JP2001215415A - 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置 - Google Patents

顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置

Info

Publication number
JP2001215415A
JP2001215415A JP2000027548A JP2000027548A JP2001215415A JP 2001215415 A JP2001215415 A JP 2001215415A JP 2000027548 A JP2000027548 A JP 2000027548A JP 2000027548 A JP2000027548 A JP 2000027548A JP 2001215415 A JP2001215415 A JP 2001215415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide glass
cover glass
glass
station
slide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000027548A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4533491B2 (ja
Inventor
Takashi Yoshiike
隆 吉池
Kazuhisa Takeuchi
和久 竹内
Seiichi Takizawa
清一 滝澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Manufacturing Corp
Original Assignee
Chiyoda Manufacturing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chiyoda Manufacturing Corp filed Critical Chiyoda Manufacturing Corp
Priority to JP2000027548A priority Critical patent/JP4533491B2/ja
Publication of JP2001215415A publication Critical patent/JP2001215415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4533491B2 publication Critical patent/JP4533491B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動封入処理工程の際における停電事故によ
り試料が損傷を受けることを防止し、確実に封入処理が
施されるようにする。 【解決手段】 試料が貼着されたスライドガラス10が
透徹剤に浸漬されて収納された容器内から、スライドガ
ラスを1枚ずつ取り出してステーションAにセットする
取り出し手段30と、ステーションBで封入剤を分注す
る分注手段38、40と、ステーションCでカバーガラ
ス50を貼着するカバーガラス貼着手段54、56、5
8と、ステーションDから封入後のスライドガラスを収
納部に収納する収納手段と、各ステーション間でスライ
ドガラス10を搬送する搬送手段36と、電源部として
主電源部と無停電電源装置とを備え、停電を検出した際
に、制御部により、前記取り出し手段による新たなスラ
イドガラスの取り出し操作を停止して、各処理ステーシ
ョン上に取り出されているスライドガラスについて、分
注処理、カバーガラス貼着処理及び収納処理を行うよう
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスライドガラスに貼
着された試料をカバーガラスにより自動的に封入して顕
微鏡標本を作製する顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置
に関し、より詳細には、停電に際しても確実に試料の封
入処理ができ、信頼性の高い装置として提供できる顕微
鏡標本のカバーガラス貼着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置は、
たとえば患者から取り出した組織片を試料として顕微鏡
標本とする装置である。顕微鏡標本は、スライドガラス
の表面に、薄くカットした試料を貼着し、脱脂、染色処
理を施した後、試料の上に封入剤を分注し、この封入剤
の上にカバーガラスをのせることにより、封入剤に含ま
れている溶剤が蒸発して封入剤が固化し、カバーガラス
が固着することによって形成される。カバーガラス貼着
装置は、試料が貼着されているスライドガラスに封入剤
を分注し、カバーガラスをのせて顕微鏡標本とするまで
の処理を自動化したものである。
【0003】このカバーガラスの貼着装置では、顕微鏡
標本に使用する試料は、図5に示すように、試料を貼着
したスライドガラス10を互いにわずかに離間させてバ
スケット12内に立てるようにして収納し、このバスケ
ット12をバスケット容器14に収納し、バスケット容
器14に透徹剤を適量入れて、カバーガラス貼着装置に
セットする。バスケット12はスライドガラス10を整
列して収納することによって1枚ずつ上方に引き出せる
ようにするものであり、バスケット容器14は試料を透
徹剤中に浸漬させておくためのものである。透徹剤は、
封入剤を溶かすための溶剤で、封入剤の種類によって異
