JP2024054752A - ラベル貼付装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】検体に付着した水滴の除去を自動化し、かつ、水滴除去からラベル貼付までの時間を短縮することにより、適切に検体にラベルを貼付可能なラベル貼付装置を提供する。【解決手段】検体移送装置は、検体Wを把持する把持部と、把持部を、検体Wの長さ方向に昇降させる昇降機構9と、上部が開口し、昇降機構9によって下降した検体Wが挿入される筒状のケーシング62と、ケーシング62に設けられ、検体Wに向けて空気を噴出する吹出口63を備えた水滴除去部60と、水滴除去部60から離れた位置に設けられ、検体Wにラベルを貼付するラベル貼付部と、把持部を、水滴除去部60と前記ラベル貼付部との間で、検体Wを移送するコンベアDの移送方向と平行な方向に水平移動させる水平移動機構を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、周囲空気の露点温度以下に冷却された液相又は固相である血液などの検査対象を入れた検体に付着した水滴を除去し、検体にラベルを貼付するラベル貼付装置に関する。
一般に、血液などの検査対象を入れた容器は検体と呼ばれ、有底の筒状容器の上端が蓋で密封されている。医療機関や採取センターなどにおける検査対象の採取時には、検体の表面にバーコードを付した採取時ラベルが貼り付けられ、この採取ラベルに、患者などの被検査者、検査対象の種類、検査目的、採取者、採取日時などの情報が記録される。また、採取時において、手書きのメモなどがラベルに記入されることもある。
検体に対する採取時ラベルの貼り付けは、採取者の手作業によって行われることから、検体に貼り付けられた採取時ラベルの位置は検体ごとに異なることが多い。また、採取時ラベルは、各医療機関などで専用のものが使用されることもあり、すべての検体で統一されていない。さらに、検査目的によっては、採取する検査対象の量も異なることから、検体の容量が異なり、様々な径や高さの検体が存在する。
このような採取時ラベルが貼り付けられた様々な検体は、分析機器を有する検査機関に搬送され、各検体に応じた検査が実施される。この際、検査機関では、各採取者から集められた様々な検体の採取時ラベルに記載された情報を画像処理によって確認し、検査機関に予め用意された所定のフォーマットに従って分類し、整理する必要がある。そして、検査機関用に確認された情報を、新たな検査機関用のラベルに記録し、その検査機関用のラベルを採取時ラベルの上から検体に貼り付ける。
一般的に、検査対象は有機物であり、また生体から採取する場合その検査対象には酸素も溶け込んでいれば、血漿などには腐って変成する有機物成分もあるので、できるだけ長く保存可能なように冷却することを行う。採血など検体採取から数時間内に測定可能なら検体温度4℃に冷蔵保存して運搬等する。測定まで更に時間を要する場合は血漿分離後直ちに-40℃以下に凍結保存することもある。これにより、常温に近い状態で空調された居室の空気の露点温度をはるかに下回るように検査対象が冷却されていることになる。血液は血清の凍結保存が最も安定していることから、各医療機関などでは検体採取後、速やかに血清分離し凍結保存される。凍結保存された状態で検査機関に搬送された検体は、運搬用の保温クーラーボックスから取り出されることとなるが、検査機関の内部では、取り扱う人間が耐えうるように、たとえ仕切られロボット搬送を行う別室であっても隣接する居室へ搬送する関係上、常温に近い冷房された空気の中で搬送される。
このように凍結又は冷蔵された状態の検体には、外気に対して保温クーラーボックスで運搬中に入り込んだ外気の一部空気が有している水分が検体表面で結露し相変化して付着した霜が検査機関における常温下で解けたり、検査機関で取り出した後の室内空気が有している水分が検体表面で凝縮した結露が付着したりするため、検体の外周に水滴が付着する。そこで、検査機関用のラベルを貼り付け時には、手作業で検体を拭くなどして霜や水滴を除去する必要がある。しかし、検体内部の液体温度が低く検体表面温度が周囲空気の露点温度より低いため、短時間であっても検体表面はうっすら結露するので、手作業で検体の霜や水滴を除去するのは時間と労力がかかり、作業の効率化を図ることができない。
一方、コンベヤにより搬送される容器に付着した水滴を除去する手段としては、従来から各種のものが提案されている。
特許文献1及び特許文献2に記載の従来技術は、回転テーブル上に設けられた多数のリング状のエアノズルを上下に移動させることにより、容器表面の水滴を除去する。しかし、これらの従来技術は、ノズルの個数が多いため、消費されるエア流量も多くなり、低コスト、かつ、省スペース化を図ることが困難であった。また、これらの従来技術では、ペットボトルのような比較的大きく、同一の容器における水滴除去を想定しているため、様々な径や高さの検体に対応することができないといった問題がある。
特許文献1及び特許文献2に記載の従来技術は、大型のボトル内に冷却された液体を詰めた大型で重量のある搬送物なので、搬送物を固定するために搬送物側は回転や空中を移動させたりしない。ところが、血液などが入った検体は、内部で分離するものが隅に溜まって固着することが無いよう、沈殿物が中央に集まることで振るだけで内容物の混合がしやすいように、底部形状は先端が曲面をなす円錐状をしており、そもそも平面に載置が不能なものである。この検体については、小分けにして一本を一度把持すると、把持したマニプレータによる搬送中に容器表面の水滴を除去するのが有利となる。しかし、これらの従来技術は、様々な径や高さの試験管形状の検体に対応することができないといった問題がある。
さらに、従来技術のような手段により水滴除去をしても、凍結された状態の検体の場合には、周囲環境の空気に含まれる水分の温度と表面温度との差が大きくて、凝結が進みやすく水滴が再付着するといった問題がある。すなわち、凍結された状態の検体に対して常温下でラベルを貼る場合、水滴除去からラベル貼付までの時間を短くする必要がある。しかし、従来技術では、大型の回転テーブルを回転させて水滴を除去したり、コンベアにストッパを設け容器を停止させた状態で水滴を除去したりするため、水滴除去からラベル貼付までの待機時間が長く、その間に水滴が再付着してしまう。このような検体は、ラベルの粘着力を確保できず、ラベルを適切に貼付することができなかった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、検体に付着した水滴の除去を自動化し、かつ、水滴除去からラベル貼付までの時間を短縮することにより、適切に検体にラベルを貼付可能なラベル貼付装置を提供することにある。
本発明のラベル貼付装置は、次のような構成を有する。
(1)底部が曲面からなる円筒状の検体を把持する把持部。
(2)前記把持部を、前記検体の長さ方向に昇降させる昇降機構。
(3)上部が開口し、前記昇降機構によって下降した前記検体が挿入される筒状のケーシングと、前記ケーシングの筒内部に設けられ、前記筒内部に降下しその後上昇する前記検体に向けて空気を噴出する吹出口を備えた水滴除去部。
(4)前記水滴除去部から離れた位置に設けられ、前記検体にラベルを貼付するラベル貼付部。
(5)前記把持部を、前記水滴除去部と前記ラベル貼付部との間で、前記検体を上方から抜き差し可能に載置する検体ラックを移送するコンベヤの移送方向と直交する方向及び又は平行な方向に水平移動させる水平移動機構。
(1)底部が曲面からなる円筒状の検体を把持する把持部。
(2)前記把持部を、前記検体の長さ方向に昇降させる昇降機構。
(3)上部が開口し、前記昇降機構によって下降した前記検体が挿入される筒状のケーシングと、前記ケーシングの筒内部に設けられ、前記筒内部に降下しその後上昇する前記検体に向けて空気を噴出する吹出口を備えた水滴除去部。
(4)前記水滴除去部から離れた位置に設けられ、前記検体にラベルを貼付するラベル貼付部。
(5)前記把持部を、前記水滴除去部と前記ラベル貼付部との間で、前記検体を上方から抜き差し可能に載置する検体ラックを移送するコンベヤの移送方向と直交する方向及び又は平行な方向に水平移動させる水平移動機構。
本発明のラベル貼付装置は、次のような構成を有することができる。
