JP4596609B2 - 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置に関し、より詳細にはカバーガラスの供給部におけるカバーガラスの残量に応じて的確にカバーガラスの貼着操作を行うことができ、また高品質のカバーガラスの貼着を行うことができる顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置は、患者から取り出した組織片を試料として顕微鏡標本を形成するといった場合に使用する装置である。顕微鏡標本はスライドガラスの表面に、薄くカットした試料を貼着し、脱脂、染色処理を施した後、試料の上に封入剤を分注し、この封入剤の上にカバーガラスをのせカバーガラスを固着して形成する。カバーガラスは封入剤に含まれている溶剤が蒸発することによって固化し、試料を封止するように固着される。
【0003】
試料が貼着されたスライドガラスは、図9に示すように、バスケット12内に並列に離間させて収納し、透徹剤が入れられているバスケット容器14に収納して試料が透徹剤に浸漬した状態で装置にセットされる。
バスケット12内にスライドガラス10を整列して収納することにより1枚ずつスライドガラス10を上方に引き出すことができ、引き出し前の状態では試料を透徹剤に浸漬しておくことによって試料が乾くことを防止できるようになっている。
【0004】
カバーガラス貼着装置では、バスケット容器14内で試料が透徹剤に浸漬されている状態から1枚ずつスライドガラス10を引き上げた後、分注工程、カバーガラス貼着工程を経て、カバーガラスによって試料が封入された顕微鏡標本を自動的に作成する。カバーガラス貼着装置には、これらの分注、カバーガラス貼着等の処理を行うため複数の処理ステーションが配置され、各処理ステーションにスライドガラスが順次移送され顕微鏡標本が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように複数の処理ステーションを配置し、順次処理を施して顕微鏡標本を形成する方法は、処理ステーションごとに操作内容を分けることによって効率的に顕微鏡標本を作成できるという利点がある。
しかしながら、処理ステーションを複数設ける場合は、バスケットから引き上げられて処理ステーションにセットされたスライドガラスについては、必ず封入操作を完了させる必要があり、処理操作の制御を的確にしなければならない。
【0006】
すなわち、バスケットから引き出されて処理ステーションにセットされた試料のうち封入されない試料が生じたとすると、その試料については顕微鏡標本として使用できなくなり、試料を再採取しなければならなくなる。また、処理ステーションにセットされてカバーガラスが貼着されたとしても、引き上げ後、封入するまでに時間がかかり過ぎたような場合には、試料が乾いてしまって確実な処理が施されず、顕微鏡標本として精度の良い検査ができなくなるという問題が生じる。試料は再採取が困難であったりするから、カバーガラス貼着装置では確実に試料を封入することができ精度の良い検査を行うことができる高度の信頼性が求められる。
【0007】
処理ステーションに供給された試料が封入されないという事態は、試料に貼着するカバーガラスの供給操作が的確になされない場合、カバーガラスの枚数が不足して供給できなくなる場合に生じ得る。カバーガラスは100枚〜200枚といった単位でカバーガラスの供給部に積み重ねてセットされ、1枚ずつ取得して封入剤が塗布されている試料の上に貼着される。カバーガラスは事前に所定枚数を供給部にセットするのであるが、カバーガラスの枚数をそのつどチェックして枚数を調整するのは煩雑であるし、不足している場合に新しいカバーガラスを上にのせていくと、供給部の下側には取得されないカバーガラスがいつまでも残ってしまい、これらのカバーガラスを使用した場合には不良発生の原因になることから好ましくない。
【0008】
また、カバーガラスを貼着する操作では、カバーガラスを試料に確実に貼着できるようにするためカバーガラスをゆっくりと貼着し、封入部分に空気が混入したりしないように高品質の封入操作を行う場合がある。この場合には、カバーガラスの貼着にある程度の時間がかかるから、処理ステーションに引き上げられたスライドガラスが封入処理されるまでに時間がかかり試料が乾いてしまうといった問題がある。
【0009】
そこで、本発明はこれらの問題点を解消すべくなされたものであり、カバーガラスの不足による封入ミスを防止して確実に試料の封入操作を行うことができ、また、試料の乾き等による不良封入を防止して、信頼性の高い封入操作を行うことができるカバーガラス貼着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、透徹剤に浸漬して容器に収納された試料が貼着されているスライドガラスを、スライドガラスの取り出し手段により容器から取り出してセットするステーションと、分注手段によりスライドガラスに封入剤を分注するステーションと、カバーガラスを重ねて収納するホルダ及びホルダからカバーガラスを取得する操作ごとにホルダに収納されているカバーガラスの枚数を検知する検知手段を備えたカバーガラスの貼着手段により