なる溶剤が使用されるが、通常はキシレンが多く使用さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カバーガラスの貼着装
置では、上記のようにバスケット容器14内でにスライ
ドガラス10を透徹剤に浸漬させた状態から1枚ずつス
ライドガラス10を引き上げ、分注工程、カバーガラス
貼着工程を経て、封入剤によって試料を封入した顕微鏡
標本が得られる。これらの分注工程、カバーガラス貼着
工程では、各加工ステーションに順次スライドガラスを
移送し、試料を封入した後、最終的に収納部に収納す
る。
【0005】この処理工程で注意を要するのは、バスケ
ット容器14から取り出したスライドガラス10に付着
している透徹剤が蒸発して試料が乾かないようにするこ
とである。通常の処理工程では、スライドガラス10を
分注工程、カバーガラスの貼着工程、収納工程へと短時
間のうちに搬送して封入してしまうので問題はないので
あるが、なんらかの原因で停電事故が生じた場合には、
各処理工程がその場で停止してしまうため、そのまま放
置すると所要の顕微鏡標本に仕上げられなくなるという
問題が生じる。
【0006】試料は患者の組織片であったりして再採種
が困難であったりするものであるから、取り扱い時に損
傷したりしないように十分な配慮が求められる。カバー
ガラス貼着装置は、したがって、停電事故によって試料
が損傷するといった問題にも十分に対処できるようにし
ておかなければならない。本発明に係る顕微鏡標本のカ
バーガラス貼着装置は、不慮の停電といった際に封入処
理がなされずに試料が放置されて損傷を受け検査ができ
なくなる事態を防止し、そのような事故が起きた場合で
も顕微鏡標本が損傷を受けないための安全機構を設け、
信頼性及び安全性の高い装置として提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、試料が貼着
されたスライドガラスが透徹剤に浸漬されて収納された
容器内から、スライドガラスを1枚ずつ取り出して処理
ステーションにセットする取り出し手段と、該取り出し
手段によって容器内から取り出されたスライドガラスの
試料が貼着された面に封入剤を分注する分注手段と、該
分注手段によって封入剤を分注したスライドガラスにカ
バーガラスを貼着するカバーガラス貼着手段と、該カバ
ーガラス貼着手段によってカバーガラスが貼着されたス
ライドガラスを収納部に収納する収納手段と、前記取り
出し手段によって取り出されたスライドガラスを、前記
分注処理、カバーガラス貼着処理、収納処理の各処理を
施すステーションに順次搬送する搬送手段と、前記取り
出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手段、収納手
段、搬送手段の各手段を制御して封入処理を施す制御部
とを備えた顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置におい
て、前記取り出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手
段及び搬送手段を駆動する駆動源である電源部として、
主電源部と無停電電源装置を設けたことを特徴とする。
無停電電源装置は停電時に電源を供給して、停電によっ
て封入処理が滞ることを防止する。一定枚数の試料につ
いて封入処理を施す場合には、単に無停電電源装置を付
設するだけで有効である。
【0008】また、前記制御部が、停電を検出した際に
は、前記取り出し手段による新たなスライドガラスの取
り出し操作を停止し、既に各処理ステーション上に取り
出されているスライドガラスについて、分注処理、カバ
ーガラス貼着処理及び収納処理を行うことを特徴とす
る。この場合は、スライドガラスの新たな取り出しを行
わないことから、最低の処理枚数で試料を安全に保持す
ることが可能となる。また、前記制御部が、スライドガ
ラスが透徹剤が注入されている容器内から引き上げ完了
している場合には、処理ステーションにスライドガラス
をセットして次のスライドガラスの取り出しを停止し、
スライドガラスが容器内から引き上げ完了していない際
には容器内にスライドガラスを戻す操作を行って次のス
ライドガラスの取り出し操作を停止する制御を行うこと
を特徴とする。この場合は、スライドガラスの引き上げ
位置によって、より的確な処理を施すことができる。ま
た、前記制御部が、停電が解除されたことを検知した際
には、再度通常の封入処理を施す制御を行うことを特徴
とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて添付図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明
に係るカバーガラスの貼着装置の全体構成を示す斜視図
である。カバーガラスの貼着装置の前面上部には、透明
板によって形成したフード20が開閉自在に設けられ
る。このカバーガラスの貼着装置の本体内には、透徹剤
を注入したバスケット容器からスライドガラスを1枚ず
つ引き上げ、スライドガラスに封入剤を分注し、カバー
ガラスを貼着して封入する各処理ステーションが配置さ
れている。22はカバーガラスの貼着装置の本体の前面
下部に設けた開閉扉、24は封入剤を収納したボトルを
セットするセット台、26は操作パネルである。封入処
理を行うスライドガラスは、バスケット容器に収納した
状態で開閉扉22を開けて、本体内にセットする。
【0010】図2は、カバーガラスの貼着装置の本体内
に配置されている各処理ステーションの構成を示す斜視
図である。同図で、30はスライドガラスをバスケット
容器(不図示)内から上方に引き上げ第1ステーション
Aにセットする操作を行う取り出し機構部である。この
