JP4600624B2 - コンデンサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は湾対向する一対の長辺部と、該長辺部と連続した湾曲部を有する開口端面の形状が長円形のコンデンサ及びそのようなコンデンサに用いられる外装ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、コンデンサを用いた電子機器の用途の拡大に伴い、非円筒形のコンデンサが求められることがある。特に断面形状が長円形の電解コンデンサは、同体積における比率での許容リプル電流が大きい等の優れた特長を有し、注目を集めている。
【0003】
まず、一般的な電解コンデンサの内部構造および製造方法について図6とともに説明する。
【0004】
コンデンサ素子1は、高純度のアルミニウムからなり、表面をエッチング処理するとともに陽極酸化処理した陽極箔と、高純度のアルミニウムからなり、エッチング処理した陰極箔とを、セパレータとしての電解紙を介して巻回して形成したものである。陽極箔と陰極箔にはそれぞれ電極タブ6,6が接続されており、コンデンサ素子1の一方の巻回端面より導出されている。このコンデンサ素子には駆動用の電解液を含浸する。
【0005】
封口部材3は絶縁性の硬質樹脂より構成され、封口部材3の表裏を貫通するように外部端子5,5が埋設されている。コンデンサ素子1から導出した電極タブ6,6は外部端子5,5の端部に接続する。また封口部材3の上面、すなわちコンデンサの外部側となる面の外周縁部には弾性部材4が配置されている。
【0006】
そして、コンデンサ素子1を封口部材3とともに、外装ケース2に収納する。外装ケース2はアルミニウムやアルミニウム合金より形成された有底筒状のものである。
【0007】
さらに、外装ケース2の開口端部を加締める。加締めは、図5に示すような、軸10に回動自在に取り付けられるとともに、中央部が径小であり、その両端部が径大となるような曲面を有する加締めゴマ11を外装ケース2の開口端部に押しあてて(図中の矢印方向に加締めゴマ11を移動)、加締めゴマ11の曲面に沿って外装ケース2の端部をカーリング加工し、封口部材3の弾性部材4に外装ケース2の開口端部を食い込ませて、封口部材3の固定と電解コンデンサの密封を行うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように電解コンデンサの開口部は加締めによって、封口されているが、断面形状が長円形の電解コンデンサを加締める場合には次のような不都合があった。ここでの長円形とは図3の外装ケースの上面図に示すように、対向する直線状の長辺部22と、この長辺部に連続して形成された略半円形の湾曲部21とが組み合わされた形状を指している。
【0009】
すなわち、長円形のコンデンサの開口端部を加締めると、その湾曲部21では外装ケース2の開口端部が弾性部材4に食い込む量が大きく、この部分では十分は密封性能が得られるものの、長円形の外装ケース2の長辺部22では開口端部が弾性部材4に食い込む量が少なく、この長辺部22では十分な密封性能が得られないという問題があった。
【0010】
そこで、発明者らはこの加締めの不具合について研究を進めた結果、次のようなことが判明した。
【0011】
外装ケース2の開口端部のうち、湾曲部21では加締めゴマ11を外装ケース2の端部に押し当てることによって、外装ケース2の端部が徐々にコンデンサの内部側に向かって変形していくが、この変形に伴って外装ケース2の端部の曲率半径が漸次小さなものとなっていくため、外装ケース2の端部には横方向から圧縮応力が加わる。ここで、加締めゴマ11による「しごき」と相俟って、外装ケース2の開口端部方向に向かって、外装ケース2が延びることになる。そのため、封口部材3に対する外装ケース2の端部の食い込み量が多くなっている。
【0012】
一方、外装ケース2の長辺部22では、加締めに伴って外装ケース2の端部が徐々にコンデンサの内部側に向かって変形はするものの、長辺部22は直線状であるために、湾曲部21に比べて横方向から受ける圧縮応力は強いものではない。そのため、外装ケース2の端部の延びが少ない。また図4に示すように、加締めゴマ11を外装ケース2の端部に押し当てたときに外装ケース2の端部が硬質樹脂からなる封口部材3の角部を支点としてコンデンサの内部方向に折り曲がり、その状態で加締めゴマの曲面に沿って外装ケース2の端部が変形していくため、所望のカール形状が得られない。そのため、外装ケース2の端部の封口部材3への食い込み量が小さくなってしまうことが判明した。
