JP2004153947A - 動力出力装置および電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池と内燃機関とを備える動力出力装置の周囲の環境が低温となる場合であっても、燃料電池から排出される水蒸気の凍結を防止するための技術を提供する。
【解決手段】燃料電池を備える動力出力装置を搭載するハイブリッド車両において、まず、外気温情報を取得し(ステップS100)、外気温が所定の基準温度以下か否かを判断する(ステップS110)。基準温度以下のときには、燃料電池による発電を禁止して、エンジンを用いて所望の動力を得る(ステップS130)。基準温度を超えるときには、負荷要求や運転効率を考慮して、燃料電池を用いるEV走行とエンジンを用いるエンジン走行とを使い分ける通常制御を行なう(ステップS120)。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池を備える動力出力装置および電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池と内燃機関とを含む複数のエネルギ出力源を備える動力出力装置が知られている。すなわち、燃料電池を電源とする電動機と、内燃機関とを動力源として備える装置である。このような動力出力装置では、例えば、燃料電池と内燃機関のうちの運転効率の高い方を選択して、動力源を使い分けることにより、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−81331号公報
【特許文献2】
特開平9−231991号公報
【特許文献3】
特開平8−273689号公報
【特許文献4】
特開2001−3458号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように燃料電池を含む複数のエネルギ出力源を備える動力出力装置では、動力出力装置を使用する周囲の環境によって、燃料電池の運転状態が影響を受けるという問題があった。燃料電池から排出されるガスは所定量の水蒸気を含み、特にカソード排ガスは電気化学反応に伴って生じる生成水を含有している。そのため、低温環境下においては、このようなガス中の水蒸気が凍結して、氷を生成することにより種々の不都合を生じる可能性があった。
【0005】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池と内燃機関とを備える動力出力装置を使用する際の周囲の環境が低温となる場合であっても、燃料電池から排出される水蒸気の凍結を防止するための技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するために、本発明の第1の動力出力装置は、燃料電池と内燃機関とを含む複数のエネルギ出力源を備えて、外部に動力を出力する動力出力装置であって、
少なくとも前記燃料電池を電源として動力を出力する電動機と、
前記動力出力装置を使用する環境温度に関する情報に基づいて、前記動力出力装置を使用する環境が、所定の低温状態であるか否かを判断する環境温度判断部と、
前記環境温度判断部が、所定の低温状態であると判断したときに、前記燃料電池による発電を禁止すると共に、前記燃料電池以外のエネルギ出力源を用いて所望の動力を得るように制御する第1の制御モードを有する出力制御部と
を備えることを要旨とする。
【0007】
このような動力出力装置によれば、動力出力装置を使用する環境温度が所定の低温状態であるときには、燃料電池による発電を禁止するため、燃料電池から排出される水蒸気が凍結することがなく、凍結によって生じる不都合を防止することができる。また、このとき、燃料電池以外のエネルギ出力源を用いることで、所望の動力を得ることができる。なお、燃料電池による発電の禁止は、例えば、燃料電池に供給する燃料ガスあるいは酸化ガスの少なくとも一方の供給を停止することにより行なうことができる。あるいは、燃料電池と負荷(電動機)とを接続する回路を開状態として燃料電池の端子をオープンにすることによって行なうことも可能である。ここで、上記第1の運転モードでは、所望の動力の少なくとも一部を前記内燃機関によって出力することができる。
【0008】
本発明の第1の動力出力装置において、
外気温を検出する第1の温度センサをさらに備え、
前記環境温度判断部は、前記第1の温度センサが検出した外気温が所定の温度以下の時に、前記所定の低温状態であると判断することとしても良い。このように外気温を検出することで、環境温度の状態を直接判断することができる。
【0009】
あるいは、前記燃料電池から排出される酸化ガスの排ガスの温度を反映する温度を検出する第2の温度センサをさらに備え、
前記環境温度判断部は、前記第2の温度センサが検出した前記温度が所定の温度以下の時に、前記所定の低温状態であると判断することとしてもよい。
【0010】
このように、酸化ガスの排ガスの温度を反映する温度に基づいて判断することで、酸化ガスに含まれる水蒸気が凍結するのを確実に防止することが可能となる。なお、上記第2の温度センサは、酸化排ガスのガス温そのものを検出する他に、酸化排ガスの流路を形成する配管の壁面温度を検出することとしても良い。
【0011】
このような本発明の第1の動力出力装置において、
前記複数のエネルギ出力源、あるいは前記複数のエネルギ出力源のいずれかからエネルギの供給を受けて動力を出力する動力出力源のうちの少なくとも一つにおいて生じる熱を、前記燃料電池から排出されるガスが通過する配管に伝える伝熱部をさらに備え、
