JPH06283393A - 偏平型アルミ電解コンデンサ - Google Patents

偏平型アルミ電解コンデンサ

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JPH06283393A
JPH06283393A JP6959093A JP6959093A JPH06283393A JP H06283393 A JPH06283393 A JP H06283393A JP 6959093 A JP6959093 A JP 6959093A JP 6959093 A JP6959093 A JP 6959093A JP H06283393 A JPH06283393 A JP H06283393A
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JP
Japan
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metal case
capacitor element
flat
capacitor
lead terminal
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Application number
JP6959093A
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English (en)
Inventor
Hajime Yamamoto
始 山本
Morihiro Yamada
衛弘 山田
Kunihito Inagaki
国人 稲垣
Hideo Nakajima
秀郎 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内圧の上昇による金属ケースの変形を防止し
て実際の使用時の信頼性を高めることができる偏平型ア
ルミ電解コンデンサを提供することを目的とする。 【構成】 陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに巻回
し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子11を
収納する偏平型をなす有底筒状の金属ケース12と、こ
の金属ケース12の開放端の封止を行う封口体15と、
前記コンデンサ素子11より導出された陽極リード端子
13及び陰極リード端子14とを有し、前記偏平型をな
す金属ケース12の外側平面部12a,12bの内側に
位置して金属ケース12の長さ方向に突出部12c,1
2dを設けて、金属ケース12の膨れ変形をなくしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は偏平型をなす有底筒状の
金属ケース内にコンデンサ素子を収納した偏平型アルミ
電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の偏平型アルミ電解コンデ
ンサは、図9(a)(b)(c)に示すような構成にな
っていた。すなわち、電解液を含浸させたコンデンサ素
子1を偏平型をなす有底筒状のアルミニウムよりなる金
属ケース2内に収納し、そして前記金属ケース2の開放
端に弾性封口体3を圧入して気密性を保つとともに、前
記金属ケース2の開放端の先端部をカーリング加工する
ことにより、前記弾性封口体3及びコンデンサ素子1を
前記金属ケース2内に固定していた。前記金属ケース2
は、上部及び下部に平面部2a,2bを、また側面には
曲面部2c,2dを有している。なお、4,5は陽極リ
ード端子及び陰極リード端子、6はプリント基板実装用
のダミー端子である。
【0003】また、図10はプリント基板7に半田4
a,5a,6a(5aは図示せず)により面実装した時
の状態を示したもので、面実装が可能となるようにリー
ド端子4,5(端子5は図示せず)及びダミー端子6は
曲げ加工を施してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の構成における偏平型アルミ電解コンデンサにお
いては、弾性封口体3を金属ケース2の開放端に圧入す
ることによってのみ気密性を保持しているため、例え
ば、電源回路等のプリント基板7にこの偏平型アルミ電
解コンデンサを実装して使用した場合、周囲部品の発熱
やリップル電流による自己発熱及び環境温度等の影響に
よるコンデンサ素子1内の温度上昇によって、内部の電
解液の蒸気圧が発生したり、前記コンデンサ素子1の酸
化反応によりガスが発生して、前記金属ケース2の内圧
を上昇させるものである。