、ホルダからカバーガラスを取得して封入剤が分注された試料にカバーガラスを貼着するステーションと、試料が封入されたスライドガラスを収納手段により収納部に収納するステーションとを備え、搬送手段を制御して前記各ステーション間で順次スライドガラスを移送すると共に、前記取り出し手段、分注手段、カバーガラスの貼着手段及び収納手段を自動制御して顕微鏡標本を作成する制御部とを備えた顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置において、前記制御部が、前記検知手段により検知された前記ホルダに収納されているカバーガラスの枚数が前記取り出し手段により取り出されて前記処理ステーションに供給されているカバーガラスを貼着する前のスライドガラスの枚数と同数になった時点で、前記取り出し手段によってスライドガラスを制約なしに取り出しする制御から、前記カバーガラスを貼着するステーション以前のステーションに1枚以上のカバーガラスを貼着する前のスライドガラスがある場合には、前記取り出し手段によって新たにスライドガラスを引き上げる操作を停止する制御に移行して制御することを特徴とする。
【0011】
また、前記制御部が、前記検知手段により検知された前記ホルダに収納されているカバーガラスの残量が少なくとも1枚以上ある状態で、前記カバーガラスを貼着するステーション以前の処理ステーションにカバーガラスを貼着する前のスライドガラスが1枚もない場合には、新たに1枚のスライドガラスを取得すべく制御することを特徴とする。
また、前記制御部が、前記検知手段により、前記ホルダ内のカバーガラスの残量が0と検知された際に、前記カバーガラスの貼着手段によりカバーガラスを取得する操作を行い、カバーガラスを取得できた際には、前記取り出し手段により新たに1枚のスライドガラスを引き上げてカバーガラスを貼着し、前記カバーガラスの貼着手段によりカバーガラスを取得できなかった際には、スライドガラスの引き上げを停止すべく制御することを特徴とする。
また、前記検知手段が、前記ホルダに対して昇降駆動される昇降アームと、該昇降アームに付設されて前記カバーガラスを吸着して支持する吸着パッドとを備え、前記ホルダから前記吸着パッドによりカバーガラスを吸着して取得する際の前記昇降アームの取り出し位置と、前記ホルダにカバーガラスが収納されていない状態で最も下降した際の前記昇降アームの取り出し位置の差からカバーガラスの枚数を検知するものであることを特徴とする。
【0012】
また、前記顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置において、前記制御部が、前記カバーガラスの貼着速度を遅くする高品質モードにおいては、前記取り出し手段によってスライドガラスを制約なしに取り出しする制御から、前記カバーガラスを貼着するステーション以前のステーションに1枚以上のカバーガラスを貼着する前のスライドガラスがある場合には、新たにスライドガラスを引き上げることを停止し、前記カバーガラスを貼着するステーション以前のステーションに1枚もカバーガラスを貼着する前のスライドガラスがない場合には、該カバーガラスを貼着するステーションにおけるカバーガラスの封入処理操作の経過にしたがって前記取り出し手段によりスライドガラスを新たに引き上げる制御に移行して制御することを特徴とする。
また、前記カバーガラスを貼着するステーションにおいて、カバーガラスの封入処理が完了した際には、前記取り出し手段により新たにスライドガラスを取り出すことを許容するとともに、カバーガラスを封入処理開始してから次のスライドガラスを取り出す待ち時間が経過した際にも前記取り出し手段により新たにスライドガラスを取り出すことを許容すべく制御することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係るカバーガラス貼着装置の全体構成を示す斜視図である。 20はカバーガラス貼着装置の前面に開閉可能に設けたフードである。フード20を開いた装置の内部には、透徹剤に浸漬されているスライドガラスをバスケット容器内から1枚ずつ引き上げ、スライドガラスに封入剤を分注し、カバーガラスを貼着し、スライドガラスを収納部に収納する各処理を施すための処理ステーションが配置されている。22はカバーガラス貼着装置の本体の前面下部に設けた開閉扉、24は封入剤を収納したボトルをセットするセット台、26は操作パネルである。封入処理を行うスライドガラスは、バスケット容器に収納した状態で開閉扉22を開けて本体内にセットする。
【0014】
図2は、カバーガラス貼着装置の本体内に配置されている各処理ステーションの構成を示す斜視図である。
同図で、30はスライドガラスをバスケット容器(不図示)内から上方に引き上げ、第1ステーションAにセットする操作を行う取り出し機構部である。この取り出し機構部30には、バスケット容器内に起立して収納されているスライドガラスの上端縁をチャックして支持する取得機構としての吸着部31と、吸着部31を支持する取得アーム32と、取得アーム32を昇降駆動するモータが設けられている。取得アーム32には、取得アーム32の昇降移動とともにガイド溝33内をガイド移動するガイドロッド34が設けられ、取得アーム32が上位置まで上昇した際に、ガイドロッド34とガイド溝33の作用によって取得アーム32が鉛直方向から水平方向に倒れるようになっている。吸着部31は第1ステーションAの手前側で昇降移動し、上位置でスライドガラスを水平方向に倒すことにより第1ステーションAにスライドガラスをセットする。
