JP4601777B2 - カートリッジ式袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カートリッジ式袋に関し、例えば、事務用印刷機、情報出力用プリンターなどに液状、粘体状などのインキを供給するために、インキを充填した状態で、印刷機、情報出力用プリンターなどに直接装着して使用するのに好適なカートリッジ式袋に関する。このカートリッジ式袋は、インキ以外の液状、粘体状物質の吸引取り出し用袋としても適している。
【0002】
【従来の技術】
従来、事務所などで使用される印刷機、その他、情報出力用プリンターなどでは、インキの供給に際して、その取り扱いの簡便性の点から、主に、容器ごと印刷装置に取り付けて使用するカートリッジ式のインキ容器が採用されている。
このようなカートリッジ式容器は、特に充填されるインキが液状、粘体状などのインキの場合、使用中、容器内のインキが空気に触れず、且つ、最終的に容器内に残留するインキの量を少なくできることが好ましく、例えば、吸引、排出によるインキの減量に応じて、容器も折りたたみや、収縮、すぼまりなどにより減容化され、内部への空気の流入が防止されると共に、容易に吸引、排出され、インキの残留量を少なくできるように構成されている。
【0003】
このようなカートリッジ式容器として、例えば、化粧段ボールなどの小型の外箱内に、注出口付きのプラスチック製トレー状容器の開口部に、積層フィルム製などの柔軟な深絞り成形容器を接合して形成した内容器を装着した形式のカートリッジ式容器があり、この場合、内容器に充填されたインキを注出口から吸引して排出させた時、その減量に応じて、内容器の柔軟な深絞り成形容器が、プラスチック製トレー状容器側に吸引され陥没することにより減容化され、空気の流入が防止されると共に、インキの残留を少なくできるようになっている。
【0004】
また、バッグインボックス(BIB)形式で、化粧段ボールなどの小型の外箱内に、プラスチック製の注出口が取り付けられた内袋を、その注出口が取り付けられている側から内袋の半分程度の長さまで、外箱の内面に接着させて装着した形式のカートリッジ式容器がある。この場合は、内袋に充填されたインキの減量に応じて、内袋の底部側が徐々に注出口部側に吸引されて引き込まれることにより、内袋が減容化され、内部への空気の流入を防止しつつ、インキの残留が少なくなるように吸引し、排出させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなカートリッジ式容器は、印刷装置などへの取り付けの簡便性や使用中の機能面では略満足できるものの、いずれも外箱と内容器もしくは内袋との二重構造であり、製品に占める容器コストの比率が比較的高く、また、容器が嵩張るため、容器の製造後、例えば、インキ充填までの保管や輸送の効率、更には、使用後の廃棄処理の際の減容化の点では問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、例えば、粘性液体状などのインキを密封包装し、使用時に容器のまま印刷装置に取り付けて使用できるカートリッジ式袋であって、その構造を単純化でき、コストの低減が可能で、空袋が嵩張らず、保管、輸送の効率がよく、使用後の廃棄の際も減容化できると共に、インキの保存性もよく、印刷装置への取り付けも簡便で、使用中、袋内に空気が入ることもなく、且つ、使用後、袋内に残留するインキ量も少なくできるという、性能、使用適性、経済性、廃棄処理性など総合的に優れたカートリッジ式袋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、上部の端縁部にプラスチックの成形体よりなる開閉可能な注出口が設けられた積層フィルム製の袋と、該袋の外側に、胴部の外周を覆うように取り付けられるカバーフィルムとで形成されるカートリッジ式袋であって、該カバーフィルムを、該袋の前後両側の壁面フィルムに、少なくとも袋の長さ方向に、所定のの接着部と所定のの非接着部とが交互に配置された形状に接着して、前記袋を蛇腹形状に縮めることを可能にしていることを特徴とするカートリッジ式袋からなる。
【0008】
このような構成を採ることにより、本発明のカートリッジ式袋は、上部の端縁部にプラスチック製で開閉可能な注出口が設けられた積層フィルム製の袋の外側に、化粧段ボールなどによる外箱が使用されず、カバーフィルムのみが、該袋の胴部の外周を覆い、且つ、袋の前後両側の壁面フィルムに、その長さ方向に、所定の長さの接着部と所定の長さの非接着部とが交互に配置された形状に接着されているので、空袋は折り畳まれた状態にでき、嵩張らず、保管、輸送の効率がよく、使用後の廃棄の際も減容化できる。
また、袋にはプラスチック製の開閉可能な注出口が取り付けられているので、インキなど内容物の注出口としてだけではなく、注入口にも使用することができ、印刷機などへの取り付けも容易に行うことができる。
【0009】
そして、インキが充填された袋は、円筒状などに膨らんで立体形状となり、また、前記カバーフィルムの接着部は、その剛性が高められ硬くなるが、非接着部は柔軟なままとなる。
