JP4595983B2 - 組込式調理器 - Google Patents

Description

本発明は、一般家庭のキッチンで使用する組込式調理器に関するものである。

従来、調理器本体を流し台の上面開口部から挿入し、流し台の前面開口部に調理器本体の前部をのぞませるように設置した組込式調理器は知られている（例えば、特許文献１参照）。

これは、図８〜図１０に示すように、流し台は、調理器本体１０を挿入する上面開口部１と挿入後に調理器本体正面が位置する前面開口部２を有する。そして、上面開口部幅Ａより前面開口部Ｂは広い（一般にＡ＝５６０ｍｍ、Ｂ＝６００ｍｍ）。したがって、調理器本体１０を設置後は、前面開口部２の左右に隙間（約２０ｍｍ）が発生するものである。なお、調理器本体１０は、本体ケース３と、その上方を覆うトッププレート４と、本体正面を構成する焙焼器５、およびその前面を構成する扉部６と、スイッチつまみ等を有する操作部７とから構成されている。

前記隙間は、調理器本体１０の設置後、調理器本体側方と流し台との隙間をサイドカバー８、９で左右とも覆われている。
特開２００３−２０８９７０号公報

しかしながら、前記従来の構成では、サイドカバー８、９の存在により、垂直方向に必ずライン（細い隙間）が発生し、デザイン的に自由度が極めて制限されるものであった。また、サイドカバー８は、操作部７の操作時に使用者が誤って接触してしまうと落下してしまう可能性があり、同様に、サイドカバー９も焙焼器５の扉部６の開閉時に接触して落下してしまうという可能性があった。

本発明は、前記従来の課題を解決するもので、デザイン性に優れ、カバーの脱落の可能性も少ない組込式調理器を提供することを目的とする。

前記従来の課題を解決するために、本発明の組込式調理器は、開閉式で手前に突出自在の開閉式操作部と焙焼器が前面に並設されると共に、流し台の上面開口部から挿入され設置されると前記流し台の前面開口部に前記上面開口部から挿入された前記開閉式操作部及び前記焙焼器がのぞむように構成された調理器本体を備え、前記調理器本体が前記上面開口部から挿入され設置された後、前記開閉式操作部の上方部を覆いかつ前記調理器本体の側方と前記流し台の前面開口部間の隙間を覆う操作部側カバーを前記調理器本体に取り付けることにより前記開閉式操作部上方の縦ラインを解消したものである。

これによって、調理器本体側方と流し台の隙間を覆い隠すための操作部側カバーによるライン（細い隙間）が解消され、デザイン的に自由度が向上する上に、操作部側カバーにより開閉式操作部の上方部を覆う構成であるため保持力も向上し、使用者が誤って接触して操作部側カバーを落下させてしまう可能性も減少するものである。

本発明の組込式調理器は、デザイン的に自由度が向上する上に、操作部側カバーの脱落の可能性も少ないものである。

第１の発明は、開閉式で手前に突出自在の開閉式操作部と焙焼器が前面に並設されると
共に、流し台の上面開口部から挿入され設置されると前記流し台の前面開口部に前記上面開口部から挿入された前記開閉式操作部及び前記焙焼器がのぞむように構成された調理器本体を備え、前記調理器本体が前記上面開口部から挿入され設置された後、前記開閉式操作部の上方部を覆いかつ前記調理器本体の側方と前記流し台の前面開口部間の隙間を覆う操作部側カバーを前記調理器本体に取り付けることにより前記開閉式操作部上方の縦ラインを解消した組込式調理器とすることにより、操作部が開閉式（いわゆるカンガルー式操作部）で手前に突出自在のものでも、操作部上方の縦のラインを解消しつつ保持力も向上させたままデザイン性／品位を保つことができるものである。

第２の発明は、特に、操作部側カバーは正面から見てＬ字型に形成された組込式調理器とすることにより、操作部が開閉式（いわゆるカンガルー式操作部）で手前に突出自在のものでも、操作部上方の縦のラインを解消しつつ保持力も向上させたままデザイン性／品位を保つことができるものである。

以下、本発明の実施の形態及び参考の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（参考の形態１）
図１、図２は、本発明の参考の形態１における組込式調理器を示すものである。

図１において、誘導加熱調理器等の調理器本体１１は、従来構成と同様、流し台１２の上面開口部１２ａから挿入し、流し台１２の前面開口部１２ｂに調理器本体１１の前部をのぞませて設置している。調理器本体１１は、外郭ケース１３、上面を覆うトッププレート１４、内部には加熱調理を行うための加熱コイルや制御回路を有している。調理器本体１１の前面には、左側に魚を焼くための焙焼器１５、その前面を覆う扉部１６、右側には操作部１７を並設している。そして、調理器本体１１の焙焼器１５側と流し台１２の前面開口部１２ｂ間の隙間を覆って焙焼器側カバー１８を取り付け、操作部側カバー１９を操作部１７の前面全体を覆いかつ調理器本体１１の側方と流し台１２の前面開口部１２ｂ間の隙間を覆って取り付けている。

図２に示すように、操作部側カバー１９は、操作部１７の前面全体を覆うのであるが、外郭ケース１３側面に係合する係合爪２０を有し、正面は、操作部１７のボタン部や表示部を開放するカバー開口部２１を設けている。