【0015】
第1ステーションAの横位置には、第1ステーションAと並列に第2ステーションBが配置され、さらに第3ステーションC、第4ステーションDが等間隔に並列して配置される。スライドガラス10は第1ステーションAから第4ステーションDまで順送りされるが、スライドガラス10を順送りする搬送手段は各セット部の下側に配置した搬送プレート36の作用によるものである。
搬送プレート36は移動側面方向から見て、ロの字形の軌跡を描くように移動してスライドガラスを次のステーションへ移送する。すなわち、搬送プレート36は、下位置からスライドガラス10の側縁をフックする位置まで上昇し、前進方向に定寸移動して支持体上でスライドガラス10を次のステーションまで前進させ、前進位置で下位置に下降し、次に後退位置まで定寸で戻り移動して元位置に復帰する動作を繰り返す。
【0016】
第2ステーションBは、スライドガラス10に封入剤を分注するステーションである。38は分注ノズル、40は封入剤の固化を防止する溶剤が入れられた容器、42は廃液トレイである。分注ノズル38はスライドガラス10の上方に移動して一定量の封入剤を滴下する。分注ノズル38は分注開始前においては容器40に先端を挿入して封入剤が固化しないようにし、分注後は廃液トレイ42の上方で除去部材にノズルの先端を接触させてノズルの先端に付着している液滴を除去する。これらの操作は、スライドガラス10に分注する封入剤の分量のばらつきを抑えるためのものである。
【0017】
第3ステーションCは、封入剤が分注されたスライドガラス10にカバーガラス50を貼着するステーションである。52はカバーガラス50を積層して収納するホルダ、54はカバーガラス50をエア吸着する吸着パッドである。56は吸着パッド54とともに移動する回動アームであり、ホルダ52内からカバーガラス50を取り出す際にわずかに回動して、カバーガラス50を湾曲させることでカバーガラス50を1枚ずつ確実に取り出せるようにしたものである。また、回動アーム56はカバーガラス50を貼着する際に、カバーガラス50を傾けてカバーガラス50を一端側からスライドガラス10に当接して空気を追い出すようにして貼着する作用をなす。58は昇降アームであり、ホルダ52からカバーガラス50を取り出し、カバーガラス50を貼着する操作に合わせて昇降駆動される。
【0018】
図3、4はカバーガラス50をホルダ52から取得してスライドガラス10に貼着する機構部分の右側面図及び左側面図である。60は昇降アーム58を昇降駆動する昇降モータであり、プーリ62との間に掛け渡したワイヤ64に昇降アーム58を係止し、スライドガイド66にガイドされて昇降アーム58が昇降する。
68は回動アーム56を回動駆動するためのモータである。モータ68と回動アーム56とは、モータ68の出力軸に取り付けたプーリ68と昇降アーム58の前端側に配置したプーリ70a、70b、70cとの間に掛け渡したワイヤ72を介して連携する。プーリ70bの軸は回動アーム56の支持軸と連結し、プーリ70bが回動することにより回動アーム56が軸56aを支点として揺動する。
【0019】
図5は、ホルダ52からカバーガラス50を吸着して取得する操作を示す。図5(a)は、ホルダ52の上方に吸着パッド54が位置している状態である。図5(b)は、昇降アーム58が下降し吸着パッド54が最上位のカバーガラス50を吸着した状態である。この状態では、回動アーム56は鉛直方向を向いている。図5(c)は、ホルダ52からカバーガラス50を持ち上げて取得する状態を示す。カバーガラス50を取得する際には、吸着パッド54でカバーガラス50を吸着した状態で回動アーム56を回動させてカバーガラス50を一方側から持ち上げるようにする。カバーガラス50を斜めに持ち上げるのは、積み重ねられているカバーガラス50のうち最上位の1枚だけを取得するためである。ホルダ52の底面52aは傾斜面に形成されているが、これは回動アーム56を回動してカバーガラス50を取得する際にカバーガラス50が湾曲されやすくするためである。
【0020】
74はカバーガラス50を斜めに持ち上げた際にカバーガラス50の端部を当接させるカバーガラス押さえである。このカバーガラス押さえ74はカバーガラス50を斜めに持ち上げた際にカバーガラス50の端部に当接してカバーガラス50に歪みを生じさせる作用を有する。カバーガラス50に歪みを起こさせることによって、取得するカバーガラス50に下面にカバーガラス50が付着して引き上げられた際でも、余分のカバーガラス50を剥離させて落とすことができ、カバーガラス50を確実に1枚ずつ取得することができる。
【0021】
図6はホルダ52からカバーガラス50を取得する状態と、スライドガラス10にカバーガラス50を貼着する状態のホルダ52の位置を示す。