従って、袋を印刷機に装着して使用する際、注出口からインキが吸引、排出されることにより、袋は、インキの減量に応じて、硬くなった接着部の壁面フィルムが外側に残り、柔軟な非接着部の壁面フィルムが、徐々に内側にリング状に引き込まれて、最終的には蛇腹状に縮まった形状となる。
従って、最後まで内部に空気が流入することがなく、インキは安定した状態で供給され、且つ、インキの残留量も少なくなるように有効に使用することができる。
【0010】
請求項2に記載した発明は、前記カバーフィルムが、前記袋の前後両側の壁面フィルムに、袋の幅方向にも、所定の幅の接着部と所定の幅の非接着部とが交互に配置された形状に接着されていることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ式袋である。
【0011】
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、前後両側のカバーフィルムが、両側の壁面フィルムに、袋の長さ方向だけでなく袋の幅方向にも、所定の長さと幅の非接着部の間隔を開けて配列された所定の長さと幅の接着部で接着された形状となるので、袋の前後両側の壁面フィルムとカバーフィルムとの間には、袋の長さ方向にも複数本の非接着部による空隙部が形成される。
従って、インキが充填されたカートリッジ式袋を印刷機に装着する際、この空隙部を、例えば、印刷機側に配置された棒状の支柱に差し込んで装着することができる。このように装着することにより、使用中、袋は一定の間隔で広げられた状態に保持され、且つ、長さ方向にはスライドして縮まることができるので、一層確実に前記蛇腹状に袋を縮めることができ、インキの残留量も少なく有効に使用することができる。
【0012】
請求項3に記載した発明は、前記カバーフィルムが、袋の長さ方向に、前記袋の上部から下部に向けて、接着部と非接着部とが交互に配置され、最下部が接着部で終了し、且つ、その下に非接着部に相当する長さを残した領域に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のカートリッジ式袋からなる。
【0013】
このような構成を採ることにより、前記請求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、袋の底部側面の非接着部に相当する長さの領域には、カバーフィルムが設けられていないので、インキが充填されたカートリッジ式袋を印刷機で使用する際、底部がインキの吸引、排出により一層内側に引き込まれ易くなり、底部にもインキが残らず、一層インキの残留量を少なくすることができる。
【0014】
請求項4に記載した発明は、前記カバーフィルムを前記袋の前後両側の壁面フィルムに接着する接着パターン、即ち、前記所定の長さの接着部と所定の長さの非接着部との長さ関係が、接着部の長さをaとし、非接着部の長さをbとした時、a≧b≧a/2であって、且つ、非接着部の長さbが、袋に内容物を充填して袋が前後方向に広がった時の最大広がり部の差し渡し長さをcとした時、b≦cとなる接着パターンで接着されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカートリッジ式袋からなる。
【0015】
本発明のカートリッジ式袋は、先にも説明したように、例えば、インキを充填して、印刷機に装着し、インキを吸引、排出させる際、袋が蛇腹状に縮まることによって、内部に空気が入らず、且つ、インキの残留量も少なくできるようにしたものである。従って、上記蛇腹形状は、できるだけ整然と、且つ、タイトに形成されることが好ましく、そのためには、前記接着部の長さaと非接着部の長さb、および、前記袋の最大広がり部の差し渡し長さcの関係が上記のような関係にあることが一層好ましい。
例えば、非接着部の長さbが、袋の最大広がり部の差し渡し長さcよりも大きい場合は、蛇腹状に引き込まれたフィルム同士が内部でぶつかり合うので、整然とした蛇腹形状に袋を縮めることができないため好ましくない。
また、接着部の長さaと非接着部の長さbの関係が、前記の範囲から外れる場合は、蛇腹形状が、深く或いは間隔が密になりすぎるか、浅く或いは間隔が疎になりすぎるので、インキの残留量を少なくする効果が低下するため好ましくない。
【0016】
従って、前記のような構成を採ることにより、前記請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、インキが充填されたカートリッジ式袋を印刷機で使用する際、インキの吸引、排出により、袋の胴部の剛性の低い非接着部のフィルムが、それぞれ適度の深さに内側に引き込まれ、整然とした蛇腹形状を形成しながら袋が縮まるので、内部に空気が入ることもなく、また、インキの残留量も少なくなるように有効に使用することができる。
【0017】
