JP2004025549A - モータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

モータの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新たな部品を追加したり装置の構成を複雑にすることなく、突き当て動作における不具合の発生を防止する。
【解決手段】モータを動力源として使用して、指定されたパラメータに従ってキャリッジを駆動する記録装置において、キャリッジを固定された部材に突き当ててホームポジションを検出する動作を実行するときに、キャリッジの位置を検出することによって得られた情報に基づいて、キャリッジと固定された部材とが突き当て状態となったことを検出し、突き当て状態が検出されてから時間t1が経過したときに、駆動リミッタ値をF1からF2に低下させる。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの制御装置及び制御方法に関し、より詳細には、モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置及び制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりモータ等の制御方法としては、モータやモータに接続された制御対象の速度や位置等を検出し、この検出結果に応じてモータ等を制御する所謂「フィードバック制御」が広く知られている。このような制御により駆動されるモータを駆動源として使用する装置の例としては、例えば記録装置が挙げられる。
【0003】
このような記録装置として一般に良く知られているものにプリンタがある。プリンタの構成としては、例えば記録ヘッドを搭載し、紙やフィルム等の記録媒体(以下「記録用紙」、「用紙」ともいう)の搬送方向と交差する方向に往復走査するキャリッジを有し、記録用紙を搬送しながらキャリッジを走査することにより記録を行う、所謂シリアルタイプのものが構成が容易であるなどの点から広く採用されている。
【0004】
一方これら記録装置の記録ヘッドには種々の記録方式が用いられその方式としてワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式等が広く知られているが、なかでもインクジェット方式はカラー化、高解像度化、静粛化の観点から広く普及している。
【0005】
このような記録装置においては、キャリッジなどの非駆動部分を、例えばシャーシなどの記録装置の固定部分に当接するまで駆動する「突き当て動作」と呼ばれる動作を実行し、当接状態となった位置(突き当て位置)をエンコーダセンサなどによって検出し、その後のキャリッジの制御及び記録装置の制御に利用する事が一般的に行われている。
【0006】
記録装置で行われている突き当て動作について、具体例を挙げてより詳細に説明する。
【0007】
第1の突き当て動作の具体例は、走査方向の基準位置(「ホームポジション」ともいう)を求めるために行われる。この場合、例えばキャリッジを所定の走査方向に駆動し、プリンタのシャーシ等の構造物に突き当て、その位置を検出して基準位置とする。
【0008】
第2の突き当て動作の具体例は、厚紙など厚さが約3mm程度の厚い記録媒体などへの記録を実現するために行われる。このような厚い記録媒体に記録を行う場合、キャリッジやキャリッジに搭載される記録ヘッドと記録媒体との距離が適切でないと、記録画質が低下したり記録ヘッドが記録媒体に接触することにより記録装置又は記録媒体が損傷する可能性がある。このため、キャリッジを通常の記録媒体に記録する位置から離間させる方向へ移動させることが行われている。更に、キャリッジやキャリッジに搭載される記録ヘッドと記録媒体が設置される面との距離に関する情報を検出する手段を設け、その検出結果をユーザにプリンタドライバー等によって報知することが行われている。ユーザに報知される情報としては、例えばキャリッジの位置が厚紙ポジションであるか、普通紙ポジションであるかが報知される。
【0009】
この場合行われる突き当て動作は、キャリッジをシャーシなどに固定的に設けられた構造物に突き当て、その際のキャリッジ又はキャリッジに取り付けられた部品と構造物との当接状態により、キャリッジと記録媒体が設置される面との距離を検出するものである。より詳細には、キャリッジと記録媒体間の距離を変更する紙間切替えレバーをキャリッジに回転可能に取り付け、この紙間切替えレバーに、レバーの回転角度に応じてシャーシに設けられた突き当て部と当接した場合のレバーの回転中心とシャーシの突き当て部との距離が異なるようなカム面を設け、突き当て状態において紙間切替えレバーのシャーシの突き当て部と当接するカム面の位置によって、キャリッジと記録媒体が設置される面との距離を検出する。
【0010】
以下、この場合の様子を図2、図3、及び図4を参照して説明する。図2は後述する記録装置の構造を示し、図3にはこの記録装置のキャリッジを示している。キャリッジM4001は図2に示すように、記録ヘッドカートリッジH1000を着脱可能に搭載し、キャリッジ軸M4003とキャリッジレールM4005に支持されるとともにキャリッジモータE0001にキャリッジベルトM4011を介して接続されており、図中X方向に走査するよう駆動される。ここでキャリッジベルトM4011は、キャリッジモータE0001の発生する回転力をキャリッジM4001に伝達する駆動力伝達機構であってその下側をキャリッジM4001に固定的に接続され、キャリッジモータE0001のプーリM4010及びそれとはキャリッジの走査方向反対側にバネなどを介して設けられたアイドラプーリM4009との間に所定の張力で張架されている。
【0011】
またキャリッジM4001は、紙間切替えレバーM4004を介してキャリッジレールM4005に支持されている。紙間切替えレバーM4004は、キャリッジM4001の上部に、図3においてAで示す方向に不図示の軸を中心に回転可能に設けられ、回転をガイドするガイド部M4006に案内されながら回転するよう取り付けられている。ガイド部M4006には紙間切替えレバーM4004の回動をラッチするラッチ部M4006a、M4006bが設けられ、紙間切替えレバーM4004が該ラッチ部M4006a、M4006bにラッチされる。
【0012】
