JP2000303836A - 燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムおよびこれを備える自動車 - Google Patents

燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムおよびこれを備える自動車

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JP2000303836A JP2000024140A JP2000024140A JP2000303836A JP 2000303836 A JP2000303836 A JP 2000303836A JP 2000024140 A JP2000024140 A JP 2000024140A JP 2000024140 A JP2000024140 A JP 2000024140A JP 2000303836 A JP2000303836 A JP 2000303836A
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internal combustion
combustion engine
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに昇温特性と負荷−効率特性の異なる燃
料電池と内燃機関とを組み合わせてシステム全体の効率
を向上する。 【解決手段】 燃料電池50の始動時には、温度調節装
置80の循環管路81内に水をエンジン30,改質器4
0,燃料電池50の順に流してエンジン30が発生する
熱により改質器40や燃料電池50を加温すると共に、
エンジン30の排ガスの熱により改質器40に供給する
メタノール水溶液を加温する。この結果、改質器40や
燃料電池50を早期に定常運転状態にすることができ
る。燃料電池50が定常運転状態のときには、循環管路
81内の水を燃料電池50,改質器40,エンジン30
の順に流してこれらを冷却する。冷却系統を複数持つ必
要がないからシステムをコンパクトにすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池と内燃機
関のハイブリッドシステムおよびこれを備える自動車に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の燃料電池と内燃機関のハ
イブリッドシステムとしては、共通の燃料により動作す
る燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステム(例え
ば、特開昭50−31516号公報など)や、改質され
た燃料により発電する燃料電池と改質される前の原料や
改質された燃料により動作する内燃機関とを備えるハイ
ブリッドシステム(例えば、実開平6−48170号公
報など)が提案されている。前者のハイブリッドシステ
ムは、水素と酸素を燃料とする燃料電池とこの燃料電池
により発電された電力を用いて動力を出力するモータと
水素を燃料として動作する水素エンジンとを備え、水素
エンジンから出力される動力では動力が不足するときに
モータから動力を出力することによりNOXの低減など
を図ることができるとされている。後者のハイブリッド
システムは、完全に改質できなかった燃料や燃料電池通
過後の未使用燃料を燃料として動作可能な内燃機関を備
え、これらを内燃機関に導入して動力を得て発電機を動
作させることにより発電効率を向上させることができる
とされている。また、後者のハイブリッドシステムで
は、内燃機関の排気を改質器に導入して改質器に必要な
熱源を排気からまかなうとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のハイブリッドシステムでは、燃料電池の運転が水素エ
ンジンの補助的なものであったり、逆に内燃機関が燃料
電池の補助的なものであったりするから、システムとし
ての最適な効率を得ることができないといった問題があ
った。実開平6−48170号公報記載のハイブリッド
システムでは内燃機関の排気を改質器の熱源として用い
るとされているものの、内燃機関の出力は燃料電池の出
力に従属的であり、ハイブリッドシステムとしての最適
効率を得られないという問題があった。
【0004】本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッ
ドシステムは、システムとしての効率を向上させること
を目的の一つとする。また、本発明の燃料電池と内燃機
関のハイブリッドシステムは、熱的収支に関する効率を
向上させることを目的の一つとする。本発明の自動車
は、ハイブリッドシステムの暖機を適正に行なうことを
目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムは、
上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手
段を採った。
【0006】本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッ
ドシステムは、燃料の供給を受けて発電する燃料電池と
内燃機関のハイブリッドシステムであって、前記燃料電
池と前記内燃機関とが関連して該燃料電池と該内燃機関
の少なくとも一方の温度を調節する温度調節手段を備え
ることを要旨とする。
【0007】この本発明の燃料電池と内燃機関のハイブ
リッドシステムでは、調節手段が、燃料電池と内燃機関
とが関連して燃料電池と内燃機関の少なくとも一方の温
度を調節するから、一方の負荷状態に制約されることな
く、燃料電池と内燃機関との双方を適温状態に効率よく
維持できる。その結果、要求負荷変動に応じて任意に最
適な燃料電池と内燃機関との出力比を選択できる。な
お、「燃料」には、燃料電池のアノードに供給される炭
化水素系の燃料や水素系の燃料などが含まれるほか、燃
料電池のカソードに供給される酸素を含有する酸化ガス
系の燃料(例えば、空気)なども含まれる。
【0008】こうした本発明の燃料電池と内燃機関のハ
イブリッドシステムにおいて、前記温度調節手段は、前
記燃料電池と熱交換すると共に前記内燃機関と熱交換す
る熱交換手段を備えるものとすることもできる。こうす
れば、燃料電池と内燃機関とによる熱交換により、互い
に昇温特性と負荷−効率特性の異なる燃料電池と内燃機
関とを組み合わせてシステム全体の効率を向上させるこ
とができる。
【0009】こうした温度調節手段が熱交換手段を備え
る本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステム
において、原料を改質して前記燃料を生成する改質手段
を備え、前記熱交換手段は前記改質手段とも熱交換する
手段であるものとすることもできる。こうすれば、それ
ぞれ昇温特性と負荷−効率特性の異なる燃料電池と内燃
機関と改質手段とを組み合わせてシステム全体の効率を
向上させることができる。ここで、「原料」は、燃料電
池のアノードに供給される炭化水素系の燃料や水素系の
燃料の原料となるものの意である。
【0010】また、温度調節手段が熱交換手段を備える
本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムに
おいて、前記温度調節手段は、前記燃料電池を始動する
とき、前記熱交換手段により前記内燃機関と熱交換して
得られる熱を用いて該燃料電池が加温されるよう該熱交
換手段を制御する始動時制御手段を備えるものとするこ
ともできる。こうすれば、燃料電池を迅速に定常運転状
態にすることができる。
【0011】さらに、温度調節手段が熱交換手段を備え
ると共に改質手段を備える本発明の燃料電池と内燃機関
のハイブリッドシステムにおいて、前記温度調節手段
は、前記燃料電池と前記改質手段とを始動するとき、前
記熱交換手段により前記内燃機関と熱交換して得られる
熱を用いて前記燃料電池と前記改質手段とが加温される
よう該熱交換手段を制御する始動時制御手段を備えるも
のとすることもできる。こうすれば、燃料電池や改質手
段を迅速に定常運転状態にすることができる。この態様
の本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステム
において、前記熱交換手段は、加温媒体として作用する
熱交換媒体を前記内燃機関から前記改質手段,前記燃料
電池の順に流す流路を備えるものとすることもできる。
こうすれば、より高い温度で改質手段を加温できると共
に燃料電池をも加温することができる。
【0012】あるいは、温度調節手段が熱交換手段を備
える本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステ
ムにおいて、前記温度調節手段は、前記燃料電池が運転
されているときには、前記熱交換手段により該燃料電池
が冷却されるよう該熱交換手段を制御する第1運転時制
御手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、
熱交換手段により燃料電池を冷却することができる。
【0013】また、温度調節手段が熱交換手段を備える
と共に改質手段を備える本発明の燃料電池と内燃機関の
ハイブリッドシステムにおいて、前記温度調節手段は、
前記燃料電池と前記改質手段とが運転されているときに
は、前記熱交換手段により該燃料電池と該改質手段とが
冷却されるよう該熱交換手段を制御する第2運転時制御
手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、熱
交換手段により燃料電池と改質手段とを冷却することが
できる。
【0014】温度調節手段が熱交換手段を備える本発明
の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムにおい
て、前記温度調節手段は、前記内燃機関が運転されてい
るときには、前記熱交換手段により該内燃機関が冷却さ
れるよう該熱交換手段を制御する第3運転時制御手段を
備えるものとすることもできる。こうすれば、熱交換手
段により内燃機関を冷却することができる。
【0015】温度調節手段が熱交換手段を備える本発明
の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムにおい
て、前記温度調節手段は、前記燃料電池と前記内燃機関
とが運転されているときには、前記熱交換手段により該
燃料電池と該内燃機関とが冷却されるよう該熱交換手段
を制御する第4運転時制御手段を備えるものとすること
もできる。こうすれば、熱交換手段により燃料電池と内
燃機関とを冷却することができる。この態様の本発明の
燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムにおいて、
前記熱交換手段は、冷却媒体として作用する熱交換媒体
を前記燃料電池,前記内燃機関の順に流す流路を備える
ものとすることもできる。こうすれば、燃料電池を低い
温度に冷却することができると共に、内燃機関を冷却す
ることができる。
【0016】温度調節手段が熱交換手段を備えると共に
改質手段を備える本発明の燃料電池と内燃機関のハイブ
リッドシステムにおいて、前記温度調節手段は、前記燃
料電池と前記改質手段と前記内燃機関とが運転されてい
るときには、前記熱交換手段により該燃料電池と該内燃
機関と前記改質手段とが冷却されるよう該熱交換手段を
制御する第5運転時制御手段を備えるものとすることも
できる。こうすれば、熱交換手段により燃料電池と改質
手段と内燃機関とを冷却することができる。この態様の
本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムに
おいて、前記熱交換手段は、冷却媒体として作用する熱
交換媒体を前記燃料電池,前記改質手段,前記内燃機関
の順に流す流路を備えるものとすることもできる。こう
すれば、燃料電池を低い温度に冷却することができると
共に改質手段を燃料電池より高い温度で冷却することが
でき、さらに内燃機関をも冷却することができる。
【0017】これら温度調節手段が熱交換手段を備える