【0005】図9(b)は従来の偏平型アルミ電解コン
デンサの側断面図を示したものであるが、内圧が増加し
た場合、前記金属ケース2はその内圧により、ケース平
面部2a,2bが高さ方向に変形し、H1,H2,H3
の高さの寸法増加が大きくなってしまうもので、この場
合、H1,H3の寸法増加は、前記金属ケース2の底部
あるいは封口部で補強されているため、それほど大きく
ならないが、H2の寸法増加がいちばん大きく、これは
コンデンサにとっても大きな問題となる。なぜならば、
通常、偏平型アルミ電解コンデンサは図10に示すよう
に、ケース平面部2bがプリント基板7に接するように
配置されているため、前記金属ケース2が変形してH2
の寸法増加が大きくなると、コンデンサが上方に押し上
げられることになり、その結果、リード端子4,5,6
(リード端子5は図示せず)とプリント基板7との間の
半田付け部4a,5a,6a(半田付け部5aは図示せ
ず)にストレスが加わり、半田剥離または半田割れが発
生するといった問題点があった。
【0006】また、前記金属ケース2の膨れを抑えるた
めに、単純に肉厚を大きくして前記金属ケース2を構成
すると、封口部のカーリング加工に非常に大きなカシメ
力が必要となり、加工機が大型になるといった問題点が
あった。
【0007】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るもので、内圧の上昇による金属ケースの変形を防止し
て実際の使用時の信頼性を高めることができる偏平型ア
ルミ電解コンデンサを提供することを目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の偏平型アルミ電解コンデンサは、陽極箔及び
陰極箔をセパレータとともに巻回し、かつ電解液を含浸
させてなるコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収
納する偏平型をなす有底筒状の金属ケースと、この金属
ケースの開放端の封止を行う封口体と、前記コンデンサ
素子より導出された陽極リード端子及び陰極リード端子
とを有し、前記偏平型をなす金属ケースの外側平面部の
内側に位置して金属ケースの長さ方向に突出部を設けた
ものである。
【0009】
【作用】上記構成の偏平型アルミ電解コンデンサによれ
ば、偏平型をなす金属ケースの外側平面部の内側に位置
して金属ケースの長さ方向に突出部を設けているため、
前記金属ケースの曲げ変形しやすい平面部の板厚は増え
曲げ剛性が高くなることになり、これにより金属ケース
内部の圧力上昇に対しても変形しにくくなる。その結
果、前記金属ケースの平面部における金属ケースの長さ
方向のほぼ中央部の高さ寸法の変形が抑えられるため、
プリント基板に面実装した場合においても従来のように
コンデンサが上方に押し上げられることはなくなり、そ
の結果、従来のような金属ケースの変形によるリード端
子部の半田剥離や半田割れの発生はなくなるため実際の
使用時において信頼性の高いものを得ることができる。
【0010】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の実施例1につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0011】図1,図2(a)(b)(c)は本発明の
第1の実施例における偏平型アルミ電解コンデンサの構
成図を示すものであり、図1は斜視図、図2(a)
(b)(c)は平面図、側断面図、縦断面図である。こ
れらの図において、11は陽極箔及び陰極箔をセパレー
タとともに巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデ
ンサ素子である。12は偏平型をなす有底筒状のアルミ
ニウムよりなる金属ケースで、この金属ケース12の内
部に前記コンデンサ11を収納している。13,14は
前記コンデンサ素子11から導出された陽極リード端子
と陰極リード端子で、この陽極リード端子13と陰極リ
ード端子14は前記金属ケース12の開放端に配設され
た弾性封口体15を通して外部に引き出されている。そ
して前記金属ケース12の開放端の先端部をカーリング
加工することにより、前記コンデンサ素子11を内部に
封止している。
【0012】前記金属ケース12は、図2(c)に示す
ように外側平面部12a,12bを有し、そしてこの外
側平面部12a,12bの内側には、金属ケース12の
長さ方向のほぼ全体にわたって断面が三角形の突出部1
2c,12dを一体に形成している。この場合、断面が
三角形の突出部12c,12dの頂部は、外側平面部1
2a,12bにおける金属ケース12の長さ方向と直交
