JP4602513B2 - 易開封用包装袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手で引き裂いて容易に開封できる包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂フィルム或いはこの積層体は、包装材料として多用されているが、このような包装材料で作った包装袋を手で引き裂いて開封することは容易ではない。
【0003】
そこで食品などを収納する包装袋においては、これを手で容易に開封できるようにするため、従来から種々の工夫がなされている。例えば、包装袋のシール部の端部分に多数のキズを設けたり、I型ノッチやV型ノッチの切り口を設けたり、更には該端部分を山形にカットして開封の開始部を形成している。
【0004】
しかしながら、これらの開封の開始部は包装袋のどの位置にも形成できるものではなく、自ずからその形成位置の範囲は限定される。例えば図11に示すような背シール形式の包装袋においては、A位置のように開口部のシール部121、122にしか開封開始部を形成することができず、B位置やC位置には開封開始部を設けることができない。そのため、開口シール部121、122と平行に引き裂いてカットする手段がとれなかった。また、これらの従来の方法では、開封時に真っ直ぐに引き裂き開封端部を切り落とすことは困難であった。さらに、包装袋のシール部の端部分に開封開始部を設けるにはそれなりに手数がかかる。
【0005】
このような問題を解決するために、実開平4−45035号公報では、包装袋を構成する積層体の芯となる強度の高い延伸合成樹脂フィルムに微細な孔を全面にわたって多数穿設したものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
実開平4−45035号公報に記載された包装袋によれば、包装袋の周囲端部のどこにも微細な孔の部分が存在し、この部分が開封開始点となるため、周囲端部のどの位置からも手で容易に引き裂き開封することができる。
【0007】
しかしながら、図11に示したような三方シールの包装袋において、周囲端部から引き裂いた場合に、背シール部120まで切り進んだ際に、背シール部の抵抗により、それ以上切り進むのが困難になるか、ひどい場合には背シールに沿って縦に裂けてしまうという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、前記従来の問題点を鑑み、特に背シール部の縦切れを防止できる易開封用包装袋を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく成された本発明の構成は以下の通りである。
【0010】
すなわち、本発明の易開封用包装袋は、全面に貫通孔及び/又は未貫通孔からなる微細な孔を多数穿設した多孔質樹脂フィルムを少なくとも一層有する包装材からなる易開封用包装袋であって、
前記包装材を所定の位置で折曲げて形成された包装袋両側縁部と、
該包装材の一方の側端縁を山折部とし他方の側端縁を谷折部として、少なくとも該山折部と谷折部がシールされた背シール部を有し、
該背シール部の谷折部側に位置する前記包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する前記包装袋側縁部(13b)に向かって開封するように構成されており、
少なくとも開封領域において、前記山折部の前記孔の穿設密度が20,000〜30,000個/cm 2 で、前記谷折部の前記孔の穿設密度が16,000〜20,000個/cm 2 で、前記山折部の前記孔の穿設密度が前記谷折部の前記孔の穿設密度の1.25〜1.5倍であり、前記開封領域の山折部及び谷折部以外の他の領域の前記孔の穿設密度が前記山折部或いは谷折部の前記孔の穿設密度と同じであることを特徴としているものである。
【0011】
上記本発明の易開封用包装袋は、更なる特徴として、「前記孔の孔径が0.5〜80μmであること」、「少なくとも開封領域において、前記谷折部の前記孔の穿設密度が、他の領域におけるそれよりも小さいこと」、「少なくとも開封領域において、前記山折部の前記孔の穿設密度が、他の領域におけるそれよりも大きいこと」、「前記包装材は、前記多孔質樹脂フィルムの片面に積層された熱融着性高分子フィルムを有すること」、を含むものである。
【0012】
本発明の易開封用包装袋によれば、特に開封領域において、背シール部を構成する山折部における孔の穿設密度を、同じく背シール部を構成する谷折部における孔の穿設密度よりも大きくすることにより、山折部側の切り裂き時の抵抗を相対的に小さくしている。
【0013】
