JP2001276772A - 総合的有機性廃棄物処理方法及び装置 - Google Patents
総合的有機性廃棄物処理方法及び装置Info
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- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ランニングコストを低減する。化石燃料等を
不要とする。廃水処理を不用とする。有効利用できる乾
燥物を得る。 【解決手段】 湿潤有機性廃棄物をメタン発酵槽１０で
メタン発酵処理し、発生したメタンガスを発電機用燃料
としてガスタービン１６に導入するとともに、廃プラス
チック類などの固形有機性廃棄物をガス化装置１２で熱
分解によりガス化処理し、発生したガス化ガスを発電機
用燃料としてガスタービン１６に導入し、ガスタービン
１６に連結された発電機１８で発生した電力を用いて系
内の装置を稼動させ、ガスタービン１６からの排ガスの
廃熱を利用してメタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物を
乾燥機２２で乾燥処理して乾燥物とする。
不要とする。廃水処理を不用とする。有効利用できる乾
燥物を得る。 【解決手段】 湿潤有機性廃棄物をメタン発酵槽１０で
メタン発酵処理し、発生したメタンガスを発電機用燃料
としてガスタービン１６に導入するとともに、廃プラス
チック類などの固形有機性廃棄物をガス化装置１２で熱
分解によりガス化処理し、発生したガス化ガスを発電機
用燃料としてガスタービン１６に導入し、ガスタービン
１６に連結された発電機１８で発生した電力を用いて系
内の装置を稼動させ、ガスタービン１６からの排ガスの
廃熱を利用してメタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物を
乾燥機２２で乾燥処理して乾燥物とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿潤有機性廃棄物
をメタン発酵させて発生するメタンガスと廃プラスチッ
ク等の固形有機性廃棄物をガス化処理して発生するガス
を発電機に投入して発電し、発電機の発生電力は装置動
力として利用し、発電機からの排ガスはメタン発酵処理
後の湿潤有機性廃棄物を乾燥処理するための熱源として
利用する総合的有機性廃棄物処理方法及び装置に関する
ものである。
をメタン発酵させて発生するメタンガスと廃プラスチッ
ク等の固形有機性廃棄物をガス化処理して発生するガス
を発電機に投入して発電し、発電機の発生電力は装置動
力として利用し、発電機からの排ガスはメタン発酵処理
後の湿潤有機性廃棄物を乾燥処理するための熱源として
利用する総合的有機性廃棄物処理方法及び装置に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】従来から、家畜ふん尿、食品残渣等の湿
潤有機性廃棄物をメタン発酵処理し、発生したメタンガ
スを発電機用燃料として利用する技術が知られている。
この場合、メタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物の廃液
を処理するために、乾燥処理又は高度な廃水処理を行う
必要があった。また、廃プラスチック等の固形有機性廃
棄物をガス化処理して発生するガスを発電機用燃料とし
て利用する技術が知られている。
潤有機性廃棄物をメタン発酵処理し、発生したメタンガ
スを発電機用燃料として利用する技術が知られている。
この場合、メタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物の廃液
を処理するために、乾燥処理又は高度な廃水処理を行う
必要があった。また、廃プラスチック等の固形有機性廃
棄物をガス化処理して発生するガスを発電機用燃料とし
て利用する技術が知られている。
【０００３】特開平４−２８４８９８号公報には、下水
汚泥に厨芥を混入してメタン発酵を行う技術において、
濃縮生汚泥と厨芥の混合スラリーを搾汁した搾汁液をメ
タン発酵させてガス発生効率を良くし、搾汁で分離され
た残渣は堆肥化するという方法及び装置が記載されてい
る。また、特開平１１−２９３２６０号公報には、廃プ
ラスチックのガス化装置として、噴流床式のガス化炉が
開示されている。また、特開平１１−２７０８２３号公
