JP4595682B2 - リニア駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、リニアエンコーダを用いて駆動対象物の駆動を制御するリニア駆動装置に関する。
従来より、リニアモータ、或いは、回転型モータ及びその回転駆動力を直線運動に変換する機構を用いて駆動対象物のリニア駆動を制御するリニア駆動装置が知られている。この種のリニア駆動装置においては、駆動対象物の位置や速度を検出し、この検出結果に応じてモータを制御(延いては駆動対象物のリニア駆動を制御)する、いわゆるフィードバック制御が行われるのが一般的である。
このように、駆動対象物のリニア駆動をフィードバック制御する具体例として、インクジェット方式のプリンタに代表されるシリアルタイプのプリンタが知られている。シリアルプリンタでは、印字ヘッドを搭載したキャリッジを記録用紙の主走査方向に往復駆動させることで、記録用紙上に画像を形成する。
シリアルタイプのプリンタにおいては、印字中のキャリッジを一定速度で制御するために、キャリッジの位置を検出するリニアエンコーダが備えられる。そして、そのリニアエンコーダからの検出信号に応じて、キャリッジをフィードバック制御するようにしている。
キャリッジの位置や速度を検出するためのリニアエンコーダは、光学式や磁気式など種々の方式のものが従来より知られており、その方式に応じた検出用パターンが等間隔に並べられたリニアスケールと、そのリニアスケールに形成された検出用パターンを読み取る検出器とを備えたものが一般的である。例えば光学式のリニアエンコーダの場合、上記検出用パターンとして、空隙(スリット)又は反射材等が等間隔に並べられたリニアスケールが用いられ、磁気式のリニアエンコーダの場合、上記検出用パターンとして、磁気的パターン(N極とS極の交互繰り返し)が周期的に並べられたリニアスケールが用いられる。そして、キャリッジ等の駆動対象物の移動中にこれらリニアスケールの検出用パターンを光学式の検出器或いは磁気検出器で読み取ることで、駆動対象物の移動量を検出する。
ところで、シリアルプリンタにおいて、印字等の動作が正確に行われるようにするためには、キャリッジの移動量だけではなく、装置に対する相対位置を知る必要がある。そのため、一般的には、必要に応じたタイミングで原点検出又はホームポジション検出などと呼ばれる動作を行って、キャリッジの基準位置(原点)を決め、その原点を基準として現在のキャリッジの位置を特定できるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
原点検出動作は、キャリッジを駆動させ、装置の片側のフレームに接触させて物理的にロック状態を発生させることにより行われる。図19に、原点検出動作時の駆動対象物(キャリッジ)の実速度と、リニアエンコーダにより検出される検出速度、及び操作量(駆動対象物に与える駆動力。モータ電流に相当。)を示す。
図示の如く、駆動開始後定常状態になってからは、4秒経過するまでは、ほぼ一定速度(5inch/sec.)で駆動されており、操作量も一定である。そして、4秒経過したタイミングAで駆動対象物(キャリッジ)が片側のフレームに衝突してその動きが停止されると、キャリッジの検出速度は0となるため、キャリッジを一定速度で駆動させようとすべく、操作量は上限いっぱい(図19では25)に上昇(飽和)する。この飽和状態が一定期間B(図19では約0.5秒)継続したことをもって、キャリッジがフレームに衝突したものと判定し、その位置を原点としてリニアエンコーダのカウント値をリセットする。
特開2004−25549号公報
ところが、上述したような原点検出方法では、キャリッジをフレームに衝突させる必要があるため、その衝突時の衝撃によって部品等の破損や騒音が発生するといった問題がある。そこで従来は、原点検出動作時にキャリッジの移動速度を小さくしたり、或いは、原点に衝突する前の所定の位置にセンサを設けて衝突前位置であることを検出できるようにすることで、その検出位置以降のキャリッジ速度を低下させるようにし、衝突時の衝撃力を緩和するようにしていた。
しかし、前者のように原点検出動作時のキャリッジ速度を小さくする方法だと、キャリッジの位置にかかわらず衝突するまで低速で駆動されることになるため、原点検出動作が遅くなり、ひいては印字動作等のプリンタ本来の機能の速度低下を招いてしまう。
また、後者のように衝突前の所定の位置にセンサを設ける方法だと、原点検出動作の遅れは最小限に食い止められるものの、別途センサを設け、そのセンサからの検出結果に応じて操作量を制御できるように装置を構成する必要があるため、装置の大型化・コストアップを招いてしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、リニアエンコーダを用いて駆動対象物の位置を検出し、その検出結果に基づいて駆動対象物を駆動制御するリニア駆動装置においいて、駆動対象物が移動中に衝突して停止した際の位置を基準位置として検出する基準位置検出動作を、装置構成の複雑化や動作速度の低下を抑え、しかも衝突時の衝撃を低減させつつ実現することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のリニア駆動装置は、予め設定された間隔で検出用パターンが形成されたリニアスケール及び駆動対象物の移動に伴って移動しつつ検出用パターンを検出してその検出結果に応じた検出信号を出力するパターン検出手段を有するリニアエンコーダと、パターン検出手段から出力される検出信号に基づいて駆動対象物の速度を予め設定されたタイミング毎に演算する速度演算手段と、速度演算手段の演算結果に基づいて、予め設定された駆動経路上における駆動対象物の往復駆動を制御する駆動制御手段と、駆動経路の少なくとも一方の端部近傍に設けられ、駆動対象物の該端部側への移動過程で該駆動対象物が衝突することにより、その衝突位置からさらに該端部側への移動を規制するための移動規制手段と、駆動対象物が移動規制手段に衝突するのを検出する衝突検出手段と、を備え、衝突検出手段によって衝突が検出されたときにその衝突位置を駆動対象物の基準位置として検出するよう構成されている。
そして、リニアスケールにおける、少なくとも、駆動制御手段による往復駆動によって前記駆動対象物が移動可能な範囲に対応した実検出範囲は、検出用パターンの形成間隔が異なる複数の領域に区分され、このうち移動規制手段が設けられた端部側に最も近い領域である端部規制領域の検出用パターンは、その端部規制領域に隣接する領域の検出用パターンよりも形成間隔が小さくなるように形成されており、速度演算手段は、端部規制領域に形成された検出用パターンの形成間隔よりも大きい間隔で検出用パターンが形成されているいずれかの領域における該間隔を、リニアスケール全体における検出パターンの形成間隔として速度の演算に用いる。
また、駆動制御手段は、速度演算手段による演算で得られる駆動対象物の速度に基づいて駆動対象物を駆動するための駆動力を演算し、その演算された駆動力を駆動対象物へ与えることにより駆動対象物を駆動するよう構成されている。
更に、駆動力の上限である駆動力上限値を設定する駆動力上限値設定手段と、駆動対象物へ与えられる駆動力が駆動力上限値を超えないように制限する駆動力制限手段と、速度演算手段による演算で得られる速度の変化に基づいて、駆動対象物が上記隣接する領域から端部規制領域へ移動したか否かを判定する領域移動判定手段と、を備え、駆動力上限値設定手段は、領域移動判定手段にて駆動対象物が端部規制領域へ移動したと判定されたとき、該移動の判定前に設定されていた駆動力上限値よりも低い値であって端部規制領域に対応して予め設定された駆動力上限値に設定変更する。
即ち、リニアエンコーダを用いて駆動対象物の速度を検出(演算)し、その検出された速度に基づいて駆動対象物の駆動が制御される構成であり、駆動経路の少なくとも一方の端部近傍には移動規制手段が設けられている。そのため、駆動対象物がその端部側へ駆動されると、移動規制手段に衝突することとなり、その衝突によって駆動対象物は停止することになる。その停止位置(つまり衝突地点)が、基準位置として検出される。
そして、本発明(請求項1)のリニア駆動装置では、リニアスケールに形成された検出用パターンの形成間隔が一定間隔ではなく、端部規制領域における形成間隔は、それに隣接する領域の形成間隔よりも小さい。即ち、端部規制領域の解像度はそれに隣接する領域の解像度よりも高い(換言すれば、分解能が優れている)。
リニアスケールの検出用パターンがこのように領域によって異なる間隔で形成されているのに対し、速度演算手段がリニアエンコーダからの検出信号に基づいて駆動対象物の速度を演算する際に用いるリニアスケールの分解能、即ち検出用パターンの形成間隔は、領域に関係なく一定であり、端部規制領域における形成間隔よりも大きい。
そのため、駆動対象物が端部側へ移動することによって端部規制領域に移動してきたときも、検出用パターンの形成間隔は小さくなるものの、速度演算の際には、その実際の間隔よりも大きい間隔が用いられることとなる。なお、駆動対象物が端部規制領域に移動するとは、駆動対象物の移動に伴って移動するパターン検出手段による検出対象(検出用パターン)が端部規制領域の検出用パターンに移動することを意味する。以下同様である。
