JP4533491B2 - 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスライドガラスに貼着された試料をカバーガラスにより自動的に封入して顕微鏡標本を作製する顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置に関し、より詳細には、停電に際しても確実に試料の封入処理ができ、信頼性の高い装置として提供できる顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置は、たとえば患者から取り出した組織片を試料として顕微鏡標本とする装置である。顕微鏡標本は、スライドガラスの表面に、薄くカットした試料を貼着し、脱脂、染色処理を施した後、試料の上に封入剤を分注し、この封入剤の上にカバーガラスをのせることにより、封入剤に含まれている溶剤が蒸発して封入剤が固化し、カバーガラスが固着することによって形成される。カバーガラス貼着装置は、試料が貼着されているスライドガラスに封入剤を分注し、カバーガラスをのせて顕微鏡標本とするまでの処理を自動化したものである。
【0003】
このカバーガラスの貼着装置では、顕微鏡標本に使用する試料は、図5に示すように、試料を貼着したスライドガラス10を互いにわずかに離間させてバスケット12内に立てるようにして収納し、このバスケット12をバスケット容器14に収納し、バスケット容器14に透徹剤を適量入れて、カバーガラス貼着装置にセットする。バスケット12はスライドガラス10を整列して収納することによって1枚ずつ上方に引き出せるようにするものであり、バスケット容器14は試料を透徹剤中に浸漬させておくためのものである。透徹剤は、封入剤を溶かすための溶剤で、封入剤の種類によって異なる溶剤が使用されるが、通常はキシレンが多く使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
カバーガラスの貼着装置では、上記のようにバスケット容器14内スライドガラス10を透徹剤に浸漬させた状態から1枚ずつスライドガラス10を引き上げ、分注工程、カバーガラス貼着工程を経て、封入剤によって試料を封入した顕微鏡標本が得られる。これらの分注工程、カバーガラス貼着工程では、各加工ステーションに順次スライドガラスを移送し、試料を封入した後、最終的に収納部に収納する。
【0005】
この処理工程で注意を要するのは、バスケット容器14から取り出したスライドガラス10に付着している透徹剤が蒸発して試料が乾かないようにすることである。通常の処理工程では、スライドガラス10を分注工程、カバーガラスの貼着工程、収納工程へと短時間のうちに搬送して封入してしまうので問題はないのであるが、なんらかの原因で停電事故が生じた場合には、各処理工程がその場で停止してしまうため、そのまま放置すると所要の顕微鏡標本に仕上げられなくなるという問題が生じる。
【0006】
試料は患者の組織片であったりして再採種が困難であったりするものであるから、取り扱い時に損傷したりしないように十分な配慮が求められる。カバーガラス貼着装置は、したがって、停電事故によって試料が損傷するといった問題にも十分に対処できるようにしておかなければならない。
本発明に係る顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置は、不慮の停電といった際に封入処理がなされずに試料が放置されて損傷を受け検査ができなくなる事態を防止し、そのような事故が起きた場合でも顕微鏡標本が損傷を受けないための安全機構を設け、信頼性及び安全性の高い装置として提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、試料が貼着されたスライドガラスが透徹剤に浸漬されて収納された容器内から、スライドガラスを1枚ずつ取り出して処理ステーションにセットする取り出し手段と、該取り出し手段によって容器内から取り出されたスライドガラスの試料が貼着された面に封入剤を分注する分注手段と、該分注手段によって封入剤を分注したスライドガラスにカバーガラスを貼着するカバーガラス貼着手段と、該カバーガラス貼着手段によってカバーガラスが貼着されたスライドガラスを収納部に収納する収納手段と、前記取り出し手段によって取り出されたスライドガラスを、前記分注処理、カバーガラス貼着処理、収納処理の各処理を施すステーションに順次搬送する搬送手段と、前記取り出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手段、収納手段、搬送手段の各手段を制御して封入処理を施す制御部とを備えた顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置において、前記取り出