前記出力制御部は、前記伝熱部による前記配管への伝熱状態を表わす所定のパラメータが、伝熱状態の不良を示す所定の値を示しており、且つ、前記環境温度判断部が所定の低温状態であると判断したときに、前記燃料電池による発電を禁止すると共に、前記燃料電池以外のエネルギ出力源を用いて所望の動力を得るように制御する第2の制御モードを有することとしても良い。
【0012】
このような構成とすれば、伝達部による配管への伝熱状態が良好であるときにはこのことによって、また、伝熱部による配管への伝熱状態が不良であるときには燃料電池による発電を禁止することによって、燃料電池から排出されるガスに含まれる水蒸気が凍結することによって生じる不都合を防止することができる。ここで、伝熱部による配管への伝熱状態が良好であるか否かは、例えば、所定の流体を用いて熱を配管に伝える場合には、この流体の温度をパラメータとして、流体温度が所定の温度以上であるか否かによって判断することができる。あるいは、同じく流体を用いて熱を伝える場合に、熱源である動力出力源側から配管側に流体を移動させるのに用いるポンプが稼働しているか否かをパラメータとして、伝熱状態を判断することとしても良い。ここで、上記第2の運転モードでは、所望の動力の少なくとも一部を前記内燃機関によって出力することができる。
【0013】
本発明の第2の動力出力装置は、燃料電池と内燃機関とを含む複数のエネルギ出力源を備えて、外部に動力を出力する動力出力装置であって、
少なくとも前記燃料電池を電源として動力を出力する電動機と、
前記複数のエネルギ出力源、あるいは前記複数のエネルギ出力源のいずれかからエネルギの供給を受けて動力を出力する動力出力源のうちの少なくとも一つにおいて生じる熱を、前記燃料電池から排出されるガスが通過する配管に伝える伝熱部と
を備えることを要旨とする。
【0014】
このような動力出力装置によれば、エネルギ出力源あるいは動力出力源のうちの少なくとも一つで生じる熱が上記配管に伝えられるため、燃料電池から排出されるガスに含まれる水蒸気が凍結することがなく、凍結によって生じる不都合を防止することができる。
【0015】
本発明の第2の動力出力装置において、前記伝熱部は、前記配管が外部に開口する開口部を含む部位に、前記熱を伝えることとしても良い。燃料電池は発電時には所定の高温となっているため、燃料電池排出されるガスは、通常は開口部に近づくほど温度が低下する。そのため、上記構成とすることで、排出されるガス中の水蒸気が凍結することに起因して生じる不都合を確実に防止することができる。
【0016】
本発明の第2の動力出力装置において、前記配管は、前記燃料電池から排出されるカソード排ガスが通過する配管であることとしても良い。カソード排ガスは、電気化学反応に伴って生じる生成水を含むため、凍結を防止することによる効果を顕著に得ることができる。
【0017】
このような本発明の第2の動力出力装置において、前記伝熱部は、前記燃料電池で生じた熱を前記配管に伝えることとしても良い。あるいは、前記伝熱部は、前記内燃機関で生じた熱を前記配管に伝えることとしても良い。燃料電池や内燃機関は定常状態では充分に高い温度で稼働するため、このような熱を伝えることで、配管内の凍結を充分に防止することが可能となる。
【0018】
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、動力出力装置を搭載する移動体などの形態で実現することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の全体構成:
B.車両の走行制御:
C.凍結防止の動作:
D.第2実施例:
E.変形例
【0020】
A.装置の全体構成:
図1は、本発明の第1実施例としてのハイブリッド車両を表わす概略構成図である。本実施例のハイブリッド車両は、エンジン10とモータ20とを動力源として備えている。図示する通り、本実施例のハイブリッド車両の動力系統は、上流側からエンジン10、入力クラッチ18、モータ20、トルクコンバータ30、および変速機100を直列に結合した構成を有している。即ち、エンジン10のクランクシャフト12は、入力クラッチ18を介してモータ20に結合している。入力クラッチ18をオン・オフすることによって、エンジン10からモータ20へ動力が伝達される状態と、エンジン10からモータ20への動力の伝達が遮断された状態とを切り替えることができる。モータ20の出力軸13は、トルクコンバータ30に結合している。トルクコンバータの出力軸14は、変速機100に結合している。変速機100の出力軸15は、ディファレンシャルギヤ16を介して車軸17に結合している。
【0021】
エンジン10は種々の熱機関を適用できるが、本実施例では通常のガソリンエンジンとした。このエンジン10は、吸気バルブおよび排気バルブの開閉タイミングを、ピストンの上下運動に対して相対的に調整可能な機構(VVT機構)を有している。これによって、エンジン10は、その回転数に応じて最も燃焼効率の良いタイミングで各バルブが開閉するように制御される。
【0022】
モータ20は、直流モータ、交流モータのいずれも適用できるが、本実施例では三相の同期モータを用いた。このモータ20は、外周面に複数個の永久磁石を有するロータ22と、回転磁界を形成するための三相コイルが巻回されたステータ24とを備える。モータ20は、ロータ22に備えられた永久磁石による磁界とステータ24の三相コイルによって形成される磁界との相互作用により回転駆動し、電動機として働く。また、ロータ22が外力によって回転させられる場合には、これらの磁界の相互作用により三相コイルの両端に起電力が生じ、発電機として働く。