【0013】
そこで発明者らは、以上のようなメカニズムにより長辺部でのケース開口端部の封口部材への食い込み量が少なくなることにより、密封性能にばらつきが生じていたと結論づけた。
【0014】
そこで本発明は、以上の様な課題を解決するためのもので、断面形状が長円形をなすコンデンサの密封精度の向上を図ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は、対向する一対の長辺部と、該長辺部と連続した湾曲部を有する開口端面の形状が長円形の有底筒状の外装ケースに、コンデンサ素子と、少なくとも上面の外周縁部に弾性部材が配置された封口部材を収納し、外装ケースに開口端部の全周囲をカーリング加工することにより、外装ケースの開口端部を前記弾性部材に食い込ませてなるコンデンサにおいて、前記外装ケース開口端面の前記長辺部のケース長さを前記湾曲部よりも長くしたことを特徴とする。
【0017】
外装ケースの開口端部のうち、長辺部のケース長さを湾曲部よりも長くしたことにより、加締め時における湾曲部と長辺部での外装ケースの延びの差異を補正して、外装ケースの端部が封口部材の弾性部材に食い込む量をほぼ同等とすることができる。このため、密封精度のばらつきがなくなり、密封精度の向上を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1はこの発明のコンデンサの分解斜視図、図2はこの発明のコンデンサ用外装ケースを示す斜視図である。
【0019】
コンデンサ素子1は陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回したもので、駆動用の電解液を含浸したものである。このコンデンサ素子1は偏平形状に構成されている。また、陽極箔と陰極箔にはそれぞれ電極タブ6,6が接続されており、コンデンサ素子1の一方の巻回端面より導出されている。
【0020】
このような偏平型のコンデンサ素子1を形成するには、最初から偏平形状となるようにコンデンサ素子1を巻回していく方法や、コンデンサ素子を円筒状に巻回して形成した後に、コンデンサ素子を側面で押しつぶして偏平形状に形成する方法によって得ることができる。
【0021】
封口部材3は長円形に形成された板状のもので、絶縁性の硬質樹脂から構成されている。そして、封口部材3の表裏を電気的に連絡するための外部端子5,5が2本埋設されている。また、封口部材3は中心部が肉厚、外周部が肉薄となるような段差が形成されており、この段差に長円形のリング状に形成されたゴムのような弾性部材4をはめ合わせることにより、封口部材3の上面縁部に弾性部材4が配置されることになる。
【0022】
また、封口部材3の下面より露出した外部端子5,5の端部には、コンデンサ素子1から導出された電極タブ6,6が取り付けられる。
【0023】
この発明の外装ケース2はその側面が湾曲面と平面部が連続して形成されたもので、開口端面が対向する一対の長辺部と、該長辺部と連続した湾曲部を有する長円形をした有底筒状のものである。外装ケース2の側面は、平面部同士が平行して対向するように形成されている。また、平面部の開口部付近には、外装ケース内部に突出するような溝7が形成されている。この外装ケース2の材質としては陽極箔や陰極箔と同じアルミニウムやアルミニウム合金を用いると好適である。
【0024】
また、外装ケース2の長さは、湾曲部21よりも長辺部22のケース長さが長く形成されている。その形状は長辺部22のうち湾曲部21と接している箇所より徐々に長くなり、長辺部22の中央部が最も長くなるように形成されている。
【0025】
この長辺部22のケースの長さは、使用する外装ケースの材質、厚さや、後述する加締めでのカーリングの大きさ等を考慮して適宜設計する。
【0026】
コンデンサ素子1を封口部材3とともに、外装ケース2に収納する。封口部材3を収納する際には、弾性部材4が配置された面がコンデンサの外部側となるように収納する。外装ケース2にコンデンサ素子1と封口部材3を収納すると、封口部材3は、外装ケース2に形成された溝7がコンデンサの内部に突出している部位に当接して支持される。この状態で外装ケース2の開口端部の加締めを行う。
【0027】
