JP4600025B2 - コーティング装置 - Google Patents

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本発明は、例えば自動車部品、各種機械の部品、各種工具や、自動車部品、機械部品等の成形に用いる金型等の成形用型などの物品にコーティング処理するコーティング装置、特に蒸発源を用いたPVD(Physical Vapor Deposition:物理的気相成長)によるコーティング装置に関する。
物品の表面にコーティング(膜形成)することにより、該物品の耐摩耗性、他物品等との摺動性、化学的安定性(例えば耐食性)、光学特性等の性質を改善し、物品に求められる性能をより優れたものにしたり、物品に装飾性を持たせたりすることが、自動車部品、各種機械の部品(例えば摺動部品)、各種工具や、金型等の成形用型、さらには医療用物品や部材等について広く行われている。
物品表面のコーティング処理装置には種々のものが知られているが、上記のような物品の表面へのコーティング処理に適するものの代表例として、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置がある。より具体的には、真空蒸着装置、イオンプレーティング装置、スパッタ蒸着装置等である。イオンプレーティング装置としては直流放電励起方式の装置、高周波放電励起方式の装置、アーク放電励起方式の装置(アークイオンプレーティング装置とか真空アーク蒸着装置などとも称されている。)などが知られている。
一般に、物品へのコーティング処理については、これを高速化して、コーティング処理物品の生産性を向上させることが望まれる。既述の蒸発源を用いたPVDによるコーティング処理についても同様である。
このため、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置においては、コーティング処理物品の生産性を向上させるために、蒸発源物質を蒸発させるエネルギー(例えば蒸発源物質をアーク放電で蒸発させるときのアーク電流、蒸発源物質の蒸発を電子ビームで蒸発させるときの電子ビーム電流等)が大きく設定される傾向にある。
しかし、蒸発源物質を蒸発させるエネルギーを大きくすると、放電等による輻射熱等により被処理物品が加熱される。勿論、コーティングを円滑に行うために、必要に応じ、物品を加熱することがあるが、必要以上に物品が加熱される。
一方、被処理物品には、加熱されすぎると、硬度が低下して機械的強度が劣化する等の支障を来すものも多々ある。例えば、自動車部品などでは、焼入れ処理されていることが多く、焼き戻し温度180℃〜250℃程度のものが多々ある。これが焼き戻し温度を超えて加熱されると、硬度が低下し、機械的強度が低下する。また、被処理物品の中には、加熱されすぎると変形等不都合を生じるものもある。
このような問題を解決するには、蒸発源物質を蒸発させるエネルギーを低くすればよいが、それでは処理速度が低下する。そこで、コーティング処理中、被処理物品が必要以上に加熱されないように、被処理物品を冷却することが提案されている。
例えば、特開2003−3252号公報は、被処理物品を支持する回転テーブルの回転軸に組み込んだ冷却機構、或いは該回転テーブルとその回転軸の双方にわたって一体的に組み込んだ冷却機構を開示している。
さらに、物品を支持して自転させる軸を回転テーブル上に立設してその中にも冷媒通路を設け、これを、回転テーブルとその回転軸の双方にわたって一体的に組み込んだ冷却機構に冷媒循環用のロータリーフィード装置を介して接続することも開示している。
特開2003−3252号公報
しかしながら、特開2003−3252号公報に記載の冷却機構のうち、被処理物品を支持する回転テーブルの回転軸に組み込まれた冷却機構は回転テーブル上に支持される被処理物の冷却能力が低い。回転テーブルとその回転軸の双方にわたって一体的に組み込まれた冷却機構は、回転軸に組み込まれた冷却機構よりは冷却能力は高いが、それでも、回転テーブル上に上下方向にわたるように支持される被処理物品を冷却することは困難である。
物品を支持して自転させる軸中にも冷媒通路を設けた冷媒機構は、構造が複雑であり、冷却機構の設計の自由度が低い。
そこで本発明は、被処理物品を支持して、少なくとも公転させる回転テーブル及び該回転テーブル上に支持される被処理物品を冷却する冷却機構を有する、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置であって、該回転テーブルに支持される被処理物品を従来より、すなわち従来の、被処理物品を支持する回転テーブルの回転軸に組み込まれた冷却機構や、回転テーブルとその回転軸の双方にわたって一体的に組み込まれた冷却機構と比べると、確実に冷却することができ、冷却機構の設計の自由度が従来より大きいコーティング装置を提供することを第1の課題とする。
また、本発明はかかるコーティング装置であって、メインテナンスの容易なコーティング装置を提供することを第2の課題とする。
本発明は前記第1の課題を解決するため以下に記す第1及び第2のコーティング装置を提供する。第1及び第2のコーティング装置は、次のタイプのコーティング装置に属している。すなわち、