本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムに
おいて、前記熱交換手段に用いられる熱交換媒体は水で
あるものとすることもできる。
【0018】また、温度調節手段が熱交換手段を備える
と共に改質手段を備える本発明の燃料電池と内燃機関の
ハイブリッドシステムにおいて、前記熱交換手段に用い
られる熱交換媒体は前記改質手段に供給する前記原料を
含む液体であるものとすることもできる。こうすれば、
改質手段に供給する原料を含む液体を加温することがで
き、システムの熱的収支の効率を向上させることができ
る。この態様の本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリ
ッドシステムにおいて、前記燃料電池は、前記熱交換媒
体と熱交換する部位が絶縁処理されてなるものとするこ
ともできる。こうすれば、熱交換手段による熱交換を燃
料電池による発電と電気的に無縁のものとすることがで
きる。
【0019】また、本発明の燃料電池と内燃機関のハイ
ブリッドシステムにおいて、前記内燃機関から出力され
る動力により駆動されて発電する発電手段を備え、前記
温度調節手段は、前記燃料電池を始動するとき前記発電
手段により発電された電力を用いて該燃料電池を加温す
る加温手段を備えるものとすることもできる。こうすれ
ば、燃料電池を迅速に定常運転状態にすることができ
る。この態様の本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリ
ッドシステムにおいて、前記加温手段は、前記燃料電池
に供給される燃料を加温することにより該燃料電池を加
温する手段であるものとすることもできる。
【0020】また、改質手段を備える本発明の燃料電池
と内燃機関のハイブリッドシステムにおいて、前記内燃
機関から出力される動力により駆動されて発電する発電
手段を備え、前記温度調節手段は、前記改質手段を始動
するとき、前記発電手段により発電された電力を用いて
該改質手段を加温する加温手段を備えるものとすること
もできる。こうすれば、改質手段を迅速に定常運転状態
にすることができる。この態様の本発明の燃料電池と内
燃機関のハイブリッドシステムにおいて、前記加温手段
は、前記改質手段に供給される原料を加温することによ
り該改質手段を加温する手段であるものとすることもで
きる。
【0021】本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッ
ドシステムにおいて、前記内燃機関から排出される排ガ
スを動力源として駆動し、前記燃料電池に前記燃料を供
給する燃料供給手段を備えるものとすることもできる。
こうすれば、内燃機関から排出される排ガスのエネルギ
を有効に用いることになるから、システムとしての効率
を向上させることができる。なお、「燃料」には、前述
したように、燃料電池のアノードに供給される炭化水素
系の燃料や水素系の燃料などが含まれるほか、燃料電池
のカソードに供給される酸素を含有する酸化ガス系の燃
料(例えば、空気)なども含まれる。
【0022】本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッ
ドシステムにおいて、前記燃料電池の状態を検出する燃
料電池状態検出手段と、前記燃料電池状態検出手段によ
り検出される燃料電池の状態に基づいて前記内燃機関の
暖機を制御する暖機制御手段とを備えるものとすること
もできる。こうすれば、燃料電池の状態に応じて内燃機
関の暖機を制御することができる。この態様の本発明の
燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムにおいて、
前記暖機制御手段は、前記燃料電池の状態に基づいて前
記内燃機関のアイドル回転数を制御する手段であるもの
とすることもできる。
【0023】こうしたアイドル回転数を制御する態様の
本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムに
おいて、前記燃料電池状態検出手段は前記燃料電池から
の発熱可能量を検出する手段を含み、前記暖機制御手段
は、前記燃料電池状態検出手段により検出された前記燃
料電池からの発熱可能量が大きいほど前記アイドル回転
数の初期値を小さく設定して制御する手段であるものと
することもできる。
【0024】また、アイドル回転数を制御する態様の本
発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムにお
いて、前記内燃機関の温度を検出する内燃機関温度検出
手段を備え、前記暖機制御手段は、前記内燃機関温度検
出手段により検出された温度に基づいて前記アイドル回
転数を制御する手段であるものとすることもできる。
【0025】本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッ
ドシステムにおいて、駆動軸に動力を出力可能な電動機
を備え、前記内燃機関は前記駆動軸に動力を出力可能に
該駆動軸に接続されてなるものとすることもできる。こ
うすれば、電動機と内燃機関から駆動軸に動力を出力す
ることができる。
【0026】この駆動軸に電動機と内燃機関から動力を
出力可能な本発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッド
システムにおいて、前記電動機の前記駆動軸への動力の
出力と前記内燃機関の前記駆動軸への動力の出力を制御
する動力制御手段を備えるものとすることもできる。こ
うすれば、電動機から駆動軸に動力を出力するのか、内
燃機関から駆動軸に動力を出力するのか、あるいは電動
機と内燃機関との双方から駆動軸に動力を出力するのか
などを制御することができる。
【0027】この動力制御手段を備える本発明の燃料電
池と内燃機関のハイブリッドシステムにおいて、前記燃
料電池の状態を検出する状態検出手段を備え、前記動力
制御手段は、前記状態制御手段により検出された前記燃
料電池の温度に基づいて前記駆動軸への動力の出力を制
御する手段であるものとすることもできる。こうすれ
ば、燃料電池の状態に応じて電動機と内燃機関の駆動軸
への動力の出力を制御することができる。この態様の本
発明の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムにお
いて、前記動力制御手段は、前記燃料電池の状態が始動
状態または運転停止状態のとき、前記駆動軸に前記内燃
機関から動力が出力されるよう制御する手段であるもの
とすることもできる。
【0028】本発明の電池と燃焼器とのハイブリッドシ
ステムは、電池と燃焼器とのハイブリッドシステムであ
って、前記電池と前記燃焼器とが関連をもって温度調整
される温度調整手段を備えることを要旨とする。
【0029】この本発明の電池と燃焼器のハイブリッド
システムでは、温度調整手段が、電池と燃焼器とが関連
をもって温度調整するから、一方の負荷状態に制約され
ることなく、電池と燃焼器との双方を適温状態に効率よ
く維持できる。その結果、要求負荷変動に応じて任意に
最適な電池と燃焼器との出力比を選択できる。
【0030】本発明の自動車は、駆動軸に動力を出力可
能な電動機を備える態様の本発明の燃料電池と内燃機関
のハイブリッドシステムを搭載する自動車であって、前
記ハイブリッドシステムの暖機完了を検出するシステム
暖機検出手段と、前記自動車の運転状態を検出する運転
状態検出手段と、前記システム暖機検出手段により前記
ハイブリッドシステムの暖機完了が検出されないとき、
前記運転状態検出手段により検出される前記自動車の運
転状態に基づいて該ハイブリッドシステムの暖機を制御
する暖機制御手段とを備えることを要旨とする。
【0031】この本発明の自動車は、システム暖機検出
手段によりハイブリッドシステムの暖機完了が検出され
ないときには、暖機制御手段が運転状態検出手段により
検出される自動車の運転状態に基づいてハイブリッドシ
ステムの暖機を制御する。したがって、ハイブリッドシ
ステムの暖機を自動車の運転状態に適応させて行なうこ
とができる。
【0032】こうした本発明の自動車において、前記運
転状態検出手段はシフトポジションを検出するシフトポ
ジション検出手段を含み、前記暖機制御手段は、前記シ
フトポジション検出手段が非走行ポジションを検出した
ときには前記燃料電池を駆動して前記ハイブリッドシス
テムの暖機を制御する手段であるものとすることもでき
る。こうすれば、シフトポジションに応じてハイブリッ
ドシステムの暖機を制御することができる。
【0033】また、本発明の自動車において、前記運転
状態検出手段はシフトポジションを検出するシフトポジ
ション検出手段と前記自動車の走行状態を検出する走行
状態検出手段とを含み、前記暖機制御手段は、前記シフ
トポジション検出手段が走行ポジションを検出したとき
には、前記走行状態検出手段により検出される前記自動
車の走行状態に基づいて前記ハイブリッドの暖機を制御
する手段であるものとすることもできる。こうすれば、
自動車の走行状態に応じてハイブリッドシステムの暖機
を行なうことができる。
【0034】この自動車の走行状態に基づいてハイブリ
ッドシステムの暖機を制御する態様の本発明の自動車に
おいて、前記暖機制御手段は、前記走行状態検出手段が
前記自動車の非走行状態を検出したときには前記燃料電
池を駆動して前記ハイブリッドシステムの暖機を制御す
る手段であるものとすることもできる。こうすれば、燃
料電池の駆動によりシステムの暖機を行なうことができ
る。
【0035】また、自動車の走行状態に基づいてハイブ
リッドシステムの暖機を制御する態様の本発明の自動車
において、前記運転状態検出手段は運転者からの要求ト
ルクに基づいて走行条件を検出する走行条件検出手段を
含み、前記暖機制御手段は、前記走行状態検出手段が前
記自動車の走行状態を検出したときには、前記走行条件
検出手段により検出される走行条件に基づいて前記ハイ
ブリッドの暖機を制御する手段であるものとすることも
できる。こうすれば、自動車の走行条件に応じてハイブ
リッドシステムの暖機を行なうことができる。
【0036】この自動車の走行条件に基づいてハイブリ
ッドシステムを暖機する態様の本発明の自動車におい
て、前記電動機に電力を供給可能な二次電池を備え、前
記暖機制御手段は、前記走行条件検出手段により検出さ
れた走行条件が予め設定された前記電動機による走行可
能条件の範囲内のときには前記燃料電池を駆動して前記
ハイブリッドシステムの暖機を制御する手段であるもの
とすることもできる。この態様の本発明の自動車におい
て、前記暖機制御手段は、前記走行条件検出手段により
検出された走行条件が前記電動機による走行可能条件の
範囲外のときには前記内燃機関を駆動して前記ハイブリ
ッドシステムの暖機を制御する手段であるものとするこ
ともできる。
【0037】この自動車の走行条件と電動機による走行
可能条件の範囲とに基づいてハイブリッドシステムの暖
機を制御する態様の本発明の自動車において、前記二次
電池の状態を検出する二次電池状態検出手段と、該検出
された二次電池の状態に基づいて前記電動機による走行
可能条件の範囲を補正する第1補正手段とを備えるもの
とすることもできる。こうすれば、二次電池の状態を考
慮してハイブリッドシステムの暖機を行なうことができ
る。また、自動車の走行条件と電動機による走行可能条
件の範囲とに基づいてハイブリッドシステムの暖機を制
御する態様の本発明の自動車において、前記燃料電池の
状態を検出する燃料電池状態検出手段と、該検出した燃
料電池の状態に基づいて前記電動機による走行可能条件
の範囲を補正する第2補正手段とを備えるものとするこ
ともできる。こうすれば、燃料電池の状態に基づいてハ
イブリッドシステムの暖機を制御することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である
燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステム20の構成
の概略を示す構成図である。図示するように、実施例の
燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステム20は、メ
タノールタンク22から供給されるメタノールを燃料と
して駆動軸21に動力を出力可能なエンジン30と、メ
タノールタンク22から供給されるメタノールを改質し
て水素を含有する燃料ガスを生成する改質器40と、改
質器40により改質された燃料ガスと酸素を含有する酸
化ガス(実施例の場合は空気)の供給を受けて発電する
燃料電池50と、燃料電池50から供給される電力また
はバッテリ74から供給される電力により駆動軸21に
動力を出力可能なモータ70と、エンジン30と改質器
40と燃料電池50の温度系統を調節する温度調節装置
80と、燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステム2
0全体をコントロールする電子制御ユニット90とを備
える。
【0039】エンジン30は、メタノールタンク22か
ら第1燃料ポンプ23により供給されるメタノールを燃
料として駆動するメタノールエンジンであり、燃料とし
てメタノールを用いるだけで通常のガソリンエンジンと
同様の構成をしている。エンジン30の排気管は熱交換
器44に接続されており、改質器40に供給するメタノ
ール水溶液をエンジン30から排出される排ガスの熱に
より加温できるようになっている。また、エンジン30
の排気管には排ガスの圧力により回転するタービン34
が取り付けられており、このタービン34にはその回転
駆動により空気を加圧する第1エアコンプレッサ60が
取り付けられている。なお、加圧された空気は、調圧弁
64によりその圧力の調整がされた後、酸化ガスとして
燃料電池50に供給される。
【0040】改質器40は、メタノールタンク22から
第2燃料ポンプ24により供給されるメタノールと水ポ
ンプ27により供給される水とを所定の割合で混合する
混合槽26からメタノール水溶液の供給を受けてメタノ
ールを燃料ガスに改質するものであり、図示しないが、
メタノール水溶液を加熱して気化させる気化部と、メタ
ノールを水素と一酸化炭素とに改質する改質反応部と、
一酸化炭素を水と反応させて水素と二酸化炭素にシフト
するシフト反応部と、ガス中に残留する一酸化炭素を水
素に対して優先的に酸化して燃料ガス中の一酸化炭素濃
度を低くする選択酸化部とから構成されている。気化部
や改質反応部は、改質反応が吸熱反応であることから8
00℃程度に制御されており、シフト反応部や選択酸化
部は、シフト反応が発熱反応であることから300℃程
度に制御されている。
【0041】改質器40にメタノール水溶液を供給する
供給管には、燃料加温装置42と熱交換器44とが取り
付けられており、改質器40に供給されるメタノール水
溶液が加温されるようになっている。燃料加温装置42
はバッテリ74から供給される電力により発熱してメタ
ノール水溶液を加温し、熱交換器44はエンジン30の
排ガスの熱によりメタノール水溶液を加温することにつ
いては前述した。
【0042】燃料電池50は、単電池51を複数積層し
て構成される固体高分子型燃料電池である。図2に燃料
電池50を構成する単電池51の概略構成を示す。図示
するように、単電池51は、フッ素系樹脂などの高分子
材料により形成されたプロトン導電性の膜体である電解
質膜52と、白金または白金と他の金属からなる合金の
触媒が練り込められたカーボンクロスにより形成され触
媒が練り込められた面で電解質膜52を挟持してサンド
イッチ構造を構成するガス拡散電極としてのアノード5
3およびカソード54と、このサンドイッチ構造を両側
から挟みつつアノード53およびカソード54とで燃料
ガスや酸化ガスの流路56,57を形成すると共に隣接
する単電池51との間の隔壁をなす2つのセパレータ5
5とにより構成されている。
【0043】燃料電池50は、電解質膜52の熱に対す
る強度などを考慮して90℃程度で運転されるよう制御
される。エンジン30の酸化ガスの供給管には、前述し
たタービン34により駆動する第1エアコンプレッサ6
0と調圧弁64とが取り付けられている他、エンジン3
0が駆動していないときに空気を加圧して燃料電池50
に供給するための第2エアコンプレッサ62と、第1エ
アコンプレッサ60と第2エアコンプレッサ62とを切
り換えるエア三方弁63と、燃料電池50に供給する空
気の圧力を検出するエア圧センサ66とが取り付けられ
ている。
【0044】モータ70は、燃料電池50により発電さ
れた電力やバッテリ74から供給される電力をインバー
タ72を介して供給されて駆動し、駆動軸21に動力を
出力する。実施例ではモータ70として同期電動機を用
いたが、誘導電動機など他の種類の電動機でもよい。
【0045】エンジン30やモータ70から動力の出力
を受ける駆動軸21には、その回転により発電可能なオ
ルタネータ36が取り付けられており、発電された電力
はバッテリ74に蓄えられるようになっている。
【0046】温度調節装置80は、エンジン30と改質
器40と燃料電池50とを循環する循環管路81と、熱
交換媒体としての水を循環管路81に循環させてエンジ
ン30等と熱交換させる熱交換ポンプ82と、熱交換媒
体を外気により冷却する熱交換器83と、循環管路81
に熱交換器83を取り込んだりバイパスしたりするため
の第1熱交換三方弁84a,84bと、改質器40と燃
料電池50との間の管路に設けられた熱交換器85と、
循環管路81に熱交換器85を取り込んだりバイパスし
たりするための第2熱交換三方弁86a,86bと、熱
交換媒体としての水を循環管路81に補給する水タンク
87とを備える。
【0047】熱交換ポンプ82は、正回転と逆回転が可
能なポンプであり、熱交換媒体としての水をエンジン3
0に向けて循環管路81に循環させたり、これとは逆向
きに循環させることができるようになっている。
【0048】電子制御ユニット90は、図3のブロック
図に示すように、CPU91を中心として構成されたワ
ンチップマイクロプロセッサとして構成されており、処
理プログラムを記憶したROM92と、一時的にデータ
を記憶するRAM93と、各種センサからの信号を入力
する入力処理回路94と、各種駆動機器に駆動信号など
を出力する出力処理回路95とを備える。この電子制御
ユニット90の入力処理回路94には、エンジン30に
取り付けられたエンジン温度センサ32からのエンジン
30の温度や改質器40の各部に取り付けられた改質器
温度センサ46からの改質器40の各部の温度,燃料電
池50に取り付けられた燃料電池温度センサ58からの
燃料電池50の温度,酸化ガスの供給管に取り付けられ
たエア圧センサ66から供給される空気の圧力の他、エ
ンジン30や改質器40,燃料電池50,モータ70,
バッテリ74等の運転に必要なデータを検出する各種セ
ンサ96からの各種データやシステムを始動させるキー
スイッチ97からのスタータスイッチなどが入力されて
いる。また、出力処理回路95からは、第1燃料ポンプ
23や第2燃料ポンプ24,水ポンプ27への駆動信
号,第1熱交換三方弁84a,84bや第2熱交換三方
弁86a,86bへの駆動信号,熱交換ポンプ82への
駆動信号,エア三方弁63への駆動信号,第2エアコン
プレッサ62や調圧弁64への駆動信号,オルタネータ
36への駆動信号の他、エンジン30や改質器40,イ
ンバータ72を駆動制御するための各種制御信号などが
出力されている。
【0049】次に、こうして構成された実施例の燃料電
池と内燃機関のハイブリッドシステム20の動作、特に
燃料電池50の始動時の動作について説明する。図4
は、実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステ
ム20の電子制御ユニット90により実行される燃料電
池始動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートであ
る。このルーチンは、キースイッチ97によりスタータ
スイッチがオンとされて後述する図5の駆動制御ルーチ
ンによりエンジン30から駆動軸への出力制御とされて
エンジン30が始動された後に実行される。
【0050】燃料電池始動時制御ルーチンが実行される
と、CPU91は、まず、循環管路81により加温循環
流路の形成処理を実行する(ステップS100)。具体
的には、第1熱交換三方弁84a,84bと第2熱交換
三方弁86a,86bとに駆動信号を出力して循環管路
81が熱交換器83や熱交換器85をバイパスするよう
管路を形成するのである。続いて、熱交換媒体としての
水が熱交換ポンプ82からエンジン30,改質器40,
燃料電池50の順に流れて循環するよう熱交換ポンプ8
2を駆動する(ステップS102)。このように循環管
路81を構成し熱交換ポンプ82を駆動することによ
り、エンジン30が発生する熱を用いて改質器40や燃
料電池50を加温することができる。なお、熱交換媒体
としての水をエンジン30から改質器40,燃料電池5
0の順に流すのは、改質器40の方が定常運転時の動作
温度が高いからである。
【0051】次に、オルタネータ36を駆動して駆動軸
21に出力されたエンジン30からの動力により発電す
ると共に(ステップS104)、燃料加温装置42を駆
動して改質器40に供給されるメタノール水溶液を加温
する(ステップS106)。この加温処理により改質器
40や燃料電池50が早期に定常運転温度に至ることが
できる。そして、調圧弁64により燃料電池50に供給
される空気の圧力を調節する(ステップS108)。
【0052】次に、燃料電池温度センサ58により検出
される燃料電池50の温度と改質器温度センサ46によ
り検出される改質器40の各部の温度とを入力し(ステ
ップS110)、入力した各温度がそれぞれに設定され
た所定の温度以上になっているか否かを判定する(ステ
ップS112)。ここで、所定の温度は、燃料電池50
や改質器40の各部が定常運転状態に至ったか否かを判
定するために設定されるものであり、定常運転温度より
若干低めの温度に設定される。燃料電池50の温度や改
質器40の各部の温度がそれぞれに設定された所定の温
度以上となったら、燃料加温装置42によるメタノール
水溶液の加温を停止すると共に(ステップS114)、
オルタネータ36を停止する(ステップS116)。な
お、燃料電池50の温度は所定の温度になったが、改質
器40の各部の温度はまだ所定の温度に至っていないと
きには、第2熱交換三方弁86a,86bにより循環管
路81に熱交換器85を取り込んで燃料電池50が過熱
するのを防止する。
【0053】そして、熱交換ポンプ82の駆動を停止す
ると共に(ステップS118)、燃料電池50や改質器
40を加温するための循環管路81による加温循環流路
を解除して(ステップS120)、本ルーチンを終了す
る。なお、定常状態に至ると、温度調節装置80は、第
1熱交換三方弁84a,84bにより循環管路81に熱
交換器83を取り付けて、熱交換媒体としての水を熱交
換ポンプ82から燃料電池50,改質器40,エンジン
30の順に流れるよう熱交換ポンプ82を駆動し、燃料
電池50,改質器40,エンジン30を冷却する。水を
燃料電池50,改質器40,エンジン30の順に流すの
は、燃料電池50の動作温度が改質器40より低いため
である。なお、このように水を流すことにより、エンジ
ン30の運転を停止し、その後エンジン30を始動する
ときには、エンジン30は加温されているから、エンジ
ン30は、暖機の必要がなく、直ちに十分な性能を発揮
することができる。
【0054】次に、実施例の燃料電池と内燃機関のハイ
ブリッドシステム20から駆動軸21に動力を出力する
制御について説明する。図5は、実施例の燃料電池と内
燃機関のハイブリッドシステム20の電子制御ユニット
90により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフ
ローチャートである。前述したように、このルーチン
は、キースイッチ97によりスタータスイッチがオンと
された後に所定時間毎(例えば、8ms毎)に繰り返し
実行される。
【0055】駆動制御ルーチンが実行されると、CPU
91は、まず燃料電池50の状態を読み込む処理を実行
する(ステップS130)。ここで、燃料電池50の状
