JP4601763B2 - ボトル形パウチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状物のほか、粉状、粒状などの流動性を有する内容物を密封包装するために用いられるボトル形パウチに関し、更に詳しくは、パウチが、縦長のボトルに似た形状であると同時に、自立性を有し、上部にはプラスチック成形物からなる注出口を備え、内容物充填後の形態安定性にも優れ、機能面でも立体容器に近い特性を備え、通常の用途のパウチとしてはもとより、詰め替え用のパウチとしても好適に使用することのできるボトル形パウチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種液体洗剤、クレンザー、柔軟剤、エマルジョン糊などのほか、各種飲料や、醤油、ソース、めんつゆなどの液体調味料など、液状物や、粉乳、ココアなどの粉体などは、主に、プラスチックボトル、ガラス瓶、金属缶などの保形性のある容器に充填され、流通、使用に供され、使用後の容器は廃棄処分されていた。
また、一方、廃棄物処理の問題もあり、これらの容器は、使用後分別処理し、回収、リサイクルすることが進められている。
しかし、このような保形性容器は、資源の消費傾向が強く、商品に占める容器コストの割合も無視できないものがあった。
【0003】
このような見地から、ラミネートフィルムなど軟包装材料によるパウチなど、より低価格の簡易型の容器が求められるようになっている。
このような簡易型容器は、前記プラスチックボトル、ガラス瓶、金属缶などの保形性容器の代替として使用できるほか、使用後のボトルなどの容器に同一内容物を補充するために用いる詰め替え用容器としても使用することができる。
このような簡易型容器としては、例えば、自立性を有するスタンディングパウチをそのまま使用したもの、或いは、スタンディングパウチの上部に幅を狭くした注出口部を設けたもの、更には、その注出口部の開口性と保形性を一層安定なものにするため、スタンディングパウチの上部にプラスチックの成形体による注出口を取り付けたものなどがある。
【0004】
このようなパウチは、材料の消費量が少なく、軽量であり、コンパクトに内容物を包装できるので、省資源、物流費の削減が可能であり、更に、使用後の廃棄処理も容易であるなどの長所を有しており、中でもスタンディングパウチの上部にプラスチックの成形体による注出口を取り付けたものは、取扱いが容易で、性能および使用適性において最も優れている。
【0005】
しかしながら、上記スタンディングパウチの上部にプラスチックの成形体による注出口を取り付けたものでも、パウチ自体を形成する積層フィルムは、薄く、剛性が低いため保形性に劣り、特に、パウチの形状をボトルに似た縦長の形状とした場合、パウチに内容物を充填すると、パウチ胴部の中間部から上部寄りの位置に、両側の側部シール部から内側に向けて折れシワが発生し、外観に劣る問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、パウチ本体が積層フィルムで形成され、液状物など流動性を有する内容物が密封包装されるパウチであって、内容物の保存性に優れ、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易で、且つ、自立性を有し取扱いが容易であると同時に、保形性に優れた注出口を備え、外観面でもボトルなどの保形性容器に似てスマートで、内容物の充填後もパウチに折れシワなどが発生せず、形態安定性に優れ、店頭での陳列効果にも優れたボトル形パウチを生産性よく提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、積層フィルムで形成され、液状物など流動性を有する内容物が密封包装されるパウチであって、該パウチの上部と下部が、前後2面の壁面フィルムの間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、且つ、下部のガセット部が、自立性を付与する形状のシールパターンでヒートシールされ、上部のガセット部の前後両側のひだ状部のうち、一方のひだ状部の上辺には、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを延長して、両側が上部方向に向かって幅が狭くなる形状の突出部が設けられ、該突出部の両側端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部の上辺までつながる形状の上側部シール部でヒートシールされると共に、該突出部の上部にプラスチックの成形体よりなる注出口が接合され、もう一方のひだ状部の壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムが、下辺となる内側の辺が鈍角の逆V字形または逆船底形となる上部方向に向かって凸状となるシールパターンで、下部の一部を除いて全面ヒートシールされていることを特徴とするボトル形パウチからなる。
【0008】
上記において、上部のガセット部の突出部が設けられていない側のひだ状部は、少なくともその外周がヒートシールされていればよく、そのシールパターンは任意でよい。
【0009】