図6(a)はホルダ52が昇降アーム58に正対し、ホルダ52からカバーガラス50を取得する状態であり、図6(b)は、ホルダ52が水平面内で退避位置に回動し、スライドガラス10にカバーガラス50を貼着する状態である。ホルダ52が退避位置に移動したところで、昇降アーム58を下降させ、試料にカバーガラス50を貼着する。図5(c)に示すように、カバーガラス50はスライドガラス10の上面に対して斜めに支持されているから、この状態でスライドガラス10の上面に接触させ、回動アーム56の位置を徐々にもとに戻すようにすることで、カバーガラス50が先端側から徐々に貼着され、空気を巻き込まずに貼着することができる。
【0022】
第4ステーションDは、カバーガラス50が貼着され試料が封入されたスライドガラス10を収納部へ搬送するステーションである。本実施形態のカバーガラス貼着装置では、封入処理後のスライドガラス10は上下に所定間隔で桟部を設けたラックに収納するように構成している。ラックは桟部のピッチに合わせて上下方向にピッチ移動され、第4ステーションDからピックアップされたスライドガラス10はラックに1枚ずつ挿入して収納される。
【0023】
以上説明した構成によりカバーガラス貼着装置は、第1ステーションAから第4ステーションDまでスライドガラス10を順送りしながら、自動的に試料を封入し顕微鏡標本を作製することができる。
これらの封入処理は制御部により各部の動作を有機的に制御して自動的に的確な処理がなされるように構成されている。すなわち、バスケットからスライドガラス10を引き上げる操作は各ステーションにセットされているスライドガラス10の移送操作とタイミングを合わせて行われるし、分注、カバーガラスの貼着といった各処理ステーションにおける操作も、各処理ステーションごとにタイミングを合わせて動作するように制御される。
【0024】
図7は制御部による制御のうち、ホルダ52に収納されているカバーガラス50の残量を監視してバスケット容器からスライドガラス10(検体)を引き上げる動作を制御する制御フロー図を示す。
すなわち、ホルダ52にカバーガラス50が十分な枚数残っている場合には、バスケット容器からスライドガラス10を引き上げる操作は通常のタイミング通り行えばよく、スライドガラス10の引き上げ操作がとくに制限されることはないが、カバーガラス50の枚数が減ってきたときは、スライドガラス10(検体)の引き上げを注意して行わなくてはならない。スライドガラス10をバスケット容器から引き上げて処理ステーションに移したものの、カバーガラス50が不足して封入することができないという事態が生じることは避けなければならないからである。
【0025】
以下では、図7に示すフロー図にしたがって、本実施形態のカバーガラス貼着装置の制御方法を説明する。
ステップS1は、カバーガラスを吸着パッドで吸着支持した状態で、封入剤が滴下されている試料の上にカバーガラスを貼着する処理を実行するステップである。
ステップS2は、ホルダに残っているカバーガラスの残量状態を判断するステップである。このステップS2ではカバーガラスが十分な枚数残っている状態か、カバーガラスの枚数が減ってきてスライドガラスの引き上げ操作を制限する必要がある状態か、カバーガラスがホルダにほとんど残っていない状態かを判断するステップである。
【0026】
図7において、ステップS2の判断として、「位置的にカバーガラスがある」、「位置的にカバーガラスが数少ない」、「位置的にカバーガラスがない」とあるのは、本実施形態では、ホルダに残っているカバーガラスの枚数を位置センサによって検知していることによる。
すなわち、ホルダ52からカバーガラス50を取得する際には昇降アーム58が降下して吸着パッド54が最上位のカバーガラス50に当接したところでカバーガラス50を吸着する。したがって、ホルダ52にカバーガラス50がない状態での昇降アーム58の位置(空の位置)をあらかじめ記憶しておき、ホルダ52からカバーガラス50を取得するごとに昇降アーム58による取得位置を検知することにより、その位置の差からホルダ52に収納されているカバーガラス50の枚数を知ることができる。
【0027】
本実施形態では昇降モータ60にステッピングモータを使用してカバーガラス50を取得するごとにステップ数を検知し、記憶してある空の位置と個々の取得位置からカバーガラス50の残存枚数を検知している。もちろん、ステッピングモータに限らず、適宜位置センサを使用してカバーガラス50の枚数を検知することができる。
ステップS2で「位置的にカバーガラスがある」、「位置的にカバーガラスが数少ない」等と判断しているのは、位置センサによる判定ではカバーガラスが十分残っている、カバーガラスの枚数が数少なくなっている等の意味である。位置センサによるカバーガラスの枚数の判断には誤差が生じ得るから、十分な安全性を見て、カバーガラスを確実に貼着できるように制御することが本制御フローの目的である。
【0028】
ステップS2で、「位置的にカバーガラスがある」と判断する状態は、ホルダ52に十分にカバーガラス50が残っている状態で、スライドガラス10は制約を受けずに通常の引き上げ操作をしてよい状態である。ステップS3は、ステップS2で位置的にカバーガラスがあると判断された場合で、スライドガラス(検体)を常時引き上げ可とするステップである。常時引き上げ可とするとは、通常の連続的なスライドガラスの引き上げ操作を許可する意味であり、次のステップS12において、スライドガラス(検体)の引き上げ要求がなされる。
