JP4135302B2 - 燃料電池を搭載したハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関と燃料電池を搭載した車両を制御する技術に関し、詳しくは内燃機関と電動機との動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能なハイブリッド車両の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境に対する負担の少ない車両として、燃料電池を搭載し、燃料電池により発電した電力で走行する電気自動車が各種提案されている。また、こうした燃料電池単独での車両の運転性能を引き上げるために、更に内燃機関を搭載し、両方の動力を適宜利用して走行するハイブリッド車両も各種提案されている。こうした車両は、燃料電池により発電した電力で電動機を運転して走行したり、必要に応じて、内燃機関を起動し、内燃機関により車両を走行したりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたシステムでは、内燃機関の運転状態と停止状態では、得られる動力に大きな差があるため、システム全体として、必ずしも高い効率を達成することができないという問題があった。システム全体として高い効率を達成しようとすると、内燃機関のダイナミックレンジを余り広げず、車両に対する要求動力が低い領域では、内燃機関を停止して燃料電池により発電した電力で走行することが望ましい。かかる運転を行なおうとすると、燃料電池と電動機の組み合わせにより得られる動力の最大値が、内燃機関の運転領域の下限域に連続していることが望ましい。このためには、電動機の出力をかなり大きなものにしなければならず、システム全体の効率が低下してしまうことがあり得た。
【0004】
本発明の装置は、こうした問題に対して解答を与えるものであり、内燃機関と燃料電池およびこれにより駆動される電動機を搭載した車両における制御を好適なものとすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成する本発明のハイブリッド車両は、
内燃機関と燃料電池とを備え、該内燃機関と電動機との動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能なハイブリッド車両であって、
前記内燃機関は、複数の気筒を備え、該複数の気筒のうちの一部の気筒のみを用いる可変気筒運転可能な内燃機関であり、
前記燃料電池が発電可能な電力を検出する発電可能電力検出手段と、
該検出された発電可能電力に基づいて、前記内燃機関の運転される気筒数を決定する気筒数決定手段と、
該決定された気筒数に従って、前記内燃機関を運転する内燃機関運転手段と
を備えると共に、
前記駆動軸に要求される動力を、前記燃料電池が発電した電力を用いて運転される前記電動機の出力で、前記可変気筒運転される前記内燃機関の出力をアシストすることにより賄うこと
を要旨とする。
【0006】
また、このハイブリッド車両の運転方法の発明は、
複数気筒の一部を独立に運転可能な内燃機関と燃料電池とを備え、
該内燃機関と電動機との動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能なハイブリッド車両の運転方法であって、
前記燃料電池が発電可能な電力を検出し、
該検出された発電可能電力に基づいて、前記内燃機関の運転される気筒数を決定し、
該決定された気筒数に従って、前記内燃機関を運転すると共に、
前記駆動軸に要求される動力を、前記燃料電池が発電した電力を用いて運転される前記電動機の出力で、前記可変気筒運転される前記内燃機関の出力をアシストすることにより賄うこと
を要旨とする。
【0007】
かかるハイブリッド車両およびその運転方法によれば、内燃機関は、複数気筒の一部を独立に運転可能であり、燃料電池が発電可能な電力を検出し、検出された発電可能電力に基づいて、内燃機関の運転される気筒数を決定して、内燃機関を運転する。燃料電池が発電した電力を用いて運転される電動機の出力、運転される気筒数が可変された内燃機関の出力をアシストすることにより、車両の駆動軸に要求される動力を出力する。この場合には、燃料電池の発電能力が不足している場合には、内燃機関において運転される気筒数を増やすといった対応をとることができ、駆動軸に適切な動力を出力することができる。もとより、燃料電池の出力の応答遅れの時間などを考慮し、システムの効率よりも動力特性を優先させて、内燃機関の気筒数と燃料電池とを制御することも可能である。いずれの場合も、システム全体の出力を、内燃機関において運転される気筒数という新たな制御対象を用意することで、柔軟に制御することが可能となる。
【0008】
加えて、駆動軸に要求される動力を検出しておき、検出された要求動力に基づいて、内燃機関において運転される気筒数を決定し、この気筒数に従って、内燃機関を運転するものとしても良い。この場合は、駆動軸に要求される動力の大きさにより、運転される気筒数が決定されから、要求動力に応じた出力が内燃機関から得られることになる。
【0010】
更に、当該車両の燃費を決定する運転効率を検出し、この運転効率に基づいて、内燃機関の運転される気筒数を決定して内燃機関を運転するものとしても良い。この場合には、効率よく内燃機関を運転することができ、車両の燃費が向上する。運転効率としては、内燃機関単独の燃料効率を検出しても良いが、車両全体としての燃料効率を検出しても良い。また、燃料効率は、瞬時値としても良いが、一定期間運転した場合の平均的な効率として検出しても良い。運転効率は、回転数や要求トルクなどに応じて予め測定し、マップの形で持っても良いし、実際に測定しても良い。
【0011】
かかるハイブリッド車両では、例えば6気筒の内燃機関において、1気筒から6気筒まで、運転される気筒数を、一つずつ増減できるものとしても良いが、内燃機関の複数の気筒を複数の組に予め分け、分けられた組の一部または全部を選択することにより、運転される気筒数を決定するもとのしても良い。例えば、8気筒の内燃機関を4気筒×2組や2気筒×4組に分けておき、駆動軸に対する要求動力や燃料電池の発電可能電力などに応じて、このうちの1組あるいは2組というように、運転する気筒数を決定するのである。前記内燃機関運転手段は、該選択された一部または全部の組の気筒を運転する。
【0012】
この場合、分けられた組に属する気筒の温度を検出し、一部の組が選択されている場合において、選択された組に属する気筒の温度が所定以上になった場合には、運転される気筒の属する組を切り換えるものとしても良い。例えば、8気筒の内燃機関の4気筒を1つの組として運転している場合において、この気筒の温度が所定以上となったら、停止していた組の気筒を運転するように切り換えるのである。こうすれば、特定の気筒ばかりが運転されることがなく、内燃機関の耐久性上、好ましい。もとより、温度ではなく運転時間を検出し、運転時間が気筒間で平均化するよう運転を切り換えることも可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施例であるハイブリッド車両が備える特徴的な構成を示す説明図である。本実施例のハイブリッド車両は、車両走行のための動力源として、エンジン10およびモータ20を搭載する。このモータ20は、燃料電池システム60やバッテリ(図示せず)電源として駆動される。
【0014】
エンジン10は六つの気筒を有しており、この六つの気筒は、三つの気筒からなる第一バンク10aと、残りの三つの気筒からなる第二バンク10bに分割されている。こうして分割されたエンジン10により、要求される出力の大きさに対応し、第一バンク10aまたは第二バンク10bのいずれか一方(以下、片バンクという)を動力源として走行する片バンク走行および第一バンクおよび第二バンクの双方(以下、両バンクという)を動力源として走行する両バンク走行が、選択的に行なわれる。
【0015】
片バンク走行が行なわれる際には、動力源として用いられるバンクにのみ燃料が噴射される。例えば、第一バンク10aを動力源として走行する場合には、第二バンク10bへの燃料の噴射は停止され、第二バンク10bは休止される。なお、本実施例では、片バンク走行が長期間行なわれる場合には、運転がなされるバンクを定期的に切り換え、第一バンク10aまたは第二バンク10bを交互に運転することとしている(以下、バンク切り換えという)。このバンク切り換えが行なわれることにより、いずれかのバンクが長期間休止され、休止されたバンク内の各気筒の温度が低下するといった事態を防止することができる。従って、休止状態とされていたバンクを駆動したときに、直ちに良好な燃焼結果を得ることができる。また、一方のバンクのみが長時間に亘って運転されて過熱するといったこともない。
【0016】
片バンク走行の際に高出力が要求された場合には、モータ20の駆動を開始することにより、運転状態のバンクに対するアシストが行なわれる。図1では、第一バンク10aのみが運転されている場合において、モータ20からのアシストがなされ得る様子を、矢印Aにより示している。また、モータ20のによるアシストでは、駆動力が不足する場合には、第二バンク10bの運転されることになる。第一バンク10aの運転に対して、第二バンク10bの運転が加えられる様子を、図1では、矢印Bにより示した。
【0017】