報には、無機汚泥や焼却灰等の発熱量の低い廃棄物と廃
プラスチックやセルロース等の発熱量の高い廃棄物とを
同時にガス化処理することができる廃棄物処理設備が開
示されている。
汚泥に厨芥を混入してメタン発酵を行う技術において、
濃縮生汚泥と厨芥の混合スラリーを搾汁した搾汁液をメ
タン発酵させてガス発生効率を良くし、搾汁で分離され
た残渣は堆肥化するという方法及び装置が記載されてい
る。また、特開平１１−２９３２６０号公報には、廃プ
ラスチックのガス化装置として、噴流床式のガス化炉が
開示されている。また、特開平１１−２７０８２３号公
報には、無機汚泥や焼却灰等の発熱量の低い廃棄物と廃
プラスチックやセルロース等の発熱量の高い廃棄物とを
同時にガス化処理することができる廃棄物処理設備が開
示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述したメタン発酵処
理後の湿潤有機性廃棄物を乾燥させる場合のように、湿
潤性の廃棄物を乾燥処理するためには、乾燥させる水分
の蒸発熱に相当するエネルギー量の化石燃料が必要にな
り、ランニングコストが非常に大きくなる。また、メタ
ン発酵処理で発生するガスを発電機用燃料として利用
し、発電機からの排ガス熱で発酵処理後の廃液を乾燥さ
せようとした場合、湿潤有機性廃棄物のメタン発酵処理
で発生するガスのエネルギーのみでは、発酵処理後の廃
液を全量乾燥させるのに不十分である場合が多い。ま
た、湿潤有機性廃棄物のメタン発酵後の廃液は残存有機
物含量が高く、放流可能な水質にするためには、各種の
工程を組み合わせた高度な廃水処理が必要であった。ま
た、湿潤有機性廃棄物をコンポスト化して堆肥として利
用するケースが多くあったが、全季節を通じて需要がな
く、生産した堆肥の処理に困るケースが多くあった。
理後の湿潤有機性廃棄物を乾燥させる場合のように、湿
潤性の廃棄物を乾燥処理するためには、乾燥させる水分
の蒸発熱に相当するエネルギー量の化石燃料が必要にな
り、ランニングコストが非常に大きくなる。また、メタ
ン発酵処理で発生するガスを発電機用燃料として利用
し、発電機からの排ガス熱で発酵処理後の廃液を乾燥さ
せようとした場合、湿潤有機性廃棄物のメタン発酵処理
で発生するガスのエネルギーのみでは、発酵処理後の廃
液を全量乾燥させるのに不十分である場合が多い。ま
た、湿潤有機性廃棄物のメタン発酵後の廃液は残存有機
物含量が高く、放流可能な水質にするためには、各種の
工程を組み合わせた高度な廃水処理が必要であった。ま
た、湿潤有機性廃棄物をコンポスト化して堆肥として利
用するケースが多くあったが、全季節を通じて需要がな
く、生産した堆肥の処理に困るケースが多くあった。
【０００５】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処
理することにより得られるメタンガスと、廃プラスチッ
ク等の固形有機性廃棄物をガス化処理することにより得
られるガスを発電機で利用し、発電機からの電力で処理
装置を稼動させ、発酵処理後の廃液は発電機からの廃熱
利用で乾燥処理することにより、ランニングコストが低
減するとともに化石燃料等の燃料コストが必要なくな
り、廃水処理のプロセスも必要なく、しかも、得られた
乾燥物を肥料、燃料等に有効利用することができる総合
的有機性廃棄物処理方法及び装置を提供することにあ
る。
で、本発明の目的は、湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処
理することにより得られるメタンガスと、廃プラスチッ
ク等の固形有機性廃棄物をガス化処理することにより得
られるガスを発電機で利用し、発電機からの電力で処理
装置を稼動させ、発酵処理後の廃液は発電機からの廃熱
利用で乾燥処理することにより、ランニングコストが低
減するとともに化石燃料等の燃料コストが必要なくな
り、廃水処理のプロセスも必要なく、しかも、得られた
乾燥物を肥料、燃料等に有効利用することができる総合
的有機性廃棄物処理方法及び装置を提供することにあ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の総合的有機性廃棄物処理方法は、湿潤有
機性廃棄物をメタン発酵処理し、発生したメタンガスを
発電機用燃料として発電機に導入するとともに、固形有
機性廃棄物を熱分解によりガス化処理し、発生したガス