スライドガラス(検体)の引き上げ操作は、本制御部とは別のスライドガラスの引き上げ制御によって制御され、スライドガラスの引き上げタイミングを判断して引き上げ操作がなされる。
【0029】
スライドガラス(検体)の引き上げ要求と共にカバーガラス50を取得する指令が出され、ステップS13にてカバーガラスの取得時期が判断される。カバーガラス50の取得は、スライドガラスにカバーガラスを貼着した後、ホルダ52がカバーガラスの取得位置にまで回動した時点で可とされる。
ステップS13でカバーガラスの取得が可とされると、ステップS14でカバーガラスの取得操作が実行される。このステップS14の操作の際にカバーガラス50を取得する位置が検知され、そのときのカバーガラスの残量状態が次に判断されることになる。そして、ステップS1で、取得したカバーガラス50を試料に貼着して封入処理を実行する。
このように、ステップS2でカバーガラスが十分な枚数残っていると判断された場合は、次々とスライドガラス(検体)を引き上げてカバーガラスの貼着操作が連続的になされることになる。
【0030】
ところで、ホルダ52に収納されているカバーガラス50の枚数が減ってきて、ステップS2で「位置的にはカバーガラスが数少ない」と判断された場合には、ステップS4でスライドガラス(検体)を制約なしに引き上げる操作を不可とする。すなわち、「位置的にはカバーガラスが数少ない」と判断された場合は、スライドガラス(検体)を制約なしに引き上げる操作をいったん停止し、ステップS5でステーションAからステーションCの間にカバーガラスを貼着する前のスライドガラスが存在しているか否かを判断する。
ステップS5は、カバーガラス貼着位置、封入剤塗布位置、引き上げ位置にカバーガラス貼着前のスライドガラス(検体)があるか否かを判断するステップであり、ステップS5で、カバーガラスを貼着する前のスライドガラスが少なくともカバーガラス貼着位置(ステーションC)と封入剤塗布位置(ステーションB)のどちらかにあった場合には、次のスライドガラス(検体)の引き上げ要求を出さず、ステップS13、S14でカバーガラスを取得し、ステップS1で封入処理を実行する。
【0031】
一方、ステップS5で引き上げ位置(ステーションA)からカバーガラス貼着位置(ステーションC)の間にカバーガラスを貼着する前のスライドガラスがない場合には、ステップS12でスライドガラスの引き上げ要求が出され、次のスライドガラス(検体)が引き上げられ、ステーションAにスライドガラスがセットされる。次いで、ステップS13、ステップS14によりカバーガラスを取得し、ステップS1で先に引き上げられたスライドガラス(検体)にカバーガラスを貼着する。
【0032】
ステップS2で、「位置的にはカバーガラスが数少ない」と判断されている状態は、ホルダ52にはカバーガラス50があるが、カバーガラス50の枚数が少ないため、スライドガラス(検体)の引き上げを制限しながら封入処理を行うように制御する状態である。すなわち、カバーガラスの枚数が十分ある場合にスライドガラスを制約なしに引き上げることを許可していた状態から、スライドガラスの引き上げを制限する状態に切り換えることを意味する。すなわち、引き上げ位置(ステーションA)からカバーガラス貼着位置(ステーションC)の間にカバーガラスを貼着する以前のスライドガラスがあった場合には、スライドガラス(検体)を新たに引き上げず、ステーション上にあるスライドガラスの封入処理が完了するまで待ち、ステーション上に1枚もスライドガラスがなくなった場合には、スライドガラスを新たに引き上げて封入処理を施す。
【0033】
ステップS2で「位置的にはカバーガラスが数少ない」と判断する基準の枚数はとくに限定されるものではないが、少なくとも、引き上げ位置(ステーションA)からカバーガラス貼着位置(ステーションC)の間にカバーガラスが貼着されていないスライドガラスがあった場合には、これらに封入処理を施す必要があるから、3枚以上と判断できる時点にする必要がある。本実施形態では封入処理を行うステーションCの前工程として、ステーションA、Bの2つのステーションがあるが、ステーションをさらに多段に配置した場合には、ホルダに収納されているカバーガラスの枚数が、封入処理を施すまでのステーション数と同じ枚数になった時点で、「位置的にはカバーガラスが数少ない」と判断する必要がある。安全をみるならば、最少枚数よりも5枚程度上回っている状態で制限引き上げの状態に切り換えるようにするのがよい。
【0034】
カバーガラスをさらに取得していくと、ある時点でカバーガラスの残量が0と検知される時点がある。すなわち、ステップS14でカバーガラスを取得した際に、当該カバーガラスがホルダに残っている最後の1枚である場合、当該カバーガラスについては封入処理(ステップS1)がなされるが、ステップS2では、「位置的にはカバーガラスがない」と判断される。これは、次回のカバーガラスがないという意味である。