図1に示すように、ハイブリッド車両は、内部にCPU、RAM,ROM等を有するワンチップ・マイクロコンピュータによって構成された制御ユニット70を備える。この制御ユニット70は、CPUによるROMに記録されたプログラムの実行により、後述する種々の制御処理を行なうが、最も特徴的な処理として、片バンク走行の際、運転状態のバンクに対するアシスト形態を、燃費効率を勘案して決定する処理を行なう。
【0018】
即ち、制御ユニット70は、現在の車両の運転状態を表わす各種のデータを入力し、入力されたデータから燃費効率を演算する。この演算結果に基づき、休止状態のバンク(図1では第二バンク10b)の運転を開始することまたはモータ20の駆動によるアシストを行なうとのどちらが燃費効率からみて最適であるかを決定し、この決定内容に基づいて、休止状態のバンクの運転やモータ20の駆動を指示する。従って、片バンクでは不足する動力の補償を、燃費の良好な形態で実施することができる。この制御ユニット70が行なう特徴的な処理の詳細については、実施例における動力源決定処理として後述する。
【0019】
以下、本発明の実施例について説明する。まず、ハイブリッド車両の全体の装置構成について、説明する。
【0020】
(1)実施例における装置構成:
図2は実施例としてのハイブリッド車両の概略構成図である。図示する通り、本実施例のハイブリッド車両の動力系統は、上流側からエンジン10、入力クラッチ18、モータ20、トルクコンバータ30、および変速機100を直列に結合した構成を有している。即ち、エンジン10のクランクシャフト12は、入力クラッチ18を介してモータ20に結合されている。入力クラッチ18をオン・オフすることにより、エンジン10からの動力の伝達を断続することができる。モータ20の出力軸13は、また、トルクコンバータ30にも結合されている。トルクコンバータの出力軸14は変速機100に結合されている。変速機100の出力軸15はディファレンシャルギヤ16を介して車軸17に結合されている。以下、それぞれの構成要素について順に説明する。
【0021】
エンジン10は通常のガソリンエンジンである。エンジン10は、ガソリンと空気の混合気をシリンダに吸い込むための吸気バルブ、および燃焼後の排気をシリンダから排出するための排気バルブの開閉タイミングを、ピストンの上下運動に対して相対的に調整可能な機構を有している(以下、この機構をVVT機構と呼ぶ)。VVT機構の構成については、周知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。エンジン10は、ピストンの上下運動に対して各バルブが遅れて閉じるように開閉タイミングを調整することにより、いわゆるポンピングロスを低減することができる。この結果、エンジン10をモータリングする際にモータ20から出力すべきトルクを低減させることもできる。ガソリンを燃焼して動力を出力する際には、VVT機構は、エンジン10の回転数に応じて最も燃焼効率の良いタイミングで各バルブが開閉するように制御される。
【0022】
エンジン10は、図1の実施の形態に示したとおり、6気筒エンジンであり、3気筒ずつ独立に運転を制御可能な構成を有する。即ち、吸気管6a,6b、燃料噴射弁7a,
7b、スロットルバルブ8a,8bなども、3気筒ずつ独立に設けられており、かつ休止中の気筒の排気バルブは、上述したVVT機構により、排気弁は圧縮行程でも開いた状態に制御される。この結果、休止中の気筒におけるポンピングロスや未燃ガスの通り抜けと言った問題は生じない。エンジンは、第一バンク10aや第二バンク10b単独でも運転可能であり、両バンク共に運転することも可能である。
【0023】
モータ20は、三相の同期モータであり、外周面に複数個の永久磁石を有するロータ22と、回転磁界を形成するための三相コイルが巻回されたステータ24とを備える。モータ20はロータ22に備えられた永久磁石による磁界とステータ24の三相コイルによって形成される磁界との相互作用により回転駆動する。また、ロータ22が外力によって回転させられる場合には、これらの磁界の相互作用により三相コイルの両端に起電力を生じさせる。なお、モータ20には、ロータ22とステータ24との間の磁束密度が円周方向に正弦分布する正弦波着磁モータを適用することも可能であるが、本実施例では、比較的大きなトルクを出力可能な非正弦波着磁モータを適用した。
【0024】
モータ20の電源としては、バッテリ50と燃料電池システム60とが備えられている。モータ20と各電源との間には、電源の使い分けをするための切替スイッチ84が設けられている。この切替スイッチ84の動作は、制御ユニット70により制御される。なお、ここでは模式的にモータ20をバッテリ50および燃料電池システム60に選択的に接続可能なスイッチ84を示したが、切替スイッチ84はモータ20をバッテリ50および燃料電池60の双方に接続可能な構成のスイッチを用いることが望ましい。
【0025】
また、図2に示すように、バッテリ50は、燃料電池システム60と接続されている。これにより、燃料電池システム60により生成された電力を、バッテリ50に充電することが可能となる。また、燃料電池システム60が発電する電力が不足する場合には、バッテリ50から電力を供給することができる。
【0026】
ステータ24は切替スイッチ84および駆動回路51を介してバッテリ50に電気的に接続される。また、切替スイッチ84および駆動回路52を介して燃料電池システム60に接続される。駆動回路51,52は、それぞれトランジスタインバータで構成されており、モータ20の三相それぞれに対して、ソース側とシンク側の2つを一組としてトランジスタが複数備えられている。これらの駆動回路51,52は、制御ユニット70と電気的に接続されている。制御ユニット70が駆動回路51,52の各トランジスタのオン・オフの時間をPWM制御するとバッテリ50および燃料電池システム60を電源とする擬似三相交流がステータ24の三相コイルに流れ、回転磁界が形成される。モータ20は、かかる回転磁界の作用によって、電動機または発電機として機能する。
【0027】
図3は燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。燃料電池システム60は、メタノールを貯蔵するメタノールタンク61、水を貯蔵する水タンク62、燃焼ガスを発生するバーナ63、空気の圧縮を行なう圧縮機64、バーナ63と圧縮機64とを併設した蒸発器65、改質反応により燃料ガスを生成する改質器66、燃料ガス中の一酸化炭素(CO)濃度を低減するCO低減部67、電気化学反応により起電力を得る燃料電池60Aを主な構成要素とする。これらの各部の動作は、制御ユニット70により制御される。
【0028】
燃料電池60Aは、固体高分子電解質型の燃料電池であり、電解質膜、カソード、アノード、およびセパレータとから構成されるセルを複数積層して構成されている。電解質膜は、例えばフッ素系樹脂などの固体高分子材料で形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜である。カソードおよびアノードは、共に炭素繊維を織成したカーボンクロスにより形成されている。セパレータは、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンなどガス不透過の導電性部材により形成されている。カソードおよびアノードとの間に燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成する。
【0029】
燃料電池システム60の各構成要素は次の通り接続されている。メタノールタンク61は配管で蒸発器65に接続されている。配管の途中に設けられたポンプP2は、流量を調整しつつ、原燃料であるメタノールを蒸発器65に供給する。水タンク62も同様に配管で蒸発器65に接続されている。配管の途中に設けられたポンプP3は、流量を調整しつつ、水を蒸発器65に供給する。メタノールの配管と、水の配管とは、それぞれポンプP2,P3の下流側で一つの配管に合流し、蒸発器65に接続される。
【0030】
蒸発器65は、供給されたメタノールと水とを気化させる。蒸発器65には、バーナ63と圧縮機64とが併設されている。蒸発器65は、バーナ63から供給される燃焼ガスによってメタノールと水とを沸騰、気化させる。バーナ63の燃料は、メタノールである。メタノールタンク61は、蒸発器65に加えてバーナ63にも配管で接続されている。メタノールは、この配管の途中に設けられたポンプP1により、バーナ63に供給される。バーナ63には、また、燃料電池60Aでの電気化学反応で消費されずに残った燃料排ガスも供給される。バーナ63は、メタノールと燃料排ガスのうち、後者を主として燃焼させる。バーナ63の燃焼温度はセンサT1の出力に基づいて制御されており、約800℃から1000℃保たれる。バーナ63の燃焼ガスは、蒸発器65に移送される際にタービンを回転させ、圧縮機64を駆動する。圧縮機64は、燃料電池システム60の外部から空気を取り込んでこれを圧縮し、この圧縮空気を燃料電池60Aの陽極側に供給する。
【0031】
蒸発器65と改質器66とは配管で接続されている。蒸発器65で得られた原燃料ガス、即ちメタノールと水蒸気の混合ガスは、改質器66に搬送される。改質器66は、供給されたメタノールと水とからなる原燃料ガスを改質して水素リッチな燃料ガスを生成する。なお、蒸発器65から改質器66への搬送配管の途中には、温度センサT2が設けられており、この温度が通常約250℃の所定値になるようにバーナ63に供給するメタノール量が制御される。なお、改質器66における改質反応では酸素が関与する。この改質反応に必要な酸素を供給するために、改質器66には外部から空気を供給するためのブロワ68が併設されている。