(1)前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を上方から抜き差し可能に載置する前記検体ラックを移送する前記コンベヤの近傍に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部を、前記コンベヤと前記水滴除去部及び/又は前記ラベル貼付部との間で、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの移送方向と直交する方向に水平移動させる第1水平移動機構とを備える。
(2)前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの近傍に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部を、前記コンベヤと前記水滴除去部及び/又は前記ラベル貼付部との間で、前記コンベヤの移送方向と平行な方向に水平移動させる第2水平移動機構とを備える。
(3)前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの側方に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部は、第1把持部と第2把持部を備え、
前記第1把持部は、前記検体を前記コンベヤの移送方向と直交する方向に水平移動させる第1水平移動機構と、前記コンベヤの移送方向と平行な方向に水平移動させる第2水平移動機構を備え、
前記第2把持部は、前記第1把持部の第1水平機構及び第2水平移動機構とは別体に設けられて、前記検体を前記ラベル貼付部から前記コンベヤに水平移動させる水平機構を備える。
(4)前記ラベル貼付部は、回転ローラと押え板との間に前記検体を上から挿入し、前記検体と前記押え板との隙間にラベルを供給しつつ前記回転ローラで前記検体を回転しながら貼付する装置であり、ラベルを貼り付ける前記検体の高さ方向の寸法に合わせて、前記検体の底部を支持する位置を変更できる受け部材昇降機構を有している。
(5)前記把持部は、複数ある指部の移動方向中心と前記検体の中心軸とを同軸とする上掴み把持部である。
(6)前記吹出口は、前記検体の外周を取り囲むように配置されたリング状である。
(7)前記吹出口の下部に配置され、前記吹出口から前記検体に向けて吹き付けられた圧力空気により除去した水滴を収集する水滴収集部を備える。
(1)前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を上方から抜き差し可能に載置する前記検体ラックを移送する前記コンベヤの近傍に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部を、前記コンベヤと前記水滴除去部及び/又は前記ラベル貼付部との間で、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの移送方向と直交する方向に水平移動させる第1水平移動機構とを備える。
(2)前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの近傍に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部を、前記コンベヤと前記水滴除去部及び/又は前記ラベル貼付部との間で、前記コンベヤの移送方向と平行な方向に水平移動させる第2水平移動機構とを備える。
(3)前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの側方に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部は、第1把持部と第2把持部を備え、
前記第1把持部は、前記検体を前記コンベヤの移送方向と直交する方向に水平移動させる第1水平移動機構と、前記コンベヤの移送方向と平行な方向に水平移動させる第2水平移動機構を備え、
前記第2把持部は、前記第1把持部の第1水平機構及び第2水平移動機構とは別体に設けられて、前記検体を前記ラベル貼付部から前記コンベヤに水平移動させる水平機構を備える。
(4)前記ラベル貼付部は、回転ローラと押え板との間に前記検体を上から挿入し、前記検体と前記押え板との隙間にラベルを供給しつつ前記回転ローラで前記検体を回転しながら貼付する装置であり、ラベルを貼り付ける前記検体の高さ方向の寸法に合わせて、前記検体の底部を支持する位置を変更できる受け部材昇降機構を有している。
(5)前記把持部は、複数ある指部の移動方向中心と前記検体の中心軸とを同軸とする上掴み把持部である。
(6)前記吹出口は、前記検体の外周を取り囲むように配置されたリング状である。
(7)前記吹出口の下部に配置され、前記吹出口から前記検体に向けて吹き付けられた圧力空気により除去した水滴を収集する水滴収集部を備える。
[1.第1実施形態]
[1-1.全体構成]
図1及び図2は、第1実施形態のラベル貼付装置を備えた画像照合ラベリング装置の全体構成を示す図である。本実施形態のラベル貼付装置は、他の検体処理装置にも適用可能であり、画像照合ラベリング装置は適用例の1つに過ぎない。また、本実施形態の画像照合ラベリング装置において、装置の長手方向を横と言い、短手方向を縦と言い、検体を移動させるための機構についても、第1水平移動機構又は第2水平移動機構と言うが、本発明のラベル貼付装置は、検体の移動方向について縦横を限定するものではないことから、請求項においては水平移動機構と定義されている。
[1-1.全体構成]
図1及び図2は、第1実施形態のラベル貼付装置を備えた画像照合ラベリング装置の全体構成を示す図である。本実施形態のラベル貼付装置は、他の検体処理装置にも適用可能であり、画像照合ラベリング装置は適用例の1つに過ぎない。また、本実施形態の画像照合ラベリング装置において、装置の長手方向を横と言い、短手方向を縦と言い、検体を移動させるための機構についても、第1水平移動機構又は第2水平移動機構と言うが、本発明のラベル貼付装置は、検体の移動方向について縦横を限定するものではないことから、請求項においては水平移動機構と定義されている。
画像照合ラベリング装置は、以下の各部から構成される。
・未処理の検体Wを収容したラックRの供給・排出部A
・供給・排出部Aから検体Wを取り出して移送する取出移送部B
・検体W上の採取時ラベルの内容を読み取る画像認識部C
・画像認識部Cから後段のラベル貼付部Eに検体Wを挿入載置された検体ラックHを移送し、ラベルを貼り終わった検体Wを後述する排出移送部F近傍まで挿入載置された検体ラックHごと移送するコンベアD
・検体W表面の水滴を除去する水滴除去部を備えたラベル貼付部E
・ラベルを貼り終わった検体Wを空のラックRに移送する排出移送部F
第1実施形態のラベル貼付装置は、図1のコンベアDから検体Wを把持し、検体W表面の水滴を水滴除去部により除去し、水滴除去後の検体Wにラベルを貼り付けるラベル貼付部Eとして使用される。
・未処理の検体Wを収容したラックRの供給・排出部A
・供給・排出部Aから検体Wを取り出して移送する取出移送部B
・検体W上の採取時ラベルの内容を読み取る画像認識部C
・画像認識部Cから後段のラベル貼付部Eに検体Wを挿入載置された検体ラックHを移送し、ラベルを貼り終わった検体Wを後述する排出移送部F近傍まで挿入載置された検体ラックHごと移送するコンベアD
・検体W表面の水滴を除去する水滴除去部を備えたラベル貼付部E
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第1実施形態のラベル貼付装置は、図1のコンベアDから検体Wを把持し、検体W表面の水滴を水滴除去部により除去し、水滴除去後の検体Wにラベルを貼り付けるラベル貼付部Eとして使用される。
図19に示すように、画像照合ラベリング装置に供給される検体Wは、その底部形状から自立できないので、もたれかかることが可能な多数の仕切りが格子状に設けられたラックRに収容される。また、画像認識処理が終了した個々の検体Wは、図20に示すようなメスシリンダー形状をした樹脂製などの個別のホルダH(検体ラックH)内に収容されて、ラベル貼付部E及び排出移送部Fへコンベヤにて検体ラックHごと搬送される。ラベル貼りが終了した検体Wは、排出移送部Fによって、別の格子状のラックRに収容され、装置外部に排出される。本実施形態では、個別のホルダである検体ラックHとして、上部が開口した円筒状の収容部と、収容部の下部に円形に突出したフランジHfを有するものを使用する。この形状は、例えばスラットコンベヤで搬送される際に底面積が大きくて倒れにくく、載置する収容部の間隔がフランジで保てるため大切な検体同士が触れることがないこともあり、搬送方向を転換する折り返し部分などではフランジの側面を利用した摩擦による搬送もできるので有利である。検体Wは、取出移送部Bや排出移送部Fにおいては横取り把持部により、また、ラベル貼付部Eにおいては上掴み把持部により、検体ラックであるホルダHの収容部内に上方から出し入れされる。