このような構成を採ることにより、本発明のボトル形パウチはプラスチックボトルなどの保形性容器と比較して、材料の消費量を少なくでき、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易になる。
そして、内容物が充填されたパウチは、下部のガセット部とそのシールパターンにより自立性が付与されるので取り扱いやすく、且つ、その本体部分が、上部と下部のガセット部により筒状体となるので、容量の割にコンパクトに包装することができ、物流費の削減および店頭での陳列スペースの削減が可能となる。
【0010】
また、パウチ上部のガセット部の一方のひだ状部の上辺には、両側のフィルムを延長して、両側が上部方向に向かって幅が狭くなる形状の突出部が設けられ、該突出部の両側端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部の上辺までつながる形状の上側部シール部でヒートシールされると共に、該突出部の上部にプラスチックの成形体よりなる注出口が接合されているので、注出口は保形性がよく、安全且つ容易に内容物を注出することができ、更に、外観もボトルなどの保形性容器に似てスマートであり、店頭での陳列効果にも優れたものとなる。
【0011】
そして、例えば、内容物を他の容器に移し替える際には、注出口を開封し、開口部を容器の口部に向けて傾けることにより、内容物が開口部に向かって流動し、その内圧により、突出部を含む上部ガセット部の両側のフィルムが外側に広がり、この部分に壁面フィルムと上面フィルムとによる漏斗形状が形成される。従って、内容物の注出口への流動がスムーズに行われ、内容物を最後まで安全且つ容易に移し替えることができる。
【0012】
また、請求項1に記載した発明は、前記上部ガセット部の突出部が設けられていない側のひだ状部が、内側が上部方向に向かって凸状となるシールパターンでヒートシールされていることを特徴とするボトル形パウチである。上記内側が上部方向に向かって凸状となるシールパターンは、内側が、実質的に上部方向に向かって凸状となるシールパターンであれば何でもよいが、特に、船底形の天地を逆にした逆船底形のシールパターン、即ち、内側が、円弧状などの曲線状に凸状となるシールパターンや、台形状に凸状となるシールパターン、或いは、内側が鈍角の逆V字形となるシールパターンなどを好適に使用することができる。
【0013】
このような構成を採ることにより、パウチに内容物を充填した時、パウチの上部も、下部に類似した形状に容易に広げられるので、パウチの胴部を一層整った形状の筒状体とすることができる。また、パウチに充填された内容物を他の容器に移し替える際、内容物の内圧で前記突出部を含む上部ガセット部の両側のフィルムが外側に広げられ、この部分に壁面フィルムと上面フィルムとによる漏斗形状が形成されるが、この時、内側が上部方向に向かって凸状となるシールパターンの凸状の先端部から注出口に向けて、上面フィルムが自然に稜線を形成して広がり、漏斗形状が角錐状となり、その保形性が向上する。従って、内容物の注出口への流動が一層スムーズになり、内容物を最後まで安全且つ容易に移し替えることができる。
【0014】
また、パウチ上部の突出部が設けられていない側のひだ状部と、この部分の前記シールパターンによるヒートシール部により、この部分の剛性が高められるので、パウチの上部近辺が補強され、内容物充填後にパウチ胴部の中間部から上部寄りの位置に、両側の側部シール部から内側に向けて発生していた折れシワの発生も防止され、外観を一層向上させることができる。
【0015】
また、請求項1に記載した発明は、前記内側が上部方向に向かって凸状となるシールパターンが、内側が鈍角の逆V字形となるシールパターンであることを特徴とするボトル形パウチである。
【0016】
このような構成を採ることにより、前記漏斗形状の上面フィルム側に形成されていた稜線状の折れ曲がりが、鈍角の逆V字形の頂点から注出口に向けて一層シャープに形成されるので、漏斗形状の角錐形も一層シャープなものとなり、その保形性が更に向上し、一層スムーズに内容物を最後まで安全且つ容易に移し替えられるようになる。
【0017】
請求項2に記載した発明は、前記上部のガセット部の上面フィルムの折り込み長さが、下部のガセット部の底面フィルムの折り込み長さよりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボトル形パウチである。
【0018】
パウチの上部と下部をガセット形式で形成する場合、上部のガセット部の上面フィルムの折り込み長さと、下部のガセット部の底面フィルムの折り込み長さとは、通常は同一長さで設けられ、それによりパウチの本体部分は略均等な筒状体に形成される。しかし、本発明のボトル形パウチでは、上部のガセット部の一方のひだ状部の上辺に、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを延長して、両側が上部方向に向かって徐々につぼまり、上部の幅がせまくなる形状の突出部を設け、更に、該突出部の上部にプラスチックの成形体よりなる注出口を接合しているので、内容物を注出する際、上部の突出部に形成される前記漏斗形状の部分では、壁面フィルムよりも上面フィルムの方が、その折り込み長さ(正確にはシール部の長さを除いた長さ)だけ長いため、漏斗形状が外側に折れ曲がりやすくなる。従って、前記のような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、前記突出部が延設されているひだ状部に形成される漏斗形状の外側への折れ曲がりが防止され、漏斗形状の効果が一層確実に得られるようになる。
