JP2020097497A - 水素ガス回収システム - Google Patents

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三香子 北野
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    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Abstract

【課題】放熱利用のための発電装置を有さず、水素発酵装置及びメタン発酵装置を用いた、熱効率のよい水素ガス回収システムを提供する。【解決手段】水素ガス回収システム1は、水素ガス26と酢酸含有物質25とを生成する水素発酵槽20と、メタン発酵ガス37を生成するメタン発酵装置30と、水素ガス42を含む改質ガスを生成する改質器40と、改質器40を加熱する改質器加熱装置50と、水素発酵槽20に供給する有機物含有物質64とを熱交換する熱交換器60と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、水素ガス回収システムに関する。
従来、ICリアクタ等のメタン発酵装置を用い、食品排水等に含まれる有機物を処理するとともにメタンガスを取り出す技術が知られている。また、メタンガスを改質することにより水素ガスを取り出す技術も知られている。さらに、水素発酵装置を用い、有機物を処理するとともに水素ガスを取り出す技術も知られている。回収された水素ガスは、例えば、燃料電池等に用いることができる。
なお、上記メタン発酵装置でのメタン発酵及び水素発酵装置での水素発酵は、通常、数十℃の加熱下で行われる。このため、メタン発酵装置又は水素発酵装置では、システム全体での熱効率が高いことが好ましい。
これに対し、特許文献1には、ガスタービン発電機の排ガス熱でメタン発酵槽の加温を行う有機性廃棄物処理装置が開示されている。特許文献2には、メタン発酵槽とVPSA(真空圧力スイング吸着法)装置と改質炉とを備える廃棄物複合ガス化処理システムが開示されている。特許文献3には、メタン発酵槽と改質器とを備え、改質ガス凝縮水をメタン発酵槽に戻すバイオガス水素ガス製造装置が開示されている。
特許文献4には、水素ガス資化性メタン生産菌培養タンクで生成したメタンの一部を、水蒸気発生の熱源として熱分解装置に戻すバイオマス熱分解生成ガス処理装置が開示されている。特許文献5には、水素発酵装置が開示されている。
特開2001−276772号公報 特許第4662338号公報 特許第4453337号公報 特開2000−140621号公報 特許第5374044号公報
しかしながら、特許文献1に記載された装置は、ガスタービン等の発電装置の設備が不要なシステムに用いることができない。特許文献2に記載された装置は、改質炉の廃熱が再利用されず、熱利用が十分でない。特許文献3に記載された装置は、改質ガス凝縮水をメタン発酵槽1に戻すため、改質ガスの熱利用が十分でない。特許文献4に記載された装置は、メタンガスを改質するシステムに用いることができない。特許文献5に記載された装置は、メタン発酵装置を有するシステムに用いることができない。
本開示は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。本開示の目的は、放熱利用のための発電装置を有さず、水素発酵装置及びメタン発酵装置を用いた、熱効率のよい水素ガス回収システムを提供することにある。
本開示の第1の態様に係る水素ガス回収システムは、有機物含有物質中の有機物を水素発酵により分解して水素ガスと酢酸含有物質とを生成する水素発酵槽と、前記水素発酵槽で得られた酢酸含有物質をメタン発酵させることにより、メタンを含むメタン発酵ガスを生成するメタン発酵装置と、前記メタン発酵ガスの一部を改質用ガスとし、この改質用ガスを改質して水素ガスと二酸化炭素とを含む改質ガスを生成する改質器と、前記メタン発酵ガスの残部を燃焼用ガスとし、この燃焼用ガスを燃焼させて前記改質器を加熱しかつ二酸化炭素を含む燃焼ガスを生成する改質器加熱装置と、前記改質ガスから水素ガスを除去して得られる水素除去ガスを含む二酸化炭素含有ガスの一部である戻り二酸化炭素含有ガスと、前記水素発酵槽に供給する有機物含有物質とを熱交換する熱交換器と、を備えることを特徴とする。
本開示の第2の態様に係る水素ガス回収システムは、第1の態様に係る水素ガス回収システムにおいて、前記改質用ガスと前記燃焼用ガスとの合計モル数に対する改質用ガスのモル数の比率である改質率が、70〜90%であることを特徴とする。
本開示の第3の態様に係る水素ガス回収システムは、第1又は第2の態様に係る水素ガス回収システムにおいて、前記水素発酵の効率が50〜70%であることを特徴とする。
本開示の第4の態様に係る水素ガス回収システムは、第1〜第3のいずれかの態様に係る水素ガス回収システムにおいて、前記メタン発酵の効率が70〜90%であることを特徴とする。
本開示の第5の態様に係る水素ガス回収システムは、第1〜第4のいずれかの態様に係る水素ガス回収システムにおいて、前記有機物含有物質中の有機物がグルコースを含むことを特徴とする。
本開示の第6の態様に係る水素ガス回収システムは、第1〜第5のいずれかの態様に係る水素ガス回収システムにおいて、前記酢酸含有物質がグルコースを含むことを特徴とする。
本開示によれば、放熱利用のための発電装置を有さず、水素発酵装置及びメタン発酵装置を用いた、熱効率のよい水素ガス回収システムが提供される。
実施形態に係る水素ガス回収システムを示す図である。 実施形態に係る水素ガス回収システムの、水素発酵効率X、メタン発酵効率Xの場合の水素ガス発生量を示すグラフである。 水素ガス回収量の違いを示すグラフである。 改質放熱の再利用があるときの必要エネルギー量の違いを示すグラフである。 改質放熱の再利用がないときの必要エネルギー量の違いを示すグラフである。
以下、図面を用いて実施形態に係る水素ガス回収システムについて詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る水素ガス回収システムを示す図である。
図1に示すように、水素ガス回収システム1は、水素発酵槽20と、メタン発酵装置30と、改質器40と、改質器加熱装置50と、熱交換器60とを備える。水素ガス回収システム1は、有機物含有物質64を原料とし、水素発酵槽20で水素ガス26を取り出すとともに、メタン発酵装置30で取り出したメタン発酵ガス37を改質器40で改質することで水素ガス42をさらに取り出すシステムである。