以下、図4を参照して、紙間切替えレバーM4004をレバー位置1の状態からレバー位置2の位置に回転させた場合のキャリッジの状態変化に関して説明する。まず、図中Y方向における変化について、図4の下部を参照して説明する。紙間切替えレバーM4004をレバー位置1からレバー位置2に切替えると、紙間切替えレバーM4004の回動中心とキャリッジレールM4005とのY方向の当接面との距離がY1だけ変化する。紙間切替えレバーM4004はキャリッジの上部に構成されているため、この操作によってキャリッジM4001はキャリッジ軸を回転中心として図3の上方(Z方向)へ傾きながら移動する。その結果、記録装置内に導かれる記録媒体の設置面とキャリッジM4001との距離は離間する方向に移動する。
【0013】
次に図4の左側を参照して、紙間切替えレバーM4004をレバー位置1の状態からレバー位置2の位置に回転させた場合の図中X方向のキャリッジの状態変化について説明する。紙間切替えレバーM4004をレバー位置1からレバー位置2へ回動させた場合には、キャリッジレールM4005の内側にシャーシM3100から突出して設けられたX方向の突き当て部M3100aとの突き当て状態において、紙間切替えレバーM4004の回動中心とキャリッジレールM4005のX方向の突き当て部との距離がX1だけ変化し、その結果キャリッジはレバー位置1の場合より距離X1だけ図中左側へ移動する事になる。従ってX方向に突き当て状態となった場合のキャリッジM4001の位置が距離X1だけ異なった位置となる。
【0014】
以上のように紙間切替えレバーM4004の回動状態により、キャリッジと記録媒体設置面との距離が変化すると共に、キャリッジをX方向に突き当てた場合のキャリッジのX方向における位置も変化する。このキャリッジのX方向における位置をエンコーダセンサ等により検出する事によって、紙間切替えレバーM4004の状態を検出し、その結果キャリッジM4001と記録媒体設置面との距離が離れている状態(例えば厚紙ポジション状態)なのか通常の状態(例えば普通紙ポジション状態)なのかを検出する事が可能になっている。
【0015】
尚、一般的にはこれら2種類の突き当て動作を同一の記録装置で行う場合には、基準位置(ホームポジション)を定めるための第1の突き当て動作と、キャリッジと記録媒体設置面との距離に関する状態を検出するための第2の突き当て動作とは、X方向に関して異なる側で行われる。すなわち、例えばキャリッジM4001を図2の左から右へ駆動する方向で第1の突き当て動作を行って基準位置を定め、その後キャリッジと記録媒体設置面との距離に関する状態を検出するための第2の突き当て動作を右から左へ駆動して行う。
【0016】
ここで、これらの突き当て状態を確実に行うために、所定の駆動力を所定時間キャリッジに加え続ける事が一般的に行われている。
【0017】
また、このようなシリアルタイプのプリンタでは、近年の記録画像の高解像度化及び高画質化を達成するためにフィードバック制御が多く採用されている。ステッピングモータを駆動源とする場合でもエンコーダシステムを使用する場合もある。キャリッジの駆動制御におけるフィードバック制御では、エンコーダシステム等によりキャリッジの走査速度や位置を随時検出し、指令速度や指令位置との誤差に応じてモータを制御する。概略的には誤差の大きさに応じてモータの駆動力を制御するものである。ここで指令速度とはキャリッジの速度が検出されたタイミングにおいて本来達成されるべき速度であり、また指令位置とはキャリッジの位置が検出されたタイミングで到達すべき位置である。
【0018】
これらの制御が行われる記録装置において、上述したキャリッジの突き当て動作を行う場合には、一般的にはキャリッジの到達すべき指令位置として、シャーシなどに固定的に設けられた突き当て部材の位置を超えた位置を設定してキャリッジを駆動制御する。すなわち、キャリッジが突き当て部材の位置を超えて移動するような指令を与えることが行われている。
【0019】
キャリッジが突き当て部材に当接した後、エンコーダシステムなどによりその位置が所定時間変化していないことが検出されて、突き当て状態となったことが検出される。この突き当て状態の間は、キャリッジには駆動力が加えられ続け、モータはロック状態となっている。この間の駆動力すなわちモータに印加される駆動電流は、一般的には通常のキャリッジの走査時に印加される駆動電流よりも大きくなる。特に、フィードバック制御を採用している場合には、指令位置として突き当て部材の位置を越えた位置を設定するため、指令位置とキャリッジが突き当てにより停止する位置との間に所定の位置誤差が存在する事になり、その誤差を解消すべく制御されるため、キャリッジの走査時に印加される駆動電流よりも一般的には大きくなる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような記録装置において行われる突き当て動作に関して、以下のような問題がある。
【0021】
キャリッジが突き当て部材に当接して停止していることを正確に検出するためには、上記のように所定時間キャリッジが突き当て部材を押し続けることとなる。その結果、モータプーリとキャリッジベルトとの噛合いが離れてしまう、いわゆる歯飛び現象が生じる可能性がある。
【0022】
図18は、この歯飛び現象を模式的に示した図である。(a)は通常の状態を示しており、軸間距離L1を介して構成されたモータープーリM4010及びアイドラプーリM4009の一対のプーリに、キャリッジM4001に固定的に接続されたキャリッジベルトM4011が所定のバネにより張架されている。モータプーリM4010にはキャリッジベルトM4011に設けられた歯型と噛合う歯型が形成されている。アイドラプーリM4009には歯型が形成されておらずキャリッジベルトの移動に伴って従動回転する。
【0023】
突き当て動作を行うと、(b)に示すようにキャリッジM4001が矢印方向にモータの回転によって駆動され突き当て部材M3100aに当接する。この状態でモータの回転が継続されると、キャリジベルトM4011がキャリッジM4001とモータプーリM4010の間でたるんでしまう。加えて、キャリッジベルトM4011のキャリッジM4001に接続されていない側において、モータプーリM4010の回転に伴ってアイドラプーリM4009が図中右方向へ引っ張られる。アイドラプーリM4009が右方向に引っ張られるとプーリ間の軸間距離がL1からL2に縮まり、その結果、モータプーリM4010とキャリッジベルトM4011との噛合いが浅くなり、噛合いがはずれ歯飛び現象が発生しやすくなる。
