JP4597340B2 - クレーンのブーム用角筒 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレーンのブームに用いられる断面が多角形の角筒を製造するための角筒の製造方法、およびクレーンのブーム用角筒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クレーンのブーム等には、長尺で所定の強度を有し且つ軽量であることが求められるため、断面を多角形とした角筒が用いられている。
従来、例えばクレーンのブームとして、図3に示すような断面が六角形の角筒3を製造する場合、六角形断面の左辺、左上辺、右上辺、及び右辺を構成する上板部材31と、六角形断面の左下辺、及び右下辺を構成する下板部材34とを左下角35と右下角36とで溶接していた。
【0003】
ところで、図4に示すように、一般に板4と板5とを溶接する際には、溶接ビード6によって板4、5が歪み、反り返るという現象が生ずる。
従って、断面が六角形の角筒3を製造する場合に、上板部材31と下板部材34とを左下角35と右下角36とで溶接すると、溶接による歪みで角筒3が図5に示すように弓なりに曲がりを生ずることになる。
【0004】
そこで、従来は、歪み防止対策として、図6に示すように、角筒3の左上辺と右上辺の左上角と右上角付近に捨て溶接7を施していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、溶接作業には手間と時間がかかるので、接合が不要な所に溶接を行うのは不経済である。本発明は、角筒の製造における上記問題を解決するものであって、溶接による歪みで角筒に曲がりが生ずるのを防止でき、歪み防止対策として捨て溶接を行う必要のないクレーンのブーム用角筒を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のクレーンのブーム用角筒では、クレーンのブームに用いられる中空の角筒において、3枚の板部材を溶接して断面を六角形にしてなるクレーンのブーム用角筒であって、前記六角形の外周上で相互に略等距離となる3位置において、その3位置のうちの一つが中央上角に位置するとともに当該中央上角を突き合わせ溶接によって溶接し、3位置のうちの他の二つが左右下角にそれぞれ位置するとともに当該左右下角を重ねすみ肉溶接によってそれぞれ溶接することにより上記課題を解決している。
また、本発明のクレーンのブーム用角筒の他の態様では、クレーンのブームに用いられる中空の角筒において、3枚の板部材を溶接して断面を五角形にしてなるクレーンのブーム用角筒であって、前記五角形の外周上で相互に略等距離となる3位置において、その3位置のうちの一つが上辺中央に位置するとともに当該上辺中央を突き合わせ溶接によって溶接し、3位置のうちの他の二つが左右下角にそれぞれ位置するとともに当該左右下角を重ねすみ肉溶接によってそれぞれ溶接することにより上記課題を解決している。
本発明に係るクレーンのブーム用角筒では、多角形の外周上で相互に略等距離となる3位置において板部材を溶接するので、角筒の周囲にバランス良く溶接が行われ、溶接による歪みで角筒が弓なりに曲がりを生ずることはなくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である角筒、およびその製造方法を説明する角筒の断面図である。ここで、角筒1は断面が六角形であり、その左辺及び左上辺を構成する左板部材12と、右上辺及び右辺を構成する右板部材13と、左下辺及び右下辺を構成する下板部材14とを、左下角15と右下角16と中央上角17の3位置で溶接することにより製造される。
【0008】
溶接を行う左下角5と右下角6と中央上角7は、六角形の外周上で相互に略等距離となる位置にあるので、各位置での溶接による歪み、反り返りは互いに打消され、角筒1の曲がりは防止される。
なお、溶接する位置は、六角形の外周上で相互に略等距離となる点を任意に選択することが可能であり、必ずしも六角形の頂点(各辺の交点)でなくても差し支えない。
【0009】
図2は、本発明の他の実施の形態である角筒、およびその製造方法を説明する角筒の断面図である。ここで、角筒2は断面がホームベース状の五角形であり、その左辺及び上辺左半を構成する左板部材22と、右辺及び上辺右半を構成する右板部材23と、左下辺及び右下辺を構成する下板部材24とを、左下角25と右下角26と上辺中央27の3位置で溶接することにより製造される。
【0010】
溶接を行う左下角25と右下角26と上辺中央27は、五角形の外周上で相互に略等距離となる位置にあるので、各位置での溶接による歪み、反り返りは互いに打消され、角筒2の曲がりは防止される。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のクレーンのブーム用角筒、およびその製造方法によれば、溶接による歪みで角筒に曲がりが生ずるのを防止でき、歪み防止対策として捨て溶接を行う必要がなく、経済的に角筒を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である角筒の製造方法を説明する角筒の断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態である角筒の製造方法を説明する角筒の断面図である。
【図3】従来の角筒の製造方法を説明する角筒の断面図である。
【図4】溶接による板の反り返り状態の説明図である。
【図5】角筒の曲がりの状態を示す斜視図である。
【図6】従来の角筒の製造方法を説明する角筒の断面図である。
【符号の説明】
1 角筒
2 角筒
12 左板部材
13 右板部材
14 下板部材
15 左下角
16 右下角
17 中央上角
22 左板部材
23 右板部材
24 下板部材
25 左下角
26 右下角
27 上辺中央
Claims (2)
- クレーンのブームに用いられる中空の角筒において、3枚の板部材を溶接して断面を六角形にしてなるクレーンのブーム用角筒であって、
前記六角形の外周上で相互に略等距離となる3位置において、その3位置のうちの一つが中央上角に位置するとともに当該中央上角が突き合わせ溶接によって溶接され、3位置のうちの他の二つが左右下角にそれぞれ位置するとともに当該左右下角が重ねすみ肉溶接によってそれぞれ溶接されていることを特徴とするクレーンのブーム用角筒。 - クレーンのブームに用いられる中空の角筒において、3枚の板部材を溶接して断面を五角形にしてなるクレーンのブーム用角筒であって、
前記五角形の外周上で相互に略等距離となる3位置において、その3位置のうちの一つが上辺中央に位置するとともに当該上辺中央が突き合わせ溶接によって溶接され、3位置のうちの他の二つが左右下角にそれぞれ位置するとともに当該左右下角が重ねすみ肉溶接によってそれぞれ溶接されていることを特徴とするクレーンのブーム用角筒。
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JP2000297272A JP4597340B2 (ja) | 2000-09-28 | 2000-09-28 | クレーンのブーム用角筒 |
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Family Applications (1)
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- 2000-09-28 JP JP2000297272A patent/JP4597340B2/ja not_active Expired - Lifetime
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