【0023】
図1に示した構成では、モータ20の電源としては、燃料電池60とバッテリ50とが利用可能となっている。本実施例では、通常は主として燃料電池60を、モータ20の電源として用いることとした。バッテリ50の電力は、主として、ハイブリッド車両の制御を行う制御ユニット70や照明装置など、電力機器である補機類に供給される。モータ20を駆動する際には、トランジスタインバータとして構成される駆動回路51で生成される三相交流が用いられる。なお、ハイブリッド車両の制動時には、モータ20が既述したように発電機として働き、これによって生じた電力はバッテリ50に充電される。
【0024】
図2は、燃料電池60の構成の概略を表わす説明図である。燃料電池60は、発電の本体である燃料電池スタック60Aと、燃料ガス供給部61と、ブロワ64とを備えている。本実施例では、燃料電池スタック60Aは、固体高分子型燃料電池によって構成している。燃料ガス供給部61は、内部に水素を貯蔵し、水素ガスを燃料ガスとして燃料電池スタック60Aに供給する装置である。燃料ガス供給部61は、例えば、水素ボンベを備えることとすればよい。あるいは、水素吸蔵合金を内部に有する水素タンクを備えることとし、上記水素吸蔵合金に水素を吸蔵させることによって水素を貯蔵することとしても良い。このような燃料ガス供給部61が貯蔵する水素ガスは、水素ガス供給路62を介して燃料電池スタック60Aのアノードに供給され、電気化学反応に供される。電気化学反応で利用されなかった残りの水素ガスは、水素ガス排出路63に排出される。水素ガス排出路63は、水素ガス供給路62に接続しており、残余の水素ガスは再び電気化学反応に供される。また、ブロワ64が取り込んだ圧縮空気は、酸化ガス供給路65によって、酸化ガスとして燃料電池スタック60Aのカソードに供給される。燃料電池スタック60Aから排出されるカソード排ガスは、カソード排ガス路66に導かれて外部に排出される。なお、燃料電池60において、水素ガスあるいは空気を加湿する加湿器を、水素ガス供給路62や酸化ガス供給路65にさらに設けることとしても良い。
【0025】
あるいは、燃料電池スタック60Aに供給する燃料ガスとして、改質ガスを用いる構成も可能である。このような場合には、図2に示した燃料電池60において、燃料ガス供給部61として、水素を貯蔵する装置に代えて、改質ガスを生成する装置を備えることとすればよい。具体的には、改質反応に供する改質燃料および水を貯蔵するタンクや、改質触媒を備える改質器、さらに、改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減するための反応を促進する触媒を備える反応部などを備えることとすればよい。改質燃料としてガソリンを用いるならば、改質燃料タンクと、エンジンの燃料を貯蔵するタンクとを共通化することができる。改質燃料としては、ガソリンなどの液体炭化水素燃料の他、天然ガスなどの気体炭化水素燃料やメタノールなどのアルコール、あるいはアルデヒドのように、種々の炭化水素系燃料を用いることが可能である。
【0026】
バッテリ50としては、鉛蓄電池や、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウム2次電池など種々の2次電池を用いることができる。
【0027】
トルクコンバータ30は、流体を利用した周知の動力伝達機構である。ここでは、トルクコンバータ30の入力軸、即ちモータ20の出力軸13と、トルクコンバータ30の出力軸14との間で、一方の回転軸から他方の回転軸へと動力が伝達される。
【0028】
変速機100は、内部に複数のギヤ、クラッチ、ワンウェイクラッチ、ブレーキ等を備え、変速比を切り替えることによってトルクコンバータ30の出力軸14のトルクおよび回転数を変換して出力軸15に伝達可能な機構である。本実施例では前進5段、後進1段の変速段を実現可能な変速機を適用した。変速機100の変速段は、制御ユニット70が車速等に応じて設定する。運転者は、車内に備えられたシフトレバーを手動で操作することによって、変速段の切り替え範囲を調整することができる。シフトレバーは、パーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライブポジション(D)、および4ポジション〜Lポジションの各ポジションを選択可能である。変速段の切り替えは、各ポジションに応じて予め設定された範囲で行なわれる。
【0029】
本実施例のハイブリッド車両では、エンジン10などの動力源から出力される動力は、一部の補機類の駆動にも用いられる。図1に示す通り、エンジン10には補機駆動装置82が結合されている。ここでいう補機類には、エアコンのコンプレッサやパワーステアリング用のポンプ、燃料電池60における冷却用のポンプ等が含まれる。ここでは、エンジン10の動力を利用して駆動される補機類をまとめて補機駆動装置82として示した。補機駆動装置82は、具体的にはエンジン10のクランクシャフトにプーリやベルトを介して結合されており、クランクシャフトの回転動力によって駆動される。
【0030】