【0019】
尚、前記上部のガセット部の上面フィルムの折り込み長さを、下部のガセット部の底面フィルムの折り込み長さよりも小さくする量は、特に限定するものではなく、例えば、数mmでも小さければ、それなりの効果が得られる。また、最大では、上部ガセット部の突出部が設けられていない側のひだ状部の上部端縁部に必要な幅のヒートシール部のみを残して上面フィルムを折り返してもよく、その場合、突出部が設けられていない側のひだ状部のヒートシール部が横方向のフラットなシールパターンとなるが、前記漏斗形状の外側への折れ曲がりは確実に防止することができ、且つ、そのヒートシール部は剛性が高くなっているのでパウチの上部近辺の形態安定性が向上し、前述のパウチ胴部に発生する折れシワもなくすことができる。
【0020】
請求項3に記載した発明は、前記突出部が設けられた側のひだ状部の両側端縁部をヒートシールする上側部シール部の内側ラインが、該ひだ状部の両側基部から該突出部の上辺まで、傾斜直線でつながる形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボトル形パウチである。
【0021】
このような構成を採ることにより、前記請求項1又は2に記載した発明の作用効果に加えて、パウチに充填された内容物を他の容器に移し替える際、注出口が接合されている側のひだ状部に形成される漏斗形状が一層シャープな角錐状になるので、その保形性が向上し、一層スムーズに内容物を移し替えることができる。
【0022】
請求項4に記載した発明は、前記下部のガセット部の自立性を付与する形状のシールパターンが、中央部が低く、両側端部に向かって高くなる船底形のシールパターンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のボトル形パウチからなる。
【0023】
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、内容物を充填したパウチは、その底部が、前記シールパターンに応じて、例えば、内側が湾曲線で形成される船底形のシールパターンの場合は楕円形状に、内側が所定幅の底部から両側が外側に傾斜を持って直線状に立ち上がる形状の船底形のシールパターンの場合は六角形状になり、いずれも中央部が前後に大きく広げられ、また、底面の外周にはヒートシール部による脚部が形成されるため、パウチの自立性を一層向上させることができる。
【0024】
そして、請求項5に記載した発明は、前記パウチの上部周縁のヒートシール部のいずれかに、または、該ヒートシール部を広げてなる拡大シール部に、該パウチの保持用または吊り下げ用の穴が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のボトル形パウチからなる。
【0025】
上記パウチの保持用または吊り下げ用の穴は、パウチを持ち運ぶ際、或いは充填された内容物を他の容器に移し替える際、手指を差し込んでパウチを保持し易くするための穴、または吊り下げ紐などを通してパウチを手で下げやすくするための穴であり、その形状や数は任意に設けることができる。
このような穴は、完全に切り欠かれた穴でもよく、一部につなぎ部が設けられた穴でもよく、また、ミシン目状などの断続的な切り目線で形成され、容易に突き破って手指などを差し込めるようにした穴であってもよい。
【0026】
パウチの保持用の穴を設ける場合は、例えば、パウチ上部のガセット部の注出口が接合されていない側のひだ状部の上部のヒートシール部を上方に広げて、その拡大シール部に、楕円形、長楕円形、円形などの形状の穴を設けることができる。
また、吊り下げ用の穴は、例えば、その穴に吊り下げ紐を通して、手提げ用に用いる場合は、前記注出口が接合された突出部の両側のヒートシール部を広げて、その拡大シール部に円形などの穴を設けてもよく、また、前記注出口が接合されていない側のひだ状部のヒートシール部を上方に広げて、その両側などに穴を設けてもよい。
【0027】
また、上記のような穴が設けられる拡大シール部に関しても、通常は、ヒートシール部の両側のフィルムで形成し、且つ、その全面をヒートシールして形成することが、穴部の周囲の強度を高められる点で好ましいが、特に限定はされず、例えば、そのヒートシールは、部分的に非シール部を設けたパターン状のヒートシールでもよく、また、拡大シール部のフィルムは、片側のフィルムのみで形成してもよく、更に、強度を高める必要のある場合は、フィルムなどの補強材を追加積層し、多層化して形成してもよい。
【0028】