【0032】
改質器66とCO低減部67とは配管で接続されている。改質器66で得られた水素リッチな燃料ガスは、CO低減部67に供給される。改質器66での反応課程において、通常は燃料ガスに一酸化炭素(CO)が一定量含まれる。CO低減部67は、この燃料ガス中の一酸化炭素濃度を低減させる。固体高分子型の燃料電池では、燃料ガス中に含まれる一酸化炭素が、アノードにおける反応を阻害して燃料電池の性能を低下させてしまうからである。CO低減部67は、燃料ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素へと酸化することにより、一酸化炭素濃度を低減させる。
【0033】
CO低減部67と燃料電池60Aのアノードとは配管で接続されている。一酸化炭素濃度が下げられた燃料ガスは、燃料電池60Aの陰極側における電池反応に供される。また、燃料電池60Aのカソード側には圧縮された空気を送り込むための配管が接続されている。この空気は、酸化ガスとして燃料電池60Aの陽極側における電池反応に供される。
【0034】
以上の構成を有する燃料電池システム60は、メタノールと水を用いた化学反応によって電力を供給することができる。本実施例では、メタノールタンク61,水タンク62内のメタノールおよび水の残量に応じて、燃料電池の運転状態を制御する。かかる制御を実現するため、それぞれのタンクには、容量センサ61a、62aが設けられている。なお、本実施例では、メタノールおよび水を用いる燃料電池システム60を搭載しているが、燃料電池システム60は、これに限定されるものではなく、種々の構成を適用することができる。なお、以下の説明では燃料電池システム60をまとめて燃料電池60と称するものとする。
【0035】
図2に戻って説明を続ける。トルクコンバータ30は、流体を利用した周知の動力伝達機構である。トルクコンバータ30の入力軸、即ちモータ20の出力軸13と、トルクコンバータ30の出力軸14とは機械的に結合されてはおらず、互いに滑りをもった状態で回転可能である。両者の末端には、それぞれ複数のブレードを有するタービンが備えられており、モータ20の出力軸13のタービンとトルクコンバータ30の出力軸14のタービンとが互いに対向する状態でトルクコンバータ内部に組み付けられている。トルクコンバータ30は密閉構造をなしており、中にはトランスミッション・オイルが封入されている。このオイルが前述のタービンにそれぞれ作用することで、一方の回転軸から他方の回転軸に動力を伝達することができる。しかも、両者はすべりをもった状態で回転可能であるから、一方の回転軸から入力された動力を、回転数およびトルクの異なる回転状態に変換して他方の回転軸に伝達することができる。トルクコンバータ30には、両回転軸の滑りが生じないよう、所定の条件下で両者を結合するロックアップクラッチも設けられている。ロックアップクラッチのオン・オフは制御ユニット70により制御される。
【0036】
変速機100は、内部に複数のギヤ、クラッチ、ワンウェイクラッチ、ブレーキ等を備え、変速比を切り替えることによってトルクコンバータ30の出力軸14のトルクおよび回転数を変換して出力軸15に伝達可能な機構である。図4は変速機100の内部構造を示す説明図である。本実施例の変速機100は、大きくは副変速部110(図中の破線より左側の部分)と主変速部120(図中の破線より右側の部分)とから構成されており、図示する構造により前進5段、後進1段の変速段を実現することができる。
【0037】
変速機100の構成についてトルクコンバータ30の出力軸14側から順に説明する。図示する通り、出力軸14から入力された動力は、オーバードライブ部として構成された副変速部110によって所定の変速比で変速されて回転軸119に伝達される。副変速部110は、シングルピニオン型の第1のプラネタリギヤ112を中心に、クラッチC0と、ワンウェイクラッチF0と、ブレーキB0により構成される。第1のプラネタリギヤ112は、遊星歯車とも呼ばれるギヤであり、中心で回転するサンギヤ114、サンギヤの周りで自転しながら公転するプラネタリピニオンギヤ115、更にプラネタリピニオンギヤの外周で回転するリングギヤ118の3種類のギヤから構成されている。プラネタリピニオンギヤ115は、プラネタリキャリア116と呼ばれる回転部に軸支されている。
【0038】
一般にプラネタリギヤは、上述の3つのギヤのうち2つのギヤの回転状態が決定されると残余の一つのギヤの回転状態が決定される性質を有している。プラネタリギヤの各ギヤの回転状態は、機構学上周知の計算式(1)によって与えられる。
Ns=(1+ρ)/ρ×Nc−Nr/ρ;
Nc=ρ/(1+ρ)×Ns+Nr/(1+ρ);
Nr=(1+ρ)Nc−ρNs;
Ts=Tc×ρ/(1+ρ)=ρTr;
Tr=Tc/(1+ρ);
ρ=サンギヤの歯数/リングギヤの歯数 …(1);
【0039】
ここで、
Nsはサンギヤの回転数;
Tsはサンギヤのトルク;
Ncはプラネタリキャリアの回転数;
Tcはプラネタリキャリアのトルク;
Nrはリングギヤの回転数;
Trはリングギヤのトルク;
である。
【0040】
副変速部110では、変速機100の入力軸に相当する出力軸14がプラネタリキャリア116に結合されている。またこのプラネタリキャリア116とサンギヤ114との間にワンウェイクラッチF0とクラッチC0とが並列に配置されている。ワンウェイクラッチF0はサンギヤ114がプラネタリキャリア116に対して相対的に正回転、即ち出力軸14と同方向に回転する場合に係合する方向に設けられている。サンギヤ114には、その回転を制止可能な多板ブレーキB0が設けられている。副変速部110の出力に相当するリングギヤ118は回転軸119に結合されている。回転軸119は、主変速部120の入力軸に相当する。
【0041】
かかる構成を有する副変速部110は、クラッチC0又はワンウェイクラッチF0が係合した状態ではプラネタリキャリア116とサンギヤ114とが一体的に回転する。先に示した式(1)に照らせば、サンギヤ114とプラネタリキャリア116の回転数が等しい場合には、リングギヤ118の回転数もこれらと等しくなるからである。このとき、回転軸119は出力軸14と同じ回転数となる。またブレーキB0を係合させてサンギヤ114の回転を止めた場合、先に示した式(1)においてサンギヤ114の回転数Nsに値0を代入すれば明らかな通り、リングギヤ118の回転数Nrはプラネタリキャリア116の回転数Ncよりも高くなる。即ち、出力軸14の回転は増速されて回転軸119に伝達される。このように副変速部110は、出力軸14から入力された動力を、そのままの状態で回転軸119に伝える役割と、増速して伝える役割とを選択的に果たすことができる。
【0042】
次に、主変速部120の構成を説明する。主変速部120は三組のプラネタリギヤ130,140,150を備えている。また、クラッチC1,C2、ワンウェイクラッチF1,F2およびブレーキB1〜B4を備えている。各プラネタリギヤは、副変速部110に備えられた第1のプラネタリギヤ112と同様、サンギヤ、プラネタリキャリアおよびプラネタリピニオンギヤ、並びにリングギヤから構成されている。三組のプラネタリギヤ130,140,150は次の通り結合されている。
【0043】
第2のプラネタリギヤ130のサンギヤ132と第3のプラネタリギヤ140のサンギヤ142とは互いに一体的に結合されており、これらはクラッチC2を介して入力軸119に結合可能となっている。これらのサンギヤ132,142が結合された回転軸には、その回転を制止するためのブレーキB1が設けられている。また、該回転軸が逆転する際に係合する方向にワンウェイクラッチF1が設けられている。さらにこのワンウェイクラッチF1の回転を制止するためのブレーキB2が設けられている。
【0044】
第2のプラネタリギヤ130のプラネタリキャリア134には、その回転を制止可能なブレーキB3が設けられている。第2のプラネタリギヤ130のリングギヤ136は、第3のプラネタリギヤ140のプラネタリキャリア144および第4のプラネタリギヤ150のプラネタリキャリア154と一体的に結合されている。更に、これら三者は変速機100の出力軸15に結合されている。
【0045】
第3のプラネタリギヤ140のリングギヤ146は、第4のプラネタリギヤ150のサンギヤ152に結合されるとともに、回転軸122に結合されている。回転軸122はクラッチC1を介して主変速部120の入力軸119に結合可能となっている。第4のプラネタリギヤ150のリングギヤ156には、その回転を制止するためのブレーキB4と、リングギヤ156が逆転する際に係合する方向にワンウェイクラッチF2とが設けられている。
【0046】
変速機100に設けられた上述のクラッチC0〜C2およびブレーキB0〜B4は、それぞれ油圧によって係合および解放する。図2中に示す通り、変速機1100には電動式の油圧ポンプ102から、これらのクラッチおよびブレーキを作動させるための作動油が供給されている。詳細な図示は省略したが、変速機100には作動を可能とする油圧配管および油圧を制御するためのソレノイドバルブ等が設けられた油圧制御部104により、油圧を制御することができる。本実施例のハイブリッド車両では、制御ユニット70が油圧制御部104内のソレノイドバルブ等に制御信号を出力することによって、各クラッチおよびブレーキの作動を制御する。
【0047】