真空容器内で被処理物品を支持して、少なくとも公転させる回転テーブル及び該回転テーブル上に支持される被処理物品を冷却する冷却機構を有する、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置であり、前記冷却機構は冷却部を含んでおり、該冷却部は、冷媒循環通路を有し、前記回転テーブル上に支持される被処理物品に該被処理物品の外側から該被処理物品に触れることなく臨むように、且つ、該回転テーブルに随転可能に該回転テーブル上に搭載されており、前記冷却機構は該冷却部の回転テーブルへの随転を許しつつ該冷却部の冷媒循環通路に冷媒を循環させることができるコーティング装置(基本型コーテイング装置)である。
(1)第1のコーティング装置
前記基本型コーティング装置において、前記冷却部の冷媒循環通路には前記回転テーブルとは分離されたコネクタ部を介して冷媒を循環させることができるコーティング装置。
このコーティング装置によると、冷却機構の冷却部が回転テーブル上に支持される被処理物品に臨むように該回転テーブル上に搭載されるので、それだけ被処理物品を確実に冷却することができる。従って、被処理物品の熱的損傷を抑制しつつ、処理速度を上げて効率よく該物品にコーティング処理を施せる。なお、該冷却部は被処理物品に全体的に臨むように回転テーブル上に搭載してもよい。
冷却部の冷媒循環通路には、回転テーブルとは分離されたコネクタ部を介して冷媒を循環させることができ、従来のように回転テーブルに複雑な冷媒循環機構を設ける必要がないこと、冷却部はかかる従来の回転テーブルにおける冷媒循環機構に拘束された構造のものである必要がないこと等により、それだけ、冷却機構、特に、冷却部の設計の自由度が大きい。
コネクタ部は、装置メインテナンスを容易化するため、その途中位置で接続分離可能なものを採用してもよい。
コネクタ部の代表例として、途中部位で接続分離可能であり、且つ、該冷却部の回転テーブルへの随転を許しつつ冷媒循環を可能にするものを挙げることができる。
前記冷却部は、回転テーブルの回転に対して、真空容器等に設けた回り止め部材等により回り止めされるように該回転テーブルに搭載されてもよいが、回転テーブルとともに回転するように該回転テーブルに搭載されてもよい。後者の場合には、途中部位で接続分離可能で、且つ、該冷却部の回転テーブルへの随転を許しつつ冷媒循環を可能にするコネクタ部を採用できる。
かかるコネクタ部として、冷却部の回転テーブルへの随転を許しつつ冷媒循環を可能にすロータリジョイントを含むものを例示できるが、かかるロータリジョイントを採用する場合、該ロータリジョイントがその途中部位で接続分離可能なものであってもよく、また、コネクタ部は、ロータリジョッイントと、これに接続された、接続分離可能の冷媒循環管継ぎ手とを含んでいて、該管継ぎ手部分で接続、分離できるようになっていてもよい。
前記冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器に対し搬入搬出可能の可動テーブルに回転可能に支持されていてもよい。これにより、コーティング装置のメインテナンスが容易となり、また、回転テーブルに対する被処理物品の着脱も行いやすくなる。
この場合、回転テーブルは、接続分離可能の継ぎ手を介して回転駆動部により回転駆動されるようにしてもよい。かかる継ぎ手を採用することで、可動テーブルを動かすとき、その継ぎ手を分離して可動テーブルを容易に動かすことができる。
また、冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器を構成する容器壁の一部(例えば底壁)であって、該真空容器本体に対し着脱可能の部分に設置されていてもよい。これにより、コーティング装置のメインテナンスが容易となる。また、回転テーブルを真空容器本体外に露出させ得るようにすれば、回転テーブルに対する被処理物品の着脱も行いやすくなる。
(2)第2のコーティング装置
前記基本型コーティング装置において、前記冷却部の冷媒循環通路には、前記回転テーブルの回転軸に設けた冷媒循環通路が接続されており、該回転軸の冷媒循環通路には、該回転軸の回転を許しつつ冷媒循環を可能にするロータリジョイントを介して冷媒を循環させることができるコーティング装置。
このコーティング装置によると、冷却機構の冷却部が回転テーブル上に支持される被処理物品に臨むように該回転テーブル上に搭載されるので、それだけ被処理物品を確実に冷却することができる。従って、被処理物品の熱的損傷を抑制しつつ、処理速度を上げて効率よく該物品にコーティング処理を施せる。なお、冷却部は被処理物品に全体的に臨むように回転テーブル上に搭載してもよい。
冷却部の冷媒循環通路には、回転テーブルの回転軸に設けた冷媒循環通路が接続されており、該回転軸の冷媒循環通路には、該回転軸の回転を許しつつ冷媒循環を可能にするロータリジョイントを介して冷媒循環させるようになっており、従来のように回転テーブル本体に複雑な冷媒循環機構を設ける必要がないこと、冷却部はかかる従来の回転テーブルにおける冷媒循環機構に拘束された構造のものである必要がないこと等により、それだけ、冷却機構、特に、冷却部の設計の自由度が大きい。
