JP4600956B2 - 汚泥処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所謂「新エネルギー」の利用に関する。より詳細には、有機質廃棄物を大量に含有し且つ含水率が高い汚泥を処理してエネルギー(新エネルギー)を得て、且つ、それを有効利用する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術では、図5において、有機質廃棄物を大量に含有し、且つ含水率が高い(60〜99%)汚泥、例えば下水汚泥25の処理の場合、先ず、遠心脱水機30等で簡易脱水を行い、含水率を60〜80%まで低下させた下水汚泥40とする。この時の脱水機の駆動力としての、例えば、駆動電源が必要となり、商用電源から供給される。
【0003】
次に、補助燃料(例えば、都市ガス)45を加えて焼却(含水率が60%未満ならば、補助燃料を付加しなくても自燃)50を行う。尚、焼却に先立って、大気圧、高温雰囲気下で加熱して乾燥する場合もある。
【0004】
しかし、焼却によって生ずる排煙は、排煙排出装置に脱臭気装置を介装してある場合においてさえも臭気が漏れ、処理施設近辺の環境悪化に繋がっていた。
また、焼却の際に発生した排熱はそのまま系外に廃棄しており、省エネルギーの要請にも逆行していた。
【0005】
その他の従来技術として、汚泥等を乾燥処理してガス化溶融炉で加熱して有機分を乾留ガス化し、等該ガスのみによってガスエンジンを運転することも提案された。しかし、係るシステムによれば、燃焼効率が良好ではなく、ガス化炉から発生した燃料ガスのみでは燃焼機関の運転に不充分である。従って、実用には適さないことが判明している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたもので、有機質廃棄物を大量に含有し且つ含水率が高い汚泥を処理する際に、臭気が漏れず、処理の結果として新エネルギーを利用することが可能となり、以って省エネルギーが達成出来る様な汚泥処理装置及び方法の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、供給された含水率が高い汚泥が供給される脱水手段(2)と、その脱水手段(2)で脱水された汚泥を低圧下で乾燥する乾燥手段(4)と、その乾燥手段(4)で乾燥された汚泥を加熱して燃料ガスを発生させるガス化炉(6)と、そのガス化炉(6)を発生した燃料ガスおよび外部燃料源(17)からの燃料が供給される燃焼機関(9)とを備える汚泥処理装置において、前記ガス化炉(6)で発生した燃料ガスの一部が供給されるボイラー(13)を備え、そのボイラー(13)で発生した蒸気を前記乾燥手段(4)の熱源として供給ライン(Y28)が設けられ、前記ガス化炉(6)から発生した燃料ガス供給ライン(Y12)は非燃料成分除去装置(10)を介して燃焼機関(9)に接続され、前記燃料機関(9)から排熱と電力が供給されて冷熱を作る吸収式冷凍機(14)を備え、その吸収式冷凍機(14)で得られた冷熱を乾燥手段(6)に供給するライン(Y125)が設けられ、前記燃焼機関(9)はさらに第1のライン(Y21)を介して前記脱水手段(2)に電気を供給し、第2のライン(Y27)を介して外部負荷(18)に熱および電気を供給し、そして第3のライン(Y22)を介して前記乾燥手段(4)に熱および電気を供給するようになっている。
【0008】
ここで、複数種類の燃料を供給されても安定した燃焼を行う燃焼機関(9)としては、例えば、デュエルフューエルタイプのガスエンジンがある。但し、これに限定されるものではない。
【0010】
前記燃焼機関(9)としては、外燃機関であるガスタービン、内燃機関であるガスエンジンが適用出来る。或いは、液体燃料を主燃料とする外燃機関、内燃機関であっても良い。
【0012】