請求項5に記載した発明は、前記積層フィルム製の袋が、その上部と下部のうち、少なくとも上部が、前後2面の壁面フィルムの上部の間に、上面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、該ガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部が、内側が両側から中央部にかけて窪んだ形状となるシールパターンでヒートシールされ、もう一方のひだ状部には、その上部に、両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを延長して、突出部が設けられ、該突出部を含むひだ状部の両側端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部の上辺までつながる形状にヒートシールされると共に、該突出部の上部の端縁部にプラスチックの成形体よりなる開閉可能な注出口が設けられて形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカートリッジ式袋からなる。
【0018】
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、カートリッジ式袋の少なくとも上部が、上面フィルムを用いたガセット形式で形成されるため、インキが充填された袋は、上部が筒状に大きく広がり、且つ、カバーフィルムとその接着部の剛性の向上により、上部の形状がしっかりと保たれる。
従って、カートリッジ式袋を印刷機に装着して使用する際も、袋の上部が先につぼまって閉塞することがなく、インキの減量に応じて、袋が徐々に蛇腹形状に縮まり、最後まで内部に空気が流入することなく、また、インキの残留量も少なくなるように吸引、排出させることができる。
【0019】
また、袋の上部だけでなく、下部も底面フィルムを挿入してガセット形式で形成してもよく、その場合には、袋の本体部全体が筒状に広がり、且つ、下部のガセット部を内側が両側から中央部に向けて窪んだ形状となる船底形のシールパターンでヒートシールすることにより、袋に自立性が付与され、また、底部の保形性も向上するので、袋全体の形態安定性が向上し、充填されたインキを使用する際も、インキの減量に応じて、一層整然と蛇腹形状を形成して袋が縮まり、最後まで内部に空気が流入することなく、また、インキの残留量も少なくなるように吸引、排出させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のカートリッジ式袋に用いる積層フィルム、袋の外側に接着するカバーフィルム、そして、注出口などの材料、および、カートリッジ式袋の製造方法など、発明の実施の形態について説明する。
先ず、本発明のカートリッジ式袋に用いる積層フィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムを用いるが、特に限定はされず、液状などの内容物の包装用袋に用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用することができ、充填されるインキの成分などに応じて、適する構成の積層フィルムを適宜選択して使用することができる。
このような積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
【0021】
(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2) ONフィルム/接着剤/2軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3) ONフィルム/接着剤/2軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4) ONフィルム(シリカ又はアルミナ又はアルミニウム蒸着層)/接着剤/2軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5) ONフィルム(シリカ又はアルミナ又はアルミニウム蒸着層)/接着剤/2軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層は、L・LDPE層)
(8) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/EVOH層/L・LDPE層)(シーラント層は、L・LDPE層)
(9) PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム(シリカ又はアルミナ又はアルミニウム蒸着層)/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な構成の積層フィルムを使用することができる。
【0022】
上記構成において、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を指すものである。
また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
【0023】
前記の積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとして袋に機械的強度や印刷適性を付与し、中間層の2軸延伸HDPEフィルム、2軸延伸PPフィルムは、機械的強度のほか、水蒸気バリヤー性を向上させるために積層される。
そして、シリカ又はアルミナ又はアルミニウム蒸着層、アルミニウム箔、EVOH層、EVOHフィルムなどは、主に、ガスバリヤー性を向上させるために積層するものであり、EVOH層、EVOHフィルム以外は、水蒸気バリヤー性も向上させることができる。これらの層を中間層に積層することにより、内容物の保存性を向上させることができる。