これにより、速度演算手段により演算される速度は、駆動対象物の実際の速度よりも速いものとして検出されることになる。そのため、例えば一定速度で駆動対象物が制御されている場合は、速度演算手段による演算結果である検出速度がその一定速度となるように制御されることとなるため、端部規制領域に移動した際は、駆動対象物の実際の速度が低下する。
つまり、駆動対象物の基準位置を検出するために移動規制手段が設けられている端部側へ移動させる際、端部規制領域に移動してきたときは速度演算手段による検出速度が大きくなる。それ故、検出速度を元の速度にまで低下させるような制御が行われると、実際の速度はその元の速度よりも低下することとなる。そのため、低速状態で移動規制手段に衝突することになる。
更に、本発明のリニア駆動装置においては、駆動力上限値設定手段によって駆動力上限値が設定される。そのため、駆動制御手段によって仮に駆動力上限値を超えるような駆動力が演算された場合は、実際に駆動対象物に付与される駆動力は、上記設定されている駆動力上限値となる。
即ち、本発明では、端部規制領域の検出用パターンの形成間隔を他の領域よりも小さくすることで、端部規制領域における駆動対象物の検出速度が実際の速度よりも速く検出され、そのために端部規制領域における移動速度を低く抑えて衝突時の衝撃を緩和できるようにしたが、衝突した後、衝突検出手段によって衝突が検出されるまでの間に、駆動対象物に対して大きな駆動力が付与され続けると、その駆動力の大きさによっては、その駆動力の発生源或いは駆動対象物に過度な負担がかかり、劣化・損傷などの悪影響を及ぼすおそれがある。駆動力を付与する対象としてモータを例に挙げると、衝突により駆動対象物が停止すると、モータへ過大な電流が流れるおそれがある。そうなると、モータが焼損するおそれがあるなどの問題が生じる。
そこで本発明では、端部規制領域に移動した後は、駆動力の上限値を低くすることで、衝突後に駆動力が過度に上昇しないようにすることができる。
従って、上記構成のリニア駆動装置によれば、基準位置を検出する際にはじめから低速で駆動対象物を移動させるなどのソフトウェア的な変更の必要はなく、また、基準位置近傍に衝突前であることを検出するためのセンサを別途設けるなどのハードウェア的な変更の必要もないため、衝突による基準位置の検出を、装置構成の複雑化や動作速度の低下を抑え、しかも移動規制手段への衝突衝撃を緩和させて行うことが可能となる。
更に、駆動力上限値設定手段によって駆動力上限値が設定されているため、駆動対象物が移動規制手段に衝突して停止した場合に、駆動制御手段が例えば駆動対象物を一定速度で駆動制御すべく大きな駆動力を付与しようとしても、実際に駆動対象物へ付与される駆動力は上記駆動力上限値を超えることはない。よって、衝突した後、衝突検出手段によって衝突が検出されるまでの間に、駆動対象物に対して過度な駆動力が付与されることが防止され、装置の劣化・損傷などの悪影響を防止することが可能となる。
前記端部規制領域に形成された前記検出用パターンは、例えば請求項2に記載のように、その形成間隔が一定間隔であってもよいし、また例えば、請求項3記載のように、当該端部規制領域における端部側に近いほど形成間隔が段階的に小さくなるように形成されたものであってもよい。
前者(請求項2)の場合、端部規制領域のパターン形成間隔と、それに隣接する領域のパターン形成間隔の差を大きくとれ、端部規制領域への移動前後で速度演算手段による検出速度の差を大きくとることができる。そのため、領域移動判定手段による端部規制領域への移動判定(領域変化判定)をより確実に行うことができる。
後者(請求項3)の場合、パターン形成間隔が段階的に小さくなるため、駆動対象物が端部規制領域へ移動してきたときの実際の速度は急激に低下せず、パターン形成間隔の変化に応じて徐々に低下していくことになる。そのため、端部規制領域への移行時における急激な速度変化が抑制され、速度変化に起因して駆動対象物へ加わる衝撃力も緩和される。
上記構成(請求項1〜3)のリニア駆動装置は、より具体的には、例えば請求項記載のように、領域移動判定手段は、速度演算手段による演算により上記タイミング毎に得られる速度の変化量が予め設定された速度上昇閾値を超えたか否かを判定する速度上昇閾値判定手段を備え、速度上昇閾値判定手段にて速度上昇閾値を超えたと判定された場合に、駆動対象物が端部規制領域へ移動したものと判定するよう構成することができる。
このように構成されたリニア駆動装置によれば、検出速度の変化量に基づいて、端部規制領域への移動を確実に判定することができる。
この場合、速度の変化量が速度上昇閾値を超えたことのみをもって端部規制領域への移動を判定するようにすると、実際には速度変化が生じていないにもかかわらず例えばノイズ等の何らかの影響によって一時的に速度が急変して、その変化量が速度上昇閾値を超えてしまうおそれがある。そうなると、端部規制領域へまだ移動していないにもかかわらず移動したものと誤判定され、駆動力上限値が必要以上に低く設定されてしまって駆動対象物の駆動速度が遅くなってしまうおそれがある。
そこで、例えば請求項記載のように、領域移動判定手段はさらに、速度上昇閾値判定手段により速度上昇閾値を超えたと判定された場合に、その超えた状態の継続量が予め定めた条件を満たしたか否かを判定する第1継続量判定手段を備え、該第1継続量判定手段にてその条件を満たしたと判定された場合に、駆動対象物が端部規制領域へ移動したものと判定するようにしてもよい。
速度上昇閾値を超えた状態の継続量としては、例えば、速度上昇閾値を超えている間の検出速度(速度演算手段による演算結果)を累積した累積値や、また例えば、速度上昇閾値を超えている継続期間などが挙げられる。いずれの場合も、例えばその累積値或いは継続期間が予め設定した閾値を超えたことを上記条件として判定することができる。つまり、検出速度が速度上昇閾値を超えた状態が継続し、その継続量(上記累積値や継続期間など)が予め定めた条件を満たした場合に、端部規制領域へ移動したものと判定するのである。
このように構成されたリニア駆動装置によれば、ノイズ等の何らかの影響によって一時的に速度が急変することにより端部規制領域へ移動したものと誤判定されることが防止され、端部規制領域への移動をより確実に判定することが可能となる。
また、上記のように領域移動判定手段が端部規制領域への移動を判定すると共にその判定後に駆動力上限値設定手段が駆動力上限値を設定変更するよう構成されたリニア駆動装置は、更に、例えば請求項記載のように、移動規制手段への衝突が検出されたときにも駆動力上限値の設定変更或いは駆動力自体の変更をできるようにしてもよい。
即ち、請求項記載の発明は、請求項1〜5いずれかに記載のリニア駆動装置であって、衝突検出手段は、速度演算手段による演算により上記タイミング毎に得られる速度の変化量が予め設定された速度下降閾値より小さいか否かを判定する速度下降閾値判定手段を備え、速度下降閾値判定手段にて速度下降閾値より小さいと判定された場合に、駆動対象物が移動規制手段に衝突したことを検出するよう構成されており、衝突検出手段にて衝突が検出されたときに、駆動力自体又は駆動力上限値設定手段において設定されている駆動力上限値を、予め決められた値に設定する衝突時設定手段を備えたものである。
このように構成されたリニア駆動装置によれば、上記請求項1〜5記載のリニア駆動装置の効果に加え、更に、衝突後の駆動力上限値或いは駆動力自体を設定変更することができるため、例えば衝突検出後はすぐに駆動力をゼロにしたり、また例えば、衝突検出後に駆動力を徐々に低下させていくといったことが可能となり、駆動対象物に対する過度な駆動力の付与や、それに起因する装置の劣化・損傷などの悪影響をより確実に防止することが可能となる。
一方、衝突検出手段による衝突検出は、例えば請求項記載のように、検出速度の変化を全く見ることなく行うこともできる。即ち、請求項記載の発明は、請求項1〜5いずれかに記載のリニア駆動装置であって、衝突検出手段は、領域移動判定手段によって駆動対象物の端部規制領域への移動が判定された後、一定距離駆動されたか否かを判定する一定距離判定手段を備え、一定距離判定手段にて一定距離駆動されたと判定された場合に、駆動対象物が移動規制手段に衝突したことを検出するよう構成されており、衝突検出手段にて衝突が検出されたときに、駆動力自体又は駆動力上限値設定手段において設定されている駆動力上限値を、予め決められた値に設定する衝突時設定手段を備えたものである。
つまり、リニアスケールに形成された検出用パターンの形成状態は予めわかっており、端部規制領域の長さも予めわかっている。そのため、端部規制領域への移動後、その端部規制領域の長さに対応した距離を駆動対象物が移動すれば、理論的には移動規制手段に衝突するはずである。このように構成することで、速度の変化をみることなく衝突判定が可能となるため、装置構成の簡素化・低コスト化が可能となる。
但し、検出された移動距離のみをもって衝突したか否かを判定するようにすると、移動規制手段に衝突したにもかかわらず、まだ一定距離駆動されていないと判定されて駆動力が与え続けられるおそれがある。例えば、リニアエンコーダが光学式のものであって検出用パターンがスリットである場合に、一部のスリットにゴミ等が詰まって塞がれてしまうおそれがある。そうなると、そのスリットはパターン検出手段に検出されなくなり、結果として、実際に移動した距離よりも検出された距離の方が短くなるのである。