このコーティング装置においても、冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器に対し搬入搬出可能の可動テーブルに回転可能に支持されていてもよい。これにより、コーティング装置のメインテナンスが容易となり、また、回転テーブルに対する被処理物品の着脱も行いやすくなる。
またこの場合、回転テーブルは、接続分離可能の継ぎ手を介して回転駆動部により回転駆動されるようにしてもよい。かかる継ぎ手を採用することで、可動テーブルを動かすとき、その継ぎ手を分離して可動テーブルを容易に動かすことができる。
冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器を構成する容器壁の一部であって、該真空容器本体に対し着脱可能の部分に設置されていてもよい。これにより、コーティング装置のメインテナンスが容易となる。また、回転テーブルを真空容器本体外に露出させ得るようにすれば、回転テーブルに対する被処理物品の着脱も行いやすくなる。
以上説明した第1、第2のいずれのコーティング装置においても、被処理物品は回転テーブルに回転可能に立設した物品支持軸にて支持するようにし、該物品支持軸には遊星歯車を設け、該遊星歯車に前記可動テーブル或いは前記真空容器の一部に設けた太陽歯車を噛合させ、それにより、回転テーブルの回転により被処理物品が回転テーブル回転中心まわりに公転しつつ、自転するようにしてもよい。
参考までに、考え得る次の第3のコーティング装置も記しておく。
(3)第3のコーティング装置
真空容器内で中空被処理物品を支持して、少なくとも公転させる回転テーブル及び該回転テーブル上に支持される被処理物品を冷却する冷却機構を有する、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置であり、該冷却機構は、被処理物品の中空部に挿入配置され、前記回転テーブルの回転に伴って公転する冷却部を含んでおり、該冷却部は、冷媒循環通路を有し、該冷却部の冷媒循環通路には、前記回転テーブルの回転軸に設けた冷媒循環通路が接続されており、該回転軸における冷媒循環通路には、該回転軸の回転を許しつつ冷媒循環を可能にするロータリジョイントを介して冷媒を循環させるコーティング装置。
このコーティング装置によると、冷却機構の冷却部が回転テーブル上に支持される被処理物品の中空部に挿入配置されるので、それだけ被処理物品を確実に冷却することができる。従って、被処理物品の熱的損傷を抑制しつつ、処理速度を上げて効率よく該物品にコーティング処理を施せる。
また、該冷却部の冷媒循環通路には、回転テーブルの回転軸に設けた冷媒循環通路が接続されており、該回転軸の冷媒循環通路には、該回転軸の回転を許しつつ冷媒循環を可能にするロータリジョイントを介して冷媒循環させるようになっており、従来のように回転テーブル本体に複雑な冷媒循環機構を設ける必要がないこと、冷却部はかかる従来の回転テーブルにおける冷媒循環機構に拘束された構造のものである必要がないこと等により、それだけ、冷却機構、特に、冷却部の設計の自由度が大きい。
このコーティング装置においても、回転テーブルは冷却部とともに、前記真空容器に対し搬入搬出可能の可動テーブルに回転可能に支持されていてもよい。これにより、コーティング装置のメインテナンスが容易となり、また、回転テーブルに対する被処理物品の着脱も行いやすくなる。
またこの場合、回転テーブルは、接続分離可能の継ぎ手を介して回転駆動部により回転駆動されるようにしてもよい。かかる継ぎ手を採用することで、可動テーブルを動かすとき、その継ぎ手を分離して可動テーブルを容易に動かすことができる。
回転テーブルは冷却部とともに、真空容器を構成する容器壁の一部であって、該真空容器本体に対し着脱可能の部分に設置されていてもよい。これにより、コーティング装置のメインテナンスが容易となる。また、回転テーブルを真空容器本体外に露出させ得るようにすれば、回転テーブルに対する被処理物品の着脱も行いやすくなる。
この第3のコーティング装置においても、被処理物品を公転させつつ自転させるために次のようにしてもよい。
すなわち、被処理物品が冷却部に相対的に回転可能に嵌合されるとともに回転テーブルに回転可能に支持された物品支持体にて支持されるようにし、該物品支持体には遊星歯車を設け、該遊星歯車に前記可動テーブル或いは前記容器壁の一部に設けた太陽歯車を噛合させるのである。
以上説明した本発明に係るPVDによるコーティング装置として、例えば、真空蒸着装置、イオンプレーティング装置、スパッタ蒸着装置を例示でき、イオンプレーティング装置としては、直流放電励起方式の装置、高周波放電励起方式の装置、アーク放電励起方式の装置(アークイオンプレーティング装置とか真空アーク蒸着装置などとも称されている。)などを例示できる。
以上説明したように本発明によると、被処理物品を支持して、少なくとも公転させる回転テーブル及び該回転テーブル上に支持される被処理物品を冷却する冷却機構を有する、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置であって、該回転テーブルに支持される被処理物品を従来より、すなわち従来の被処理物品を支持する回転テーブルの回転軸に組み込まれた冷却機構や、回転テーブルとその回転軸の双方にわたって一体的に組み込まれた冷却機構と比べると、確実に冷却することができ、冷却機構の設計の自由度が従来より大きいコーティング装置を提供することができる。