態とは、燃料電池温度センサ58により検出される燃料
電池50の温度や、燃料電池50の出力端子に取り付け
られた図示しない電圧計や電流計により検出される出力
電圧や出力電流などにより求められる状態である。次
に、読み込んだ燃料電池50の状態が定常運転状態であ
るか否かを判定し(ステップS132)、燃料電池50
が定常運転状態のときには、モータ70とエンジン30
から駆動軸21へ動力を出力する制御を行ない(ステッ
プS134)、燃料電池50が定常運転状態でないとき
には、エンジン30から駆動軸21へ動力を出力する制
御を行なう(ステップS136)。モータ70とエンジ
ン30から駆動軸21へ動力を出力する制御には、モー
タ70を停止してエンジン30から出力される動力のみ
を駆動軸21に出力する動作やエンジン30の運転を停
止してモータ70から出力される動力のみを駆動軸21
に出力する動作,エンジン30から出力される動力とモ
ータ70から出力される動力との配分を設定してエンジ
ン30とモータ70とを運転し両者から出力される動力
を駆動軸21に出力する動作が含まれる。これらの動作
のうちのいずれの動作とするかは、燃料電池50の発電
効率や燃料電池50から出力される電力,エンジン30
の運転効率,駆動軸21に要求される動力などにより定
められる。また、エンジン30から駆動軸21へ動力を
出力する制御は、エンジン30から出力される動力のみ
を駆動軸21に出力する動作である。
【0056】以上説明した実施例の燃料電池と内燃機関
のハイブリッドシステム20によれば、エンジン30と
改質器40と燃料電池50とを関連してこれらの温度を
調節することができる。この結果、温度調節系を複数備
えることがなく燃料電池と内燃機関のハイブリッドシス
テム20をコンパクトなものにすることができると共
に、システム全体の熱効率を向上させることができる。
【0057】また、実施例の燃料電池と内燃機関のハイ
ブリッドシステム20によれば、燃料電池50を始動す
るときにエンジン30が発生する熱を用いて改質器40
や燃料電池50を加温することができ、改質器40や燃
料電池50を早期に定常運転温度にすることができる。
しかも、エンジン30から出力された動力を用いて発電
した電力やエンジン30の排ガスの熱を用いて改質器4
0に供給されるメタノール水溶液を加温するから、改質
器40をより早期に定常運転温度にすることができる。
この結果、システム全体の熱効率を向上させることがで
きる。
【0058】さらに、実施例の燃料電池と内燃機関のハ
イブリッドシステム20によれば、燃料電池50や改質
器40が定常運転状態に至った後は、燃料電池50や改
質器40の加温に用いた温度調節装置80を燃料電池5
0や改質器40,エンジン30の冷却に用いてこれらを
冷却することができる。加温と冷却とを同一の温度調節
装置80で行なうから、加温と冷却とをそれぞれ備える
システムに比してシステムをコンパクトにすることがで
きる。しかも、加温時には、熱交換媒体としての水をエ
ンジン30から改質器40,燃料電池50の順に流して
加温効果を高め、冷却時には、逆に水を燃料電池50か
ら改質器40,エンジン30の順に流して冷却効果を高
めることができる。この冷却時の順を採ることにより、
エンジン30を一旦停止し、その後始動するときでも、
エンジン30は、加温されているから、暖機の必要がな
く直ちにその性能を発揮することができる。
【0059】また、実施例の燃料電池と内燃機関のハイ
ブリッドシステム20によれば、エンジン30の排ガス
の圧力を用いて燃料電池50に供給する酸化ガスとして
の空気を加圧することにより、システム全体のエネルギ
効率を向上させることができる。
【0060】実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリッ
ドシステム20によれば、燃料電池50の状態に基づい
て、エンジン30とモータ70とから駆動軸21に動力
を出力するか、エンジン30から駆動軸21に動力を出
力するかを制御することができる。この結果、燃料電池
50が定常運転状態に至ってからモータ70から駆動軸
21に動力を出力させることができ、燃料電池50の性
能を十分に発揮させることができる。
【0061】以上説明した実施例の燃料電池と内燃機関
のハイブリッドシステム20では、温度調節装置80の
熱交換媒体として水を用いたが、改質器40に供給する
メタノール水溶液を用いるものとしてもよい。この変形
例の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステム20B
の概略構成を図6に示す。図示するように、混合槽26
は温度調節装置80の循環管路81に直接接続されてお
り、改質器40は、循環管路81から分岐した分岐管か
ら燃料加温装置42および熱交換器44を経てメタノー
ル水溶液の供給を受けるようになっている。また、混合
槽26から循環管路81にメタノール水溶液を供給する
関係から、温度調節装置80は、水タンク87を備えな
い。また、この変形例では、熱交換媒体としてメタノー
ル水溶液を用いることから、燃料電池50内の熱交換媒
体が流れる流路には絶縁処理がなされており、熱交換媒
体が流れる流路により電気的な短絡が生じないようにな
っている。
【0062】この変形例の燃料電池と内燃機関のハイブ
リッドシステム20Bでも図4の燃料電池始動時制御ル
ーチンや図5の駆動制御ルーチンを行なうことができる
から、実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシス
テム20と同様の効果を奏することができる他、水タン
ク87が不要なのでシステム全体をコンパクトにするこ
とができる。さらに、メタノール水溶液を熱交換媒体と
するから、メタノール水溶液を加温することができ、シ
ステム全体の熱効率を更に向上させることができる。
【0063】次に本発明の第2の実施例としての燃料電
池と内燃機関のハイブリッドシステム120について説
明する。図7は第2実施例の燃料電池と内燃機関のハイ
ブリッドシステム120の構成の概略を示す構成図であ
り、図8は第2実施例の電子制御ユニット190を中心
とした制御信号の様子を例示するブロック図である。図
示するように、第2実施例の燃料電池と内燃機関のハイ
ブリッドシステム120は、改質器40を構成として備
えない点と、メタノールタンク22に代えて水素タンク
122を構成として備える点と、メタノールを燃料とし
て駆動するエンジン30に代えて水素を燃料として駆動
するエンジン130を構成として備える点、およびこれ
らに付随する点を除いて第1実施例の燃料電池と内燃機
関のハイブリッドシステム20と同様である。したがっ
て、第2実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリッドシ
ステム120の構成のうち第1実施例の燃料電池と内燃
機関のハイブリッドシステム20の構成と同一の構成に
ついてはその説明を省略する。なお、第2実施例の燃料
電池と内燃機関のハイブリッドシステム120の構成に
は、第1実施例の構成に付した符号に100を加えた符
号を付した。
【0064】第2実施例の燃料電池と内燃機関のハイブ
リッドシステム120が備えるエンジン130は、水素
を燃料とする水素エンジンであり、燃料が異なる点を除
いて通常のガソリンエンジンと同様の構成をしている。
水素タンク122からは第1燃料バルブ123を介して
水素がエンジン130に供給されるようになっている。
燃料電池150には、水素タンク122から第2燃料バ
ルブ124を介して燃料加温装置142と熱交換器14
4とを経由して水素が供給される。なお、電子制御ユニ
ット190の入力処理回路194には、図8に示すよう
に、水素タンク122に取り付けられた水素圧センサ1
22aにより検出される水素タンク122内の圧力や、
第1燃料バルブ123や第2燃料バルブ124に併設さ
れた図示しない流量計により検出されるエンジン130
や燃料電池150に供給される水素の流量などが入力さ
れ、電子制御ユニット190の出力処理回路195から
は、第1燃料バルブ123や第2燃料バルブ124への
駆動信号などが出力されている。
【0065】こうして構成された第2実施例の燃料電池
と内燃機関のハイブリッドシステム120では、キース
イッチ197によりスタータスイッチがオンとされると
図5の駆動制御ルーチンによりエンジン130から駆動
軸への出力制御とされてエンジン130が始動され、図
9に例示する燃料電池始動時制御ルーチンにより燃料電
池150が始動される。以下、この図9の燃料電池始動
時制御ルーチンについて簡単に説明する。
【0066】燃料電池始動時制御ルーチンが実行される
と、CPU191は、まず、循環管路181により加温
循環流路の形成処理を実行し(ステップS200)、熱
交換媒体としての水が熱交換ポンプ182からエンジン
130,燃料電池150の順に流れて循環するよう熱交
換ポンプ182を駆動する(ステップS202)。この
ように循環管路181を構成することにより、エンジン
130が発生する熱を用いて燃料電池150を加温する
ことができる。次に、オルタネータ136を駆動して発
電すると共に(ステップS204)、燃料加温装置14
2を駆動して燃料電池150に供給される水素を加温す
る(ステップS206)。この加温処理により燃料電池
150を早期に定常運転温度にすることができる。そし
て、調圧弁164により燃料電池150に供給される空
気の圧力を調節し(ステップS208)、燃料電池15
0の温度が所定の温度以上になるのを待って(ステップ
S210,212)、燃料加温装置142による水素の
加温を停止すると共に(ステップS214)、オルタネ
ータ136を停止し(ステップS216)、熱交換ポン
プ182の駆動を停止すると共に(ステップS21
8)、燃料電池150を加温するための循環管路181
による加温循環流路を解除して(ステップS220)、
本ルーチンを終了する。
【0067】第2実施例でも、燃料電池150が定常運
転状態に至ると、温度調節装置180は、第1熱交換三
方弁184a,184bにより循環管路181に熱交換
器183を取り付けて、熱交換媒体としての水を熱交換
ポンプ182から燃料電池150,エンジン130の順
に流れるよう熱交換ポンプ182を駆動し、燃料電池1
50,エンジン130を冷却する。なお、このように水
を流すことによりエンジン130の運転の再開時に暖機
の必要がない点については第1実施例と同様である。
【0068】以上説明した第2実施例の燃料電池と内燃
機関のハイブリッドシステム120によれば、エンジン
130と燃料電池150とを関連してこれらの温度を調
節することができる。また、第2実施例の燃料電池と内
燃機関のハイブリッドシステム120によれば、燃料電
池150を始動するときにエンジン130が発生する熱
を用いて燃料電池150を加温することができ、燃料電
池150を早期に定常運転温度にすることができる。し
かも、エンジン130から出力された動力を用いて発電
した電力やエンジン130の排ガスの熱を用いて燃料電
池150に供給される水素を加温するから、燃料電池1
50をより早期に定常運転温度にすることができる。さ
らに、第2実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリッド
システム120によれば、燃料電池150が定常運転状
態に至った後は、燃料電池150の加温に用いた温度調
節装置180を燃料電池150とエンジン130との冷
却に用いてこれらを冷却することができる。これらの効
果に付随して奏するシステム全体の熱効率を向上させる
ことができる効果やシステムをコンパクトにすることが
できる効果,燃料電池150の状態に基づいて駆動軸1
21への動力の出力の制御による効果などは第1実施例
と同様である。もとより、エンジン130の排ガスの圧
力を用いて燃料電池150に供給する酸化ガスとしての
空気を加圧することにより、システム全体のエネルギ効
率を向上させることができる。また、エンジン130の
出力で発電した電力により、燃料電池150の冷却水系
を加熱し、燃料電池150の始動性を高めることもでき
る。