そこで、上記請求項のように端部規制領域への移動後の移動距離に基づいて衝突判定を行うよう構成されたリニア駆動装置は、さらに、例えば請求項記載のように、衝突検出手段は、速度演算手段による演算により前記タイミング毎に得られる速度の変化量が予め設定された速度下降閾値より小さいか否かを判定する速度下降閾値判定手段を備え、該速度下降閾値判定手段にて速度下降閾値より小さいと判定されたときは、一定距離判定手段の判定結果にかかわらず衝突したことを検出するものであるとよい。
このように構成されたリニア駆動装置によれば、一定距離判定手段によってまだ一定距離駆動されたと判定されていない状態であるにも関わらず移動規制手段に衝突した場合も、その衝突時の速度変化に基づいて衝突したことが検出されるため、衝突検出をより確実に行うことができる。
そして、請求項又は記載のリニア駆動装置のように、速度下降閾値判定手段を備えている場合は、更に例えば請求項記載のように、衝突検出手段は、速度下降閾値判定手段により速度下降閾値より小さいと判定された場合に、その小さいと判定された状態の継続量が予め定めた条件を満たしたか否かを判定する第2継続量判定手段を備え、該第2継続量判定手段にて上記条件を満たしたと判定された場合に、駆動対象物が移動規制手段に衝突したことを検出するよう構成してもよい。
このように構成されたリニア駆動装置によれば、ノイズ等の何らかの影響によって一時的に速度が急変(急低下)することにより移動規制手段へ衝突したものと誤判定されることが防止され、衝突検出をより確実に行うことが可能となる。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された実施形態のインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」という)におけるキャリッジ駆動機構の構成を表す概略構成図である。
図1に示すように、このキャリッジ駆動機構1においては、ガイドバー6が、図示しない搬送ローラ等により搬送されてくる記録用紙5の幅方向に設置され、このガイドバー6に、ヘッドユニット11を搭載したキャリッジ12が挿通されている。ヘッドユニット11は、図示しないインクカートリッジから供給される4色のインクを、このヘッドユニット11に備えられた図示しない記録ヘッドの各ノズルから液滴として噴射させて記録用紙5への記録を行うものである。
キャリッジ12は、ガイドバー6に沿って設けられた無端ベルト7に連結され、その無端ベルト7は、ガイドバー6の一端側に設置されたキャリッジモータ10のプーリ8と、ガイドバー6の他端側に設置されたアイドルプーリ9との間に掛け止められている。
つまり、キャリッジ12は、無端ベルト7を介して伝達されるキャリッジモータ10の駆動力により、ガイドバー6に沿って記録用紙5の幅方向に往復駆動されるように構成されている。
また、ガイドバー6の近傍には、所定の間隔でエンコーダスリットが形成されたリニアスケール28が、ガイドバー6に沿って(即ちキャリッジ12の移動経路に沿って)設置されている。
また、キャリッジ12の下部には、リニアスケール28を挟んで発光部22および受光部23が配置された検出部21(図3参照)が備えられており、上述のリニアスケール28と共にリニアエンコーダ(キャリッジ送り用エンコーダ)20(図3参照)を構成している。このリニアエンコーダ20により、キャリッジ12の移動量が検出される。
即ち、図3に示すように、リニアエンコーダ20は、所定の間隔でエンコーダスリット29(空隙。本発明の検出用パターンに相当。)が形成されたリニアスケール28と、検出部21(本発明のパターン検出手段に相当)とにより構成されている。検出部21は、発光部22および受光部23が、両者の間にリニアスケール28が挟まれるように構成されている。発光部22は、二つの発光素子(A相発光素子24およびB相発光素子25)を備え、受光部23も、二つの受光素子(A相受光素子26およびB相受光素子27)を備える。そして、A相発光素子24から照射された光はA相受光素子26で受光され、B相発光素子25から照射された光はB相受光素子27で受光される。
この検出部21は、キャリッジ12の移動に伴って移動するため、検出部21とリニアスケール28との相対的位置関係によって、各受光素子26,27において対応する各発光素子24,25からの光が受光される場合と受光されない場合とが生じる。図3の状態は、A相発光素子24からの光はエンコーダスリット29を通過してA相受光素子26で受光されるが、B相発光素子25からの光はリニアスケール28に遮られてB相受光素子27で受光されない状態である。なお、図3ではリニアスケール28をその正面から見た状態が示されており、その平面図(発光部22から受光部23へ向かって見た図)は、図5(詳細は後述)のようになっている。
また、検出部21は、図4に示すように、キャリッジ12の移動に応じて、互いに一定周期(本実施形態においては、1/4周期))ズレた2種類のパルス信号を出力する。具体的には、A相受光素子26での受光状態に対応したエンコーダA相信号(encA)と、B相受光素子27での受光状態に対応したエンコーダB相信号(encB)とを出力する。そして、A,B各相のエンコーダ信号encA,encBは、キャリッジ12の移動方向がホームポジション(図1の右端側)からアイドルプール9側に向かう方向である場合は、encAがencBに対して位相が一定周期進み、アイドルプーリ9側からホームポジションに向かう方向である場合は、encAがencBに対して位相が一定周期遅れるようにされている。
そして、本実施形態のリニアエンコーダ20は、リニアスケール28の構成に特徴を有する。図5に、本実施形態のリニアスケール28を示す。図示のように、リニアスケール28は、従来周知の一般的なリニアスケールのように全領域に渡って一定間隔でエンコーダスリットが形成されているのではなく、エンコーダスリット形成間隔が大きい低解像度領域(通常解像度領域)と、エンコーダスリット形成間隔が小さい高解像度領域とに区分されている。
低解像度領域には、エンコーダスリット間隔αにてエンコーダスリット29が形成されており、高解像度領域には、エンコーダスリット間隔β(β<α)にてエンコーダスリット30が形成されている。各領域内では、解像度は一定である。このリニアスケール28は、キャリッジ駆動機構1において、エンコーダスリット間隔βの高解像度領域が原点側に位置するように設けられる。
つまり、リニアスケール28における原点手前の所定の領域は高解像度領域であり、それよりも他端側の他の領域は低解像度領域である。そのため、原点検出動作時には、キャリッジ12が低解像度領域から高解像度領域に向けて移動し、各領域の境界部(解像度変化点)Cを経て高解像度領域に移動し、更に端部側へ移動してついにはフレーム13に衝突することになる。
なお、上記のようにキャリッジ12の位置を上記各解像度領域にて説明するときは、より詳細には、リニアエンコーダ20を構成する検出部21のA相発光素子24からの光がリニアスケール28を照射する位置を示しているものとする。即ち、例えば「キャリッジ12が解像度変化点Cを通過した」というときは、詳細には、A相発光素子24からの光が解像度変化点Cを通過したことを意味する。
また、間隙調整領域は、図示しない間隙調整装置を動作させることが可能な領域であり、この間隙調整装置を動作させることにより、記録ヘッドの各ノズルと記録用紙5との間隙(ギャップ)が調整される。
また、本実施形態のキャリッジ駆動機構1においては、ガイドバー6の他端側(図1の左端側)にもフレーム14が設けられている。プリンタの種類によっては、この他端側のフレーム14にキャリッジ12を衝突させることで、その衝突位置を原点として検出するものもあるが、本実施形態では、ガイドバー6の一端側に設けられたフレーム13にキャリッジ12を当接させることで原点検出が行われるものとして説明する。
そして、原点検出動作時の駆動を含むキャリッジ12の各種駆動制御は、プリンタに内蔵されたキャリッジ駆動制御装置により行われる。
このキャリッジ駆動制御装置は、図2に示すように、プリンタの制御を統括するCPU31からの指令を受けてキャリッジ12のアクチュエータであるモータ(キャリッジモータ)10を駆動するものであり、モータ10の回転速度や回転方向等を制御するためのPWM信号を生成するASIC(Application Specific Integrated Circuit)32と、このASIC32にて生成されたPWM信号に基づいてモータ10を駆動させる駆動回路33とから構成されている。
ここで、駆動回路33は、4つのスイッチング素子(例えば、FET:電界効果型トランジスタなどからなる素子)と、各スイッチング素子に並列接続されたフライホイールダイオードとで構成された周知のHブリッジ回路からなり、これらスイッチング素子を外部からの駆動信号(PWM信号)を受けてON/OFFすることにより、モータ10への通電を制御する回路である。
一方、ASIC32の内部には、CPU31の動作によって、モータ10の駆動制御に必要な各種パラメータが格納される動作モード設定レジスタ群34が備えられている。