水素ガス回収システム1において、水素発酵槽20での水素発酵及びメタン発酵装置30でのメタン発酵は、通常、数十℃の加熱下で行われる。一方、改質器加熱装置50で加熱された改質器40での改質は、例えば、500〜700℃程度の加熱下で行われる。水素ガス回収システム1は、改質器40の有する熱を有効利用して水素発酵槽20に導入する有機物含有物質64を加熱して水素ガス回収システム1全体の熱効率を高くするシステムである。以下、水素ガス回収システム1について詳細に説明する。
(有機物投入部)
水素ガス回収システム1は、原料である有機物含有物質64を水素ガス回収システム1内に投入する有機物投入部10を備える。有機物投入部10中の有機物含有物質64は、熱交換器60を介して水素発酵槽20に移送される。
ここで、有機物含有物質64とは、有機物を含む物質である。有機物含有物質64は、例えば、有機物と、水分とを含む。有機物含有物質64に含まれる有機物としては、例えば、グルコースC12、ラクトースC122211等の糖類が用いられる。このうち、グルコースは、水素発酵槽20での水素発酵の効率がよいため好ましい。以下においてはグルコースでの例を示すが,これに限定されず,ラクトースでも同様に考えられ,他の有機化合物でもよい。グルコースの水素発酵を、下記式(H1)に示す。
[化1]
水素発酵(グルコース由来):
12+2HO→2CO+2CHCOOH+4H (H1)
有機物含有物質64は、少なくともグルコース等の糖類を含むことが好ましい。有機物含有物質64がグルコースを含む場合、有機物含有物質64は、全有機物中のグルコースの含有量が、好ましくは70質量%〜100質量%、より好ましくは80質量%〜100質量%である。また、有機物含有物質64は、全有機物中のグルコースの含有量が、さらに好ましくは90質量%〜100質量%、特に好ましくは95質量%〜100質量%である。ここで、全有機物とは、有機物含有物質64から無機化合物を除いた残部を意味する。例えば、有機物含有物質64が有機物と水と無機固形物質とからなる場合、全有機物は、有機物含有物質64から水と無機固形物質とを除いた残部を意味する。
なお、有機物含有物質64は、流動性を付与するために、水等を含んでいてもよい。有機物含有物質64が水を含む場合、全有機物の濃度は、CODが、通常数千mg/L〜数万mg/Lである。全有機物の濃度が上記範囲内にあると、水素発酵槽20での水素発酵の効率がよいため好ましい。
(熱交換器)
水素ガス回収システム1では、有機物投入部10中の有機物含有物質64が、熱交換器60を介して水素発酵槽20に移送される。熱交換器60では、低温の有機物含有物質64と高温の戻り二酸化炭素含有ガス48との間で熱交換することにより、低温の有機物含有物質64が加熱されて高温の有機物含有物質65が得られるようになっている。
熱交換器60の熱交換の態様としては、特に限定されない。有機物含有物質64と戻り二酸化炭素含有ガス48とが非接触で熱交換してもよいし、有機物含有物質64と戻り二酸化炭素含有ガス48とが接触して熱交換してもよい。有機物含有物質64と戻り二酸化炭素含有ガス48とが接触して熱交換する態様としては、例えば、有機物含有物質64と戻り二酸化炭素含有ガス48とを混合する態様が用いられる。
戻り二酸化炭素含有ガス48は、改質器40から排出された二酸化炭素含有ガス47から分岐された、少なくとも二酸化炭素COを含む高温のガスであり、場合により水を含む。戻り二酸化炭素含有ガス48に含まれる二酸化炭素COは、濃度が高いと式(H1)で表されるグルコースの水素発酵を阻害する可能性があるが、濃度が低い場合はグルコースの水素発酵を実質的に阻害しない。このため、熱交換器60の熱交換は、有機物含有物質64と戻り二酸化炭素含有ガス48とが非接触で熱交換する態様であってもよいし接触して熱交換する態様であってもよい。
水素ガス回収システム1は、改質ガスから水素ガス42を除去して得られる水素除去ガスを含む二酸化炭素含有ガス47の一部である戻り二酸化炭素含有ガス48と、水素発酵槽20に供給する有機物含有物質64と、を熱交換する熱交換器60を備える。ここで、水素除去ガスとは、改質器40で生成される改質ガスから水素ガス42を除去して得られるガスであり、二酸化炭素を含む。また、二酸化炭素含有ガス47とは、水素除去ガスを少なくとも含むガスである。二酸化炭素含有ガス47は、水素除去ガス以外の成分、例えば、改質器加熱装置50で生成される燃焼ガスを含んでいてもよい。改質器加熱装置50で生成される燃焼ガスは、改質器40で生成される改質ガスと同様に二酸化炭素を含むため、改質ガスと燃焼ガスとの混合ガスも、通常、十分な濃度の二酸化炭素を含むガスとなる。
高温の戻り二酸化炭素含有ガス48の温度は、例えば、100〜800℃である。水素発酵槽20での水素発酵は、通常、数十℃の加熱下で行われるため、熱交換器60で低温の有機物含有物質64が加熱されると、加熱されない場合に比較して、水素ガス回収システム1の熱効率が向上する。
水素ガス回収システム1では、有機物投入部10と熱交換器60との間に熱交換器導入ライン62が設けられており、有機物投入部10中の有機物含有物質64が熱交換器導入ライン62を介して熱交換器60に導入されるようになっている。また、熱交換器60と水素発酵槽20との間には熱交換器排出ライン63が設けられており、有機物含有物質64が熱交換器60で加熱されて得られる有機物含有物質65が熱交換器排出ライン63を介して水素発酵槽20に導入されるようになっている。なお、有機物含有物質65と有機物含有物質64との差異は有機物含有物質65が有機物含有物質64よりも高温であることにあり、両者の組成は実質的に同一である。
(水素発酵槽)
水素ガス回収システム1では、水素発酵槽20に移送された有機物含有物質65中の有機物が水素発酵により分解されて水素ガス26と酢酸含有物質25とが生成される。具体的には、水素ガス回収システム1は、有機物含有物質64、65中の有機物を水素発酵により分解して水素ガス26と酢酸含有物質25とを生成する水素発酵槽20を備える。有機物含有物質64、65中の有機物がグルコースを含む場合、水素発酵槽20でのグルコースの水素発酵は下記式(H1)のとおりである。
[化2]
水素発酵(グルコース由来):
12+2HO→2CO+2CHCOOH+4H (H1)