補機駆動装置82には、また、補機駆動用モータ80も結合されている。補機駆動用モータ80は、直流モータ、交流モータのいずれも適用できる。本実施例では、三相同期モータとした。補機駆動用モータ80は、トランジスタインバータとして構成された駆動回路52で、バッテリ50および燃料電池60を電源として生成された三相交流により回転駆動される。エンジン10が運転を停止しているときは、補機駆動用モータ80により、補機駆動装置82を駆動することができる。このときは、負荷軽減のため、クラッチ19が開放される。また、補機駆動用モータ80は、エンジン10の動力によって発電する発電機としても機能することとしても良い。こうして発電された電力は、バッテリ50に充電することができる。
【0031】
駆動回路51、52と各電源との間には、接続状態を3カ所に切り替え可能な切り替えスイッチ53、54が設けられている。切り替えスイッチ54の動作により、燃料電池60は、駆動回路52に接続された状態(図中の回路a)、駆動回路51に接続された状態(図中の回路b)、バッテリ50に接続された状態(図中の回路c)の3通りの接続状態を実現することができる。同様に、切り替えスイッチ53の動作により、バッテリ50は、接続先を駆動回路51、駆動回路52、燃料電池60の3通りに切り替えることができる。
【0032】
本実施例のハイブリッド車両では、エンジン10、モータ20、トルクコンバータ30、変速機100、補機駆動用モータ80等の動作は、制御ユニット70が制御している。制御ユニット70は、内部にCPU、RAM,ROM等を備えるマイクロコンピュータであり、ROMに記録されたプログラムに従い、CPUが後述する種々の制御処理を行う。制御ユニット70には、制御の実行上必要な種々の信号が入力される。入力される信号としては、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、パーキングブレーキなどの各操作部の状態を示す信号や、エンジン10用のガソリン残量を検出する信号や、車速センサからの信号などが挙げられる。さらに、本実施例のハイブリッド車両は、外気温を検出する外気温センサ40を備えており、この外気温センサ40における検出信号も入力される。その他種々のセンサからの信号が制御ユニット70に入力されるが、ここでは図示を省略した。
【0033】
また、本実施例のハイブリッド車両では、エンジン10の運転状態を制御するために、燃料噴射制御電子制御装置(以下EFIECU、図示せず)が設けられている。EFIECUは、内部にCPU、ROM、RAMなどを有するマイクロコンピュータであり、CPUがROMに記録されたプログラムに従い、エンジン10の燃料噴射その他の制御を実行する。これらの制御を可能とするために、EFIECUにはエンジン10の運転状態を示す種々のセンサが接続されると共に、EFIECUは、制御ユニット70と接続して互いに情報のやり取りが可能となっている。
【0034】
B.車両の走行制御:
次に、本実施例のハイブリッド車両の、走行に関わる一般的な動作について説明する。本実施例のハイブリッド車両では、制御ユニット70は、車両の走行状態、即ち車速およびトルクに応じて、動力源であるエンジン10とモータ20とを使い分ける制御を行なう。両者の使い分けは予めマップとして設定され、制御ユニット70内のROMに記憶されている。
【0035】
図3は車両の走行状態と動力源との関係を示す説明図である。図3では、運転者がシフトポジションとしてDポジションを選択しているときに行なわれる制御を表わす。図中の領域MGは、モータ20を動力源として走行する領域である。領域MG外側の領域EGは、エンジン10を動力源として走行する領域である。以下、前者をEV走行と呼び、後者をエンジン走行と呼ぶものとする。通常のガソリンエンジンであるエンジン10は、高速走行時に比べて低速走行時にはエネルギ効率が低下するという性質を有している。本実施例のハイブリッド車両では、このような低速走行時にはエンジン10に代えてモータ20から駆動力を得ることによって、車両全体としてのエネルギ効率の低下を抑え、燃費の向上を図っている。なお、図1の構成によれば、エンジン10とモータ20の双方を動力源として走行することも可能ではあるが、本実施例では、このような走行領域は設けていない。
【0036】
図示する通り、本実施例のハイブリッド車両はEV走行で発進する。このような領域では、入力クラッチ18をオフにして走行する。EV走行により発進した車両が図3のマップにおける領域MGと領域EGの境界近傍の走行状態に達した時点で、制御ユニット70は、入力クラッチ18をオンにするとともに、エンジン10を始動する。入力クラッチ18をオンにすると、エンジン10はモータ20により回転させられる。制御ユニット70は、エンジン10の回転数が所定値まで増加したタイミングで燃料を噴射し点火する。こうしてエンジン10が始動して以後、領域EG内ではエンジン10のみを動力源として走行する。領域EGでの走行が開始されると、制御ユニット70は駆動回路51,52のトランジスタを全てシャットダウンする。この結果、モータ20は単に空回りした状態となる。
【0037】
制御ユニット70は、このように車両の走行状態に応じて動力源を切り替える制御を行うとともに、変速機100の変速段を切り替える処理も行う。既述したように、図3は、シフトポジションがDポジションのときのマップであるが、制御ユニット70は、その他のすべてのシフトポジションに関しても同様に、変速段の切り替えおよび動力源の切り替えを行なうためのマップを備えている。図3に示すように、制御ユニット70は、車速が増すにつれて変速比が小さくなるように変速段の切り替えを実行する。
【0038】