[1-2.ラックRの供給・排出部A]
図2に示すように、本実施形態において、ラックRの供給・排出部Aは、3種類のラックRをセットできる。図中左側から、画像認識の対象となる未処理の検体Wを収容した未処理ラックR1、画像認識が適正になされて検査機関用のラベルが貼り付けられた検体Wを回収する処理済ラックR2、画像認識にエラーが生じた検体Wを回収する不良品ラックR3が、画像照合ラベリング装置の外部から供給・排出される。
図2に示すように、本実施形態において、ラックRの供給・排出部Aは、3種類のラックRをセットできる。図中左側から、画像認識の対象となる未処理の検体Wを収容した未処理ラックR1、画像認識が適正になされて検査機関用のラベルが貼り付けられた検体Wを回収する処理済ラックR2、画像認識にエラーが生じた検体Wを回収する不良品ラックR3が、画像照合ラベリング装置の外部から供給・排出される。
供給・排出部Aに対するこれらのラックRの供給排出手段は、手作業、ロボット、コンベヤなど適宜のものが使用できる。本実施形態では、各ラックRの供給・排出位置にターンテーブルを設け、その上に各ラックRを載置している。即ち、移送装置によってラックRの半分から検体Wを取り出した後、ラックRを反転させることで、検体Wを取り出す横取り把持部1の移動ストロークを短縮させ、装置全体の小型化を図っている。このようなラックRの反転装置は、本発明において必須のものではなく、また、前記3種類のラックRの内、横取り把持部1が処理する検体W数の多い未処理ラックR1と処理済ラックR2にのみ適用してもよい。
[1-3.取出移送部B]
取出移送部Bには、図3に示すような検体移送装置が採用されている。この検体移送装置は、ラックR1に収容された検体Wの胴部の上部を横方向から把持する横取り把持部1を備える。横取り把持部1には、図4の拡大図(実際の設置とは天地が逆)に示すように、2本の開閉爪2と、これら2本の開閉爪2を開閉する開閉機構が設けられている。即ち、横取り把持部1の下面には直線状のレール3が設けられ、このレール3に2個のスライダ4が間隔を保って摺動可能に支持され、各スライダ4にそれぞれ開閉爪2の基部が固定されている。各スライダ4は、横取り把持部1の内部に設けられた駆動機構(図示せず)によって、レール3に沿って互いに反対方向に移動し、このスライダ4の移動により2本の開閉爪2の間隔が変化する。横取り把持部1内の駆動機構としては、ラックピニオン、ボールねじ、電磁プランジャなどを適宜使用することができ、その構成については限定されない。
取出移送部Bには、図3に示すような検体移送装置が採用されている。この検体移送装置は、ラックR1に収容された検体Wの胴部の上部を横方向から把持する横取り把持部1を備える。横取り把持部1には、図4の拡大図(実際の設置とは天地が逆)に示すように、2本の開閉爪2と、これら2本の開閉爪2を開閉する開閉機構が設けられている。即ち、横取り把持部1の下面には直線状のレール3が設けられ、このレール3に2個のスライダ4が間隔を保って摺動可能に支持され、各スライダ4にそれぞれ開閉爪2の基部が固定されている。各スライダ4は、横取り把持部1の内部に設けられた駆動機構(図示せず)によって、レール3に沿って互いに反対方向に移動し、このスライダ4の移動により2本の開閉爪2の間隔が変化する。横取り把持部1内の駆動機構としては、ラックピニオン、ボールねじ、電磁プランジャなどを適宜使用することができ、その構成については限定されない。
2本の開閉爪2は、必ずしも双方が移動する必要はなく、少なくとも一方が開閉方向に移動するものであれば良い。開閉爪2は、本実施形態では、その高さ方向の厚さが薄い板状の部材から構成され、その対向する内側の縁にV字形の凹部2aがそれぞれ設けられ、左右一対の爪部が閉じて検体Wを把持する場合に、V字形の凹部2aの各辺において、検体Wの胴部上部の円筒外周面と接触する。この横取り把持部1を形成する開閉爪2は、多数の検体をまとめて運搬する用途に製作されているラックRの中から、手前側から1本の検体を切り出すことに特化するために爪は幅方向にも薄く製作されている。これにより、例えば検体が上部開口を栓によって塞がれるために縁補強で上部だけ厚みがある場合はそこを避けて、検体が樹脂製で開口周囲も胴部も同径の場合でも、隣り合う検体から1本を切り分けるのに、横の検体に干渉されずに胴部を掴めるようになっている。
図3に示すように、横取り把持部1は、検体Wの長さ方向に昇降させる昇降機構5に支持されている。昇降機構5は、鉛直方向に伸びる垂直レール6と、この垂直レール6上に摺動可能に装着されたブラケット型スライダ7を備え、ブラケット型スライダ7の下端に横取り把持部1が固定されている。垂直レール6の上端にはモータ8が固定され、レール6内部に設けられた図示しないボールねじをモータ8が回転させることにより、ボールねじに装着されたブラケット型スライダ7がレール6に沿って上下動する。
昇降機構5は、横取り把持部1を画像照合ラベリング装置の奥行き方向に移動させる第1水平移動機構9に支持されている。第1水平移動機構9は、画像照合ラベリング装置の奥行き方向に沿って伸びる奥行レール9aを備え、奥行レール9aに装着された横スライダ11に固定された支持板11aに昇降機構5が固定されている。第1移動機構における横スライダ11は、昇降機構5と同様にモータ8で回転する図示しないボールねじによって往復動される。
第1水平移動機構9は、第2水平移動機構12に支持されている。第2水平移動機構12は、横取り把持部1とそれを支持する第1水平移動機構9を画像照合ラベリング装置の幅方向に沿って移動させる。第2水平移動機構12は、画像照合ラベリング装置の幅方向に伸びる水平な横レール13を備え、横レール13に装着された横スライダ14にガントリークレーン型の支持部材15が横方向に移動可能に支持され、この支持部材15に第1水平移動機構9の奥行レール9aが固定されている。第2水平移動機構12の横スライダ14は、昇降機構5と同様にモータ8で回転する図示しないボールねじによって往復動される。
図5に示すように、第2水平移動機構12のコンベヤD側端部近傍の下方には、横取り把持部1の移動経路上に設けられ、横取り把持部1に把持された検体Wをいったん受け取り下方より保持する保持部20が固定されている。保持部20は、底部21とその周囲から上方に向けて立ち上がった3本のガイド部材22とから構成され、ガイド部材22が全体として筒状に配置され、ガイド部材22の内面によって検体Wの胴部が保持される。
図6に示すように、3本のガイド部材22は、放射状に配置された3本のレール3上に移動可能に装着されたスライダ4にそれぞれ支持されている。各スライダ4は、図示しない駆動機構により、保持部20の中心軸側と外周側との間で移動し、それによって筒状に配置された3本のガイド部材22の間隔が変化し、太さの異なる検体Wであっても、ガイド部材22に案内されて垂直に保持される。ガイド部材22の間隔は、取り扱う検体に合わせて予め所定の寸法にセットしておいてもよいし、間隔が開いた状態で検体Wをガイド部材の内側に挿入してから、ガイド部材22の間隔を狭めることで、仮に、横取り把持部1によって移送された検体Wが傾いていても垂直に矯正することも可能である。
図5に示すように、保持部20の上方には、保持部20に支持された検体Wを、その上方から把持して持ち上げ、画像認識部C及びコンベヤD側に移動させる上掴み把持部30が、奥行方向に接近離脱可能に設けられている。図7に示すように、上掴み把持部30は、検体Wの長さ方向に昇降させる昇降機構5に対して、回転機構31を介して支持されている。昇降機構5は、画像照合ラベリング装置の奥行方向に沿って設けられた第1水平移動機構9に支持されている。第1水平移動機構9は、保持部20からコンベヤDの上方に渡って設けられ、これにより、上掴み把持部30は保持部20内の検体Wを画像認識部Cを経由してコンベヤD上のホルダH(検体ラックH)に移送する。なお、上掴み把持部30の昇降機構5及び第1水平移動機構9は、横取り把持部1の昇降機構5及び第1水平移動機構9と同様な構成を有するものであるから、その説明は省略する。