また本発明によれば、含水率が高い汚泥が供給される脱水手段(2)で脱水し、その脱水した汚泥を乾燥手段(4)で低圧下で乾燥し、その乾燥した汚泥をガス化炉(6)で加熱して燃料ガスを発生させ、その燃焼ガスおよび外部燃料源(17)からの燃料で燃焼機関(9)を運転する汚泥処理方法において、前記燃焼ガスの成分を分析して有効発熱量を計測し(S8)、制御装置により燃焼機関(9)の発電により汚泥処理の全設備を賄うための必要熱量を算出し(S10)、前記ガス化炉(6)からの燃焼ガスの有効発熱量が前記燃焼機関(9)の発電の必要量を満たしていない場合は外部燃料源(17)から燃料を供給し(S12)、満たしていれば前記発生ガスの有効発熱量が外部に相当量の供給ガスとして確保できるか否かが判断され(S13)、確保できれば燃焼ガスの一部を乾燥手段(4)のボイラー(13)に供給し(S14)、確保できなければ外部燃料源(17)からの燃料を燃焼機関(9)に供給し(S16)、燃焼機関(9)の発電量を計測し(S17)、次いで燃焼機関(9)は汚泥処理装置の全設備に電力を供給し(S18)、燃焼機関の発電量が前記全設備を賄える電力量であれば、外部負荷(18)に電力を供給(S20)するようになっている。
【0013】
ここで、外部燃料源からの燃料を燃焼機関へ供給する工程(S12)と、燃料ガス発生燃料ガス発生工程(S7)で発生した燃料ガスを燃焼機関(9)へ供給する燃料供給工程(S16)とは、同時に行われても良いし、或いは、両工程(S12、S16)間にタイムラグが存在しても良い。
【0018】
係る構成を具備する本発明によれば、前記脱水手段により脱水された汚泥を低圧下で乾燥(例えば真空乾燥)されるので、燃料ガス発生工程でガス化炉近傍に悪臭が漏れ出してしまう恐れが無い。
【0019】
また、乾燥手段により乾燥された汚泥を酸素が欠乏した雰囲気下で加熱することにより、例えばメタン(CH4)、水素(H2)、一酸化炭素(CO)の様な燃料ガスを発生し、当該燃料ガスを、コージェネーションシステムを構成する燃焼機関、或いは、外部の燃焼機関に燃料として供給出来るので、所謂「新エネルギー」の利用が可能となる。
【0020】
さらに本発明によれば、外部燃料源からの燃料と、ガス化炉から発生した燃料ガスとが、前記燃焼機関へ供給されるので、ガス化炉から発生した燃料ガスのみが燃焼機関へ供給される場合に比較して、燃焼効率が良好であり、また、ガス化炉から発生した燃料ガスのみでは燃焼機関の運転に不充分な場合にも、十分に対処することが出来る。
【0021】
本発明の実施に際して、ガス化炉から発生した燃料ガスは、燃料成分のみならず、窒素(N2)や二酸化炭素(CO2)を包含する。これに対して、燃料ガス供給ラインに燃料ガス成分の調整手段を介装して、窒素(N2)や二酸化炭素(CO2)等の非燃料成分を除去することが出来る。
【0022】
処理対象物である汚泥の組成は一定しないので、ガス化炉から発生した燃料ガスの組成(メタン、水素、一酸化炭素の含有比)も不均一である。従って、その様な燃料ガスを供給された燃焼機関の出力に変動を生じる恐れが存在する。
【0023】
本発明において、ガス化炉から燃焼機関へ燃料ガスを供給する経路に、成分調整機構(公知技術を適用:メタン、水素、一酸化炭素の組成を調整して、常時同一の組成とする機能を有する設備)を介装すれば、燃焼機関へ供給される燃料ガスの組成は常時同一となり、燃焼機関の出力が一定する。
【0024】
或いは、前記燃焼機関を所謂「デュアルフューエル」機関に構成し、燃料全体における燃料ガス(組成が不均一な燃料ガス)の割合を減少し、組成が不均一であることの影響を最小限に抑えることも可能である。
【0025】
燃焼機関の発電手段から各種駆動用電動機に電力を供給するラインにインバータやその他公知の機器を介装し、燃料ガスの組成の不均一による燃焼機関の出力変動及び発電される電力の変動に、対処する様に構成しても良い。
【0026】
特に燃焼機関がコジェネレーションシステムを構成する場合、その効率を向上するためには負荷が一定であることが望ましい。その様な要請に対処するためには燃焼機関の出力に外部負荷を接続し、外部負荷を調節可能に構成すれば良い。
係る構成を採用すれば、負荷が変動した際には当該外部負荷を調節して負荷変動を吸収し、以って、負荷全体を一定にすることが出来る。
【0027】
前記燃料ガス発生工程を経てガス化炉から排出された汚泥は、所謂「タール」、「チャー」となる。これに対して、適宜処理を加えることにより、建築部材、構造材料等に転用することが可能である。