化ガスを発電機用燃料として発電機に導入し、発電機で
発生した電力を用いて系内の装置を稼動させ、発電機か
らの排ガスの廃熱を利用してメタン発酵処理後の湿潤有
機性廃棄物を乾燥処理して乾燥物とするように構成され
ている（図１、図２参照）。
めに、本発明の総合的有機性廃棄物処理方法は、湿潤有
機性廃棄物をメタン発酵処理し、発生したメタンガスを
発電機用燃料として発電機に導入するとともに、固形有
機性廃棄物を熱分解によりガス化処理し、発生したガス
化ガスを発電機用燃料として発電機に導入し、発電機で
発生した電力を用いて系内の装置を稼動させ、発電機か
らの排ガスの廃熱を利用してメタン発酵処理後の湿潤有
機性廃棄物を乾燥処理して乾燥物とするように構成され
ている（図１、図２参照）。
【０００７】上記の本発明の方法において、発電機から
の排ガスの廃熱の一部を、湿潤有機性廃棄物のメタン発
酵処理における加温に利用することが好ましい（図２参
照）。本発明で用いる発電機としては、ガスタービン、
ガスエンジン等の発電機が望ましい。また、上記の本発
明の方法において、メタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄
物を乾燥処理して乾燥物とした後、この乾燥物を成形し
て乾燥成形物とすることが好ましい（図１、図２参
照）。また、これらの本発明の方法においては、例え
ば、湿潤有機性廃棄物として家畜ふん尿、食品残渣、下
水汚泥等が用いられ、固形有機性廃棄物として廃プラス
チック類等が用いられる。
の排ガスの廃熱の一部を、湿潤有機性廃棄物のメタン発
酵処理における加温に利用することが好ましい（図２参
照）。本発明で用いる発電機としては、ガスタービン、
ガスエンジン等の発電機が望ましい。また、上記の本発
明の方法において、メタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄
物を乾燥処理して乾燥物とした後、この乾燥物を成形し
て乾燥成形物とすることが好ましい（図１、図２参
照）。また、これらの本発明の方法においては、例え
ば、湿潤有機性廃棄物として家畜ふん尿、食品残渣、下
水汚泥等が用いられ、固形有機性廃棄物として廃プラス
チック類等が用いられる。
【０００８】本発明の総合的有機性廃棄物処理装置は、
湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処理するメタン発酵槽
と、固形有機性廃棄物を熱分解によりガス化処理するガ
ス化装置と、湿潤有機性廃棄物をメタン発酵槽でメタン
発酵させて発生するメタンガス及び固形有機性廃棄物を
ガス化装置でガス化処理して発生するガス化ガスを燃料
として導入して発電を行う発電機と、メタン発酵槽から
のメタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物を発電機からの
排ガスの廃熱を用いて乾燥処理する乾燥機とを包含して
なることを特徴としている（図１、図２参照）。
湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処理するメタン発酵槽
と、固形有機性廃棄物を熱分解によりガス化処理するガ
ス化装置と、湿潤有機性廃棄物をメタン発酵槽でメタン
発酵させて発生するメタンガス及び固形有機性廃棄物を
ガス化装置でガス化処理して発生するガス化ガスを燃料
として導入して発電を行う発電機と、メタン発酵槽から
のメタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物を発電機からの
排ガスの廃熱を用いて乾燥処理する乾燥機とを包含して
なることを特徴としている（図１、図２参照）。
【０００９】上記の本発明の装置において、発電機で発
生させた電力を用いて系内の全装置を稼動させることが
好ましい。また、上記の本発明の装置において、乾燥機
に接続される発電機の排ガス導管を分岐させてメタン発
酵槽に接続し、発電機からの排ガスの廃熱の一部を用い
てメタン発酵槽の加温を行うことが好ましい（図２参
照）。また、これらの本発明の装置において、乾燥機に
成形機を接続して、乾燥処理したメタン発酵処理後の湿
潤有機性廃棄物を成形して乾燥成形物とすることが好ま
しい（図１、図２参照）。
生させた電力を用いて系内の全装置を稼動させることが
好ましい。また、上記の本発明の装置において、乾燥機