本実施例の変速機100は、クラッチC0〜C2およびブレーキB0〜B4の係合および解放の組み合わせによって、前進5段・後進1段の変速段を設定することができる。また、いわゆるパーキングおよびニュートラルの状態も実現することができる。図5は各クラッチ、ブレーキ、およびワンウェイクラッチの係合状態と変速段との関係を示す説明図である。この図において、○印はクラッチ等が係合した状態であることを意味し、◎は動力源ブレーキ時に係合することを意味し、△印は係合するものの動力伝達に閑係しないことを意味している。動力源ブレーキとは、エンジン10およびモータ20による制動をいう。なお、ワンウェイクラッチF0〜F2の係合状態は、制御ユニット70の制御信号に基づくものではなく、各ギヤの回転方向に基づくものである。
【0048】
図5に示す通り、パーキング(P)およびニュートラル(N)の場合には、クラッチC0およびワンウェイクラッチF0が係合する。クラッチC2およびクラッチC1の双方が解放状態であるから、主変速部120の入力軸119から下流には動力の伝達がなされない。
【0049】
第1速(1st)の場合には、クラッチC0,C1およびワンウェイクラッチF0,F2が係合する。また、エンジンブレーキをかける場合には、さらにブレーキB4が係合する。この状態では、変速機100の入力軸に相当する出力軸14は、第4のプラネタリギヤ150のサンギヤ152に直結された状態に等しくなり、動力は第4のプラネタリギヤ150の変速比に応じた変速比で出力軸15に伝達される。リングギヤ156は、ワンウェイクラッチF2の作用により逆転しないように拘束され、事実上回転数は値0となる。
【0050】
第2速(2nd)の場合には、クラッチC1、ブレーキB3、ワンウェイクラッチF0が係合する。また、エンジンブレーキをかける場合には、さらにクラッチC0が係合する。この状態では、変速機100の入力軸に相当する出力軸14は、第4のプラネタリギヤ150のサンギヤ152および第3のプラネタリギヤ140のリングギヤ146に直結された状態に等しい。一方、第2のプラネタリギヤ130のプラネタリキャリア134は固定された状態となる。第2のプラネタリギヤ130および第3のプラネタリギヤ140について見れば、両者のサンギヤ132、142の回転数は等しい。また、リングギヤ136とプラネタリキャリア144の回転数は等しい。これらの条件下で、先に説明した式(1)に照らせば、プラネタリギヤ130、140の回転状態は一義的に決定される。出力軸15の回転数Noutは第1速(1st)の回転数よりも高くなり、トルクToutは第1速(1st)のトルクよりも低くなる。
【0051】
第3速(3rd)の場合には、クラッチC0,C1、ブレーキB2、ワンウェイクラッチF0,F1が係合する。また、エンジンブレーキをかける場合には、さらにブレーキB1が係合する。この状態では、変速機100の入力軸に相当する出力軸14は、第4のプラネタリギヤ150のサンギヤ152および第3のプラネタリギヤ140のリングギヤ146に直結された状態に等しい。一方、第2および第3のプラネタリギヤ130、140のサンギヤ132、142はブレーキB2およびワンウェイクラッチF1の作用により逆転が禁止された状態となり、事実上回転数は値0となる。かかる条件下で、第2速(2nd)の場合と同様、先に説明した式(1)に照らせば、プラネタリギヤ130、140の回転状態は一義的に決定され、出力軸15の回転数も一義的に決定される。出力軸15の回転数Noutは第2速(2nd)の回転数よりも高くなり、トルクToutは第2速(2nd)のトルクよりも低くなる。
【0052】
第4速(4th)の場合には、クラッチC0〜C2およびワンウェイクラッチF0が係合する。ブレーキB2も同時に係合するが、動力の伝達には無関係である。この状態では、クラッチC1,C2が同時に係合するため、変速機100の入力軸に相当する出力軸14は、第2のプラネタリギヤ130のサンギヤ132、第3のプラネタリギヤ140のサンギヤ142およびリングギヤ146、第4のプラネタリギヤ150のサンギヤ152に直結された状態となる。この結果、第3のプラネタリギヤ140は出力軸14と同じ回転数で一体的に回転する。従って、出力軸15も出力軸14と同じ回転数で一体的に回転する。従って第4速(4th)では、出力軸15は第3速(3rd)よりも高い回転数で回転する。出力軸15の回転数Noutは第3速(3rd)の回転数よりも高くなり、トルクToutは第3速(3rd)のトルクよりも低くなる。
【0053】
第5速(5th)の場合には、クラッチC1、C2、ブレーキB0が係合する。ブレーキB2も係合するが、動力の伝達には無関係である。この状態では、クラッチC0が解放されるため、副変速部110で回転数が増速される。つまり、変速機100の入力軸14の回転数は、増速されて主変速部120の入力軸119に伝達される。一方、クラッチC1,C2が同時に係合するため、第4速(4th)の場合と同様、入力軸119と出力軸15とは同じ回転数で回転する。先に説明した式(1)に照らせば、副変速部110の出力軸14と出力軸119の回転数、トルクの関係を求めることができ、出力軸15の回転数、トルクを求めることができる。出力軸15の回転数Noutは第4速(4th)の回転数よりも高くなり、トルクToutは第4速(4th)のトルクよりも低くなる。
【0054】
リバース(R)の場合には、クラッチC2、ブレーキB0、B4が係合する。このとき、出力軸14の回転数は副変速部110で増速された上で、第2のプラネタリギヤ130のサンギヤ132、第3のプラネタリギヤ140のサンギヤ142に直結された状態となる。既に説明した通り、リングギヤ136、プラネタリキャリア144、154の回転数は等しくなる。リングギヤ146とサンギヤ152の回転数も等しくなる。また、第4のプラネタリギヤ150のリングギヤ156の回転数はブレーキB4の作用により値0となる。これらの条件下で先に説明した式(1)に照らせば、プラネタリギヤ130、140、150の回転状態は一義的に決定される。このとき出力軸15は負の方向に回転し、後進が可能となる。
【0055】
以上で説明した通り、本実施例の変速機100は、前進5段、後進1段の変速を実現することができる。出力軸14から入力された動力は、回転数およびトルクの異なる動力として出力軸15から出力される。出力される動力は、第1速(1st)から第5速(5th)の順に回転数が上昇し、トルクが低減する。これは出力軸14に負のトルク、即ち制動力が付加されている場合も同様である。出力軸14にエンジン10およびモータ20により、一定の制動力が付加された場合、第1速(1st)から第5速(5th)の順に出力軸15に付加される制動力は低減する。なお、変速機100としては、本実施例で適用した構成の他、周知の種々の構成を適用可能である。変速段が前進5速よりも少ないものおよび多いもののいずれも適用可能である。
【0056】
変速機100の変速段は、制御ユニット70が車速等に応じて設定する。運転者は、車内に備えられたシフトレバーを手動で操作し、シフトポジションを選択することによって、使用される変速段の範囲を変更することが可能である。図6は本実施例のハイブリッド車両におけるシフトポジションの操作部160を示す説明図である。この操作部160は車内の運転席横のフロアに車両の前後方向に沿って備えられている。
【0057】
図示する通り、操作部としてシフトレバー162が備えられている。運転者はシフトレバー162を前後方向にスライドすることにより種々のシフトポジションを選択することができる。シフトポジションは、前方からパーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライブポジション(D)、4ポジション(4)、3ポジション(3)、2ポジション(2)およびローポジション(L)の順に配列されている。
【0058】
パーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)は、それぞれ図5で示した係合状態に対応する。ドライブポジション(D)は、図5に示した第1速(1st)から第5速(5th)までを使用して走行するモードの選択を意味する。以下、4ポジション(4)は第4速(4th)まで、3ポジション(3)は第3速(3rd)まで、2ポジション(2)は第2速(2nd)までおよびローポジション(L)は第1速(1st)のみを使用して走行するモードの選択を意味する。
【0059】
操作部160には、この他、スポーツモードスイッチ163が設けられている。スポーツモードスイッチ163は、頻繁に加減速を行なう場合などに運転者により操作される。通常、変速機100の変速段は車速とアクセル開度に応じて設定されたマップに従って切り替えられる。スポーツモードスイッチ163がオンになっている場合は、全体に低速段側の変速段が使用されるようにマップが変更される。
【0060】
なお、シフトポジションの選択および目標減速度の設定を行なうための操作部は、本実施例で示した構成(図6)以外にも種々の構成を適用することが可能である。また、スポーツモードスイッチ163に代えて、またはスポーツモードスイッチ163とともに運転者が変速段をマニュアルで切り替えられるモードを設けるものとしてもよい。変速段をマニュアルで切り替えるモードを設けた場合、シフトレバー162で変速段を切り替えるものとしてもよいし、これとは別の操作部を設けるものとしてもよい。後者としては、例えば、ステアリング部に変速段をアップ・ダウンするためのスイッチを設ける構成が挙げられる。スポーツモードが選択された場合には、車内の計器板に表示される。
【0061】
