JP3921848B2 - エンジンの始動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの始動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジン始動時に、スロットル弁(補助空気用バイパス制御弁があるものはこの弁も併せて)を全閉とし、吸気管内の負圧が設定負圧よりも大きくなるまで燃料噴射を禁止することで、燃料の微粒化を促進させて始動性の向上とエミッション低減を図るものがある(特開平8−326584号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、吸気管内の負圧が設定負圧より大きくなっている状態では、クランキングを行うのに要求されるモータトルクが増大するため、バッテリの消費電力が大きくなる。クランキング時間が長引けば、エンジンが完爆(自立運転)に至る前にバッテリ上がりが生じる事態にもなりかねない。
【0004】
一方、EGR装置を備えるエンジンでは、減速時や始動時にEGR弁を開くことで、エンジンのポンピングロスを低減することができ、これによって減速時の回生エネルギー量を増加させたり、始動時のモータ消費電力を低減することで、エンジンの燃費を向上させるものがある(特開平8−100689号公報参照)。
【0005】
しかしながら、エンジンの始動時にEGR弁を開いた状態で、クランキングを行いつつ燃料噴射を行ったのでは、EGRにより吸気管に戻される空気量の分だけ、エアフローメータの空気流量の計測に誤差を生じ、目標空燃比の得られる燃料量を供給できずに始動性が不良になる。EGR通路はエアフローメータ下流の吸気管に開口されているので、エアフローメータにより計測された空気流量に対して、目標空燃比がたとえば理論空燃比よりリッチになるように目標燃料量を演算したとき、EGR流量の分だけ空燃比がリーン側にずれてしまうのである。
【0006】
また、エンジンが完爆に至る前には、EGR通路を通して未燃焼の燃料が吸気管に運ばれ、この燃料が吸気管内に付着して吸気管内が汚れることにもなる。特に極低温時の始動時においては、燃料増量が行われるので、以上の問題がより顕著に現れる。この問題を避けるべくEGR弁を閉じると、ポンピングロスが増加し、クランキング回転数が急激に低下し、エンジンの始動性を損なう。
【0007】
そこで本発明は、エンジン始動時に燃料供給を禁止するとともに、EGR弁を開きかつスロットル弁を全閉位置またはその近傍位置として、クランキングを行い、クランキング回転数が、完爆可能な回転数を超えたら、EGR弁を全閉とし、かつスロットル弁を所定の開度まで開き、この状態で燃料噴射を開始することにより、クランキング回転数が、完爆可能な回転数に達するまでの時間を短縮させて早期に始動させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、図10に示すように、エンジン61をクランキングするモータ62と、エンジン61に燃料を供給する手段63と、排気管と吸気管を連通するEGR通路64を開閉するEGR弁65と、アクセルペダルとは独立してスロットル弁66の開度を制御可能な装置67と、エンジン始動時に前記燃料供給手段63による燃料供給を禁止する手段68と、この燃料供給禁止状態で前記EGR弁65を開きかつ前記スロットル弁66を全閉位置またはその近傍位置として、前記モータ62によりクランキングを行わせる手段69とを備え、エンジンが完爆可能な回転数を所定値として設定し、クランキング回転数が、この所定値を超えたとき、前記EGR弁を全閉位置かつ前記スロットル弁を所定の開度として、燃料供給の禁止を解除し、燃料供給を開始する。
【0010】
第2の発明では、第1の発明において前記所定値をエンジン水温Twに応じ、エンジン水温Twが高いほど小さく設定する。
【0011】
第3の発明では、第1の発明において前記EGR通路の吸気管側開口部付近または前記吸気管のEGR通路開口部付近に吸気温度検出手段を備え、この吸気温度検出手段により検出される吸気温度Taとエンジン水温Twに応じ、エンジン水温Twが高いほど、また吸気温度Taが高いほど前記所定値を小さく設定する。
【0012】
【作用・効果】
第1の発明によれば、燃料噴射を禁止した状態で、EGR弁を開きかつスロットル弁を全閉位置(またはその近傍位置)として、クランキングを行うため、クランキングにより、エンジンがポンピングを行い、この過程で摩擦熱などをもらって温度上昇した比較的高温のガスが排気管に排出されるが、排気管に排出されたこの高温のガスの一部はEGR通路を経由して吸気管に導入され、再度シリンダ内に吸入される。これによって、スロットル弁を開いて新気を導入する場合よりも、吸気ポートや燃焼室周辺の温度が高くなる。また、EGR弁を開くことによりクランキングトルクが減少するので、クランキング回転数の上昇が早くなり、冷却水温も上昇する。