に接続される発電機の排ガス導管を分岐させてメタン発
酵槽に接続し、発電機からの排ガスの廃熱の一部を用い
てメタン発酵槽の加温を行うことが好ましい（図２参
照）。また、これらの本発明の装置において、乾燥機に
成形機を接続して、乾燥処理したメタン発酵処理後の湿
潤有機性廃棄物を成形して乾燥成形物とすることが好ま
しい（図１、図２参照）。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することができる
ものである。図１は、本発明の実施の第１形態による総
合的有機性廃棄物処理方法を実施する装置の概略構成を
示している。なお、図１では、固形物の流れを実線で示
し、ガスの流れを破線で示している。図１に示すよう
に、家畜ふん尿、食品残渣等の湿潤有機性廃棄物をメタ
ン発酵槽１０に供給してメタン発酵処理する。メタン発
酵槽１０では、湿潤有機性廃棄物を嫌気性条件下で３０
〜６０℃程度に加温して保持することによりメタン発酵
が行われる。また、廃プラスチック類などの固形有機性
廃棄物をガス化装置１２に供給してガス化処理する。ガ
ス化装置１２では、廃プラスチック類等を還元雰囲気下
で６００〜１６００℃程度の高温で熱分解する。ガス化
装置１２としては、一例として、噴流床式ガス化炉、キ
ルン炉方式、流動床炉方式等の熱分解ガス化炉等が用い
られる。
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することができる
ものである。図１は、本発明の実施の第１形態による総
合的有機性廃棄物処理方法を実施する装置の概略構成を
示している。なお、図１では、固形物の流れを実線で示
し、ガスの流れを破線で示している。図１に示すよう
に、家畜ふん尿、食品残渣等の湿潤有機性廃棄物をメタ
ン発酵槽１０に供給してメタン発酵処理する。メタン発
酵槽１０では、湿潤有機性廃棄物を嫌気性条件下で３０
〜６０℃程度に加温して保持することによりメタン発酵
が行われる。また、廃プラスチック類などの固形有機性
廃棄物をガス化装置１２に供給してガス化処理する。ガ
ス化装置１２では、廃プラスチック類等を還元雰囲気下
で６００〜１６００℃程度の高温で熱分解する。ガス化
装置１２としては、一例として、噴流床式ガス化炉、キ
ルン炉方式、流動床炉方式等の熱分解ガス化炉等が用い
られる。
【００１１】メタン発酵槽１０で発生したメタンガスを
発電機用燃料として燃焼器１４に導入し燃焼させる。図
示を省略しているが、メタン発酵槽１０からのガスは、
ガス精製装置で脱硫、酸洗浄、アルカリ洗浄等して除湿
した後、燃焼器１４に導入される。また、ガス化装置１
２からのガス化ガス（可燃性ガス）を発電機用燃料とし
て燃焼器１４に導入し燃焼させる。この場合も、ガス化
装置１２からのガスは、ガス精製装置（図示略）で脱
硫、酸洗浄、アルカリ洗浄等して除湿した後、燃焼器１
４に導入される。なお、ガス精製装置は、それぞれに設
けても良いし、共通化しても良い。メタン発酵槽１０で
発生したメタンガス及びガス化装置１２からのガス化ガ
スを燃焼器１４で燃焼させて高温の燃焼ガスを発生さ
せ、この燃焼ガスをガスタービン１６に導入して発電機
１８で発電を行う。ガスタービン１６には空気圧縮機２
０が同軸に連結されており、圧縮空気は燃焼用空気とし
て燃焼器１４へ供給される。ガスタービン発電機の発生
電力は、装置動力として利用することができ、プロセス
中の必要エネルギーに対し従来のメタン発酵発生ガスだ
けでは不十分な場合でも、廃プラスチック等のガス化ガ
スのエネルギーが加わるため、化石燃料等を使うことな
く、全処理装置を稼動させることが可能となる。また、
余剰電力は売電することもできる。なお、発電機として
は、ガスタービン発電機の他に、例えば、ガスエンジン
発電機等を用いることが可能である。
発電機用燃料として燃焼器１４に導入し燃焼させる。図
示を省略しているが、メタン発酵槽１０からのガスは、
ガス精製装置で脱硫、酸洗浄、アルカリ洗浄等して除湿
した後、燃焼器１４に導入される。また、ガス化装置１
２からのガス化ガス（可燃性ガス）を発電機用燃料とし
て燃焼器１４に導入し燃焼させる。この場合も、ガス化
装置１２からのガスは、ガス精製装置（図示略）で脱
硫、酸洗浄、アルカリ洗浄等して除湿した後、燃焼器１
４に導入される。なお、ガス精製装置は、それぞれに設
けても良いし、共通化しても良い。メタン発酵槽１０で