【0024】
なお、図示した構成でキャリッジが右方向に駆動される突き当て動作においては、左方向に駆動される突き当て動作に比べて歯飛び現象は発生しにくくなるが、モータの駆動力が大きい場合には、同様に歯飛び現象が発生する。
【0025】
図19は、このようにして歯飛び現象が生じる場合のキャリッジの制御状態の例を示すグラフである。ここで横軸は時間を示し、縦軸は駆動力及び速度を示している。破線1902はキャリッジを駆動するモータの駆動力(DCモータの場合には駆動電流に比例する)、一点鎖線1903はエンコーダシステムにより検出されるキャリッジの実測速度、実線1901はフィードバック制御により指令される指令速度の変化をそれぞれ示している。
【0026】
時間軸に沿って説明すると、駆動が開始されてから突き当て位置に達するまでの走査状態(時間0〜T1の間)では、指令速度VTに応じて与えられるほぼ一定の駆動力によって指令速度に近い一定の速度でキャリッジが移動する。時間T1で突き当て部に達して当接すると、キャリッジの移動は突き当て部材によって規制されるがキャリッジは更に移動するように制御されるため、キャリッジの実測速度が低下して停止状態すなわち速度がゼロになるとともに、モータの駆動力1902は時間が経過するとともにリミット値まで大きくなる(突き当て状態)。その後更にモータの駆動力が加えつづけられると、時間T2でキャリッジベルトとモータプーリとの間で歯飛び現象が生じ、キャリッジの実測速度1903は振動的な状態を示す(歯飛び状態)。
【0027】
このようにして歯飛び現象が発生すると、以下のような様々な不具合が起こる。まずキャリッジの移動の際に、モータプーリの歯面とキャリッジベルトとの歯面が互いに強く擦れあうため、ゴムなどで形成されたキャリッジベルトの歯面が摩耗して記録装置の寿命が短くなってしまう。また、キャリジの移動の際に異音が生じたり騒音が大きくなりユーザに不快感を与える。更には、摩耗によってキャリッジベルトを形成するゴム等の粉が記録装置内に落ちてキャリッジ軸やモータ軸、エンコーダシステムなどに付着すると、キャリッジの摺動性が劣化したりエンコーダシステムの動作に弊害が発生する可能性もある。
【0028】
加えて、突き当て動作を行う際には、モータに所定時間印加される駆動力が通常の走査時に印加される駆動力よりも大きいため、電力の消費が大きくなると共にモータやその制御回路(ガバナ)等に発生する熱量が増大してしまう。
【0029】
これらの問題を解決するためには、例えば、キャリッジベルトを張架している張力をモータの発生しうる回転トルクにくらべて十分に大きく設定する事などが考えられるが、このようにすると、キャリッジベルトの張力が大きくなり、モータ軸受け部やアイドラプーリの軸部分の負荷が大きくなるため、回転による摩耗が著しくなり記録装置の寿命を縮めてしまう。更に、張力を大きくすると、モータの回転に伴って発生する振動等が張力の弱いときに比べてキャリッジに伝わりやすくなり、その結果、記録画像にも悪影響を与える可能性がある。
【0030】
また、バネにより張力を得るような構成では、装置の組み立ての際にバネの組み込みが困難となり生産効率が低下する可能性もある。
【0031】
アイドラプーリの取り付け方法としては、アイドラプーリをバネで支持せずに、シャーシなどにビスなどを介して固定的に取り付ける構成とすることも考えられるが、この場合にはベルト自身の経時変化による伸びや記録装置の輸送時等に与えられる振動などにより、キャリッジベルトを一定の張力で張架し続ける事が困難となるので、装置の寿命が短くなってしまう。加えて、キャリッジベルトに所定の張力を与えた上でビスにより固定する作業が困難となり、製造コストが上昇するという問題も生じる。
【0032】
更に、アイドラプーリをバネ支持した上でビスなどで固定的に支持する構成も考えられるが、この場合には、構成部材が多くなり、装置のコストが上昇してしまう。
【0033】
一方、駆動源であるモータの駆動力を小さい値に制限してしまう事も考えられるが、モータの駆動力が小さすぎると、キャリッジの高速駆動が困難となり記録速度が低下してしまうと共に、負荷のバラツキや装置の使用環境などによって正常な駆動ができなくなる可能性があり、最適な駆動力の制限値を設定するのが困難である。
【0034】
また、特開平05−019341号公報に記載されているように、ベルトがプーリやギヤから離脱する領域に、ベルトから所定のクリアランスをもってベルトの歯飛びを防止する規制部材を設ける事も有効であるが、ベルトと規制部材とのクリアランスが狭くなる場合が多く、所定のクリアランスを確保するためには装置の構造が複雑になってコストが上昇してしまう。
【0035】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、新たな構成部品を追加することなく、突き当て動作における不具合の発生を防止することができる、モータの制御装置及び制御方法を提供することとを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のモータの制御装置は、モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置であって、
指定されたパラメータに従って前記機構を駆動する駆動手段と、
前記機構の位置に関する情報を出力する位置検出手段と、
前記機構を固定された部材に突き当てる突き当て動作を実行するときに、前記位置検出手段からの情報に基づいて、前記機構と前記固定された部材とが突き当て状態となったことを検出する突き当て検出手段と、
前記突き当て検出手段によって突き当て状態が検出されてから所定時間経過したときに、前記機構を前記固定された部材に対して付勢可能であってかつ前記駆動力より小さい駆動力となるよう前記機構に印加される駆動力を低下させるように前記駆動手段を制御する駆動制御手段と、を備えている。
【0037】
また、上記目的を達成する本発明のモータの制御方法は、モータを動力源として使用して、指定されたパラメータに従って前記機構を駆動する駆動手段を有する機器におけるモータの制御方法であって、
前記機構の位置に関する情報を出力する位置検出工程と、
前記機構を固定された部材に突き当てる突き当て動作を実行するときに、前記位置検出工程から得られた情報に基づいて、前記機構と前記固定された部材とが突き当て状態となったことを検出する突き当て検出工程と、