本実施例のハイブリッド車両では、エンジン10などの動力源から出力される動力は、補機の駆動にも用いられる。図2に示す通り、エンジン10には補機駆動装置82が結合されている。補機には、エアコンのコンプレッサやヘッドライト、ワイパー、パワーステアリング用のポンプ、ナビゲーションシステム等が含まれる。ここでは、エンジン10の動力を利用して駆動される補機類をまとめて補機駆動装置82として示した。補機駆動装置82は、具体的にはエンジン10のクランクシャフトにプーリやベルトを介して結合されており、クランクシャフトの回転動力によって駆動される。
【0062】
補機駆動装置82には、また、補機駆動用モータ80も結合されている。補機駆動用モータ80は、切替スイッチ83を介して燃料電池60およびバッテリ50に接続されており、この切替スイッチ83の動作は、制御ユニット70により制御される。補機駆動用モータ80は、モータ20と同様の構成を有しており、エンジン10の動力によって運転され、発電を行なうことができる。補機駆動用モータ80で発電された電力はバッテリ50に充電することができる。また、補機駆動用モータ80は、バッテリ50および燃料電池60から電力の供給を受けて力行することもできる。
【0063】
本実施例のハイブリッド車両は、後述する通り、所定の条件下では、エンジン10の運転が停止される。補機駆動用モータ80を力行すれば、エンジン10が停止している時でも補機駆動装置82を駆動することができる。もちろん、エンジン10が停止している場合に、入力クラッチ18をオンにして、モータ20の動力で補機駆動装置82を駆動するものとしてもよい。
【0064】
本実施例のハイブリッド車両では、エンジン10、モータ20、トルクコンバータ30、変速機100、補機駆動用モータ80等の運転を制御ユニット70が制御している(図2参照)。制御ユニット70による制御は、ROMに記録されたプログラムをCPUが実行することにより実現される。このような各種の制御を実現するために、制御ユニット70には種々の入出力信号が接続されている。図7は制御ユニット70に対する入出力信号の結線を示す説明図である。図中の左側に制御ユニット70に入力される信号を示し、右側に制御ユニット70から出力される信号を示す。
【0065】
制御ユニット70に入力される信号は、種々のスイッチおよびセンサからの信号である。かかる信号には、例えば、燃料電池用の燃料残量、燃料電池60の温度、モータ20の回転数、エンジン10の回転数、エンジン10の水温や気筒の温度、イグニッションスイッチ、バッテリ残容量SOC、バッテリ温度、車速、トルクコンバータ30の油温、シフトポジション、サイドブレーキのオン・オフ、フットブレーキの踏み込み量、エンジン10の排気を浄化する触媒の温度、アクセル開度、スポーツモードスイッチ163のオン・オフ、ヘッドライトのオン・オフ、エアコンのオン・オフや設定温度等、デフォッガのオン・オフ、車両の加速度センサ、車内温度センサ、外気温センサ、ジャイロや時刻,気象,渋滞状況等に関する各種のナビゲーション情報などがある。制御ユニット70には、その他にも多くの信号が入力されているが、ここでは図示を省略した。
【0066】
制御ユニット70から出力される信号は、エンジン10,モータ20,トルクコバータ30,変速機100等を制御するための信号である。かかる信号には、例えば、エンジン10の第一バンク10aへの点火時期を制御する点火信号A、第二バンク10bへの点火時期を制御する点火信号B、第一バンク10aへの燃料噴射を制御する燃料噴射信号A、第二バンク10bへの燃料噴射を制御する燃料噴射信号B、補機駆動用モータ80の運転を制御する補機駆動用モータ制御信号、モータ20の運転を制御するモータ制御信号、変速機100の変速段を切り替える変速機制御信号、変速機100の油圧を制御するためのATソレノイド信号およびATライン圧コントロールソレノイド信号、エンジン10からモータ20側への動力の伝達をオン・オフする入力クラッチを制御する入力クラッチコントロールソレノイド、トルクコンバータ30のロックアップを行なうためのATロックアップコントロールソレノイド、モータ20の電源の切替スイッチ84の制御信号、補機駆動用モータ80の電源の切替スイッチ83の制御信号、燃料電池システム60の制御信号、バッテリ50の制御信号、スポーツモードインジケータ222の表示の制御信号などがある。制御ユニット70からは、その他にも多くの信号が出力されているが、ここでは図示を省略した。
【0067】
(2)一般的動作:
次に、本実施例のハイブリッド車両の一般的動作について説明する。先に図1および図2で説明した通り、本実施例のハイブリッド車両は動力源としてエンジン10とモータ20とを備える。制御ユニット70は、車両の走行状態、即ち車速およびトルクに応じて両者を使い分けて走行する。両者の使い分けは予めマップとして設定され、制御ユニット70内のROMに記憶されている。
【0068】
図9は車両の走行状態と動力源との関係を示す説明図である。図中の領域MGはモータ20を動力源として走行する領域である。領域MGの外側の領域は、エンジン10を主動力源として走行する領域である。以下、前者をEV走行と呼び、後者をエンジン走行と呼ぶものとする。エンジン走行には、エンジン10のうちの第一バンクまたは第二バンクのいずれか一方(以下、片バンクという)を動力源として走行する片バンク走行、片バンクとモータ20の双方を動力源として走行するモータアシスト走行、第一バンクおよび第二バンクの双方(以下、両バンクという)を動力源として走行する両バンク走行がある。なお、図1および図2の構成によれば、両バンクとモータ20の双方を動力源として走行することも可能である。
【0069】
図示する通り、本実施例のハイブリッド車両は、まずEV走行で発進する。かかる領域では、入力クラッチ18をオフにして走行する。EV走行により発進した車両が図9のマップにおける領域MGと領域EGの境界近傍の走行状態に達した時点で、制御ユニット70は、入力クラッチ18をオンにするとともに、エンジン10を始動する。入力クラッチ18をオンにすると、エンジン10はモータ20により回転させられる。制御ユニット70は、エンジン10の回転数が所定値まで増加したタイミングで燃料を噴射し点火する。また、VVT機構を制御して、吸気バルブおよび排気バルブの開閉タイミングをエンジン10の運転に適したタイミングに変更する。
【0070】
こうしてエンジン10が始動して以後、領域EG内ではエンジン10のみを動力源として走行する。かかる領域での走行が開始されると、制御ユニット70は駆動回路51,52のトランジスタを全てシャットダウンする。この結果、モータ20は単に空回りした状態となる。
【0071】
制御ユニット70は、このように車両の走行状態に応じて動力源を切り替える制御を行なうとともに、変速機100の変速段を切り替える処理も行なう。変速段の切り替えは動力源の切り替えと同様、車両の走行状態に予め設定されたマップに基づいてなされる。マップは、シフトポジションによっても相違する。図9にはDポジション、4ポジション、3ポジションに相当するマップを示した。このマップに示す通り、制御ユニット70は、車速が増すにつれて変速比が小さくなるように変速段の切り替えを実行する。
【0072】
ドライブポジション(D)では、図9に示す通り、第5速(5th)までの変速段を用いて走行する。4ポジションでは、このマップにおいて、第4速(4th)までの変速段を用いて走行する。4ポジションでは、図9における5thの領域であっても第4速(4th)が使用される。同様に3ポジションの場合には、図9のマップにおいて、第3速(3rd)までの変速段を用いて走行する。2ポジション、Lポジションでは、マップを各シフトポジションに固有のものに変更して変速段の制御を行なうが、その説明は省略する。
【0073】
なお、制御ユニット70は、バッテリ50および燃料電池システム60から電力を確保できる場合には、とエンジン走行とEV走行を使い分けて運転を行なう。十分な電力を確保できない場合には、エンジン走行で運転する。EV走行で発進を開始した場合でも、発進後に電力が十分確保できない状況に至った場合には、車両の走行状態が領域MG内にあってもエンジン走行に切り替えられる。また、システム全体の効率を考えて、いずれの走行モードを採用するかを決定している。これらの制御については後述する。
【0074】
次に、本実施例のハイブリッド車両の制動について説明する。本実施例のハイブリッド車両は、ブレーキペダルを踏み込むことによって付加されるホイールブレーキと、エンジン10およびモータ20からの負荷トルクによる動力源ブレーキの2種類のブレーキによる制動が可能である。エンジン10を用いた制動は、いわゆるエンジンブレーキである。モータ20の負荷トルクによるブレーキは、いわゆる回生制動であり、ハイブリッド車両の運動エネルギをモータ20で電力として回収することで制動力を得る方法である。回収された電力はバッテリ50に充電される。動力源ブレーキによる制動は、アクセルペダルの踏み込みを緩めた場合に行なわれる。ブレーキペダルを踏み込めば、車両には動力源ブレーキとホイールブレーキの総和からなる制動力が付加される。
【0075】
本実施例のハイブリッド車両は、制御ユニット70が、エンジン10、モータ20等を制御することによって、上述したEV走行とエンジン走行の切り換えを可能としている。このようにEV走行とエンジン走行とを切り換えるために行なわれる制御処理の内容を、以下に説明する。
【0076】
(3)EV走行制御処理:
図9はEV走行制御処理ルーチンのフローチャートである。このEV走行制御処理は、制御ユニット70内のCPUが所定の時間間隔で周期的に実行する処理である。この処理が開始されると、CPUは車両の運転状態を入力する(ステップS100)。ここでは、図7で示した種々のセンサからのデータの入力がなされるが、特に、シフトポジション、車速、アクセル開度、モータ20の回転数、バッテリ残容量SOC、燃料電池用の残燃料量FCL、燃料電池60の温度等のデータが以後の処理に関与する。
【0077】
次に、CPUは車両の運転状態がMG領域に該当するか否かを判定する(ステップS110)。MG領域は、図8に例示した通り、シフトポジションに応じて車速およびアクセル開度との関係で特定されている。ステップS100で入力された諸量に基づいて、運転状態がMG領域に該当するか否かを判定するのである。
【0078】
ステップS110において、運転状態がMG領域に該当すると判断した場合には、CPUはバッテリ50と燃料電池60とを使い分けるための処理を行なう。これら2つの電源の使い分けを行なうために、CPUは、バッテリ50の残容量SOCが基準値LO1以上であるか否かを判定する(ステップS120)。
【0079】
残容量SOCが基準値LO1以上である場合には、バッテリ50の充電状態が高い(即ち、残容量が大きい)ため、バッテリ50を電源として、モータ20を駆動する処理を行なう(ステップS130)。具体的には、電源の切替スイッチ84を制御して、バッテリ50とモータ20とを接続するとともに、モータ20の運転の可否を示すフラグをオンにする。これにより、モータ20が駆動可能な状態となり、バッテリ50を電源としたEV走行が実行される。
【0080】
なお、モータ20が駆動される態様は、別途定められたモータ20の目標運転状態に応じて決定される。この目標運転状態は、目標回転数の値と目標トルクの値に基づいて定められている。目標回転数は、ステップS100で入力された車速の値に変速機100の変速比およびディファレンシャルギヤの変速比などを乗じることで特定される。目標トルクは、車速とアクセル開度とに応じて予め設定されたマップによって特定される。こうして特定された目標回転数および目標トルクの値が本ルーチンに渡される。これにより、モータ20は目標運転状態で運転される。
【0081】
バッテリ50の残容量SOCが基準値LO1よりも小さい場合には、更に燃料電池用の残燃料量FCLが燃料基準値F1以上であるか否かを判断する(ステップS140)。残燃料量FCLが値F1以上である場合には、燃料電池60が電源として使用可能であると判断し、CPUは燃料電池60を電源としてモータ20を駆動する処理を行なう(ステップS150)。具体的には、電源の切替スイッチ84を制御して、燃料電池60とモータ20とを接続するとともに、モータ20の運転の可否を示すフラグをオンにする。これにより、モータ20が駆動可能な状態となり、燃料電池60を電源としたEV走行が実行される。なお、モータ20が駆動される態様は、ステップS130の説明において既述したように、目標回転数の値と目標トルクの値に基づいて定められたモータ20の目標運転状態に応じて決定される。
【0082】
ステップS130やステップS150の処理においてモータ20が駆動された場合には、モータ20のみを動力源としたEV走行を行なうため、エンジンの運転を停止する処理を行ない(ステップS160)、本ルーチンを終了する。
【0083】
他方、ステップS140の処理において燃料電池の残燃料量FCLが燃料基準値F1よりも低いと判断された場合、あるいは、ステップS110の処理において運転状態がMG領域に該当しないと判断された場合には、動力源決定処理を行ない(ステップS170)、本ルーチンを終了する。上記動力源決定処理の内容を説明する前に、まず、動力源決定処理において用いられるトルクマップについて説明する。
【0084】
(4)トルクマップ
トルクマップは、現在のモータ20の回転数が所定の値である場合に、アクセル開度とモータ20の出力軸13に伝達することが必要なトルク(以下、必要トルクという)との関係を規定したマップである。このマップは、モータ20の回転数ごとに予め準備され、制御ユニット70内のROMにデータとして格納されている。モータ20の回転数が所定値である場合におけるトルクマップの例を、図10に示した。
【0085】
図10に示すように、トルクマップは、アクセル開度をX軸に、必要トルクをY軸に取った座標において、右上がりの線グラフJMとして表されている。この右上がりの線グラフJMは、モータ20の回転数が所定値である場合に、アクセル開度の値が大きくなる(つまり、アクセルの踏み込み量が多くなる)につれて、必要トルクの値が大きくなることを示している。
【0086】
このトルクマップを用いれば、図9のステップS100の処理において入力されたアクセル開度の値から、現在の必要トルクを求めることができる。例えば、図10に示すように、アクセル開度が値x1である場合には、線グラフJM上のX座標の値がx1である点PにおけるY座標の値を求めることにより、現在の必要トルクは値y1と求められる。
【0087】
図10において、点P以降には、二点鎖線の線グラフKMが表わされている。この線グラフKMは、片バンクのみを駆動した状態でアクセル開度を値x1以上としたときに、出力軸13に出力されるトルク量を示している。図示するように、アクセル開度が値x1を越えると、線グラフJMのように必要トルクの値が大きくなり、エンジンの片バンクのみを運転しただけでは、線グラフJMで示された必要トルク分のトルクを出力することができなくなる。この必要トルクと片バンクのみの運転による出力トルクとの差分を、以下、差分トルクという。図10では、この差分トルクの量を、矢印AT1〜AT3を用いて示している。
【0088】
このため、本実施例では、アクセル開度が値x1以下(つまり必要トルクがy1以下)の場合には、エンジンの片バンクのみを運転して必要トルク分のトルクを出力する一方、アクセル開度が値x1を越えた(つまり必要トルクがy1を越えた)場合には、第一バンク10aの運転とともに、燃料電池60を電源としたモータ20の駆動や第二バンク10bの運転を行なって差分トルクを補い、必要トルク分のトルクを出力することとしている。このように差分トルクを補うことを、以下、トルクアシストという。つまり、図10において、点Pは、片バンクのみの運転によるトルク出力の限界点となる。
【0089】
図10に矢印AT1〜AT3を用いて示すように、トルクアシストによって補うべき差分トルクの量は、アクセル開度が大きくなるほど増加する。このうち、矢印AT2で示す差分トルクの量は、燃料電池60を用いたトルクアシストによって効率的に補填可能な最大トルク量を表わす。即ち、矢印AT2を越える量の差分トルクを燃料電池60によって出力しようとすると、通常は、同量の差分トルクを第二バンク10bによって補った場合よりも燃料効率(燃費)が低下し、効率的なトルクアシストを実現できなくなる。このような燃料効率を考慮し、トルクマップでは、差分トルクが矢印AT2で示す量となる線グラフJM上の点を点Qとし、この点QにおけるX座標(アクセル開度),Y座標(必要トルク)の値を、それぞれ値x2,値y2としている。つまり、図10において、点Qは、燃料電池60を用いたトルクアシストの効率的な運転という観点からの上限となっている。
【0090】
(5)動力源決定処理:
図11は、動力源決定処理ルーチンのフローチャートである。この動力源決定処理は、車両の主動力源としてエンジン10の片バンクを使用することを前提として、片バンクに対する補助動力源として他のバンク若しくはモータ20のいずれを使用するか、および、いずれのバンク10a,10bを主動力源として使用するかを決定する処理である。この処理は、制御ユニット70内のCPUが所定の時間間隔で周期的に実行する。この処理が開始されると、CPUは、現在のモータ20の回転数を特定する処理を行なう(ステップS200)。このモータ20の回転数は、図9のステップS100の処理において入力されたモータ20の回転数のデータに基づいて特定される。
【0091】
次に、特定されたモータ20の回転数に対応するトルクマップを参照し、必要トルクの値を求める処理を行なう(ステップS210)。本実施例では、こうして求められた必要トルクの値の大きさに応じて、車両の動力源を決定している。この動力源を決定する過程を、ステップS220以下の処理に表わす。
【0092】
まず、求められた必要トルクが「値y1以下」、「値y1から値y1までの間」、「値y2以上」のいずれに該当するかを判断する処理を行なう(ステップS220)。必要トルクが値y1以下であると判断した場合には、トルクマップの参照により、車両の状態がトルクアシストの不要な状態であると判定し、エンジンの片バンクを動力源として走行する処理を行なう(ステップS230)。この後、バンク切り換えの要否を判断しつつ、第一バンク10a若しくは第二バンク10bのいずれかを主動力源として決定する処理(バンク決定処理)を行ない(ステップS290)、本ルーチンを終了する。
【0093】
ステップS220の処理において、必要トルクが値y1から値y2までの間であると判断した場合には、トルクマップの参照により、車両の状態がトルクアシストの必要な状態であり、燃料効率(燃費)を考慮すると燃料電池60を用いたトルクアシストが望ましい状態であると判定される。
【0094】