発生したメタンガス及びガス化装置１２からのガス化ガ
スを燃焼器１４で燃焼させて高温の燃焼ガスを発生さ
せ、この燃焼ガスをガスタービン１６に導入して発電機
１８で発電を行う。ガスタービン１６には空気圧縮機２
０が同軸に連結されており、圧縮空気は燃焼用空気とし
て燃焼器１４へ供給される。ガスタービン発電機の発生
電力は、装置動力として利用することができ、プロセス
中の必要エネルギーに対し従来のメタン発酵発生ガスだ
けでは不十分な場合でも、廃プラスチック等のガス化ガ
スのエネルギーが加わるため、化石燃料等を使うことな
く、全処理装置を稼動させることが可能となる。また、
余剰電力は売電することもできる。なお、発電機として
は、ガスタービン発電機の他に、例えば、ガスエンジン
発電機等を用いることが可能である。
【００１２】メタン発酵槽１０からのメタン発酵処理後
の湿潤有機性廃棄物の廃液は、乾燥機２２で乾燥処理す
る。乾燥機２２の乾燥熱エネルギーは、ガスタービン発
電機の廃熱、すなわち、ガスタービン１６からの排ガス
熱であり、ガスタービン１６からの排ガスは排ガス導管
２４を介して乾燥機２２に導入される。乾燥機２２とし
ては、一例として、気流乾燥機、熱風式乾燥機、通気乾
燥機、噴霧乾燥機等が用いられる。メタン発酵発生ガス
及び廃プラスチック等のガス化ガスを発電機用燃料とし
て利用し、ガスタービン発電機の廃熱をメタン発酵処理
後の廃液の乾燥処理に利用することにより、化石燃料等
を新規に投入することなく、湿潤有機性廃棄物の全量を
水分含量の低い乾燥物にすることが可能となる。メタン
発酵処理後の全液を乾燥処理すれば、水処理プロセスは
必要なくなり、無排水型処理装置が実現できる。乾燥機
２２で得られた乾燥物は、成形機２６で成形処理して乾
燥成形物として有効利用される。成形機２６としては、
例えば、スクリュー押出式、リング・ダイ方式、ディス
ク・ダイ方式等の各種の方式を採用することができる。
なお、乾燥物を成形しない場合もある。メタン発酵後の
有機物を乾燥したものは、臭気発生が少なく、かつ長期
安定性が高く、貯蔵や流通等に便利であり、肥料や燃料
等に有効利用することができる。乾燥機２２から排出さ
れる乾燥排ガスは、排ガス処理装置２８で脱臭処理、脱
塵処理等の処理をされた後、大気中に放出される。排ガ
ス処理装置２８としては、一例として、バグフィルター
式、吸着式、洗浄式、生物脱臭式等の処理装置が用いら
れる。
の湿潤有機性廃棄物の廃液は、乾燥機２２で乾燥処理す
る。乾燥機２２の乾燥熱エネルギーは、ガスタービン発
電機の廃熱、すなわち、ガスタービン１６からの排ガス
熱であり、ガスタービン１６からの排ガスは排ガス導管
２４を介して乾燥機２２に導入される。乾燥機２２とし
ては、一例として、気流乾燥機、熱風式乾燥機、通気乾
燥機、噴霧乾燥機等が用いられる。メタン発酵発生ガス
及び廃プラスチック等のガス化ガスを発電機用燃料とし
て利用し、ガスタービン発電機の廃熱をメタン発酵処理
後の廃液の乾燥処理に利用することにより、化石燃料等
を新規に投入することなく、湿潤有機性廃棄物の全量を
水分含量の低い乾燥物にすることが可能となる。メタン
発酵処理後の全液を乾燥処理すれば、水処理プロセスは
必要なくなり、無排水型処理装置が実現できる。乾燥機
２２で得られた乾燥物は、成形機２６で成形処理して乾
燥成形物として有効利用される。成形機２６としては、
例えば、スクリュー押出式、リング・ダイ方式、ディス
ク・ダイ方式等の各種の方式を採用することができる。
なお、乾燥物を成形しない場合もある。メタン発酵後の
有機物を乾燥したものは、臭気発生が少なく、かつ長期
安定性が高く、貯蔵や流通等に便利であり、肥料や燃料
等に有効利用することができる。乾燥機２２から排出さ
れる乾燥排ガスは、排ガス処理装置２８で脱臭処理、脱
塵処理等の処理をされた後、大気中に放出される。排ガ
ス処理装置２８としては、一例として、バグフィルター
式、吸着式、洗浄式、生物脱臭式等の処理装置が用いら
れる。
【００１３】図２は、本発明の実施の第２形態による総
合的有機性廃棄物処理方法を実施する装置の概略構成を
示している。本実施の形態は、乾燥機２２に接続される
ガスタービン１６の排ガス導管２４を分岐させ、この分
岐排ガス導管３０をメタン発酵槽１０に接続して、ガス
タービン発電機の排ガス熱でメタン発酵槽１０の加温を
行うようにしたものである。分岐排ガス導管３０を通っ
てメタン発酵槽１０の加温に利用された後の排ガスは、