なお、図3では、車両の走行状態に応じてEV走行とエンジン走行とを使い分ける場合のマップを示したが、本実施例の制御ユニット70は、全ての領域をエンジン走行で行う場合のマップも備えている。このようなマップは、EV走行とエンジン走行とを使い分ける場合のマップにおいて、EV走行の領域(領域MG)を除いたものとなっている。制御ユニット70は、通常はEV走行とエンジン走行とを使い分ける制御を行ない、後述するように燃料電池60を稼働させない制御を行なうときのように、EV走行に必要な電力を確保できない場合には、エンジン走行のみを行なうよう制御する。
【0039】
また、EV走行とエンジン走行との使い分けは、さらに細かい走行条件を考慮したマップを予め備えてこれを参照することとしても良い。図4は、EV走行とエンジン走行とを使い分ける際に用いることができる他のマップを例示する説明図である。図4において、曲線CE1〜CE3はエンジン走行を行なうときの運転効率を示すマップである。エンジン走行を行なうときの運転効率は、負荷(出力)に応じて変化すると共に、同じ負荷であっても、エンジン水温や過給器の作動有無や空燃比などの運転状態によっても変化する。これらの運転状態に応じて、図中の曲線CE1〜CE3に示すように、エンジン走行の運転効率を与えるマップは複数用意される。同様に、図4において、曲線C1〜C3は燃料電池を用いたEV走行を行なう際の運転効率を示すマップである。EV走行を行なうときの運転効率は、負荷に応じて変化すると共に、燃料電池の温度やモータ20の温度などの運転状態によっても変化する。これらの運転状態に応じて、図中の曲線C1〜C3に示すように、EV走行の運転効率を与えるマップは複数用意される。このようなマップは、予め実験的または解析的に設定される。これらのマップに基づき、そのときの走行条件に応じたエンジン走行のマップとEV走行のマップを比較して、運転効率のより優れた方の走行を選択すればよい。
【0040】
あるいは、そのときの走行状態に基づいて、エンジン10の熱機関としての運転効率や、燃料電池の発電効率、さらにエンジン10の出力動力やモータ20の出力動力を車軸に伝える際の動力伝達効率などを用いて、それぞれの走行を選択したときの運転効率を算出し、どちらの走行が有利であるかを判断することとしても良い。
【0041】
C.凍結防止の動作:
次に、本発明のハイブリッド車両において、凍結防止のために燃料電池60の停止をすべきであるか否かを判断する動作について説明する。図5は、燃料電池60の停止の要否を判断する処理に関係する回路構成を示すブロック図である。制御ユニット70には、上記処理を行なうために、環境温度判断部72と出力制御部74とが設けられている。なお、本実施例では、図5に示した機能ブロックは、ソフトウエア的に構成することとしたが、ハードウエア的に構成することとしても構わない。
【0042】
また、図6は、本実施例のハイブリッド車両において、制御ユニット70によって所定の間隔で繰り返し実行される凍結防止処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンが開始されると、制御ユニット70のCPUが備える環境温度判断部72は、外気温センサ40における検出信号を取得する(ステップS100)。外気温センサ40は、既述したように外気温を検出するセンサであり、環境温度判断部は、これによって外気温に関する情報を取得する。
【0043】
ステップS100で外気温情報を取得すると、次に、環境温度判断部72は、外気温が所定の基準温度以下であるか否かを判断する(ステップS110)。ここで、ステップS110で判断に用いる基準温度は、燃料電池60から排出されるガスに含有される水(水蒸気)が凍結する可能性がある温度として予め設定した温度である。基準温度は、約0℃、例えば−5℃〜5℃の範囲に設定することができる。
【0044】
環境温度判断部72が、ステップS110において外気温が基準温度を超えると判断したときには、この判断は出力制御部74に伝えられ、出力制御部74は、効率に基づいた通常の制御を開始して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。すなわち、既述したように予め設定したマップを参照する等により、EV走行とエンジン走行のうちの運転効率の高い方の走行を選択して、選択した走行により所望の動力が得られるように各部を制御する。ここで、ステップS110において外気温が基準温度を超えると判断しているため、エンジン走行が選択される場合であっても、補機に電力を供給する電源として燃料電池60を用いるために燃料電池60を駆動することができる。さらに、EV走行とエンジン走行との使い分けを行なう際には、所望の動力を出力するときの運転効率に基づくだけでなく、補機類での要求電力を加えた負荷全体を出力する際の効率を考慮して、上記走行の使い分けを行なうこととしても良い。通常は、燃料電池の燃料の残量(水素残量あるいは改質燃料の残量)や、バッテリ50における残存容量(SOC)をさらに考慮して、EV走行とエンジン走行との使い分けを行なう。
【0045】