【0028】
或いは、タール、チャーを燃焼して、汚泥乾燥に必要な燃料の1部を賄うことが好ましい。さらに、ガス化炉内の温度を上昇するための熱供給源或いは燃料として、前記タール、チャーを活用することも好ましい。
具体的には、図示しない手段により、タール、チャーをボイラーやガス化炉の燃料供給系或いは加熱手段に投入することが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に関して、図1〜図3に基づき説明する。
【0030】
図1において、本発明の汚泥処理装置は、含水率が高い(例えば含水率99%以下の)汚泥を供給する汚泥供給手段1と、汚泥を機械的に処理して脱水する脱水機(例えば遠心脱水機:請求項1の「脱水手段」)2と、脱水され含水率を60から80%まで減じられた汚泥3を低圧化で乾燥する真空乾燥機(請求項1の「乾燥手段」)4と、真空乾燥機4によって含水率が60%未満に減じられた汚泥5を酸素が欠乏した雰囲気下で加熱して燃料ガスを発生させるガス化炉6、とを有している。図示の例では脱水機を用いているが、本発明の実施に際して他の手段例えば加熱手段を用いてもよい。
尚、図1では、汚泥処理装置全体を制御する制御手段、及び、各設備の状態を把握する検出手段は図示していない。
【0031】
図1において、黒く塗りつぶし矢印Y1から矢印Y5までは、汚泥の流れを示している。ハッチングを施した矢印Y11から矢印Y16までは、汚泥からの生成物の流れを示している。白抜きの矢印Y21から矢印Y28は、熱(熱、排熱、冷熱、蒸気熱)・電気の流れ、を示している。
各ブロック内の数値(%)は汚泥中に含まれる含水率を表す。
【0032】
前記ガス化炉6から発生したガス中、燃料ガスであるメタンガス(CH4)、水素ガス(H2)、一酸化炭素(CO)は、燃料ガス供給ラインY12により燃焼機関9へ供給するように構成されている。
【0033】
他方、非燃料成分である窒素ガス(N2)、二酸化炭素(CO2)等は前記燃料ガス供給ラインY12に介装された非燃料成分除去装置10により除去され、液状成分11(所謂「タール」・「チャー」)は前記ガス化炉6で排出され、図示しない工程及び装置で適宜処理を加えることによって、矢印Y15で示されるように、建築部材・構造部材12等に転用される。
【0034】
前記燃焼機関9は発電手段を有しており、(換言すれば、前記燃焼機関9は「コジェネレーションシステム」を構成しており、該発電手段によって発生した電力は、前記脱水機2と、真空乾燥機4と、ガス化炉6と、後述の吸収式冷凍機14、とを作動する駆動電力として使用されている。
【0035】
尚、前記燃焼機関9としては、外燃機関であるガスタービン、内燃機関であるガスエンジンが適用出来る。或いは、液体燃料を主燃料とする外燃機関、内燃機関であっても良い。
【0036】
前記ガス発生工程7で発生した燃料ガスであるメタンガス(CH4)、水素ガス(H2)、一酸化炭素(CO)の一部は、ボイラー13に供給され、ボイラー13で発生した蒸気熱を、乾燥機4に熱源として供給し、更に乾燥機4の能率を向上させている。
【0037】
また、前記真空乾燥4には、吸収式冷凍機14から冷熱が供給され、低圧雰囲気下(大気圧以下)で乾燥するように構成されている。
【0038】
ここで、前記真空乾燥機の作動温度範囲は30℃から60℃である。前記吸収冷凍機14から冷熱が供給され凍結状態での所謂「真空凍結乾燥」の場合、作動温度範囲は0℃から60℃であり、この時の作動圧力は双方とも1atm(大気圧)以下である。
【0039】
係る構成を具備する実施形態によれば、含水率が高い汚泥は汚泥供給手段1により矢印Y1の様に脱水機2に供給され、該脱水機2によって含水率60%から80%までに脱水された汚泥3は矢印Y2、Y3の様に真空乾燥機4へ供給される。
【0040】
前記真空乾燥機4では、低圧下で乾燥されるので、乾燥され含水率60%未満の汚泥5は矢印Y4、Y5の様にガス化炉6に供給される場合、および、燃料ガス発生工程においてガス化炉6近傍に悪臭が漏れ出してしまう恐れが無い。
【0041】