前記突き当て検出工程で突き当て状態が検出されてから所定時間経過したときに、前記機構を前記固定された部材に対して付勢可能であってかつ前記駆動力より小さい駆動力となるよう前記機構に印加される駆動力を低下させるように前記駆動手段を制御する駆動制御工程と、を備えている。
【0038】
すなわち、本発明では、モータを動力源として使用して、指定されたパラメータに従って機構を駆動する駆動手段を有する機器において、機構を固定された部材に突き当てる突き当て動作を実行するときに、機構の位置を検出することによって得られた情報に基づいて、機構と固定された部材とが突き当て状態となったことを検出し、突き当て状態が検出されてから所定時間経過したときに、機構に印加される駆動力を低下させるように駆動手段を制御する。
【0039】
このようにすると、突き当て動作を実行するときに、突き当て状態となってから所定時間経過したときに、機構に印加される駆動力が突き当て部材に付勢される駆動力に低下されるので、確実に突き当て状態を実現できさらには、突き当て状態で大きな駆動力が機構に印加され続けることによって機構やモータに生じ得る様々な不具合や消費電力の増大を未然に防ぐことができる。
【0040】
従って、新たな部品を追加したり装置の構成を複雑にすることなく、突き当て動作における不具合の発生を防止することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態として本発明に係るモータの制御方法を記録装置に適用した場合について説明する。なお以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いたプリンタを例に挙げて説明する。
【0042】
始めに、以下の実施形態に共通の本発明に係るプリンタの全体構成について説明する。
【0043】
[装置本体]
図1、図2及び図3に本発明に係るプリンタの概略構成を示す。図1において、この実施形態におけるプリンタの外殻をなす装置本体M1000は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排紙トレイM1004の外装部材と、その外装部材内に収容されたシャーシM3100(図2参照)とから構成される。
【0044】
前記シャーシM3100は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
【0045】
また、前記下ケースM1001は装置本体M1000の略下半部を、上ケースM1002は装置本体M1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収容する収容空間を有する中空体構造をなし、その上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0046】
更に、前記排紙トレイM1004はその一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排紙トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a,M1004bが収容されており、必要に応じて各トレイを手前に引きだし得るようになっている。
【0047】
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体内部に収容されている記録ヘッドカートリッジH1000あるいはインクタンクH1001等の交換が可能となる。
【0048】
また、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯し記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。また、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をプリンタの状態をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
【0049】
[記録動作機構]
次に、上記プリンタの装置本体M1000に収容、保持される記録動作機構について説明する。
【0050】
本プリンタの記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M2000と、自動給送部から1枚ずつ送り出される記録シートPを所望の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3050へと記録シートPを導く搬送部M3000と、搬送部M3000に搬送された記録シートPに所望の記録を行う記録部M4000と、前記記録部M4000等に対する回復処理を行う回復部M5000とから構成されている。
【0051】
次に、各機構部の構成を説明する。
【0052】
(自動給送部)
まず、図2に基づき自動給送部M2000を説明する。
本プリンタにおける自動給送部M2000は、水平面に対して約30°〜60°の角度を持って積載された記録シートPを水平な状態で送り出し、不図示の給送口から略水平な状態を維持しつつ本体内へと記録シートを給送するものとなっている。
【0053】
すなわち、自動給送部M2000には、給送ローラM2001、可動サイドガイドM2002、圧板M2003、不図示の分離爪、分離シート等が備えられている。サイドガイド M2002は一対のシートガイドM2002a及びM2002bで構成されており、一方のシートガイドM2002bは水平移動可能となっており、様々な記録シートの水平方向の幅に対応し得るようになっている。
【0054】
そして、前記圧板M2003上に積載された記録シートPは、不図示のASFモータの駆動により給送ローラM2001が回転し、前記分離爪や分離シートの分離作用によって積載された記録シートPの内最上位の記録シートを順次1枚ずつ分離して送り出し、搬送部M3000へと搬送するようになっている。
【0055】
(搬送部)
搬送部M3000は、LFローラM3001、ピンチローラM3002、及びプラテンM3003等を備えており、前記LFローラM3001は、前記シャーシM3100等によって回動自在に支持された駆動軸に固定されており、LFギヤ列M3004を介してLFモータE0002により回転駆動される構成になっている。
【0056】