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、パウチの持ち運びなどの取り扱いが容易になると同時に、パウチに充填された内容物を他の容器に移し替える際も、特に、パウチの容量が大きく、パウチサイズが大きい場合でも、例えば、パウチ上部を前記保持用の穴に指を差し込んで保持し、且つパウチ下部を下側から手で支えるようにして、パウチを傾けて内容物を注出することができるので、内容物を安全且つ容易に移し替えることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のボトル形パウチに用いるフィルムおよび注出口、そして、ボトル形パウチの製造方法など発明の実施の形態について説明する。
先ず、本発明のボトル形パウチに用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムを用いるが、特に限定はされず、液状などの内容物の包装用パウチに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用することができ、充填する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など、使用条件に応じて適する材料を自由に選択して使用することができる。
本発明のボトル形パウチに用いる積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
【0030】
(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2) ONフィルム/接着剤/2軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3) ONフィルム/接着剤/2軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4) ONフィルム/接着剤/2軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5) ONフィルム(シリカ又はアルミナ蒸着層)/接着剤/2軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層は、L・LDPE層)
(7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
【0031】
上記構成において、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムを指すものである。
また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
【0032】
前記の積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとしてパウチに機械的強度や印刷適性を付与し、中間層の2軸延伸HDPEフィルム、2軸延伸PPフィルムは、機械的強度のほか、透湿度(防湿性)を向上させるために積層される。
そして、アルミニウム箔、シリカ又はアルミナ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリヤー性を付与するために積層するものであり、それにより内容物の保存性を向上させることができる。
【0033】
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
【0034】
シーラント層には上記のほか、充填される内容物や注出口の材質に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
【0035】
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、本発明のボトル形パウチのように、上下のガセット部と胴部シール部との間など、ヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチ、また、プラスチックの成形体よりなる注出口をパウチ内面に熱接着で接合するようなパウチのシーラント層には、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
更に、前記共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差などによるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0036】
尚、本発明のボトル形パウチに充填される内容物は、液状物のほか、粉状、粒状など流動性を有するものであれば、食品、非食品など何でもよいが、例えば、食用油など酸化され易い内容物が充填される場合は、前記積層フィルムのいずれかの一層、または複数の層に紫外線吸収剤を練り込むことができる。また、紫外線吸収剤を樹脂と混合し、コーティング方式で紫外線吸収層を設けてもよい。
紫外線吸収剤としては、以下から選択される一種または二種以上の化合物を使用することができる。
有機系では、ベンゾフェノン系、ベンゾアリゾール系、サリチル酸系、有機ニッケル系、アクリロニトリル系、モノ安息香酸系、シュウ酸アニリド系、シアノアクリレート系、トリアゾ系の紫外線吸収剤、また、無機系では、チタン、亜鉛、セリウムなどの各元素の酸化物を使用することができる。
【0037】
また、本発明のボトル形パウチに取り付けられるプラスチックの成形体よりなる注出口は、パウチの上部に延設された突出部の上部の内面に、その接着基部を挿入し、パウチのシーラント層を利用して熱接着することにより接合することができる。