このように判断された場合は、本当にカバーガラスがないことを判断するために、ステップS6でカバーガラスの有無を検出する。このステップS6は昇降アーム58を下降させホルダ52内でカバーガラスを取得する操作を行い、吸着パッド54によってカバーガラスが吸着されたか否かでカバーガラスの有無を判定する。ステップS8でカバーガラスが有るとわかった場合には、ステップS12で新たにスライドガラス(検体)を引き上げる要求が出され、スライドガラス(検体)がステーションに引き上げられてカバーガラスの貼着操作がなされる。
【0035】
一方、ステップS8でカバーガラスが無いとわかった場合には、ステップS10でカバーガラスを追加する表示がなされる。すなわち、この場合はホルダ52にカバーガラスが無くなったということであり、カバーガラスを補充することが求められる。したがって、ホルダ52にカバーガラスが補充されない限り、スライドガラス(検体)の引き上げ操作はなされない。
ステップS11は、ホルダ52にカバーガラスを補充してカバーガラスが補充されたことを確認するステップである。ホルダ52にカバーガラスを補充し、昇降アーム58を下降させてカバーガラスが収納されていることを確認する。ステップS2でカバーガラスの残量状態を判断した後は、上述した制御にしたがって、引き続きカバーガラスの貼着操作がなされる。
【0036】
スライドガラス(検体)をバスケット容器から引き上げてステーションにセットした場合、スライドガラスをステーション上に長時間放置することは好ましくない。上述したように、ステップS2で「位置的にはカバーガラスが数少ない」、もしくは「位置的にはカバーガラスがない」と判断した場合に、スライドガラス(検体)の引き上げを制限し、スライドガラスがステーションのどの位置にあるかどうか、カバーガラスが吸着パッドに吸着されているか否かを判断してから、スライドガラスを引き上げる操作を開始しているのは、ステーション上にスライドガラス(検体)が放置されないようにし、サイクルタイムは遅くなるものの確実にカバーガラスが貼着されるようにするためである。バスケット容器内にスライドガラスを浸漬している状態であればスライドガラスの検体が損傷したりすることはない。
【0037】
本実施形態の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置によれば、上述したようにホルダ52内のカバーガラスの残量を監視しながらカバーガラスの貼着操作を行うことによって、ステーションにスライドガラス(検体)を引き出したもののカバーガラスが不足して封入操作が行われないといったミスを確実に防止してカバーガラスの貼着操作を行うことが可能になる。また、ホルダ内でのカバーガラスの残量を監視して制御することにより、カバーガラスが残り少なくなったときにのみスライドガラス(検体)の引き上げ操作を制限することで、全体として効率的なカバーガラスの貼着操作を行うことが可能になる。
また、ホルダ52に供給したカバーガラスについては最後の1枚まで確実に使い切ることができ、古いカバーガラスがホルダに残るといった問題を解消することが可能になる。
【0038】
以上説明した顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置の制御方法は、ホルダ52に収納されているカバーガラスの残量を監視しながらスライドガラスの引き上げを制御する方法であるが、カバーガラスをゆっくりと貼着するような場合で処理ステーションに引き出された検体の待ち時間が長くなることがある場合には、図8に示す処理フローにしたがって制御する。
同図で、ステップS20、S21、S22は、上述したカバーガラスを監視して制御するフローに対応する。すなわち、ステップS20は上述した検知手段によってカバーガラスの有無を判断するステップであり、ステップS21はカバーガラスが本当にないかどうかを確認するステップであり、ステップS22は引き上げ位置(ステーションA)からカバーガラス貼着位置(ステーションC)の間にカバーガラスを貼着する以前のスライドガラスがあるか否かを判断するステップである。
【0039】
上述したように、検知手段によってカバーガラスが無しと判断され、カバーガラスの残量が0であったり、引き上げ位置からカバーガラス貼着位置の間にカバーガラスを貼着する以前のステーションがあった場合には新たなスライドガラスの引き上げ操作は停止される。
ホルダ52に収納されているカバーガラス50の残量が十分ある場合は、制約なくスライドガラスが引き上げられるが、カバーガラスをゆっくり貼着する操作を選択できる場合には、ステップS23で高品質モードによる操作を行うか否かが判断される。すなわち、カバーガラスをゆっくり貼着する制御を選択した場合は、以下の判断処理がなされるが、高品質モードを選択しない場合には、制約のない引き上げ操作となってスライドガラスを各処理ステーションに順次供給して封入処理がなされる。
【0040】