【0024】
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムの例のみを挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性、耐水性などに優れており、本発明のようなインキなどの包装用には適している。
【0025】
シーラント層には上記のほか、充填されるインキの成分や注出口の材質に応じて、ポリプロピレン、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
【0026】
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、例えば、前記請求項5に記載した発明のカートリッジ式袋のように、ガセット部と胴部の側部シール部との間など、ヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のある袋、また、プラスチックの成形体よりなる注出口を袋の内面に熱接着で接合するような袋のシーラント層には、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
更に、前記共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差などによるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0027】
また、本発明のカートリッジ式袋に取り付けられるプラスチックの成形体よりなる注出口は、袋の上部の端縁部の両側のフィルムの間に、その接着基部を挿入し、袋のシーラント層を利用して加熱シールヘッドによる熱圧着、または超音波シール方式などで熱接着することが、生産性がよく、接着性能にも優れる点で好ましい。
注出口自体は、例えば、プラスチックの射出成形により容易に製造することができ、その形状は、注出口部とキャップとが別々に成形された2ピースタイプでもよく、注出口部とキャップとが、薄肉部を介して一体的に成形された1ピースタイプであってもよい。
【0028】
このような注出口は、接着基部の下に閉塞防止リブ(横断面が十字形などの棒状リブ)が設けられた形状のものも用いることができ、それにより一層確実にインキの残留量を少なくすることができる。
また、注出口が前記2ピースタイプの場合は、例えば、注出口部を袋に接合した後、注出口部の開口部から内容物を充填し、キャップを閉める前に、開口部に積層フィルム製の封止材を熱接着して確実に密封することもできる。
注出口の材質は、袋のシーラント層で熱接着できることが好ましく、例えば、ポリプロピレン、中密度または高密度などのポリエチレンのほか、ポリエステルなどを使用することができる。
【0029】
次に、袋の外側にパターン状に接着して取り付けられるカバーフィルムは、特に限定はされないが、その剛性は、袋に使用される積層フィルムよりも高いことが好ましく、また、袋の外側に接着できるものであれば何でも使用することができる。
例えば、袋の積層フィルムと同様な構成で厚さを厚くしたものでもよく、また、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックの単独または複合フィルムでもよく、更には、紙、合成紙などの単体、またはその表面にプラスチックフィルムを積層した加工紙や樹脂含浸紙などであってもよい。
このようなカバーフィルムを、袋の表面に取り付ける方法は、例えば、ホットメルト接着剤などの接着剤を用いて接着してもよく、また、パートコート剤、その他ヒートシール剤などの感熱接着剤を必要部分に予めパターン状にコートしておいて熱接着してもよい。
【0030】
以上のような積層フィルム、注出口、カバーフィルムなどを用いて製造する本発明のカートリッジ式袋の製造方法について説明する。
本発明のカートリッジ式袋は、その本体となる袋自体の形式は、特に限定はされず、例えば、ピロー形式(背シール部の位置は、注出口の接合位置と重ならないように左右いずれかに寄せることが好ましい。図1参照)、三方シール形式、四方シール形式、チューブ形式のほか、上部、または上部と下部にガセット部を設けた変形ガセットパウチ形式(図3、図4参照)など種々の形式の袋を使用することができる。
【0031】
このような袋は、ピロー形式、三方シール形式、四方シール形式などの場合は、それぞれ既存の製袋機を利用して製袋することができる。
また、前記上部、または上部と下部にガセット部を設けた変形ガセットパウチ形式の場合は、例えば、従来のスタンディングパウチ用の製袋機に、上面フィルムの供給装置、およびそのヒートシール装置、トリミング装置などを付加することにより、容易に製袋することができる。
例えば、袋の上部のガセット部の一方のひだ状部を延長して突出部を設け、その部分に注出口を取り付けるような場合、突出部を設けた側のひだ状部と、もう一方のひだ状部とでシールパターンが異なるため、別々にヒートシールする必要があるが、複数のセクションに分割してヒートシールすることにより問題なく製袋することができる。
【0032】