このような注出口は、例えば、プラスチックの射出成形により容易に製造することができ、その形状は、注出口部とキャップとが別々に成形された2ピースタイプでもよく、注出口部とキャップが薄肉部を介して一体的に成形された1ピースタイプであってもよい。注出口が前記2ピースタイプの場合は、注出口部をパウチに接合した後、例えば、注出口部の開口部から内容物を充填し、キャップを閉める前に、開口部に積層フィルム製のシール材を熱接着して確実に密封することもできる。
注出口の材質は、パウチのシーラント層で熱接着できることが必要であり、例えば、ポリプロピレン、中密度または高密度などのポリエチレンのほか、ポリエステルなどを使用することができる。
【0038】
次に、以上のような積層フィルムと注出口を用いて製造する本発明のボトル形パウチの製造方法について説明する。
本発明のボトル形パウチは、その製袋自体は、例えば、従来のスタンディングパウチ用の製袋機で2列突き合わせ製袋用の製袋機を利用して、上下のガセット部やそこに延設される突出部などを形成することができる。そして、各ヒートシール部のヒートシール装置、および、突出部などの外側を切り取るためのトリミング装置、パウチの保持用または吊り下げ用の穴を設けるための打ち抜き装置などを適宜付加することにより、容易に製袋することができる。
また、注出口のパウチへの接合は、その取り付け装置を製袋機に組み込んで製袋とインラインで取り付けることもできるが、取り付け装置を別に用意してオフラインで取り付けることもできる。
【0039】
また、パウチ上部のガセット部のヒートシールにおいては、前記注出口を接合する突出部を設けた側のひだ状部と、もう一方のひだ状部とでシールパターンが異なるため、別々にヒートシールする必要があるが、複数のセクションに分割してヒートシールすることにより問題なく製袋することができる。
【0040】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、提示した図面に限定されるものではない。
【0041】
図1は、本発明のボトル形パウチの第1の実施例の構成を示す正面図である。
図2は、図1に示したボトル形パウチの背面図である。また、図3は、図1に示したボトル形パウチに内容物を充填し、パウチを膨らませた時の形状を示す側面図である。
図4は、本発明のボトル形パウチの第2の実施例の構成を示す正面図である。
図5は、図4に示したボトル形パウチに内容物を充填し、パウチを膨らませた時の形状を示す側面図である。
図6は、本発明のボトル形パウチの第3の実施例の構成を示す正面図である。
そして、図7の(イ)、(ロ)、(ハ)は、それぞれ比較例のボトル形パウチに内容物を充填し、密封した際の形状を説明する模式正面図である。
【0042】
先ず、図7の(イ)、(ロ)、(ハ)に示した比較例のボトル形パウチについて説明する。
図7の(イ)に示したボトル形パウチ500は、パウチ本体をスタンディングパウチ形式で形成し、その上部の中央部にプラスチックの成形体よりなる注出口20を熱接着により接合して構成したものである。
このようなボトル形パウチ500は、内部に液状の内容物を充填して密封すると、前後に膨らんで自立するようになるが、上部の両側のコーナー部にカールK、Kを生じ、また、胴部の剛性が低いため内容物の重量により、パウチ500の中間部乃至それよりもやや上部寄りの位置に、両側の側部シール部から内側に向けて、図示したような折れシワS、Sが発生し、外観が損なわれるため好ましくなかった。
【0043】
図7の(ロ)に示したボトル形パウチ600は、パウチ本体をスタンディングパウチ形式で形成し、上部の両側のコーナー部を斜めにカットして上部の幅を狭くすると共に、カットされた両側の端縁部をヒートシールして封止し、上部の中央部にプラスチックの成形体よりなる注出口20を熱接着により接合して構成したものである。
このようなボトル形パウチ600は、内部に液状の内容物を充填して密封すると、前記図7の(イ)に示したボトル形パウチ500と同様、パウチ600が前後に膨らんで自立するようになる。また、パウチ600の上部の両側のコーナー部が除かれているため、この部分に生じたカールは当然なくなる。しかし、パウチ600の中間部乃至それよりもやや上部寄りの位置には、胴部の剛性が低いため、両側の側部シール部から内側に向けて、折れシワS、Sがこの場合も発生し、外観が損なわれて好ましくなかった。
【0044】
図7の(ハ)に示したボトル形パウチ700は、パウチの上部と下部が、前後2面の壁面フィルムの間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部6、7を有する形式で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、また、下部のガセット部7は内側が湾曲線で形成された船底形のシールパターンでヒートシールされ、上部のガセット部6の前後両側のひだ状部のうち、一方(図において前側)のひだ状部の上辺には、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを同じ幅で延長して、突出部を設け、該突出部の両側の端縁部を、該ひだ状部の基部から突出部の上辺まで、両側の側部シール部とつながる形状にヒートシールし、更に、該突出部の上部の中央部にプラスチックの成形体よりなる注出口20を熱接着により接合し、その両側の突出部の上部端縁部をヒートシールし、また、上部のガセット部6のもう一方(図において背面側)のひだ状部を、内側が鈍角の逆V字形となるシールパターンでヒートシールして構成したものである。