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手段及び搬送手段を駆動する駆動源である電源部として、主電源部と無停電電源装置とを設け、前記制御部が、停電を検出した際には、前記無停電電源装置がONとなり、前記取り出し手段の吸着部がスライドガラスの上端縁を吸着保持してスライドガラスを前記容器から引き上げ途中にあってスライドガラスの一部が前記容器に浸漬している状態か、スライドガラスが前記容器からすでに引き上げられた状態かを判断し、スライドガラスが引き上げ途中にあると判断された場合には、スライドガラスは引き上げ操作から下降操作に転換して前記容器に戻されてスライドガラスの引き上げ操作は停止され、スライドガラスが前記容器からすでに引き上げられた状態にあると判断された場合には、既に各処理ステーション上に取り出されているスライドガラスについて、分注処理、カバーガラス貼着処理及び収納処理を行い、前記取り出し手段による次のスライドガラスの取り出し操作が停止されることを特徴とする。無停電電源装置は停電時に電源を供給して、停電によって封入処理が滞ることを防止する。一定枚数の試料について封入処理を施す場合には、単に無停電電源装置を付設するだけで有効である。
また、スライドガラスの新たな取り出しを行わないことから、最低の処理枚数で試料を安全に保持することが可能となる。さらに、スライドガラスの引き上げ位置によって、より的確な処理を施すことができる。
また、前記制御部が、停電が解除されたことを検知した際には、再度通常の封入処理を施す制御を行うことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係るカバーガラスの貼着装置の全体構成を示す斜視図である。
カバーガラスの貼着装置の前面上部には、透明板によって形成したフード20が開閉自在に設けられる。このカバーガラスの貼着装置の本体内には、透徹剤を注入したバスケット容器からスライドガラスを1枚ずつ引き上げ、スライドガラスに封入剤を分注し、カバーガラスを貼着して封入する各処理ステーションが配置されている。22はカバーガラスの貼着装置の本体の前面下部に設けた開閉扉、24は封入剤を収納したボトルをセットするセット台、26は操作パネルである。封入処理を行うスライドガラスは、バスケット容器に収納した状態で開閉扉22を開けて、本体内にセットする。
【0009】
図2は、カバーガラスの貼着装置の本体内に配置されている各処理ステーションの構成を示す斜視図である。
同図で、30はスライドガラスをバスケット容器(不図示)内から上方に引き上げ第1ステーションAにセットする操作を行う取り出し機構部である。この取り出し機構部30には、バスケット容器内に起立して収納されているスライドガラスの上端縁を把持する吸着部31と、吸着部31を支持する移動ロッド32と、移動ロッド32を昇降駆動するモータが設けられている。移動ロッド32には、移動ロッド32の昇降移動とともにガイド溝33内をガイド移動するガイドロッド34が設けられ、移動ロッド32が上位置まで上昇した際に、移動ロッド32が鉛直方向から水平方向に倒れるようになる。吸着部31は第1ステーションAの手前側で昇降移動し、スライドガラスを水平方向に倒して、下降することにより第1ステーションAにスライドガラスをセットする。
【0010】
第1ステーションAは、水平に横設された支持体上に、スライドガラスを位置決めしてセット可能な凹部状のセット部に形成されている。
第1ステーションAの横位置には、第1ステーションAと並列に第2ステーションBが配置され、さらに第3ステーションC、第4ステーションDが等間隔で並列して配置されている。スライドガラス10は第1ステーションAから第4ステーションDまで順次順送りされるが、スライドガラス10を順送りする搬送手段は各セット部の可能に配置した搬送プレート36の作用によるものである。搬送プレート36は移動側面方向から見て、ロの字形の軌跡を描くように移動してスライドガラスを順次移送する。すなわち、搬送プレート36の動作は、下位置からスライドガラス10の側縁をフックする位置まで上昇し、前進方向に定寸移動して支持体上でスライドガラス10を次のステーションまで前進移動させ、前進位置で下位置に下降し、次に後退位置まで定寸で戻り移動して元位置に復帰するものである。
【0011】
第2ステーションBは、スライドガラス10に封入剤を分注するステーションである。38は分注ノズル、40は封入剤の固化を防止する溶剤が入れられた容器、42は廃液トレーである。分注ノズル38はスライドガラス10の上方に移動して一定量の封入剤を滴下する。分注ノズル38は分注開始前においては容器40に先端を挿入して封入剤が固化しないようにし、分注後は廃液トレー42の上方で除去部材にノズルの先端を接触させてノズルの先端に付着している液滴を除去する。これらの操作は、スライドガラス10に分注する封入剤の分量のばらつきを抑えるためのものである。