一方、高品質モードを選択した場合は、ステップS24でカバーガラスを貼着する封入速度として選択した条件が高品質モードによる制御の範囲にあるか範囲外かが判断される。選択した条件が高品質モードの範囲内にあれば次の判断ステップに進み、高品質モードの範囲外であれば、通常の引き上げ操作の処理に進む。ステップ25は高品質モードと判断された状態で、引き上げ位置(ステーションA)からカバーガラス貼着位置(ステーションC)の間のいずれかにスライドガラスが供給されているか否かを判断するステップである。このステップ25において引き上げ位置からカバーガラス貼着位置の間のいずれかにスライドガラスが供給されていると判断された場合は、新たにスライドガラスを取得することが停止される。
【0041】
また、ステップS25において、引き上げ位置からカバーガラス貼着位置の間のいずれにもスライドガラスが供給されていないと判断された場合は、まず、次のステップS26において、カバーガラス貼着位置のステーションでカバーガラスの封入処理中であるか否かが判断される。カバーガラスをスライドガラスに貼着する際には、スライドガラスの面に対してカバーガラスを傾斜させ一端側から徐々に貼着していく。ステップS26はこの封入処理の操作を行っている状態か否かを判断する訳である。ステップS26で封入処理中ではないと判断された場合はスライドガラス10の新たな引き上げが可とされる。
【0042】
一方、ステップS26において、カバーガラスの封入処理中であると判断された場合は、次に、ステップS27において、カバーガラスを封入処理開始してから次のスライドガラスを引き上げる待ち時間を経過したか否かが判断される。すなわち、ステップS27はカバーガラスの封入処理の開始時からの経過時間を判断し、次のスライドガラスを引き上げる待ち時間が経過したところで新たにスライドガラスを引き上げることを可とするものである。これにより、カバーガラスの封入処理の完了時を判断しながら効率的に次のスライドガラスの処理を準備することができる。
【0043】
以上説明した処理フローは、高品質モードによってカバーガラスを貼着する場合は、処理ステーションにあらかじめスライドガラス(検体)を引き上げておくと検体が乾いて適切な封入処理が行えないことがあり得ることから、スライドガラスの引き上げ操作を制限して、カバーガラスの封入処理の状況を判断して新しくスライドガラスを引き上げるように操作するものである。これによって、カバーガラスをゆっくり貼着して封入するといった場合に、検体を傷めることなく確実に封入処理することができ、また一定の作業効率を確保して顕微鏡標本を作製することが可能になる。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係る顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置によれば、上述したように、ホルダに収納されているカバーガラスの枚数を常時監視しながらカバーガラスの貼着操作を行うよう制御することによって、効率的でかつ封入ミスのないカバーガラスの貼着を行うことが可能になる。また、カバーガラスの封入操作をゆっくり行う場合も、検体の損傷を防止して高品質の封入処理を行うことができる信頼性の高いカバーガラスの貼着装置として提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置の各処理ステーションの構成を示す斜視図である。
【図3】カバーガラスを貼着する機構部分の右側面図である。
【図4】カバーガラスを貼着する機構部分の左側面図である。
【図5】ホルダからカバーガラスを取得する方法を示す説明図である。
【図6】ホルダからカバーガラスを取得する状態とカバーガラスをスライドガラスに貼着する状態を示す平面図である。
【図7】カバーガラスを貼着する制御方法を示す制御フロー図である。
【図8】高品質モードによりスライドガラスを引き上げる場合の処理を示す制御フロー図である。
【図9】バスケット容器にスライドガラスを収納する方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 スライドガラス
12 バスケット
14 バスケット容器
30 取り出し機構部
31 吸着部
32 取得アーム
33 ガイド溝
34 ガイドロッド
36 搬送プレート
38 分注ノズル
40 容器
42 廃液トレイ
50 カバーガラス
52 ホルダ
54 吸着パッド
56 回動アーム
58 昇降アーム
60 昇降モータ
62 プーリ
64 ワイヤ
66 スライドガイド
68 モータ
68 プーリ
70a、70b、70c プーリ
74 カバーガラス押さえ

Claims (6)

  1. 透徹剤に浸漬して容器に収納された試料が貼着されているスライドガラスを、スライドガラスの取り出し手段により容器から取り出してセットするステーションと、
    分注手段によりスライドガラスに封入剤を分注するステーションと、
    カバーガラスを重ねて収納するホルダ及びホルダからカバーガラスを取得する操作ごとにホルダに収納されているカバーガラスの枚数を検知する検知手段を備えたカバーガラスの貼着手段により、ホルダからカバーガラスを取得して封入剤が分注された試料にカバーガラスを貼着するステーションと、
    試料が封入されたスライドガラスを収納手段により収納部に収納するステーションとを備え、