注出口の取り付けは、三方シール形式、四方シール形式の袋の場合は、製袋機に注出口の取り付け装置を組み込んでインラインで取り付けることもできるが、基本的には、専用の取り付け装置を別に用意して、製袋後、オフラインで取り付けることが、むしろ全体としての生産性および品質安定化の点で好ましい。
カバーフィルムの取り付けについても、袋の形式によっては、製袋とインラインでの取り付けも可能であるが、製袋後、オフラインで取り付けてもよい。
【0033】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の図面に限定されるものではない。
また、図面に付した符号は、異なる図面においても、同じ名称の部分には同じ符号を用いた。
図1、図2、図3、図4は、それぞれ本発明のカートリッジ式袋の実施例の構成を示す平面図である。
【0034】
図1は、本発明のカートリッジ式袋の第1の実施例の構成を示す平面図であり、図1に示したカートリッジ式袋100は、その本体部が、ピロー形式の袋で形成されており、最内層にシーラント層が積層された積層フィルム、即ち、壁面フィルム1の両側をシーラント層が内側になるように折り返し、折り返された壁面フィルムの両側の端縁部同士を、そのシーラント層同士が対向するように背シール部8(この場合、背シール部8の位置は、注出口との重なりを避けるため、側部側に移動されている)で重ね合わせてヒートシールし、背シール部8を一方に(例えば外側に)倒して筒状体を形成し、その上部の端縁部を上部シール部13でヒートシールして袋状とする際、両側のフィルムの間に、プラスチックの成形体よりなる開閉可能な注出口20を、その接着基部22が挟まるように挿入して上部シール部13で熱接着して接合すると共に、この袋100の胴部の外周に、カバーフィルム15が、上下の端縁部にはそれぞれ適宜の長さのスペースを開けて、横方向に周囲を覆い、且つ、袋の長さ方向に、所定の長さ(a)の接着部16と所定の長さ(b)の非接着部17とが、交互に配置された形状の接着パターンで接着されて構成されている。
【0035】
この場合、カバーフィルム15には、その接着部16の剛性を一層高めるため、袋の壁面フィルムよりも、ある程度、剛性の高い材料を用いることが好ましい。
また、カバーフィルム15を袋の前後の壁面のフィルムに接着する接着パターンは、少なくとも長さ方向には、前面側と背面側とで同じ長さの位置に接着部16と非接着部17が配列されるようにし、また、カバーフィルム15の上端から下端にかけて、接着部16で始まり、交互に非接着部17を挟んで接着部16で終わる形状であることが好ましい。
このような接着部16の長さaと、非接着部17の長さbとは、a≧b≧a/2の関係にあって、且つ、非接着部の長さbは、袋に内容物を充填して袋が前後方向に広がった時の最大広がり部の差し渡し長さをcとした時、b≦cとなるように設定することが好ましい。
【0036】
また、袋の上下の端縁部のカバーフィルム15のない部分の長さは、上部は、袋に内容物が充填されて袋が膨らんだ時、上部に形成される立ち上がり部に相当する長さが好ましく、下部は、非接着部17の長さ(b)に相当する長さであることが好ましい。
カバーフィルム15自体の形状についても、袋100の胴部を横方向に取り囲むスリーブ状でもよく、また、左右いずれか一方または両方の端部で切断された形状であってもよい。
【0037】
尚、注出口20は、この場合、筒部21を主体として、下部に接着基部22が設けられ、その上に適宜にフランジ23が設けられ、上部には別体の螺子式のキャップ24が取り付けられた構成である。このような注出口20は、キャップ24を取り付ける前に、注出口の開口部に積層フィルム製の封止材を熱接着して密封性を高めることもできる。
【0038】
カートリッジ式袋100へのインキの充填は、キャップ24が取り外された状態の注出口20から行うこともできるが、この場合、袋の底部がフラットな形状であるため、底部をインキの充填口に使用することができる。底部を充填口に使用した方が、充填口の幅が広く、充填作業が容易であり、充填速度も速くすることができ、生産性を向上させることができる。その場合、底部シール部9は、インキの充填前は未シールの開口部とし、インキの充填後にヒートシールして密封される。
【0039】
このような構成を採ることにより、カートリッジ式袋100は、空袋の状態では偏平で嵩張らず、保管や輸送を効率よく行うことができ、また、使用後の廃棄の際も減容化できる。
また、カートリッジ式袋100は、その本体部が、積層フィルムによるピロー形式の袋と、その上部の端縁部に接合されたプラスチックの成形体よりなる注出口20とで形成されているので、密封性がよく、インキの保存性もよい。
【0040】
カートリッジ式袋100を印刷機で使用する際には、注出口20をキャップ24を外して開封し、開封された注出口部を印刷機に連結することにより、袋のまま簡便に印刷機に取り付けることができる。
そして、印刷機に設けられた吸引ポンプにより、注出口部からインキが吸引、排出され、印刷機に供給される。
また、印刷機の稼働中、袋内のインキの減量に応じて、袋100は、その胴部の剛性がカバーフィルム15の接着部16と非接着部17とで異なり、非接着部17の部分の剛性が低いため、この部分のフィルムが内側に徐々に引き込まれ、蛇腹形状に縮められる。