する方向のほぼ中央に位置している。そして、この断面
が三角形の突出部12c,12dは偏平型に形成した前
記コンデンサ素子11の中央部を上下対称に加圧保持し
ている。
【0013】上記したように、金属ケース12の外側平
面部12a,12bの内側に断面が三角形の突出部12
c,12dを設けることによって、外側平面部12a,
12bの曲げ剛性が増加するため、前記コンデンサ素子
11の内部圧力が増加した場合でも前記金属ケース12
が膨れて変形するのを抑制することができ、これにより
外形が変化することはない。また、偏平型に巻回した前
記コンデンサ素子11を中央部で加圧保持しているた
め、陽極箔及び陰極箔等の箔ずれが生じることもなく、
したがって、金属ケース12への収納後においてコンデ
ンサの容量変化を起こすことはない。さらに、コンデン
サ素子11の中央部を上下対称に加圧保持していること
により、前記コンデンサ素子11は均一かつ小さな箔間
距離で前記金属ケース12内に収納されることになり、
これにより、コンデンサとしての損失(tanδ)を小
さく安定にすることができる。
【0014】なお、上記実施例1においては、突出部1
2c,12dの形状を三角形としたが、これ以外の円弧
状あるいは四角形でもあっても前記コンデンサ素子11
を同様に加圧保持できるものであればかまわない。
【0015】以上のように本発明の実施例1によれば、
偏平型をなす金属ケース12の外側平面部12a,12
bの内側に金属ケース12の長さ方向のほぼ全体にわた
って断面が三角形の突出部12c,12dをそれぞれ設
けているため、前記金属ケース12の膨れ変形を無くす
ることができ、これにより、プリント基板への実装時に
おいても、リード端子部に不要な応力を発生させること
はなくなるため、常に安定した状態で実装が可能となる
とともに前記コンデンサ素子11も金属ケース12内に
安定した状態で保持されるため性能のばらつきを抑える
ことができ、これにより、安定した特性を保証する偏平
型アルミ電解コンデンサを実現することができる。
【0016】(実施例2)以下、本発明の実施例2につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0017】図3(a)は本発明の実施例2における偏
平型アルミ電解コンデンサの平面図であり、図3(b)
(c)は側断面図、縦断面図である。この図3におい
て、21は陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに巻回
し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子であ
る。22は偏平型をなす有底筒状のアルミニウムよりな
る金属ケースで、この金属ケース22の内部に前記コン
デンサ素子21を収納している。23,24は前記コン
デンサ素子21から導出された陽極リード端子と陰極リ
ード端子で、この陽極リード端子23と陰極リード端子
24は前記金属ケース22の開放端に配設された弾性封
口体25を通して外部に引き出されている。そして前記
金属ケース22の開放端の先端部をカーリング加工する
ことにより、前記コンデンサ素子21を内部に封止して
いる。
【0018】前記金属ケース22は、図3(c)に示す
ように、断面の外形が角形であり、かつ収納部は偏平型
のコンデンサ素子21を収納するためにコンデンサ素子
21の外形とほぼ同形状の偏平型円弧形状をしている。
すなわち、収納部は角形の金属ケース22の内部に前記
偏平型のコンデンサ素子21の円弧部とほぼ同形状の円
弧部22a,22b,22c,22dを有している。そ
してこの円弧部22a,22b,22c,22dの肉厚
は平面部22e,22fの肉厚に対して大きくなってい
る。
【0019】このように、前記金属ケース22の外形を
角形にすることによって、4つの角部、すなわち円弧部
22a,22b,22c,22dの肉厚が大きくなるた
め金属ケース22の強度は向上する。したがって、前記
コンデンサ素子21による内部の圧力上昇による平面部
22e,22fの変形は、その平面部22e,22fの
固定端に相当する4つの円弧部22a,22b,22
c,22dの剛性が大きいため抑制される。
【0020】なお、上記実施例2においては、前記金属
ケース22の外形を角形としたが、必ずしも4つ角部の
外形が直角である必要はなく、4つの角部は小さな曲率
をもっていてもよいし、また面取りをしてあってもかま
わないものである。
【0021】以上のように本発明の実施例2によれば、
偏平型のコンデンサ素子21を収納する金属ケース22
の外形をほぼ角形にして4つの角部の曲げ剛性を向上さ