【0069】第1実施例の燃料電池と内燃機関のハイブ
リッドシステム20や第2実施例の燃料電池と内燃機関
のハイブリッドシステム120では、モータ70,17
0から出力される動力をエンジン30,130から出力
される動力と同じ駆動軸21、121に出力するものと
したが、モータ70,170から駆動軸21,121と
は異なる軸に動力を出力するものとしてもよい。
【0070】第1実施例や第2実施例では、本発明の一
実施例として燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステ
ムについて説明したが、冷却系統や加温系統の少なくと
も一方が相互に関連をもっているものであればよいか
ら、燃料電池と内燃機関のハイブリッドシステムに限ら
れず、二次電池などの一般的な意味における電池全般と
内燃機関のハイブリッドシステムに適用する構成や、燃
料電池と燃料の燃焼により熱を発生する燃焼器全般のハ
イブリッドシステムに適用する構成,一般的な意味にお
ける電池と燃料器とのハイブリッドシステムに適用する
構成なども好適である。
【0071】次に、本発明の第3の実施例としての燃料
電池と内燃機関のハイブリッドシステムを搭載する自動
車200について説明する。図10は、第3実施例の自
動車200が備える動力装置210の構成の概略を示す
構成図である。第3実施例の動力装置210は、図示す
るように、ガソリンを燃料とする内燃機関としてのエン
ジン220と、発電機としても動作可能なモータ230
と、エンジン220やモータ230からの出力軸に機械
的に接続されるトルクコンバータ232と、トルクコン
バータ232の後段に接続され変速する歯車変速機部2
40と、第1実施例や第2実施例で説明した燃料電池5
0,150と同一構造の燃料電池260と、モータ23
0に電力を供給可能な二次電池270と、エンジン22
0と燃料電池260とを冷却する冷却装置280と、全
体をコントロールする電子制御ユニット(ECU)29
0とを備える。
【0072】エンジン220のクランクシャフトには、
駆動装置222を介して始動用モータ224が取り付け
られており、始動用モータ224を駆動することにより
エンジン220を始動できるようになっている。始動用
モータ224へは燃料電池260や二次電池270から
電力の供給が可能になっており、その切り換えを行なう
電源切換えスイッチ274がその電力ラインに設けられ
ている。図11は、エンジン220のクランクシャフト
221から歯車変速機部240までの機構の概略を示す
説明図である。図示するように、エンジン220のクラ
ンクシャフト221は、入力クラッチ226を介してモ
ータ230の回転軸に機械的に接続されるようになって
いる。
【0073】モータ230は、電力を動力に変換するモ
ータ機能と、動力を電力に変換する発電機能を併せ持つ
同期電動発電機であり、1°単位で角度調整して設置さ
れたステータと、磁石を有し出力軸に一体的に固定され
たロータとから構成されている。モータ230は、燃料
電池260や二次電池270からの直流電圧を図示しな
いインバータ回路によって変換された三相交流電圧が印
加されることにより駆動する。モータ230への電力ラ
インには燃料電池260や二次電池270との接続を司
る電源切換えスイッチ272が設けられている。
【0074】トルクコンバータ232は、循環するオイ
ルの作用によりトルクを増幅して後方に伝達する周知の
流体式のトルクコンバータであり、クランクシャフト2
21に接続されたポンプインペラ233、歯車変速機部
240に接続されるタービンライナ234および固定部
にワンウェイクラッチ235を介して連結されるステー
タ236を備える。トルクコンバータ232は、また、
タービンライナ234をクランクシャフト221に接続
するロックアップクラッチLCも備える。
【0075】歯車変速機部240は、副変速機ODと、
単純連結3遊星ギヤ列からなる前進4速後進1速の主変
速機Mとを組み合わせた5速構成として構成されてお
り、その出力軸である駆動軸248は図示しないデファ
レンシャルギヤを介して駆動輪に接続されている。副変
速機ODは、サンギヤS0、キャリアC0、リングギヤ
R0に関連して第1のワンウェイクラッチF−0とこれ
に並列する多板クラッチC−0およびこれと直列する多
板ブレーキB−0とを備える。一方、主変速機Mは、サ
ンギヤS1〜S3、キャリアC1〜C3、リングギヤR
1〜R3からなる各変速要素を適宜直結した単純連結の
3組のギヤユニットP1,P2,P3を備え、各ギヤユ
ニットの変速要素に関連して多板クラッチC−1,C−
2、バンドブレーキB−1、多板ブレーキB−2〜B−
4、ワンウェイクラッチF−1および第2のワンウェイ
クラッチF−2が設けられている。なお、図示しない
が、各クラッチおよびブレーキは、サーボ油圧の制御で
それらの摩擦材を係合解放操作するピストンを持ったサ
ーボ手段を備えている。
【0076】また、歯車変速機部240の副変速機OD
のサンギヤS0上には、入力回転速度を検出するための
入力回転センサ242が設けられている。入力回転セン
サ242は、歯車状の円板と、この円板の周縁に設置さ
れ、歯車の歯の有無によってオン信号、オフ信号を出力
するピックアップとを含む。後述するように、第1速か
ら第4速においては、サンギヤS0は、トルクコンバー
タ232のタービンライナ234と一体となって回転す
るので、歯車変速機部240の入力回転速度の検出を行
うことができる。また、歯車変速機部240の出力軸で
ある駆動軸248には、出力回転速度を検出するための
出力回転センサ244が設けられている。この出力回転
センサ244の構造は入力回転センサ242と同一であ
る。
【0077】次表1に、歯車変速機部240における変
速段を選択する際の各係合要素の作動状態を示す。表1
中、「○」は、係合要素の係合状態を示し、ワンウェイ
クラッチについてはロック状態を示す。「◎」は、エン
ジンブレーキの際の係合要素の係合状態を示す。また、
「△」は、係合要素の係合が行われるが、動力伝達とは
関係のないものであることを示している。なお、シフト
レバーの位置に対応して、選択される変速段の範囲は限
定される。
【0078】
【表1】
【0079】歯車変速機部240では、操作者がシフト
レバーを図12に例示するシフトレバーポジションにお
いてPポジションやNポジションを選択したときには、
クラッチC−0が係合され、ワンウェイクラッチF−0
はロック状態とされる。表1に示すように、これらのシ
フトレバーポジションでは、クラッチC−1,C−2の
いずれも係合状態とはなっていない。このため、主変速
機Mには動力が伝達されず、歯車変速機部240からの
出力もない。
【0080】シフトレバーがDポジションなどの前進系
のポジションが選択されると、そのポジションに応じた
範囲で、変速段の選択が行われる。例えば、Dポジショ
ンが選択されると走行状態および運転者の要求に応じて
第1速から第5速のいずれかの変速段が選択される。ま
た、例えば3ポジションが選択されると第1速から第3
速の範囲で変速段が選択される。さらに、本実施例の動
力装置210の場合、一つの変速段に固定し、他の変速
段へ移行しない手動ポジションも備えている。この手動
ポジションは、手動変速機と似た運転感覚を得られるよ
うにと設けられたものであり、よってエンジンブレーキ
も効くように、駆動軸248からの入力がエンジン22
0へ、または少なくともトルクコンバータ232のター
ビンライナ234まで達するように各係合要素が制御さ
れる。
【0081】第1速が選択される場合には、クラッチC
−0が係合される。クラッチC−0が係合されると、副
変速機0DのサンギヤS0とキャリアC0が一体として
回転し、よってリングギヤR0も一体となって回転す
る。したがって、クラッチC−0が係合されると副変速
機0Dは直結状態となり、入出力の回転速度が一致す
る。主変速機Mにおいては、クラッチC−1が係合状態
とされる。これによって、ギヤユニットP3のサンギヤ
S3が回転する。サンギヤS3は、キャリアC3上の遊
星ギヤを介してリングギヤR3を回転させようとする
が、このリングギヤR3の回転方向は、ワンウェイクラ
ッチF−2に阻止される方向である。結果としてリング
ギヤR3は固定され、キャリアC3から駆動軸248に
動力が伝達される。また、エンジンブレーキを効かせる
必要がある場合には、さらにブレーキB−4を係合状態
とする。エンジンブレーキがかかるとき、すなわち逆駆
動状態となるとき、キャリアC3がリングギヤR3を回
転させようとする方向は、ワンウェイクラッチF−2が
フリーとなる方向である。このままだと、サンギヤS3
が駆動されずエンジンブレーキが効かない。そこで、ブ
レーキB−4を係合し、リングギヤR3を固定する。こ
れによって、サンギヤS3に駆動力が伝達され、クラッ
チC−1,C−0が係合されているので、トルクコンバ
ータ232のタービンライナ234が駆動され、エンジ
ンブレーキが作用する。
【0082】第2速が選択される場合には、副変速機O
Dは、第1速の場合と同様に直結状態とされる。主変速
機Mにおいては、クラッチC−1、ブレーキB−3が係
合状態とされる。クラッチC−1を介して入力する動力
はギヤユニットP2のリングギヤR2を駆動する。一
方、ギヤユニットP1において、キャリアC1はブレー
キB−3により固定されているので、リングギヤR1と
サンギヤS1の動きは、回転方向が逆向きで、各々のプ
ラネタリギヤとの接点における周速度の絶対値が等しく
なる動きに限定される。図示するように、ギヤユニット
P2のサンギヤS2は、サンギヤS1と一体のため、同
じ速度で回転する。また、リングギヤR1とキャリアC
2も同じ速度で回転する。以上から、ギヤユニットP2
のキャリアC2とサンギヤS2の回転速度にはギヤ比に
基づく所定の関係が存在する。また、キャリアC2のプ
ラネタリギヤ支持点における周速度はリングギヤR2と
サンギヤS2の、各々のプラネタリギヤとの接点の周速
度の平均値であるという関係がある。ここで、リングギ
ヤR2の回転速度はクラッチC−1からの入力として定
まるので、変数はキャリアC2とサンギヤS2の回転速
度である。また、回転速度と周速度の関係は、各ギヤの
ピッチ円半径によって定まる固定の値である。変数であ
るキャリアC2とサンギヤS2の間には二つの関数関係
が存在するから、二変数が一意に決定する。この回転が
駆動軸248に出力される。駆動軸248側から駆動さ
れる逆駆動時においては、前述の経路を逆向きに駆動力
が伝達され、トルクコンバータ232のタービンライナ
234が駆動され、エンジンブレーキが作用する。
【0083】第3速が選択される場合には、副変速機O
Dは、第1速の場合と同様に直結状態とされる。主変速
機Mにおいては、クラッチC−1およびブレーキB−2
が係合状態とされる。クラッチC−1からの入力は、リ
ングギヤR2を駆動する。リングギヤR2がサンギヤS
2を回転させようとする方向は、ワンウェイクラッチF
−1がロックされる方向であり、サンギヤS2が固定さ
れる。よって、キャリアC2が回転し、駆動軸248を
回転させる。駆動軸248側から駆動される逆駆動時に
おいては、ワンウェイクラッチF−1がフリーとなるた
め、サンギヤS2を固定するためにブレーキB−1を係
合状態とする。これによって、前述の経路と逆向きに駆
動力が伝達され、トルクコンバータ232のタービンラ
イナ234が駆動され、エンジンブレーキが作用する。
【0084】第4速が選択される場合には、副変速機O
Dは、第1速の場合と同様に直結状態とされる。主変速
機Mにおいては、クラッチC−1,C−2が係合状態と
される。これによってギヤユニットP2のサンギヤS2
とリングギヤR2が同一の回転速度となり、キャリアC
2もこれと同一の速度で回転する。この回転が駆動軸2
48に伝達される。駆動軸248から駆動される場合に
は、前述の逆の向きに駆動力が伝達され、トルクコンバ
ータ232のタービンライナ234が駆動され、エンジ
ンブレーキが作用する。
【0085】第5速が選択される場合には、副変速機O
Dにおいては、クラッチC−0が解放状態とされ、代わ
りにブレーキB−0が係合状態となる。これによってサ
ンギヤS0は固定され、キャリアC0の回転が増速して