この動作モード設定レジスタ群34には、モータ10を起動するための起動設定レジスタ36、原点検出動作時にキャリッジ12が原点側(フレーム13側)へ向けて駆動される際に、キャリッジ12が解像度変化点Cを通過したことを判定するために必要な各種パラメータ及びキャリッジ12がフレーム13に衝突したことを判定するために必要な各種パラメータを設定するための変化点検出用設定レジスタ群37、モータ10の駆動に用いるPWM信号のデューティ比の上限(最大PWMデューティ)を設定するための最大PWMデューティ設定レジスタ群38、キャリッジ12の目標駆動速度を設定するための目標速度設定レジスタ41、モータ10のフィードバック制御に必要な制御ゲインや制御定数等を設定するための制御器パラメータ設定レジスタ42及びフィードバックパラメータ設定レジスタ43、キャリッジ12の目標停止位置を設定するための目標停止位置設定レジスタ44、モータ10の操作量(即ち駆動力としてのPWMデューティ比)を演算するための演算タイミングを設定するための演算タイミング設定レジスタ45、等が設けられている。なお、これら各設定レジスタには、CPU31側から上記各パラメータが書き込まれる。
次に、ASIC32には、上述した動作モード設定レジスタ群34に加えて、リニアエンコーダ20からのエンコーダ信号encA,encBよりも十分に周期が短いクロック信号を生成してASIC32内部の各部に供給するクロック生成部46と、リニアエンコーダ20からのエンコーダ信号encA,encBに基づきキャリッジ12の位置や移動速度を検出するためのエンコーダエッジ検出部47、位置カウンタ48、周期カウンタ49、及び速度演算部50と、これら各部による検出結果と動作モード設定レジスタ群34に設定されたパラメータとに基づきモータ10の操作量(PWMデューティ比)を演算するための制御部51と、制御部51にて演算された操作量に応じてモータ10をデューティ駆動するためのPWM信号を生成し、駆動回路33に出力する駆動用信号生成部52と、速度演算部50にて演算されたキャリッジ12の移動速度(enc_velocity)が入力されると共に変化点検出用設定レジスタ群37及び最大PWMデューティ設定レジスタ群38に設定される各パラメータが入力され、キャリッジ12が原点側へ移動する過程において解像度変化点Cを通過したことやフレーム13に衝突したことを判定し、その判定結果に応じた最大PWMデューティ(pwm_max)を出力する変化点検出部53と、ASIC32内で生成された各種信号を処理してCPU31に出力する各種信号処理部54とが備えられている。
ここで、エンコーダエッジ検出部47は、図4に示したエンコーダ信号encA,encBを取り込み、エンコーダA相信号encAの各周期の開始/終了を表すエッジ(本実施形態ではencBがローレベルの時におけるencAのエッジ)及びモータ10の回転方向を検出するものであり、エンコーダエッジ検出信号(enc_trg)を、位置カウンタ48及び周期カウンタ49に出力する。
また、位置カウンタ48は、エンコーダエッジ検出部47が検出したモータ10の回転方向(つまりキャリッジ12の移動方向)に応じて、エッジ検出信号(enc_trg)にてカウント値(enc_count)をカウントアップまたはカウントダウンすることにより、キャリッジ12が原点(ホームポジション)から何番目のスリットに位置しているのかを検出するものであり、そのカウント値(enc_count)は制御部51、変化点検出部53、及び各種信号処理部54に出力される。
また、周期カウンタ49は、エンコーダエッジ検出部47からエッジ検出信号(enc_trg)が入力される度に初期化されて、エッジ検出信号入力後の経過時間を、クロック信号CKをカウントすることにより計時するものであり、その計時結果を表すエッジ間隔時間(enc_period)は、速度演算部50及び各種信号処理部54に出力される。
そして、速度演算部50では、エッジ検出信号(enc_trg)に同期して、リニアエンコーダ20の物理解像度(reso)と、エンコーダA相信号encAの前回の一周期内に周期カウンタ49がカウント(計測)したエッジ間隔時間(enc_period)の保持値Cn-1 とに基づき、キャリッジ12の移動速度(検出速度:enc_velocity(=reso/enc_period))が算出される。
ここで、本実施形態のリニアエンコーダ20は、図5に示したように、領域によって解像度が異なり、低解像度領域ではエンコーダスリット29のスリット間隔がαであり、高解像度領域ではつまりエンコーダスリット30のスリット間隔がβである。ただし、速度演算部50がキャリッジ12の移動速度を検出する際に用いる物理解像度(reso)は、キャリッジ12がリニアスケール28のどの位置にあるかにかかわらず、低解像度領域におけるエンコーダスリット間隔αである。
つまり、速度演算部50は、低解像度領域の解像度をリニアスケール20全体に共通の解像度(通常解像度)とみなして速度演算を行うのであり、キャリッジ12が低解像度領域から解像度変化点Cを通過して高解像度領域に移動してきても、速度演算に用いる物理解像度(reso)として、当該高解像度領域におけるエンコーダスリット間隔βではなく、低解像度領域におけるエンコーダスリット間隔αを用いるのである。そのため、キャリッジ12が高解像度領域を移動している際に速度演算部50によって演算される検出速度(enc_velocity)は、キャリッジ12の実際の速度よりも速くなる。
このように高解像度領域において検出速度(enc_velocity)が実際の速度よりも速く検出されることについて、図8に基づいてより具体的に説明する。図8は、原点検出動作時のキャリッジ12の実速度と、速度演算部50により検出される検出速度(enc_velocity)、及び操作量(駆動回路に入力されるPWM信号のPWMデューティ比)を示す。図8は、原点検出動作時において、キャリッジ12が低解像度領域における所定の位置から原点側に向かって一定速度制御されている場合を示している。
図8に示す如く、原点検出動作が開始されると、約1秒後に定常状態(定速状態)となる。そして、3秒経過後に解像度変化点Cを通過すると、上述したようにエンコーダスリット間隔がαからβへと小さくなるため、検出速度(enc_velocity)は急激に上昇する。図8は、解像度比が2、即ち、α=2βの場合を例示しているため、解像度変化点Cにて検出速度も2倍に上昇している。そのため、制御部51によって、検出速度を目標速度に収束させるべくフィードバック制御が行われ、徐々に目標速度に収束していく。
ただし、目標速度に収束していくのはあくまでも検出速度であるため、キャリッジ12の実際の速度は、解像度比に応じて遅くなる。即ち、低解像度領域を移動中は検出速度とほぼ同じく5inch/sec.であったのに対し、高解像度領域への移動後は、その1/2の約2.5inch/sec.となる。
そして、さらに移動が進んで4秒経過時にキャリッジ12がフレーム13に衝突すると、キャリッジ12は停止するため、実際の速度及び検出速度はいずれも0となる。一方、制御部51は、検出速度を目標速度に収束させるべくフィードバック制御を行うため、停止したキャリッジ12に対する操作量が急上昇する。ただし、無制限に上昇するわけではなく、変化点検出部53から制御部51へ入力される最大PWMデューティ(pwm_max)が上限となり、操作量がこの最大PWMデューティを超えることはない。
なお、図8では、衝突点Aにてキャリッジ12がフレーム13に衝突して操作量が急上昇した後、その状態が一定期間B(図8では0.5秒)継続したときに、衝突したものと判定して操作量を0にしている。そして、これにより衝突点Aが原点として検出されることになる。
しかしながら、本実施形態では、衝突点A到達後に図8のように操作量が変化して衝突点Aに到達したことが判断されるわけではない。もちろん、図8に示したように操作量を変化させて衝突点Aに到達したことを検出することは可能であるが、本実施形態では、実際には、衝突時の検出速度の変化量に基づいて衝突を迅速に検出するようにしている。これについては後述する。
図2に戻り、制御部51では、CPU31から起動設定レジスタ36にモータ10の駆動制御を開始する起動指令が設定されてから、目標停止位置設定レジスタ44に設定される目標停止位置へのキャリッジ12の停止が判定されるまでの間、モータ10の操作量が演算される。原点検出動作時においても同様である。
つまり、制御部51は、起動設定レジスタ36に起動指令が設定されると、キャリッジ12を現在の停止位置から所定の速度軌跡で駆動させるための操作量を、エッジ検出信号(enc_trg)に同期して複数回設定し、その後、演算タイミング設定レジスタ45に設定された一定周期の演算タイミング毎に、速度演算部50により検出された検出速度(enc_velocity)と、目標速度設定レジスタ41に設定された目標速度と、制御器パラメータ設定レジスタ42に設定された制御器パラメータ及びフィードバックパラメータ設定レジスタ43に設定されたフィードバックパラメータとを用いて、検出速度(enc_velocity)を目標速度にフィードバック制御するための操作量(PWMデューティ比)を演算する。
なお、最大PWMデューティ設定レジスタ群38には、後述するように複数の最大PWMデューティが設定され、このうちいずれか一つが変化点検出部53により選択されて制御部51へ入力される。そして、このように制御部51へ入力された最大PWMデューティは、制御部51に取り込まれ、モータ10の操作量(PWMデューティ比)を生成する際の上限値として使用される。
次に、ASIC32における変化点検出用設定レジスタ群37、最大PWMデューティ設定レジスタ群38、及び変化点検出部53の内部構成について、図6に基づいて説明する。