水素発酵槽20には、有機物含有物質65を水素発酵槽20に導入するための熱交換器排出ライン63が設けられる。また、水素発酵槽20には、水素発酵槽20で生成した酢酸含有物質25を排出するための水素発酵槽排出ライン23と、水素発酵槽20で生成した水素ガス26を取り出すための水素発酵槽水素ガス取り出しライン24と、が設けられる。
ここで、水素ガス26とは、水素発酵槽20での水素発酵により上記式(H1)の反応で生成された水素ガスである。水素ガス26は水素発酵槽水素ガス取り出しライン24を介して回収される。
また、酢酸含有物質25とは、水素発酵槽20での水素発酵により上記式(H1)の反応で生成された酢酸CHCOOHを含む物質である。なお、水素ガス回収システム1では、通常、水素発酵槽20での水素発酵の効率を100%とはせず、100%未満、例えば50〜70%とする。このため、酢酸含有物質25は、式(H1)の生成物である酢酸に加えて、式(H1)の原料であるグルコースC12等の有機物も含む。酢酸含有物質25はメタン発酵のために水素発酵槽排出ライン23を介してメタン発酵装置30に移送される。
(メタン発酵装置)
水素ガス回収システム1では、メタン発酵装置30に移送された酢酸含有物質25中の酢酸及び有機物がメタン発酵により分解されてメタン発酵ガス37と処理後有機物38とが生成される。具体的には、水素ガス回収システム1は、水素発酵槽20で得られた酢酸含有物質25をメタン発酵させることによりメタンを含むメタン発酵ガス37を生成するメタン発酵装置30を備える。メタン発酵装置30としては、例えば、ICリアクタが用いられる。
酢酸含有物質25中に含まれる酢酸及び有機物のうち、有機物がグルコースを含む場合、メタン発酵装置30での酢酸及びグルコースのメタン発酵は、それぞれ下記式(M1)及び(M2)のとおりである。
[化3]
メタン発酵(酢酸由来):
CHCOOH→CH+CO (M1)
[化4]
メタン発酵(グルコース由来):
12→3CH+3CO (M2)
メタン発酵装置30には、酢酸含有物質25をメタン発酵装置30に導入するための水素発酵槽排出ライン23が設けられる。また、メタン発酵装置30には、メタン発酵装置30で生成したメタン発酵ガス37を取り出すためのメタン発酵ガス取り出しライン33と、メタン発酵装置30で生成した処理後有機物38を排出するための処理後有機物排出ライン34とが設けられる。
ここで、メタン発酵ガス37とは、メタン発酵装置30での上記式(M1)及び(M2)のメタン発酵反応で生成された、メタンCHと二酸化炭素含有ガスCOとを含むガスである。なお、メタン発酵ガス37はガスであるため、固体状又は液状の処理後有機物38と分離されている。メタン発酵ガス37はメタン発酵ガス取り出しライン33を介してメタン発酵装置30から取り出される。
なお、水素ガス回収システム1では、通常、メタン発酵装置30でのメタン発酵の効率を100%とはせず、100%未満、例えば70〜90%とする。このため、メタン発酵装置30では、式(M1)及び(M2)の生成物であるメタン発酵ガス37に加え、式(M1)及び(M2)の原料を含む処理後有機物38が生じる。処理後有機物38は、通常、酢酸含有物質25と同様に、酢酸、及びグルコース等の有機物を含む。ただし、処理後有機物38中の酢酸及び有機物の濃度は、通常、酢酸含有物質25よりも小さくなる。処理後有機物38は処理後有機物排出ライン34を介してメタン発酵装置30から取り出される。
なお、処理後有機物38は固体状又は液状であり、ガス状のメタン発酵ガス37と分離された後に取り出される。処理後有機物38中の酢酸及び有機物の濃度は、酢酸含有物質25に比べて小さいため、取り出された処理後有機物38は、例えば、好気処理等で処理可能である。
メタン発酵装置30に設けられたメタン発酵ガス取り出しライン33は、メタン発酵ガス分岐部31で、改質用ガス導入ライン35と燃焼用ガス導入ライン55とに分岐される。改質用ガス導入ライン35は改質器40に接続され、燃焼用ガス導入ライン55は改質器加熱装置50に接続される。具体的には、水素ガス回収システム1は、メタン発酵ガス37の一部を改質用ガス39とし、かつメタン発酵ガス37の残部を燃焼用ガス59とするメタン発酵ガス分岐部31を備える。
メタン発酵装置30から排出されたメタン発酵ガス37は、メタン発酵ガス分岐部31で、改質器40に導入される改質用ガス39と、改質器加熱装置50に導入される燃焼用ガス59とに分岐される。なお、改質用ガス39及び燃焼用ガス59の組成は、メタン発酵ガス37と同一である。改質用ガス39及び燃焼用ガス59は、メタンCHと二酸化炭素含有ガスCOとを含むガスである。
(改質器)
水素ガス回収システム1では、改質器40に移送された改質用ガス39中のメタンCHが改質されることにより、水素ガス42と二酸化炭素とを含む改質ガスが生成される。具体的には、水素ガス回収システム1は、メタン発酵ガス37の一部を改質用ガス39とし、この改質用ガス39を改質して水素ガス42と二酸化炭素とを含む改質ガスを生成する改質器40を備える。改質器40での改質反応は下記式(R1)のとおりである。
[化5]
改質:
CH+2HO→CO+4H (R1)
改質器40では、式(R1)に示すように、改質用ガス39中のメタンCHが改質されることにより、水素ガス42と二酸化炭素COとを含む改質ガスが生成される。水素ガス42は改質器水素ガス取り出しライン43を介して回収される。
改質ガスは、水素ガス42が除去されると二酸化炭素を含むガスである水素除去ガスが得られる。すなわち、改質ガスから水素ガス42を除去して得られるガスが水素除去ガスである。水素除去ガスは、水素ガス42を実質的に含まず、かつ二酸化炭素を含む高温のガスになっている。改質ガス、水素ガス42及び水素除去ガスは、水分を含むことがある。
改質器40には、改質用ガス39を改質器40に導入するための改質用ガス導入ライン35が設けられる。また、改質器40には、改質器40で生成された改質ガス中の水素ガス42を外部に取り出すための改質器水素ガス取り出しライン43が設けられる。さらに、改質器40には、改質ガスから水素ガス42を除去して得られる水素除去ガスを排出するための二酸化炭素含有ガス排出ライン44が設けられる。
二酸化炭素含有ガス排出ライン44に排出された水素除去ガスは、そのまま用いること、又は必要により改質器加熱装置50で生成した燃焼ガスと混合されることにより、二酸化炭素含有ガス47となる。
(改質器加熱装置)