取り出し機構部30には、バスケット容器内に起立して
収納されているスライドガラスの上端縁を把持する吸着
部31と、吸着部31を支持する移動ロッド32と、移
動ロッド32を昇降駆動するモータが設けられている。
移動ロッド32には、移動ロッド32の昇降移動ととも
にガイド溝33内をガイド移動するガイドロッド34が
設けられ、移動ロッド32が上位置まで上昇した際に、
移動ロッド32が鉛直方向から水平方向に倒れるように
なる。吸着部31は第1ステーションAの手前側で昇降
移動し、スライドガラスを水平方向に倒して、下降する
ことにより第1ステーションAにスライドガラスをセッ
トする。
【0011】第1ステーションAは、水平に横設された
支持体上に、スライドガラスを位置決めしてセット可能
な凹部状のセット部に形成されている。第1ステーショ
ンAの横位置には、第1ステーションAと並列に第2ス
テーションBが配置され、さらに第3ステーションC、
第4ステーションDが等間隔で並列して配置されてい
る。スライドガラス10は第1ステーションAから第4
ステーションDまで順次順送りされるが、スライドガラ
ス10を順送りする搬送手段は各セット部の可能に配置
した搬送プレート36の作用によるものである。搬送プ
レート36は移動側面方向から見て、ロの字形の軌跡を
描くように移動してスライドガラスを順次移送する。す
なわち、搬送プレート36の動作は、下位置からスライ
ドガラス10の側縁をフックする位置まで上昇し、前進
方向に定寸移動して支持体上でスライドガラス10を次
のステーションまで前進移動させ、前進位置で下位置に
下降し、次に後退位置まで定寸で戻り移動して元位置に
復帰するものである。
【0012】第2ステーションBは、スライドガラス1
0に封入剤を分注するステーションである。38は分注
ノズル、40は封入剤の固化を防止する溶剤が入れられ
た容器、42は廃液トレーである。分注ノズル38はス
ライドガラス10の上方に移動して一定量の封入剤を滴
下する。分注ノズル38は分注開始前においては容器4
0に先端を挿入して封入剤が固化しないようにし、分注
後は廃液トレー42の上方で除去部材にノズルの先端を
接触させてノズルの先端に付着している液滴を除去す
る。これらの操作は、スライドガラス10に分注する封
入剤の分量のばらつきを抑えるためのものである。
【0013】第3ステーションCは、封入剤が分注され
たスライドガラス10にカバーガラス50を貼着するス
テーションである。52はカバーガラス50を積層して
収納するホルダ、54はカバーガラス50をエア吸着し
てチャックする吸着パッドである。56は吸着パッド5
4とともに移動するアームであり、ホルダ52内からカ
バーガラス50を取り出す際にカバーガラス50の上面
に当接して、吸着パッド54による吸着作用と協動して
カバーガラス50を湾曲させ傾斜した状態で取り出すと
ともに、カバーガラス50をスライドガラス10に貼着
する際には、カバーガラス50を一端側から徐々にスラ
イドガラス10に当接して空気を追い出すようにして貼
着する作用をなす。58は昇降回動アームであり、ホル
ダ52からカバーガラス50を取り出し、カバーガラス
50を貼着する際に第3ステーションC上のセット部ま
で降下する。
【0014】第4ステーションDは、カバーガラス50
が貼着されて試料が封入されたスライドガラス10を収
納部へ搬送するステーションである。本実施形態のカバ
ーガラス貼着装置では、封入処理後のスライドガラス1
0は上下に所定間隔で桟部を設けたラック(不図示)に
収納するように構成している。ラックは桟部のピッチに
合わせて上下方向にピッチ移動され、第4ステーション
Dからピックアップされたスライドガラス10はラック
に1枚ずつ挿入して収納される。
【0015】以上説明したように、バスケット容器から
1枚ずつ取り出されたスライドガラス10は第1ステー
ションAから第2ステーションB、第3ステーション
C、第4ステーションDへと順送りされ、封入処理が施
されて顕微鏡標本が調製される。この調製工程では、各
ステーション上に移送されてきたスライドガラス10
は、同一のタイミングで次のステーションに移送され、
所要の処理が施される。これらのスライドガラスの搬送
操作、封入処理操作はモータ駆動による自動制御によっ
てなされているから、停電事故が発生した際には各動作
はその場で停止する。試料が封入されずにそのまま放置
された場合は、試料に浸透していた透徹剤が乾いてしま
い、顕微鏡標本として使用できなくなる。
【0016】本発明に係る顕微鏡標本のカバーガラス貼
着装置は停電事故が発生した場合であっても試料が損傷
されない安全機構を設けたことを特徴とする。すなわ
ち、実施形態の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置にお
いては、上述した装置の各機構部を駆動する電源部とし
て主電源部の他に無停電電源装置を付設し、停電を検知
した際に、第1ステーションA〜第4ステーションDの
いずれかのステーションに取り出されているスライドガ
ラス10については、封入処理完了までの工程を行っ
て、完全に試料が封入された状態でラックに収納する制
御部を設けたものである。
【0017】図3は、本実施形態のカバーガラス貼着装
置における処理シーケンスを示す図である。以下、ま
ず、この処理シーケンス図に基づいて実施形態のカバー
ガラス貼着装置の通常の処理手順を説明する。ステップ
60は初期設定状態を判断するステップであり、運転開
始初期状態か継続状態かを判断し、ステップ62の運転
状態初期化あるいはステップ64の継続状態設定を行
う。ステップ62の運転状態初期化では各駆動部を初期