図6に示す如く、動作モード設定レジスタ群34内の変化点検出用設定レジスタ群37は、解像度変化点Cの通過を判定する際の初期段階で用いられる差分上閾値(本発明の速度上昇閾値に相当)が設定される差分上閾値設定レジスタ61と、衝突点Aにおける衝突を判定する際の初期段階で用いられる差分下閾値(本発明の速度下降閾値に相当)が設定される差分下閾値設定レジスタ62と、解像度変化点Cの通過を最終的に判定するための解像度変化点判定累積閾値が設定される解像度変化点判定累積閾値設定レジスタ64と、衝突点Aにおける衝突を最終的に判定するための衝突点判定累積閾値が設定される衝突点判定累積閾値設定レジスタ65とを備えている。
また、最大PWMデューティ設定レジスタ群38は、エンコーダスリット間隔αの低解像度領域を移動する際の最大PWMデューティである第1最大PWMデューティを設定するための第1最大PWMデューティ設定レジスタ67と、エンコーダスリット間隔βの高解像度領域を移動する際の最大PWMデューティである第2最大PWMデューティを設定するための第2最大PWMデューティ設定レジスタ68と、フレーム13への衝突検出後の最大PWMデューティである衝突時PWMデューティを設定するための衝突時PWMデューティ設定レジスタ69とを備えている。なお、第2最大PWMデューティは第1最大PWMデューティよりも小さい値である。
変化点検出部53は、大きく分けて、速度演算部50により演算される検出速度(enc_velocity)の変化量である差分値(diff_v)を一定周期で出力する差分演算部71と、この差分演算部71により演算された差分値(diff_v)に基づいてキャリッジ12の解像度変化点Cの通過及びフレーム13への衝突を検出する変化点判定器72とにより構成される。
差分演算部71は、図7に示すように、複数の遅延器82の縦続接続により構成される遅延出力部と、速度演算部50による検出速度(enc_velocity)と遅延出力部の最終段の遅延器82から出力される遅延出力との差を演算する減算器84とを備えている。つまり、現在の検出速度と、遅延器82の縦続接続数に応じた遅延時間だけ前の検出速度との差が、差分値(diff_v)として出力されるのである。
図9に、キャリッジ12を低解像度領域における所定の位置からフレーム13へ衝突するまで一定速度で制御した場合の、差分演算部71から出力される差分値(diff_v)の例を示す。なお、図9では、差分演算部71が、遅延器82が一つで構成されている場合と、遅延器82が三つ縦続接続されて構成されている場合と、遅延器82が五つ縦続接続されて構成されている場合と、の三種類の差分演算部71について、それぞれ差分値(diff_v)を示している。
図示のように、キャリッジ12が低解像度領域を移動中で検出速度が一定である間は、速度変化がほとんど無いため差分演算部71からの出力もほぼ0である。そして、3秒経過時に解像度変化点Cを通過したとき、通過前後で解像度が変化することから、図8でも説明したように、検出速度(enc_velocity)は急激に上昇する。そのため、差分演算部71からは、その検出速度の変化(上昇)に応じた出力が生じる。つまり、プラス側に大きな値が出力される。
その後、キャリッジ12が高解像度領域内を更に端部へ移動している間は、再び検出速度は一定となって速度変化がほとんど無いため、差分演算部71からの出力もほぼ0である。そして、4秒経過時にフレーム13に衝突すると、キャリッジ12は強制停止させられるため、急激な速度変化(速度低下)が発生する。そのため、差分演算部71からは、その検出速度の変化(下降)に応じた出力が生じる。つまり、マイナス側に大きな値が出力される。衝突後は、キャリッジ12が停止した状態にあるため、再び検出速度は一定となって差分演算部71からの出力もほぼ0となる。
図9では、差分演算部71を構成する遅延器82の縦続接続数による差分値(diff_v)の違いがわかりづらいため、解像度変化点Cを通過するタイミング(3秒経過時)近傍のdiff_vを図10に、フレーム13に衝突するタイミング(4秒経過時)近傍のdiff_vを図11に、それぞれ横軸(時間軸)を拡大して示す。
図10及び図11に示すように、遅延器82の縦続接続数が多いほど、diff_vの絶対値(|diff_v|)が大きな値を示す幅(継続期間)が長くなる。なお、diff_vの絶対値は、当然ながら、速度変化が大きいほど大きい値をとる。そのため、例えば解像度変化点Cにおいて前後の解像度の差が大きいほど、|diff_v|の値は大きくなる。また、フレーム13に衝突する直前の速度が大きいほど、|diff_v|の値は大きくなる。
図6に戻り、変化点検出部53を構成する変化点判定器72は、差分演算部71により一定周期で差分値(diff_v)が演算される毎にその差分値(diff_v)が差分上閾値より大きいか否かを判定する第1差分比較部74と、この第1差分比較部74にて差分値(diff_v)が差分上閾値より大きいと判定されている期間中にその差分値(diff_v)を累積演算(加算)していく第1累積値演算部75と、この第1累積値演算部75による累積値である変化点判定累積値が解像度変化点判定累積閾値より大きいか否かを判定し、大きいと判定された場合はキャリッジ12が解像度変化点Cを通過したものと判定する第1閾値比較部76と、この第1閾値比較部76にて解像度変化点判定累積閾値より大きいと判定された場合(つまり解像度変化点Cを通過したと判定された場合)に、制御部51へ入力する最大PWMデューティ(pwm_max)として第2最大PWMデューティを設定する最大PWM値生成部80と、差分演算部71により一定周期で差分値(diff_v)が演算される毎にその差分値(diff_v)が差分下閾値より小さいか否かを判定する第2差分比較部77と、この第2差分比較部77にて差分値(diff_v)が差分下閾値より小さいと判定されている期間中にその差分値(diff_v)を累積演算(加算)していく第2累積値演算部78と、この第2累積値演算部78による累積値である衝突点判定累積値が衝突点判定累積閾値より小さいか否かを判定し、小さいと判定された場合はキャリッジ12がフレーム13に衝突(即ち衝突点Aに到達)したものと判定する第2閾値比較部79とを備えている。
最大PWM値生成部80は、第2閾値比較部79にて衝突点判定累積閾値より小さいと判定された場合(つまりフレーム13に衝突したと判定された場合)に、制御部51へ入力する最大PWMデューティ(pwm_max)として衝突時PWMデューティを設定する。そしてこのとき、その衝突した位置が原点として検出されることとなる。なお、最大PWM値生成部80は、キャリッジ12が低解像度領域を駆動される間は、最大PWMデューティ(pwm_max)として第1最大PWMデューティを設定する。つまり、解像度変化点Cを通過した後は、最大PWMデューティを低減させるのである。
このように構成された本実施形態のキャリッジ駆動機構1における、原点(ホームポジション)検出時にASIC32にて行われる処理について、図12に基づいて説明する。図12は、本実施形態のASIC32にて実行されるホームポジション検出時処理を示すフローチャートである。
なお、ASIC32によるホームポジション検出時処理は周知の如くハードウェアの動作としてなされるものであるが、ここでは理解を容易にするために、ハードウェアの動作を図12のフローチャートにて説明する。この処理は、ホームポジション検出時にキャリッジ12が低解像度領域における所定の位置を高解像度領域側へ向かって一定速度で移動する場合を前提とし、主として変化点検出部53においてなされる処理を中心に表したものである。
この処理が開始されると、まずステップ(以下「S」と略す)110にて、制御部51へ入力すべき最大PWMデューティ(pwm_max)として、第1最大PWMデューティ設定レジスタ67に設定されている第1最大PWMデューティが設定される。このS110の処理は最大PWM値生成部80によりなされる。このとき、キャリッジ12は低解像度領域内を高解像度領域方向に向かって一定速度で移動している状態である。
続くS120では、差分演算部71からの差分値(diff_v)が差分上閾値設定レジスタ61に設定されている差分上閾値より大きいか否かが判断され、大きいと判断されなかった場合は、S130に進み、変化点判定累積値をリセットする。一方、大きいと判断された場合は、S140に進み、現在の変化点判定累積値に差分値(diff_v)を加算して新たな変化点判定累積値とする。なお、S120の処理は第1差分比較部74によりなされ、S130及びS140の処理はいずれも第1累積値演算部75によりなされる。
そして、S140の処理後はS150に進み、変化点判定累積値が、解像度変化点判定累積閾値設定レジスタ64に設定されている解像度変化点判定累積閾値より大きいか否かが判断される。ここで大きくないと判断された場合は再びS120に戻るが、大きいと判断された場合は、解像度変化点Cを通過して高解像度領域へ移動したものと判定されて、制御部51へ入力すべき最大PWMデューティ(pwm_max)として、第2最大PWMデューティ設定レジスタ68に設定されている第2最大PWMデューティが設定される。なお、S150の処理は第1閾値比較部76によりなされ、S160の処理は最大PWM値生成部80によりなされる。
解像度変化点Cの通過判定後は、S170にて、差分演算部71からの差分値(diff_v)が差分下閾値設定レジスタ62に設定されている差分下閾値より小さいか否かが判断され、小さいと判断されなかった場合は、S180に進み、衝突点判定累積値をリセットする。一方、小さいと判断された場合は、S190に進み、現在の衝突点判定累積値に差分値(diff_v)を加算して新たな衝突点判定累積値とする。なお、S170の処理は第2差分比較部77によりなされ、S180及びS190の処理はいずれも第2累積値演算部78によりなされる。