この時、接着部16の長さaと、非接着部17の長さbとが、前記の関係に設けられているので、袋100は、内側に引き込まれたフィルム同士が内部で重なり合って、中間部で閉塞することがなく、整然とした蛇腹形状に縮められる。
従って、使用中、袋100の内部に空気が入ることもなく、また、使用の最終段階では、袋内にインキが殆ど残留することがなく、有効に使用することができる。
【0041】
図2は、本発明のカートリッジ式袋の第2の実施例の構成を示す平面図である。図2に示したカートリッジ式袋200は、前記図1に示したカートリッジ式袋100の構成において、袋の胴部の外側に接着したカバーフィルム15の接着パターンのみを、袋の長さ方向だけでなく幅方向にも、所定の幅(d)の接着部16と、所定の幅(e)の非接着部17とが、交互に配置された形状に変更して構成したものであり、その他は、前記図1に示したカートリッジ式袋100と同様に形成して構成したものである。
上記の接着パターンにおいて、袋の幅方向の所定の幅(d)の接着部16と、所定の幅(e)の非接着部17とは、特に接着部16の幅の合計が少なくなり過ぎない限り、それぞれ任意の幅に設けることができる。
【0042】
このような構成を採ることにより、図示したように、非接着部17が袋の長さ方向にも連続する形状に形成されるので、この非接着部17の壁面フィルム1とカバーフィルム15の間に棒状の支柱18、18を差し込むことができる。このような長さ方向に連続する非接着部17は、袋200の背面側にも同様に形成されるので、棒状の支柱18、18は、袋200の背面側にも同様に差し込むことができる。
従って、インキが充填されて前後に広がったカートリッジ式袋200の広がりを保持できる位置に、前記長さ方向に連続する非接着部17を、袋200の前後両側の面に適宜の数で設け、また、その非接着部17に差し込む棒状の支柱18を、例えば、印刷機のカートリッジ式袋の装着部に、袋200の前記非接着部17の位置に対応するように設けることにより、袋200を印刷機に装着する際、長さ方向に連続する非接着部17に、印刷機側に設けられた棒状の支柱を差し込んで装着することができる。
【0043】
このようにカートリッジ式袋200を印刷機に装着することにより、使用中、袋200の前後方向の広がりは、一定に保持され、且つ、長さ方向には自由に縮まるので、袋200は、インキの減量に応じて、整然とした蛇腹形状に縮まり、最後までインキの残留も殆どなくなるように有効に使用することができる。
また、上記のように棒状の支柱を差し込んで使用する場合は、カバーフィルムの剛性は、前記図1に示したカートリッジ式袋100の場合よりも低くすることができる。
尚、前記変更点以外は、前記図1に示したカートリッジ式袋100と同じ構成であるため、図1に示したカートリッジ式袋100と同様な作用効果を得ることができる。
【0044】
次に、図3は、本発明のカートリッジ式袋の第3の実施例の構成を示す平面図である。
図3に示したカートリッジ式袋300は、前記図2に示したカートリッジ式袋200の構成において、袋本体の形式をピロー形式から、詳細は以下に説明するように、四方シール形式の袋の上部にガセット部6を設けた変形ガセットパウチ形式に変更すると共に、袋の胴部の外周に設けたカバーフィルム15を、その上部側のみをガセット部6の上端近くまで延長した形状に変更して構成したものであり、上記変更点以外は、図2に示したカートリッジ式袋200と同様に構成されている。
【0045】
即ち、袋本体は、両側の壁面フィルム1、1′の上部の間に、壁面フィルムと同様な構成の上面フィルムを内側に向けて折り返し、上面フィルム折り返し部2まで挿入し、上部にガセット部6を設けると共に、折り返された上面フィルムの両側端縁部の上端近傍に、上面フィルム切り欠き部4、4を設け、ガセット部6の前後両側のひだ状部のうち、図において背面側のひだ状部は、内側が両側から中央部にかけて窪んだ形状となるシールパターン、具体的には、内側が両側から中央部に向かって傾斜直線状に窪み、中央部で水平な直線となる逆船底形のシールパターン、即ち、上部ガセット部背面側シール部14でヒートシールされ、また、前側のひだ状部は、その上辺に、両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1とそれに対向する上面フィルムとを延長して、両側が上部方向に向かって幅が狭くなる形状の突出部11が設けられ、この突出部11を含む前側のひだ状部の両側端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部11の上部までその内側ラインが傾斜直線でつながる形状の上側部シール部12、12でヒートシールされると共に、該突出部11の上部に、プラスチックの成形体よりなる注出口20が熱接着により上部シール部13で接合され、また、袋の胴部は、前後両側の壁面フィルム1、1′の左右両側の端縁部を側部シール部10、10でヒートシールして形成されている。
【0046】
尚、袋の底部は、両側の壁面フィルム1、1′の下部の端縁部を底部シール部9でヒートシールして形成されるが、この場合も、前記図1、図2に示したカートリッジ式袋100、200と同様、袋の底部を内容物の充填口に使用できるので、底部シール部9は、内容物の充填後にヒートシールして密封することができる。