【0013】
このようにして第1の発明によれば、スロットル弁を閉じて低温の新気の吸入を避け、EGR弁を開いて燃料分を含まない比較的高温の空気だけをシリンダに吸入させることで、クランキング回転数が完爆可能な回転数に達するまでの時間を短縮でき、かつEGR弁を開くといっても吸気管に導入されるガスに燃料分は含まれていないので、吸気管内への燃料付着が生じることもない。
【0014】
第1の発明によれば、クランキング回転数が完爆可能な回転数を超えたら、燃料噴射を開始するので、供給燃料量はすべて完爆のために使われることになり、無駄な燃料供給を避けることができる。
【0015】
完爆可能な回転数はエンジン水温が高いほど低くなるのであるが、第2の発明によれば、この特性に合わせた所定値の設定が可能となる。たとえば、所定値が一定であると、その一定の所定値を低いエンジン水温に対してマッチングした場合に、そのマッチング温度より実際のエンジン水温が高いときは、クランキング回転数が所定値を超えるのを待つまでもなく、その手前で完爆可能となるので、このときも、クランキング回転数が所定値を超えるのを待つことは、無駄にモータ駆動電力を消費することになる。この逆に、一定の所定値を高いエンジン水温に対してマッチングした場合に、そのマッチング温度より実際のエンジン水温が低いときは、完爆可能な回転数に達する前から燃料供給が開始されることになり、完爆に失敗して点火プラグのかぶりが生じたり、燃料分の含まれたガスが吸気管内に導入されることによって吸気管内の汚れが生じる。所定値が一定であるときは、このような問題が生じるのであるが、第2の発明によれば、このような問題を生じることがない。
【0016】
同一の冷却水温においても、吸気温度が高ければ、供給燃料が気化しやすく、完爆が容易になるため、吸気温度が低い場合よりもクランキング回転数が低い状態で燃料供給を開始できる。この特性に着目して第3の発明では、同じエンジン水温でも吸気温度が高いほど完爆可能な回転数が小さくなるように設定するので、吸気温度が高いときは、そのぶん燃料供給の開始を早めることが可能となり、これによって完爆までの時間を短縮できる。また、完爆までの時間が短縮することにより、スタータモータの消費電力が低減するが、クランキング回転数の上昇も早く、モータ効率のよい点で運転できることより、さらに消費電力が低減でき、結果として燃費向上にもつながる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず図1に本発明が適用可能なハイブリッド車両の構成例を示す。これは走行条件に応じてエンジン(内燃機関)またはモータ(発電機を兼ねた回転電機)の何れか一方または双方の動力を用いて走行するパラレル方式のハイブリッド車両である。ハイブリッド車両では、基本的に比較的負荷の小さい運転域ではモータのみで走行し、負荷が増大するとエンジンを起動して所要の駆動力を確保し、必要に応じてモータとエンジンを併用することにより最大の駆動力を発揮させられるようになっている。
【0018】
図1において、太い実線は機械力の伝達経路を示し、太い破線は電力線を示している。また、細い実線は制御線を示し、二重線は油圧系統を示す。
【0019】
この車両のパワートレインは、モータ1、エンジン2、クラッチ3、モータ4、無段変速機5、減速装置6、差動装置7および駆動輪8から構成される。モータ1の出力軸、エンジン2の出力軸およびクラッチ3の入力軸は互いに連結されており、また、クラッチ3の出力軸、モータ4の出力軸および無段変速機5の入力軸は互いに連結されている。
【0020】
クラッチ3締結時はエンジン2とモータ4が車両の推進源となり、クラッチ3解放時はモータ4のみが車両の推進源となる。エンジン2またはモータ4の駆動力は、無段変速機5、減速装置6および差動装置7を介して駆動輪8へ伝達される。無段変速機5には油圧装置9から変速に必要な圧油が供給される。油圧装置9のオイルポンプ(図示せず)はモータ10により駆動される。
【0021】
モータ1は主としてエンジン始動と発電に用いられ、モータ4は主として車両の推進(力行)と制動に用いられる。また、モータ10は油圧装置9のオイルポンプ駆動用である。また、クラッチ3締結時に、モータ1を車両の推進と制動に用いることもでき、モータ4をエンジン始動や発電に用いることもできる。クラッチ3はパウダークラッチであり、伝達トルクを調節することができる。無段変速機5はベルト式やトロイダル式などの無段変速機であり、変速比を無段階に調節することができる。
【0022】