水素ガス回収システム1において、改質器40での式(R1)の改質反応は、通常500〜700℃の加熱下で行われる。このため、水素ガス回収システム1では、改質器40を加熱するための改質器加熱装置50が設けられる。具体的には、水素ガス回収システム1は、メタン発酵ガス37の残部を燃焼用ガス59とし、この燃焼用ガス59を燃焼させて改質器40を加熱しかつ二酸化炭素を含む燃焼ガスを生成する改質器加熱装置50を備える。改質器加熱装置50としては、例えば、バーナーが用いられる。改質器加熱装置50での燃焼の主反応は下記式(B1)のとおりである。
[化6]
燃焼:
CH+O→CO+2HO (B1)
改質器加熱装置50には、燃焼用ガス59を改質器加熱装置50に導入するための燃焼用ガス導入ライン55が設けられる。
改質器加熱装置50では、式(B1)に示すように、燃焼用ガス59中のメタンCHが燃焼することにより、二酸化炭素COと水とを含む燃焼ガスが生成される。燃焼ガスは、二酸化炭素COを含む高温のガスである。燃焼ガスは、このまま大気中に放出してもよいが、必要により、水素除去ガスと混合して二酸化炭素含有ガス47を生成してもよい。
燃焼ガスは、二酸化炭素COを含む高温のガスであるという点で、改質器40で得られる水素除去ガスと同様である。このため、必要により、水素除去ガスに燃焼ガスを混合することにより、燃焼ガスの有する熱量を有効活用した高温の二酸化炭素含有ガス47を生成し、熱交換器60での熱交換用の戻り二酸化炭素含有ガス48として有効利用することができる。例えば、改質器40内の水素除去ガスと、改質器加熱装置50から改質器40内に導入した燃焼ガスとを混合することにより、二酸化炭素含有ガス47を生成することができる。また、二酸化炭素含有ガス排出ライン44に排出された水素除去ガスと、改質器加熱装置50から二酸化炭素含有ガス排出ライン44内に導入した燃焼ガスとを混合することにより、二酸化炭素含有ガス47を生成することができる。
(二酸化炭素含有ガス戻りライン)
改質器40に設けられた二酸化炭素含有ガス排出ライン44は、二酸化炭素含有ガス分岐部41で、二酸化炭素含有ガス取り出しライン45と二酸化炭素含有ガス戻りライン46とに分岐される。二酸化炭素含有ガス取り出しライン45は、二酸化炭素含有ガス47と同成分の二酸化炭素含有ガス49を取り出すラインである。二酸化炭素含有ガス戻りライン46は、二酸化炭素含有ガス47と同成分の戻り二酸化炭素含有ガス48を熱交換器60に導入するラインである。
水素ガス回収システム1では、戻り二酸化炭素含有ガス48の有する熱を熱交換器60を用いて有機物含有物質64に付与することで、有機物含有物質64を加熱し、高温の有機物含有物質65が得られるようになっている。
(作用)
<熱交換工程>
水素ガス回収システム1では、はじめに、有機物含有物質64を有機物投入部10から投入し、有機物含有物質64は熱交換器60を介して水素発酵槽20に移送される。有機物含有物質64は熱交換器60を通過する際、有機物含有物質64より高温の戻り二酸化炭素含有ガス48と熱交換を行い有機物含有物質64よりも高温の有機物含有物質65となる。ここで、有機物含有物質65の温度は、例えば30〜70℃、好ましくは40〜65℃、より好ましくは50〜60℃である。有機物含有物質65の温度が上記範囲内にあると、水素発酵槽20での式(H1)で表される水素発酵反応が効率よく進行やすい。
水素ガス回収システム1では、有機物含有物質64、65中の有機物がグルコースを含むと、式(H1)で表される水素発酵反応、及び式(M1)及び(M2)で表されるメタン発酵反応がスムーズに進行するため好ましい。
また、水素ガス回収システム1では、有機物含有物質64、65に含まれる有機物中のグルコースの含有量が、通常60〜100質量%、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%、さらに好ましくは90〜100質量%である。有機物中のグルコースの含有量が上記範囲内にあると、式(H1)で表される水素発酵反応、及び式(M1)及び(M2)で表されるメタン発酵反応がスムーズに進行する。
<水素発酵工程>
水素ガス回収システム1では、次に、水素発酵槽20に移送された有機物含有物質65中の有機物が式(H1)の水素発酵反応により分解されて、水素ガス26と酢酸含有物質25とが生成される。
[化7]
水素発酵(グルコース由来):
12+2HO→2CO+2CHCOOH+4H (H1)
水素ガス26は、水素発酵槽水素ガス取り出しライン24を介して回収される。酢酸含有物質25はメタン発酵のために水素発酵槽排出ライン23を介してメタン発酵装置30に移送される。
なお、水素ガス回収システム1では、水素発酵槽20での水素発酵の効率が、通常100%未満であり、好ましくは50〜70%、より好ましくは55〜65%、さらに好ましくは58〜62%とする。水素発酵槽20での水素発酵の効率が上記範囲内にあると、水素ガス回収システム1全体として、エネルギー効率が高くなる。
水素発酵槽20での水素発酵の効率が100%未満の場合、水素発酵反応により得られる酢酸含有物質25は、式(H1)の生成物である酢酸に加えて、式(H1)の原料であるグルコース等の有機物も含む。
水素ガス回収システム1では、酢酸含有物質がグルコースを含むと、式(M1)及び(M2)で表されるメタン発酵反応がスムーズに進行するため好ましい。
<メタン発酵工程>
水素ガス回収システム1では、さらに、メタン発酵装置30に移送された酢酸含有物質25中の酢酸及び有機物が式(M1)及び(M2)のメタン発酵により分解されてメタン発酵ガス37と処理後有機物38とが生成される。
[化8]
メタン発酵(酢酸由来):
CHCOOH→CH+CO (M1)
[化9]
メタン発酵(グルコース由来):
12→3CH+3CO (M2)
処理後有機物38は処理後有機物排出ライン34を介してメタン発酵装置30から取り出される。取り出された処理後有機物38は、例えば、好気処理等で処理される。メタン発酵ガス37はメタン発酵ガス取り出しライン33を介してメタン発酵装置30から取り出される。
メタン発酵ガス取り出しライン33を介してメタン発酵装置30から取り出されたメタン発酵ガス37は、メタン発酵ガス分岐部31で、改質用ガス導入ライン35と燃焼用ガス導入ライン55とに分岐される。
なお、メタン発酵装置30でのメタン発酵の効率は、好ましくは70〜90%、より好ましくは75〜85%、さらに好ましくは78〜82%である。メタン発酵装置30でのメタン発酵の効率が上記範囲内にあると、水素ガス回収システム1全体として、エネルギー効率が高くなる。