ステップS110において、外気温が基準温度以下であると判断されると、この判断は出力制御部74に伝えられ、出力制御部74は、燃料電池60を用いない第1の制御モードによる制御を行なって(ステップS130)、本ルーチンを終了する。ステップS130における第1の制御モードによる制御では、燃料電池60による発電は禁止して、所望の走行状態を実現するために要する動力はエンジン10が出力し、補機類が要する電力はバッテリ50が供給するように、各部を制御する。ここで、燃料電池60による発電の禁止は、例えば、燃料電池スタック60Aに供給する燃料ガスあるいは酸化ガスの少なくとも一方の供給を停止することにより行なうことができる。すなわち、燃料ガス供給部61による水素ガスの供給を停止したり、ブロワ64の駆動を停止したりすることにより行なうことができる。あるいは、燃料電池スタック60Aと負荷(電動機)とを接続する回路を開状態として燃料電池スタック60Aの端子をオープンにすることによって行なうことも可能である。
【0046】
以上のように構成された第1実施例のハイブリッド車両によれば、外気温が所定の基準値以下になるときには、燃料電池60による発電を禁止するため、燃料電池スタック60Aから排出されるガスに含まれる水蒸気が凍結することで生じる不都合を防止することができる。このとき、燃料電池60の運転を禁止する場合にも、所望の走行状態を実現するのに要する動力はエンジン10から出力させるため、所望の動力を出力させて車両の走行を続行することができる。
【0047】
D.第2実施例:
図7は、第2実施例のハイブリッド車両を表わす概略構成図である。第2実施例のハイブリッド車両において、図1に示した第1実施例のハイブリッド車両と共通する部分については説明を省略する。図7に示すように、第2実施例のハイブリッド車両は、冷却水路90、ポンプ92およびラジエータ94を備える冷却装置を有している。この冷却装置は、燃料電池スタック60Aおよびモータ20の温度を所望の範囲に制御するために働く。冷却水路90は、モータ20および燃料電池スタック60Aの内部と、ラジエータ94を通過するように形成されている。そして冷却水は、ポンプ92によって冷却水路90内を通過し、ラジエータで放熱することによって、モータ20および燃料電池スタック60Aの冷却を行なう。ポンプ92は、既述した補機駆動装置82によって駆動される。
【0048】
また、冷却水路90は、その一部分が、燃料電池60が備えるカソード排ガス路66の一部分と隣接するように配設されている。そのため、冷却水路90におけるこのような部分内を、モータ20および燃料電池スタック60Aと熱交換して昇温した冷却水が通過することによって、カソード排ガス路66を加熱可能となっている。図8に、冷却水路90の一部分とカソード排ガス路66の一部分とが隣接するように配設されている様子を模式的に示す。また、カソード排ガス路66には、カソード排ガス路66の温度を検出する温度センサ96が設けられている。温度センサ96の検出信号は、制御ユニット70に伝えられる。
【0049】
以上のように構成された第2実施例のハイブリッド車両によれば、モータ20および燃料電池スタック60Aで生じた熱によってカソード排ガス路66が加熱されるため、カソード排ガスに含まれる水蒸気が凍結することで生じる不都合を防止することができる。すなわち、負荷要求や運転効率を考慮してEV走行とエンジン走行とを使い分ける通常の制御を低温環境下において行なっても、上記加熱を行なうことによって、水蒸気の凍結による不都合を防ぐことができる。また、第2実施例のハイブリッド車両によれば、カソード排ガス路66を加熱することによって、カソード排ガス路66の排出口(外部にカソード排ガスを放出する開口部)付近に氷が堆積してしまうのを抑えることもできる。
【0050】
なお、このとき、カソード排ガス路66において、冷却水路90が伝える熱によって加熱される部分は、カソード排ガス路66の排出口の近傍とすることが好ましい。燃料電池スタック60Aは、発電時には所定の高温となっているため、燃料電池スタック60Aから排出されるカソード排ガスは、通常は排出口に近づくほど温度が低下する。そのため、カソード排ガス路66の排出口近傍を加熱することで、カソード排ガス中の水蒸気が凍結することに起因して生じる不都合を確実に防止することができる。
【0051】
冷却水路90の一部分とカソード排ガス路66の一部分とを隣接させるための形状は、種々の形状が可能である。図8に示したように両者を接触させつつ互いに平行に配設する他、例えば、カソード排ガス路66に冷却水路90を巻き付けるように配設することとしても良い。冷却水路90内を流れる冷却水の有する熱を、カソード排ガス路66に伝えることができればよい。
【0052】
また、図7に示したハイブリッド車両では、カソード排ガス路66を加熱する冷却水路90は、燃料電池スタック60Aとモータ20の両方を経由することとしたが、いずれか一方のみを経由する冷却水路を用いて加熱を行なっても良い。あるいは、冷却水路90をエンジン10を経由するように構成して、エンジン10で生じる熱を用いてカソード排ガス路66を加熱することとしても良い。また、エンジン10から排出される排ガスを用いてカソード排ガス路66を加熱することとしても良い。燃料電池と内燃機関とを含む複数のエネルギ出力源を備えるエネルギ出力装置において、複数のエネルギ出力源、あるいは複数のエネルギ出力源のいずれかからエネルギの供給を受けて動力を出力する動力出力源のうちの少なくとも一つにおいて生じる熱を、カソード排ガス路66に伝えることとすれば、同様の効果を得ることができる。
【0053】