排ガス処理装置２８で処理される。他の構成及び作用
は、実施の第１形態の場合と同様である。
合的有機性廃棄物処理方法を実施する装置の概略構成を
示している。本実施の形態は、乾燥機２２に接続される
ガスタービン１６の排ガス導管２４を分岐させ、この分
岐排ガス導管３０をメタン発酵槽１０に接続して、ガス
タービン発電機の排ガス熱でメタン発酵槽１０の加温を
行うようにしたものである。分岐排ガス導管３０を通っ
てメタン発酵槽１０の加温に利用された後の排ガスは、
排ガス処理装置２８で処理される。他の構成及び作用
は、実施の第１形態の場合と同様である。
【００１４】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 （１） 湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処理することに
より得られるメタンガスと、廃プラスチック等の固形有
機性廃棄物をガス化処理することにより得られるガス化
ガス（可燃性ガス）をガスタービン、ガスエンジン等の
発電機で利用するため、ランニングコストが低減する。 （２） ガスタービン、ガスエンジン等の発電機からの
電力で全処理装置を稼動させることが可能になり、しか
も、余剰電力は売電できる。 （３） メタン発酵処理後の廃液はガスタービン、ガス
エンジン等の発電機からの廃熱利用で乾燥処理するた
め、化石燃料等の燃料コストが必要なくなる。すなわ
ち、化石燃料等を新規に投入することなく、湿潤有機性
廃棄物の全量を乾燥物にすることが可能となる。 （４） メタン発酵処理後の廃液を全量乾燥処理すれ
ば、設備費及び運転費用が高い廃水処理が全く不用とな
る。すなわち、水処理プロセスが必要ない無排水型処理
装置が実現できる。 （５） メタン発酵処理後の有機物から得られる乾燥物
は、水分含量が低く、臭気発生が少なく、かつ長期安定
性が高く、貯蔵や流通等に便利であり、有効利用性が広
がる。この乾燥物は肥料や燃料等に有効利用することが
できる。 （６） ガスタービン、ガスエンジン等の発電機からの
排ガス熱を、湿潤有機性廃棄物のメタン発酵処理におけ
る加温に利用する場合は、廃熱の有効利用を図ることが
できる。 （７） 発電機用燃料として利用されるガスの発生源と
なる湿潤有機性廃棄物や廃プラスチック等の固形有機性
廃棄物は、もともと廃棄処理が必要なものであることか
ら、ランニングコストが極めて低減される。
で、つぎのような効果を奏する。 （１） 湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処理することに
より得られるメタンガスと、廃プラスチック等の固形有
機性廃棄物をガス化処理することにより得られるガス化
ガス（可燃性ガス）をガスタービン、ガスエンジン等の
発電機で利用するため、ランニングコストが低減する。 （２） ガスタービン、ガスエンジン等の発電機からの
電力で全処理装置を稼動させることが可能になり、しか
も、余剰電力は売電できる。 （３） メタン発酵処理後の廃液はガスタービン、ガス
エンジン等の発電機からの廃熱利用で乾燥処理するた
め、化石燃料等の燃料コストが必要なくなる。すなわ
ち、化石燃料等を新規に投入することなく、湿潤有機性
廃棄物の全量を乾燥物にすることが可能となる。 （４） メタン発酵処理後の廃液を全量乾燥処理すれ
ば、設備費及び運転費用が高い廃水処理が全く不用とな
る。すなわち、水処理プロセスが必要ない無排水型処理
装置が実現できる。 （５） メタン発酵処理後の有機物から得られる乾燥物
は、水分含量が低く、臭気発生が少なく、かつ長期安定
性が高く、貯蔵や流通等に便利であり、有効利用性が広
がる。この乾燥物は肥料や燃料等に有効利用することが
できる。 （６） ガスタービン、ガスエンジン等の発電機からの
排ガス熱を、湿潤有機性廃棄物のメタン発酵処理におけ
る加温に利用する場合は、廃熱の有効利用を図ることが
できる。 （７） 発電機用燃料として利用されるガスの発生源と
なる湿潤有機性廃棄物や廃プラスチック等の固形有機性
廃棄物は、もともと廃棄処理が必要なものであることか
ら、ランニングコストが極めて低減される。
【図１】本発明の実施の第１形態による総合的有機性廃
棄物処理方法を実施する装置を示す系統的概略構成図で
ある。
棄物処理方法を実施する装置を示す系統的概略構成図で
ある。