加締めは、従来の技術で説明したのと同様、加締めゴマ11を外装ケース2の開口端部に押しあてて、外装ケース2を長円形状に周動させて、外装ケース2の開口端部の全周囲をカーリング加工することによって行う。
【0028】
このような加締めを行った際には、外装ケース2の湾曲部21では加締めゴマ11の曲面に沿ってカーリング加工されることによって、外装ケース2の端部が徐々にコンデンサの内部側に向かって変形していく。そして、この変形に伴って曲率半径が漸次小さなものとなっていくため、外装ケース2の端部には横方向から圧縮応力が加わる。このため、外装ケース2の開口端部方向に向かって、外装ケース2が延びることになる。そして、外装ケース2の先端部が封口部材3の弾性部材4に食い込む。
【0029】
一方、長辺部22では、カーリング加工を行っても、横方向からの圧縮応力が加わることが少なく、外装ケース2の端部が延びないか、延びる長さは少ない。結果として、湾曲部21で外装ケース2の端部の長さが延びる分と、長辺部22で予め外装ケース2の高さ寸法を長く形成していた分とがほぼ同じ長さとなり、弾性部材4に食い込む量が外装ケース2の全周でほぼ均一となる。
【0030】
外装ケース2の端部を弾性部材4に食い込ませることにより、外装ケース2に封口部材3を固定するとともに、電解コンデンサの密封を得ることができる。しかも、外装ケース2の端部が弾性部材4に食い込む量が外装ケース2の全周でほぼ均一となるため、密封精度も高いものとなる。
【0031】
【発明の効果】
この発明では、対向する一対の長辺部と、該長辺部と連続した湾曲部を有する開口端面の形状が長円形の有底筒状の外装ケースに、コンデンサ素子と、少なくとも上面の外周縁部に弾性部材が配置された封口部材を収納し、外装ケースに開口端部の全周囲をカーリング加工することにより、外装ケースの開口端部を前記弾性部材に食い込ませてなるコンデンサにおいて、前記外装ケース開口端面の前記長辺部のケース長さを前記湾曲部よりも長くしたことにより、加締め時における湾曲部と長辺部での外装ケースの延びの違いを補正して、封口部材の弾性部材に食い込む量をほぼ同等とすることができる。このため、加締め精度のばらつきがなくなり、密封精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のコンデンサを示す分解斜視図である。
【図2】この発明のコンデンサ用外装ケースを示す斜視図である。
【図3】この発明のコンデンサ用外装ケースを示す上面図である。
【図4】電解コンデンサの内部構造を示す断面図である。
【図5】電解コンデンサの加締めを説明する図面である。
【図6】長円形のコンデンサの加締めの工程を示す図面である。
【符号の説明】
1 コンデンサ素子
2 外装ケース
21 湾曲部
22 長辺部
3 封口部材
4 弾性部材
5 外部端子
6 電極タブ
7 溝
10 軸
11 加締めゴマ
Claims (1)
- 対向する一対の長辺部と、該長辺部と連続した湾曲部を有する開口端面の形状が長円形の有底筒状の外装ケースに、コンデンサ素子と、少なくとも上面の外周縁部に弾性部材が配置された封口部材を収納し、外装ケースに開口端部の全周囲をカーリング加工することにより、外装ケースの開口端部を前記弾性部材に食い込ませてなるコンデンサにおいて、前記外装ケース開口端面の前記長辺部のケース長さを前記湾曲部よりも長くしたコンデンサ。
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JPH01218008A (ja) * | 1988-02-26 | 1989-08-31 | Nippon Chemicon Corp | コンデンサの封口構造 |
JPH04355908A (ja) * | 1991-07-26 | 1992-12-09 | Nippon Chemicon Corp | 電解コンデンサの封口方法 |
JP2000357637A (ja) * | 1999-06-15 | 2000-12-26 | Nippon Chemicon Corp | 電解コンデンサ |
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- 2001-03-29 JP JP2001095047A patent/JP4600624B2/ja not_active Expired - Fee Related
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