【0045】
このようなボトル形パウチ700は、内部に液状の内容物を充填して密封すると、胴部が上下のガセット部6、7により筒状に広がるので、自立性が備わると同時に、形状もボトルに一層似たものとなる。
そして、上部のガセット部6には、図において背面側にも、ひだ状部があり、且つ、その部分が、内側が鈍角の逆V字形となるシールパターンでヒートシールされているので、その補強効果でパウチ胴部の両側に発生する折れシワの減少が期待されたが、前側のひだ状部に延設した突出部の幅がパウチ幅と同一であり、この突出部にも内容物が充填されているため、補強効果が充分ではなく、この場合も、パウチ上部の両側のコーナー部にカールK、Kを生じると共に、パウチ700の中間部よりやや上部寄りの位置に、両側の側部シール部から内側に向けて、折れシワS、Sが発生し、外観が損なわれて好ましくなかった。
【0046】
次に、本発明のボトル形パウチについて説明する。
図1は、本発明のボトル形パウチの第1の実施例の構成を示す正面図であり、図2は、その背面図、そして、図3は、図1に示したボトル形パウチに内容物を充填し、パウチを膨らませた時の形状を示す側面図である。
図1〜図3に示したボトル形パウチ100は、その上部と下部が、前後2面の壁面フィルム1、1′の上部と下部の間に、それぞれ上面フィルム2または底面フィルムを内側に向けて折り込み、上面フィルムの場合は、その両側端縁部の上端近傍に上面フィルム切り欠き部4、4を設け、また、底面フィルムの場合は、その両側端縁部の下端近傍に底面フィルム切り欠き部5、5を設けて挿入し、所定のシールパターンでヒートシールする方法で、ガセット部6、7を有する形状に形成され、胴部が、壁面フィルム1、1′の両側端縁部を側部シール部9、9でヒートシールして形成されている。
【0047】
上記において、上部のガセット部6の縦方向の長さ、即ち、上面フィルムの折り込み長さは、下部のガセット部7の縦方向の長さ、即ち、底面フィルムの折り込み長さよりも小さく形成されている。
【0048】
そして、下部のガセット部7は、内側が湾曲線で形成された船底形のシールパターン、即ち、底部シール部8でヒートシールされ、また、上部のガセット部6の前側のひだ状部には、その上辺に、両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1とそれに対向する上面フィルム2とを延長して、両側が上部方向に向かって幅が狭くなる形状の突出部10が設けられ、この突出部10を含む前側のひだ状部の両側端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部10の上辺までその内側ラインが傾斜直線でつながる形状の上側部シール部11、11でヒートシールされると共に、該突出部10の上部に、プラスチックの成形体よりなる注出口20が熱接着により接合され、また、上部のガセット部6の背面側のひだ状部は、内側が鈍角の逆V字形となるシールパターン、即ち、上部ガセット部背面側シール部13(図2参照)でヒートシールされて構成されている。
【0049】
尚、前記注出口20は、この場合、筒部21を主体として、下部に接着基部22が設けられ、その上に適宜フランジ23が設けられ、上部には別体の螺子式のキャップ24が取り付けられた構成である。
注出口20のパウチ100への接合は、パウチ100の突出部10の上部の両側のフィルムの間に、注出口20の接着基部22を挿入し、加熱圧着する方法で行われる。
また、パウチ100への内容物の充填は、キャップ24を取り付ける前の注出口20から行うが、内容物の充填後、キャップ24を取り付ける前に、注出口20の開口部に積層フィルム製のシール材を熱接着して密封することもできる。
【0050】
このような構成を採ることにより、注出口20以外は積層フィルムで形成されているので、内容物の保存性もよく、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易である。
そして、内容物が充填されたパウチ100は、下部のガセット部7が、内側が湾曲線で形成された船底形の底部シール部8でヒートシールされているので、下部の横断面が楕円形状となり、且つ、底部の外周にリング状の脚部が形成されるので自立性に優れ、取り扱いが容易になる。また、パウチ100の本体部分が、上部と下部のガセット部6、7により筒状になるので、容量の割にコンパクトでスペースを取らず、ボトルなどの保形性容器に似て外観がスマートで、店頭での陳列効果にも優れている。
【0051】
また、内容物充填後のパウチ形態についても、パウチ上部の突出部10が、上部方向に両側がつぼまって幅が狭くなる台形状であるため、この部分に入る内容物量は少なく、また、上部のガセット部6には、背面側にもひだ状部があり、該ひだ状部が、内側が鈍角の逆V字形となるシールパターンでヒートシールされると共に、その両側の上部端縁部が、上面フィルム切り欠き部4、4により前側のひだ状部と接合されているため、パウチ上部の補強効果が向上し、パウチ胴部に発生していた折れシワの発生もなくなり、形態安定性がよく外観も優れたものとなる。