そして、S190の処理後はS200に進み、衝突点判定累積値が、衝突点判定累積閾値設定レジスタ65に設定されている衝突点判定累積閾値より小さいか否かが判断される。ここで小さくないと判断された場合は再びS170に戻るが、小さいと判断された場合は、フレーム13に衝突したものと判定されて、制御部51へ入力すべき最大PWMデューティ(pwm_max)として、衝突時PWMデューティ設定レジスタ69に設定されている衝突時PWMデューティが設定される。なお、S200の処理は第2閾値比較部79によりなされ、S210の処理は最大PWM値生成部80によりなされる。
以上詳述した本実施形態のキャリッジ駆動機構1では、リニアエンコーダ20を構成するリニアスケール28の全領域に一定間隔でエンコーダスリットが形成されておらず、解像度の高い(形成間隔の小さい)高解像度領域と、解像度の低い(形成間隔の大きい)低解像度領域とに区分されている。そして、キャリッジ12が往復駆動される際の駆動経路における原点側に高解像度領域が位置するようにリニアスケール28が設置される。そして、原点検出動作時にキャリッジ12が低解像度領域から原点側へ移動してくる際に、解像度変化点Cを通過して高解像度領域に移動すると、速度演算部50による検出速度(enc_velocity)が急上昇するため、この検出速度を元の目標速度に収束させるべくフィードバック制御が働く。そのため、検出速度は目標速度に収束するに従い、キャリッジ12の実際の速度は、解像度の違いに応じた比率で低下する。
そのため、解像度変化点Cを通過した以後はキャリッジ12の実際の速度が低下するため、原点検出時にキャリッジ12がフレーム13に衝突する際の衝撃力が緩和される。つまり、従来のフィードバック制御機構に対し、ソフト・ハード面での大きな変更は必要なく、単にリニアスケールに形成されるエンコーダスリットの形成間隔に工夫を加えるだけでよいため、原点検出動作を、装置構成の複雑化や動作速度の低下を抑え、しかもフレーム13への衝突衝撃を緩和させて行うことが可能となる。
また、検出速度(enc_velocity)の変化量である差分値(diff_v)に基づいてキャリッジ12が解像度変化点Cを通過したか否かを検出し、通過した後は、最大PWMデューティを低減させているため、フレーム13への衝突後にモータ10に過度な電流が流れるのが抑制される。そのため、装置の劣化・損傷などの悪影響が防止される。
更に、一定周期で差分値(diff_v)が演算される毎に、その差分値(diff_v)と差分上閾値或いは差分下閾値と比較することで、解像度変化点Cの通過判定或いはフレーム13への衝突判定を行うようにしているため、これら各判定を確実に行うことができる。
しかも、単に上記各閾値と比較するだけでなく、差分上閾値より大きい状態が継続している間にその差分値(diff_v)を累積演算し、その累積値が解像度変化点判定累積閾値を超えたときに解像度変化点Cの通過を判定し、差分下閾値より小さい状態が継続している間にその差分値(diff_v)を累積演算し、その累積値が衝突点判定累積閾値を超えたときにフレーム13への衝突を判定している。そのため、ノイズ等の何らかの影響によって一時的に速度が急変しても、その影響はキャンセルされ、上記各判定をより確実に行うことが可能となる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、速度演算部50は本発明の速度演算手段に相当し、変化点検出部53は本発明の駆動力上限値設定手段に相当し、第1差分比較部74は本発明の速度上昇閾値判定手段に相当し、第1閾値比較部76は本発明の第1継続量判定手段に相当し、第2差分比較部77は本発明の速度下降閾値判定手段に相当し、第2閾値比較部79は本発明の第2継続量判定手段に相当し、最大PWM値生成部80は本発明の駆動力上限設定手段及び衝突時設定手段に相当する。また、差分演算部71と第1差分比較部74と第1累積値演算部75と第1閾値比較部76とにより本発明の領域移動判定手段が構成され、差分演算部71と第2差分比較部77と第2累積値演算部78と第2閾値比較部79とにより本発明の衝突検出手段が構成される。また、本実施形態のリニアスケール28は、その全領域が本発明の実検出範囲に相当し、このうち、高解像度領域は本発明の端部規制領域に相当する。
なお、変化点検出用設定レジスタ群37における差分上閾値設定レジスタ61に設定される差分上閾値は、通常のフィードバック制御において発生しうる値よりも大きい値、即ち、通常は発生し得ないような速度変化が起こったときの差分値(diff_v)が検出できるように設定するとよい。通常、制御対象は、質量・摩擦・バネ要素等に起因する機械的な時定数を持っている。そのため、発生し得ない差分値(diff_v)が検出された場合は、解像度変化点Cであると特定できるからである。
また、差分演算部71を構成する遅延器82は、解像度変化点以外におけるノイズ等の外乱によって解像度変化点であることが後検出されるのを防ぐために、複数接続するのが好ましい。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、リニアスケール28の高解像度領域におけるエンコーダスリット間隔が、一定値βであったが、本実施形態では、高解像度領域におけるエンコーダスリット間隔が端部に近づくに従って(つまり原点に近づくに従って)段階的に小さくなるように形成されている。それ以外の構成は第1実施形態と全く同じであるため、第1実施形態と異なる部分について以下説明し、第1実施形態と同じ構成については適宜同じ符号を示してその説明は省略する。
図13に、本実施形態のリニアエンコーダが備えるリニアスケールの概略構成を示す。図5(第1実施形態のリニアスケール28)と比較して明らかなように、本実施形態のリニアスケール90は、高解像度領域における各エンコーダスリット92の間隔である解像度が、端部に近づくに従って徐々に高くなっている。
より詳しくは、低解像度領域から高解像度領域へキャリッジ12を移動させたときに、解像度変化点Cを通過して高解像度領域へ入ってきたときの最初の解像度は、低解像度領域のエンコーダスリット間隔αよりも小さく、且つ第1実施形態の高解像度領域におけるエンコーダスリット間隔βよりは大きい値である。しかもその値は、単にαより小さく且つβより大きいだけでなく、少なくとも変化点検出部53(図6参照)により解像度変化点Cの通過検出が可能となる程度の値である。言い換えれば、キャリッジ12が解像度変化点Cを通過したときの差分演算部71からの差分値(diff_v)が差分上閾値よりも大きくなる程度の解像度にされているのである。
そして、解像度変化点Cから端部へ近づくに従い、エンコーダスリット92の一周期毎に段階的にエンコーダスリット間隔が小さくなっている。
リニアスケール90がこのように構成されていることにより、原点検出動作時における、キャリッジ12の実速度と速度演算部50により検出される検出速度(enc_velocity)、及び操作量(駆動回路に入力されるPWM信号のPWMデューティ比)は、図14に示すようになる。この図14は、第1実施形態の図8に対応したものである。
図14に示すように、高解像度領域の解像度が段階的に変化していることにより、解像度変化点Cの通過時の検出速度は第1実施形態のように急激には上昇しない。そのため、解像度変化点C以降の操作量の変化率も小さく、キャリッジ12の加速度への影響も小さく、その実速度は緩やかに推移している。
従って、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様、フレーム13への衝突前にキャリッジ12の実速度を低下させることができるため、第1実施形態と同様、ハード面・ソフト面の大幅な変更を伴うことなく、図13のようなリニアスケール90を用いるだけで、原点検出動作時のフレーム13への衝突時の衝撃力が緩和される。
[第3実施形態]
上記第1実施形態のホームポジション検出時処理(図12参照)では、解像度変化点Cの通過が検出された後のフレーム13への衝突判定を、解像度変化点Cの通過判定と同様に、差分演算部71からの差分値(diff_v)に基づいて行うようにしたが、本実施形態では、衝突判定を、単に解像度変化点Cの通過時から一定距離進んだか否かをみることによって行うようにしている。その他の構成については基本的に第1実施形態と同じであるため、第1実施形態と異なる部分について以下説明し、第1実施形態と同じ構成については適宜同じ符号を示してその説明は省略する。
図15に、本実施形態のホームポジション検出時処理のフローチャートを示す。第1実施形態のホームポジション検出時処理(図12)と比較して明らかなように、解像度変化点Cの通過を検出するための各処理(S110〜S160)については第1実施形態と全く同じである。そのため、S110〜S160の処理については説明を省略する。
そして、本実施形態では、S160の処理後、S165にて、解像度変化点Cの通過が検出された後に一定距離進んだか否かが判断される。ここでいう一定距離とは、キャリッジ12が解像度変化点Cを通過してからフレーム13に衝突するまでの移動距離である。換言すれば、キャリッジ12が高解像度領域に進入してからフレーム13に衝突するまでの移動距離である。この移動距離はエンコーダの物理的寸法などから容易に知ることができ、高解像度領域に進入した後にその移動距離だけ移動すれば、理論的には、フレーム13に衝突するはずである。