続いて、残燃料量FCLや電池温度等の燃料電池60の状態を入力し(ステップS240)、入力された残燃料量FCLの値が燃料基準値F2以上であるか否かを判断する処理を行なう(ステップS250)。本実施例では、この燃料基準値F2の値を、前述したモータ20のみを動力源としたEV走行を許容するための条件値である燃料基準値F1の値よりも小さな値で設定している。モータ20がエンジンの補助駆動源となる場合には、モータ20が主駆動源となる場合よりも、燃料電池60の燃料消費量が少なくて済むからである。勿論、上記のような燃料基準値F2を設定することなく、燃料基準値F1を基準として残燃料量FCLの値を判断することとすることも可能である。
【0095】
残燃料量FCLの値が燃料基準値F2以上であると判断した場合には、燃料電池60を用いたトルクアシストが可能な状態であると判定し、続いて、入力された燃料電池60の電池温度の値が値C1以下であるか否かを判断する処理を行なう(ステップS260)。電池温度の値が値C1以下であると判断した場合には、燃料電池60の状態が、十分な発電能力を備えており、トルクマップ通りのトルクアシストを実現可能な状態であると判定し、燃料電池60を電源としてモータ20を駆動し、片バンクを主動力源,モータ20を補助動力源として走行する処理を行なう(ステップS270)。この後、前述したバンク決定処理を行ない(ステップS290)、本ルーチンを終了する。
【0096】
一方、ステップS250の処理において残燃料量FCLの値が燃料基準値F2未満であると判断された場合には、残燃料量FCLから見て、燃料電池60を用いたトルクアシストが不可能な状態であると判定される。また、ステップS260の処理において、電池温度の値が値C1を越えると判断された場合には、燃料電池60の状態が、十分な発電能力を備えず、トルクマップ通りのトルクアシストを実現することが不可能な状態であると判定される。こうした場合には、燃料電池60を用いたトルクアシストを断念し、片バンクを用いたトルクアシストを行なう。よって、エンジンの第一バンク10aおよび第二バンク10bを運転し、両バンクを動力源として走行する処理を行ない(ステップS280)、本ルーチンを終了する。
【0097】
ステップS220の処理において、必要トルクが値y2以上であると判断した場合には、トルクマップの参照により、車両の状態がトルクアシストの必要な状態であり、燃料効率(燃費)を考慮すると他のバンクを用いたトルクアシストが望ましい状態であると判定される。よって、エンジンの第一バンクおよび第二バンクを運転し、両バンクを動力源として走行する処理を行ない(ステップS280)、本ルーチンを終了する。
【0098】
以上説明した動力源決定処理によれば、エンジン走行時において、車両の動力源は、必要トルク量の変動に応じて変化する。このように動力源が変化する様子を、図12および図13のトルクマップ上に示した。図12は、燃料電池60の残燃料量FCLや電池温度が良好な状態(残燃料量FCL≧燃料基準値F2、かつ、電池温度≦値C1)である場合における動力源の変化を示している。
【0099】
図12に示すように、必要トルクが値y1の点Pに至るまでは、片バンクのみが運転され、この運転により、必要トルク分のトルクが出力軸13に出力される。必要トルクが値y1を越えると、燃料電池60を電源としたモータ20の駆動によるトルクアシストが開始される。この燃料電池60を用いたトルクアシストは、必要トルクが値y2の点Qに至るまで行なわれる。燃料電池60によるモータ20の駆動によって補われる差分トルク量を、図12にクロスハッチングを用いて示した。
【0100】
必要トルクが値y2を越えると、他のバンクの運転によるトルクアシストが開始される。これにより、車両は、両バンクが運転された状態となる。他のバンクの運転によって補われる差分トルク量を、図12に左下がりの斜線を用いて示した。なお、他のバンクの運転によるトルクアシストの開始に伴い、燃料電池60を電源としたモータ20の駆動は停止される。
【0101】
これに対し、図13は、燃料電池60の残燃料量FCLや電池温度が不十分な状態(残燃料量FCL≧燃料基準値F2、かつ、電池温度≦値C1)である場合における動力源の変化を示す。この場合には、図13に示すように、燃料電池60を用いたトルクアシストは行なわれない。必要トルクが値y1を越えると、他のバンクの運転が開始され、車両は両バンクが運転された状態となる。この他のバンクの運転によりトルクアシストが行なわれる。他のバンクの運転によって補われる差分トルク量を、図13に左下がりの斜線を用いて示した。
【0102】
EV走行制御処理における各動力源および電源の出力の変化を図14に示す。停車している状態からEV走行が開始された場合を例にとって、モータ出力、バッテリ出力、燃料電池出力、第一バンク出力、第二バンク出力の経時的な変化を示した。なお、この図14においては、時刻a0において車両の運転が開始されるものとし、この時点では、バッテリ50の残容量SOCが基準値LO1以上、燃料電池用の残燃料量FCLが燃料基準値F1以上残っているものとする。また、車両の運転状態は、時刻a0から時刻a4までの間においてMG領域に該当し、時刻a4の経過時以降はMG領域から外れるものとする。さらに、エンジン走行時における主動力源として、第一バンク10aを用いるものとして説明する。
【0103】
時刻a0において、車両の運転状態はMG領域に該当し、バッテリ50の残容量SOCは基準値LO1以上残っている。かかる状態では、バッテリ50を電源としてEV走行が開始されるから、時刻a0以降で、モータ出力およびバッテリ出力が所定の状態まで上昇する。燃料電池60およびエンジン10は使用されないため、出力は値0のままである。
【0104】
時刻a1において、モータ出力は要求値に達したものとする。この時点に達して以降もバッテリ50の残容量が十分に残っている場合を図中に実線で示した。モータ出力は要求値で一定となり、バッテリ出力も一定値となる。燃料電池60およびエンジン10は使用されないため、値0を維持する。
【0105】
一方、時刻a2に達した時点で、バッテリ50の残容量が基準値LO1よりも低くなった場合を図中に二点鎖線で示した。この場合には、バッテリ50から燃料電池60に電源を切り替えてモータ20が駆動される。燃料電池60は時刻a2から運転が開始されるが、電力の立ち上がりは比較的遅く、十分な電力を出力するのは時刻a3に至ってからである。このため、燃料電池60が十分に電力を出力するようになるまでの時刻a2から時刻a3までの間において、バッテリ50の電力は、燃料電池60による電力の不足を補償するように使用される。従って、図示する通り、バッテリ50から出力される電力は時刻a2において直ちに値0とされるのではなく、時刻a3までかけて漸減される。時刻a3に至った後は、燃料電池60のみを電源としてモータ20が駆動されるので、バッテリ50からの出力電力は、値0とされる。
【0106】
時刻a4において、車両の運転状態はMG領域から外れた状態となる。かかる状態では、モータ20の駆動を停止し、第一バンク10aを主動力源とする片バンク走行に切り替える。図示する通り、時刻a4から時刻a5にかけて第一バンク10aの出力が増加するとともに、モータ20の出力が低下する。
【0107】
片バンク走行への切り換え後、更にアクセルが踏み込まれると、必要トルクの値が大きくなり、時刻a6においては、片バンクのみの運転では必要トルクを出力し得ない状態となる。かかる状態では、燃料電池60を用いたモータ20の駆動によるトルクアシストが行なわれる。図14では、時刻a6においてトルクアシストを開始しており、このため、時刻a6から時刻a7にかけて燃料電池60およびモータ20の出力が増加している。
【0108】
モータ20駆動によるトルクアシストの開始後、更にアクセルが踏み込まれると、必要トルクの値が更に大きくなる。かかる状態では、モータ20の駆動を停止し、第二バンク10bの運転によるトルクアシストに切り換える。この切り換えは、図14では時刻a8において行なわれている。このため、時刻a8から時刻a9にかけて、第二バンク10bの出力が増加するとともに、燃料電池60およびモータ20の出力が低下している。
【0109】
なお、図14においては、第一バンク10a,第二バンク10bからの出力状態が安定する時刻a5,時刻a9において、モータ20の出力を値0まで低下させているが、このようにモータ20の出力を値0まで低下させることなく、値0に近い値にまで低下させ、この値を維持し続ける構成としてもよい。こうすれば、燃料電池60の電源は、時刻a5,時刻a9以降もオン状態のままとなる。従って、時刻a5,時刻a9以降においてモータ20駆動によるトルクアシストを行なう際、再び燃料電池60の電源をオンにする必要がなく、燃料電池60の電源のオン・オフの回数を減らすことができる。
【0110】
以上説明した本実施例のハイブリッド車両によれば、エンジン走行時における車両の動力源を、燃料効率を考慮した上で、片バンク,片バンクおよびモータ20,両バンクのいずれかに決定する。従って、エンジン走行時においても、車両の燃費を向上させることができる。
【0111】
具体的には、片バンクの運転状態でトルク不足となったとき、不足分のトルクを、まず、燃料電池60を電源としたモータ20の駆動によって補う。この後、片バンクおよびモータ20を駆動した場合の燃料効率が、両バンクを駆動した場合の燃料効率を下回ったとき(図12における点Qを越えたとき)に、不足分のトルクを両バンクの運転により補う。従って、少ない気筒数で走行可能な領域が広がるとともに、両バンクの運転は可能な限り回避される。この結果、片バンクの運転によるトルク不足を即座に両バンクの運転によって補う場合と比べて、より燃費を向上させることができる。
【0112】