モータ1,4,10はそれぞれ、インバータ11,12,13により駆動される。なお、モータ1,4,10に直流電動モータを用いる場合には、インバータの代わりにDC/DCコンバータを用いる。インバータ11〜13は共通のDCリンク14を介してメインバッテリ15に接続されており、メインバッテリ15の直流充電電力を交流電力に変換してモータ1,4,10へ供給するとともに、モータ1,4の交流発電電力を直流電力に変換してメインバッテリ15を充電する。なお、インバータ11〜13は互いにDCリンク14を介して接続されているので、回生運転中のモータにより発電された電力をメインバッテリ15を介さずに直接、力行運転中のモータへ供給することができる。メインバッテリ15には、リチウム・イオン電池、ニッケル・水素電池、鉛電池などの各種電池や、電気二重層キャパシターいわゆるパワーキャパシターが適用される。
【0023】
上記のエンジン2は、図2に示すように、エンジン本体41、吸気管42、排気管43、燃焼室45に直接に臨んで設けられた燃料噴射弁30、点火栓31、スロットル弁47、このスロットル弁47の開度を電子制御するスロットル弁制御装置48などから構成される。なお、燃料噴射弁30は吸気管42に設けられてもよい。また、排気管43から排気の一部を取り出して吸気管42に還流するため、EGR通路49を備え、このEGR通路49はスロットル弁47の下流に接続される。EGR通路49には駆動装置(たとえばステップモータ)52により駆動されるEGR弁51が設けられている。
【0024】
16はコントローラ(制御装置)であり、マイクロコンピュータとその周辺部品や各種アクチュエータなどを備え、クラッチ3の伝達トルク、モータ1,4,10の回転数や出力トルク、無段変速機5の変速比、エンジン2の燃料噴射量・噴射時期、点火時期などを制御する。
【0025】
コントローラ16には、図3に示すように、イグニッションキースイッチ20、セレクトレバースイッチ21、アクセルペダルセンサ22、ブレーキスイッチ23、車速センサ24、バッテリ温度センサ25、バッテリSOC検出装置26、エンジン回転数センサ27、スロットル開度センサ28、水温センサ29、エアフローメータ34が接続される。イグニッションキースイッチ20は、車両のイグニッションキーがON位置またはSTART位置に設定されると閉路する(以下、スイッチの閉路をオンまたはON、開路をオフまたはOFFと呼ぶ)。セレクトレバースイッチ21は、パーキングP、ニュートラルN、リバースRおよびドライブDの何れかのレンジに切り換えるセレクトレバー(図示せず)の設定位置に応じて、P,N,R,Dのいずれかのスイッチがオンする。
【0026】
アクセルペダルセンサ22はアクセルペダルの踏み込み量を検出し、ブレーキスイッチ23はブレーキペダルの踏み込み状態(この時、スイッチオン)を検出する。車速センサ24は車両の走行速度を検出し、バッテリ温度センサ25はメインバッテリ15の温度を検出する。また、バッテリSOC検出装置26はメインバッテリ15の実容量の代表値であるSOC(バッテリチャージ量)を検出する。さらに、エンジン回転数センサ27はエンジン2の回転数を検出し、スロットル開度センサ28はエンジン2のスロットル弁開度を検出し、水温センサ29は冷却水温(エンジン水温)を、エアフローメータ34は吸入空気流量を検出する。
【0027】
コントローラ16にはまた、エンジン2の燃料噴射弁(燃料噴射装置)30、点火プラグ(点火装置)31、可変動弁装置32、スロットル弁制御装置48、EGR弁駆動装置52などが接続される。コントローラ16は、燃料噴射弁30を制御してエンジン2への燃料の供給と停止および燃料噴射量・噴射時期を調節するとともに、点火プラグ31を駆動してエンジン2の点火時期制御を行う。また、燃料噴射弁30に加えて、スロットル弁制御装置48およびEGR弁駆動装置52を制御することで、始動時の噴射制御を行う。また、コントローラ16は可変動弁装置32を制御してエンジン2の吸・排気弁の作動状態を調節する。なお、コントローラ16には低圧の補助バッテリ33から電源が供給される。
【0028】
さて、車両を低温状態で長く放置した後の始動時には、バッテリの出力性能が低下しており、またエンジンのフリクションも増大していることから、完爆するのに要求されるクランキング回転数に達するまでの時間が長引くため、コントローラ16では、エンジン始動時に燃料噴射を禁止した状態で、EGR弁51を開き(たとえば全開とする)かつスロットル弁47を全閉位置(またはその近傍位置)として、クランキングを行い、そのクランキング回転数が、完爆可能な回転数を超えたら、EGR弁を全閉としかつスロットルを所定の開度まで開き、この状態で燃料噴射の禁止を解除して、燃料噴射を開始する。
【0029】