このため、背シール部の谷折部側に位置する包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する包装袋側縁部(13b)に向かって開封する際に、背シール部の切り裂きが容易になり、無理な力が掛かることによる背シール部の縦切れを防止することができる。また、包装袋側縁部に従来の包装袋のようにI型ノッチやV型ノッチ等の開封開始点を設けなくても、予め決められた開封領域内であればどの位置からも容易に真っ直ぐに引き裂いて開封することができ、また、内容物が漏洩することも無い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0015】
本発明の易開封用包装袋の一例を図1及び図2に示す。
【0016】
図1は包装袋を構成する包装材10の展開図であり、11は山折部を形成する山折りライン、12は谷折部を形成する谷折りライン、13a,13bは包装袋の両側縁部を形成する折曲げライン、14は孔の穿設密度の低い領域(以下、「低密度領域」)、15は孔の穿設密度の高い領域(以下、「高密度領域」)である。
【0017】
図2は上記包装材10に対して背シールを施した状態を示しており、(a)は斜視図、(b)は引き裂きライン(仮想ライン)21における断面図である。尚、図2においては上下シールを施していない状態を示しているが、本発明の包装袋は図11の従来の包装袋と同様、上下シールを施して袋状に製造されるものである。
【0018】
本発明に用いる包装材10は、全面に微細な孔を多数穿設した多孔質樹脂フィルムを少なくとも一層有するものであり、少なくとも開封領域においては、山折部(山折りライン11の両側の所定の領域)を高密度領域15とし、谷折部(谷折りライン12の両側の所定の領域)を低密度領域14として形成されている。尚、図1の例では、谷折部以外の全ての領域を高密度領域15として形成している。
【0019】
樹脂フィルムに微細な孔を多数穿設する方法は特に限定はなく、電気的な方法、光による方法、機械的な方法、化学的な方法、及びこれらを組み合わせた方法等のいずれの方法で行ってもよい。具体的には、例えばレーザービームを照射し穿孔する方法、ロータリーダイカットによる方法、エンボスローラで加圧加熱して孔をあける方法などが好適に用いられる。
【0020】
本発明で穿孔される孔は貫通孔であっても未貫通孔であっても、またはこれらが混在したものであってもかまわない。例えば通気性や透湿性をきらう内容物の包装に用いられる場合には、未貫通孔で対応するのが好ましい。この未貫通孔の深さは特に限定はないが、フィルムの厚みに対して1/3以上の深さで穿孔するのが好ましい。
【0021】
本発明においては、山折部の孔の穿設密度(即ち、高密度領域15の穿設密度)は、谷折部の孔の穿設密度(即ち、低密度領域14の穿設密度)の1.25倍以上であることが好ましく、1.25倍未満である場合には、背シール部におけるフィルムの切り裂き時の抵抗を相対的に十分に低下させることが難しく、本発明の効果を十分に得るのが困難になる。
【0022】
前記孔の孔径は0.5〜80μmの範囲内であることが好ましい。この孔径が0.5μm未満であると、後述の穿孔密度を高くしたとしても易開封性を得るのが難しくなる。一方、80μmを超えると、易開封性の向上効果が飽和し、かつ、孔が肉眼で観察できるようになり外観を悪化させたり、あるいは包装袋の強度が低下し易くなる。
【0023】
また、図1の例のように、谷折部以外の全ての領域に高密度領域15を形成する場合、包装袋の両側縁部(即ち、図2に示すように折曲げライン13a,13b部分)を包含する高密度領域15における穿設密度は、前記孔径によって多少異なるが、10,000〜25,000個/cm2の範囲内であることが好ましい。この穿設密度が10,000個/cm2未満の場合には、易開封性を得るのが難しくなる。一方、25,000個/cm2を超える場合には、包装袋の強度が低下し易くなる。
【0024】
本発明で穿孔される孔の形は特に限定されるものではなく、円形、楕円形、三角形、四角形、任意の多角形および不定形であっても、あるいはこれらが混在したものであってもかまわない。尚、異方性のある形状の場合の前記孔径は最長の部分の径をいう。
【0025】
前記貫通孔及び/又は未貫通孔からなる微細な孔を多数穿設した多孔質樹脂フィルムは、易開封性を付与する観点から10μm以上の厚さを有することが好ましい。なお、上限厚さは特に制限されないが、コストの面から30μm以下にすることが好ましい。
【0026】
本発明に用いられる樹脂フィルムとしては特に限定はないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレートやそれらの共重合体などに代表されるポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66などに代表されるポリアミド系樹脂、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニルやそれらの共重合体などに代表されるビニル系樹脂等を挙げることができる。また、未延伸あるいは一軸または直交する二軸方向に延伸された配向フィルムなどを挙げることができる。また、ガスバリア性を高めるために、これらのフィルムの表面にアルミニウム等が蒸着された金属蒸着フィルムを用いることもできる。