また、前記真空乾燥機4により乾燥された前記汚泥5を酸素が欠乏した雰囲気下で加熱することにより、矢印Y11に示す様に、例えばメタン(CH4)、水素(H2)、一酸化炭素(CO)の様な燃料ガスを発生し、当該燃焼ガスは、コージェレーションシステムを構成する燃焼機関9、或いは、外部供給経路15を介して(流れは矢印Y16)外部の燃焼機関16に燃料として供給出来るので、所謂「新エネルギー」の利用が可能となる。
【0042】
発生した燃料ガス7は、燃料成分のみならず、非燃焼成分である窒素(N2)や二酸化炭素(CO2)を包含する。これに対して、燃料ガス供給ライン(流れY12で示す)に非燃料成分除去装置10を介装してあるので、窒素(N2)や二酸化炭素(CO2)等の非燃料成分を、矢印Y14で示す様に、除去することが出来る。
【0043】
前記発生ガス7は、矢印Y13で示す様に、燃料ガスの一部をボイラー13に供給しており、該ボイラー13は供給された燃料ガスを熱源として蒸気を発生し、矢印Y28で示す様に、前記乾燥機4に蒸気熱を供給する様に構成されている。
従って、前記乾燥機4は、より効率的に汚泥の乾燥を行うことが出来る。
【0044】
処理対象物である汚泥の組成は一定しないので、ガス化炉6から発生した燃料ガスの組成(メタン、水素、一酸化炭素の含有比)も不均一である。従って、その様な燃料ガスを供給された燃焼機関9の出力に変動を生じる恐れがある。
【0045】
そこで、ガス化炉6から燃焼機関9へ燃料ガスを供給する燃料ガス供給ライン(流れY12として示す)には(図1において、非燃料成分除去装置10と燃焼機関9との間に)、図示せぬ成分調整機構を介装してある。このため、燃焼機関9へ供給される燃料ガスの組成は常時同一となり、燃焼機関9の出力が安定する。
【0046】
前記燃焼機関9は前述の燃料ガス供給ラインY12と矢印Y26とで示されるように、所謂「デュアルフューエル」機関に構成している。デュアルフューエル機関に構成する事により、燃料全体における燃料ガス(組成が不均一な燃料ガス)の割合を減少し、組成が不均一であることの影響を最小限に抑えている。
【0047】
燃焼機関9の図示せぬ発電手段から脱水機2、真空乾燥機4、ガス化炉6、吸収式冷凍機14に電力を供給するライン(矢印Y21、Y22、Y23、Y24で示す)に、図示せぬインバータやその他公知の機器が介装されている。
そのために、図示せぬインバータによって燃料ガスの組成の不均一による燃焼機関9の出力変動及び発電される電力の変動に対処出来る。
【0048】
本実施形態では、燃焼機関9がコジェネレーションシステムを構成しており、その効率を向上するため、矢印Y27に示す様に、燃焼機関9の出力に外部負荷18を接続し、外部負荷18を調節可能に構成してある。
【0049】
したがって、負荷が変動した際には当該外部負荷18を調節して負荷変動を吸収し(換言すれば、外部の設備に電力を供給し)、負荷全体を一定にすることが出来る。
【0050】
前記吸収式冷凍機14は、該燃焼機関9から排熱と電力を供給され、冷熱を作り、得られた冷熱は矢印Y25で示す様に、真空乾燥機4に供給され、前記真空乾燥機の乾燥効率を向上させている。
【0051】
図2の汚泥処理方法において(図1をも参照して)、ステップS1において、例えば、含水率99%以下の汚泥を汚泥供給手段1により脱水機2に供給し、汚泥を脱水する(ステップS2)。
【0052】
次に、ステップS3に進み、図示せぬ計測手段により汚泥の含水率が所定範囲(例えば、60%から80%の範囲)内に入っているか否かを判断する。所定範囲内でなければ(ステップS3においてNO)、ステップS2に戻り、所定範囲内であれば(ステップS3においてYES)、ステップS4に進む。
【0053】
ステップS4では、前記コジェネレーションシステムで発生した排熱と電力とで稼動する真空乾燥機4に、前記含水率範囲の汚泥を供給し、乾燥する。
そして次のステップS5に進む。ステップS5では前記制御手段は汚泥の含水率が60%未満に下がっているか否かを判断する。含水率が60%未満に下がっていなければ(ステップS5においてNO)、ステップS4に戻り、下がっていれば(ステップS5においてYES)、次のステップS6に進む。
【0054】