また、前記ピンチローラM3002は、シャーシM3100に回動自在に支持されるピンチローラホルダM3002aの先端部に軸着されており、ピンチローラホルダM3002aを付勢する巻きばね状のピンチローラばねによってLFローラM3001に圧接しており、LFローラM3001が回転するとこれに従動して回転し、記録シートPをLFローラM3001との間で挟持しプラテンにM3003に支持されながら搬送させるものとなっている。
【0057】
このように構成された搬送部においては、自動給送部M2000の給紙ローラM2001による搬送動作が停止した後、一定時間が経過するとLFモータE0002の駆動が開始され、LFローラM3001とピンチローラM3002のニップ部とに先端部が当接している前記記録シートPが、前記LFローラM3001の回転によって前記プラテンM3003上の記録開始位置まで搬送される。
【0058】
(排紙部)
次に排紙部M3050を説明する。
排出部M3050は、前記LFモータE0002の駆動を所定のギヤ列を介して伝達され回転可能な図2に示した排出ローラM3051を有し、この排出ローラの回転に従動回転する拍車M3053が拍車ステイM3052に設けられて構成され、さらにこれら排出ローラと拍車M3053により排出される。
【0059】
前記記録シートPへの記録が終了し、前記LFローラM3001とピンチローラM3002の間から前記記録シートPの後端が抜脱すると、排出ローラと拍車M3051のみによる記録シートPの搬送が行われ、前記記録シートPの排出は完了する。
【0060】
(記録部)
次に記録部M4000について説明する。
記録部M4000は主として、キャリッジ軸M4003とその上部に紙間切替えレバーM4004を介してキャリッジレールM4005とによって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。ここで記録ヘッドカートリッジH1000には不図示の記録ヘッド部へインク供給するインクタンクH1001が交換可能に構成されている。
【0061】
キャリッジM4001には図2及び図3に示すように、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドカートリッジH1000をキャリッジM4001の装着位置に案内し、所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4002が設けられている。ヘッドセットレバーM4002はキャリッジM4001の上部に設けられ、その記録ヘッドH1001との係合部に不図示のばねを備えてこのばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着する構成となっている。
【0062】
キャリッジM4001の上部にはキャリッジM4001に装着される記録ヘッドカートリッジH1000とプラテンM3003との距離を変更し切替えるための紙間切替えレバーM4004が設けられている。紙間切替えレバーM4004はキャリッジM4001の上部に設けられた不図示の軸を中心としその回転移動をガイドするガイド部M4006にガイドされながら、図3においてAで示す方向に回転するよう設けられている。
【0063】
またガイド部M4006の両端部には紙間切替えレバーM4004の回転移動をラッチする一対のラッチ部M4006a、M4006bが備えられており、紙間切替えレバーM4004を左方向に回転させた場合はM4006aによってラッチされレバー位置1(図4に記載)に位置決めされ、右方向に回転させた場合にはM4006bによってラッチされレバー位置2(図4に記載)に位置決めされる。また紙間切替えレバーM4004と図2のキャリッジレールM4005とはキャリッジレールM4005の内側と紙間切替えレバーM4004の摺動面M4004CとがキャリッジM4001の重量により付勢されながら摺動する。
【0064】
一方キャリッジM4001の走査に伴う紙間切替えレバーM4004の走査軌道上には図3に示したシャーシM3100の上部において突き当て部M3100aが突出されて設けられており、紙間切替えレバーM4004の摺動面M4004Cと当接可能に構成されている。
【0065】
先に図4を用いて説明したように、キャリッジM4001とシャーシの突き当て部M3100aとの突き当て状態においては、紙間切替えレバーM4004がレバー位置1に位置する場合とレバー位置2に位置する場合とで、キャリッジの走査方向(X方向)におけるキャリッジM4001の位置が、図4に示したX1だけ異なるように構成されている。
【0066】
またキャリッジM4001の右側面部には、シャーシM3100の右側板M3100bの内側と当接可能な突出部M4007が設けられている。キャリッジM4001が右方向に走査移動し、シャーシ右側板M3100bと突き当たった場合には、この突出部M4007とシャーシ右側板M3100bとがと当接する。
【0067】
キャリッジM4001の記録ヘッドカートリッジH1000との係合部にはコンタクト部E0011が設けられ、コンタクト部E0011上のピンE0011aとヘッドカートリッジH1000に設けられた不図示のコンタクト部(外部信号入力端子)とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドカートリッジH1000のインク吐出部への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0068】
更に前記コンタクト部E0011はキャリッジM4001の背面に搭載されたキャリッジ基板E0013(図5)に装着され、キャリッジフレキシブルフラットケーブル(キャリッジFFC)E0012によりキャリッジM4001の側面部に引き出されメイン基板E0014(図5)と接続されている。キャリッジFFC E0012の他方の端部は、シャーシM3100にFFC押さえM4008によって固定されると共に、シャーシM3100に設けられた不図示の穴を介してシャーシM3100の背面側に導出され、メイン基板E0014に接続されている。
【0069】
キャリッジ基板E0013にはエンコーダセンサE0004(図5)が設けられ、シャーシM3100の両側面の間にキャリッジ軸M4003と平行に張架されたエンコーダスケールE0005上の情報を検出することにより、キャリッジM4001の位置や走査速度等を検出できるようになっている。例えばエンコーダセンサE0004は光学式の透過型センサであり、エンコーダスケールE0005はポリエステル等の樹脂製のフィルム上に写真製版などの手法によって、エンコーダセンサからの検出光を遮断する遮光部と検出光が透過する透光部とを所定のピッチで交互に印刷したものとなっている。