【0027】
本発明に用いられる包装材は、少なくとも前記多孔質樹脂フィルムを一層有するものであり、樹脂フィルムとしてヒートシール性を有するものを使用する場合には、これ単独で包装材として用いることができる。
【0028】
本発明においては前記多孔質樹脂フィルムの片面に熱融着性高分子フィルムを積層することが好ましい。この熱融着性高分子フィルムとしては、例えば無配向のポリエチレン、エチルビニルアセテート共重合体(EVA)フィルム、ポリプロピレンフィルム等を用いることができる。かかる熱融着性高分子フィルムは、多孔質樹脂フィルムにガスバリア性を付与すると共に、包装材に腰を持たせ易開封性を損なわないようにする観点から13μm以上の厚さを有することが好ましく、特に好ましくは20μm以上の厚さとするのがよい。
【0029】
本発明に係わる包装材は、例えば次のような方法により製造される。まず、前記樹脂フィルムを処理して貫通孔及び/又は未貫通孔を所定の領域に所定の密度で形成し、多孔質フィルムを作製する。つづいて、この多孔質フィルムの片面に熱融着性高分子を押出ラミネート法により貼り合わせすることにより包装材を製造する。ただし、前記熱融着性高分子は押出ラミネート法の代わりに熱融着ラミネート法または接着剤を用いるドライラミネート法により前記多孔質フィルムの片面に形成することができる。
【0030】
なお、前記多孔質フィルムは真空蒸着法等によりアルミ蒸着、シリカ蒸着、アルミナ蒸着フィルム等の蒸着フィルムを使用して包装材とすることもできる。
【0031】
また、本発明での穿孔は上記のように樹脂フィルム単体に対して行ってもよいし、樹脂フィルムに熱融着性高分子フィルム等を積層した積層体に対して行ってもよい。また、積層体の場合は、多孔質樹脂フィルム同士を積層してもよく、又、積層後に多孔質加工を行っても良い。
【0032】
本発明の包装袋では、以上の構成を有する包装材10を所定の位置(折曲げライン13a,13b)で折曲げて包装袋の両側縁部とし、また、包装材10の一方の側端縁を山折りライン11で折曲げて山折部とし、包装材10の他方の側端縁を谷折りライン12で折り曲げて谷折部として、山折部の外側に谷折部を重ねてシールされた背シール部を有している。このような背シール部が形成された本発明の包装袋は、谷折部側に位置する包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する包装袋側縁部(13b)に向かって開封されるものである(図2中の開封方向参照)。
【0033】
前述のように、本発明の包装袋には全面にわたって貫通孔及び/又は未貫通孔が形成されている。このため、谷折部側に位置する包装袋側縁(13a)から引き裂き始めると、貫通孔及び/又は未貫通孔が引き裂きの起点として作用して容易に引き裂かれる。
【0034】
また、前述のように図1に示した例では、谷折部における孔の穿設密度(即ち、低密度領域14の穿設密度)は、山折部及び包装袋両側縁部(13a,13b)を包含する他の全領域における孔の穿設密度(即ち、高密度領域15の穿設密度)よりも小さく形成されており、山折部の切り裂き時の抵抗は、谷折部に比べて相対的に小さくなっている。
【0035】
このため、本発明の包装袋では、背シール部の谷折部側に位置する包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する包装袋側縁部(13b)に向かって開封する際に、背シール部の切り裂きを容易に行うことができ、無理な力が掛かることによる背シール部の縦切れを防止することができる。即ち、本発明の包装袋は優れた直進カット性を有し、予期しない方向に引裂かれることによる内容物の漏洩や飛散を防止できるものである。
【0036】
このような優れた易開封性(直進開封性)を有する本発明の易開封性包装袋は、例えば液体スープ、粉末スープ、粉末状医薬品等の多種多様の液状または粉末状商品やスナック菓子等の密封袋として有効に利用することができる。
【0037】
次に、本発明に係る包装材の別の例を図3乃至図10を用いて説明する。
【0038】
図3乃至図6は、図1と同様、開封領域において、谷折部を低密度領域14とし、山折部及び包装袋両側縁部(13a,13b)を包含する他の全領域を高密度領域15とした例である。
【0039】
図3は図1と同様に全面を開封領域としたものであり、図4及び図5は上部の所定の領域のみを開封領域としたものであり、図6は上部及び下部の所定の領域のみを開封領域としたものである。
【0040】
