JP5598097B2 - 光学シート成形用金型の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロレンズアレイやプリズムアレイ、レンチキュラーレンズ、光導波路、導光路などの光学作用を目的とした光学構造を有する光学シート成形用金型の製造方法に関する。
液晶表示装置では、画像表示に必要な光源(バックライト)を内蔵している。光源で消費する電力が装置全体で消費する電力の相当部分を占めており、総電力の低減が強く要望される昨今においては、光源効率の向上が必須となっている。光源効率の向上策として電力−発光変換効率を高め、周辺の明るさに応じて必要な分だけ発光するように調光する手段があり、さらに、発した光線の利用効率を高める手法がある。
光線の利用効率を高める手段として、光源または導光板と液晶バネルとの間に、輝度向上フィルム(たとえばBEF、米国3M社の登録商標)を備えた光学フィルムが広く使用されている。
この種の輝度向上フィルムは、プリズムの反復的アレイ構造が1方向に平行に配列してなるものであり、その配列方向において、入射光の方向転換及び再帰反射による光線のリサイクルが可能である。実際にはディスプレイ装置の水平および垂直方向での表示光の輝度制御が必要なため、プリズム群の配列方向が互いに交差するように、2枚のシートを重ね組み合わせた構造のものが多い。このBEFに代表される輝度向上フィルムにより、ディスプレイ設計者は、電力消費を低減しながら所望の正面輝度を達成することが可能となった。プリズムの反復的アレイ構造を有する輝度制御部材をディスプレイに採用することは、多くの特許文献に開示されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
また、プリズムではなく単位レンズを反復的に配したアレイ構造(シリンドリカルレンズを配した場合、レンチキュラーレンズとなる)を有する光学フィルムが提案されている(例えば、特許文献4参照)。この光学フィルムの液晶パネルと対向する側の面は、光学フィルム内を進行した光を液晶パネル側へ導くように、複数の単位レンズが反復的に形成されたアレイ構造となっている。この光学フィルムでは単位レンズが形成された面と反対の裏面側には、各単位レンズの焦点面を含む近傍箇所が開口部となるストライブ状の反射層パターンが設けられている。
このような光学フィルムは、液晶ディスプレイ装置のバックライトユニットに組み込むと、反射層の開口部を通過した光のみが単位レンズに入射し、一定方向に集光された後に光学フィルムから射出され液晶パネルに導かれる。
一方、開口部を通過せず、反射層で反射した光は、光源側に戻され、光源の背面に配置された反射板へ導かれる。そして、反射板によって反射された光線は、先程とは異なる位置にて光学フィルムに達する。光線が反射する際、拡散反射材(例えば白色板など)を用いることで光学フィルムの開口部からは確率的光線が入射するため、反射時の光量ロスを最小限に抑えつつ、光線を有効に利用することが可能となる。
上記のような光学フィルムを用いたバックライトユニットでは、反射層の開口部の間隔や表面側単位レンズとの相対位置を調節することによって、光の利用効率の向上と、単位レンズから正面方向に射出される光の割合、即ち、正面輝度を高めるように制御することができる。
また、このような複雑な多層構造を有するレンズシートとは別に、単純なシート構造のレンズシートとしてマイクロレンズシートも提案されている(例えば、特許文献5参照)。
ディスプレイ装置の大型化に際しては、そのディスプレイ装置自体の大きさと、その面積に比例した多くの光量が必要になるため、直下型のバックライトユニットの採用が一般的である。また、光利用効率を向上させることによりディスプレイ装置の輝度を向上させるこれらの輝度向上フィルムは、その原理上光入射側に空気層が必要であり、別体化や空気層の設置が必要になる。
特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報 特開2000−284268号公報 特開2006−301582号公報
上述の輝度向上フィルムは、セットで使用する光拡散板との間で、その光線入射側に空気層が必要なため、光拡散板など部材との一体化が困難であり、ディスプレイ装置を構成する部品数やそのコストを減じることが難しい。これに対して、マイクロレンズ形状を持つレンズシートを用いることで部品数の削減を図る方式がある。この場合は、生産性の観点からレンズ間が離間したマイクロレンズアレイ形状を製造するのが最も効率がよい。