【0070】
従って、キャリッジ軸M4003に沿って移動するキャリッジM4001の位置は、キャリッジM4001の走査軌道上の端部に設けられたシャーシM3100の右側板M3100bにキャリッジを突き当て、その突き当て位置を基準(ホームポジション)とし、その後キャリッジM4001の走査にともないエンコーダセンサE0004によるエンコーダスケールE0005に形成されたパターン数を計数することにより随時検出し得るようになっている。従ってキャリッジM4001を別の突き当て部M3100aの方向(図2の左方向)に走査し、突き当て部M3100aと突き当てた場合には、紙間切替えレバーM4004のレバー位置に応じて異なったキャリッジM4001の位置が前記ホームポジションを基準として検出される。
【0071】
また、キャリッジM4001は、アイドラプーリM4009とキャリッジモータプーリM4010との間にキャリッジ軸M4003と略平行に張架されたキャリッジベルトM4011の下側に固定されており、キャリッジモータE0001の駆動によってキャリッジモータプーリM4010を駆動させ、キャリッジM4001をキャリッジ軸M4003に沿って走査させ得るようになっている。ここでキャリッジベルトM4011はモータプーリM4010と接触する側には歯型が形成されるとともにモータプーリM4010にもキャリッジベルトM4011と噛合うべく歯型が円周状に形成されている。アイドラプーリM4009は不図示のコイルバネにより指示されており常に適切な張力がキャリッジベルトM4011に加えられる構成となっている。
【0072】
(回復部)
次に記録ヘッドカートリッジH1000に対しての回復処理を行う回復部の説明を行う。
【0073】
本プリンタにおける回復部は、記録ヘッドカートリッジH1000の不図示のインク吐出部に付着した異物を除去するための清掃手段やインクタンクH1001からインク吐出部に至るインクの流路の正常化を図るための吸引手段等を備えてる。
【0074】
キャップM5001は、記録ヘッドカートリッジH1000のインク吐出部に対向して設けられ、PGモータE0003と不図示のギヤ列とカム機構を介して接続されて図中B方向に移動可能に構成されている。キャリッジM4001に装着された記録ヘッドカートリッジH1000のインク吐出部が、キャップM5001と対向する位置(キャッピング位置ともいう)へ移動後停止し、このときキャップM5001が図2中の鉛直上方へ駆動する事で、インク吐出部を覆いキャッピング状態となる事ができる。この状態でPGモータと所定のギヤ列と接続された不図示のポンプ機構を動作すると、インクタンクH1001からインク吐出部を通じてインクが吸引され排出される。
【0075】
また回復部M5000にはインク吐出部の清掃手段としてワイパーブレードM5002が設けられている。ワイパーブレードM5002は、所定のギヤ列を介しPGモータE0003と接続され図中C方向に移動可能に構成されており、記録ヘッドカートリッジH1000が装着されたキャリッジM4001が所定のワイピング位置へ移動後、停止し、ワイパーブレードM5002を図2の手前方向に駆動する。この動作によりワイパーブレードM5002が記録ヘッドカートリッジH1000のインク吐出部の表面に当接し清掃を行う。
【0076】
(電気的回路構成)
次に、本プリンタにおける電気的回路構成を説明する。
図5及び図6は、このプリンタにおける電気的回路の全体構成を概略的に示す図である。
【0077】
このプリンタにおける電気的回路は、主にキャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPCB E0014、電源ユニットE0015等によって構成されている。ここで、前記電源ユニットE0015は、メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
【0078】
また、キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001(図2)に搭載され、コンタクト部E0011を通じて記録ヘッドカートリッジH1000との信号の授受を行う他、キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力する。
【0079】
さらに、メインPCBは記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセンサ)E0006、ASFセンサE0009、カバーセンサE0021、パラレルI/F E0016、シリアルI/F E0017、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、等に対するI/Oポートを基板上に有し、さらにCRモータE0001、LFモータE0002、PGモータE0003、ASFモータE0008と接続されてこれらの駆動を制御する他、PGセンサE0010、CRFFC E0012、電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有する。
【0080】
またCPU E1001はASIC(Application Specific Integrated Circuit)E1002とともに記録装置の各部を駆動制御する。また記録装置のCRモータE0001、LFモータE0002、PGモータE0003、ASFモータE0008はそれぞれCRモータドライバーE1003、LFモータドライバーE1004、PGモータドライバーE1004、ASFモータドライバーE1005を介してCPU E1001の制御信号に基づいて制御される。
【0081】
次に、上記のように構成された本発明プリンタにおける記録装置の概略動作を図7のフローチャートに基づき説明する。
【0082】
AC電源に本装置が接続されると、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を行う。この初期化処理では、本装置のROMおよびRAMチェックなどの電気回路系のチェックを行い、電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0083】