リングギヤR0に伝達される。主変速機Mは、第4速の
場合と同様である。駆動軸248から駆動される場合
は、前述の逆向きに駆動力が伝達され、トルクコンバー
タ232のタービンライナ234が駆動され、エンジン
ブレーキが作用する。
【0086】なお、エンジンブレーキは、トルクコンバ
ータ232のロックアップクラッチLCを係合すること
によってより強力なものとすることができる。
【0087】後進ギヤが選択される場合には、選択され
て実際には走行していない場合と実際に走行を行ってい
る場合と別個の制御が行われる。シフトレバーにより後
進が選択されたが、停止中である場合には、副変速機O
DのクラッチC−0が係合される。また、主変速機Mに
おいては、クラッチC−2およびブレーキB−4が係合
状態とされる。後進走行中には、第5速選択時と同様
に、副変速機のクラッチC−0は解放され、代わりにブ
レーキB−0が係合される。主変速機Mにおいてはクラ
ッチC−2、ブレーキB−4の係合が維持される。クラ
ッチC−2を介して伝達された回転は、ギヤユニットP
2のサンギヤS2に入力される。ギヤユニットP2,P
3の各要素の関係は、リングギヤR2とサンギヤS3が
一体であるため同一の回転速度であり、キャリアC2,
C3が一体であるため同一の回転速度である。さらに、
キャリアC3のプラネタリギヤ支持点における周速度
は、サンギヤS3とリングギヤR3の、各々のプラネタ
リギヤとの接点における周速度の平均値である。また、
キャリアC2のプラネタリギヤ支持点における周速度
は、サンギヤS3とリングギヤR3の、各々のプラネタ
リギヤとの接点における周速度の平均値である。サンギ
ヤS2の回転速度は、入力により決定され、リングギヤ
R3はブレーキB−4により固定される。また、各要素
の周速度と回転速度の関係は、ピッチ円半径などから幾
何学的に決定される固定値である。以上より、二つのギ
ヤユニットP2,P3における変数は、キャリアC2,
C3、リングギヤR2、サンギヤS3の回転速度の四つ
であるが、このうち、キャリアC2,C3の回転速度の
関係、リングギヤR2とサンギヤS4との回転速度の関
係は、幾何学的に決定されているので、一つの変数とみ
なすことができる。したがって、変数は二つであり、ギ
ヤユニットP2,P3における各要素の周速度が二つの
式で表されるので、変数は一意に決定される。前述した
ようにこれらの関係は4つあるので、各値が一意に決定
する。また、リングギヤR2とサンギヤS3が同一回転
速度であることにより、キャリアC2,C3は逆転し、
これにより後退が可能になる。
【0088】入力クラッチ226や歯車変速機部240
の各係合要素は、電動オイルポンプ250を駆動源とし
て作動する油圧制御部252により制御されている。図
13に油圧制御部252における油圧回路の一部を示
す。図示するように、電動オイルポンプ250の吐出側
には、調圧弁であるプライマリレギュレータバルブ25
3を介してマニュアルバルブ254と入力クラッチコン
トロールバルブ255とが並列に接続されている。マニ
ュアルバルブ254の吐出側には、歯車変速機部240
に設けられた前進用のクラッチC−1と後退用のクラッ
チC−2とが接続されている。また、マニュアルバルブ
254は、車室内に設けられたシフトレバー257に機
械的に連結されており、シフトレバー257の操作によ
りマニュアルバルブ254の吐出口が前進用のクラッチ
C−1に接続されたり後進用のクラッチC−2に接続さ
れたりするようになっている。入力クラッチコントロー
ルバルブ255の吐出側には入力クラッチ226が接続
されている。また、入力クラッチコントロールバルブ2
55のスプール弁子は入力クラッチコントロールソレノ
イド256に接続されており、入力クラッチコントロー
ルソレノイド256の作動により入力クラッチコントロ
ールバルブ255が開口または閉口するようになってい
る。なお、他のクラッチやブレーキなどの係合要素を制
御するための油圧回路についての説明については省略す
る。
【0089】冷却装置280は、図10に示すように、
冷却水を循環する循環流路282と、この循環流路28
2に冷却水を循環させる循環ポンプ284と、循環流路
282に設けられ冷却水を外気との熱交換により冷却す
るラジエター286とを備える。図示しないが、循環流
路282は、エンジン220や燃料電池260の内部に
設けられた熱交換流路に接続されており、冷却水はエン
ジン220や燃料電池260と熱交換流路で熱交換する
ようになっている。
【0090】電子制御ユニット(ECU)290は、図
示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサと
して構成されており、処理プログラムを記憶したROM
と、一時的にデータを記憶するRAMと、入出力ポート
とを備える。図14は、電子制御ユニット290の入出
力信号の一例を示すブロック図である。図中、電子制御
ユニット290の左側の信号は主な入力信号を表わし、
電子制御ユニット290の右側の信号は主な出力信号を
表わしている。
【0091】電子制御ユニット290には、入力信号と
して、ABS(アンチロックブレーキシステム)からの
制御信号や燃料電池260に取り付けられた温度センサ
からの燃料電池温度,燃料タンクに設けられた水位計か
らの燃料電池燃料残量,二次電池270に設けられた蓄
電残量計からの二次電池SOC,二次電池270に設け
られた温度センサからの二次電池温度,冷却装置280
に設けられた温度センサからの冷却水温度,クランク角
度エンコーダからのエンジン回転数NE,イグニッショ
ンスイッチからの制御信号,デフォッガやエアコンから
の信号,出力回転センサ244からの検出信号から演算
された車速,油圧制御部252における油圧回路に設け
られた温度センサからの作動油温度(AT温度),シフ
トレバー257のポジションを検出するシフトレバーポ
ジションセンサからのシフトポジション,サイドブレー
キやフットブレーキに設けられたスイッチからのオンオ
フ信号,排気系の浄化装置に設けられた温度センサから
の触媒温度,アクセルペダルの踏み込み量を検出するア
クセル開度センサからのアクセル開度,エンジン220
のカムの角度を検出するカム角センサからの信号,変速
段の変更操作のモード変更を行なうスポーツモードスイ
ッチからのスポーツシフト信号,エンジン220を強制
的に作動するスイッチからのエンジン作動強制信号,駆
動力源ブレーキ力スイッチからのオンオフ信号,入力回
転センサ242からのタービン回転数NT,モータ23
0の回転軸に設けられたレゾルバからのレゾルバ信号な
どが入力されている。
【0092】また、電子制御ユニット290からは、出
力信号として、点火プラグに火花を発生させるタイミン
グを指示する点火信号や燃料の噴射時期および噴射量を
指示する噴射信号,モータ230や始動用モータ224
を制御するMG1コントローラやMG2コントローラへ
の制御信号,減速装置への制御信号,入力クラッチコン
トロールソレノイド256への制御信号,油圧制御部2
52の油圧回路に設けられたATライン圧コントロール
ソレノイドへの制御信号,ABSアクチュエータへの駆
動信号,スポーツモードインジケータへの点灯信号,油
圧制御部252の油圧回路に設けられた各ATソレノイ
ドへの制御信号,同じく油圧制御部252の油圧回路に
設けられたATロックアップコントロールソレノイドへ
の制御信号,電動オイルポンプ250への駆動信号,電
源切換えスイッチ272,274への駆動信号,燃料電
池燃料切れインジケータへの点灯信号,燃料電池制御コ
ンピュータへの制御信号などが出力されている。
【0093】次に、こうして構成された第3実施例の動
力装置210の動作、特に暖機動作について説明する。
図15は、第3実施例の電子制御ユニット290により
実行される暖機制御ルーチンの一例を示すフローチャー
トである。この暖機制御ルーチンが実行されると、電子
制御ユニット290は、まず、各入力信号の処理を実行
する(ステップS320)。即ち、図14のブロック図
に示す入力信号の全部または一部を読み込む処理を実行
するのである。次に、エンジン220や燃料電池260
の暖機が完了しているか否かの判定を行なう(ステップ
S330,S340)。エンジン220の暖機の完了判
定は、エンジン220の冷却水の温度が定常運転温度に
比して低いか否かの比較により行なうことができる。ま
た、燃料電池260の暖機の完了判定は、燃料電池26
0の温度が定常運転温度より低いか否かの比較により行
なうことができる。
【0094】エンジン220か燃料電池260のいずれ
かの暖機が完了しているときには、マップに基づく駆動
力源を選択する処理を実行して(ステップS430)、
本ルーチンを終了する。ここで、駆動力源の選択処理
は、例えば、シフトレバー257がDポジションのとき
には図16に例示する駆動力源領域マップの一例を用い
てアクセル開度と車速に基づいて行なわれる。即ち、ア
クセル開度と車速からどの領域に属するかによりエンジ
ン220を駆動力源にするかモータ230を駆動力源に
するかを選択するのである。図16の駆動力源領域マッ
プには、歯車変速機部240における変速段の領域も示
されている。この場合、エンジン220か燃料電池26
0の一方がまだ暖機が完了してない場合もあるが、一方
の暖機が完了しているから、暖機が完了している側の熱
により燃料電池260とエンジン220と冷却装置28
0とを含むシステム全体の暖機を行なう。
【0095】エンジン220と燃料電池260とがいず
れも暖機が完了されていないと判定されると、シフトレ
バー257のポジションがPポジションかNポジション
のいずれかであるかを判定する(ステップS350)。
シフトレバー257のポジションは、ソフトレバーポジ
ションセンサからの信号により検出できる。シフトレバ
ー257のポジションがPポジションかNポジションの
いずれかであるときには、発進の可能性はないと判断
し、燃料電池260を駆動して(ステップS360)、
本ルーチンを終了する。即ち、燃料電池260とエンジ
ン220と冷却装置280とを含むシステム全体を燃料
電池260から生じる熱によって暖機するのである。
【0096】一方、シフトレバー257のポジションが
PポジションでもNポジションでもないときには、車速
Vが値0であるか否か、即ち自動車200が停車してい
るか否かを判定する(ステップS370)。車速Vは、
図示しない車速センサによって検出してもよいし、車輪
速センサにより検出された各車輪の車輪速から演算で求
めてもよい。車速Vが値0で停車しているときには、エ
ンジン220からの動力の必要はないから、燃料電池2
60を駆動して(ステップS420)、燃料電池260
から生じる熱によってシステムを暖機する。
【0097】車速Vが値0でないとき、即ち自動車20
0が走行状態にあるときには、二次電池270の蓄電残
量としての二次電池SOCを検出すると共に(ステップ
S380)、燃料電池260の発電可能量を算出する処
理を行なう(ステップS390)。実施例では、二次電
池SOCを蓄電残量計により検出するものとしたが、二
次電池270の充放電電流を積算して求めたものを用い
るものとしてもよい。燃料電池260の発電可能量は、
燃料残量により推定できる。純水素系の場合には水素の
残量により、改質系の場合には燃料残量に改質効率を考
慮して推定することができる。
【0098】そして、駆動力源領域マップからモータ2
30による走行領域でありかつ可能領域であるかを判定
する(ステップS400)。アクセル開度と車速とに基
づいて動力源領域マップから領域の選択を行なう処理に
ついては前述した。可能領域は、ステップS380で検
出した二次電池SOCやステップS390で算出した燃
料電池260の発電可能量に基づいて駆動力源領域マッ
プを減縮補正したものによって判定される。この補正と
しては、例えば図17に例示する駆動力源領域マップの
ように、MG領域を二次電池SOCや燃料電池260の
発電可能量に応じて減縮することにより行なうことがで
きる。なお、この減縮補正された駆動力源領域マップに
おけるMG領域は、二次電池270の電力をモータ23
0以外で用いる場合にも適用される。
【0099】モータ230による走行領域でありかつ可