ステップS6では、汚泥が、前記コジェネレーションシステムで発生した排熱と電力とで稼動するガス化炉6に供給され、燃料ガス成分である、メタンガス(CH4)、水素ガス(H2)、一酸化炭素(CO)等や、非燃料成分である、窒素ガス(N2)、二酸化炭素(CO2)、タール、チャーなどが排出される(ステップS7)。
【0055】
次の、ステップS8では、前記可燃成分であるメタンガス(CH4)、水素ガス(H2)、一酸化炭素(CO)等のガス成分が分析され、有効発熱量が計測される。そして、前記燃焼機関9にこれらのガスが供給され、コジェネレーションシステムは発電が継続され(ステップS9)、コジェネレーションシステムの発電により、本汚泥処理システムの設備全てを賄うための必要熱量が算出される(ステップS10)。
【0056】
次のステップS11では、前記制御手段は、ガス化炉6の発生ガス量(有効発熱量)がコジェネレーションシステムの発電の必要量を満たしているか否かを判断する。発電の必要量を満たしていれば(ステップS11においてYES)、次のステップS13に進み、満たしていなければ(ステップS11においてNO)、コジェネレーションシステムの燃焼機関9に外部からの燃料供給源17から外部燃料が供給され(ステップS12)、ステップS17に進む。
【0057】
ステップS13では、前記制御手段は、発生ガス量(有効発熱量)が外部に相当量の供給ガスとして確保できる規定値以上あるか否かを判断する。
規定値以上であれば(ステップS13においてYES)、一部は前記ボイラー13に供給され(ステップS14)、その他が外部燃料として供与される(ステップS15)。一方、規定値以下であれば(ステップS13においてNO)、ステップS17に進む。
【0058】
ステップS17では、発生ガスが燃焼機関9に供給され、コジェネレーションシステムは発電を続け、発電量が計測される。次のステップS18において、図示の実施形態のシステム内における全設備(脱水機2、真空乾燥機4、ガス化炉6、吸収式冷凍機14等)に電力を供給し、次のステップS19に進む。
【0059】
ステップS19では、制御手段はコジェネレーションシステムの発電量が所定値(例えば、本汚泥システムの設備全てを賄える電力量を所定値とする。)以上か否かを判断する。所定値以上であれば(ステップS19においてYES)、ステップS20に進み、所定値以下であれば(ステップS19においてNO)、ステップS12に戻る。
【0060】
ステップS20では、外部負荷18に電力を供給し(場合によっては売電も可能)、次のステップS21に進む。制御手段は燃焼機関9の負荷変動が所定地以上か否かを判断して、所定値以上であれば(ステップS21においてYES)、次のステップS22において、外部負荷を調整し、ステップS23に進む。
所定値以下であれば(ステップS21においてNO)、そのままステップS23に進む。
【0061】
ステップS23では、図示しない制御手段は設備稼動を維持するか否かを判断する。設備稼動を維持するのであれば(ステップS23においてYES)、ステップS1に戻り、維持しないのであれば(ステップS23においてNO)、制御を終了する。
【0062】
図3において(図1をも参照して)、ステップS31において、前記ガス化炉5で発生した燃料ガス、或いは燃料供給源17からの燃料を燃焼機関9へ供給し、コジェネレーションは発電をし(ステップS32)、次のステップS33に進む。
【0063】
ステップS33では、図示しない制御手段は、コジェネネレーション発電量が所定値以上であるか否かを判断する。所定値以上でなければ(ステップS33においてNO)、ステップS31に戻り、所定値以上であれば(ステップS33においてYES)、吸収式冷凍機14に電力及び排熱を供給する(ステップS34)。
電力及び熱を供給された吸収式冷凍機14は冷熱を発生し(ステップS35)、前記真空乾燥機4に冷熱を供給して(ステップS36)、次のステップS37に進む。
【0064】
ステップS37では、制御手段は設備稼動を維持するか否かを判断する。設備稼動を維持するのであれば(ステップS37においてYES)、ステップS31に戻り、維持しないのであれば(ステップS37においてNO)、制御を終了する。