次にステップS2では、装置本体M1000の上ケースM1002に設けられた電源キーE0018がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE0018が押された場合には、次のステップS3へと移行し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0084】
この第2の初期化処理では、本装置の各種記録装置の駆動機構及びヘッドカートリッジ系のチェックを行う。すなわち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、本装置が正常に動作可能であるかを確認する。ここで本例に関わるキャリッジの突き当て動作はこの初期化処理2の中で実施される。
【0085】
次にステップS4ではイベント待ちを行う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0086】
例えば、ステップS4で外部I/Fからの印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へと移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同ステップでその他のイベントが発生した場合にはステップS11へと移行する。
【0087】
ここで、ステップS5では、外部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを本装置内のRAMに記憶し、ステップS6へと進む。
【0088】
次いでステップS6ではステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進む。
【0089】
ステップS7では記録動作を行う。この記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001を駆動してキャリッジM4001の走査方向への移動を開始すると共に、プリントバッファに格納されている記録データを記録ヘッドカートリッジH1000へと供給して1行の記録を行い、1行分の記録データの記録動作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップS8へと進む。
【0090】
ステップS8では、LFモータE0002を駆動し、不図示の排出ローラを駆動し、用紙が完全に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上に完全に排紙された状態となる。
【0091】
次にステップS9では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次のイベントを待つ。
【0092】
一方、ステップS10ではプリンタ終了処理を行い、本装置の動作を停止させる。つまり、各種モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0093】
また、ステップS11では、上記以外の他のイベント処理を行う。例えば、本装置の各種パネルキーや外部I/Fからの記録ヘッドの回復処理指令や内部的に発生する回復イベントなどに対応した処理を行う。なお、処理終了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0094】
<第1の実施形態>
次に、このような構成の記録装置のキャリッジモータE0001及びキャリッジM4001の駆動制御に、本発明に係るモータの制御方法を適用した場合について説明する。
【0095】
前述のように、キャリッジM4001は、ASIC E1002からのCRモータ制御信号に従って駆動されるキャリッジモータE0001を駆動源としている。
【0096】
図8は、1回の走査におけるキャリッジM4001の速度及び位置の時間に対する変化の様子を示したグラフである。キャリッジM4001の駆動状態は、停止している状態から所定の速度まで加速する加速状態811と、キャリッジM4001に装着した記録ヘッドカートリッジH1000のインク吐出部からインク滴を吐出して記録装置のプラテンM3001に案内された記録シート上に記録を行う定速度状態812と、所定の位置に停止するためキャリッジM4001が減速する減速状態813の3つの状態に大きく分けられる。
【0097】
本実施形態の場合、指令速度V(t)は、加速状態811の間は、到達初期速度(初速度)Vsから時間に比例して到達目標速度VTまで増加し、定速状態812の間は、到達目標速度VTで一定であり、減速状態813の間は、到達目標速度VTから0まで時間に反比例して減速するように設定される。
【0098】
一方、指令位置X(t)は、キャリッジM4001が1回の走査で最終的に到達しなければならない位置である到達目標位置XTに向かって時間と共に接近し、停止したときに到達目標位置X(t)に到達する。
【0099】
ここでキャリッジM4001の駆動走査を行うための様々な処理はCPU E1001によって行われており、例えば1ms間隔の所定のタイミング毎に周期的に行われる。また図8で示したような加速状態を示す時間を加速時間、定速で移動する時間を定速時間、減速状態を示す時間を減速時間と称する。
【0100】
図9は、キャリッジモータE0001、及びキャリッジM4001の制御の概略を示す図であり、図に示すようにキャリッジM4001の速度及び位置情報に基づくフィードバック制御である。
【0101】
本実施形態のフィードバック制御は大きくは、所定タイミング(本実施形態の場合1ms)ごとのキャリッジM4001の速度と位置の指令値を算出する指令値算出処理部1と、キャリッジM4001の位置を制御する位置制御処理部2と、速度を制御する速度制御処理部3と、位置制御処理部2と速度制御処理部3により算出された算出値をキャリッジM4001の駆動源であるキャリッジモータM4001を駆動するためCRモータドライバE1003の入力に適する値に変換するモータ制御処理部4とから構成されている。
【0102】
尚本実施形態では、キャリッジM4001の位置や速度の情報は、エンコーダセンサE0004及びエンコーダスケールE0005に基づいて検出され、該検出された情報が随時ASIC E1002内に設けられている不図示のDRAMに格納される構成であり、また格納された情報を、CPU E1001がフィードバック制御の処理タイミングごとに取得するしくみになっている。
【0103】
指令値算出処理部1は、図8に示したような、各処理タイミングに対する指令速度V(t)、指令位置X(t)を算出する。