状態にセッティングしなおすものであり、ステップ64
の継続状態設定は1ロットの封入処理が終了した後、続
けてバスケット容器14をセットして封入処理を続ける
場合のセッティングとするものである。
【0018】次に、ステップ66で取り出し機構部30
によりバスケット容器14に収納されているスライドガ
ラス10を引き上げ、第1ステーションAに水平にスラ
イドガラス10をセットする。試料はスライドガラス1
0の上面に貼着されている。ステップ68は第1ステー
ションAから第2ステーションBに移送されたスライド
ガラス10に封入剤を分注する処理工程である。ステッ
プ70は、スライドガラス10にカバーガラス50を貼
着するため、昇降回動アーム58がカバーガラス50を
取得する位置に移動し吸着パッド54によりカバーガラ
ス50を吸着して取得する処理工程であり、ステップ7
2は、昇降回動アーム58が第3ステーションCに移送
されてきたスライドガラス10の位置まで下降しカバー
ガラス50を試料の上に被せる処理工程である。ステッ
プ74は第4ステーションDに移送された封入処理後の
スライドガラス10をラックに収納する工程である。
【0019】上記ステップ66のスライドガラスの取得
処理は、第1ステーションAから第2ステーションBに
スライドガラス10が移送され第1ステーションAが空
きになると、次のスライドガラスが取得されるように制
御される。スライドガラスの取得処理は、第2ステーシ
ョンBから第3ステーションCにスライドガラス10が
移送される前までのタイミングで行われる。これによっ
て各ステーション上のスライドガラス10は順次、次工
程に移送されて封入処理が施される。ステップ76は、
バスケット容器14に収納されていたすべてのスライド
ガラス10がステーション上に取り出され、所要の封入
処理が完了したか否かを判断するステップであり、封入
処理の完了を検知してすべての処理操作が終了する。
【0020】上述した無停電電源装置による制御は、停
電を検知した際に行われる制御であって、図4に示す処
理シーケンスは無停電電源装置を利用して安全機構を作
動させる制御シーケンスを示す。すなわち、ステップ8
0は停電か否かを判断するステップであり、停電と判断
した場合はステップ82で無停電電源装置がONとな
り、さらにステップ84でスライドガラス10がバスケ
ット容器14内から引き上げ途中にあるか否かが判断さ
れる。スライドガラス10が引き上げ途中にあるという
意味は、取り出し機構部30の吸着部31がスライドガ
ラス10の上端縁を吸着支持してスライドガラス10を
バスケット容器14から引き上げ途中にあって、スライ
ドガラス10の一部がバスケット容器14に浸漬してい
る状態である。
【0021】ステップ84でスライドガラス10が引き
上げ途中にあると判断された場合には、ステップ86で
スライドガラス10は引き上げ操作から下降操作に転換
してバスケット容器14に戻され、スライドガラス10
が透徹剤に浸漬した状態に保持され、スライドガラス1
0の引き上げ操作は停止される。バスケット容器14内
で透徹剤に浸漬された状態であれば試料が損傷を受ける
ことはない。ステップ84でスライドガラス10がバス
ケット容器14からすでに引き上げられた状態にあると
判断された場合は、ステップ88でスライドガラス10
の引き上げ操作は停止されるか、スライドガラス10が
バスケット容器14から引き上げられて第1ステーショ
ンAにセットする動作途中にある場合には、当該セット
操作をそのまま行って、次のスライドガラスの取得操作
が停止される。
【0022】スライドガラス10の引き上げ操作が停止
された後の、ステップ68、70、72、74は前述し
た操作と同様である。これらの操作は、当該ステーショ
ンにスライドガラス10が移送されてセットされている
際には所要の処理がなされるように制御され、スライド
ガラス10が順送りされて当該ステーションに存在しな
い場合には所要の処理がなされない。すなわち、停電が
検知されると、スライドガラスの取得処理が停止され新
たにスライドガラスが供給されないから、第1ステーシ
ョンA〜第4ステーションDに取り出されているスライ
ドガラス10についての封入処理が行われ、これらのス
ライドガラス10の封入処理が完了すると、いったん封
入処理が終了する。
【0023】スライドガラス10は、第1ステーション
A、第2ステーションB、第3ステーションC及び第4
ステーションDのすべてのステーションに取り出されて
いたとしても、最大4枚のスライドガラス10について
封入処理を施せばよい。無停電電源装置はこれらの一連
の封入処理操作を行うに必要な電力を供給すれば足りる
から大容量の装置を用意する必要はなく、また、無停電
電源装置を使用することによってバスケット容器14か
ら取り出された試料については確実に封入処理が施され
ることから顕微鏡標本を取り扱う際の安全性を大きく向
上させることができる。
【0024】無停電電源装置は通常はカバーガラス貼着
装置とは別体に、外付けとして取り付けて使用する。無
停電電源装置では停電を検知して停電検知信号を発する
機能を備えている。この機能を利用することによって上
述した安全機構を作動させることができる。もちろん、
カバーガラス貼着装置に無停電電源装置を内蔵して使用
することもできる。
【0025】なお、図4に示す処理シーケンスによれ
ば、停電が解除された際には、主電源からの電力供給に
よって通常の封入処理工程が再度開始され、バスケット
容器14に収納されている次のスライドガラス10から
引き上げ開始され、上述した処理工程によって顕微鏡標
本の封入処理がなされる。
【0026】以上説明したように、本実施形態の顕微鏡
標本のカバーガラス貼着装置は、顕微鏡標本の処理操作