【図２】本発明の実施の第２形態による総合的有機性廃
棄物処理方法を実施する装置を示す系統的概略構成図で
ある。
棄物処理方法を実施する装置を示す系統的概略構成図で
ある。
１０ メタン発酵槽 １２ ガス化装置 １４ 燃焼器 １６ ガスタービン １８ 発電機 ２０ 空気圧縮機 ２２ 乾燥機 ２４ 排ガス導管 ２６ 成形機 ２８ 排ガス処理装置 ３０ 分岐排ガス導管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ１０Ｊ 3/00 Ｆ０２Ｃ 3/28 Ｃ１０Ｌ 3/00 6/00 Ｂ Ｆ０１Ｎ 5/02 6/18 Ｚ Ｆ０２Ｃ 3/28 Ｂ０９Ｂ 3/00 Ｃ 6/00 ＺＡＢＤ 6/18 Ｃ１０Ｌ 3/00 Ｚ (72)発明者 尾崎 弘憲 神戸市中央区東川崎町１丁目１番３号 川 崎重工業株式会社神戸本社内 (72)発明者 高垣 一良 兵庫県明石市川崎町１番１号 川崎重工業 株式会社明石工場内 Ｆターム(参考） 4D004 AA01 BA03 BA04 CA14 CA18 CA27 CA42 CA48 CB31 DA02 DA03 DA06 4D059 AA01 AA03 AA07 BA12 BK01 BK09 BK10 CA07 CA12 CC01 EA06 EB06
Claims (8)
- 【請求項１】 湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処理し、
発生したメタンガスを発電機用燃料として発電機に導入
するとともに、固形有機性廃棄物を熱分解によりガス化
処理し、発生したガス化ガスを発電機用燃料として発電
機に導入し、発電機で発生した電力を用いて系内の装置
を稼動させ、発電機からの排ガスの廃熱を利用してメタ
ン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物を乾燥処理して乾燥物
とすることを特徴とする総合的有機性廃棄物処理方法。 - 【請求項２】 発電機からの排ガスの廃熱の一部を、湿
潤有機性廃棄物のメタン発酵処理における加温に利用す
る請求項１記載の総合的有機性廃棄物処理方法。 - 【請求項３】 メタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物を
乾燥処理して乾燥物とした後、この乾燥物を成形して乾
燥成形物とする請求項１又は２記載の総合的有機性廃棄
物処理方法。 - 【請求項４】 湿潤有機性廃棄物が家畜ふん尿、食品残
渣及び下水汚泥の少なくともいずれかであり、固形有機
性廃棄物が廃プラスチック類である請求項１、２又は３
記載の総合的有機性廃棄物処理方法。 - 【請求項５】 湿潤有機性廃棄物をメタン発酵処理する
メタン発酵槽と、 固形有機性廃棄物を熱分解によりガス化処理するガス化
装置と、 湿潤有機性廃棄物をメタン発酵槽でメタン発酵させて発
生するメタンガス及び固形有機性廃棄物をガス化装置で
ガス化処理して発生するガス化ガスを燃料として導入し
て発電を行う発電機と、 メタン発酵槽からのメタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄
物を発電機からの排ガスの廃熱を用いて乾燥処理する乾
燥機とを包含してなることを特徴とする総合的有機性廃
棄物処理装置。 - 【請求項６】 発電機で発生させた電力を用いて系内の
装置を稼動させるようにした請求項５記載の総合的有機
性廃棄物処理装置。 - 【請求項７】 乾燥機に接続される発電機の排ガス導管
を分岐させてメタン発酵槽に接続し、発電機からの排ガ
スの廃熱の一部を用いてメタン発酵槽の加温が行えるよ
うにした請求項５又は６記載の総合的有機性廃棄物処理
装置。 - 【請求項８】 乾燥機に成形機を接続して、乾燥処理し
たメタン発酵処理後の湿潤有機性廃棄物を成形して乾燥
成形物が得られるようにした請求項５、６又は７記載の
総合的有機性廃棄物処理装置。
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| JP2000094065A JP2001276772A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 総合的有機性廃棄物処理方法及び装置 |
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