コントローラ16で実行されるこの制御内容を、図4のフローチャートに従って説明する。
【0030】
図4は、エンジン始動時の噴射制御を行うためのもので、一定時間毎に実行する。
【0031】
ステップ1、2では今回のイグニッションキースイッチ(図では「IGN SW」で略記)の状態と、前回のイグニッションキースイッチの状態をみる。
【0032】
今回のイグニッションキースイッチ状態がONでかつ前回のイグニッションキースイッチ状態がOFF(つまりイグニッションキースイッチのOFFからONへの切換時)のときは、ステップ3に進み、エンジン起動当初は燃料噴射を禁止するため、燃料噴射禁止フラグ=1として今回の処理を終了する。この燃料噴射禁止フラグの値は、RAMに保存しておく。
【0033】
一方、イグニッションスイッチが続けてONのときは、ステップ4、5に進み、今回のスタータスイッチ(図では「ST SW」で略記)の状態と、前回のスタータスイッチの状態をみる。
【0034】
今回のスタータスイッチ状態がONでかつ前回のスタータスイッチ状態がOFF(つまりスタータスイッチのOFFからONへの切換時)のときは、ステップ6、7で始動モード起動フラグ(“0”に初期設定)=1とした後、ステップ7に進む。
【0035】
ここで、始動モード起動フラグの値はRAMに入れて保存する。この始動モード起動フラグ=1のとき、始動モードを起動することが指示される。始動モードの起動により、別のルーチンが働いて、エンジン2とつながれたモータ1が、モータトルク指令に従い、エンジン2のクランキングを行う。
【0036】
ステップ7、8ではエンジン回転数Neと冷却水温Twを読み込み、これらから図5を内容とするテーブルを検索することにより、所定値N1を求め、この所定値と実際のエンジン回転数Neとをステップ9において比較する。
【0037】
ここで、所定値N1は完爆可能な回転数(の最低値)を定めるもので、N1の値は、図5に示したように冷却水温Twが高くなるほど小さくなる値である。したがって、Ne≦N1であるときは燃料噴射を行っても、完爆しない(自立運転に至ることはない)ので、ステップ10、11に進み、EGR弁51を全開位置とし、かつスロットル弁47を全閉位置とする。
【0038】
一方、Ne>N1であるときは、完爆可能であるので、燃料噴射を行わせるため、ステップ9よりステップ12に進み、燃料噴射禁止フラグ=0とした後、ステップ13、14でEGR弁51を全閉とし、かつスロットル弁47を所定の開度まで開いて新気を導入する。
【0039】
燃料噴射禁止フラグ=0により、別のルーチンが働いて、エアフローメータ出力に基づいた始動時の燃料噴射量が算出され、この始動時噴射量によりエンジン回転に同期して燃料噴射が開始される。
【0040】
ここで、本実施形態の作用を図6を参照しながら説明すると、本実施形態では、始動に際してタイミングAでスタータスイッチをOFFからONにしたとき、クランキング回転数が所定値N1を超えていないため、燃料噴射を禁止した状態で、EGR弁を全開位置かつスロットル弁を全閉位置として、クランキングが行われる。
【0041】
このクランキングにより、エンジンがポンピングを行い、この過程で摩擦熱などをもらって温度上昇した比較的高温のガスが排気管に排出されるが、排気管に排出されたこの高温のガスの一部はEGR通路を経由して吸気管に導入され、再度シリンダ内に吸入されることから、スロットル弁を開いて新気を導入する場合よりも、吸気ポートや燃焼室周辺の温度が高くなる。また、EGR弁を開くことによりクランキングトルクが減少するので、クランキング回転数の上昇が早くなり、冷却水温も上昇する。
【0042】
このように、本実施形態では、スロットル弁を閉じて低温の新気の吸入を避け、EGR弁を開いて燃料分を含まない比較的高温の空気だけをシリンダに吸入させることで、クランキング回転数が完爆可能な回転数に達するまでの時間を短縮でき、かつEGR弁を開いても、EGR通路を流れるガスに燃料分は含まれていないので、吸気管内への燃料付着が生じることもない。
【0043】
そして、タイミングBでクランキング回転数が所定値N1を超えたら、EGR弁を全閉にしかつスロットル弁を完爆に適した開度(所定の開度)まで開き、この状態でエアフローメータにより検出される空気流量に応じて燃料噴射を開始するので、エンジンが速やかに完爆する(自立運転に入る)。
【0044】
次に、図7は第2実施形態で、前述の図4(第1実施形態)に対応する。図4と同一部分には同一のステップ番号をつけている。
【0045】
この実施形態では、吸気管のEGR通路開口部の近傍(またはEGR通路の吸気管側開口部の近傍)に温度センサ(図示しない)を設け、この温度センサにより検出される吸気温度と冷却水温から完爆可能な回転数を設定するようにしたものである。