能領域であると判定されると、エンジン220からの動
力はまだ必要ないと判断し、燃料電池260を駆動して
(ステップS420)、燃料電池260から生じる熱に
よってシステムを暖機する。一方、モータ230による
走行領域でないと判定されたり可能領域でないと判定さ
れたときには、エンジン220を始動して(ステップS
410)、エンジン220から生じる熱によってシステ
ムを暖機する。
【0100】以上説明した第3実施例の自動車200が
備える動力装置210によれば、エンジン220と燃料
電池260と自動車200の状態とに基づいて効率的に
暖機を行なうことができる。この結果、暖機に伴う騒音
を防止することができると共にエネルギ効率を向上させ
ることができる。
【0101】第3実施例の自動車200が備える動力装
置210では、図15のルーチンにおけるステップS3
50でシフトレバー257のポジションにより自動車2
00の発進の可能性を判定したが、サイドブレーキのオ
ンオフ信号により自動車200の発進の可能性を判定す
るものとしてもよい。
【0102】また、実施例の自動車200が備える動力
装置210では、図15のルーチンにおいてステップS
350でシフトレバー257のポジションがPポジショ
ンかNポジションのいずれかであると判定されたときに
は、燃料電池260を駆動して燃料電池260とエンジ
ン220と冷却装置280とを含むシステム全体を燃料
電池260から生じる熱によって暖機するものとした
が、この場合、例えばもう一度イグニッションキーをオ
ン操作したり別に設けたマニュアルスイッチがオン操作
されたときにはエンジン220を始動するものとしても
よい。この処理についてはステップS420においても
同様である。
【0103】次に、本発明の第4の実施例である自動車
200Bについて説明する。第4実施例の自動車200
Bは、第3実施例の自動車200と同一のハード構成を
している。したがって、第4実施例の自動車200Bの
ハード構成についての説明は省略する。なお、説明の都
合上、第4実施例の自動車200Bでは、第3実施例の
自動車200の構成で用いた符号をそのまま用いる。
【0104】図18は、第4実施例の自動車200Bが
備える動力装置210の電子制御ユニット290で実行
されるアイドル回転数制御ルーチンの一例を示すフロー
チャートである。この暖機制御ルーチンが実行される
と、電子制御ユニット290は、まず、各入力信号の処
理を実行する(ステップS520)。即ち、図14のブ
ロック図に示す入力信号の全部または処理に必要な信号
のみを読み込む処理を実行するのである。次に、エンジ
ン220の暖機が完了しているか否かの判定を行なう
(ステップS530)。エンジン220の暖機の完了判
定は、第3実施例と同様に、エンジン220の冷却水の
温度が定常運転温度に比して低いか否かの比較により行
なうことができる。エンジン220の暖機が完了してい
ると判定されたときには、本ルーチンによる処理は必要
ないと判定して本ルーチンを終了する。
【0105】エンジン220の暖機が完了していないと
判定されたときには、車速Vが値0であるか否かとアク
セル開度θが値0であるか否かを判定する(ステップS
540)。車速Vは前述したように車速センサによって
検出することができ、アクセル開度θはアクセルポジシ
ョンセンサにより検出することができる。車速Vが値0
でないとき、即ち自動車200Bが走行状態にあるとき
やアクセル開度θが値0でないとき、即ち運転者が自動
車200Bによる走行を意図しているときには、本ルー
チンによる処理は必要ないと判定して本ルーチンを終了
する。
【0106】一方、車速Vが値0のとき、即ち自動車2
00Bが停車しているときで、かつ、アクセル開度θが
値0のとき、即ち運転者が自動車200Bによる走行を
意図していないときには燃料電池260による発熱が可
能であるか否かを判定する(ステップS550)。即
ち、燃料電池260が動作可能か否かによって判定する
ことができる。なお、この判定には、燃料電池260に
供給される燃料の残量が含まれるほか、燃料電池260
が低温で出力が制限されているときも含まれる。燃料電
池260による発熱が可能でないときには、コンベのア
イドル回転数をコンベファーストアイドルロジック制御
により設定して(ステップS560)、本ルーチンを終
了する。この場合、アイドル回転数は、エンジン220
の水温に依存して低温ほど高回転数となるように制御す
るのである。次表2に燃料電池260の発熱量とエンジ
ン220の水温とアイドル回転数との関係の一例を示
す。ステップS560の制御では、燃料電池260は発
熱不可であるから、FC発熱の「無し」の行が相当す
る。
【0107】
【表2】
【0108】燃料電池260による発熱が可能のときに
は、燃料電池260による発熱可能量を算出し(ステッ
プS570)、算出した発熱可能量に基づいてアイドル
回転数を設定して(ステップS580)、本ルーチンを
終了する。実施例では、燃料電池260による発熱可能
量は、燃料残量により推定することができ、「小」,
「中」,「大」の3段階とした。発熱可能量とアイドル
回転数との関係はエンジン220の水温を含めて表2に
示した。即ち表2中、FC発熱の「小」,「中」,
「大」の行が相当する。表2からも解るように、燃料電
池260による発熱可能量が大きいときには、燃料電池
260による発熱で暖機が迅速に行なわれるから、エン
ジン220のファーストアイドル回転数を低くするので
ある。
【0109】以上説明した第4実施例の自動車200B
が備える動力装置210によれば、アイドル回転数をエ
ンジン220の状態や燃料電池260の状態,自動車2
00Bの状態に応じて適切に制御することができる。こ
の結果、アイドル回転数を高くすることによる騒音の発
生を防止することができると共にエネルギ効率を向上さ
せることができる。
【0110】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である燃料電池と内燃機関
のハイブリッドシステム20の構成の概略を示す構成図
である。
【図2】 燃料電池50を構成する単電池51の概略構
成を示す構成図である。
【図3】 電子制御ユニット90を中心とした制御信号
の様子を例示するブロック図である。
【図4】 実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリッド
システム20の電子制御ユニット90により実行される
燃料電池始動時制御ルーチンの一例を示すフローチャー
トである。
【図5】 実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリッド
システム20の電子制御ユニット90により実行される
駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図6】 変形例の燃料電池と内燃機関のハイブリッド
システム20Bの構成の概略を示す構成図である。
【図7】 第2実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリ
ッドシステム120の構成の概略を示す構成図である。
【図8】 第2実施例の電子制御ユニット190を中心
とした制御信号の様子を例示するブロック図である。
【図9】 第2実施例の燃料電池と内燃機関のハイブリ
ッドシステム120の電子制御ユニット190により実
行される燃料電池始動時制御ルーチンの一例を示すフロ
ーチャートである。
【図10】 第3実施例の自動車200が備える動力装
置210の構成の概略を示す構成図である。
【図11】 エンジン220のクランクシャフト221
から歯車変速機部240までの機構の概略を示す説明図
である。
【図12】 シフトレバーポジションの一例を示す説明
図である。
【図13】 油圧制御部252における油圧回路の一部
を例示する説明図である。
【図14】 電子制御ユニット(ECU)290の入出
力信号の一例を示すブロック図である。
【図15】 第3実施例の電子制御ユニット290によ
り実行される暖機制御ルーチンの一例を示すフローチャ
ートである。
【図16】 第3実施例で用いられる駆動力源領域マッ
プの一例を示す説明図である。
【図17】 駆動力源領域マップの減縮補正の様子を例
示する説明図である。
【図18】 第4実施例の自動車200Bが備える動力
装置210の電子制御ユニット290で実行されるアイ
ドル回転数制御ルーチンの一例を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
20,120 燃料電池と内燃機関のハイブリッドシス
テム、21,121駆動軸、22 メタノールタンク、
23 第1燃料ポンプ、24 第2燃料ポンプ、26
混合槽、27 水ポンプ、30,130 エンジン、3
2,132エンジン温度センサ、34,134 タービ
ン、36,136 オルタネータ、40 改質器、4
2,142 燃料加温装置、44,144 熱交換器、
46改質器温度センサ、50,150 燃料電池、51
単電池、52 電解質膜、53 アノード、54 カ
ソード、55 セパレータ、56,57 流路、58,
158 燃料電池温度センサ、60,160 第1エア
コンプレッサ、62,162 第2エアコンプレッサ、
63,163 エア三方弁、64,164 調圧弁、6
6,166 エア圧センサ、70,170 モータ、7
2,172 インバータ、74,174 バッテリ、8
0,180 温度調節装置、81,181 循環管路、
82,182 熱交換ポンプ、83,183 熱交換
器、84a,84b,184a,184b 第1熱交換
三方弁、85,185 熱交換器、86a,86b,1
86a,186b 第2熱交換三方弁、87 水タン
ク、90,190 電子制御ユニット、91,191
CPU、92,192 ROM、93,193 RA
M、94,194 入力処理回路、95,195 出力
処理回路、96、196 各種センサ、97,197
キースイッチ、122 水素タンク、122a 水素圧
センサ、123 第1燃料バルブ、124 第2燃料バ
ルブ、200,200B 自動車、210 動力装置、
220 エンジン、221 クランクシャフト、222
駆動装置、224 始動用モータ、226入力クラッ
チ、230 モータ、232 トルクコンバータ、23
3 ポンプインペラ、234 タービンライナ、235
ワンウェイクラッチ、236 ステータ、240 歯
車変速機部、242 入力回転センサ、244 出力回
転センサ、248 駆動軸、250 電動オイルポン
プ、252 油圧制御部、253 プライマリレギュレ
ータバルブ、254 マニュアルバルブ、255 入力
クラッチコントロールバルブ、256 入力クラッチコ
ントロールソレノイド、257 シフトレバー、260
燃料電池、270 二次電池、272,274電源切
換えスイッチ、280 冷却装置、282 循環流路、
284 循環ポンプ、286 ラジエター、290 電
子制御ユニット、LC ロックアップクラッチ、OD
副変速機、M 主変速機、S0〜S3 サンギヤ、C0
〜C3キャリア、R0〜R3 リングギヤ、P1,P
2,P3 ギヤユニット、C−0,C−1,C−2 多
板クラッチ、B−0,B−1,B−2,B−3,B−4
多板ブレーキ、F−0,F−1,F−2 ワンウェイク
ラッチ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 364 F02G 5/04 V F02G 5/04 H01M 8/00 Z H01M 8/00 8/04 T 8/04 X B60K 9/00 E

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の供給を受けて発電する燃料電池と
    内燃機関のハイブリッドシステムであって、 前記燃料電池と前記内燃機関とが関連して該燃料電池と
    該内燃機関の少なくとも一方の温度を調節する温度調節
    手段を備えるハイブリッドシステム。
  2. 【請求項2】 前記温度調節手段は、前記燃料電池と熱
    交換すると共に前記内燃機関と熱交換する熱交換手段を