【0012】
第3ステーションCは、封入剤が分注されたスライドガラス10にカバーガラス50を貼着するステーションである。52はカバーガラス50を積層して収納するホルダ、54はカバーガラス50をエア吸着してチャックする吸着パッドである。56は吸着パッド54とともに移動するアームであり、ホルダ52内からカバーガラス50を取り出す際にカバーガラス50の上面に当接して、吸着パッド54による吸着作用と協動してカバーガラス50を湾曲させ傾斜した状態で取り出すとともに、カバーガラス50をスライドガラス10に貼着する際には、カバーガラス50を一端側から徐々にスライドガラス10に当接して空気を追い出すようにして貼着する作用をなす。58は昇降回動アームであり、ホルダ52からカバーガラス50を取り出し、カバーガラス50を貼着する際に第3ステーションC上のセット部まで降下する。
【0013】
第4ステーションDは、カバーガラス50が貼着されて試料が封入されたスライドガラス10を収納部へ搬送するステーションである。本実施形態のカバーガラス貼着装置では、封入処理後のスライドガラス10は上下に所定間隔で桟部を設けたラック(不図示)に収納するように構成している。ラックは桟部のピッチに合わせて上下方向にピッチ移動され、第4ステーションDからピックアップされたスライドガラス10はラックに1枚ずつ挿入して収納される。
【0014】
以上説明したように、バスケット容器から1枚ずつ取り出されたスライドガラス10は第1ステーションAから第2ステーションB、第3ステーションC、第4ステーションDへと順送りされ、封入処理が施されて顕微鏡標本が調製される。この調製工程では、各ステーション上に移送されてきたスライドガラス10は、同一のタイミングで次のステーションに移送され、所要の処理が施される。これらのスライドガラスの搬送操作、封入処理操作はモータ駆動による自動制御によってなされているから、停電事故が発生した際には各動作はその場で停止する。試料が封入されずにそのまま放置された場合は、試料に浸透していた透徹剤が乾いてしまい、顕微鏡標本として使用できなくなる。
【0015】
本発明に係る顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置は停電事故が発生した場合であっても試料が損傷されない安全機構を設けたことを特徴とする。すなわち、実施形態の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置においては、上述した装置の各機構部を駆動する電源部として主電源部の他に無停電電源装置を付設し、停電を検知した際に、第1ステーションA〜第4ステーションDのいずれかのステーションに取り出されているスライドガラス10については、封入処理完了までの工程を行って、完全に試料が封入された状態でラックに収納する制御部を設けたものである。
【0016】
図3は、本実施形態のカバーガラス貼着装置における処理シーケンスを示す図である。以下、まず、この処理シーケンス図に基づいて実施形態のカバーガラス貼着装置の通常の処理手順を説明する。ステップ60は初期設定状態を判断するステップであり、運転開始初期状態か継続状態かを判断し、ステップ62の運転状態初期化あるいはステップ64の継続状態設定を行う。ステップ62の運転状態初期化では各駆動部を初期状態にセッティングしなおすものであり、ステップ64の継続状態設定は1ロットの封入処理が終了した後、続けてバスケット容器14をセットして封入処理を続ける場合のセッティングとするものである。
【0017】
次に、ステップ66で取り出し機構部30によりバスケット容器14に収納されているスライドガラス10を引き上げ、第1ステーションAに水平にスライドガラス10をセットする。試料はスライドガラス10の上面に貼着されている。ステップ68は第1ステーションAから第2ステーションBに移送されたスライドガラス10に封入剤を分注する処理工程である。ステップ70は、スライドガラス10にカバーガラス50を貼着するため、昇降回動アーム58がカバーガラス50を取得する位置に移動し吸着パッド54によりカバーガラス50を吸着して取得する処理工程であり、ステップ72は、昇降回動アーム58が第3ステーションCに移送されてきたスライドガラス10の位置まで下降しカバーガラス50を試料の上に被せる処理工程である。
ステップ74は第4ステーションDに移送された封入処理後のスライドガラス10をラックに収納する工程である。
【0018】
