JP2013077473A - 導光板、導光板の製造方法、金型、ディスプレイ用バックライトユニットおよびディスプレイ - Google Patents
導光板、導光板の製造方法、金型、ディスプレイ用バックライトユニットおよびディスプレイ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】一次元方向に疎密パターンを形成し、2種以上の形状を持つ略半球状のマイクロレンズからなる光学形状を有した金型ロールを作製し、輝度ムラを低減しつつ光源の影を隠蔽する導光板を提供すること。
【解決手段】エッジライト方式のバックライトに使用される導光板であって、光が出射される面とは逆の面に形成された2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体を備えており、光源が配置されている平面とは垂直な方向に向って前記光源から離れるに従って、前記構造体の密度が疎から密に、且つ水平方向の長さが長くなる構造体が形成されていることを特徴とする導光板。
【選択図】図2
【解決手段】エッジライト方式のバックライトに使用される導光板であって、光が出射される面とは逆の面に形成された2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体を備えており、光源が配置されている平面とは垂直な方向に向って前記光源から離れるに従って、前記構造体の密度が疎から密に、且つ水平方向の長さが長くなる構造体が形成されていることを特徴とする導光板。
【選択図】図2
Description
本発明は、主に照明光路制御に使用される導光板及びこれを備えたディスプレイに関するものである。
最近の大型液晶テレビやフラットディスプレイパネル等においては主に、直下型方式の照明装置と、エッジライト方式の照明装置とが採用されている。直下型方式の照明装置では、光源として複数の冷陰極管やLED(Light Emitting Diode)が、パネルの背面に規則的に配置される。液晶パネル等の画像表示素子と光源との間には、光散乱性の強い拡散板が用いられ、光源としての冷陰極管やLEDが視認されないようにしている。
一方、エッジライト方式の照明装置は、複数の冷陰極管やLEDが、導光板と呼ばれる透光性の板の端面に配置される。一般的に、導光板の射出面(画像表示素子と対向する面)の逆側の面(光偏向面)には、該導光板の端面から入射する入射光を効率良く射出面へと導く光偏向要素が形成される。現在、光偏向面に形成される光偏向要素としては白色のインキがドット状に印刷されたものが一般的である(例えば特許文献1)。しかし、白色ドットに入射した光はほぼ無指向に拡散反射されるため、導光板の射出面側への光取出し効率は低い。白色インキによる光吸収も無視することはできない。
そこで最近では、マイクロレンズをインクジェット法によって導光板の光偏向面へと形成する方法や、レーザーアブレーション法によって光偏向要素を形成する方法などが提案されている。白色インキと違い、導光板の樹脂と空気との屈折率差による反射、屈折、透過を利用しているため、光吸収はほとんど生じない。そのため、白色インキに比べて光取出し効率の高い導光板を得ることができる。
しかしながら、インクジェット法やレーザーアブレーション法による光偏向要素の形成は、白色インキの印刷と同様、導光板を平板成形した後に別工程で形成されるため、作製工程数が減る訳ではない。むしろ、白色インキの印刷工程よりもタクトタイムが長く、また、設備のイニシャルコストが高いなど、高コストとなる問題がある。
そこで、導光板を射出成形法や押出成形法により成形し、光偏向要素を押出時にダイレクトに賦形する方法も提案されている(例えば特許文献2)。導光板の成形と同時に光偏向要素も形成されるため工程数が減り、低コスト化が実現できる。
しかしながら、射出成形法で導光板を作製する場合、サイズが大きくなるほど射出成形機には高い圧力が必要となるため、携帯電話やノートパソコンなどの比較的小型な表示装置用の導光板製作には適しているものの、テレビ等の大型な表示装置への適用は難しい。一方で押出成形法は、大型の導光板製作に適した製造方法ではあるが、円筒状の金型ロールを用いたRoll to Rollでの成形が基本であるため、以下に示すような課題がある。
導光板の光偏向面に形成される光偏向要素は、二次元的な疎密配置とする必要がある。図7は導光板7の上下2辺に、1つ、または複数の光源6を配し、光源の光軸方向(すなわち上下方向の一次元)に光偏向要素を疎密パターン化した際の面内輝度分布を示している。端面から入射した光7Lが導光板内で扇状に広がり、複数の光源の重なりの影響や、光源が配されない左右の側端面での反射や漏れ光などの影響により、面内左右に三角形の輝度が低い領域Dが生じる。