せているため、前記金属ケース22の膨れ変形を無くす
ることができ、これにより、プリント基板への実装時に
おいてもリード端子部に不要な応力を発生させることは
なくなるため、常に安定した状態で可能となる偏平型ア
ルミ電解コンデンサを実現することができる。
【0022】(実施例3)以下、本発明の実施例3につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0023】図4,図5(a)(b)(c)は本発明の
実施例3における偏平型アルミ電解コンデンサの構成図
を示すものであり、図4は斜視図、図5(a)(b)
(c)は平面図、側断面図、縦断面図である。これらの
図において、31は陽極箔及び陰極箔をセパレータとと
もに巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素
子である。32は偏平型をなす有底筒状のアルミニウム
よりなる金属ケースで、この金属ケース32の内部に前
記コンデンサ31を収納している。33,34は前記コ
ンデンサ素子31から導出された陽極リード端子と陰極
リード端子で、この陽極リード端子33と陰極リード端
子34は前記金属ケース32の開放端に配設された弾性
封口体35を通して外部に引き出されている。そして前
記金属ケース32の開放端の先端部をカーリング加工す
ることにより前記コンデンサ素子31を内部に封止して
いる。
【0024】前記金属ケース32は、図5(c)に示す
ように、平面部32a,32bを有し、そしてこの平面
部32a,32bには金属ケース32の長さ方向と直交
する方向に内側に突出するリブ32c,32dを一体に
形成している。この場合、前記リブ32c,32dは、
平面部32a,32bにおける金属ケース32の長さ方
向のほぼ中央に位置している。また、このリブ32c,
32dは、金属ケース32の内側において、金属ケース
32の開放端側の側面にテーパ部32e,32fを有
し、さらに、前記リブ32c,32dはその先端に断面
が円弧状の最大突出部32g,32hを有している。そ
して、このリブ32c,32dの先端の最大突出部32
g,32hは、偏平型に形成したコンデンサ素子31の
中央部を上下対称に加圧保持している。
【0025】上記したように、平面部32a,32b
に、金属ケース32の長さ方向と直交する方向に内側に
突出するリブ32c,32dを設けることによって、平
面部32a,32bの曲げ剛性が増加するため、前記コ
ンデンサ素子31の内部圧力が増加した場合でも前記金
属ケース32が膨れて変形するのを抑制することがで
き、これにより、外形が変化することはない。また、偏
平型に巻回した前記コンデンサ素子31の中央部をリブ
32c,32dの最大突出部32g,32hが加圧保持
しているため、陽極箔及び陰極箔等の箔ずれが生じるこ
ともなく、したがって、金属ケース32への収納後にお
いて、コンデンサの容量変化を起こすことはない。
【0026】さらに、コンデンサ素子31の中央部を上
下対称に加圧保持していることにより、前記コンデンサ
素子31は均一かつ小さな箔間距離で前記金属ケース3
2内に収納されることになり、これにより、コンデンサ
としての損失(tanδ)を小さく安定にすることがで
きる。また、前記リブ32c,32dの金属ケース32
の開放端側の側面にテーパ部32e,32fを設けたこ
とにより、前記コンデンサ素子31を金属ケース32内
に収納する際には、前記コンデンサ素子31を損傷させ
ること無く容易に組み込み挿入することができる。
【0027】なお、上記実施例3においては、リブ32
c,32dの形状を円弧形状としたが、これ以外の三角
形あるいは四角形でもあっても前記コンデンサ素子31
を同様に加圧保持できるものであれば構わない。
【0028】以上のように本発明の実施例3によれば、
偏平型をなす金属ケース32の平面部32a,32b
に、金属ケース32の長さ方向と直交する方向に内側に
突出するリブ32c,32dを設けているため、前記金
属ケース32の肉厚を増やすことなく、材料費も安価に
して、金属ケース32の重量が小さくなるにもかかわら
ず曲げ剛性の大きい金属ケース32を得ることができ
る。また、リブ32c,32dの金属ケース32の開放
端側の側面にテーパ部32e,32fを設けているた
め、前記コンデンサ素子31も損傷させることはなく平
易に組み込むことができる。このようなことから、前記
金属ケース32の膨れ変形を無くすことができるため、
プリント基板への実装時においてもリード端子部に不要
な応力を発生させることはなく、常に安定した状態で実
装が可能となるとともに、前記コンデンサ素子31も金