上記ステップ66のスライドガラスの取得処理は、第1ステーションAから第2ステーションBにスライドガラス10が移送され第1ステーションAが空きになると、次のスライドガラスが取得されるように制御される。スライドガラスの取得処理は、第2ステーションBから第3ステーションCにスライドガラス10が移送される前までのタイミングで行われる。これによって各ステーション上のスライドガラス10は順次、次工程に移送されて封入処理が施される。ステップ76は、バスケット容器14に収納されていたすべてのスライドガラス10がステーション上に取り出され、所要の封入処理が完了したか否かを判断するステップであり、封入処理の完了を検知してすべての処理操作が終了する。
【0019】
上述した無停電電源装置による制御は、停電を検知した際に行われる制御であって、図4に示す処理シーケンスは無停電電源装置を利用して安全機構を作動させる制御シーケンスを示す。すなわち、ステップ80は停電か否かを判断するステップであり、停電と判断した場合はステップ82で無停電電源装置がONとなり、さらにステップ84でスライドガラス10がバスケット容器14内から引き上げ途中にあるか否かが判断される。スライドガラス10が引き上げ途中にあるという意味は、取り出し機構部30の吸着部31がスライドガラス10の上端縁を吸着支持してスライドガラス10をバスケット容器14から引き上げ途中にあって、スライドガラス10の一部がバスケット容器14に浸漬している状態である。
【0020】
ステップ84でスライドガラス10が引き上げ途中にあると判断された場合には、ステップ86でスライドガラス10は引き上げ操作から下降操作に転換してバスケット容器14に戻され、スライドガラス10が透徹剤に浸漬した状態に保持され、スライドガラス10の引き上げ操作は停止される。バスケット容器14内で透徹剤に浸漬された状態であれば試料が損傷を受けることはない。
ステップ84でスライドガラス10がバスケット容器14からすでに引き上げられた状態にあると判断された場合は、ステップ88でスライドガラス10の引き上げ操作は停止されるか、スライドガラス10がバスケット容器14から引き上げられて第1ステーションAにセットする動作途中にある場合には、当該セット操作をそのまま行って、次のスライドガラスの取得操作が停止される。
【0021】
スライドガラス10の引き上げ操作が停止された後の、ステップ68、70、72、74は前述した操作と同様である。これらの操作は、当該ステーションにスライドガラス10が移送されてセットされている際には所要の処理がなされるように制御され、スライドガラス10が順送りされて当該ステーションに存在しない場合には所要の処理がなされない。すなわち、停電が検知されると、スライドガラスの取得処理が停止され新たにスライドガラスが供給されないから、第1ステーションA〜第4ステーションDに取り出されているスライドガラス10についての封入処理が行われ、これらのスライドガラス10の封入処理が完了すると、いったん封入処理が終了する。
【0022】
スライドガラス10は、第1ステーションA、第2ステーションB、第3ステーションC及び第4ステーションDのすべてのステーションに取り出されていたとしても、最大4枚のスライドガラス10について封入処理を施せばよい。無停電電源装置はこれらの一連の封入処理操作を行うに必要な電力を供給すれば足りるから大容量の装置を用意する必要はなく、また、無停電電源装置を使用することによってバスケット容器14から取り出された試料については確実に封入処理が施されることから顕微鏡標本を取り扱う際の安全性を大きく向上させることができる。
【0023】
無停電電源装置は通常はカバーガラス貼着装置とは別体に、外付けとして取り付けて使用する。無停電電源装置では停電を検知して停電検知信号を発する機能を備えている。この機能を利用することによって上述した安全機構を作動させることができる。もちろん、カバーガラス貼着装置に無停電電源装置を内蔵して使用することもできる。
【0024】
なお、図4に示す処理シーケンスによれば、停電が解除された際には、主電源からの電力供給によって通常の封入処理工程が再度開始され、バスケット容器14に収納されている次のスライドガラス10から引き上げ開始され、上述した処理工程によって顕微鏡標本の封入処理がなされる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置は、顕微鏡標本の処理操作中に停電事故が発生した場合でも、顕微鏡標本に使用する試料を損傷することなく確実に封入処理を施すことができ、これによってカバーガラス貼着装置の安全性を大きく高めることが可能になる。本装置によれば、不慮の停電事故が発生して、操作者が近くにいないといった場合でも安全に処理ができるから、自動カバーガラス貼着装置としての取り扱い性を大きく向上させることができ、試料を損傷する事故を未然に防いで取り扱い性の優れた装置として提供することが可能になる。
【0026】