上掴み把持部30は、複数ある指部32の移動方向中心と検体Wの中心軸とを同軸とする。すなわち、上掴み把持部30は、昇降機構5に固定された回転機構31の下部に設けられて、回転機構31により検体Wを把持した際の検体Wの軸を中心として回転する。上掴み把持部30は、下方に向かって突出し、全体として筒状に配置された3本の指部32を備える。図8(実際の設置とは天地が逆)に示すように、上掴み把持部30には、3本の指部32を上掴み把持部30の指部32の移動方向の交点である中心軸側と外周側との間で移動させる開閉機構が設けられている。上掴み把持部30の下面には、放射状に3本のレール3が設けられ、各レール3にそれぞれスライダ4が支持され、各スライダ4にそれぞれ指部32の基部が固定されている。各スライダ4は、上掴み把持部30の内部に設けられた駆動機構(図示せず)によって、レール3に沿って移動し、このスライダ4の移動により3本の指部32の間隔が変化する。上掴み把持部30内の駆動機構としては、横取り把持部1の開閉爪2の駆動機構と同様な構成のものを使用することができる。
[1-4.画像認識部C]
画像認識部Cは、上掴み把持部30の移動経路上における保持部20とコンベヤDとの間に設けられている。図5に示すように、画像認識部Cは、基台40上に設置された画像認識用のカメラ41と、検体Wを照らすライト42とを備える。カメラ41は、上掴み把持部30がカメラ41の正面に検体Wを移送した状態で、回転機構31により検体Wをその軸を中心として回転させる間に、検体W表面に貼り付けられている採取時ラベルの内容を読み取るものであり、検体Wの胴部周囲を撮影し、採取時ラベルの内容を読み取るものであれば、静止画或いは動画用のカメラ41が使用できる。
画像認識部Cは、上掴み把持部30の移動経路上における保持部20とコンベヤDとの間に設けられている。図5に示すように、画像認識部Cは、基台40上に設置された画像認識用のカメラ41と、検体Wを照らすライト42とを備える。カメラ41は、上掴み把持部30がカメラ41の正面に検体Wを移送した状態で、回転機構31により検体Wをその軸を中心として回転させる間に、検体W表面に貼り付けられている採取時ラベルの内容を読み取るものであり、検体Wの胴部周囲を撮影し、採取時ラベルの内容を読み取るものであれば、静止画或いは動画用のカメラ41が使用できる。
[1-5.コンベヤD]
コンベヤDは、画像照合ラベリング装置におけるラックRの供給・排出部Aとは奥行方向反対側を検体Wの主たる搬送部として設けられ、画像照合ラベリング装置の所定レベルの平面を画像照合ラベリング装置内周として楕円状に循環可能に設けられて検体ラックHを循環搬送する。コンベヤDは画像認識処理が終了した検体Wを、上掴み把持部30から受け取ってホルダHに収容した状態でラベル貼付部E近傍へ搬送する。コンベヤDとしては、個々のホルダH内に1本ずつ収容された検体Wを移送するものであれば、その構成を限定するものではない。本実施形態では、図9に示すように、細長いテーブル50に、両端が半円で中央部が直線形の無端状ガイド溝51が設けられ、そのガイド溝51内にホルダHの下部のフランジHfが案内されて移動する構成のコンベヤDを使用する。
コンベヤDは、画像照合ラベリング装置におけるラックRの供給・排出部Aとは奥行方向反対側を検体Wの主たる搬送部として設けられ、画像照合ラベリング装置の所定レベルの平面を画像照合ラベリング装置内周として楕円状に循環可能に設けられて検体ラックHを循環搬送する。コンベヤDは画像認識処理が終了した検体Wを、上掴み把持部30から受け取ってホルダHに収容した状態でラベル貼付部E近傍へ搬送する。コンベヤDとしては、個々のホルダH内に1本ずつ収容された検体Wを移送するものであれば、その構成を限定するものではない。本実施形態では、図9に示すように、細長いテーブル50に、両端が半円で中央部が直線形の無端状ガイド溝51が設けられ、そのガイド溝51内にホルダHの下部のフランジHfが案内されて移動する構成のコンベヤDを使用する。
ガイド溝51は、ホルダHの収容部が挿入される幅を有し、ガイド溝51の両側の縁がホルダHのフランジHfの上面に係合し、ホルダHがガイド溝51から外れることを防止する。コンベヤDには、ガイド溝51内に挿入されたホルダHを搬送するためのベルト52が設けられている。このベルト52がガイド溝51に装着されたホルダHの底部21を摩擦的に押圧することで、各ホルダHが順次押圧されてコンベヤDの内直線部を搬送される。画像照合ラベリング装置の奥行き方向に検体Wが折り返すところは、ガイド溝51の円弧をなす内周側に駆動プーリがその側面をホルダHのフランジHfの側面を摩擦によって係合しガイド溝51に沿ってホルダHを搬送することで、全体に無端状になったコンベヤDに沿って検体Wを収容するホルダHは循環する。
コンベヤDには、検体WをホルダHに出し入れする位置において、ホルダHを所定時間待機させる次のような位置決めストッパが設けられている。
・第1位置決めストッパ53は、画像認識済みの検体Wを上掴み把持部30より空のホルダHに収容する位置に、検体Wが収容されるまで空のホルダHを停止させる。
・第2位置決めストッパ58は、ラベル貼付装置Eにおいて、検体W表面の水滴を除去してラベルを貼り付けるため、コンベヤD上のあるホルダHから検体Wを後述する水滴除去部側移送装置61で取り出すまでの間、ホルダHをコンベヤD上で停止させる。
・第3位置決めストッパ54は、ラベル貼付装置Eにおいて、検体W表面の水滴を除去後ラベルを貼り付けたあと、コンベヤD上のあるホルダHへ検体Wを後述するラベル側移送装置65でホルダH(検体ラックH)の収容部に戻すまでの間、あるホルダHをコンベヤD上で停止させる。
・第4位置決めストッパ56は、ホルダH内からラベルを貼り終わった検体Wを空のラックR2に移送する際に、排出移送部Fの横取り把持部1が検体Wを把持して上昇させる間、コンベヤD上のホルダHを停止させる。
・第1位置決めストッパ53は、画像認識済みの検体Wを上掴み把持部30より空のホルダHに収容する位置に、検体Wが収容されるまで空のホルダHを停止させる。
・第2位置決めストッパ58は、ラベル貼付装置Eにおいて、検体W表面の水滴を除去してラベルを貼り付けるため、コンベヤD上のあるホルダHから検体Wを後述する水滴除去部側移送装置61で取り出すまでの間、ホルダHをコンベヤD上で停止させる。
・第3位置決めストッパ54は、ラベル貼付装置Eにおいて、検体W表面の水滴を除去後ラベルを貼り付けたあと、コンベヤD上のあるホルダHへ検体Wを後述するラベル側移送装置65でホルダH(検体ラックH)の収容部に戻すまでの間、あるホルダHをコンベヤD上で停止させる。
・第4位置決めストッパ56は、ホルダH内からラベルを貼り終わった検体Wを空のラックR2に移送する際に、排出移送部Fの横取り把持部1が検体Wを把持して上昇させる間、コンベヤD上のホルダHを停止させる。
コンベヤDには、3ヶ所のバッファストッパが設けられている。第1バッファストッパ57は第1位置決めストッパ53の前段に、第2バッファストッパ59は第2位置決めストッパ58の前段に設けられ、第3バッファストッパ55は第4位置決めストッパ56の前段に設けられ、ホルダHに検体Wを出し入れする間に、次のホルダHが各位置決めストッパに侵入することを防止する。これらの位置決めストッパ及びバッファストッパの開閉は、ホルダHが所定の位置に達した場合や、検体WをホルダH内に出し入れしたことをセンサスイッチなどで検出することにより実施される。
[1-6.ラベル貼付部E]
本実施形態のラベル貼付装置には、図1のEに示すように、ラベル貼付部Eが採用されている。本実施形態のラベル貼付装置は、移送用コンベヤD上から、ホルダHに支持されている検体Wを掴み上げて、水滴除去部60に挿入し、検体W周囲の霜や水滴を除去した後、ラベル貼付部Eに移送するものである。そのため、図10に示すように、Uターンしている移送用コンベヤDの復路側の近傍に水滴除去部60が配置され、水滴除去部60とコンベヤDとの間に検体Wを移送する水滴除去部側移送装置61が設けられている。