また、上記実施例では、残燃料量FCLの値が少ない,電池温度が高い等のように燃料電池に十分な発電能力がない場合には、燃料電池60を用いたトルクアシストを行なわず、片バンクのみの運転によるトルク不足を、即座に両バンクを運転させることによって補う。このように、燃料電池60の発電能力を勘案した上でトルクアシストが行なわれるので、要求されるトルク量を確実に出力することができる。
【0113】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施できることは勿論である。
【0114】
例えば、上記実施例では、六気筒からなるエンジン10を、三つの気筒からなる第一バンク10aと、残りの三つの気筒からなる第二バンク10bとに分割したが、上記以外の気筒数(例えば、四気筒や八気筒)や分割形態(例えば、三以上のバンクに分割)を採ることも可能である。また、気筒をバンク単位に分割することなく、個々の気筒の運転を各気筒ごとに制御する構成としてもよい。
【0115】
また、上記実施例で用いられたトルクマップにおいては、モータ20の回転数およびアクセル開度の値から必要トルクの値を特定したが、この必要トルクの値を、モータ20の回転数およびアクセル開度以外の車両運転状態から特定することも可能である。例えば、車速とアクセル開度の値から必要トルクの値を特定すること等を考えることができる。
【0116】
トルクアシストにより補われる差分トルク量を、補機の駆動状態に応じて変動させることも、より現実的で望ましい。また、上記実施例では、燃料電池60を電源としたモータ20の駆動によりトルクアシストを実施したが、このトルクアシストを、バッテリを電源としたモータ20の駆動により実施することも可能である。このようなトルクアシスト用のバッテリを、補機の駆動に用いられるバッテリ50とは別に設けることも、エアコンやライト等の走行中の車両環境を確実に快適なものに確保可能となる点で望ましい。また、バッテリを電源としたトルクアシストを、燃料電池60を電源としたトルクアシストの前段階(差分トルク量が少ない段階)で実施することも、燃料電池60の燃料の消費を抑制することができる点で好適である。
【0117】
上記実施例では、エンジン走行時における車両の動力源を、片バンク,片バンクおよびモータ20,両バンクのいずれかに決定したが、この3つの選択肢に、両バンクおよびモータ20を動力源とする場合を付加してもよい。
【0118】
図11に示したステップS290では、いずれのバンクを使用するかを決定するとして説明したが、いずれのパンクを用いて運転するかは、種々の手法で決定することができる。例えば、図15に示したように、片バンクによるエンジンの運転を行なっている場合(ステップS300)に、エンジンの温度Teを検出し(ステップS310)、この温度が所定温度T1以上になっている場合には(ステップS320)、運転するバンクを切り換える処理を行なうことができる(ステップS330)。かかる制御を行なえば、片バンク走行で運転されている側の気筒が過熱するという現象を回避することができる。また、温度Teを検出する代わりに、片バンクの運転を継続している時間TTを計時し、この時間が所定時間TT1を超えたら、運転するバンクを切り換えるものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるハイブリッド車両が備える特徴的な構成を示す説明図である。
【図2】実施例としてのハイブリッド車両の概略構成図である。
【図3】燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図4】変速機100の内部構造を示す説明図である。
【図5】各クラッチ、ブレーキ、およびワンウェイクラッチの係合状態と変速段との関係を示す説明図である。
【図6】本実施例のハイブリッド車両におけるシフトポジションの操作部160を示す説明図である。
【図7】制御ユニット70に対する入出力信号の結線を示す説明図である。
【図8】車両の走行状態と動力源との関係を示す説明図である。
【図9】EV走行制御処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】トルクマップの一例を示す説明図である。
【図11】動力源決定処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】燃料電池60の発電能力が十分な状態において、必要トルク量の変動に応じて車両の動力源が変化する様子を示す説明図である。
【図13】燃料電池60の発電能力が不十分な状態において、必要トルク量の変動に応じて車両の動力源が変化する様子を示す説明図である。
【図14】EV走行制御処理における各動力源および電源の出力の変化を示す説明図である。
【図15】片バンク走行の切り換え制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…エンジン
10a…第一バンク
10b…第二バンク
12…クランクシャフト
13,14,15…出力軸
16,16A…ディファレンシャルギヤ
17,17A…車軸
18…入力クラッチ
20、20A…モータ
22…ロータ
24…ステータ
30…トルクコンバータ
50…バッテリ
51,51A,52,52A…駆動回路
60…燃料電池システム
60A…燃料電池
61…メタノールタンク
62…水タンク
61a,62a…容量センサ
63…バーナ
64…圧縮機
65…蒸発器
66…改質器
68…ブロワ
70…制御ユニット
80…補機駆動用モータ
82…補機駆動装置
83,84,85,86…切替スイッチ
100…変速機
102…電動オイルポンプ
104…油圧制御部
110…副変速部
112…第1のプラネタリギヤ
114…サンギヤ
115…プラネタリピニオンギヤ
116…プラネタリキャリア
118…リングギヤ
119…出力軸
120…主変速部
122…回転軸
130,140,150…プラネタリギヤ
132、142,152…サンギヤ
134、144,154…プラネタリキャリア
136、146,156…リングギヤ
160…操作部
161…スポーツモードスイッチ
162…シフトレバー
163…スポーツモードスイッチ

Claims (6)

  1. 内燃機関と燃料電池とを備え、該内燃機関と電動機との動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能なハイブリッド車両であって、
    前記内燃機関は、複数の気筒を備え、該複数の気筒のうちの一部の気筒のみを用いる可変気筒運転可能な内燃機関であり、
    前記燃料電池が発電可能な電力を検出する発電可能電力検出手段と、
    該検出された発電可能電力に基づいて、前記内燃機関の運転される気筒数を決定する気筒数決定手段と、
    該決定された気筒数に従って、前記内燃機関を運転する内燃機関運転手段と
    を備えると共に、
    前記駆動軸に要求される動力を、前記燃料電池が発電した電力を用いて運転される前記電動機の出力で、前記可変気筒運転される前記内燃機関の出力をアシストすることにより賄う
    ハイブリッド車両。
  2. 請求項1記載のハイブリッド車両であって、
    前記駆動軸に要求される動力を検出する要求動力検出手段と、
    該検出された要求動力に基づいて、前記内燃機関の運転される気筒数を決定する気筒数決定手段と、
    該決定された気筒数に従って、前記内燃機関を運転する内燃機関運転手段と
    を備えたハイブリッド車両。
  3. 請求項1記載のハイブリッド車両であって、
    当該車両の燃費を決定する運転効率を検出する運転効率検出手段と、
    該検出された運転効率に基づいて、前記内燃機関の運転される気筒数を決定する気筒数決定手段と、
    該決定された気筒数に従って、前記内燃機関を運転する内燃機関運転手段と
    を備えたハイブリッド車両。
  4. 請求項1または請求項2のいずれか記載のハイブリッド車両であって、
    前記内燃機関の複数の気筒を複数の組に予め分け、
    前記気筒数決定手段は、前記要求動力または前記発電可能電力に基づいて、該分けられた組の一部または全部を選択することにより、前記運転される気筒数を決定する手段であり、
    前記内燃機関運転手段は、該選択された一部または全部の組の気筒を運転する手段である
    ハイブリッド車両。
  5. 請求項4記載のハイブリッド車両であって、
    前記分けられた組に属する気筒の温度を検出する温度検出手段と、
    前記一部の組が選択されている場合において、該選択された組に属する気筒の温度が所定以上になった場合には、前記運転される気筒の属する組を切り換える気筒切換手段と
    を備えたハイブリッド車両。
  6. 複数気筒の一部を独立に運転可能な内燃機関と燃料電池とを備え、該内燃機関と電動機との動力の少なくとも一部を駆動軸に出力可能なハイブリッド車両の運転方法であって、
    前記燃料電池が発電可能な電力を検出し、
    該検出された発電可能電力に基づいて、前記内燃機関の運転される気筒数を決定し、
    該決定された気筒数に従って、前記内燃機関を運転すると共に、
    前記駆動軸に要求される動力を、前記燃料電池が発電した電力を用いて運転される前記電動機の出力で、前記可変気筒運転される前記内燃機関の出力をアシストすることにより賄う
    ハイブリッド車両の運転方法。
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