なお、上記実施形態は停電事故が発生した際に最も少ない処理枚数となるよう制御して試料の損傷を回避する方法であるが、制御方法としては他の方法も可能である。たとえば、より単純化した制御方法としては、単に無停電電源装置を付設し、停電の際にも引き続いて封入処理がなされるようにし、安全を確保する方法がある。また、スライドガラスを容器から引き上げる際に、スライドガラスを容器に戻す処理を行わず、スライドガラスを引き上げている(吸着部で支持している)か否かを判断して、スライドガラスを引き上げている場合にはすべて第1ステーションAにセットして次の引き上げを停止し、スライドガラスを引き上げていない(吸着部で支持していない)場合にはスライドガラスの引き上げ操作を停止するといった制御も可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る顕微鏡標本のカバーガラスの貼着装置によれば、上述したように、封入処理工程中で透徹剤が注入されている容器から取り出されたスライドガラスが封入処理が施されずに放置されることを防止し、組織片等の試料が処理工程中で損傷を受け、検査ができなくなるといった事故を未然に防止し、信頼性及び安全性の高い顕微鏡標本のカバーガラスの貼着装置として提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 封入処理を施す各ステーションの構成を示す斜視図である。
【図3】 処理シーケンスを示すフロー図である。
【図4】 無停電電源装置を使用した処理シーケンスを示すフロー図である。
【図5】 バスケット容器にスライドガラスを収納する方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 スライドガラス
12 バスケット
14 バスケット容器
20 フード
22 開閉扉
30 取り出し機構部
31 吸着部
32 移動ロッド
33 ガイド溝
34 ガイドロッド
36 搬送プレート
38 分注ノズル
40 容器
42 廃液トレー
50 カバーガラス
52 ホルダ
54 吸着パッド

Claims (2)

  1. 試料が貼着されたスライドガラスが透徹剤に浸漬されて収納された容器内から、スライドガラスを1枚ずつ取り出して処理ステーションにセットする取り出し手段と、
    該取り出し手段によって容器内から取り出されたスライドガラスの試料が貼着された面に封入剤を分注する分注手段と、
    該分注手段によって封入剤を分注したスライドガラスにカバーガラスを貼着するカバーガラス貼着手段と、
    該カバーガラス貼着手段によってカバーガラスが貼着されたスライドガラスを収納部に収納する収納手段と、
    前記取り出し手段によって取り出されたスライドガラスを、前記分注処理、カバーガラス貼着処理、収納処理の各処理を施すステーションに順次搬送する搬送手段と、
    前記取り出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手段、収納手段、搬送手段の各手段を制御して封入処理を施す制御部とを備えた顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置において、
    前記取り出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手段及び搬送手段を駆動する駆動源である電源部として、主電源部と無停電電源装置とを設け、
    前記制御部が、停電を検出した際には、
    前記無停電電源装置がONとなり、
    前記取り出し手段の吸着部がスライドガラスの上端縁を吸着保持してスライドガラスを前記容器から引き上げ途中にあってスライドガラスの一部が前記容器に浸漬している状態か、スライドガラスが前記容器からすでに引き上げられた状態かを判断し、
    スライドガラスが引き上げ途中にあると判断された場合には、スライドガラスは引き上げ操作から下降操作に転換して前記容器に戻されてスライドガラスの引き上げ操作は停止され、
    スライドガラスが前記容器からすでに引き上げられた状態にあると判断された場合には、既に各処理ステーション上に取り出されているスライドガラスについて、分注処理、カバーガラス貼着処理及び収納処理を行い、前記取り出し手段による次のスライドガラスの取り出し操作が停止されることを特徴とする顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
  2. 前記制御部が、停電が解除されたことを検知した際には、再度通常の封入処理を施す制御を行うことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
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