改質用ガス導入ライン35に導入されたメタン発酵ガス37は改質器40に導入され改質に供される。改質用ガス導入ライン35に導入されたメタン発酵ガス37を改質用ガス39という。一方、燃焼用ガス導入ライン55に導入されたメタン発酵ガス37は改質器加熱装置50に導入され燃焼に供される。燃焼用ガス導入ライン55に導入されたメタン発酵ガス37を燃焼用ガス59という。
本実施形態において、改質用ガス39と燃焼用ガス59との合計モル数、すなわちメタン発酵ガス37のモル数、に対する改質用ガス39のモル数の比率を改質率と規定する。改質率は、通常70〜90%、好ましくは75〜85%、より好ましくは78〜82%である。改質率が上記範囲内にあると、改質器40が改質器加熱装置50からの熱で効率的に加熱されやすい。
<改質工程>
水素ガス回収システム1では、次に、改質器40に移送された改質用ガス39中のメタンCHが式(R1)の改質反応により改質され、水素ガス42と二酸化炭素とを含む改質ガスが生成される。
[化10]
改質:
CH+2HO→CO+4H (R1)
改質器40での式(R1)の改質反応は、通常500〜700℃の加熱下で行われる。この加熱には、改質器加熱装置50で発生する熱が用いられる。
改質ガスから水素ガス42が除去されると二酸化炭素を含むガスである水素除去ガスが得られる。水素除去ガスは、水素ガス42を実質的に含まず、かつ二酸化炭素を含む高温のガスになっている。改質ガスから分離された水素ガス42は改質器水素ガス取り出しライン43を介して回収される。
二酸化炭素含有ガス排出ライン44に排出された水素除去ガスは、そのまま用いること、又は必要により改質器加熱装置50で生成した燃焼ガスと混合されることにより、二酸化炭素含有ガス47となる。二酸化炭素含有ガス排出ライン44に排出された二酸化炭素含有ガス47は、二酸化炭素含有ガス分岐部41で、二酸化炭素含有ガス取り出しライン45と二酸化炭素含有ガス戻りライン46とに分岐される。
二酸化炭素含有ガス取り出しライン45に導入された二酸化炭素含有ガス48(47)は、系外に取り出される。二酸化炭素含有ガス戻りライン46に導入された戻り二酸化炭素含有ガス49(二酸化炭素含有ガス47)は、熱交換器60に導入され、有機物含有物質64を加熱する。
<改質器加熱工程>
上記のように、改質器40での式(R1)の改質反応は、通常500〜700℃の加熱下で行われる。水素ガス回収システム1では、改質器40は改質器加熱装置50により加熱される。改質器加熱装置50では、燃焼用ガス59中のメタンCHが式(B1)に示す燃焼の主反応を生じ、発熱する。
[化11]
燃焼:
CH+O→CO+2HO (B1)
式(B1)に示すように、燃焼用ガス59中のメタンCHが燃焼すると、改質器加熱装置50において二酸化炭素COと水とを含む燃焼ガスが生成される。燃焼ガスは、二酸化炭素COを含む高温のガスである。燃焼ガスは、このまま大気中に放出してもよいが、必要により、水素除去ガスと混合して二酸化炭素含有ガス47を生成してもよい。
燃焼ガスは、二酸化炭素COを含む高温のガスであるという点で、改質器40で得られる水素除去ガスと同様である。このため、必要により、水素除去ガスに燃焼ガスを混合することにより、燃焼ガスの有する熱量を有効活用した高温の二酸化炭素含有ガス47を生成し、熱交換用の戻り二酸化炭素含有ガス48として有効利用することができる。
<戻り二酸化炭素含有ガスの利用>
二酸化炭素含有ガス排出ライン44に排出された二酸化炭素含有ガス47の一部は、二酸化炭素含有ガス分岐部41で二酸化炭素含有ガス戻りライン46に導入され、戻り二酸化炭素含有ガス49となる。戻り二酸化炭素含有ガス49の組成は二酸化炭素含有ガス47と同一である。二酸化炭素含有ガス戻りライン46に導入された戻り二酸化炭素含有ガス49は、熱交換器60に導入され、有機物含有物質64を加熱する。
(水素発生量及び必要電力の計算の一例)
以下、水素ガス回収システム1での水素発生量及び必要電力の計算の一例を説明する。なお、以下において、有機物含有物質64、65中の有機物は全量がグルコースであり、水素発酵槽20の水素発酵の効率をX、メタン発酵装置(ICリアクタ)30のメタン発酵(ICリアクタ)の効率をX、改質率を80%と仮定した。
<1.グルコース1mol当たりの水素ガス発生量の計算>
[1−1.水素発酵での水素ガス発生量]
水素発酵槽20でのグルコースの水素発酵は式(H1)のとおりである。
[化12]
水素発酵(グルコース由来):
12+2HO→2CO+2CHCOOH+4H (H1)
式(H1)より、水素発酵の効率が1(100%)のとき、グルコースC121molから酢酸CHCOOHが2mol、Hが4mol生成する。このため、水素発酵の効率がXのとき、原料のグルコース1molから酢酸が2Xmol、Hガスが4Xmol生成し、グルコースが(1−X)mol残留する。
ガス4Xmolは水素発酵槽水素ガス取り出しライン24を介して回収される。酢酸2Xmol及びグルコース(1−X)molは、酢酸含有物質25に含まれて、メタン発酵装置(ICリアクタ)30に移送される。
なお、後述のメタン発酵装置(ICリアクタ)30での、酢酸含有物質25中の酢酸及びグルコースのメタン発酵は下記式(M1)及び(M2)のとおりであるから、酢酸1molのメタン発酵はグルコース1/3molのメタン発酵に等しい。
以下、計算の便宜のため、メタン発酵に供する酢酸1molをグルコース1/3molに換算して計算する。以下、酢酸とグルコースとの合計量をグルコースに換算した量を「グルコース換算量」という。なお、以下の説明では、グルコース換算量を、単に「グルコース」と表記することがある。
上記の酢酸含有物質25中に酢酸2Xmol及びグルコース(1−X)molが含まれることは、酢酸含有物質25中にグルコース換算量(2/3)X+(1−X)molが含まれることに相当する。水素発酵工程で原料であるグルコース1molを効率Xで水素発酵させると、Hガスが4Xmol、水素ガス26として回収される。また、上記水素発酵が行われると、グルコース換算量が(2/3)X+(1−X)=1−(X/3)molの酢酸含有物質25がメタン発酵装置(ICリアクタ)30に移送される。
[1−2.メタン発酵でのメタン発生量]
メタン発酵装置(ICリアクタ)30での酢酸及びグルコースのメタン発酵は式(M1)及び(M2)のとおりである。
[化13]
メタン発酵(酢酸由来):
CHCOOH→CH+CO (M1)
[化14]
メタン発酵(グルコース由来):
12→3CH+3CO (M2)