また、本発明によると、かかるコーティング装置であって、メインテナンスの容易なコーティング装置を提供することができる。
以下本発明の実施形態について説明する。
<図1から図3に示すコーティング装置A>
図1は本発明に係るコーティング装置の1例を上方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。図2は図1に示すコーティング装置を側方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。なお、図2においては、後述する蒸発源1をブロック化して示してあり、排気装置22は図示を省略している。
この装置Aは、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置の1例として使用される真空アーク蒸着装置であり、蒸発源1、コーティング処理のための真空容器2、容器2内に設置された、被処理物品Wを支持する回転テーブル42を備えている。
蒸発源1は、カソード11、トリガー電極12、アーク放電用電源13等を備えている。さらに説明すると、真空容器2に接続されたダクト3の後部にカソード装着部30が形成されており、カソード11は該装着部30に絶縁部材14を介して装着されている。
カソード11は形成しようとする膜に応じて選択した材料で形成される。このカソードに対するアノードはここでは接地された容器2がこれを兼ねている。なお、アノードについては、例えば図1に鎖線で示すようにダクト3内においてカソード11の端部を囲むアノードANを設ける等してもよい。
トリガー電極12はダクト3内においてカソード11の端面(蒸発面)111に臨んでおり、図示を省略した往復駆動装置によりカソード蒸発面に対し接触離反可能である。図1においては、トリガー電極12はカソード11を貫通しているかの如く示されているが、カソード11を貫通しているのではなく、図1には現れていないカソード周囲の壁体に往復動可能に通されている。
アーク放電用電源13はカソード11とアノードとの間にアーク放電用電圧を印加できるように、また、カソード11とアノード間のアーク放電を誘発するためにカソード11とトリガー電極12との間にトリガー用電圧を印加できるように、カソード11等に配線接続されている。トリガー電極12はアーク電流が流れないように抵抗15を介して接地されている。
ダクト3は一方では既述のように絶縁部材14を介してカソード11が装着されており、他方では絶縁部材21を介して容器2に接続されている。ダクト3には磁場形成用コイル31が周設されており、該コイルは電源32に接続されている。該電源から通電することで、ダクト3にプラズマ集束のための磁場を形成できる。
容器2には、排気装置22が接続されており、これにより容器2内及びこれに連通するダクト3内を所定のコーティング圧に減圧維持することができる。容器2には、成膜(コーティング)用のガスを必要に応じて導入するガス導入部23も設けられている。
回転テーブル42は、テーブルに固設されたテーブル回転軸41の部分で、軸受401を介して可動テーブル40に回転可能に支持されている。可動テーブル40は真空容器2に対し電気絶縁性を示す車輪Rを有しており、この車輪を介して真空容器2の底壁270上に可動に載置されている。
真空容器2は、図1に示すように、側壁20を有しており、側壁20は、開くことができ、また気密に閉じることができる、開閉可能なものである。側壁20を開くことで、可動テーブル40を容器2に対し搬入搬出できる。
容器2の底壁外面には気密シール部材DSを介して回転テーブル駆動モータDが付設されており、該モータの軸は容器2内へ延び、接続分離可能の継ぎ手411を介して回転テーブル軸41に接続される。
回転テーブル42には被処理物品Wを支持する物品支持軸43がテーブル42と同心の円に沿って一定間隔で分散立設されている。各支持軸43は回転テーブル42に軸受421を介して回転可能に立設されており、テーブル42の下方へ突出した部分に遊星歯車43gが設けられている。この遊星歯車43gは可動テーブル40に設けた太陽歯車40gに噛み合っている。
また、回転テーブル42には、回転中心をテーブル回転中心に一致させた円筒形状の冷却部5が立設固定されている。
冷却部5内には冷媒循環通路51が形成されており、該通路にはコネクタ部CC介して図示省略の冷媒供給循環装置にて冷媒(例えば水)が供給循環せしめられる。
冷却部5は、回転テーブル42に立設された支持軸43にて支持される被処理物品(本例では中空物品)Wの全体に臨むサイズのものである。
コネクタ部CCは、図示の例では、ロータリジョイント50とこれに接続された、それ自体すでに知られている接続分離可能の管継ぎ手PJとを含んでいる。
ロータリジョイント50は、テーブル42の回転に伴う冷却部5の回転を許しつつ、冷却部5の冷媒循環通路51に冷媒を循環させることを可能とするもので、それ自体は既に知られているものでよいが、ここでは、図3に示すものを採用している。