本実施形態のラベル貼付装置には、図1のEに示すように、ラベル貼付部Eが採用されている。本実施形態のラベル貼付装置は、移送用コンベヤD上から、ホルダHに支持されている検体Wを掴み上げて、水滴除去部60に挿入し、検体W周囲の霜や水滴を除去した後、ラベル貼付部Eに移送するものである。そのため、図10に示すように、Uターンしている移送用コンベヤDの復路側の近傍に水滴除去部60が配置され、水滴除去部60とコンベヤDとの間に検体Wを移送する水滴除去部側移送装置61が設けられている。
水滴除去部側移送装置61は、取出移送部Bに設けられた移送装置と同様な構成を有する。即ち、図11及び図12に示すように、水滴除去部側移送装置61は、検体Wを上方から掴んで持ち上げる上掴み把持部30を有し、その下部には、下方に向かって突出して下端が開閉する3本の指部32を備えている。各指部32には、各指部32を上掴み把持部30の中心軸側と外周側との間で移動させる開閉機構が設けられている。上掴み把持部30の中心軸とは各指部32の移動方向の交点を中心とした軸である。上掴み把持部30は、ホルダH(検体ラックH)から検体Wを持ち上げるため、昇降機構5によって上下に移動機能に支持され、また、この昇降機構5全体がコンベヤDの移送方向と直交する方向に配置された第1水平移動機構9に支持され、さらに、昇降機構5及び第1水平移動機構9全体がコンベヤDの直線部の移送方向と平行に配置された第2水平移動機構12に支持されている。
このような3種類の機構により、上掴み把持部30は、コンベヤD上の位置決めストッパ58がある検体W持上げ位置から、コンベヤDの移送経路の側方に設けられた水滴除去部60の位置、同じくコンベヤDの側方に配置されたラベル貼付部Eを経由して、移送経路少し下流のコンベヤD上の位置決めストッパ54がある検体Wの検体ラック収納位置に戻るというコースを移動する。
図13に示すように、水滴除去部60は、その上部中央が開口した筒状のケーシング62を備え、このケーシング62内に上掴み把持部30によって持ち上げられた検体Wが上方から挿入される。ケーシング62は上部中央が開口となっているドーナツ型をなしこのドーナツ部分が中空となっている。ケーシング62の中央開口の内側には、リング状に吹出口63が設けられ、この吹出口63に中空のドーナツ部分を介して接続された配管64から圧力空気が送られることで、吹出口63から開口中心軸に向かって高速のエアナイフ状に吹出し、検体Wの表面全周囲に吹き付けられる。上掴み把持部30の昇降機構5により検体Wの長さ方向に往復動することで、検体Wの表面全周に長さを乗じた面積の水滴を全体に吹き飛ばすこととなる。ケーシング62の周囲には飛散防止カバー66が設けられ、ケーシング62及び飛散防止カバー66は箱状の水滴回収部67に支持されている。水滴回収部67は、吹出口63の下部に配置され、吹出口63から検体Wに向けて吹き付けられた圧力空気により除去した水滴を収集する。水滴回収部67とケーシング62の仕切68の中央には、異物除去用のメッシュが張られた排水穴69が開口している。
図10に示すように、ラベル貼付部EとコンベヤDとの間には、ラベル貼りが終わった検体Wを再びコンベヤD上の空のホルダH内に移送するためのラベル側移送装置65が設けられている。このラベル側移送装置65は、図14に示すように、水滴除去部側移送装置61と同様な構成を有するもので、上掴み把持部30、昇降機構5及び第1水平移動機構9を備えている。ただし、ラベル側移送装置65は、ラベル貼付部EとコンベヤDとの間で検体Wを移送するものであり、コンベヤDの移送方向に沿って検体Wを移送する必要はないため、第2水平移動機構12は設けられていない。
ラベル貼付部Eは、垂直に保持された検体Wの胴部にラベルを貼るものであれば、適宜の構成のものが使用できる。本実施形態では、図15に示すように、一対の回転ローラ70と押え板71の間に上方から検体Wを挿入し、押え板71と検体Wとの隙間にラベルを展開して回転ローラの回転により検体Wに巻き付けるものを使用する。即ち、コンベヤDにおける水滴除去部60の後段には、コンベヤDの移送方向に沿って一対の回転ローラ70が同方向に回転するように配置され、これら回転ローラ70の背後には、回転ローラ70に向かって前後動する押え板71が設けられている。押え板71はその背後に設けられた第1水平移動機構9に支持され、第1水平移動機構9に駆動されて前後動する。図16に示すように、一対の回転ローラ70と押え板71に囲まれた検体挿入部の下部には、挿入された検体Wの底部21を受ける受け部材72が設けられている。この受け部材72は、ラベルを貼り付ける検体Wの高さ方向の寸法に合わせて、検体Wの支持位置を変更できるように、昇降機構5に支持されている。
検体Wの胴部に貼り付けるラベルを供給するために、回転ローラ70と押え板71の近傍には、ラベル供給リール73、ラベル裏シート巻取りリール74、ラベル裏シートを鋭角に折り返してラベルを直線的に展開するラベルピックアップ、ラベル抑えなど、ラベルの貼り付けに必要な機器が設けられている。なお、これらの機器は図15に一部見えているもののその詳細は、特に図示し説明しないが、公知のラベル貼付装置に使用されるものである。
[1-7.排出移送部F]
ラベル側移送装置65によって、コンベヤD上の空のホルダH内に移送された検体W、及び画像認識装置による読み取りエラーとなった検体Wは、コンベヤD上のホルダHから取り出されて、処理済ラックR2又は不良品ラックR3に送られる。そのため、コンベヤDと処理済ラックR2又は不良品ラックR3との間には、排出移送部Fが設けられている。
ラベル側移送装置65によって、コンベヤD上の空のホルダH内に移送された検体W、及び画像認識装置による読み取りエラーとなった検体Wは、コンベヤD上のホルダHから取り出されて、処理済ラックR2又は不良品ラックR3に送られる。そのため、コンベヤDと処理済ラックR2又は不良品ラックR3との間には、排出移送部Fが設けられている。
この排出移送部Fは、取出移送部Bに設けられた検体移送装置と同様な構成を有する。図17及び図18に示すように、排出移送部Fは、検体Wの胴部を横方向から把持する横取り把持部1を備え、横取り把持部1には、2本の開閉爪2と、これら2本の開閉爪2を開閉する開閉機構が設けられている。円筒形の検体Wを、仕切りの間隔が狭い処理済ラックR2又は不良品ラックR3に収容するには、未処理ラックR1と同様に、検体Wを横から掴んで仕切り内に挿入することが必要であることから、本実施形態では、排出移送部Fについても横取り把持部1を有する検体移送装置が採用されている。
横取り把持部1は、昇降機構5、第1水平移動機構9及び第2水平移動機構12によって、上下ならびに前後左右に移動する。即ち、横取り把持部1は、第2水平移動機構12に支持された状態でコンベヤDの移送方向に沿って移動し、コンベヤDで移送されてきた検体Wを処理済ラックR2又は不良品ラックR3の位置に合わせてホルダHから持ち上げる。また、横取り把持部1は、第2水平移動機構12に支持された状態でコンベヤDの移送方向に沿って移動し、検体WをコンベヤDから処理済ラックR2又は不良品ラックR3に移動させる。
[1-3.実施形態の作用]
(1)未処理ラックR1からの検体Wの取り出し
まず、この画像照合ラベリング装置にて画像照合してラベリングする対象の検体Wは、未処理ラックR1によって運び込まれるが、検体Wごとに採血などする医療機関が保有するラベリング装置の違いによりさまざまな様式や大きさのラベルが貼り付けられている。さらに検体Wごとに高さの違う容器である検体Wとなっている場合もある。これらをラックR1にランダムに収容して搬入し、それぞれのラベル情報を画像認識して照合し、この画像照合ラベリング装置を設置し検体Wを集約して処理する施設が集約して扱いやすいラベルを容器にラベリングし、その後の工程の情報処理を助けるためにこの画像照合ラベリング装置は存在している。
(1)未処理ラックR1からの検体Wの取り出し
まず、この画像照合ラベリング装置にて画像照合してラベリングする対象の検体Wは、未処理ラックR1によって運び込まれるが、検体Wごとに採血などする医療機関が保有するラベリング装置の違いによりさまざまな様式や大きさのラベルが貼り付けられている。さらに検体Wごとに高さの違う容器である検体Wとなっている場合もある。これらをラックR1にランダムに収容して搬入し、それぞれのラベル情報を画像認識して照合し、この画像照合ラベリング装置を設置し検体Wを集約して処理する施設が集約して扱いやすいラベルを容器にラベリングし、その後の工程の情報処理を助けるためにこの画像照合ラベリング装置は存在している。