中に停電事故が発生した場合でも、顕微鏡標本に使用す
る試料を損傷することなく確実に封入処理を施すことが
でき、これによってカバーガラス貼着装置の安全性を大
きく高めることが可能になる。本装置によれば、不慮の
停電事故が発生して、操作者が近くにいないといった場
合でも安全に処理ができるから、自動カバーガラス貼着
装置としての取り扱い性を大きく向上させることがで
き、試料を損傷する事故を未然に防いで取り扱い性の優
れた装置として提供することが可能になる。
【0027】なお、上記実施形態は停電事故が発生した
際に最も少ない処理枚数となるよう制御して試料の損傷
を回避する方法であるが、制御方法としては他の方法も
可能である。たとえば、より単純化した制御方法として
は、単に無停電電源装置を付設し、停電の際にも引き続
いて封入処理がなされるようにし、安全を確保する方法
がある。また、スライドガラスを容器から引き上げる際
に、スライドガラスを容器に戻す処理を行わず、スライ
ドガラスを引き上げている(吸着部で支持している)か
否かを判断して、スライドガラスを引き上げている場合
にはすべて第1ステーションAにセットして次の引き上
げを停止し、スライドガラスを引き上げていない(吸着
部で支持していない)場合にはスライドガラスの引き上
げ操作を停止するといった制御も可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る顕微鏡標本のカバーガラス
の貼着装置によれば、上述したように、封入処理工程中
で透徹剤が注入されている容器から取り出されたスライ
ドガラスが封入処理が施されずに放置されることを防止
し、組織片等の試料が処理工程中で損傷を受け、検査が
できなくなるといった事故を未然に防止し、信頼性及び
安全性の高い顕微鏡標本のカバーガラスの貼着装置とし
て提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置の全体構成
を示す斜視図である。
【図2】封入処理を施す各ステーションの構成を示す斜
視図である。
【図3】処理シーケンスを示すフロー図である。
【図4】無停電電源装置を使用した処理シーケンスを示
すフロー図である。
【図5】バスケット容器にスライドガラスを収納する方
法を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 スライドガラス 12 バスケット 14 バスケット容器 20 フード 22 開閉扉 30 取り出し機構部 31 吸着部 32 移動ロッド 33 ガイド溝 34 ガイドロッド 36 搬送プレート 38 分注ノズル 40 容器 42 廃液トレー 50 カバーガラス 52 ホルダ 54 吸着パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝澤 清一 長野県更埴市大字鋳物師屋75番地5 株式 会社千代田製作所内 Fターム(参考) 2H052 AD14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料が貼着されたスライドガラスが透徹
    剤に浸漬されて収納された容器内から、スライドガラス
    を1枚ずつ取り出して処理ステーションにセットする取
    り出し手段と、 該取り出し手段によって容器内から取り出されたスライ
    ドガラスの試料が貼着された面に封入剤を分注する分注
    手段と、 該分注手段によって封入剤を分注したスライドガラスに
    カバーガラスを貼着するカバーガラス貼着手段と、 該カバーガラス貼着手段によってカバーガラスが貼着さ
    れたスライドガラスを収納部に収納する収納手段と、 前記取り出し手段によって取り出されたスライドガラス
    を、前記分注処理、カバーガラス貼着処理、収納処理の
    各処理を施すステーションに順次搬送する搬送手段と、 前記取り出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手段、
    収納手段、搬送手段の各手段を制御して封入処理を施す
    制御部とを備えた顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置に
    おいて、 前記取り出し手段、分注手段、カバーガラス貼着手段及
    び搬送手段を駆動する駆動源である電源部として、主電
    源部と無停電電源装置を設けたことを特徴とする顕微鏡
    標本のカバーガラス貼着装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部が、停電を検出した際には、
    前記取り出し手段による新たなスライドガラスの取り出
    し操作を停止し、既に各処理ステーション上に取り出さ
    れているスライドガラスについて、分注処理、カバーガ
    ラス貼着処理及び収納処理を行うことを特徴とする請求
    項1記載の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部が、スライドガラスが透徹剤
    が注入されている容器内から引き上げ完了している場合
    には、処理ステーションにスライドガラスをセットして
    次のスライドガラスの取り出しを停止し、スライドガラ
    スが容器内から引き上げ完了していない際には容器内に
    スライドガラスを戻す操作を行って次のスライドガラス
    の取り出し操作を停止する制御を行うことを特徴とする
    請求項2記載の顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置。