【0047】
このような構成を採ることにより、カートリッジ式袋300は、前記図2に示したカートリッジ式袋200と対比して、袋の上部がガセット形式で形成されると共に、カバーフィルム15が、ガセット部6の上端近傍まで延長して設けられているので、例えば、袋の底部からインキを充填することにより、袋300は、上部がカバーフィルムと共に六角柱状に大きく広がり、その形態安定性、保形性が優れたものとなる。
【0048】
従って、袋300の前後両側の胴部に形成される前記長さ方向に連続する非接着部17の位置も安定するので、カートリッジ式袋300を印刷機に装着する際も、印刷機側に設けられた棒状の支柱を、袋300の長さ方向に連続する非接着部17に差し込みやすくなり、一層容易に袋300を印刷機に装着することができる。
また、使用中においても、袋300の上部、即ち、注出口20の下側が、漏斗形状に大きく、且つ、保形性よく広がるので、インキの吸引、排出も一層容易に行われ、インキの減量に応じて、袋300は、整然とした蛇腹形状に縮まり、最後までインキの残留も殆どなくなるように有効に使用することができる。
尚、前記変更点以外は、前記図2に示したカートリッジ式袋200と同じ構成であるため、図2に示したカートリッジ式袋200と同様な作用効果を得ることができる。
【0049】
図4は、本発明のカートリッジ式袋の第4の実施例の構成を示す平面図である。
図4に示したカートリッジ式袋400は、前記図3に示したカートリッジ式袋300の構成において、袋本体の形状を、袋の上部だけでなく、下部にもガセット部を設けた変形ガセットパウチ形式の袋に変更すると共に、下部のガセット部を、内側が両側から中央部にかけて窪んだ形状となるシールパターン、この場合、中央部が低く、両側端部に向かって傾斜直線状に高くなる船底形のシールパターンでヒートシールし、また、胴部の外周に設けたカバーフィルム15は、その下部が、下部のガセット部7の上端近傍までとなるように変更して構成したものである。
そして、上記変更点以外は、図3に示したカートリッジ式袋300と同様に構成されている。
【0050】
即ち、カートリッジ式袋400は、袋本体の上部と下部が、両側の壁面フィルム1、1′の上部と下部の間に、それぞれ壁面フィルムに使用する積層フィルムと同様な構成の上面フィルムまたは底面フィルムを内側に向けて折り返し、上面フィルムの場合は、その両側端縁部の上端近傍に上面フィルム切り欠き部4、4を設け、また、底面フィルムの場合は、その両側端縁部の下端近傍に底面フィルム切り欠き部5、5を設けて、それぞれ上面フィルム折り返し部2、または底面フィルム折り返し部3まで挿入し、所定のシールパターンでヒートシールする方法で、ガセット部6、7を有する形状に形成され、胴部が、壁面フィルム1、1′の両側端縁部を側部シール部10、10でヒートシールして形成され、また、下部のガセット部7は、内側が、中央部が低く、両側端部に向かって傾斜直線状に高くなる船底形のシールパターン、即ち、底部シール部9でヒートシールされている。
【0051】
このような構成を採った場合、カートリッジ式袋400へのインキの充填は、底部からの充填が難しいため、キャップ24を取り外した状態の注出口20から行われる。このため充填速度はやや低下するが、問題なく充填することができる。そして、インキの充填後、キャップ24を取り付ける前に、注出口20の開口部に積層フィルム製の封止材を熱接着して密封性を向上させることができる。
【0052】
また、カートリッジ式袋400は、前記図1〜図3に示したカートリッジ式袋100、200、300と同様、空袋の状態では偏平で嵩張らず、保管や輸送を効率よく行うことができ、使用後の廃棄の際も減容化できる。
そして、袋400の本体部は、積層フィルム製で、上下にガセット部6、7を有する変形ガセットパウチ形式に形成されており、且つ、下部のガセット部7が、内側が中央部が低く両側端部に向かって直線状に高くなる船底形の底部シール部9でヒートシールされ、また、上部のガセット部6が、前後のひだ状部でそのシールパターンが異なるが、略底部シール部9のシールパターンの天地を逆にした逆船底形のシールパターンでヒートシールされているので、インキが充填された袋400は、袋の本体部全体が六角柱形状となり、容量の割にコンパクトでスペースを取らず、袋でありながらボトルなどの保形性容器に似て外観にも優れている。また、底部の外周には、底部シール部9によりリング状の脚部が形成されるので自立性に優れ、取り扱いが容易になる。
【0053】
そして、カートリッジ式袋400を印刷機に装着して使用する際も、袋全体が形態安定性、保形性に優れており、袋400の前後両側の胴部に形成された前記長さ方向に連続する非接着部17の位置も安定するので、前記図3に示したカートリッジ式袋300と同様、印刷機側に設けられた棒状の支柱を、その長さ方向に連続する非接着部17に差し込みやすく、一層容易に袋400を印刷機に装着することができる。
また、使用中においても、袋400の上部、即ち、注出口20の下側が、漏斗形状に大きく、且つ、保形性よく広がるので、インキの吸引、排出も一層容易に行われ、インキの減量に応じて、袋400は、整然とした蛇腹形状に縮まり、最後までインキの残留も殆どなくなるように有効に使用することができる。