すなわち、断面円形の雄部501とこれに外嵌して回転可能の雌部502とを有し、雄部501に冷媒の供給通路a1及び戻し通路b1を形成し、且つ、それら通路を雄部外周面に開口させ、一方、雌部502の内周面に該雄部の通路a1の開口に臨む内周溝ag及び通路b1の開口に臨む内周溝bgを形成し、内周溝agを通路a2を介して、また内周溝bgを通路b2を介して、それぞれ冷却部5の冷媒循環通路51に接続したものである。雌部502を含む部分が冷却部5に取り付けられ、雄部501に継ぎ手PJが接続される。雄部501はこれに接続される継ぎ手PJ等により回り止めされている。
これら、冷却部5、コネクタ部CCは冷却機構を構成している。
以上説明したコーティング装置Aによると、次のようにして被処理物品W上にカソード構成材料元素を含む薄膜を形成(コーティング処理)することができる。
まず、テーブル42に立設された物品支持軸43に中空の被処理物品Wを挿入配置し、真空容器2及びダクト3内から排気し、それらを成膜圧力(コーティング圧力)まで減圧する。
テーブル42上の被処理物品Wには、必要に応じ、膜形成用イオンを引き寄せるためのバイアス電圧を図示省略の電源から印加してもよい。
そして、モータDの駆動により回転テーブル42を回転させることで、各物品支持軸43を公転させつつ自転させ、それにより各物品Wを公転させつつ自転させる。
また、テーブル42とともに回転する冷却部5にコネクタ部CCを介して冷媒(例えば水)を循環させ、各物品Wを全体的に均一に冷却する。
かかる状態で、蒸発源1におけるトリガー電極12をカソード11の蒸発面111に接触させ、引き続き引き離す。これにより電極12とカソード11間に火花が発生し、これが引き金となってアノード(容器2)とカソード11との間に真空アーク放電が誘発される。このアーク放電によりカソード材料が加熱され、カソード材料が蒸発し、さらにカソード11前方にイオン化カソード材料を含むプラズマが形成され始める。
また、磁場形成コイル31へ電源32から通電してダクト3内に磁場を形成しておく。さらに、必要に応じ成膜室2内へ膜構成元素を含む所定量のガスを導入する。
蒸発源1において生成された前記プラズマは磁場形成コイル31により形成されたダクト内磁場により集束し、その後被成膜物体への膜形成のために適度に広がり、イオン化されたカソード材料が物品Wへ向け飛翔し、かくしてカソード材料に基づく、或いはカソード材料と導入されるガスとに基づく薄膜が各物品Wの表面に形成される。
このコーティング処理中、各物品Wは冷却部5により全体的に均一に十分冷却できるので、その冷却能力を冷媒循環量等の調節により適宜設定することで、蒸発源1におけるカソード蒸発エネルギーを高く設定しコーティング処理を高速で行っても、被処理物品が必要以上に加熱されないようにでき、かくして、被処理物品に熱的ダメージを与えないように冷却しつつ効率よくコーティング処理を実施できる。
また、コーティング装置Aでは、冷却部5に対する冷媒の循環は、回転テーブル42とは分離されたコネクタ部CCを介して行うようになっており、従来のように回転テーブルに複雑な冷媒循環機構を設ける必要がないこと、冷却部5はかかる従来の回転テーブルにおける冷媒循環機構に拘束された構造のものである必要がないこと等により、それだけ、冷却機構、特に、冷却部5の設計の自由度が大きい。
また、回転テーブル42及び冷却部5は可動テーブル40に搭載されており、可動テーブル40は真空容器2に対し搬入搬出可能であるから、それだけ装置のメインテナンスが容易であり、被処理物品Wの回転テーブル42に対する取付け、取り外しも容易である。 なお、可動テーブル40を容器2に対し搬入搬出するときには、コネクタ部CCにおける管継ぎ手PJを分離するとともに、駆動側の継ぎ手411を分離することで、該搬入搬出を容易に行うことができる。
以上説明したコーティング装置Aでは、冷却部5は回転テーブル42に固定されるが、例えば、スラストベアリングを介して回転テーブル上に搭載し、例えば容器2に設けた回り止め部材のようなもので、該冷却部5の回転テーブル42の回転に伴う回転を止めるようにしてもよい。この場合には、ロータリジョイント50は必ずしも必要ではない。
この場合には、例えば真空容器2の天井壁を開閉できる構成とし、可動テーブル40の搬入搬出時には該天井壁を開いて冷却部5を取り出しおけばよい。
また、図1に示す装置Aにおけるコネクタ部CCは、ロータリジョイント50の部分が接続分離可能なものであれば、管継ぎ手PJを省略して、該ジョイント50の部分でコネクタ部CCを接続分離するようにしてもよい。
また、駆動モータDを容器2内に置き、例えば可動テーブル40に支持させて回転テーブル軸41に連結することもでき、そうするときは、継ぎ手411を省略して可動テーブル40を搬入搬出することもできる。
<図4及び図5に示すコーティング装置B>
図4は本発明に係るコーティング装置の他の例を上方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。図5は図4に示すコーティング装置を側方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。これら図においては、蒸発源1をブロック化して示してあり、図5では排気装置22は図示を省略している。