特許文献3には、一次元方向に光偏向要素を疎密パターン化した例として、一方向に延在するプリズム溝を有した導光板が示されている。このような一次元方向のみの疎密パターン化された導光板は、上述した輝度が低い領域Dが生じるため好ましくない。
このような面内の輝度ムラを低減するには、疎密パターンを上下方向の一次元だけでなく、面内二次元的に疎密パターンを形成する必要がある。しかしながら、金型ロールを用いる押出成形法においては、光偏向要素を二次元的な疎密パターンとして形成することは難しい。一方向であれば、金型ロールの幅方向には疎密パターン化可能であるが、金型ロール周方向に疎密パターンを形成すると、光偏向要素のシームレス化ができない。こうした場合、光偏向要素の周方向のパターン幅と、金型ロールの直径との整合を取らないと、押出成形時に余白が生じてしまう。しかしながら、テレビのサイズは例えば小型サイズとしては19インチから、大型サイズでは60インチ以上となり、全てのサイズに合わせて直径の異なる金型ロールを準備することは現実的ではない。
また、ディスプレイのバックライトに用いる導光板は、光学性能によってディスプレイの外観、すなわち商品価値に大きな影響を与える。一般的には輝度が高いものが望まれる一方で、光源の影を消すための拡散性能も必要とされる。拡散性能は輝度を落とす原因にもなるため、両立は非常に難しい、という問題点を持っている。
また、ディスプレイのバックライトに用いる導光板は、光学性能によってディスプレイの外観、すなわち商品価値に大きな影響を与える。一般的には輝度が高いものが望まれる一方で、光源の影を消すための拡散性能も必要とされる。拡散性能は輝度を落とす原因にもなるため、両立は非常に難しい、という問題点を持っている。
上記の問題点に鑑み、本発明の課題は、一次元方向に疎密パターンを形成し、2種以上の形状を持つ略半球状のマイクロレンズからなる光学形状を有した金型ロールを作製し、輝度ムラを低減しつつ光源の影を隠蔽する導光板を提供することである。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1は、エッジライト方式のバックライトに使用される導光板であって、光が出射される面とは逆の面に形成された2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体を備えており、光源が配置されている平面とは垂直な方向に向って前記光源から離れるに従って、前記構造体の密度が疎から密に、且つ光源が配置されている面に平行な方向の長さが長くなる構造体が形成されていることを特徴とする導光板である。
また請求項2は略半球状マイクロレンズ形状の構造体の深さが10〜25μmであることを特徴とする請求項1に記載の導光板である。
また請求項3は、光源が配置されている平面に平行な方向の大きさが50〜200μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の導光板である。
また請求項4は、略半球状マイクロレンズ形状の構造体の断面形状が弧状または多角形状をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導光板である。
また請求項5は、請求項1〜4のいずれか1項に記載した導光板の製造方法であって、少なくとも、
前記導光板の成形加工に使用する金型を作る金型製造工程と、
前記金型を使用した成形加工工程と、から構成されており、
前記金型製造工程で形成される略半球状マイクロレンズ形状の構造体を備えた金型には、前記導光板に形成される2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体のネガパターンが形成され、前記金型の平面方向に沿って前記構造体の形成密度が疎から密に変化し、且つ、その方向とは直交する方向の長さが長くなる前記ネガパターンを備えている金型を使用することを特徴とする導光板の製造方法である。
前記導光板の成形加工に使用する金型を作る金型製造工程と、
前記金型を使用した成形加工工程と、から構成されており、
前記金型製造工程で形成される略半球状マイクロレンズ形状の構造体を備えた金型には、前記導光板に形成される2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体のネガパターンが形成され、前記金型の平面方向に沿って前記構造体の形成密度が疎から密に変化し、且つ、その方向とは直交する方向の長さが長くなる前記ネガパターンを備えている金型を使用することを特徴とする導光板の製造方法である。
また請求項6は、請求項5に記載の導光板の製造方法で使用する金型であって、前記導光板に形成される2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体のネガパターンが形成され、前記金型の平面方向に沿って前記構造体の形成密度が疎から密に変化し、且つ、その方向とは直交する方向の長さが長くなる前記ネガパターンを備えていることを特徴とする金型である。