マイクロレンズアレイ形状の金型版を製造する方法として、金型版基材の上面に耐エッチング層を形成し、耐エッチング層に対してレーザービームを照射し、レーザービーム照射部分で生じるアブレーションにより耐エッチング層に開口部を形成する。その後、耐エッチング層に形成された開口部を通して金型版基材をエッチングすることにより、マイクロレンズ成形用の凹部を形成し、しかる後、耐エッチング層を除去して凹部を有する金型版を得る方法が知られている。
しかしながら、このように製造されるマイクロレンズ形状のレンズフィルムは、マイクロレンズ形状の作成時に発生するマクロ的な成形ムラが発生しやすく、外観上の問題として発現するため、製品としては望ましくなかった。この成形ムラは、主として金型版の製造時、及びレンズシートの成形加工時の厚みムラに起因している。金型版製造時の成形ムラについては、レーザービームで描画するパターン自身のバラツキにより、エッチング処理時におけるエッチング液の流動性や局所的な濃度のムラにより発生していると考えられる。
前記金型版はマイクロレンズを成形する凹状のレンズ成形部と、それ以外の下地部分とから構成されている。金型版による成形ムラは、レンズ形状の成形時に生じる個々のレンズ形状のバラツキにより生じている。金型版の下地部分は平滑面であるので、そのムラは非常に視認しやすく、製品においても成形ムラが目立ってしまい望ましくない。
本発明は、上記のような点に鑑みなされたもので、開口部の形成ムラを低減するとともに開口部のバラツキをなくし、輝度向上を可能にした光学シート成形用金型の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、照明光路制御に使用される光学シートの成形用金型の製造方法であって、型基材の表面に表面層を形成し該表面層上に耐エッチング層を形成する第1の工程と、前記耐エッチング層に前記表面層に達する複数の微細な開口部を前記耐エッチング層の表面に沿い切削加工により形成する第2の工程と、前記各開口部を通して前記表面層をエッチングして前記各開口部の大きさに対応する径と深さを有する凹部を前記表面層に形成する第3の工程と、前記凹部が形成された後に前記耐エッチング層を除去する第4の工程とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の光学シート成形用金型の製造方法において、前記凹部の径が50μm乃至200μmの範囲であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の光学シート成形用金型の製造方法において、前記凹部の深さが4μm乃至20μmの範囲であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3に何れか1項記載の光学シート成形用金型の製造方法において、前記複数の凹部の径及び深さがランダムで、かつ前記複数の凹部のピッチがランダムであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至3に何れか1項記載の光学シート成形用金型の製造方法において、前記複数の凹部の径及び深さが一定で、かつ前記複数の凹部のピッチが一定であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5に何れか1項記載の光学シート成形用金型の製造方法前記型基材は、平板形状もしくはロール形状を呈していることを特徴とする。
本発明によれば、型基材の表面層上に耐エッチング層を形成した後、耐エッチング層に複数の開口部を精密切削機による切削加工で形成し、この各開口部を通して表面層をエッチング液でエッチングすることにより表面層に凹部を形成し、耐エッチング層を除去して金型を作製し、この金型を用いて光学シートを成形するようにしたので、開口部の形成ムラを低減することができるとともに開口部のバラツキもなくなり、かつ表面輝度を向上できる光学シート及びこれを用いたEL素子、EL素子を用いた照明装置、電子看板装置並びにディスプレイ装置を提供することができる。
本発明にかかる光学シート成形用金型の製造方法の工程を示す説明図。 本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの説明図。 本発明の光学シートを製作するための成形用金型ロールの開口部の拡大図。 本発明の金型により成形された光学シートの輝度分布結果を示す説明用グラフ。 本発明の金型により成形された光学シートを用いてEL素子を構成したが愛の一例を示す概略断面図。 本発明にかかる光学シートを有するEL素子を用いて液晶ディスプレイ装置を構成した場合の一例を示す概略断面図。
以下、本発明にかかる光学シート成形用金型の製造方法の実施の形態について図1乃至図3を参照して説明する。