属ケース32内に安定した状態で保持されるため、性能
のばらつきを抑えることができ、これにより、安定した
特性を保証する偏平型アルミ電解コンデンサを実現する
ことができる。
【0029】(実施例4)以下、本発明の実施例4につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0030】図6(a)(b)(c)は本発明の実施例
4における偏平型アルミ電解コンデンサの構成図を示す
ものであり、図6(a)(b)(c)は平面図、縦断面
図、側断面図である。この図6において、41は陽極箔
及び陰極箔をセパレータとともに巻回し、かつ電解液を
含浸させてなるコンデンサ素子である。42は偏平型を
なす有底筒状のアルミニウムよりなる第1の金属ケース
で、内部に前記コンデンサ素子41を収納している。4
3は前記第1のケース42と同様に偏平型をなす有底筒
状のアルミニウム製の第2の金属ケースで、この第2の
金属ケース43は前記第1の金属ケース42よりわずか
に大きいサイズで、前記コンデンサ素子41を収納して
いる第1の金属ケース42をあわせて収納している。4
4,45は前記コンデンサ素子41から導出された陽極
リード端子と陰極リード端子で、この陽極リード端子4
4と陰極リード端子45は前記第2の金属ケース43の
開放端に配設された弾性封口体46を通して外部に引き
出されている。そして前記第2の金属ケース43の開放
端の先端部をカーリング加工することにより、前記コン
デンサ素子41を内部に封止している。
【0031】ここで、前記コンデンサ素子41の収納
は、図6(b)(c)に示すように、前記第1の金属ケ
ース42と前記第2の金属ケース43の2重構造のケー
スで行っており、一方、前記第2の金属ケース43の開
放端は第2の金属ケース43の1層だけの構造でカーリ
ング加工を施して前記コンデンサ素子41を封止してい
る。
【0032】このように、前記コンデンサ素子41の収
納構造を2重にすることによって、単純な有底筒状の加
工部品でH2部の膨れ変形に対するケース曲げ剛性を大
きくすることができるためケースの変形が生じることは
ない。また、ケース封口部は1層構造であるため、カシ
メ成形する場合にも過剰なプレス圧力を必要とせず、容
易に封止加工が行える。
【0033】なお、前記コンデンサ素子41を初めに収
納する前記第1の金属ケース42は図6に示すように必
ずしも有底筒状の形状である必要は無く、ケース底の無
い筒状のものあるいは平面部または円弧部のどちらか一
方の側壁だけの構造であっても構わない。
【0034】以上のように本発明の実施例4によれば、
前記コンデンサ素子41の収納部を2重ケース構造に
し、封止は前記第2の金属ケース43のみで行うように
しているために、単純な部品形状でケースを構成するこ
とができるとともに、封止加工も容易で生産性が高く、
かつケースの膨れ変形も無い偏平型アルミ電解コンデン
サを実現することができる。
【0035】(実施例5)以下、本発明の実施例5につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0036】図7(a)(b)は本発明の実施例5にお
ける偏平型アルミ電解コンデンサの構成図を示すもので
あり、図7(a)は偏平型アルミ電解コンデンサの断面
図、図7(b)はその主要部品である金属ケースの断面
図である。図7において、51は陽極箔及び陰極箔をセ
パレータとともに巻回しかつ電解液を含浸させてなるコ
ンデンサ素子である。52は偏平型をなす有底筒状のア
ルミニウム製の金属ケースで、内部に前記コンデンサ5
1を収納している。53,54(54は図示せず)は前
記コンデンサ素子51から導出された陽極リード端子と
陰極リード端子で、この陽極リード端子53と陰極リー
ド端子54(図示せず)は前記金属ケース52の開放端
に配設された弾性封口体55を通して外部に引き出され
ている。そして前記金属ケース52の開放端の先端部を
カーリング加工することにより、前記コンデンサ素子5
1を内部に封止している。
【0037】ここで、前記金属ケース52は、図7
(a)(b)に示すように、前記コンデンサ素子51を
収納する部分のケース肉厚を大きくしかつ弾性封口体5
5を設けてカーリング加工する封口部のケース肉厚を小
さくしている。そして、その肉厚の異なる境界部に肉厚
段差部56を設けている。また、前記弾性封口体55
は、前記金属ケース52における肉厚段差部56と開放
端のカーリング部でプレス加工により挟持されている。
【0038】このように、前記金属ケース52における
コンデンサ素子51の収納部のケース肉厚を大きくする
ことにより、膨れ変形に対するケース曲げ剛性を大きく