一方、上記[1−1.水素発酵での水素ガス発生量]で生成した、グルコース換算量は1−(X/3)molである。
式(M2)より、メタン発酵の効率が100%のとき、グルコース換算量1−(X/3)molから、メタンCHが3{1−(X/3)}mol、二酸化炭素COが4{1−(X/3)}mol生成する。このため、メタン発酵の効率がXのとき、グルコース換算量1−(X/3)molから、メタンCHが3X{1−(X/3)}mol、二酸化炭素COが4X{1−(X/3)}mol生成する。これらのメタンCH及び二酸化炭素COはメタン発酵ガス37を構成する成分であり、メタン発酵装置(ICリアクタ)30からメタン発酵ガス37として取り出される。
メタン発酵ガス37は、メタン発酵ガス分岐部31で改質用ガス39と燃焼用ガス59とに分岐される。本計算例では改質率が80%のため、生成したメタン発酵ガス37の80質量%が改質用ガス39、メタン発酵ガス37の20質量%が燃焼用ガス59として用いられる。
[1−3.改質での水素ガス発生量]
改質器40での改質用ガス39中のメタンの改質は式(R1)のとおりである。
[化15]
改質:
CH+2HO→CO+4H (R1)
上記[1−2.メタン発酵でのメタン発生量]で生成したメタン発酵ガス37中のメタンCHは3X{1−(X/3)}molである。また、改質率80%より改質用ガス39中のメタンCHは0.8×3X{1−(X/3)}molである。
式(R1)より、メタン発酵の効率が100%のとき、メタン0.8×3X{1−(X/3)}molから、Hガスが4×0.8×3X{1−(X/3)}mol=9.6X{1−(X/3)}mol生成することが分かる。Hガスは、水素ガス42として回収される。
[1−4.水素発酵、メタン発酵及び改質全体の水素ガス発生量]
水素ガス回収システム1全体の水素ガス発生量は、上記水素ガス26の4Xmolと水素ガス42の9.6X{1−(X/3)}molとの合計量である4X−3.2X+9.6Xmolとなる。
図2は、実施形態に係る水素ガス回収システム1の、水素発酵効率X、メタン発酵効率Xの場合の水素ガス発生量を示すグラフである。具体的には、図2は、上記水素ガス発生量4X−3.2X+9.6Xmolに、水素発酵効率X及びメタン発酵効率Xを代入して算出したグラフである。
<2.排水量当たりの水素ガス発生量の試算>
上記<1.グルコース1mol当たりの水素ガス発生量の計算>で算出した4X−3.2X+9.6Xmolを用い、有機物含有物質64の組成を4.5kg−グルコース/m=25mol−グルコース/mと仮定して、水素ガス発生量を試算した。
上記4X−3.2X+9.6Xmolは、有機物含有物質64中にグルコースが1mol含まれるときの水素ガス発生量である。25mol−グルコース/mのときの水素ガス発生量(回収量)は(4X−3.2X+9.6X)×25×2/1000=0.05(4X−3.2X+9.6X)(kg−H/m−排水)となる。
水素ガス発生量(回収量)0.05(4X−3.2X+9.6X)(kg−H/m−排水)の計算例を表1に示す。
Figure 2020097497
<3.水素ガス回収システムにおける電力の計算>
[3−1.条件]
水素ガス回収システム1を以下の条件で稼働させたときの電力を計算した。有機物含有物質64の組成を4.5kg−グルコース/m=25mol−グルコース/m、有機物含有物質64の処理量を4000m/日とした。また、水素発酵槽20として、直径6.5m、高さ24m、外表面積523m、容量800mの水素発酵槽を2基設けると仮定した。各水素発酵槽20での滞留時間を9.6時間と仮定した。
メタン発酵装置(ICリアクタ)30として総括熱伝達係数12(W/m/K)の金属板を用いた。大気温度20℃、メタン発酵装置(ICリアクタ)30の表面温度25℃と仮定した。保温材としてグラスウールを用い、その熱伝導率を38×10−3W/m/Kと仮定した。
改質器40として、大阪ガス株式会社製HYSERVE−300を用いた。HYSERVE−300の特性を表2に示す。なお、表2の特性では改質率79%と記載されているが、本計算例では改質率80%として計算した。すなわち、メタン発酵ガス37の80モル%が改質用ガス39、メタン発酵ガス37の20モル%が燃焼用ガス59であるとして計算した。また、表2に示すように、CH使用量108Nm/h、CH使用熱量1191kW、補機動力99kW、熱効率89.3%とした。
Figure 2020097497
[3−2.水素発酵槽の保温に必要なエネルギー]
水素発酵槽20の保温に必要なエネルギーを算出した。水素発酵槽20の放熱量(kWth)は、外表面積523m×(表面温度℃−大気温度℃)×総括熱伝達係数W/m/K/1000×2塔である。表面温度を25℃、大気温度を20℃と仮定すると、水素発酵槽20の放熱量(kWth)は、523×(25−20)×12/1000×2=62.8kWthとなる。
[3−3.改質工程に必要なエネルギー]
改質器40は、メタンCH使用量108Nm/hのとき、補機動力として99kW使用するものと仮定した。表2に改質の条件を示す。
一方、上記[1−2.メタン発酵でのメタン発生量]で生成したメタン発酵ガス37中のメタンCHは3X{1−(X/3)}mol、有機物含有物質64の組成が25mol−グルコース/m、有機物含有物質64の処理量は4000m/日である。このため、改質するCHの量は、3X{1−(X/3)}×25×4000×22.4/1000/24[Nm/h]である。
改質に必要な電力は、補機動力99kW、CH使用量108Nm/hより、3X(1−X/3)×25×4000×22.4/1000/24×99/108≒256.7X(1−X/3)[kWh]である。
例えば、X=0.6、X=0.8のときは、256.7X(1−X/3)=256.7×0.8×(1−0.6/3)=164.3[kWh]となる。
[3−4.改質工程での放熱]
表2に示すように、改質器40におけるメタンCH使用熱量は、熱効率89.3%, Hガス発生量が300Nm/hの場合、1191kWhである。
有機物含有物質64中のグルコースが1molのとき、水素ガス回収システム1での水素ガス42のHガス発生量は上記[1−3.改質での水素ガス発生量]より9.6X{1−(X/3)}molである。また、本計算例では、有機物含有物質64の組成が25mol−グルコース/m、有機物含有物質64の処理量は4000m/日である。このため、改質からのHガス発生量は、9.6X{1−(X/3)}×25×4000×22.4/1000/24=896X(1−X/3)[Nm/h]となる。