    搬送手段を制御して前記各ステーション間で順次スライドガラスを移送すると共に、前記取り出し手段、分注手段、カバーガラスの貼着手段及び収納手段を自動制御して顕微鏡標本を作成する制御部とを備えた顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置において、
    前記制御部が、前記検知手段により検知された前記ホルダに収納されているカバーガラスの枚数が前記取り出し手段により取り出されて前記処理ステーションに供給されているカバーガラスを貼着する前のスライドガラスの枚数と同数になった時点で、前記取り出し手段によってスライドガラスを制約なしに取り出しする制御から、
    前記カバーガラスを貼着するステーション以前のステーションに1枚以上のカバーガラスを貼着する前のスライドガラスがある場合には、前記取り出し手段によって新たにスライドガラスを引き上げる操作を停止する制御に移行して制御することを特徴とする顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
  2. 前記制御部が、前記検知手段により検知された前記ホルダに収納されているカバーガラスの残量が少なくとも1枚以上ある状態で、前記カバーガラスを貼着するステーション以前の処理ステーションにカバーガラスを貼着する前のスライドガラスが1枚もない場合には、新たに1枚のスライドガラスを取得すべく制御することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
  3. 前記制御部が、前記検知手段により、前記ホルダ内のカバーガラスの残量が0と検知された際に、前記カバーガラスの貼着手段によりカバーガラスを取得する操作を行い、カバーガラスを取得できた際には、前記取り出し手段により新たに1枚のスライドガラスを引き上げてカバーガラスを貼着し、前記カバーガラスの貼着手段によりカバーガラスを取得できなかった際には、スライドガラスの引き上げを停止すべく制御することを特徴とする請求項2記載の顕微鏡標本のカバーガラス著着装置。
  4. 前記検知手段が、前記ホルダに対して昇降駆動される昇降アームと、該昇降アームに付設されて前記カバーガラスを吸着して支持する吸着パッドとを備え、
    前記ホルダから前記吸着パッドによりカバーガラスを吸着して取得する際の前記昇降アームの取り出し位置と、前記ホルダにカバーガラスが収納されていない状態で最も下降した際の前記昇降アームの取り出し位置の差からカバーガラスの枚数を検知するものであることを特徴とする請求項1、2または3記載の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
  5. 透徹剤に浸漬して容器に収納された試料が貼着されているスライドガラスを、スライドガラスの取り出し手段により容器から取り出してセットするステーションと、
    分注手段によりスライドガラスに封入剤を分注するステーションと、
    カバーガラスを重ねて収納するホルダ及びホルダからカバーガラスを取得する操作ごとにホルダに収納されているカバーガラスの枚数を検知する検知手段を備えたカバーガラスの貼着手段により、ホルダからカバーガラスを取得して封入剤が分注された試料にカバーガラスを貼着するステーションと、
    試料が封入されたスライドガラスを収納手段により収納部に収納するステーションとを備え、
    搬送手段を制御して前記各ステーション間で順次スライドガラスを移送すると共に、前記取り出し手段、分注手段、カバーガラスの貼着手段及び収納手段を自動制御して顕微鏡標本を作成する制御部とを備えた顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置において、
    前記制御部が、前記カバーガラスの貼着速度を遅くする高品質モードにおいては、前記取り出し手段によってスライドガラスを制約なしに取り出しする制御から、
    前記カバーガラスを貼着するステーション以前のステーションに1枚以上のカバーガラスを貼着する前のスライドガラスがある場合には、新たにスライドガラスを引き上げることを停止し、
    前記カバーガラスを貼着するステーション以前のステーションに1枚もカバーガラスを貼着する前のスライドガラスがない場合には、該カバーガラスを貼着するステーションにおけるカバーガラスの封入処理操作の経過にしたがって前記取り出し手段によりスライドガラスを新たに引き上げる制御に移行して制御することを特徴とする顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
  6. カバーガラスを貼着するステーションにおいて、カバーガラスの封入処理が完了した際には、前記取り出し手段により新たにスライドガラスを取り出すことを許容するとともに、
    カバーガラスを封入処理開始してから次のスライドガラスを取り出す待ち時間が経過した際にも前記取り出し手段により新たにスライドガラスを取り出すことを許容すべく制御することを特徴とする請求項5記載の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
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