3ロールとして鏡面ロールをこの順序に配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持し、当該2本のロールで押圧してシート状とし、このシートを第2ロールに接触させながら、第2ロールと第3ロールとの間隙に導き、該間隙を通しつつ該シートを第2ロールから剥離させ、第3ロールに接触させて該シートを送り出し、シート表面が微細な凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に底面積が0.00785〜0.785mm、最大深さが0.005〜0.5mmの微細な凹形状をロール表面の単位面積{2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)}当り30〜80%の範囲で彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  3. 微細な凸形状は、シート底面部の底面積より凸部頂上部の面積が小さく、シート底面部から凸部頂上部に向かって同じかあるいは細くなる形状である請求項1または2に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  4. 微細な凸形状は、切断球凸形状、円錐凸形状、切断円錐凸形状、三角錐凸形状、切断三角錐凸形状、四角錐凸形状、切断四角錐凸形状またはかまぼこ形凸形状からなる群より選ばれる少なくとも1つの形状である請求項1または2に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  5. ポリカーボネート樹脂シートは、厚み0.5〜3.0mmであり、該シートの一面に、底面積が0.00785〜0.785mm、最大高さが0.005〜0.5mmの微細な凸形状を有し、当該凸形状は実質的に同形状のものが規則正しく配列され、シート面に対する凸形状の占有面積割合が30〜80%である、凸形状とそれ以外の部分とが同一樹脂からなる表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートである、請求項1または2に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法
  6. 第1ロールとして鏡面ロールおよび第2ロールとして型付ロールを配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧してシート状とし、シート表面が微細な切断球凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に直径が0.1〜1mm、深さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の切断球凹形状を彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  7. 第1ロールとして鏡面ロール、第2ロールとして型付ロールおよび第3ロールとして鏡面ロールをこの順序に配置し、溶融押出しされたポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持し、当該2本のロールで押圧してシート状とし、このシートを第2ロールに接触させながら、第2ロールと第3ロールとの間隙に導き、該間隙を通しつつ該シートを第2ロールから剥離させ、第3ロールに接触させて該シートを送り出し、シート表面が微細な切断球凸形状を有するシートを製造するに当たり、(i)型付ロールとしてロール表面に直径が0.1〜1mm、深さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の切断球凹形状を彫刻したロールを使用し、(ii)第1ロールの線速度Vと第2ロールの線速度Vとの比率(V/V)を0.60〜0.95にすることを特徴とする表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  8. 第2ロールに対する溶融押出しされたポリカーボネート樹脂の抱き角(θ)が90°〜225°の範囲である請求項1、2、6または7のいずれかに記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  9. シート状のポリカーボネート樹脂を第1ロールと第2ロールとの間に挟持して当該2本のロールで押圧する際の線圧が4〜8MPa・cmの範囲である請求項1、2、6または7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  10. 使用するポリカーボネート樹脂のガラス転移温度をTgとした場合、第1ロールのロール温度はTg−50〜Tg−20℃、第2ロールのロール温度はTg−90〜Tg−15℃の範囲に調整する請求項1、2、6または7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  11. シートの厚みが0.5〜3.0mmである請求項1、2、6または7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂シートの製造方法。
  12. ポリカーボネート樹脂シートは、厚み0.5〜3.0mmであり、該シートの一面に、直径が0.1〜1mm、高さが直径の1/20〜1/2、ピッチが直径の1.01〜1.25倍の微細な切断球凸形状を有し、当該切断球凸形状は実質的に同形状のものが規則正しく配列され、シート面に対する切断球凸形状の占有面積割合が50〜80%である、切断球凸形状とそれ以外の部分とが同一樹脂からなる表面に微細な切断球凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートである、請求項6または7に記載の表面に微細な凸形状を有するポリカーボネート樹脂シートの製造方法
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