まず、本発明にかかる光学シートを成形するための金型20を構成する型基材21を用意する。この型基材21は円筒状を呈し、鉄やSUS、アルミなどの金属材から構成され、その外周表面には、銅や真鍮などをメッキすることにより表面層22が形成されている。また、型基材21の中心軸線上には、金型20を回転可能に支持する軸23が設けられている。また、本実施の形態で使用される金型20の周長は600mmで、その中心軸線方向の有効表面の長さは周長より長い1100mmの長さを有している。
次に、型基材21の外周表面に形成された表面層22上に耐エッチング層24を形成する(図1:第1の工程S1)。その後、型基材21を図示省略した精密切削加工機にセットし該精密切削加工機により耐エッチング層24に表面層22まで達する複数の微細な開口部25を耐エッチング層24の表面に沿い二次元方向にランダムなピッチで切削加工する(図1:第2の工程S2)。ここで、開口部25の切削加工径は50μm乃至200μmの範囲に設定される。
次いで、開口部25が形成された後の型基材21を図示省略した精密切削加工機から取り外し、しかる後、各開口部25を通して表面層22をエッチング液によりエッチングし、各開口部25の大きさに対応する径と深さを有する凹部26を形成する(図1:第3の工程S3)。ここで、凹部26の径は50μm乃至200μmの範囲に設定され、また、凹部26の深さは4μm乃至20μmの範囲に設定される。
次に、凹部26が形成された後、表面層22に残留する耐エッチング層24を除去して金型20を製作する(図1:第4の工程S4)。
なお、凹部26の径が50μm、深さが4μmを下回ると製造上作成することが困難である。また、凹部26の径が200μm、深さが20μmを上回るとドットとして視認されてしまうため、外観上好ましくない。
また、本発明における凹部26の平面視形状は円形のものに限らず、楕円形状や角型形状のものであってもよいほか、凹部26の平面視面積及び深さがランダムなものに限らず、一定のものでもよく、さらに、凹部26の配列ピッチがランダムなものに限らず、一定のものであってもよい。
光学シートの製造に際して、上述したロール状の金型20を用いた場合は、光学シートを連続的に生産することが可能であり、パターンの継ぎ目がない型材とすることで、連続パターンのフィルム、すなわち光学シートを得ることができる。このため、切り出しの寸法を調整するだけで多くの画面サイズへの対応が可能となり、生産性が良い。また、金型20の型基材21である下地素材には、耐久性やハンドリングを加味して、鉄やSUS、アルミなどが使用され、そして、凹部26が形成される表面層22として銅や真鍮をメッキするのが一般的である。
なお、本発明にかかる金型はロール状のものに限らず、平板状の金型とすることもできる。平板状の金型を用いた場合は、プレス法やインジェクション法などによる板やシートの形成が可能となる。また、この場合、成形される光学シートは枚葉となるものの、板材への形状転写が容易であり、小ロット多品種生産への対応に向いている。
金型20の表面層22の素材は、光透過性基材への転写成形できるものであれば特に限定されるものではないが、光学用途に用いる場合にはある程度の平滑性が必要なことから、一般的に銅や真鍮が用いられる。また、耐エッチング層23は型基材21の表面に一様に形成されるが、コーティング技術を用いて一様な厚さに形成するのが望ましい。具体的には、スプレー方式や転写方式、ディップコートなどが費用対効果の面で採用しやすい。また、耐エッチング層はエッチング液による腐食に強いものが望ましい。
腐食工程におけるエッチング液は金型20の下地材用型基材21との相性によって適宜選定される。また、銅などからなる表面層22にエッチングを行う場合にはエッチング液に硫酸や塩酸などを添加することで、より良い平滑面を得ることができる。凹部26を形成した金型20は、耐擦性を考慮し、表面層22の表面にCrメッキやNiメッキを施しても良い。
凹部26の深さ及びアスペクト比の調整はエッチング工程時の腐食速度のコントロールにより行う。通常のエッチングでは連続的に腐食されるため、その深さ及びアスペクト比も連続的に変化するが、スプレーでエッチング液を噴霧するなどしてエッチング液の流れをコントロールすることで所望の深さ及びアスペクト比を有する凹部26が得られる。
本発明にかかる金型を用いて成形される光学シートは押し出し法もしくはキャスト法、もしくはインジェクション法で製造され、そして、この光学シートには、12μm以上1mm以下の厚さに設定される。厚みが12μmを下回るものでは加工に耐え得る剛性がなく、厚さが1mmを上回るものでは加工に耐え得る柔軟性がない。