改質工程での放熱量は、896X(1−X/3)×1191/300×(1−0.893)≒380.6X(1−X/3)[kWh]となる。
例えば、X=0.6、X=0.8のとき、改質工程での放熱量は、380.6X(1−X/3)=380.6×0.8×(1−0.6/3)=243.6[kWh]となる。
改質工程での放熱量380.6X(1−X/3)の計算例を表3に示す。
Figure 2020097497
上記[3−2.水素発酵槽の保温に必要なエネルギー]より、水素発酵槽20の放熱量(kWth)は62.8kWthである。表3に示す改質工程での放熱量380.6X(1−X/3)の計算例は177.6kWh以上であるため、改質工程での放熱量で水素発酵槽20の保温を賄うことが可能であることが分かる。
以下、本実施形態を実施例、参考例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本実施形態はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例、参考例及び比較例に用いた水素ガス回収システム1の構成及び稼働条件は以下のとおりである。
有機物投入部10に投入する有機物含有物質64の組成を4.5kg−グルコース/m=25mol−グルコース/m、有機物含有物質64の処理量を4000m/日とした。
水素発酵槽20として、直径6.5m、高さ24m、外表面積523m、容量800mの水素発酵槽を2基設けた。水素発酵を行う場合、水素発酵槽20での滞留時間を9.6時間、水素発酵時の温度を60℃、水素発酵の効率をXとした。
メタン発酵装置(ICリアクタ)30として、ICリアクタ本体の容量を768m、ICリアクタ循環水槽の容量を76.8mのICリアクタを用意した。ICリアクタ30は金属製であり、総括熱伝達係数12(W/m/K)であった。また、ICリアクタ30の表面を保温材であるグラスウール(熱伝導率38×10−3W/m/K)で被覆した。
メタン発酵を行う場合、ICリアクタ30でのメタン発酵時のメタン発酵槽の表面温度を25℃、ICリアクタ30の表面の大気温度を20℃、ICリアクタ30の内部の温度を30℃、メタン発酵の効率をXとした。
改質器40として、大阪ガス株式会社製HYSERVE−300を用いた。HYSERVE−300の特性を表2に示す。なお、改質率、すなわち、メタン発酵ガス37のモル数に対する改質用ガス39のモル数の比率は、表2に示される79%に代えて80%として計算した。
改質器40で生成された改質ガスから水素ガス42を除去して得られる水素除去ガスと、改質器加熱装置50で生成された燃焼ガスと、の混合ガスを、二酸化炭素含有ガス47として用いた。
[比較例1](実験例略称:HF100%)
(水素ガス回収量)
水素ガス回収システム1において、水素発酵槽20での効率Xを100%とし、メタン発酵装置(ICリアクタ)30でのメタン発酵を行わないときの、水素発酵槽20からの水素ガス26の回収量を計算した。
水素ガス26の回収量は0.20kg/mであった。
結果を表4及び図3に示す。
Figure 2020097497
(水素ガス回収システムの必要電力)
上記稼働状況の水素ガス回収システム1の必要電力を算出した。
なお、水素発酵槽20での放熱(kWth)は、下記のとおり62.8kWthである。
外表面積m×(表面温度℃−大気温度℃)×総括熱伝達係数W/m/K/1000×2塔=523×(25−20)×12/1000×2=62.8kWth
また、水素発酵槽20での保温材必要厚さ(cm)は、下記のとおり2.2cmである。
保温材熱伝導率W/m/K×(リアクタ内温度℃−表面温度℃)/{放熱kWth×1000/(外表面積m×2塔)}=38×10−3×(60−25)/{62.8×1000/(523×2)}=0.022m=2.2cm
<水素発酵槽での保温に必要なエネルギーの算出>
水素発酵槽20の保温に必要なエネルギーは、上記のとおり62.8kWである。
すなわち、水素ガス回収システム1の必要電力は、62.8kWであった。
結果を表4、図4及び図5に示す。
[比較例2](実験例略称:IC100%)
(水素ガス回収量)
水素ガス回収システム1において、水素発酵槽20での水素発酵を行わず、メタン発酵装置(ICリアクタ)30での効率Xを100%としたときの、改質器40からの水素ガス42の回収量を計算した。
水素ガス42の回収量は0.48kg/mであった。
結果を表4及び図3に示す。
(水素ガス回収システムの必要電力)
上記稼働状況の水素ガス回収システム1の必要電力を算出した。
<改質器での改質に必要なエネルギーの算出>
下記のようにして改質器40での改質に必要なエネルギーを算出した。
256.7X(1−X/3)=256.7×1.0×(1−0/3)=256.7
改質器40での改質に必要なエネルギーは256.7kWであった。
すなわち、水素ガス回収システム1の必要電力は、256.7kWであった。
結果を表4、図4及び図5に示す。
[参考例1](実験例略称:HF100%+IC100%)
(水素ガス回収量)
水素ガス回収システム1において、水素発酵槽20での効率Xを100%、メタン発酵装置(ICリアクタ)30での効率Xを100%としたときの、水素発酵槽20からの水素ガス26及び改質器40からの水素ガス42の回収量を計算した。
水素ガス26の回収量は0.20kg/mであった。
水素ガス42の回収量は0.32kg/mであった。
このため、水素ガス26+水素ガス42の回収量は0.52kg/mであった。
結果を表4及び図3に示す。
(水素ガス回収システムの必要電力)
上記稼働状況の水素ガス回収システム1の必要電力を算出した。
<水素発酵槽での保温に必要なエネルギーの算出>
水素発酵槽20の保温に必要なエネルギーは、比較例1と同じ62.8kWである。
<改質器での改質に必要なエネルギーの算出>
下記のようにして改質器40での改質に必要なエネルギーを算出した。
256.7X(1−X/3)=256.7×1.0×(1−1.0/3)=171
改質器40での改質に必要なエネルギーは171kWであった。
[改質放熱の再利用がない場合]
改質器40での改質放熱を水素発酵槽20での保温に再利用しない場合、水素ガス回収システム1の必要電力は、62.8+171kW=233.8kWであった。
結果を表4及び図5に示す。
[改質放熱の再利用がある場合]
水素発酵槽20の保温に必要なエネルギーは、上記のとおり62.8kWである。
一方、改質器40からの改質放熱は、以下のように計算した結果、253.7kWであった。