また請求項7は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導光板を使用したことを特徴とするディスプレイ用バックライトユニットである。
また請求項8は、請求項7に記載されているバックライトユニットを備えていることを特徴とするディスプレイである。
本発明は、高精度な精密切削機により一次元方向に疎密パターンを形成し、2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズからなる光学形状を有した導光板であり、輝度ムラを低減しつつ光源の影を隠蔽することができる。
以下、本発明における導光板の製造方法について説明する。 まず、本発明に係る導光板を成形するための型を用意する。型材としては円筒状の金型ロールを用いれば連続シート状の成型が可能であり、平板状の金型とすればプレス法やインジェクション法などによる板やシートの形成が可能となる。円筒状型を採用した場合に連続的な生産が可能であり、パターンの継ぎ目がない型材とする事で、連続パターンのフィルムを得ることが出来るため、切り出しの寸法を調整するだけで多くの画面サイズへの対応が可能となるため生産性が良い。また、平型とした場合には枚葉となるものの、板材への形状転写が容易であり、小ロット多品種への対応に向いている。金型ロールの下地素材は、耐久性やハンドリングを加味し、鉄やSUS、アルミなどを下地とし、形状を形成する表面層として銅や真鍮をメッキするのが一般的である。
型の表面層の素材は転写成型できれば特に限定されるものではないが、光学用途に用いる場合にはある程度の平滑性が必要なことから、銅や真鍮を用いるのが好適である。高精度な精密切削機に金型ロールをセットし、ダイヤモンドバイトを使用し所望の位置、深さ、切込となるように形状を加工する。導光板を成型する際に使用する金型は導光板の凹凸反転形状である。形状を加工した金型ロールは、耐擦性を考慮し、銅や真鍮の表面にCrメッキやNiメッキを施しても良い。
金型ロールの凹凸形状を反転した導光板は押し出し法もしくはキャスト法、もしくはインジェクション法で製造される。
導光板の基材としては、当該分野でよく知られたPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレンのフィルムなどが使用できる。
導光板の主となる材質としては、例えば、ポリカーボネートもしくはアクリル−スチレン共重合体もしくはポリスチレンもしくはスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体もしくはシクロオレフィンポリマーを使用しても良い。また、主となる材質の中に分散された透明粒子を具備していてもよく、これら主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものが使用される。主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得られない。また、その屈折率の差は0.5以下で十分である。
前記透明粒子の平均粒径は0.5〜30.0μmであることが望ましい。透明粒子としては、無機酸化物からなる透明粒子又は樹脂からなる透明粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体;メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら透明粒子は、2種以上を混合して使用してもよい。または、板状の部材は主となる材質中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得ても良い。導光板の基材は単層構造でも複層構造でもよく、透明層を含んでいても良い。
図5は導光板の射出面側の形状例を示したものである。本発明における導光板の特性は射出面側の形状には寄らず、図5に示した形状以外の形状を用いることも可能である。
光学シートや拡散板は導光板と同様の主となる材質を使用することができ、同様に前述した透明粒子を具備して構成されていてもよく、また、表面に反射パターンや幾何学構造が付与されていても良い。
本発明の導光板とあわせて使用する光学部材は、当業界でよく知られた反射型偏光分離シート、拡散板、光学シートなどを適宜使用する。