また、燃料電池スタック60A、モータ20、エンジン10等の高温部から排出される流体流路を分岐させ、昇温した流体の一部を用いてカソード排ガス路66を加熱することも可能である。あるいは、上記昇温した流体の流路において、カソード排ガス路66と熱交換を行なう部分をバイパスする流路を設けることとしてもよい。このような場合には、外気温センサ40が検出した外気温あるいは温度センサ96が検出したカソード排ガス路66の温度が所定の温度よりも低く、凍結のおそれがある場合にだけ、上記昇温した流体を用いてカソード排ガス路66を加熱することとすれば良い。なお、温度センサ96は、カソード排ガス路66の壁面温度を検出するほか、カソード排ガスのガス温そのものを検出することとしても良く、カソード排ガスの温度を反映する温度を検出できればよい。
【0054】
上記第2実施例では、カソード排ガス路66を加熱して、カソード排ガスに含まれる水蒸気が凍結するのを防止している。カソード排ガスは、電気化学反応に伴って生じる生成水を含有しているため、その凍結を防止する効果が大きいが、燃料電池60から排出されるガスであって水蒸気を含有する他のガスの流路を、加熱する場合にも同様の効果を得ることができる。第2実施例のハイブリッド車両では、燃料電池スタック60Aに供給する燃料ガスとして水素ガスを用いているため、図2に示すようにアノード排ガスは再び燃料ガスとして燃料電池スタック60Aに供給している。ここで、水素を含有するアノード排ガスの少なくとも一部を燃焼させて何らかの熱源として用い、その燃焼ガスを外部に排出する構成も可能である。このような場合に、上記燃焼ガスの流路を第2実施例と同様に加熱すれば、燃焼ガスに含まれる水蒸気が凍結することによる不都合を防止することができる。
【0055】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0056】
E1.変形例1:
図7に示したハイブリッド車両において第1実施例と第2実施例とを組み合わせ、カソード排ガス路66を加熱する動作と、外気温が低いときには燃料電池60を停止する動作とを組み合わせることとしても良い。図9は、このようなハイブリッド車両において制御ユニット70で繰り返し実行される凍結防止処理ルーチンを表わすフローチャートである。
【0057】
本ルーチンが開始されると、制御ユニット70は、冷却水路90内を流れる冷却水によるカソード排ガス路66の加熱が行なわれているかどうかを判断する(ステップS200)。ステップS200の判断は、例えば、ポンプ92が作動しているか否かによって判断することができる。このような場合には、ポンプ92は、燃料電池スタック60Aあるいはモータ20の温度が所定の温度以上となったときに駆動されることとすればよい。あるいは、冷却水路90内の冷却水温度を検出して、この温度が所定の基準温度以上であるときに、冷却水によるカソード排ガス路66の加熱が行なわれていると判断することとしても良い。
【0058】
ステップS200において、カソード排ガス路66の加熱が行なわれていないと判断されると、その後は、図6に示したステップS100以下と同様の工程であるステップS300以下の工程を実行し、本ルーチンを終了する。これにより、外気温が所定の基準温度以下である場合には、出力制御部74は、燃料電池の稼働を禁止する第2の制御モードによる制御を行なって(ステップS330)、本ルーチンを終了する。この第2の制御モードでは、既述した第1の制御モードと同様に、燃料電池60による発電を禁止しつつ、所望の走行状態を実現するために要する動力はエンジン10が出力し、補機類が要する電力はバッテリ50が供給するように、各部を制御する。また、外気温が基準温度を超える場合には、負荷と運転効率に基づいた通常の制御を行なって(ステップS320)、本ルーチンを終了する。ステップS200において、カソード排ガス路66の加熱が行なわれていると判断されるときにも、ステップS320に移行して通常の制御を行ない、本ルーチンを終了する。
【0059】
このような構成とすれば、カソード排ガス路66の加熱が行なわれているときにはこれにより、行なわれておらず外気温が低いときには燃料電池60の稼働を禁止することにより、カソード排ガスに含まれる水蒸気が凍結するのを防止することができる。例えば、ハイブリッド車両の始動時においては、燃料電池スタック60Aなどカソード排ガス路66を加熱するための熱源の暖機が終了するまでは、燃料電池の稼働を禁止することによって凍結を防止し、上記熱源の暖機が終了した後は、カソード排ガス路66を加熱することで凍結を防止することができる。これによって、ハイブリッド車両の稼働中は、車両の始動時から継続して凍結防止を図ることができる。
【0060】
E2.変形例2:
既述した実施例では、燃料電池60とバッテリ50とは、共に、モータ20に対しても補機駆動用モータ80に対しても電力を供給可能としたが、異なる構成としても良い。例えば、モータ20は設けず、車両の駆動力はエンジン10によって発生することとし、燃料電池60およびバッテリ50は、補機駆動用モータ80に対してのみ電力を供給することとしても良い。このような構成とすれば、所望の動力は常にエンジン10によって出力される。そして、外気温が所定の基準温度以下であると判断されたときには、燃料電池60の稼働を禁止して、バッテリ50が補機に対して電力を供給することとすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるハイブリッド車両の構成の概略を表わす説明図である。
【図2】燃料電池60の構成の概略を表わす説明図である。
【図3】車両の走行状態と動力源との関係を示す説明図である。
【図4】EV走行とエンジン走行とを使い分ける際に用いることができる他のマップを例示する説明図である。
【図5】燃料電池60の停止の要否を判断する処理に関係する回路構成を示すブロック図である。