380.6×X×(1−X/3)=380.6×1×(1−1/3)=253.7
このため、水素発酵槽20の保温に必要なエネルギー62.8kWは、改質器40からの改質放熱253.7kWで賄うことができる。
したがって、改質器40での改質放熱を水素発酵槽20での保温に再利用する場合、水素ガス回収システム1の必要電力は、171kWのみであった。
結果を表4及び図4に示す。
[比較例3](実験例略称:IC80%)
(水素ガス回収量)
水素ガス回収システム1において、水素発酵槽20での水素発酵を行わず、メタン発酵装置(ICリアクタ)30での効率Xを80%としたときの、改質器40からの水素ガス42の回収量を計算した。
水素ガス42の回収量は0.38kg/mであった。
結果を表4及び図3に示す。
(水素ガス回収システムの必要電力)
上記稼働状況の水素ガス回収システム1の必要電力を算出した。
<改質器での改質に必要なエネルギーの算出>
下記のようにして改質器40での改質に必要なエネルギーを算出した。
256.7X(1−X/3)=256.7×0.8×(1−0/3)=205.4
改質器40での改質に必要なエネルギーは205.4kWであった。
すなわち、水素ガス回収システム1の必要電力は、205.4kWであった。
結果を表4及び図5に示す。
[実施例1](実験例略称:HF60%+IC80%)
(水素ガス回収量)
水素ガス回収システム1において、水素発酵槽20での効率Xを60%、メタン発酵装置(ICリアクタ)30での効率Xを80%としたときの、水素発酵槽20からの水素ガス26及び改質器40からの水素ガス42の回収量を計算した。
水素ガス26の回収量は0.12kg/mであった。
水素ガス42の回収量は0.30kg/mであった。
このため、水素ガス26+水素ガス42の回収量は0.42kg/mであった。
結果を表4及び図3に示す。
(水素ガス回収システムの必要電力)
上記稼働状況の水素ガス回収システム1の必要電力を算出した。
<水素発酵槽での保温に必要なエネルギーの算出>
水素発酵槽20の保温に必要なエネルギーは、上記のとおり62.8kWである。
<改質器での改質に必要なエネルギーの算出>
下記のようにして改質器40での改質に必要なエネルギーを算出した。
256.7X(1−X/3)=256.7×0.8×(1−0.6/3)=164.3
改質器40での改質に必要なエネルギーは164.3kWであった。
[改質放熱の再利用がない場合]
改質器40での改質放熱を水素発酵槽20での保温に再利用しない場合、水素ガス回収システム1の必要電力は、62.8+164.3kW=227.1kWであった。
結果を表4及び図5に示す。
[改質放熱の再利用がある場合]
水素発酵槽20の保温に必要なエネルギーは、上記のとおり62.8kWである。
一方、改質器40からの改質放熱は、以下のように計算した結果、243.6kWであった。
380.6×X×(1−X/3)=380.6×0.8×(1−0.6/3)=243.6
このため、水素発酵槽20の保温に必要なエネルギー62.8kWは、改質器40からの改質放熱243.6kWで賄うことができる。
したがって、改質器40での改質放熱を水素発酵槽20での保温に再利用する場合、水素ガス回収システム1の必要電力は、164.3kWのみであった。
結果を表4及び図4に示す。
以上、実施例に沿って本実施形態の内容を説明したが、本実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
1 水素ガス回収システム
10 有機物投入部
20 水素発酵槽
23 水素発酵槽排出ライン
24 水素発酵槽水素ガス取り出しライン
25 酢酸含有物質
26 H(水素ガス)
30 メタン発酵装置(ICリアクタ)
31 メタン発酵ガス分岐部
33 メタン発酵ガス取り出しライン
34 処理後有機物排出ライン
35 改質用ガス導入ライン
37 メタン発酵ガス
38 処理後有機物
39 改質用ガス(メタン発酵ガス)
40 改質器
41 二酸化炭素含有ガス分岐部
42 H(水素ガス)
43 改質器水素ガス取り出しライン
44 二酸化炭素含有ガス排出ライン
45 二酸化炭素含有ガス取り出しライン
46 二酸化炭素含有ガス戻りライン
47、49 二酸化炭素含有ガス
48 戻り二酸化炭素含有ガス(二酸化炭素含有ガス)
50 改質器加熱装置
55 燃焼用ガス導入ライン
59 燃焼用ガス(メタン発酵ガス)
60 熱交換器
62 熱交換器導入ライン
63 熱交換器排出ライン
64、65 有機物含有物質

Claims (6)

  1. 有機物含有物質中の有機物を水素発酵により分解して水素ガスと酢酸含有物質とを生成する水素発酵槽と、
    前記水素発酵槽で得られた酢酸含有物質をメタン発酵させることにより、メタンを含むメタン発酵ガスを生成するメタン発酵装置と、
    前記メタン発酵ガスの一部を改質用ガスとし、この改質用ガスを改質して水素ガスと二酸化炭素とを含む改質ガスを生成する改質器と、
    前記メタン発酵ガスの残部を燃焼用ガスとし、この燃焼用ガスを燃焼させて前記改質器を加熱しかつ二酸化炭素を含む燃焼ガスを生成する改質器加熱装置と、
    前記改質ガスから水素ガスを除去して得られる水素除去ガスを含む二酸化炭素含有ガスの一部である戻り二酸化炭素含有ガスと、前記水素発酵槽に供給する有機物含有物質とを熱交換する熱交換器と、
    を備えることを特徴とする水素ガス回収システム。
  2. 前記改質用ガスと前記燃焼用ガスとの合計モル数に対する改質用ガスのモル数の比率である改質率が、70〜90%であることを特徴とする請求項1に記載の水素ガス回収システム。
  3. 前記水素発酵の効率が50〜70%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素ガス回収システム。
  4. 前記メタン発酵の効率が70〜90%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素ガス回収システム。
  5. 前記有機物含有物質中の有機物がグルコースを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素ガス回収システム。
  6. 前記酢酸含有物質がグルコースを含むことを特徴とする請求項5に記載の水素ガス回収システム。
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