そのため、本実施形態では、第1実施形態のように衝突時の速度変化(差分値diff_v)をみることなく、単に解像度変化点Cの検出から一定距離進んだか否かをもって衝突判定を行うようにしている。なお、このS165の処理は本発明の一定距離判定手段が実行する処理に相当する。
そして、S165にて一定距離進んだと判定された場合は、フレーム13に衝突したもの(つまり衝突点Aに到達したもの)と判断して、S167にて、最大PWMデューティ(pwm_max)として衝突時PWMデューティを設定する。このS167の処理は第1実施形態の図12におけるS210と同じである。
このように、衝突点の判定を高解像度領域内の移動距離に基づいて行うようにすることで、変化点検出部53(図6参照)における、第2差分比較部77や第2累積値演算部78、第2閾値比較部79などの衝突点判定のための構成要素が不要となるため、より簡易的な衝突点判定が可能となり、装置構成の簡素化・低コスト化が可能となる。
[第4実施形態]
本実施形態のホームポジション検出時処理は、図16に示すように、第1実施形態のホームポジション検出時処理(図12参照)に、第3実施形態のホームポジション検出時処理(図16参照)を組み合わせたものである。即ち、図12のホームポジション検出時処理におけるS160とS170の間に、図15のホームポジション検出時処理におけるS165と同等の判断処理がS167として加えられたものである。
具体的には、図16に示す通りである。なお、図16において、上述した図12或いは図15と同じ判断処理には同じ符号を付し、その詳細説明を省略する。図16に示す本実施形態のホームポジション検出時処理では、S150にて解像度変化点Cの通過が検出されてS160で最大PWMデューティが第2最大PWMデューティに設定されると、S167にて、解像度変化点Cから一定距離進んだか否かが判断される。この判断は図15のS165と同じである。
そして、一定距離進んだ場合は、第3実施形態と同様、フレーム13に衝突したものとしてS210(第3実施形態ではS167)に進むが、一定距離進んでいない場合は、S170以下の処理に進む。以後、S170,S190,S200の処理は何れも第1実施形態(図12)における同符号の処理と全く同じである。また、S170で否定判定されたときに行われるS185の処理は、リセットすること自体は第1実施形態におけるS180と同じであるが、第1実施形態ではリセット後にS170へ戻るのに対し、本実施形態ではS167に戻るようにしている。
このように構成されていることにより、例えば、エンコーダスリットの目詰まり等が原因でフレーム13に実際に衝突したにもかかわらずS167で一定距離進んでいないと判定され続けたとしても、その衝突による検出速度の変化に基づいてS170〜S200の処理により衝突したことが判定される。そのため、衝突点の判定をより確実に行うことが可能となる。
[第5実施形態]
上記第1実施形態では、解像度変化点Cを通過したことの判定を、差分演算部71からの差分値(diff_v)が差分上閾値より大きい状態が継続している間にその差分値(diff_v)を累積加算し、その累積値が所定の閾値を超えたか否かによって行うようにしたが、本実施形態では、累積値ではなく、差分上閾値より大きい状態の継続時間が所定の閾値を超えたか否かによって判定する。
フレーム13への衝突判定についても同様であり、上記第1実施形態では、フレーム13に衝突したことの判定を、差分演算部71からの差分値(diff_v)が差分下閾値より小さい状態が継続している間にその差分値(diff_v)を累積加算し、その累積値が所定の閾値より小さくなったか否かによって行うようにしたが、本実施形態では、累積値ではなく、差分下閾値より小さい状態の継続時間が所定の閾値を超えたか否かによって判定する。
図17に、本実施形態のASICを構成する変化点検出用設定レジスタ群37,最大PWMデューティ設定レジスタ群38,及び変化点検出部53の内部構成を表す。なお、図17において、第1実施形態の図6と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細説明を省略する。
第1実施形態(図6参照)と比較して明らかなように、本実施形態の変化点検出部53は、第1差分比較部74によって差分値(diff_v)が差分上閾値より大きいと判定されている期間、即ち、図10に示したパルス状の差分値(diff_v)が差分上閾値(例えば「3」)より大きい状態となっている期間(幅)を、第1パルス幅計測部104が計測する。そして、その計測結果が解像度変化点判定時間閾値設定レジスタ101に設定されている解像度変化点判定時間閾値より大きいか否かが第1閾値比較部105によって判定される。ここで大きいと判定された場合は、キャリッジ12が解像度変化点Cを通過したものと判断する。これにより、最大PWM値生成部80が、最大PWMデューティ(pwm_max)として第2最大PWMデューティを設定することとなる。
衝突判定についても同じ要領であり、
第2差分比較部77によって差分値(diff_v)が差分下閾値より小さいと判定されている期間、即ち、図11に示したパルス状の差分値(diff_v)が差分下閾値(例えば「−3」)より小さい状態となっている期間(幅)を、第2パルス幅計測部106が計測する。そして、その計測結果が衝突点判定時間閾値設定レジスタ102に設定されている衝突点判定時間閾値より大きいか否かが第2閾値比較部107によって判定される。ここで大きいと判定された場合は、キャリッジ12がフレーム13に衝突したものと判断する。これにより、最大PWM値生成部80が、最大PWMデューティ(pwm_max)として衝突時PWMデューティを設定することとなる。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記各実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上記第1、第2実施形態のリニアスケールは、図5及び図13に示すように、一端側にのみ高解像度領域が形成されたものであったが、これに限らず、例えば図18に示すリニアスケール95のように、両端部にそれぞれ高解像度領域を形成するようにしてもよい。このようにすることで、例えば上記第1実施形態のキャリッジ駆動機構1において、何らかの原因でキャリッジ12がホームポジションとは反対側(図1の左側)に移動して左端側のフレーム14に衝突してしまうことがあっても、衝突前の駆動速度が低減されるため、衝突時の衝撃を緩和させることが可能となる。
なお、図18は、両端ともにエンコーダスリット間隔が一定値βの高解像度領域が形成された例を示したが、第2実施形態のリニアスケール90(図13参照)のような、端部に近づくに従って解像度が高くなるような高解像度領域を、リニアスケールの両端に形成するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、原点検出動作の際にキャリッジ12がフレーム13に衝突したか否かを、差分値(diff_v)に基づいて判定するようにしたが、衝突後に操作量が飽和する期間に基づいて判定するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、光学式のリニアエンコーダを用いた場合について説明したが、光学式に限らず、例えばN極とS極の磁石が交互に並ぶように形成されたリニアスケールを備える磁気式リニアエンコーダや、或いは電磁誘導式のリニアエンコーダなど、検出用パターンの形成間隔を上記各実施形態のようにホームポジション側で小さくできるものであれば何でも用いることができる。
更に、上記各実施形態では、回転型のモータ10の回転駆動力を直線駆動力に変換させてキャリッジ12を往復駆動させる例を示したが、回転側モータに限らず、例えばリニアモータを駆動源とするものでもよい。また、駆動源はモータに限らず、リニアエンコーダの検出信号に基づいて駆動対象物を駆動制御するあらゆる装置・システムに対して本発明の適用が可能である。
第1実施形態のプリンタを構成しているキャリッジ駆動機構の概略構成を表す説明図である。 キャリッジの駆動を制御する制御装置(ASIC)の構成を表すブロック図である。 第1実施形態のリニアエンコーダの概略構成を表す説明図(正面図)である。 エンコーダ信号及びこの信号の処理回路の動作を説明する説明図である。 第1実施形態のリニアエンコーダが備えるリニアスケールの概略構成を表す説明図(平面図)である。 図3の制御装置(ASIC)における変化点検出用設定レジスタ群、最大PWMデューティ設定レジスタ群、及び変化点検出部の内部構成を表すブロック図である。 差分演算部の内部構成を表すブロック図である。 第1実施形態の原点検出動作時における、キャリッジの実速度と速度演算部により検出される検出速度、及び操作量を表すグラフである。 原点検出動作時に差分演算部から出力される検出速度変化量を表すグラフである。 図9のグラフにおける、解像度変化点を通過するタイミング近傍の様子を拡大した図である。 図9のグラフにおける、フレームに衝突するタイミング近傍の様子を拡大した図である。 第1実施形態のASICにて実行されるホームポジション検出時処理を示すフローチャートである。 第2実施形態のリニアエンコーダが備えるリニアスケールの概略構成を表す説明図(平面図)である。 第2実施形態の原点検出動作時における、キャリッジの実速度と速度演算部により検出される検出速度、及び操作量を表すグラフである。 第3実施形態のホームポジション検出時処理を示すフローチャートである。 第4実施形態のホームポジション検出時処理を示すフローチャートである。 第5実施形態の変化点検出用設定レジスタ群、最大PWMデューティ設定レジスタ群、及び変化点検出部の内部構成を表すブロック図である。 リニアスケールの変形例を表す説明図(平面図)である。 従来の原点検出動作時における、キャリッジの実速度と速度演算部により検出される検出速度、及び操作量を表すグラフである。