本実施形態において、画像認識の対象となる未処理の検体Wは、格子状の仕切りを有する未処理ラックR1内に整列した状態で収容されている。この状態で、検体移送装置に設けられた横取り把持部1は、ラックR1に収容された検体Wの胴部を横方向から把持して持ち上げる。即ち、横取り把持部1を、昇降機構5によって検体Wの長さ方向に昇降させ、開閉爪2をラックR1の上縁から突出している検体Wの首の部分に高さに揃える。検体Wごとに高さが異なる容器を使用している場合には、検体Wの首の部分の高さをセンサで見ながら開閉爪2のレベルを検体Wの首の高さに揃える。次に、横取り把持部1を第1水平移動機構9及び第2水平移動機構12を使用してラックR1に向かって移動させ、開閉爪2を取り出し対象の検体Wの首の部分を挟むように、隣接する検体Wの隙間に挿入する。
この時、横取り把持部1は、高さ方向の厚さが薄い板状の部材から構成されているので、背が低くラックR1上縁からの突出量が少ない検体Wであっても、その首の部分を両側から把持することができる。また、開閉爪2は検体W上部の蓋を避けて左右に開閉することから、上方から掴み上げる把持部に比較して、少ない開閉量で検体Wを挟むことができ、ラックR1に密に収容された検体Wであってもその狭い隙間に開閉爪2を挿入することができる。さらに、開閉爪2は、その対向する内側の縁にV字形の凹部2aがそれぞれ設けられ、左右一対の爪部が閉じて検体Wを把持する場合に、V字形の凹部2aの各辺において検体Wの外周面と接触するため、検体Wをその胴部の4か所で確実に把持することが可能である。
(2)保持部20を用いた検体Wの持ち替え
開閉爪2により検体Wを把持した後、昇降機構5を駆動して横取り把持部1を上方に持ち上げることにより、検体WをラックR1から取り出し、次いで、第1水平移動機構9及び第2水平移動機構12により、横取り把持部1をコンベヤD側に移動させる。横取り把持部1が第2水平移動機構12のコンベヤD側端部近傍の下方に設けられた保持部20の上方に達すると、横取り把持部1は昇降機構5によって下降され、その結果、検体W胴部の下部は筒状に配置された3本のガイド部材22の内側に挿入される。この時、検体Wの上部は、上掴み把持部30の指部32が検体Wの胴部外周に当接することができるように、3本のガイド部材22の上端よりも突出した状態となる。保持部20に検体Wを受け渡した横取り把持部1は、保持部20から上昇し、次の検体Wを移送するために、未処理ラックR1側に戻る。
開閉爪2により検体Wを把持した後、昇降機構5を駆動して横取り把持部1を上方に持ち上げることにより、検体WをラックR1から取り出し、次いで、第1水平移動機構9及び第2水平移動機構12により、横取り把持部1をコンベヤD側に移動させる。横取り把持部1が第2水平移動機構12のコンベヤD側端部近傍の下方に設けられた保持部20の上方に達すると、横取り把持部1は昇降機構5によって下降され、その結果、検体W胴部の下部は筒状に配置された3本のガイド部材22の内側に挿入される。この時、検体Wの上部は、上掴み把持部30の指部32が検体Wの胴部外周に当接することができるように、3本のガイド部材22の上端よりも突出した状態となる。保持部20に検体Wを受け渡した横取り把持部1は、保持部20から上昇し、次の検体Wを移送するために、未処理ラックR1側に戻る。
(3)画像認識
検体Wが保持部20にセットされると、水平移動機構により上掴み把持部30が保持部20の上方に移動し、次いで、昇降機構5により上掴み把持部30が下降して、検体Wを上方から把持して持ち上げる。検体Wを把持した上掴み把持部30は、水平移動機構により、画像認識部Cのカメラ41の正面に移動させられる。検体Wがカメラ41の正面に移動した後、上掴み把持部30は、昇降機構5に固定された回転機構31により検体Wをその軸を中心として回転させる。その結果、検体Wの全周囲がカメラ41によって撮影され、検体Wの胴部に貼り付けられた採取時ラベルの内容が読み取られる。
検体Wが保持部20にセットされると、水平移動機構により上掴み把持部30が保持部20の上方に移動し、次いで、昇降機構5により上掴み把持部30が下降して、検体Wを上方から把持して持ち上げる。検体Wを把持した上掴み把持部30は、水平移動機構により、画像認識部Cのカメラ41の正面に移動させられる。検体Wがカメラ41の正面に移動した後、上掴み把持部30は、昇降機構5に固定された回転機構31により検体Wをその軸を中心として回転させる。その結果、検体Wの全周囲がカメラ41によって撮影され、検体Wの胴部に貼り付けられた採取時ラベルの内容が読み取られる。
(4)検体WのホルダHへの移送
画像認識処理が終了した検体Wは、上掴み把持部30によって把持された状態で水平移動機構によりコンベヤD上に移送され、コンベヤDのガイド溝51内で位置決めストッパ53によって側方から当接され待機するホルダH内に収容される。この場合、ホルダHは、第1位置決めストッパ53によって上掴み把持部30からの受け渡し位置に停止しているので、上掴み把持部30によって検体WをホルダHの上方にまで移送し、昇降機構5により上掴み把持部30を下降させることで、検体WをホルダH内に挿入する。
画像認識処理が終了した検体Wは、上掴み把持部30によって把持された状態で水平移動機構によりコンベヤD上に移送され、コンベヤDのガイド溝51内で位置決めストッパ53によって側方から当接され待機するホルダH内に収容される。この場合、ホルダHは、第1位置決めストッパ53によって上掴み把持部30からの受け渡し位置に停止しているので、上掴み把持部30によって検体WをホルダHの上方にまで移送し、昇降機構5により上掴み把持部30を下降させることで、検体WをホルダH内に挿入する。
(5)霜や水滴の除去
検体Wを収容したホルダHは、第1位置決めストッパ53が解放されることで、コンベヤDのガイド溝51に沿って移動し、第2バッファストッパ59を経由して、第2位置決めストッパ58に達して停止する。すると、水滴除去部側移送装置61の上掴み把持部30がコンベヤD上から、ホルダHに支持されている検体Wを掴み上げ、昇降機構5により検体Wの長さ方向に検体Wを上昇させる。上掴み把持部30によって把持された状態で水平移動機構により検体Wを水滴除去部60まで移動させる。水平移動機構によりケーシング62の上部にまで移動させたところで、昇降機構5を下降させ、検体Wを水滴除去部60のケーシング62に挿入する。検体Wがケーシング62に挿入されると、吹出口63に接続された配管64から圧力空気が検体Wの表面全周囲に吹き付けられる。検体Wに付着した霜や水滴を確実に除去するため、本実施形態では吹出口63から圧力空気の吹き付けは、検体Wがケーシング62を下降及び上昇している間の双方であるが、どちらか一方でもよい。吹出口63からの圧力空気の吹き付けにより飛散した水滴は、水滴回収部67により収集される。上掴み把持部30によって把持された検体W周囲の霜や水滴を除去した後、水平移動機構によりラベル貼付部Eに移送する。この場合、筒状をした水滴除去部60の内部に検体Wを上から挿入する必要があることから、水滴除去部側移送装置61は上掴み把持部30を備えている。
検体Wを収容したホルダHは、第1位置決めストッパ53が解放されることで、コンベヤDのガイド溝51に沿って移動し、第2バッファストッパ59を経由して、第2位置決めストッパ58に達して停止する。すると、水滴除去部側移送装置61の上掴み把持部30がコンベヤD上から、ホルダHに支持されている検体Wを掴み上げ、昇降機構5により検体Wの長さ方向に検体Wを上昇させる。上掴み把持部30によって把持された状態で水平移動機構により検体Wを水滴除去部60まで移動させる。水平移動機構によりケーシング62の上部にまで移動させたところで、昇降機構5を下降させ、検体Wを水滴除去部60のケーシング62に挿入する。検体Wがケーシング62に挿入されると、吹出口63に接続された配管64から圧力空気が検体Wの表面全周囲に吹き付けられる。検体Wに付着した霜や水滴を確実に除去するため、本実施形態では吹出口63から圧力空気の吹き付けは、検体Wがケーシング62を下降及び上昇している間の双方であるが、どちらか一方でもよい。吹出口63からの圧力空気の吹き付けにより飛散した水滴は、水滴回収部67により収集される。上掴み把持部30によって把持された検体W周囲の霜や水滴を除去した後、水平移動機構によりラベル貼付部Eに移送する。この場合、筒状をした水滴除去部60の内部に検体Wを上から挿入する必要があることから、水滴除去部側移送装置61は上掴み把持部30を備えている。