することができるためケースの変形が生じることはな
い。また前記肉厚段差部56を設けて封口部の肉厚を小
さくすることにより、プレス成形する場合にも過剰な圧
力を必要とせず容易に封止加工が行える。そしてまた、
金属ケース52の封止のために金属ケース52の開放端
をカーリングする場合、弾性封口体55を前記肉厚段差
部56に押し当てて強力にプレス加工するため、前記コ
ンデンサ素子51に含浸させている電解液を金属ケース
52の外部に漏らさない信頼性の高い封止ができる。
【0039】なお、前記肉厚段差部56は必ずしも金属
ケース52の内側側面52a,52bに対して垂直であ
る必要はなく、図8(a)(b)に示すように曲面ある
いはテーパ面であっても良い。
【0040】以上のように本発明の実施例5によれば、
前記金属ケース52におけるコンデンサ素子51の収納
部と封止部のケース肉厚を異なる大きさとして途中に肉
厚段差部56を設けた2段構造にしているため、単一の
ケース部品で構成できるとともに封止加工も容易で生産
性が高く、かつケースの膨れ変形も無く、さらにはケー
スの気密封口特性も良い偏平型アルミ電解コンデンサを
実現することができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明の偏平型アルミ電解
コンデンサは、陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに
巻回しかつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、
このコンデンサ素子を収納する偏平型をなす有底筒状の
金属ケースと、この金属ケースの開放端の封止を行う封
口体と、前記コンデンサ素子より導出された陽極リード
端子及び陰極リード端子とを有し、前記偏平型をなす金
属ケースの外側平面部の内側に位置して金属ケースの長
さ方向に突出部を設けているため、金属ケースの曲げ変
形しやすい平面部の板厚は増え、曲げ剛性が高くなるこ
とになり、これにより、金属ケース内部の圧力上昇に対
しても変形しにくくなる。その結果、前記金属ケースの
平面部における金属ケースの長さ方向のほぼ中央部の高
さ寸法の変形が抑えられるため、プリント基板に面実装
した場合においても、従来のようにコンデンサが上方に
押し上げられることはなくなり、その結果、従来のよう
な金属ケースの変形によるリード端子部の半田剥離や半
田割れの発生はなくなるため、実際の使用時において信
頼性の高いものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における偏平型アルミ電解コ
ンデンサの斜視図
【図2】(a)本発明の実施例1における偏平型アルミ
電解コンデンサの平面図 (b)同偏平型アルミ電解コンデンサの側断面図 (c)同偏平型アルミ電解コンデンサの縦断面図
【図3】(a)本発明の実施例2における偏平型アルミ
電解コンデンサの平面図 (b)同偏平型アルミ電解コンデンサの側断面図 (c)同偏平型アルミ電解コンデンサの縦断面図
【図4】本発明の実施例3における偏平型アルミ電解コ
ンデンサの斜視図
【図5】(a)本発明の実施例3における偏平型アルミ
電解コンデンサの平面図 (b)同偏平型アルミ電解コンデンサの側断面図 (c)同偏平型アルミ電解コンデンサの縦断面図
【図6】(a)本発明の実施例4における偏平型アルミ
電解コンデンサの平面図 (b)同偏平型アルミ電解コンデンサの縦断面図 (c)同偏平型アルミ電解コンデンサの側断面図
【図7】(a)本発明の実施例5における偏平型アルミ
電解コンデンサの断面図 (b)同コンデンサにおける金属ケース部品の断面図
【図8】(a)本発明の実施例5における金属ケース部
品の他の例を示す断面図 (b)同金属ケース部品のさらに他の例を示す断面図
【図9】(a)従来における偏平型アルミ電解コンデン
サの平面図 (b)同偏平型アルミ電解コンデンサの側断面図 (c)同偏平型アルミ電解コンデンサの縦断面図
【図10】従来の偏平型アルミ電解コンデンサをプリン
ト基板上に実装した状態を示す側面図
【符号の説明】
11 コンデンサ素子 12 金属ケース 12a,12b 外側平面部 12c,12d 突出部 13 陽極リード端子 14 陰極リード端子 15 封口体 21 コンデンサ素子 22 金属ケース 22a,22b,22c,22d 円弧部 23 陽極リード端子 24 陰極リード端子 25 封口体 31 コンデンサ素子 32a,32b 平面部 32c,32d リブ 32e,32f テーパ部 32g,32h 最大突出部 33 陽極リード端子 34 陰極リード端子 35 封口体 41 コンデンサ素子 42 第1の金属ケース 43 第2の金属ケース 44 陽極リード端子 45 陰極リード端子 46 封口体 51 コンデンサ素子 52 金属ケース 53 陽極リード端子 54 陰極リード端子 55 封口体 56 肉厚段差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 秀郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに
    巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子
    と、このコンデンサ素子を収納する偏平型をなす有底筒
    状の金属ケースと、この金属ケースの開放端の封止を行
    う封口体と、前記コンデンサ素子より導出された陽極リ
    ード端子及び陰極リード端子とを有し、前記偏平型をな
    す金属ケースの外側平面部の内側に位置して金属ケース
    の長さ方向に突出部を設けた偏平型アルミ電解コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに
    巻回し、かつ電解液を含浸させてなる偏平型のコンデン
    サ素子と、このコンデンサ素子を収納する有底筒状の金
    属ケースと、この金属ケースの開放端の封止を行う封口
    体と、前記コンデンサ素子より導出された陽極リード端
    子及び陰極リード端子とを有し、前記金属ケースは外形
    がほぼ角形でありかつ収納部はその角形内部に前記偏平
    型のコンデンサ素子の円弧部とほぼ同形状の円弧部を有
    している偏平型アルミ電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに
    巻回し、かつ電解液を含浸させてなる偏平型のコンデン
    サ素子と、前記コンデンサ素子を収納する有底筒状の金
    属ケースと、この金属ケースの開放端の封止を行う封口
    体と、前記コンデンサ素子より導出された陽極リード端
    子及び陰極リード端子とを有し、前記金属ケースの平面
    部に金属ケースの長さ方向と直交する方向に内側に突出
    するリブを設けた偏平型アルミ電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 金属ケースの平面部に設けた内側に突出
    するリブは、金属ケース開放端側の側面にテーパ面を有
    する請求項3記載の偏平型アルミ電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 金属ケースの平面部に設けた内側に突出
    するリブは、その先端に断面が円弧状の最大突出部を有
    する請求項3記載の偏平型アルミ電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに
    巻回し、かつ電解液を含浸させてなる偏平型のコンデン
    サ素子と、このコンデンサ素子を収納する偏平型をなす
    筒状の第1の金属ケースと、前記コンデンサ素子と第1
    の金属ケースを収納する偏平型をなす有底筒状の第2の
    金属ケースと、この第2の金属ケースの開放端の封止を
    行う封口体と、前記コンデンサ素子より導出された陽極
    リード端子及び陰極リード端子とを備えた偏平型アルミ
    電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】 陽極箔及び陰極箔をセパレータとともに
    巻回し、かつ電解液を含浸させてなるコンデンサ素子
    と、このコンデンサ素子を収納する偏平型をなす有底筒
    状の金属ケースと、この金属ケースの開放端の封止を行
    う封口体と、前記コンデンサ素子より導出された陽極リ
    ード端子及び陰極リード端子とを有し、前記金属ケース
    はコンデンサ素子を収納する部分の肉厚を封止を行う部
    分の肉厚より大きくして前記金属ケースの開放端近傍に
    肉厚段差部を設けた偏平型アルミ電解コンデンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100493560B1 (ko) * 2002-10-10 2005-06-10 (주) 네스 전기에너지 저장장치
CN104658758A (zh) * 2015-02-05 2015-05-27 深圳江浩电子有限公司 一种扁平式铝电解电容器及其制造方法

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