図3乃至図6の包装材においても、開封領域における山折部の切り裂き時の抵抗は谷折部に比べて相対的に小さくなっている。このため、背シール部の谷折部側に位置する包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する包装袋側縁部(13b)に向かって開封する際、背シール部の切り裂きが容易であり、無理な力が掛かることによる背シール部の縦切れを防止することができる。特に、開封領域を所定の領域に限定した図4乃至図6の例においては、開封領域外の背シール部は逆に切りにくくなっているため、背シール部の縦切れをより確実に防止することができる。
【0041】
図7乃至図10は、開封領域において、山折部を高密度領域15とし、谷折部及び包装袋両側縁部(13a,13b)を包含する他の全領域を低密度領域14とした例である。
【0042】
図7及び図8は図1と同様に全面を開封領域としたものであり、図9は上部の所定の領域のみを開封領域としたものであり、図10は上部及び下部の所定の領域のみを開封領域としたものである。
【0043】
図7乃至図10の包装材においても、開封領域における山折部の切り裂き時の抵抗は谷折部に比べて相対的に小さくなっている。このため、背シール部の谷折部側に位置する包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する包装袋側縁部(13b)に向かって開封する際、背シール部の切り裂きが容易であり、無理な力が掛かることによる背シール部の縦切れを防止することができる。特に、開封領域を所定の領域に限定した図9及び図10の例においては、開封領域外の背シール部は逆に切りにくくなっているため、背シール部の縦切れをより確実に防止することができる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0045】
(実施例1〜3)
本発明の実施例1〜3として、図1に示すような包装材を用いて包装袋を製造した。
【0046】
先ず、PETフィルムの谷折部となる領域14に約16000個/cm2の密度で貫通孔を形成し、他の領域15には約20000個/cm2の密度で貫通孔を形成した。そして、かかる多孔質PETフィルムを用いて表1に示す層構成を有する3種類の包装材(実施例1〜3)を製造した。
【0047】
これらの包装材をそれぞれ2種類の寸法に切断し、前記多孔質PETフィルムが外側に位置するように背シールを施し、図2の状態にすると共に、さらにその開口部から内容物を収納した後、その開口部を熱シールすることにより、幅45mm長さ150mm(袋A)および幅60mm長さ150mm(袋B)の2種類の寸法の包装袋を製造した。
【0048】
以上のようにして得られた6種類の包装袋について、背シール部の谷折部側に位置する包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する包装袋側縁部(13b)に向かって開封した際の評価結果を表1に示す。尚、評価方法は、以下の基準によった。
(評価方法)
◎:開封時の直進性に優れ、背シール部における縦切れが全くない。
○:背シール部における縦切れは発生しないが、直進性が若干悪い。
△:背シール部において若干縦切れが発生。
×:背シール部において縦切れの発生頻度が多い。
【0049】
【表1】
【0050】
表1に示すように、実施例1〜3の包装袋はいずれも、背シール部が縦切れすることもなく容易に真っ直ぐに引き裂いて開封することができ、内容物が飛散することも無かった。
【0051】
(実施例4〜6)
本発明の実施例4〜6は、図7に示すように多孔質PETフィルムの山折部の孔の穿設密度を他の領域におけるそれよりも大きくしたこと以外は、実施例1〜3と同様の層構成を有する包装材を用いてそれぞれ2種類の包装袋(前記包装袋Aおよび包装袋B)を製造し、同様に評価を行った。その結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
表2に示すように、実施例4〜6の包装袋はいずれも、背シール部が縦切れすることもなく容易に真っ直ぐに引き裂いて開封することができ、内容物が飛散することも無かった。
【0054】
(比較例1〜3)
比較例1〜3として、多孔質PETフィルムの孔の穿設密度を全面均一にしたこと以外は、実施例1〜3と同様の層構成を有する包装材を用いてそれぞれ2種類の包装袋(前記包装袋Aおよび包装袋B)を製造し、同様に評価を行った。その結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】
比較例1〜3の包装袋はいずれも、切り始めは実施例1〜3と同様の切れ味を有するものの、背シール部において切れ味が低下し、特に比較例3の包装袋では背シール部で縦切れが発生することが多かった。
【0057】
(実施例7〜11)
本発明の実施例7〜11は、表4に示す層構成を有する包装材(表中の最左の層が多孔質フィルム)を用いたこと以外は、実施例4〜6と同様の穿設密度を有する包装材を用いて、2種類の包装袋(前記包装袋Aおよび包装袋B)を製造し、同様に評価を行った。その結果も併せて表4に示した。