また、光学シートはUV硬化法で製造してもよい。厚みムラを低減するためには厳密な厚み管理によるUV硬化処理が必要であり、金型−ニップロール間の密着度を、圧力や弾性材料を用いて向上させることが可能である。UV硬化法で作成される場合、基材上にUV硬化性の樹脂を塗布し、所望の形状の金型を押し当て、UV照射し光学層を得る。基材としては、当該分野でよく知られたPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレンのフィルムなどが使用できる。
このような本実施の形態に示す金型を用いて成形された光学シートによれば、従来のようなレーザービームの描画による開口部のバラツキをなくし、ムラの低減を図ることにある。また、高精度な精密切削機により開口部を形成する際、型版基材に微細な凹部が形成されるため、従来のレーザービーム描画で開口部を形成したレンズシートに比べ、同条件で腐食を行った場合、マイクロレンズの深さ及びアスペクト比が増加するが、本発明の製造方法で作製した光学シートは従来の方法で作製したレンズシートに比べ輝度向上が望める。
(実施例1)
次に、本発明にかかる金型及びこれにより成形される光学シートの実施例について説明する。
まず、図1に示すようにスプレー方式により耐エッチング層24をコーティングした金型20を高精度な精密切削機にセットし、耐エッチング層24の表面にランダムに配置された開口部25を形成した。図2に示す開口部25の加工は容易で短時間で作製できた。開口部の形状は図2に示す形状に限定されるものではない。金型の表面層に開口部が形成され後、所望の時間エッチング工程を行い、その後、耐エッチング層を除去し、ロール状の成形用金型ロール20を製作した。このロール状の金型はグラビア印刷用の製版プロセスを使用し、銅メッキ層からなる表面層上に光学シート用の凹部パターン形成した金型を使用した。
前記ロール状金型を押出し機に近接して配置した。熱可塑性ポリカーボネート樹脂シートを溶融し、押出し機により成型し、当該シートが冷却、硬化する前に前記ロール状金型によって成形して、金型の凹部と逆の形状を有する押出シートを得た。厚みは320μmとした。熱可塑性ポリカーボネートは帝人化成(株)のM1201を使用した。また、比較のために本発明の金型を使用したマイクロレンズアレイシート(実施例)及びレーザー照射により開口部を形成した金型を使用したマイクロレンズアレイシート(比較例)を準備した。
マイクロレンズアレイシートの評価は市販のフロント・プロジェクターを使用し、No.0及びNo.1のレンズシートに白色光の映像を投影し、輝度計(トプコン社製:BM−7、視野角;2°)を用いてシート中央の輝度測定を行った。シート面の法線方向を正面とし、法線方向から角度を変え±90°まで測定し、輝度分布を取った。
また、映像を投影していない状態の蛍光灯照明下において、目視によりシート表面のムラの様子を観察した。目視評価は個人差があるため、被験者3名以上で実施した。
マイクロレンズアレイシート比較例及び実施例の輝度分布結果を図3に示す。実施例のマイクロレンズアレイシートの正面輝度は比較例のマイクロレンズアレイシートの結果と比べ約5%の輝度向上が見られた。また、目視での外観評価では、比較例のマイクロレンズアレイシートにおいてはムラが確認されたのに対し、本発明のマイクロレンズアレイシートである実施例においてはムラが認識できなかった。
(実施の形態2)
本発明の金型により成形された光学シートを用いてEL素子を構成した場合の実施の形態について、図5を参照して説明する。
本実施の形態に示すEL素子50は、図5に示すように、厚さを有する平板状の透光性基材51を有し、この透光性基材51の一方の面には、形成すべき画素に対応して透明な陽極53が形成されている。また、陽極53の透光性基材51と反対の面には蛍光有機化合物を含む発光層52が形成されている。さらに、発光層52の陽極53と反対の面には、発光層52をサンドイッチに挟むようにして陰極54が形成されている。さらに、透光性基材51の陽極53と反対の面には光取り出し用のレンズシート55(本発明にかかる光学シートに相当する)が接着層56を介して接着されている。
レンズシート55は、図5に示すように、透光性の基材フィルム55aと、この基材フィルム55aの接着層56と反対の面に、上記図2図に示す金型により押出成形された複数の凸状の単位レンズ55bとからなる。この凸状の単位レンズ55bは、発光層52で発生した光を透光性基材51の一方の面と反対の面から出射するように取り出すためのものである。さらに、レンズシート55の凸状単位レンズ55b側の面には光拡散部材57設けられている。