    備える請求項1記載のハイブリッドシステム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のハイブリッドシステムで
    あって、 原料を改質して前記燃料を生成する改質手段を備え、 前記熱交換手段は、前記改質手段とも熱交換する手段で
    あるハイブリッドシステム。
  4. 【請求項4】 前記温度調節手段は、前記燃料電池を始
    動するとき、前記熱交換手段により前記内燃機関と熱交
    換して得られる熱を用いて該燃料電池が加温されるよう
    該熱交換手段を制御する始動時制御手段を備える請求項
    2または3記載のハイブリッドシステム。
  5. 【請求項5】 前記温度調節手段は、前記燃料電池と前
    記改質手段とを始動するとき、前記熱交換手段により前
    記内燃機関と熱交換して得られる熱を用いて前記燃料電
    池と前記改質手段とが加温されるよう該熱交換手段を制
    御する始動時制御手段を備える請求項3記載のハイブリ
    ッドシステム。
  6. 【請求項6】 前記熱交換手段は、加温媒体として作用
    する熱交換媒体を前記内燃機関から前記改質手段,前記
    燃料電池の順に流す流路を備える請求項5記載のハイブ
    リッドシステム。
  7. 【請求項7】 前記温度調節手段は、前記燃料電池が運
    転されているときには、前記熱交換手段により該燃料電
    池が冷却されるよう該熱交換手段を制御する第1運転時
    制御手段を備える請求項2ないし6いずれか記載のハイ
    ブリッドシステム。
  8. 【請求項8】 前記温度調節手段は、前記燃料電池と前
    記改質手段とが運転されているときには、前記熱交換手
    段により該燃料電池と該改質手段とが冷却されるよう該
    熱交換手段を制御する第2運転時制御手段を備える請求
    項3,5,6いずれか記載のハイブリッドシステム。
  9. 【請求項9】 前記温度調節手段は、前記内燃機関が運
    転されているときには、前記熱交換手段により該内燃機
    関が冷却されるよう該熱交換手段を制御する第3運転時
    制御手段を備える請求項2ないし8いずれか記載のハイ
    ブリッドシステム。
  10. 【請求項10】 前記温度調節手段は、前記燃料電池と
    前記内燃機関とが運転されているときには、前記熱交換
    手段により該燃料電池と該内燃機関とが冷却されるよう
    該熱交換手段を制御する第4運転時制御手段を備える請
    求項2ないし9いずれか記載のハイブリッドシステム。
  11. 【請求項11】 前記熱交換手段は、冷却媒体として作
    用する熱交換媒体を前記燃料電池,前記内燃機関の順に
    流す流路を備える請求項10記載のハイブリッドシステ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記温度調節手段は、前記燃料電池と
    前記改質手段と前記内燃機関とが運転されているときに
    は、前記熱交換手段により該燃料電池と該内燃機関と前
    記改質手段とが冷却されるよう該熱交換手段を制御する
    第5運転時制御手段を備える請求項3,5,6,8いず
    れか記載のハイブリッドシステム。
  13. 【請求項13】 前記熱交換手段は、冷却媒体として作
    用する熱交換媒体を前記燃料電池,前記改質手段,前記
    内燃機関の順に流す流路を備える請求項12記載のハイ
    ブリッドシステム。
  14. 【請求項14】 前記熱交換手段に用いられる熱交換媒
    体は水である請求項2ないし13いずれか記載のハイブ
    リッドシステム。
  15. 【請求項15】 前記熱交換手段に用いられる熱交換媒
    体は前記改質手段に供給する前記原料を含む液体である
    請求項3,5,6,12,13いずれか記載のハイブリ
    ッドシステム。
  16. 【請求項16】 前記燃料電池は、前記熱交換媒体と熱
    交換する部位が絶縁処理されてなる請求項15記載のハ
    イブリッドシステム。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし16いずれか記載のハ
    イブリッドシステムであって、 前記内燃機関から出力される動力により駆動されて発電
    する発電手段を備え、 前記温度調節手段は、前記燃料電池を始動するとき、前
    記発電手段により発電された電力を用いて該燃料電池を
    加温する加温手段を備えるハイブリッドシステム。
  18. 【請求項18】 前記加温手段は、前記燃料電池に供給
    される燃料を加温することにより該燃料電池を加温する
    手段である請求項17記載のハイブリッドシステム。
  19. 【請求項19】 請求項3,5,6,8,12,13い
    ずれか記載のハイブリッドシステムであって、 前記内燃機関から出力される動力により駆動されて発電
    する発電手段を備え、 前記温度調節手段は、前記改質手段を始動するとき、前
    記発電手段により発電された電力を用いて該改質手段を
    加温する加温手段を備えるハイブリッドシステム。
  20. 【請求項20】 前記加温手段は、前記改質手段に供給
    される原料を加温することにより該改質手段を加温する
    手段である請求項19記載のハイブリッドシステム。
  21. 【請求項21】 前記内燃機関から排出される排ガスを
    動力源として駆動し、前記燃料電池に前記燃料を供給す
    る燃料供給手段を備える請求項1ないし20いずれか記
    載のハイブリッドシステム。
  22. 【請求項22】 請求項1ないし21いずれか記載のハ
    イブリッドシステムであって、 前記燃料電池の状態を検出する燃料電池状態検出手段
    と、 前記燃料電池状態検出手段により検出される燃料電池の
    状態に基づいて前記内燃機関の暖機を制御する暖機制御
    手段とを備えるハイブリッドシステム。
  23. 【請求項23】 前記暖機制御手段は、前記燃料電池の
    状態に基づいて前記内燃機関のアイドル回転数を制御す
    る手段である請求項22記載のハイブリッドシステム。
  24. 【請求項24】 請求項23記載のハイブリッドシステ
    ムであって、 前記燃料電池状態検出手段は、前記燃料電池からの発熱
    可能量を検出する手段を含み、 前記暖機制御手段は、前記燃料電池状態検出手段により
    検出された前記燃料電池からの発熱可能量が大きいほど
    前記アイドル回転数の初期値を小さく設定して制御する
    手段であるハイブリッドシステム。
  25. 【請求項25】 請求項23または24記載のハイブリ
    ッドシステムであって、 前記内燃機関の温度を検出する内燃機関温度検出手段を
    備え、 前記暖機制御手段は、前記内燃機関温度検出手段により
    検出された温度に基づいて前記アイドル回転数を制御す
    る手段であるハイブリッドシステム。
  26. 【請求項26】 請求項1ないし21いずれか記載のハ
    イブリッドシステムであって、 駆動軸に動力を出力可能な電動機を備え、 前記内燃機関は、前記駆動軸に動力を出力可能に該駆動
    軸に接続されてなるハイブリッドシステム。
  27. 【請求項27】 前記電動機の前記駆動軸への動力の出
    力と前記内燃機関の前記駆動軸への動力の出力とを制御
    する動力制御手段を備える請求項26記載のハイブリッ
    ドシステム。
  28. 【請求項28】 請求項27記載のハイブリッドシステ
    ムであって、 前記燃料電池の状態を検出する状態検出手段を備え、 前記動力制御手段は、前記状態制御手段により検出され
    た前記燃料電池の状態に基づいて前記駆動軸への動力の
    出力を制御する手段であるハイブリッドシステム。
  29. 【請求項29】 前記動力制御手段は、前記燃料電池の
    状態が始動状態または運転停止状態のとき、前記駆動軸
    に前記内燃機関から動力が出力されるよう制御する手段
    である請求項28記載のハイブリッドシステム。
  30. 【請求項30】 電池と燃焼器とのハイブリッドシステ
    ムであって、 前記電池と前記燃焼器とが関連をもって温度調整される
    温度調整手段を備えるハイブリッドシステム。
  31. 【請求項31】 請求項26記載のハイブリッドシステ
    ムを搭載する自動車であって、 前記ハイブリッドシステムの暖機完了を検出するシステ
    ム暖機検出手段と、 前記自動車の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記システム暖機検出手段により前記ハイブリッドシス
    テムの暖機完了が検出されないとき、前記運転状態検出
    手段により検出される前記自動車の運転状態に基づいて
    該ハイブリッドシステムの暖機を制御する暖機制御手段
    とを備える自動車。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の自動車であって、 前記運転状態検出手段は、シフトポジションを検出する
    シフトポジション検出手段を含み、 前記暖機制御手段は、前記シフトポジション検出手段が
    非走行ポジションを検出したときには、前記燃料電池を
    駆動して前記ハイブリッドシステムの暖機を制御する手
    段である自動車。
  33. 【請求項33】 請求項31記載の自動車であって、 前記運転状態検出手段は、シフトポジションを検出する
    シフトポジション検出手段と、前記自動車の走行状態を
    検出する走行状態検出手段とを含み、 前記暖機制御手段は、前記シフトポジション検出手段が
    走行ポジションを検出したときには、前記走行状態検出
    手段により検出される前記自動車の走行状態に基づいて
    前記ハイブリッドの暖機を制御する手段である自動車。
  34. 【請求項34】 前記暖機制御手段は、前記走行状態検
    出手段が前記自動車の非走行状態を検出したときには前
    記燃料電池を駆動して前記ハイブリッドシステムの暖機
    を制御する手段である請求項33記載の自動車。
  35. 【請求項35】 請求項33または34記載の自動車で
    あって、 前記運転状態検出手段は、運転者からの要求トルクに基
    づいて走行条件を検出する走行条件検出手段を含み、 前記暖機制御手段は、前記走行状態検出手段が前記自動
    車の走行状態を検出したときには、前記走行条件検出手
    段により検出される走行条件に基づいて前記ハイブリッ
    ドの暖機を制御する手段である自動車。
  36. 【請求項36】 請求項35記載の自動車であって、 前記電動機に電力を供給可能な二次電池を備え、 前記暖機制御手段は、前記走行条件検出手段により検出
    された走行条件が予め設定された前記電動機による走行
    可能条件の範囲内のときには前記燃料電池を駆動して前
    記ハイブリッドシステムの暖機を制御する手段である自
    動車。
  37. 【請求項37】 前記暖機制御手段は、前記走行条件検
    出手段により検出された走行条件が前記電動機による走
    行可能条件の範囲外のときには前記内燃機関を駆動して
    前記ハイブリッドシステムの暖機を制御する手段である
    請求項36記載の自動車。
  38. 【請求項38】 請求項36または37記載の自動車で
    あって、 前記二次電池の状態を検出する二次電池状態検出手段
    と、 該検出された二次電池の状態に基づいて前記電動機によ
    る走行可能条件の範囲を補正する第1補正手段とを備え
    る自動車。
  39. 【請求項39】 請求項36ないし38いずれか記載の
    自動車であって、 前記燃料電池の状態を検出する燃料電池状態検出手段
    と、 該検出した燃料電池の状態に基づいて前記電動機による
    走行可能条件の範囲を補正する第2補正手段とを備える
    自動車。
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