この装置Bは、前記の装置Aと同様に、蒸発源1、真空容器2、容器2内に設置された、被処理物品Wを支持する回転テーブル42、容器2に接続された排気装置22等を備えている。この装置Bにおいて装置Aにおける部分、部品等と実質上同じ部品、部品等には装置Aと同じ参照符号を付してある。
装置Bは次の点で装置Aと異なっている。
すなわち、装置Bにおいては、回転テーブル42は、該テーブルに固設されたテーブル回転軸41’の部分で、軸受401’を介してテーブル40’に回転可能に支持されている。テーブル40’は電気絶縁性部材7を介して真空容器2の底壁27上に設置されている。 回転テーブル42に立設した物品支持軸43を自転させるための太陽歯車43gは該テーブル40’に設けられている。
また、回転テーブル42には冷却部5が搭載されているが、この冷却部5の冷媒循環通路51には、回転軸41’に設けた冷媒循環通路が接続されており、該回転軸の冷媒循環通路には回転軸41’の回転を許しつつ冷媒循環を可能にするロータリジョイント50’を介して冷媒が循環せしめられる。
回転軸41’は容器底壁27を貫通しており、底壁27に対しては軸受け28にて回転可能であり、ロータリジョイント50’は容器外に設けられている。ロータリジョイント50’は、実質上図3に示すものと同構成であるが、雄部501’が回転軸41’の一部を利用して形成されており、これに雌部502’を相対的に回転自在に嵌合し、該雌部502’が気密シール部材DS’を介して底壁27の外面に固定されている。該雄部501’に継ぎ手411を介して回転テーブル駆動モータDを接続してある。
真空容器2は、図4、図5に示すように、側周壁の下端部にフランジ部24が形成されており、ここに底壁27がボルト26にて着脱可能となっている。フランジ部24と底壁27との間には気密シール材25が介在している。ボルト26を外すことで、底壁27を容器本体から分離することができ、また、ボルト26にて気密に接合することができる。分離することで、回転テーブル42及びこれに搭載された冷却部5を容器本体外に取り出せる。また、それらを容器2内に設定して底壁27を気密に閉じることもできる。
以上説明したコーティング装置Bによると、装置Aの場合と同様に、モータDで回転テーブル42を回転駆動することで、各物品支持軸43を公転させつつ自転させ、それにより各物品Wを公転させつつ自転させながら、蒸発源1を用いて各物品Wにコーティング処理を施せる。
また、この間、テーブル42とともに回転する冷却部5に、ロータリジョイント50’及びテーブル回転軸41’中の通路を介して冷媒を循環させることで、各物品Wを全体的に均一に冷却できる。
この装置Bによると、コーティング処理中、各物品Wは冷却部5により全体的に均一に十分冷却できるので、その冷却能力を冷媒循環量等の調節により適宜設定することで、蒸発源1におけるカソード蒸発エネルギーを高く設定しコーティング処理を高速で行っても、被処理物品が必要以上に加熱されないようにでき、かくして、被処理物品に熱的ダメージを与えないように冷却しつつ効率よくコーティング処理を実施できる。
また、コーティング装置Bにおいても、冷却部5に対する冷媒の循環は、従来のように回転テーブルに複雑な冷媒循環機構を設ける必要がないこと、冷却部5はかかる従来の回転テーブルにおける冷媒循環機構に拘束された構造のものである必要がないこと等により、それだけ、冷却機構、特に、冷却部5の設計の自由度が大きい。
また、回転テーブル42及び冷却部5はテーブル40’を介して容器2の底壁27に設置されており、該底壁27は、容器本体に対し着脱可能であるから、回転テーブル42や冷却部5を容器本体外に露出させることができ、それだけ装置のメインテナンスが容易であり、被処理物品Wの回転テーブル42に対する取付け、取り外しも容易である。
以上説明したコーティング装置Bでは、冷却部5を搭載した回転テーブル42はテーブル40’に設置されているが、該冷却部5を搭載した回転テーブル42は、装置Aの場合のように、可動テーブルに搭載してもよい。その場合には、太陽歯車40gは可動テーブルに設け、ロータリジョイント50’の雌部502’を可動テーブルに支持させ、モータDは容器2内に収容して可動テーブルに保持させるか、或いは、モータDを接続分離可能の継ぎ手を介して、分離可能にロータリジョイント50’の雄部501’に接続すればよい。
なお、逆に、コーティング装置Aについて、冷却部5を搭載した回転テーブル42を、装置Bにおけるように、開閉可能とした真空容器底壁に絶縁部材を介して設置したテーブルに設けてもよい。このようにして、冷却部5を搭載した回転テーブル42を真空容器壁の一部に設置してもよい。
<図6及び図7に示すコーティング装置C>
次に、参考までに、既述の第3のコーティイグ装置、すなわち、冷却機構の冷却部が被処理物品の中空部に挿入配置されるコーティング装置の例Cについて図6及び図7を参照して説明しておく。
図6はコーティング装置の参考例を上方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。図7は図6に示すコーティング装置を側方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。これら図においては、蒸発源1をブロック化して示してあり、図7では排気装置22は図示を省略している。