上記光拡散板57(または導光板等の光学部品)は、上述の光学シートと同様の材質の光透過性基材を使用することができ、さらに透明粒子を具備して構成されていてもよい。この場合、これら主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものである必要がある。主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得られない。また、その屈折率差は0.5以下でよい。また、光拡散板57に入射した光を散乱させながら透過させる必要があるため、透明粒子の平均粒径は0.5μm〜30.0μmであることが望ましい。または、主となる材質中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得ても良い。また、表面に反射パターンや幾何学構造が付与されていても良い。
また、本発明の光学シートとあわせて使用する光源側の光学部品としては、当業界でよく知られた反射型偏光分離シート、拡散シート、プリズムシートなどがある。
このようなレンズシート55を備えるEL素子50においては、視野角にサイドローブのような急激な輝度変化が起こりにくくなり、光取り出し効率及び輝度を向上することができるほか、光拡散部材57を設けることにより、視野角の拡大、色味等の均一化等のメリットがあり、さらに、EL素子50の光射出面に凸状単位レンズ55bが露出されないため、光射出面に汚れ等が付着しにくくなる効果がする。さらに、EL素子50の光射出面がフラットになるため、ハードコートを設けたり、あるいは平坦な面と接合することも可能になる。
また、このようなEL素子50は、EL表示装置(ディスプレイ装置)として利用できるほか、電子看板や照明用光源としても利用することができる。
(実施の形態3)
本発明にかかるEL素子を液晶ディスプレイ装置に適用した場合の実施の形態について、図6を参照して説明する。
本実施の形態に示す液晶ディスプレイ装置60は、図6に示すように、光拡散部材58付きEL素子50を照明用光源とし、この照明用光源をバックライトとして用いることで、その光拡散部材58の光射出面側に液晶パネル(特許請求の範囲に記載の画像表示素子に相当する)61を対向配置したものである。
20……金型、21……型基材、22……表面層、23……軸、24……耐エッチング層、25……開口部、26……凹部、50……EL素子、51……透光性基材、52……発光層、53……陽極、54……陰極、55……レンズシート、55a……透光性基材フィルム、55b……凸状単位レンズ、56……接着層、60……液晶ディスプレイ装置、61……液晶パネル。

Claims (6)

  1. 照明光路制御に使用される光学シートの成形用金型の製造方法であって、
    型基材の表面に表面層を形成し該表面層上に耐エッチング層を形成する第1の工程と、
    前記耐エッチング層に前記表面層に達する複数の微細な開口部を前記耐エッチング層の表面に沿い切削加工により形成する第2の工程と、
    前記各開口部を通して前記表面層をエッチングして前記各開口部の大きさに対応する径と深さを有する凹部を前記表面層に形成する第3の工程と、
    前記凹部が形成された後に前記耐エッチング層を除去する第4の工程と、
    を備えることを特徴とする光学シート成形用金型の製造方法。
  2. 前記凹部の径が50μm乃至200μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の光学シート成形用金型の製造方法。
  3. 前記凹部の深さが4μm乃至20μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の光学シート成形用金型の製造方法。
  4. 前記複数の凹部の径及び深さがランダムで、かつ前記複数の凹部のピッチがランダムであることを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の光学シート成形用金型の製造方法。
  5. 前記複数の凹部の径及び深さが一定で、かつ前記複数の凹部のピッチが一定であることを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の光学シート成形用金型の製造方法。
  6. 前記型基材は、平板形状もしくはロール形状を呈していることを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載の光学シート成形用金型の製造方法。
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