符号の説明
1…キャリッジ駆動機構、6…ガイドバー、7…無端ベルト、10…キャリッジモータ、11…ヘッドユニット、12…キャリッジ、13,14…フレーム、20…リニアエンコーダ、21…検出部、22…発光部、23…受光部、24…A相発光素子、25…B相発光素子、26…A相受光素子、27…B相受光素子、28,90,95…リニアスケール、29,30,92…エンコーダスリット、33…駆動回路、34…動作モード設定レジスタ群、37…変化点検出用設定レジスタ群、38…最大PWMデューティ設定レジスタ群、47…エンコーダエッジ検出部、48…位置カウンタ、49…周期カウンタ、50…速度演算部、51…制御部、52…駆動用信号生成部、53…変化点検出部、61…差分上閾値設定レジスタ、62…差分下閾値設定レジスタ、64…解像度変化点判定累積閾値設定レジスタ、65…衝突点判定累積閾値設定レジスタ、67…第1最大PWMデューティ設定レジスタ、68…第2最大PWMデューティ設定レジスタ、69…衝突時PWMデューティ設定レジスタ、71…差分演算部、72…変化点判定器、74…第1差分比較部、75…第1累積値演算部、76…第1閾値比較部、77…第2差分比較部、78…第2累積値演算部、79…第2閾値比較部、80…最大PWM値生成部、82…遅延器、84…減算器、101…解像度変化点判定時間閾値設定レジスタ、102…衝突点判定時間閾値設定レジスタ、104…第1パルス幅計測部、105…第1閾値比較部、106…第2パルス幅計測部、107…第2閾値比較部

Claims (9)

  1. 予め設定された間隔で検出用パターンが形成されたリニアスケール及び駆動対象物の移動に伴って移動しつつ前記検出用パターンを検出してその検出結果に応じた検出信号を出力するパターン検出手段を有するリニアエンコーダと、
    前記パターン検出手段から出力される前記検出信号に基づいて前記駆動対象物の速度を予め設定されたタイミング毎に演算する速度演算手段と、
    前記速度演算手段の演算結果に基づいて、予め設定された駆動経路上における前記駆動対象物の往復駆動を制御する駆動制御手段と、
    前記駆動経路の少なくとも一方の端部近傍に設けられ、前記駆動対象物の該端部側への移動過程で該駆動対象物が衝突することにより、その衝突位置からさらに該端部側への移動を規制するための移動規制手段と、
    前記駆動対象物が前記移動規制手段に衝突するのを検出する衝突検出手段と、
    を備え、前記衝突検出手段によって前記衝突が検出されたときにその衝突位置を前記駆動対象物の基準位置として検出するよう構成されており、
    前記リニアスケールにおける、少なくとも、前記駆動制御手段による前記往復駆動によって前記駆動対象物が移動可能な範囲に対応した実検出範囲は、前記検出用パターンの形成間隔が異なる複数の領域に区分され、このうち前記移動規制手段が設けられた前記端部側に最も近い領域である端部規制領域の前記検出用パターンは、その端部規制領域に隣接する領域の前記検出用パターンよりも形成間隔が小さくなるように形成されており、
    前記速度演算手段は、前記端部規制領域に形成された前記検出用パターンの形成間隔よりも大きい間隔で前記検出用パターンが形成されているいずれかの領域における該間隔を、前記リニアスケール全体における前記検出パターンの形成間隔として前記速度の演算に用い
    前記駆動制御手段は、前記速度演算手段による演算で得られる前記駆動対象物の速度に基づいて前記駆動対象物を駆動するための駆動力を演算し、その演算された駆動力を前記駆動対象物へ与えることにより前記駆動対象物を駆動するよう構成されており、
    更に、
    前記駆動力の上限である駆動力上限値を設定する駆動力上限値設定手段と、
    前記駆動対象物へ与えられる前記駆動力が前記駆動力上限値を超えないように制限する駆動力制限手段と、
    前記速度演算手段による演算で得られる前記速度の変化に基づいて、前記駆動対象物が前記隣接する領域から前記端部規制領域へ移動したか否かを判定する領域移動判定手段と、を備え、
    前記駆動力上限値設定手段は、前記領域移動判定手段にて前記駆動対象物が前記端部規制領域へ移動したと判定されたとき、該移動の判定前に設定されていた駆動力上限値よりも低い値であって前記端部規制領域に対応して予め設定された駆動力上限値に設定変更する
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
  2. 請求項1記載のリニア駆動装置であって、
    前記端部規制領域に形成された前記検出用パターンの形成間隔は一定間隔であることを特徴とするリニア駆動装置。
  3. 請求項1記載のリニア駆動装置であって、
    前記端部規制領域に形成された前記検出用パターンは、当該端部規制領域における前記端部側に近いほど形成間隔が段階的に小さくなるように形成されている
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載のリニア駆動装置であって、
    前記領域移動判定手段は、前記速度演算手段による演算により前記タイミング毎に得られる前記速度の変化量が予め設定された速度上昇閾値を超えたか否かを判定する速度上昇閾値判定手段を備え、前記速度上昇閾値判定手段にて前記速度上昇閾値を超えたと判定された場合に、前記駆動対象物が前記端部規制領域へ移動したものと判定する
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
  5. 請求項4記載のリニア駆動装置であって、
    前記領域移動判定手段は、前記速度上昇閾値判定手段により前記速度上昇閾値を超えたと判定された場合に、その超えた状態の継続量が予め定めた条件を満たしたか否かを判定する第1継続量判定手段を備え、該第1継続量判定手段にて前記条件を満たしたと判定された場合に、前記駆動対象物が前記端部規制領域へ移動したものと判定する
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載のリニア駆動装置であって、
    前記衝突検出手段は、前記速度演算手段による演算により前記タイミング毎に得られる前記速度の変化量が予め設定された速度下降閾値より小さいか否かを判定する速度下降閾値判定手段を備え、前記速度下降閾値判定手段にて前記速度下降閾値より小さいと判定された場合に、前記駆動対象物が前記移動規制手段に衝突したことを検出するよう構成されており、
    前記衝突検出手段にて前記衝突が検出されたときに、前記駆動力自体又は前記駆動力上限値設定手段において設定されている前記駆動力上限値を、予め決められた値に設定する衝突時設定手段を備えている
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
  7. 請求項1〜5いずれかに記載のリニア駆動装置であって、
    前記衝突検出手段は、前記領域移動判定手段によって前記駆動対象物の前記端部規制領域への移動が判定された後、一定距離駆動されたか否かを判定する一定距離判定手段を備え、前記一定距離判定手段にて前記一定距離駆動されたと判定された場合に、前記駆動対象物が前記移動規制手段に衝突したことを検出するよう構成されており、
    前記衝突検出手段にて前記衝突が検出されたときに、前記駆動力自体又は前記駆動力上限値設定手段において設定されている前記駆動力上限値を、予め決められた値に設定する衝突時設定手段を備えている
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
  8. 請求項記載のリニア駆動装置であって、
    前記衝突検出手段は、前記速度演算手段による演算により前記タイミング毎に得られる前記速度の変化量が予め設定された速度下降閾値より小さいか否かを判定する速度下降閾値判定手段を備え、該速度下降閾値判定手段にて前記速度下降閾値より小さいと判定されたときは、前記一定距離判定手段の判定結果にかかわらず前記衝突したことを検出する
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
  9. 請求項6又は8記載のリニア駆動装置であって、
    前記衝突検出手段は、前記速度下降閾値判定手段により前記速度下降閾値より小さいと判定された場合に、その小さいと判定された状態の継続量が予め定めた条件を満たしたか否かを判定する第2継続量判定手段を備え、該第2継続量判定手段にて前記条件を満たしたと判定された場合に、前記駆動対象物が前記移動規制手段に衝突したことを検出する
    ことを特徴とするリニア駆動装置。
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