この装置Cは、前記の装置Bと同様に、蒸発源1、真空容器2、容器2内に設置された、被処理物品Wを支持する回転テーブル42、容器2に接続された排気装置22等を備えている。この装置Cにおいて装置Bにおける部分、部品等と実質上同じ部品、部品等には装置Bと同じ参照符号を付してある。
装置Cは次の点で装置Bと異なっている。
装置Cでは、装置Bにおける物品支持軸43に代えて、物品支持体43’を採用している。各物品支持体43’は、軸受421で回転テーブル42に回転可能に支持されており、テーブル42の下方へ突出した部分には遊星歯車43gを設けてあり、この遊星歯車43gは太陽歯車40gに噛み合っている。太陽歯車40gは装置Bの場合と同様に、真空容器2の着脱可能の底壁27に絶縁部材7’を介して設置されたテーブル40’に設けてある。
また、装置Bにおける冷却部5に代えて、物品支持体43’及び遊星歯車43gに貫通された冷却部5’を採用している。物品支持体43’及び遊星歯車43gは、冷却部5’に対し回転可能である。
各冷却部5’は、被処理物品Wをその中空部で嵌めることができる縦長棒状のもの、換言すれば、該物品中空部に挿入配置できる縦長棒状のもので、物品Wの中空部に挿入配置されることで該物品に全体的に臨むことができる。
各冷却部5’は、アーム500により回転テーブル42の回転軸41”に支持されており、回転テーブル42が回転することで、物品支持体43’及び遊星歯車43gとともに該テーブルの回転中心の回りに公転できる。
各冷却部5’には冷媒循環通路51’を設けてあり、該通路51’はアーム500に設けた冷媒循環通路を介して、回転テーブル42の回転軸41”における冷媒循環通路に接続されている。
回転軸41”の冷媒循環通路には、装置Bの場合と同様に、該回転軸の回転を許しつつ冷媒循環を可能にするロータリジョイント50’を介して冷媒が循環せしめられる。
回転軸41”は、装置Bの場合と同様に容器底壁27を貫通しており、底壁27に対しては軸受28にて回転可能であり、ロータリジョイント50’は容器外に設けられている。
ロータリジョイント50’の雄部501’に継ぎ手411を介して回転テーブル駆動モータDを接続してある。
以上説明したコーティング装置Cによると、モータDで回転テーブル42を回転駆動することで、各物品支持体43’を公転させつつ自転させ、それにより各物品Wを公転させつつ自転させながら、蒸発源1を用いて各物品Wにコーティング処理を施せる。
また、この間、各物品Wの中空部に挿入配置されて物品全体に臨んでいる冷却部5’(テーブル42とともに公転する冷却部5’)の冷媒循環通路51’に、ロータリジョイント50’及びテーブル回転軸41”中の通路及び冷却部支持アーム500中の通路を介して冷媒を循環させることで、各物品Wを全体的に均一に冷却できる。
この装置Cによると、コーティング処理中、各物品Wは冷却部5’により全体的に均一に十分冷却できるので、その冷却能力を冷媒循環量等の調節により適宜設定することで、蒸発源1におけるカソード蒸発エネルギーを高く設定しコーティング処理を高速で行っても、被処理物品が必要以上に加熱されないようにでき、かくして、被処理物品に熱的ダメージを与えないように冷却しつつ効率よくコーティング処理を実施できる。
また、コーティング装置Cにおいても、冷却部5’に対する冷媒の循環は、従来のように回転テーブルに複雑な冷媒循環機構を設ける必要がないこと、冷却部5’はかかる従来の回転テーブルにおける冷媒循環機構に拘束された構造のものである必要がないこと等により、それだけ、冷却機構、特に、冷却部5’の設計の自由度が大きい。
また、回転テーブル42及び冷却部5’はテーブル40’を介して容器2の底壁27に設置されており、該底壁27は、容器本体に対し着脱可能であるから、回転テーブル42や冷却部5’を容器本体外に露出させることができ、それだけ装置のメインテナンスが容易であり、被処理物品Wの回転テーブル42に対する取付け、取り外しも容易である。
以上説明したコーティング装置Cでは、回転テーブル42は冷却部5’とともにテーブル40’に設置されているが、回転テーブル42及び冷却部5’は、装置Aの場合のように可動テーブルに搭載してもよい。その場合には、太陽歯車40gは可動テーブルに設け、また、ロータリジョイント50’の雌部502’を可動テーブルに支持させ、モータDは容器2内に収容して可動テーブルに保持させるか、或いは、モータDを接続分離可能の継ぎ手を介して、分離可能にロータリジョイント50’の雄部501’に接続すればよい。
以上説明した装置A、B、Cにおける蒸発源1は、真空アーク蒸着法のためのものであったが、本発明は、スパッタリングによるコーティング等、蒸発源を用いるPVD法による各種コーティング装置に適用できる。
本発明は、蒸発源を用いたPVD法によるコーティング処理において、被処理物品の熱的損傷を抑制しつつ効率よくコーティング処理しようとする場合に利用できる。