以上のように構成された組込式調理器について、以下その動作、作用を説明する。

まず、調理器本体１１を流し台１２の上面開口部１２ａから挿入設置すると、外郭ケース１３は上面開口部１２ａ幅より小さく形成されているため、正面には流し台１２との間に左右とも約２０ｍｍの隙間が発生する。そこに、左側では焙焼器側カバー１８を扉部１６の横に設置して隙間を隠すとともに、右側では操作部側カバー１９を操作部１７の前面全体を覆いかつ隙間を覆うように設置している。

以上のように、本参考の形態においては、操作部側カバー１９を操作部１７の前面と隙間を覆うように設置したことにより、従来存在した外郭ケース１３と流し台１２の隙間を覆い隠すため、操作部側カバー１９によるライン（細い隙間）が解消され、デザイン的に自由度が向上する上に、操作部１７前面を覆う構成であるため保持力も向上し、使用者が誤って接触して操作部側カバー１９を落下させてしまう可能性も減少するものである。

なお、本参考の形態では、焙焼器側カバー１８と操作部側カバー１９の両者を同時に取り付けるようにしているが、そのいずれか一方だけでもそれなりの効果は期待できるものである。

（実施の形態１）
図３は、本発明の実施の形態１における組込式調理器を示すものである。

図において、操作部側カバー３１は、開閉式の操作部３２（いわゆるカンガルー式操作部）の上方を覆いかつ調理器本体１１の側方と流し台３４の前面開口部３４ｂ間の隙間を覆って取り付けたものである。すなわち、操作部側カバー３１は正面からみて、Ｌ字型に形成されている。

以上のように、本実施の形態においては、操作部３２が開閉式で手前に突出自在のものでも、操作部上方の縦のラインを解消しつつ保持力も向上させたままデザイン性／品位を保つことができるものである。

（参考の形態２）
図４〜図６は、本発明の参考の形態２における組込式調理器を示すものである。

図において、外郭ケース４１と流し台４２の焙焼側隙間を覆い隠すための焙焼器側カバー４３は、扉部４４の後方に位置しており、外郭ケース４１に設けられた外郭係合部４５に係合爪４６にて固定され、扉部４４の左側面は流し台側面４７近傍まで延長されている。

以上のように、本参考の形態においては、扉部４４を使用者が操作（開閉）中に外郭ケース４１と流し台４２の隙間を覆い隠すための焙焼器側カバー４３に接触して落下させてしまうこともなく、また、扉部４４が流し台側面４７の近傍まで延長された構成としているため、焙焼器側カバー４３と外郭ケース４１に発生するライン（細い隙間）が扉部４４で隠され、デザイン的に優れたものである。

また、図４では、操作部側カバー４８も同時に操作部全体と隙間を覆うように右側に設けているため、調理器本体の正面からの形態は、無駄な縦のライン（外郭ケース４１と左右のカバーの隙間）の一切ないデザイン的に優れた品位あるもとすることができる。

（参考の形態３）
図７は、本発明の参考の形態３における組込式調理器を示すものである。

図に示すように、扉部５１の後方に設置された、外郭ケース５２と流し台５３の焙焼器側隙間を覆い隠すための焙焼器側カバー５４は、扉部５１の左側面より流し台側面５５により近づくように延長されている。

以上のように、本参考の形態においては、流し台側面５５と扉部５１の側面間距離Ｙは充分に確保されることとなり、扉部５１が開閉時に左右に多少振れることがあっても扉部５１と流し台側面５５が接触、衝突することが防止でき、使い勝手の良いものとなる。

なお、実施の形態１、参考の形態１〜３の構成は、必要に応じて適宜組み合わせることができるものであり、各実施の形態または参考の形態そのものに限定されるものではない。

以上のように、本発明にかかる組込式調理器は、設置時に発生する隙間を覆うための部材による不必要なラインが解消され、デザイン上の自由度、品位の向上が可能になるので、組み込み型のあらゆる熱源の調理器に適用できるものである。

本発明の参考の形態１における組込式調理器の斜視図 同組込式調理器における操作部側カバーの斜視図 本発明の実施の形態１における組込式調理器の斜視図 本発明の参考の形態２における組込式調理器の斜視図 図４のＸ−Ｘ線における断面図 同組込式調理器における焙焼器側カバーの斜視図 本発明の参考の形態３における組込式調理器の断面図 従来の加熱調理器の斜視図 同加熱調理器におけるカバーの斜視図 一般的な流し台の形態を示す斜視図

符号の説明

１１ 調理器本体
１２、３４、４２、５３ 流し台
１２ａ 上面開口部
１２ｂ、３４ｂ 前面開口部
１３、３３、４１、５２ 外郭ケース
１４ トッププレート
１５ 焙焼器
１６、４４、５１ 扉部
１７ 操作部
１８、４３、５４ 焙焼器側カバー
１９、３１、４８ 操作部側カバー

Claims (2)

1. 開閉式で手前に突出自在の開閉式操作部と焙焼器が前面に並設されると共に、流し台の上面開口部から挿入され設置されると前記流し台の前面開口部に前記上面開口部から挿入された前記開閉式操作部及び前記焙焼器がのぞむように構成された調理器本体を備え、前記調理器本体が前記上面開口部から挿入され設置された後、前記開閉式操作部の上方部を覆いかつ前記調理器本体の側方と前記流し台の前面開口部間の隙間を覆う操作部側カバーを前記調理器本体に取り付けることにより前記開閉式操作部上方の縦ラインを解消した組込式調理器。
2. 操作部側カバーは正面から見てＬ字型に形成された請求項１に記載の組込式調理器。

Images