【図6】凍結防止処理ルーチンを表わすフローチャートである。
【図7】第2実施例のハイブリッド車両を表わす概略構成図である。
【図8】冷却水路90の一部とカソード排ガス路66の一部とが隣接するように配設されている様子を模式的に示す説明図である。
【図9】凍結防止処理ルーチンを表わすフローチャートである。
【符号の説明】
10…エンジン
12…クランクシャフト
13,14,15…出力軸
16…ディファレンシャルギヤ
17…車軸
18…入力クラッチ
19…クラッチ
20…モータ
22…ロータ
24…ステータ
30…トルクコンバータ
40…外気温センサ
50…バッテリ
51,52…駆動回路
53,54…スイッチ
60…燃料電池
60A…燃料電池スタック
61…燃料ガス供給部
62…水素ガス供給路
63…水素ガス排出路
64…ブロワ
65…酸化ガス供給路
66…カソード排ガス路
70…制御ユニット
72…環境温度判断部
74…出力制御部
80…補機駆動用モータ
82…補機駆動装置
90…冷却水路
92…ポンプ
94…ラジエータ
96…温度センサ

Claims (12)

  1. 燃料電池と内燃機関とを含む複数のエネルギ出力源を備えて、外部に動力を出力する動力出力装置であって、
    少なくとも前記燃料電池を電源として動力を出力する電動機と、
    前記動力出力装置を使用する環境温度に関する情報に基づいて、前記動力出力装置を使用する環境が、所定の低温状態であるか否かを判断する環境温度判断部と、
    前記環境温度判断部が、所定の低温状態であると判断したときに、前記燃料電池による発電を禁止すると共に、前記燃料電池以外のエネルギ出力源を用いて所望の動力を得るように制御する第1の制御モードを有する出力制御部と
    を備える動力出力装置。
  2. 請求項1記載の動力出力装置であって、
    外気温を検出する第1の温度センサをさらに備え、
    前記環境温度判断部は、前記第1の温度センサが検出した外気温が所定の温度以下の時に、前記所定の低温状態であると判断する
    動力出力装置。
  3. 請求項1記載の動力出力装置であって、
    前記燃料電池から排出される酸化ガスの排ガスの温度を反映する温度を検出する第2の温度センサをさらに備え、
    前記環境温度判断部は、前記第2の温度センサが検出した前記温度が所定の温度以下の時に、前記所定の低温状態であると判断する
    動力出力装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記第1の運転モードは、所望の動力の少なくとも一部を前記内燃機関が出力するように制御する運転モードである
    動力出力装置。
  5. 請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記複数のエネルギ出力源、あるいは前記複数のエネルギ出力源のいずれかからエネルギの供給を受けて動力を出力する動力出力源のうちの少なくとも一つにおいて生じる熱を、前記燃料電池から排出されるガスが通過する配管に伝える伝熱部をさらに備え、
    前記出力制御部は、前記伝熱部による前記配管への伝熱状態を表わす所定のパラメータが、伝熱状態の不良を示す所定の値を示しており、且つ、前記環境温度判断部が所定の低温状態であると判断したときに、前記燃料電池による発電を禁止すると共に、前記燃料電池以外のエネルギ出力源を用いて所望の動力を得るように制御する第2の制御モードを有する
    動力出力装置。
  6. 請求項5記載の動力出力装置であって、
    前記第2の運転モードは、所望の動力の少なくとも一部を前記内燃機関が出力するように制御する運転モードである
    動力出力装置。
  7. 燃料電池と内燃機関とを含む複数のエネルギ出力源を備えて、外部に動力を出力する動力出力装置であって、
    少なくとも前記燃料電池を電源として動力を出力する電動機と、
    前記複数のエネルギ出力源、あるいは前記複数のエネルギ出力源のいずれかからエネルギの供給を受けて動力を出力する動力出力源のうちの少なくとも一つにおいて生じる熱を、前記燃料電池から排出されるガスが通過する配管に伝える伝熱部と
    を備える動力出力装置。
  8. 請求項5または7記載の動力出力装置であって、
    前記伝熱部は、前記配管が外部に開口する開口部を含む部位に、前記熱を伝える
    動力出力装置。
  9. 請求項5ないし8いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記配管は、前記燃料電池から排出されるカソード排ガスが通過する配管である
    動力出力装置。
  10. 請求項5ないし9いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記伝熱部は、前記燃料電池で生じた熱を前記配管に伝える
    動力出力装置。
  11. 請求項5ないし9いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記伝熱部は、前記内燃機関で生じた熱を前記配管に伝える
    動力出力装置。
  12. 移動体であって、
    請求項1ないし11いずれか記載の動力出力装置を備え、
    駆動のための動力として前記動力出力装置が出力する動力を用いる
    移動体。
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