【0065】
図4は、従来技術による汚泥処理システムと、本発明の汚泥処理システムを比較実験した時に得られたデータを基に、本発明の作用効果を表としてまとめた図である。同図によれば、購入電力は従来技術の12000kwに対して、本発明では1830kwと従来技術の凡そ15%であり、エネルギー削減率は19.87%と略20%に達し、二酸化炭素(CO2)の削減率は21.08%と顕著な値を示している。
【0066】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列記する。
(a) 従来は廃棄されていたエネルギーの有効利用、再利用が可能となる。
(b) 省エネルギーの要請に合致する。
(c) コストを低く抑えられ、コストパフォーマンスが良好である。
(d) 悪臭発生が防止出来、周辺環境に優しい(環境への影響が少ない)。
(e) ガス化炉は酸素欠乏環境下で加熱されるため、CO2発生量が少なく、オゾン層破壊を抑制する。
(f) 所謂「新エネルギー」の開発・導入に該当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した汚泥処理装置の概要を示すブロック図。
【図2】本発明を実施した汚泥処理方法を示すフローチャート図。
【図3】本発明を実施した汚泥処理方法の一部の詳細を示すフローチャート図。
【図4】本発明の作用効果を表として示す図。
【図5】従来技術による汚泥処理装置の概要を示すブロック図。

Claims (2)

  1. 供給された含水率が高い汚泥が供給される脱水手段(2)と、その脱水手段(2)で脱水された汚泥を低圧下で乾燥する乾燥手段(4)と、その乾燥手段(4)で乾燥された汚泥を加熱して燃料ガスを発生させるガス化炉(6)と、そのガス化炉(6)を発生した燃料ガスおよび外部燃料源(17)からの燃料が供給される燃焼機関(9)とを備える汚泥処理装置において、前記ガス化炉(6)で発生した燃料ガスの一部が供給されるボイラー(13)を備え、そのボイラー(13)で発生した蒸気を前記乾燥手段(4)の熱源として供給ライン(Y28)が設けられ、前記ガス化炉(6)から発生した燃料ガス供給ライン(Y12)は非燃料成分除去装置(10)を介して燃焼機関(9)に接続され、前記燃料機関(9)から排熱と電力が供給されて冷熱を作る吸収式冷凍機(14)を備え、その吸収式冷凍機(14)で得られた冷熱を乾燥手段(6)に供給するライン(Y125)が設けられ、前記燃焼機関(9)はさらに第1のライン(Y21)を介して前記脱水手段(2)に電気を供給し、第2のライン(Y27)を介して外部負荷(18)に熱および電気を供給し、そして第3のライン(Y22)を介して前記乾燥手段(4)に熱および電気を供給することを特徴とする汚泥処理装置。
  2. 含水率が高い汚泥が供給される脱水手段(2)で脱水し、その脱水した汚泥を乾燥手段(4)で低圧下で乾燥し、その乾燥した汚泥をガス化炉(6)で加熱して燃料ガスを発生させ、その燃焼ガスおよび外部燃料源(17)からの燃料で燃焼機関(9)を運転する汚泥処理方法において、前記燃焼ガスの成分を分析して有効発熱量を計測し(S8)、制御装置により燃焼機関(9)の発電により汚泥処理の全設備を賄うための必要熱量を算出し(S10)、前記ガス化炉(6)からの燃焼ガスの有効発熱量が前記燃焼機関(9)の発電の必要量を満たしていない場合は外部燃料源(17)から燃料を供給し(S12)、満たしていれば前記発生ガスの有効発熱量が外部に相当量の供給ガスとして確保できるか否かが判断され(S13)、確保できれば燃焼ガスの一部を乾燥手段(4)のボイラー(13)に供給し(S14)、確保できなければ外部燃料源(17)からの燃料を燃焼機関(9)に供給し(S16)、燃焼機関(9)の発電量を計測し(S17)、次いで燃焼機関(9)は汚泥処理装置の全設備に電力を供給し(S18)、燃焼機関の発電量が前記全設備を賄える電力量であれば、外部負荷(18)に電力を供給(S20)することを特徴とする汚泥処理方法。
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