【0046】
図4と相違する部分を主に説明すると、ステップ21では冷却水温Tw、エンジン回転数Neに加えて吸気温度Taを読み込み、このうち吸気温度Taと冷却水温Twからステップ22において図8を内容とするマップを検索することにより所定値N2を求め、この所定値N2とエンジン回転数Neをステップ23で比較する。
【0047】
ここで、所定値N2は、前述の所定値N1と同様に完爆可能な回転数(の最低値)を設定するもので、N2の値は、図8のように、吸気温度が同じなら冷却水温が高いほど小さくなり(第1実施形態と同様)、また同じ冷却水温でも吸気温度が高いほど小さくなる値である。
【0048】
同じ冷却水温でも吸気温度が高いほど所定値N2を小さくしているのは、同一の冷却水温において、吸気温度が高ければ、噴射燃料が気化しやすく、完爆が容易になるため、吸気温度が低い場合よりもクランキング回転数が低い状態で燃料噴射を開始できるからである。
【0049】
第2実施形態では、吸気温度に応じても完爆可能な回転数を設定するようにしたので、吸気温度が高いときは、そのぶん燃料噴射の開始を早めることが可能となり、完爆までの時間をさらに短縮できる。また、完爆までの時間が短縮することにより、スタータモータの消費電力が低減するが、クランキング回転数の上昇も早く、モータ効率のよい点で運転できることより、さらに消費電力が低減でき、結果として燃費向上にもつながる。
【0050】
図9は本実施形態の場合(「スロットル弁全閉+EGR弁全開」で示す)と比較するため、クランキング回転数が所定値N2(またはN1)を超えるまで、▲1▼EGR弁を全閉かつスロットル弁を所定の開度まで開いた場合および▲2▼EGR弁を全閉かつスロットル弁を全閉にした場合を重ねて示したものである。同図より、▲1▼の場合より▲2▼の場合のほうが、▲2▼の場合よりさらに本実施形態のほうが、完爆可能な回転数に至るまでの時間が短縮されていることがわかる。
【0051】
実施形態では、エンジン2とモータ1が常時連結されているハイブリッド車両で説明したが、これに限られるものでなく、駆動源がエンジンのみである通常の車両に対しても本発明の適用がある。また、エンジンは、通常のエンジンのほか、リーンバーンエンジンの場合にも適用がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能なハイブリッド車両の構成例を示す概略構成図。
【図2】エンジンの一実施形態の概略構成図。
【図3】コントローラのブロック図。
【図4】第1実施形態の始動時噴射制御を説明するためのフローチャート。
【図5】所定値N1の特性図。
【図6】第1実施形態の作用を説明するための波形図。
【図7】第2実施形態の始動時噴射制御を説明するためのフローチャート。
【図8】所定値N2の特性図。
【図9】本実施形態の作用を説明するための波形図。
【図10】第1の発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
1 モータ
2 エンジン
16 コントローラ
47 スロットル弁
48 スロットル弁制御装置
49 EGR通路
51 EGR弁
52 EGR弁駆動装置
Claims (3)
- エンジンをクランキングするモータと、
エンジンに燃料を供給する手段と、
排気管と吸気管を連通するEGR通路を開閉するEGR弁と、
アクセルペダルとは独立してスロットル弁の開度を制御可能な装置と、
エンジン始動時に前記燃料供給手段による燃料供給を禁止する手段と、
この燃料供給禁止状態で前記EGR弁を開きかつ前記スロットル弁を全閉位置またはその近傍位置として、前記モータによりクランキングを行わせる手段と
を備え、
エンジンが完爆可能な回転数を所定値として設定し、クランキング回転数が、この所定値を超えたとき、前記EGR弁を全閉位置かつ前記スロットル弁を所定の開度として、燃料供給の禁止を解除し、燃料供給を開始することを特徴とするエンジンの始動制御装置。 - 前記所定値をエンジン水温に応じ、エンジン水温が高いほど小さく設定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの始動制御装置。
- 前記EGR通路の吸気管側開口部付近または前記吸気管のEGR通路開口部付近に吸気温度検出手段を備え、この吸気温度検出手段により検出される吸気温度とエンジン水温に応じ、エンジン水温が高いほど、また吸気温度が高いほど前記所定値を小さく設定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの始動制御装置。
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