図1は本発明の導光板を使用したバックライトの構成例の断面を示している。以降、図1の上側を上、下側を下とし、上側に相対している面を表面、下側に相対している面を裏面、と表現する。図1はエッジライト型のバックライト構成例を示している。光源6からの光7Lは、導光板7に入射する。その後、導光板7の出射面から拡散板8、光学シート20、反射型偏光分離シート28を透過する。最終的に光は反射型偏光分離シート28の射出面から光Kとして出射される。光Kは偏光板9及び10にはさまれた液晶層11に到達する。ここを透過した光は観察者側から見た透過光Fへと出射し、観察者に視認される。なお、構成例にあげたもののみではなく、適宜光学シートを増減しても良い。
図2(a)に本発明の導光板、図2(b)に導光板の裏面側における略半球状マイクロレンズの配置を光源6が形成たれた平面の垂直方向の側面から見た概略図、図2(c)に前記下面から見た概略図をそれぞれ示す。図2(a)に示すように、導光板7は所定のバックライトに組み込めるようサイズや形状が調整されている。略半球状マイクロレンズ18を導光板7の裏面側に設けることにより、レンズ効果で導光板射出面での反射光が減り、導光板入射面側の光量をあげることが出来る。なお、レンズ効果を発揮するのは略半球マイクロレンズ18の傾斜した側面部となっている。なお、マイクロレンズは正確には半球状であることを要しない。図2(a)〜(c)に示すように、回転楕円体を半分にした形状で良い。
略半球状マイクロレンズ18の光源に対し、垂直方向の大きさを幅、水平方向の大きさを長さ、導光板基材平面との高低差を深さと表現する。略半球状マイクロレンズ18の幅は精密切削機にセットするダイヤモンドバイトの先端形状により決まり、先端形状は弧状または多角形状どちらでも良いが、200μmまでが好適である。200μm以上であると略半球状マイクロレンズ18そのものが点欠陥のように見えてしまう。略半球状マイクロレンズ18の長さは50μmから200μm、深さは10μmから25μmが好適であり、長さが短く、かつ、深さが深い略半球状マイクロレンズ18の製造は困難になってくる。
本発明における略半球状マイクロレンズ18のパターニングは図2(b)、(c)に示すように光源に対し垂直方向に、光源から近い側から遠い側にかけて疎から密になるように、かつ、光源から遠い側に長さの長い物を配置し、2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ18を有することを特徴とする。また、2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ18を前記のようにパターニングすると、結果として略半球状マイクロレンズ18の1行当たりに占める配置も、光源に対し垂直方向、光源に近い側から遠い側にかけて疎から密になるような配置となる。略半球状マイクロレンズ18の長さの短い物は長い物と比較し、光源6の影を消す隠蔽性が高くなり、長さの長い物は短い物と比較し、輝度が高くなる特性を持つ。その為、2種以上の異なる形状を組み合わせた略半球状マイクロレンズ18を有する導光板7は輝度ムラを低減しつつ光源6の影を隠蔽することができる。
(導光板の製造方法)
図4に示すように導光板裏面用の金型ロール25を高精度な精密切削機にセットし、ダイヤモンドバイトを使用して略半球状マイクロレンズ18の加工を行った。金型ロール25の加工スタート側は導光板7の光源6から近い側に相当し、加工エンド側は導光板7の光源6から遠い側に相当する。実施例1の導光板用の金型ロールには略半球状マイクロレンズ18の長さを50μm、100μm、200μmとし、それぞれ加工エンドにかけ、金型ロール幅方向及び回転方向に疎から密になるよう所望の配置条件で加工を行った。実施例2の導光板用の金型ロールには略半球状マイクロレンズ18の長さを50μm、200μmとし、それぞれ前記金型ロール同様の疎密パターンになるような配置条件で加工を行った。
図4に示すように導光板裏面用の金型ロール25を高精度な精密切削機にセットし、ダイヤモンドバイトを使用して略半球状マイクロレンズ18の加工を行った。金型ロール25の加工スタート側は導光板7の光源6から近い側に相当し、加工エンド側は導光板7の光源6から遠い側に相当する。実施例1の導光板用の金型ロールには略半球状マイクロレンズ18の長さを50μm、100μm、200μmとし、それぞれ加工エンドにかけ、金型ロール幅方向及び回転方向に疎から密になるよう所望の配置条件で加工を行った。実施例2の導光板用の金型ロールには略半球状マイクロレンズ18の長さを50μm、200μmとし、それぞれ前記金型ロール同様の疎密パターンになるような配置条件で加工を行った。
なお、実施例1の導光板用の金型ロールの略半球状マイクロレンズ長さの3条件については、加工スタート側を50μm、加工センターを100μm、加工エンド側を200μmとなるように加工し、
実施例2の導光板用の金型ロールの略半球状マイクロレンズ長さの2条件については、加工スタート側を50μm、加工エンド側を200μmとなるように加工した。