本発明に係るコーティング装置の1例を上方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。 図1に示すコーティング装置を側方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。 ロータリジョイントの説明図である。 本発明に係るコーティング装置の他の例を上方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。 図4に示すコーティング装置を側方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。 コーティング装置の参考例を上方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。 図6に示すコーティング装置を側方からみて、且つ、一部を断面で示す図である。
符号の説明
A、B、C コーティング装置
1 蒸発源
11 カソード
111 カソード蒸発面
12 トリガー電極
13 アーク放電用電源
14 絶縁部材
15 抵抗
3 ダクト
30 カソード装着部
AN アノード
31 磁場形成用コイル
32 コイル電源
2 真空容器
20 容器側壁
27、270 容器底壁
21 ガス導入部
22 排気装置
42 回転テーブル
43 物品支持軸
43’ 物品支持体
43g 遊星歯車
40g 太陽歯車
W 被処理物品
41、41’、41” 回転テーブル42の回転軸
401、421、401’、28 軸受
40 可動テーブル
R 車輪
40’ テーブル
7、7’電気絶縁性部材
DS、DS’ 気密シール部材
D 回転テーブル駆動モータ
411 継ぎ手
5、5’ 冷却部
51、51’冷媒循環通路
CC コネクタ部
50、50’ ロータリジョイント
501、501’ 雄部
a1 冷媒供給通路
b1 冷媒戻し通路
502、502’ 雌部
ag、bg 雌部502の内周溝
a2、b2 冷媒通路
PJ 管継ぎ手
500 冷却部支持アーム

Claims (13)

  1. 真空容器内で被処理物品を支持して、少なくとも公転させる回転テーブル及び該回転テーブル上に支持される被処理物品を冷却する冷却機構を有する、蒸発源を用いたPVDによるコーティング装置であり、前記冷却機構は冷却部を含んでおり、該冷却部は、冷媒循環通路を有し、前記回転テーブル上に支持される被処理物品に該被処理物品の外側から該被処理物品に触れることなく臨むように、且つ、該回転テーブルに随転可能に該回転テーブル上に搭載されており、前記冷却機構は該冷却部の回転テーブルへの随転を許しつつ該冷却部の冷媒循環通路に冷媒を循環させることができることを特徴とするコーティング装置。
  2. 前記冷却部の冷媒循環通路には前記回転テーブルとは分離されたコネクタ部を介して冷媒を循環させることができる請求項1記載のコーティング装置。
  3. 前記コネクタ部は、途中部位で接続分離可能であり、且つ、前記冷却部の回転テーブルへの随転を許しつつ冷媒循環を可能にするものである請求項2記載のコーティング装置。
  4. 前記冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器に対し搬入搬出可能の可動テーブルに回転可能に支持されている請求項2又は3記載のコーティング装置。
  5. 前記回転テーブルは、接続分離可能の継ぎ手を介して回転駆動部により回転駆動される請求項4記載のコーティング装置。
  6. 前記冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器を構成する容器壁の一部であって、該真空容器本体に対し着脱可能の部分に設置されている請求項2又は3記載のコーティング装置。
  7. 前記冷却部の冷媒循環通路には、前記回転テーブルの回転軸に設けた冷媒循環通路が接続されており、該回転軸の冷媒循環通路には、該回転軸の回転を許しつつ冷媒循環を可能にするロータリジョイントを介して冷媒を循環させることができる請求項1記載のコーティング装置。
  8. 前記冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器に対し搬入搬出可能の可動テーブルに回転可能に支持されている請求項7記載のコーティング装置。
  9. 前記回転テーブルは、接続分離可能の継ぎ手を介して回転駆動部により回転駆動される請求項8記載のコーティング装置。
  10. 前記冷却部を搭載した回転テーブルは、前記真空容器を構成する容器壁の一部であって、該真空容器本体に対し着脱可能の部分に設置されている請求項7記載のコーティング装置。
  11. 前記被処理物品を支持するための物品支持軸が前記回転テーブルに回転可能に立設されており、該物品支持軸には遊星歯車を設けてあり、該遊星歯車に前記可動テーブルに設けた太陽歯車が噛合している請求項4、5、8又は9に記載のコーディング装置。
  12. 前記被処理物品を支持するための物品支持軸が前記回転テーブルに回転可能に立設されており、該物品支持軸には遊星歯車を設けてあり、該遊星歯車に前記容器壁の一部に設けた太陽歯車が噛合している請求項6又は10に記載のコーディング装置。
  13. 前記回転テーブルはその中央部に前記冷却部が搭載されており、該冷却部の周囲に前記被処理物品を支持できるようになっている請求項1から12のいずれかに記載のコーティング装置。
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