【0058】
【表4】
【0059】
表4に示すように、実施例7〜11の包装袋はいずれも、背シール部が縦切れすることもなく容易に真っ直ぐに引き裂いて開封することができ、内容物が飛散することも無かった。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の包装袋によれば、背シール部を構成する山折部における孔の穿設密度を、同じく背シール部を構成する谷折部における孔の穿設密度よりも大きくし、山折部における切り裂き時の抵抗を相対的に小さくしている。このため、背シール部の谷折部側に位置する包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する包装袋側縁部(13b)に向かって開封する際に、背シール部の切り裂きが容易になり、背シール部の縦切れを防止することができる。また、包装袋側縁部に従来の包装袋のように特別に開封開始点を設けなくても、予め決められた開封領域内であればどの位置からも容易に真っ直ぐに引き裂いて開封することができ、また、内容物が漏洩することも無い。
【0061】
特に、開封領域を所定の領域に限定し、開封領域外の背シール部を切りにくくしたものにあっては、背シール部の縦切れをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の一例を示す図である。
【図2】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材に対して背シールを施した状態を示す図である。
【図3】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図4】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図5】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図6】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図7】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図8】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図9】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図10】本発明の易開封用包装袋を構成する包装材の別の例を示す図である。
【図11】背シール形式の包装袋を示す図である。
【符号の説明】
10 包装材
11 山折部を形成する山折りライン
12 谷折部を形成する谷折りライン
13a,13b 包装袋の両側縁部を形成する折曲げライン
14 低密度領域
15 高密度領域
20 包装袋
21 引き裂きライン
120 背シール部
121、122 開口部のシール部
Claims (5)
- 全面に貫通孔及び/又は未貫通孔からなる微細な孔を多数穿設した多孔質樹脂フィルムを少なくとも一層有する包装材からなる易開封用包装袋であって、
前記包装材を所定の位置で折曲げて形成された包装袋両側縁部と、
該包装材の一方の側端縁を山折部とし他方の側端縁を谷折部として、少なくとも該山折部と谷折部がシールされた背シール部を有し、
該背シール部の谷折部側に位置する前記包装袋側縁部(13a)から山折部側に位置する前記包装袋側縁部(13b)に向かって開封するように構成されており、
少なくとも開封領域において、前記山折部の前記孔の穿設密度が20,000〜30,000個/cm 2 で、前記谷折部の前記孔の穿設密度が16,000〜20,000個/cm 2 で、前記山折部の前記孔の穿設密度が前記谷折部の前記孔の穿設密度の1.25〜1.5倍であり、前記開封領域の山折部及び谷折部以外の他の領域の前記孔の穿設密度が前記山折部或いは谷折部の前記孔の穿設密度と同じであることを特徴とする易開封用包装袋。 - 前記孔の孔径が0.5〜80μmであることを特徴とする請求項1に記載の易開封用包装袋。
- 少なくとも開封領域において、前記谷折部の前記孔の穿設密度が、他の領域におけるそれよりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の易開封用包装袋。
- 少なくとも開封領域において、前記山折部の前記孔の穿設密度が、他の領域におけるそれよりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の易開封用包装袋。
- 前記包装材は、前記多孔質樹脂フィルムの片面に積層された熱融着性高分子フィルムを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の易開封用包装袋。
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