(6)ラベルの貼り付け
水滴の除去が終了した後は、水滴除去部側移送装置61は、検体Wを掴んだままの状態で、ラベル貼付部Eの回転ローラ70と押え板71の間に移送する。そして水滴除去部側移送装置61はこの検体Wの把持をリリースして、次の検体Wを迎えに再びコンベヤDの第2位置決めストッパ58の部位へ向かう。この場合、検体Wは、その底部21が受け部材72によって支持された状態で回転ローラ70によって回転され、検体Wの胴部に供給リールから供給されたラベルが貼り付けられる。ラベルの貼り付けが終了した検体Wは、ラベル側移送装置65によって回転ローラ70と押え板71の間から取り出され、第3位置決めストッパ54によってコンベヤD上で停止している元の空ホルダH内に収容される。この場合、画像認識による読み取りエラーになった検体Wについては、貼付装置によるラベルの貼り付けを実施しないか、あるいは、ホルダHから検体Wを持ち上げて水滴除去及びラベル貼り付けを行うことなく、ホルダHに収容したままコンベヤDによって第2位置決めストッパ58の位置から直接排出移送部Fに移送しても良い。
水滴の除去が終了した後は、水滴除去部側移送装置61は、検体Wを掴んだままの状態で、ラベル貼付部Eの回転ローラ70と押え板71の間に移送する。そして水滴除去部側移送装置61はこの検体Wの把持をリリースして、次の検体Wを迎えに再びコンベヤDの第2位置決めストッパ58の部位へ向かう。この場合、検体Wは、その底部21が受け部材72によって支持された状態で回転ローラ70によって回転され、検体Wの胴部に供給リールから供給されたラベルが貼り付けられる。ラベルの貼り付けが終了した検体Wは、ラベル側移送装置65によって回転ローラ70と押え板71の間から取り出され、第3位置決めストッパ54によってコンベヤD上で停止している元の空ホルダH内に収容される。この場合、画像認識による読み取りエラーになった検体Wについては、貼付装置によるラベルの貼り付けを実施しないか、あるいは、ホルダHから検体Wを持ち上げて水滴除去及びラベル貼り付けを行うことなく、ホルダHに収容したままコンベヤDによって第2位置決めストッパ58の位置から直接排出移送部Fに移送しても良い。
(7)検体Wの排出移送
ラベル側移送装置65によって、コンベヤD上の元の空ホルダH内に移送された検体W、及び画像認識装置による読み取りエラーとなった検体Wは、コンベヤD上のホルダHから取り出されて、処理済ラックR2又は不良品ラックR3に送られる。即ち、検体Wは、ホルダH内から水滴除去部側移送装置61で取り出され、ラベルを貼り終わり、ラベル側移送装置65でコンベヤDに戻されている。この戻された検体Wを収容したホルダHは、第4位置決めストッパ56の位置において停止し、停止したホルダH内から排出移送部Fによって検体Wが取り出され、処理済ラックR2又は不良品ラックR3に移動させる。この場合、排出移送部Fに設けられた昇降機構5、第1水平移動機構9及び第2水平移動機構12によって、検体Wは、所定のラックRに移送される。
ラベル側移送装置65によって、コンベヤD上の元の空ホルダH内に移送された検体W、及び画像認識装置による読み取りエラーとなった検体Wは、コンベヤD上のホルダHから取り出されて、処理済ラックR2又は不良品ラックR3に送られる。即ち、検体Wは、ホルダH内から水滴除去部側移送装置61で取り出され、ラベルを貼り終わり、ラベル側移送装置65でコンベヤDに戻されている。この戻された検体Wを収容したホルダHは、第4位置決めストッパ56の位置において停止し、停止したホルダH内から排出移送部Fによって検体Wが取り出され、処理済ラックR2又は不良品ラックR3に移動させる。この場合、排出移送部Fに設けられた昇降機構5、第1水平移動機構9及び第2水平移動機構12によって、検体Wは、所定のラックRに移送される。
[1-4.実施形態の効果]
(1)本実施形態のラベル貼付装置は、水滴除去部側移送装置61の上掴み把持部30が検体Wを掴み上げて、水滴除去部60に挿入し、検体W周囲の霜や水滴を除去する。そのため、検体Wに付着した霜や水滴の除去を自動化することが可能となり、水滴除去作業の効率化を図ることができる。
(1)本実施形態のラベル貼付装置は、水滴除去部側移送装置61の上掴み把持部30が検体Wを掴み上げて、水滴除去部60に挿入し、検体W周囲の霜や水滴を除去する。そのため、検体Wに付着した霜や水滴の除去を自動化することが可能となり、水滴除去作業の効率化を図ることができる。
(2)水滴除去部側移送装置61の上掴み把持部30が検体Wを掴み上げて、水滴除去部60に挿入し、検体W周囲の霜や水滴を除去した後、ラベル貼付部Eに移送する。そのため、水滴除去からラベル貼付までの待機時間を短縮することができ、検体Wに水滴が再付着することを防止できる。
(3)第1把持部に加え、第2把持部を更に備えた場合、すなわち、水滴除去部側移送装置61の上掴み把持部30及びラベル側移送装置65の上掴み把持部30を備え、2台の移送装置を使用することで、水滴除去部60による水滴除去の間に、ラベル貼りが終了した検体Wをラベル貼付部EからコンベヤDに移送することができるので、検体W周囲の水滴除去を確実に実施できると共に、水滴除去の待機時間がなくなりラベル貼り作業の高速化を達成することができる。
(4)水滴除去部60の吹出口63は、検体Wの外周を取り囲むように配置されたリング状であるため検体Wの中心軸へ向けて高速のエアナイフ状気流が発生でき、水滴除去部側移送装置61の上掴み把持部30が検体Wを掴み上げて、水滴除去部60に挿入し昇降させるだけで、検体W周囲の水滴除去を確実に実施できる。そのため、水滴除去に関して検体Wの回転機構を別に設ける必要がなく、低コスト、かつ、省スペース化を図ることができる。
(5)吹出口63の下部には、吹出口63から検体Wに向けて吹き付けられた圧力空気により除去した水滴を収集する水滴回収部67及び水滴の飛散を防止する飛散防止カバー66を備えている。そのため、水滴除去部60により除去した水滴を確実に収集することができ、他の部品を汚損しないで済むとともに、収集した水滴を容易に処分することが可能となる。
(6)コンベアD上の検体Wを上掴み把持部30によって把持する場合、上掴み把持部30が検体Wの上端側から検体Wを掴むことになるので、異なる高さの検体Wであっても、常に検体W上端から一定の位置を把持することが可能となる。その結果、どのような高さの検体Wでも、検体Wの蓋に近い部分を把持することにより、水滴除去部60で検体W周囲の確実に水滴を除去することができる。
[3.他の実施形態]
本発明は、実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。具体的には、次のような他の実施形態も包含する。
本発明は、実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。具体的には、次のような他の実施形態も包含する。
(1)図示の実施形態は、本発明のラベル貼付装置は凍結した検体Wの霜や水滴を除去するために水滴除去部60を使用したが、水滴除去に限られず、検体Wに付着した塵芥除去や、殺菌や除菌目的などその他の用途に使用することも可能である。
(2)コンベヤDと、水滴除去部60及び又はラベル貼付部Eとの間で検体Wを水平移動させるため、上掴み把持部30が縦横2方向に移動するように、第1水平移動機構9と第2水平移動機構12を設けたが、水滴除去部60とラベル貼付部EをコンベヤDの近傍にコンベアDと直交する方向又は平行に配置され場合には、上掴み把持部30は1方向のみ移動すれば良い。このような構成とした場合、第1水平移動機構9のみ又は第2水平移動機構12のみで検体Wを水平移動させることができるので、画像照合ラベリング装置全体の小型化を図ることができる。
(3)水滴除去部60を固定して上掴み把持部30を昇降させたが、上掴み把持部30を昇降させることなく、水滴除去部60のケーシング62及び吹出口63に昇降機構を設けて、上掴み把持部30により把持した検体Wを停止させた状態で水滴除去を行うことも可能である。
(4)水滴除去部60の吹出口63は、検体Wの外周を取り囲むように配置されたリング状としたが、リング状に限らず、半円状や点線状でもよく、半円状の吹出口63を複数配置してもよい。また、吹出口63の数も1つに限られず、複数個配置してもよい。