比較対象となる比較例1の導光板用の金型ロールには略半球状マイクロレンズの長さを50μmとし、加工エンドにかけ、金型ロール幅方向及び回転方向に疎から密になるような配置条件で加工を行った。
実施例2の導光板用の金型ロールの略半球状マイクロレンズ長さの2条件については、加工スタート側を50μm、加工エンド側を200μmとなるように加工した。
比較対象となる比較例1の導光板用の金型ロールには略半球状マイクロレンズの長さを50μmとし、加工エンドにかけ、金型ロール幅方向及び回転方向に疎から密になるような配置条件で加工を行った。
次に比較例2の導光板用の金型ロールには略半球状マイクロレンズの長さを200μmとし、前記比較例1と同様に疎密パターンになるような配置条件で加工を行った。
また、いずれの金型ロールにおいても略半球状マイクロレンズの深さは10μm、幅は80μmとして加工を行った。導光板の表面用の金型ロールとして図5(c)に示すような金型ロール幅方向と水平になるようにレンチキュラーレンズが彫刻されているものを使用した。導光板表面用の金型ロールの彫刻は前記形状に限定されるものではない。本発明の導光板は、裏面用及び表面用の形状が加工された金型ロールを用い、押し出し法により作製した。
また、いずれの金型ロールにおいても略半球状マイクロレンズの深さは10μm、幅は80μmとして加工を行った。導光板の表面用の金型ロールとして図5(c)に示すような金型ロール幅方向と水平になるようにレンチキュラーレンズが彫刻されているものを使用した。導光板表面用の金型ロールの彫刻は前記形状に限定されるものではない。本発明の導光板は、裏面用及び表面用の形状が加工された金型ロールを用い、押し出し法により作製した。
図3は本発明の導光板の作製を実現する押し出し機(製造装置)50の構成を示す図である。図3に示すように、押し出し機50には、前記裏面用金型ロール51と表面用金型ロール52が装着されており、押し出し法により導光板を作製するように構成されている。すなわち、押し出し機50では、ダイ53内において溶融された光透過性の有る熱可塑性ポリカーボネート樹脂シートを溶融し、冷却固化する前に、裏面用金型ロール51と表面用金型ロール52とで挟持して押し出すことで、本発明のような両面に賦形された導光板が得られた。熱可塑性ポリカーボネートは帝人化成(株)のM1201を使用した。
各裏面用金型ロールを都度、装着して、比較例1及2、実施例1の導光板を準備した。また、従来技術との比較のため導光板の裏面側に白色印刷ドットがパターニングされた導光板を比較例0とし、準備した。すべての導光板は730mm×310mmの長方形に切り取り評価に使用した。
(導光板の輝度測定、および隠蔽性評価)
準備した導光板をディスプレイに組み込み、白画面を表示し、トプコン製SR−3Aで画面の法線方向、50cmの距離から中心の輝度を測定した。比較例0の中心輝度を1.00とし、実施例1、2及び比較例1、2につき、それぞれ中心輝度比を算出した。また、輝度ムラの評価として、図6のように光学シート縦・横、4分割及び12分割し、9点及び前記9点を含めた17点にて輝度測定を行い、実施例1〜2、比較例0〜2についてMax(最大輝度)/Min(最小輝度)の値を輝度ムラとして算出し、9点および17点の測定結果について評価した。構成は、帝人化成製拡散板65HLWと光学シートとした。隠蔽性の評価は、光源として左一辺配置のLEDを使用し、輝度測定と同様の構成でディスプレイに組み込み、白画面を表示して目視観察した。目視評価は個人差があるため、被験者3名以上で実施し、ムラが問題にならない場合を○、問題になる場合を×、とした。それらの結果を表1に示す。
準備した導光板をディスプレイに組み込み、白画面を表示し、トプコン製SR−3Aで画面の法線方向、50cmの距離から中心の輝度を測定した。比較例0の中心輝度を1.00とし、実施例1、2及び比較例1、2につき、それぞれ中心輝度比を算出した。また、輝度ムラの評価として、図6のように光学シート縦・横、4分割及び12分割し、9点及び前記9点を含めた17点にて輝度測定を行い、実施例1〜2、比較例0〜2についてMax(最大輝度)/Min(最小輝度)の値を輝度ムラとして算出し、9点および17点の測定結果について評価した。構成は、帝人化成製拡散板65HLWと光学シートとした。隠蔽性の評価は、光源として左一辺配置のLEDを使用し、輝度測定と同様の構成でディスプレイに組み込み、白画面を表示して目視観察した。目視評価は個人差があるため、被験者3名以上で実施し、ムラが問題にならない場合を○、問題になる場合を×、とした。それらの結果を表1に示す。