以上、本発明のカートリッジ式袋は、用途として、インキ用に使用した例で説明したが、流動性の良好な各種液体のほか、粘性液体、更には、吸引力の調節により、チューブ容器に収納されているような、わさびやからしなどの粘体状物まで広範囲の内容物に好適に使用できるものである。
【0054】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、液体状、粘性液体状などのインキ、その他の内容物を密封包装し、使用時に、袋のまま印刷機、その他の加工装置などに取り付けて使用できるカートリッジ式袋であって、その構造を単純化でき、コストの低減が可能で、空袋が嵩張らず、保管、輸送の効率がよく、使用後の廃棄の際も減容化できると共に、内容物としてインキを充填した場合も、その保存性がよく、印刷機への取り付けも簡便で、使用中、袋内に空気が流入することもなく、安定した状態で使用でき、且つ、使用後、袋内に残留するインキ量も少なくすることができるという、性能、使用適性と共に、経済性、廃棄処理性など総合的に優れたカートリッジ式袋を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカートリッジ式袋の第1の実施例の構成を示す平面図である。
【図2】本発明のカートリッジ式袋の第2の実施例の構成を示す平面図である。
【図3】本発明のカートリッジ式袋の第3の実施例の構成を示す平面図である。
【図4】本発明のカートリッジ式袋の第4の実施例の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1、1′ 壁面フィルム
2 上面フィルム折り返し部
3 底面フィルム折り返し部
4 上面フィルム切り欠き部
5 底面フィルム切り欠き部
6、7 ガセット部
8 背シール部
9 底部シール部
10 側部シール部
11 突出部
12 上側部シール部
13 上部シール部
14 上部ガセット部背面側シール部
15 カバーフィルム
16 接着部
17 非接着部
18 棒状の支柱
20 注出口
21 筒部
22 接着基部
23 フランジ
24 キャップ
100、200、300、400 カートリッジ式袋
a 接着部の長さ
b 長さ方向に設けた非接着部の長さ
d 接着部の幅
e 幅方向に設けた非接着部の幅

Claims (5)

  1. 上部の端縁部にプラスチックの成形体よりなる開閉可能な注出口が設けられた積層フィルム製の袋と、該袋の外側に、胴部の外周を覆うように取り付けられるカバーフィルムとで形成されるカートリッジ式袋であって、該カバーフィルムを、該袋の前後両側の壁面フィルムに、少なくとも袋の長さ方向に、所定のの接着部と所定のの非接着部とが交互に配置された形状に接着して、前記袋を蛇腹形状に縮めることを可能にしていることを特徴とするカートリッジ式袋。
  2. 前記カバーフィルムが、前記袋の前後両側の壁面フィルムに、袋の長さ方向にも、所定のの接着部と所定のの非接着部とが交互に配置された形状に接着されていることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ式袋。
  3. 前記カバーフィルムが、袋の長さ方向に、前記袋の上部から下部に向けて、接着部と非接着部とが交互に配置され、最下部が接着部で終了し、且つ、その下に非接着部に相当するを残した領域に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のカートリッジ式袋。
  4. 前記カバーフィルムを前記袋の前後両側の壁面フィルムに接着する接着パターン、即ち、前記所定のの接着部と所定のの非接着部との関係が、接着部のをaとし、非接着部のをbとした時、a≧b≧a/2であって、且つ、非接着部のbが、袋に内容物を充填して袋が前後方向に広がった時の最大広がり部の差し渡しをcとした時、b≦cとなる接着パターンで接着されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカートリッジ式袋。
  5. 前記積層フィルム製の袋が、その上部と下部のうち、少なくとも上部が、前後2面の壁面フィルムの上部の間に、上面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、該ガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部が、内側が両側から中央部にかけて窪んだ形状となるシールパターンでヒートシールされ、もう一方のひだ状部には、その上部に、両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを延長して、突出部が設けられ、該突出部を含むひだ状部の両側端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部の上辺までつながる形状にヒートシールされると共に、該突出部の上部の端縁部にプラスチックの成形体よりなる開閉可能な注出口が設けられて形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカートリッジ式袋。
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