  4. 【請求項4】 前記制御部が、停電が解除されたことを
    検知した際には、再度通常の封入処理を施す制御を行う
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の顕微鏡標
    本のカバーガラス貼着装置。
JP2000027548A 2000-02-04 2000-02-04 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置 Expired - Lifetime JP4533491B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000027548A JP4533491B2 (ja) 2000-02-04 2000-02-04 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000027548A JP4533491B2 (ja) 2000-02-04 2000-02-04 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001215415A true JP2001215415A (ja) 2001-08-10
JP4533491B2 JP4533491B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=18553108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000027548A Expired - Lifetime JP4533491B2 (ja) 2000-02-04 2000-02-04 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4533491B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005098393A1 (ja) * 2004-04-09 2005-10-20 Sakura Seiki Co., Ltd. カバーフィルムの貼着装置
JP2012242829A (ja) * 2011-05-13 2012-12-10 Leica Biosystems Nussloch Gmbh 2つの封入モジュールを備えた試料スライドの処理装置
WO2018029943A1 (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 サクラ精機株式会社 カバースリップ貼着装置
CN110525974A (zh) * 2018-09-21 2019-12-03 安徽恒春玻璃股份有限公司 一种玻璃自动装片机
CN110869735A (zh) * 2018-03-01 2020-03-06 莱卡生物系统努斯洛赫有限责任公司 盖玻片机
JP2021516338A (ja) * 2018-03-01 2021-07-01 ライカ バイオシステムズ イメージング インコーポレイテッドLeica Biosystems Imaging, Inc. 電源オフディレーシステムおよび方法
CN111801871B (zh) * 2018-03-01 2024-04-30 徕卡生物系统成像股份有限公司 电源断开延迟系统及方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH039710U (ja) * 1989-06-15 1991-01-30

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5961868A (ja) * 1982-10-01 1984-04-09 明星電気株式会社 顕微鏡用標本の試料自動封入装置
JPS59157535A (ja) * 1983-02-28 1984-09-06 Sankyo Co Ltd 自動標本封入装置
JPS61219847A (ja) * 1985-03-27 1986-09-30 Chiyoda Seisakusho:Kk 顕微鏡標本の自動封入装置
JPH0829432A (ja) * 1994-07-15 1996-02-02 Shimadzu Corp 自動試料調製装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH039710U (ja) * 1989-06-15 1991-01-30

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005098393A1 (ja) * 2004-04-09 2005-10-20 Sakura Seiki Co., Ltd. カバーフィルムの貼着装置
US7748423B2 (en) 2004-04-09 2010-07-06 Sakura Seiki Co., Ltd. Cover film sticking device
JP2012242829A (ja) * 2011-05-13 2012-12-10 Leica Biosystems Nussloch Gmbh 2つの封入モジュールを備えた試料スライドの処理装置
US11698379B2 (en) 2016-08-12 2023-07-11 Sakura Seiki Co., Ltd. Cover slip sticking device
JP2018025512A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 サクラ精機株式会社 カバースリップ貼着装置