表1より3種の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状を有した実施例1、及び2種の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状を有した実施例2、の導光板が高輝度かつ、9点及び17点輝度比が比較例に比べ値が低く、より輝度ムラが少なく、また隠蔽性能が損なわれていないことがわかった。この結果、2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状を有し、光源に対し垂直方向、一次元的に光源から遠くなるに従い密になるよう疎密パターン化し、かつ、光源から遠くなるに従い前記略半球状マイクロレンズ形状の光源水平方向の大きさが長くなっているマイクロレンズからなる光学形状を有した面を持つことにより、輝度ムラを低減しつつ光源の影を隠蔽することができる導光板が得られた。
実施例では最も単純な比較のためバックライトの構成は帝人化成製拡散板65HLWと導光板としたが、本発明の導光板は他の光学部材と合わせて用いても、その特性が損なわれることは無い。
実施例では最も単純な比較のためバックライトの構成は帝人化成製拡散板65HLWと導光板としたが、本発明の導光板は他の光学部材と合わせて用いても、その特性が損なわれることは無い。
1 ディスプレイ装置
2 液晶装置
3 バックライトユニット
5 反射板
6 光源
7 導光板
7L 入射光
8 拡散板
9 偏光板
10 偏光板
11 液晶層
18 略半球状マイクロレンズ
20 光学シート
25 金型ロール
28 反射型偏光分離シート
31 基材
33 レンズ
50 押し出し機
51 導光板裏面用金型ロール
52 導光板表面用金型ロール
53 ダイ
D 輝度ムラ領域
K 光
F 観察者側から見た透過光
2 液晶装置
3 バックライトユニット
5 反射板
6 光源
7 導光板
7L 入射光
8 拡散板
9 偏光板
10 偏光板
11 液晶層
18 略半球状マイクロレンズ
20 光学シート
25 金型ロール
28 反射型偏光分離シート
31 基材
33 レンズ
50 押し出し機
51 導光板裏面用金型ロール
52 導光板表面用金型ロール
53 ダイ
D 輝度ムラ領域
K 光
F 観察者側から見た透過光
Claims (8)
- エッジライト方式のバックライトに使用される導光板であって、光が出射される面とは逆の面に形成された2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体を備えており、光源が配置されている平面とは垂直な方向に向って前記光源から離れるに従って、前記構造体の密度が疎から密に、且つ光源が配置されている面に平行な方向の長さが長くなる構造体が形成されていることを特徴とする導光板。
- 略半球状マイクロレンズ形状の構造体の深さが10〜25μmであることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
- 光源が配置されている平面に平行な方向の大きさが50〜200μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の導光板。
- 略半球状マイクロレンズ形状の構造体の断面形状が弧状または多角形状をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導光板。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載した導光板の製造方法であって、少なくとも、
前記導光板の成形加工に使用する金型を作る金型製造工程と、
前記金型を使用した成形加工工程と、から構成されており、
前記金型製造工程で形成される略半球状マイクロレンズ形状の構造体を備えた金型には、前記導光板に形成される2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体のネガパターンが形成され、前記金型の平面方向に沿って前記構造体の形成密度が疎から密に変化し、且つ、その方向とは直交する方向の長さが長くなる前記ネガパターンを備えている金型を使用することを特徴とする導光板の製造方法。 - 請求項5に記載の導光板の製造方法で使用する金型であって、前記導光板に形成される2種以上の形状の異なる略半球状マイクロレンズ形状の構造体のネガパターンが形成され、前記金型の平面方向に沿って前記構造体の形成密度が疎から密に変化し、且つ、その方向とは直交する方向の長さが長くなる前記ネガパターンを備えていることを特徴とする金型。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の導光板を使用したことを特徴とするディスプレイ用バックライトユニット。
- 請求項7に記載されているバックライトユニットを備えていることを特徴とするディスプレイ。
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