【0052】
そして、充填された内容物を他の容器に移し替える際には、注出口20をキャップ24を外して開口させ、開口部を容器の口部に合わせてパウチ100を傾けることにより、内容物が注出口に流動し、その内圧により突出部10の両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1とそれに対向する上面フィルム2(図3参照)とが両側に広げられ、上部ガセット部背面側シール部13の鈍角の逆V字形の先端部(頂点)から注出口20の基部にかけて、上面フィルム2が稜線状に折れ曲がり、突出部を含む上部のガセット部6が角錐状の漏斗形状に広げられる。
【0053】
この時、上部のガセット部6の上面フィルムの折り込み長さが、下部のガセット部7の底面フィルムの折り込み長さよりも小さく形成されているので、突出部10が外側に折れ曲がることも防止され、突出部の漏斗形状が保形性よく保たれる。従って、内容物がスムーズに注出口に流動し、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
【0054】
図4は、本発明のボトル形パウチの第2の実施例の構成を示す正面図である。
また、図5は、図4に示したボトル形パウチに内容物を充填し、パウチを膨らませた時の形状を示す側面図である。
図4、図5に示したボトル形パウチ200は、前記図1〜図3に示したボトル形パウチ100の構成において、該パウチの保持用または吊り下げ用の穴を追加して設けて構成したものであり、そのために、パウチ上部のガセット部6の前後両側のひだ状部のうち、注出口20を接合する突出部10が設けられていない側のひだ状部の上部端縁部のヒートシール部、即ち、上部ガセット部背面側シール部13の上部を更に上方に広げて、拡大シール部15を延設し、その中に長楕円形状のパウチの保持用または吊り下げ用の穴16を打ち抜きにより設けて構成したものである。
【0055】
このような構成を採ることにより、ボトル形パウチ200は、前記図1〜図3に示した構成のボトル形パウチ100で説明した作用効果に加えて、パウチ200に内容物を充填して自立させた時、図5に示すように、パウチ上部のガセット部の注出口20が接合された側と反対側のひだ状部の上部に、パウチの保持用または吊り下げ用の穴16が設けられた拡大シール部15が、拡大部14のように上方に起立した形状となる。
【0056】
従って、保持用または吊り下げ用の穴16に容易に指を差し込んでパウチ200を持ち運ぶことができ、また、充填された内容物を他の容器に移し替える際も、キャップ24を外して注出口20を開口させ、前記保持用または吊り下げ用の穴16に容易に指を差し込んでパウチ200を持ち上げ、下部を手で支えて注出口20を容器の口部に向けて傾けることができる。
この時、内容物の重量で自動的に注出口20の下の上面フィルム2と壁面フィルム1とが漏斗状に広がるので、内容物がスムーズに注出され、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
【0057】
図6は、本発明のボトル形パウチの第3の実施例の構成を示す正面図である。
図6に示したボトル形パウチ300は、前記図1〜図3に示したボトル形パウチ100の構成において、パウチ上部のガセット部6の縦方向の長さ、即ち、上面フィルムの折り込み長さを、下部のガセット部7の縦方向の長さ、即ち、底面フィルムの折り込み長さと同一に形成すると共に、上部のガセット部6の背面側のひだ状部のシールパターン、即ち、上部ガセット部背面側シール部13のシールパターンを、下部のガセット部7のシールパターン、即ち、底部シール部8とパウチの上下で対称形になるように、内側が湾曲線で形成される逆船底形のシールパターンに変更し、また、パウチの保持用または吊り下げ用の穴を追加して設けるため、この場合は、パウチ上部のガセット部6の図において前側のひだ状部の上に、注出口20を接合するために延設された突出部の両側の上側部シール部11、11を、左右外側にパウチ胴部と同一幅まで広げて、拡大部14、14を延設し、その拡大シール部15、15に円形のパウチの保持用または吊り下げ用の穴16、16を打ち抜きにより設けて構成したものである。
【0058】
このような構成を採ることにより、ボトル形パウチ300は、前記図1〜図3に示したボトル形パウチ100と対比して、パウチ上部のガセット部6の上面フィルムの折り込み長さが、下部のガセット部7の底面フィルムの折り込み長さと同一になるように長くなっており、且つ、底部シール部8と上部ガセット部背面側シール部13のシールパターンが上下で対称形になっているため、内容物充填後のパウチ胴部が、上下で略均等な丸形の筒状となり、一層ボトルに似た形状となる。
只、上部のガセット部6の上面フィルムの折り込み長さが長くなっているので、内容物を注出する際、注出口20とその下に形成される漏斗形状の部分が外側に折れやすくなるが、漏斗形状が潰されるほどではなく、むしろ注出口20を下向きにしやすくなるため、内容物の移し替えの操作は容易になる。
【0059】