(5)本実施形態では、検体Wを把持する把持部として、検体Wをその上方から持ち上げる上掴み把持部30を用いたが、保持部20から画像認識部Cへの移載装置を除いては、検体Wをその側方から把持する横取り把持部1であってもよい。その場合、把持部の開閉量を比較的少なくすることが可能となり、コンベヤD上のホルダHの間隔を狭くして、検体Wの集積度を向上させることができる。
W…検体、H…ホルダ(検体ラック)、Hf…フランジ、R…ラック、R1…未処理ラック、R2…処理済ラック、R3…不良品ラック
A…供給・排出部、B…取出移送部、C…画像認識部、D…コンベア、E…ラベル貼付部、F…排出移送部
1…横取り把持部、2…開閉爪、3…レール、4…スライダ、5…昇降機構、6…垂直レール、7…ブラケット型スライダ、8…モータ、9…第1水平移動機構、10…縦レール、11…縦スライダ、12…第2水平移動機構、13…横レール、14…横スライダ、15…支持部材、20…保持部、21…底部、22…ガイド部材
30…上掴み把持部、31…回転機構、32…指部
40…基台、41…カメラ、42…ライト
50…テーブル、51…ガイド溝、52…ベルト、53…第1位置決めストッパ、54…第3位置決めストッパ、55…第3バッファストッパ、56…第4位置決めストッパ、57…第1バッファストッパ、58…第2位置決めストッパ、59…第2バッファストッパ
60…水滴除去部、61…水滴除去部側移送装置、62…ケーシング、63…吹出口、64…配管、65…ラベル側移送装置、66…飛散防止カバー、67…水滴回収部、68…仕切、69…排水穴
70…回転ローラ、71…押え板、72…受け部材、73…ラベル供給リール、74…ガイドローラ
A…供給・排出部、B…取出移送部、C…画像認識部、D…コンベア、E…ラベル貼付部、F…排出移送部
1…横取り把持部、2…開閉爪、3…レール、4…スライダ、5…昇降機構、6…垂直レール、7…ブラケット型スライダ、8…モータ、9…第1水平移動機構、10…縦レール、11…縦スライダ、12…第2水平移動機構、13…横レール、14…横スライダ、15…支持部材、20…保持部、21…底部、22…ガイド部材
30…上掴み把持部、31…回転機構、32…指部
40…基台、41…カメラ、42…ライト
50…テーブル、51…ガイド溝、52…ベルト、53…第1位置決めストッパ、54…第3位置決めストッパ、55…第3バッファストッパ、56…第4位置決めストッパ、57…第1バッファストッパ、58…第2位置決めストッパ、59…第2バッファストッパ
60…水滴除去部、61…水滴除去部側移送装置、62…ケーシング、63…吹出口、64…配管、65…ラベル側移送装置、66…飛散防止カバー、67…水滴回収部、68…仕切、69…排水穴
70…回転ローラ、71…押え板、72…受け部材、73…ラベル供給リール、74…ガイドローラ
Claims (8)
- 底部が曲面からなる円筒状の検体を把持する把持部と、
前記把持部を、前記検体の長さ方向に昇降させる昇降機構と、
上部が開口し、前記昇降機構によって下降した前記検体が挿入される筒状のケーシングと、
前記ケーシングの筒内部に設けられ、前記筒内部に降下しその後上昇する前記検体に向けて空気を噴出する吹出口を備えた水滴除去部と、
前記水滴除去部から離れた位置に設けられ、前記検体にラベルを貼付するラベル貼付部と、
前記把持部を、前記水滴除去部と前記ラベル貼付部との間で、前記検体を上方から抜き差し可能に載置する検体ラックを移送するコンベヤの移送方向と直交する方向及び又は平行な方向に水平移動させる水平移動機構と、
を備えるラベル貼付装置。 - 前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を上方から抜き差し可能に載置する前記検体ラックを移送する前記コンベヤの近傍に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部を、前記コンベヤと前記水滴除去部及び/又は前記ラベル貼付部との間で、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの移送方向と直交する方向に水平移動させる第1水平移動機構と、
を備える請求項1に記載のラベル貼付装置。 - 前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの近傍に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部を、前記コンベヤと前記水滴除去部及び/又は前記ラベル貼付部との間で、前記コンベヤの移送方向と平行な方向に水平移動させる第2水平移動機構と、
を備える請求項1又は請求項2に記載のラベル貼付装置。 - 前記水滴除去部と前記ラベル貼付部は、前記検体を前記検体ラックごと移送する前記コンベヤの側方に、前記コンベヤによる前記検体の移送方向に沿って配置され、
前記把持部は、第1把持部と第2把持部を備え、
前記第1把持部は、前記検体を前記コンベヤの移送方向と直交する方向に水平移動させる第1水平移動機構と、前記コンベヤの移送方向と平行な方向に水平移動させる第2水平移動機構を備え、
前記第2把持部は、前記第1把持部の第1水平機構及び第2水平移動機構とは別体に設けられて、前記検体を前記ラベル貼付部から前記コンベヤに水平移動させる水平機構を備える、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のラベル貼付装置。 - 前記ラベル貼付部は、回転ローラと押え板とを備え、前記回転ローラと前記押え板との間に前記検体を上から挿入し、前記検体と前記押え板との隙間にラベルを供給しつつ前記回転ローラで前記検体を回転しながら貼付する装置であり、
ラベルを貼り付ける前記検体の高さ方向の寸法に合わせて、前記検体の底部を支持する位置を変更できる受け部材昇降機構を有している
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のラベル貼付装置。 - 前記把持部は、複数ある指部の移動方向中心と前記検体の中心軸とを同軸とする上掴み把持部である請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のラベル貼付装置。
- 前記吹出口は、前記検体の外周を取り囲むように配置されたリング状である請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のラベル貼付装置。
- 前記吹出口の下部に配置され、前記吹出口から前記検体に向けて吹き付けられた圧力空気により除去した水滴を収集する水滴収集部を備える請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のラベル貼付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022161185A JP2024054752A (ja) | 2022-10-05 | 2022-10-05 | ラベル貼付装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2024054752A true JP2024054752A (ja) | 2024-04-17 |
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ID=90707790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022161185A Pending JP2024054752A (ja) | 2022-10-05 | 2022-10-05 | ラベル貼付装置 |
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Country | Link |
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-
2022
- 2022-10-05 JP JP2022161185A patent/JP2024054752A/ja active Pending
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