WO2018029943A1 (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 サクラ精機株式会社 カバースリップ貼着装置
US20220357351A1 (en) * 2018-03-01 2022-11-10 Leica Biosystems Imaging, Inc. Power off delay system and method
JP2021515179A (ja) * 2018-03-01 2021-06-17 ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー 自動封入装置
JP2021516338A (ja) * 2018-03-01 2021-07-01 ライカ バイオシステムズ イメージング インコーポレイテッドLeica Biosystems Imaging, Inc. 電源オフディレーシステムおよび方法
JP7050945B2 (ja) 2018-03-01 2022-04-08 ライカ バイオシステムズ イメージング インコーポレイテッド 電源オフディレーシステムおよび方法
CN110869735A (zh) * 2018-03-01 2020-03-06 莱卡生物系统努斯洛赫有限责任公司 盖玻片机
US11604200B2 (en) 2018-03-01 2023-03-14 Leica Biosystems Imaging, Inc. Power off delay system and method
JP7323463B2 (ja) 2018-03-01 2023-08-08 ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー 自動封入装置
US11774331B2 (en) 2018-03-01 2023-10-03 Leica Biosystems Nussloch Gmbh Coverslipping machine
EP4300768A1 (en) * 2018-03-01 2024-01-03 Leica Biosystems Imaging, Inc. Power off delay system and method
CN111801871B (zh) * 2018-03-01 2024-04-30 徕卡生物系统成像股份有限公司 电源断开延迟系统及方法
CN110525974A (zh) * 2018-09-21 2019-12-03 安徽恒春玻璃股份有限公司 一种玻璃自动装片机

Also Published As

Publication number Publication date
JP4533491B2 (ja) 2010-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4294828B2 (ja) 顕微観察用試料を着色するための自動着色装置
JP3740428B2 (ja) 検体前処理システム
JP5270967B2 (ja) 自動細胞培養装置
WO1997026541A1 (en) Specimen preparation
CN109368231B (zh) 上下料设备及上下料方法
JP4596609B2 (ja) 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置
JP2001215415A (ja) 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置
EP2290347B1 (en) Device for sticking cover glass
JP2001290084A (ja) 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置
US6821073B1 (en) Container handling system for substrate processing apparatus and method of handling containers
JP3642729B2 (ja) 処理装置
JPH0454202B2 (ja)
CN214112992U (zh) 一种全自动上下膜一体机
US20100011555A1 (en) Apparatus and process for removing flexible film seals from tubular specimen containers
EP0485106B1 (en) Packaged device handling apparatus
CN217147741U (zh) 基于x-ray的全自动高速点料机
JP3763294B2 (ja) 分注装置
JP3144738B2 (ja) ドラム缶の充填物取出し洗浄方法並びにその装置
JP3461873B2 (ja) ドラム缶洗浄方法並びにその装置
JP2003530282A (ja) 処理タンクをローディング及びアンローディングするための方法
JPS63162440A (ja) ペ−ル缶供給装置
JPH0317246Y2 (ja)
JPH07333123A (ja) スライド標本用の自動等時間染色装置
JP2003530282A6 (ja) 処理タンクをローディング及びアンローディングするための方法
JP2875653B2 (ja) 半導体装置の搬送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100608

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4533491

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term