また、パウチ300の上部の左右両側の拡大シール部15、15にパウチの保持用または吊り下げ用の穴16、16が設けられているので、例えば、この穴に吊り下げ紐を取り付けることができ、それによりパウチの持ち運びを一層容易にすることができる。
また、吊り下げ紐を取り付けない場合でも、パウチに充填された内容物を他の容器に移し替える際、前記穴に指を差し込んでパウチ上部をしっかりと保持することができるので、安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、液状物など流動性を有する内容物を密封包装するパウチであって、内容物の保存性がよく、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易で、且つ、ボトルなどの保形性容器に似た立体形状を有し、自立性、形態安定性に優れ、胴部に折れシワが発生することもなく、また、内容物充填後のパウチの持ち運びなど取り扱い、および、内容物の注出、或いは、他の容器への移し替えも安全且つ容易に行うことができ、使用適性と共に、外観にも優れたボトル形パウチを容易に提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボトル形パウチの第1の実施例の構成を示す正面図である。
【図2】図1に示したボトル形パウチの背面図である。
【図3】図1に示したボトル形パウチに内容物を充填し、パウチを膨らませた時の形状を示す側面図である。
【図4】本発明のボトル形パウチの第2の実施例の構成を示す正面図である。
【図5】図4に示したボトル形パウチに内容物を充填し、パウチを膨らませた時の形状を示す側面図である。
【図6】本発明のボトル形パウチの第3の実施例の構成を示す正面図である。
【図7】(イ)、(ロ)、(ハ)は、それぞれ比較例のボトル形パウチに内容物を充填し、密封した際の形状を説明する模式正面図である。
【符号の説明】
1、1′ 壁面フィルム
2 上面フィルム
2a 上面フィルム折り返し部
3 底面フィルム
3a 底面フィルム折り返し部
4 上面フィルム切り欠き部
5 底面フィルム切り欠き部
6、7 ガセット部
8 底部シール部
9 側部シール部
10 突出部
11 上側部シール部
12 突出部上部シール部
13 上部ガセット部背面側シール部
14 拡大部
15 拡大シール部
16 保持用または吊り下げ用の穴
20 注出口
21 筒部
22 接着基部
23 フランジ
24 キャップ
S 折れシワ
K カール
100、200、300、500、600、700 ボトル形パウチ

Claims (5)

  1. 積層フィルムで形成され、液状物など流動性を有する内容物が密封包装されるパウチであって、該パウチの上部と下部が、前後2面の壁面フィルムの間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、且つ、下部のガセット部が、自立性を付与する形状のシールパターンでヒートシールされ、上部のガセット部の前後両側のひだ状部のうち、一方のひだ状部の上辺には、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを延長して、両側が上部方向に向かって幅が狭くなる形状の突出部が設けられ、該突出部の両側端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部の上辺までつながる形状の上側部シール部でヒートシールされると共に、該突出部の上部にプラスチックの成形体よりなる注出口が接合され、もう一方のひだ状部の壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムが、下辺となる内側の辺が鈍角の逆V字形または逆船底形となる上部方向に向かって凸状となるシールパターンで、下部の一部を除いて全面ヒートシールされていることを特徴とする請求項1記載のボトル形パウチ。
  2. 前記上部のガセット部の上面フィルムの折り込み長さが、下部のガセット部の底面フィルムの折り込み長さよりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボトル形パウチ。
  3. 前記突出部が設けられた側のひだ状部の両側端縁部をヒートシールする上側部シール部の内側ラインが、該ひだ状部の両側基部から該突出部の上辺まで、傾斜直線でつながる形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボトル形パウチ。
  4. 前記下部のガセット部の自立性を付与する形状のシールパターンが、中央部が低く、両側端部に向かって高くなる船底形のシールパターンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のボトル形パウチ。
  5. 前記パウチの上部周縁のヒートシール部のいずれかに、または、該ヒートシール部を広げてなる拡大シール部に、該パウチの保持用または吊り下げ用の穴が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のボトル形パウチ。
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