【0104】
図10は、指令値算出処理部1における処理の流れを示すフローチャートである。まず、CPU E1001は、キャリッジM40001が加速、定速、減速状態のいずれで有るかをキャリッジM4001に装着されたエンコーダセンサE0004の測定結果から判断する(ステップS10)。
【0105】
加速状態であると判断された場合には、ステップS11に進み、予め設定されている定速状態で到達すべき到達目標速度VTと、加速度α1、及び初速度Vs等の値から本実施形態の場合、式
V(t)=α1t+Vs
に基づいて指令速度V(t)を算出する。
【0106】
ステップS10においてキャリッジM4001が定速状態と判断された場合には、ステップS12に進み、指令速度V(t)を到達目標速度VTに等しい、すなわち、式
V(t)=到達目標速度VT
として算出する。
【0107】
またステップS10において減速状態であると判断された場合には、ステップS13に進み、予め設定されている到達目標速度VTと減速時の加速度α2からV(t)=α2t+到達目標速度VT
により指令速度を算出する。ここで減速時の加速度α2はマイナス(−)の値であるため直線的に減少する指令速度V(t)が算出される。
【0108】
これらキャリッジM4001の駆動状態に応じて指令速度V(t)を算出した後、ステップS14に進み、指令速度V(t)を処理タイミングごとに加算していくことで指令位置を算出する。本実施形態の場合、この処理タイミングは1msで有ることから、指令速度V(t)の単位時間が1msで有るのでこの指令速度V(t)をそのまま加算すれば移動距離すなわち位置が算出できるしくみになっている。尚、(t)は所定の処理タイミングにおける値を示すものとしている。
【0109】
次に位置制御処理部2は、指令値算出処理部1で求められた指令位置X(t)と、一連のフィードバック制御によって駆動されたキャリッジM4001の実際の位置x(t)との誤差すなわち位置誤差XE(t)を算出し、その位置誤差XEと、指令値算出処理で算出された指令速度V(t)とから速度制御量VC(t)を算出する。このときキャリッジM4001の実際の位置x(t)は、位置制御処理を実施する前回のタイミングにおいて算出されたキャリッジモータE0001への出力に基づく結果とし、(t−1)加えて示すものとする。
【0110】
本実施形態の場合、位置制御処理はキャリッジM4001が減速状態に移行した時点で実行される処理であって加速状態、定速状態においては実行されない構成になっている。ここで減速状態に移行したという判断は、キャリッジM4001の位置により決定され、予め設定されている減速距離から減速を開始する位置を求め、その減速開始位置にキャリッジが移動したことがエンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004によって検出された場合に該当する。
【0111】
図11は、位置制御処理部2の処理の流れを示すフローチャートである。まず指令値算出処理1で算出された指令位置X(t)から、キャリッジM4001の実際の位置x(t−1)を減算し、位置誤差XE(t)を算出する(ステップS20)。次に、キャリッジM4001が減速を開始すべき位置にいるかあるいは減速状態の途中かどうか判断し(ステップS21)、その結果減速を開始すべき位置にいると判断された場合には、位置誤差の制御手段であるCPU E1001によりステップS20において算出された位置誤差XEの値を「0」にリセットする(ステップS22)。
【0112】
キャリッジM4001の駆動が開始されてから減速状態に移行するまでの間、指令位置X(t)と実際のキャリッジM4001の位置x(t)との間には、通常の場合時間に対して誤差を有しており、実際のキャリッジの位置x(t)が指令位置X(t)より遅れて追従する状態となっている。その結果、キャリッジM4001が減速に移行したタイミングでは、位置誤差XE(t)を有している。従って、減速開始位置ではいったん位置誤差XE(t)をリセットし、指令位置X(t)がこのタイミングで実際のキャリッジM4001の位置x(t)に等しいとする。
【0113】
次に、位置誤差XE(t)を速度として扱うため、位置制御処理を実施するタイミングの周期Tによって除算し、その後位置制御定数Pを乗じて速度制御量Vc(t)を算出する(ステップS23)。ステップS21において、キャリッジM4001が減速開始位置でなく既に減速状態であると判断された場合には、位置誤差XE(t)はリセットされずに、直ちにステップS23により速度制御量Vc(t)が算出される。
【0114】
次に、速度制御処理部3について説明する。ここではキャリッジM4001の走査中の速度を制御する処理をおこなう。この処理はキャリッジM4001の加速状態、定速度状態及び減速度状態において使用される処理である。尚該処理は公知のPID制御処理であって、指令速度と実際の速度との誤差に基づいて処理を行っている。
【0115】
図12は、速度制御処理部3の処理の流れを示すフローチャートである。まずこの処理における入力は、速度制御量Vc(t)である。ここで、本実施形態の場合、加速及び定速度状態では、位置制御処理部2による結果を使用しないため、この速度制御量Vc(t)は指令値算出処理1において算出された指令速度V(t)に等しい。
【0116】
まず指令値算出処理1により算出された指令速度V(t)を速度制御量Vc(t)とし、指令速度V(t)から実際のキャリッジM4001の速度v(t−1)を減算して速度誤差VE(t)を算出する(ステップS31)。ここで実際のキャリッジM4001の速度v(t−1)は、前回の処理によりキャリッジモータE0001が駆動された結果得られた速度である。従って前回の制御結果である(t−1)を添えて示している。
【0117】
次にステップS31において算出された速度誤差VE(t)に基づいて、微分制御量Vd(t)、フィルタ制御量Vf(t)、積分制御量Vi(t)をそれぞれ算出する。微分制御量Vd(t)は、ステップS31において算出された速度誤差VE(t)と前回の速度制御処理で算出された速度誤差VE(t−1)との差を求め、この差に予め設定されている微分制御定数Kdを乗じて算出される(ステップS32)。すなわち微分制御量Vd(t)は速度誤差VE(t)の時間変化に応じた量である。
【0118】
またフィルタ制御量Vf(t)は、ステップS33に示したように前回の処理タイミングで算出されたフィルタ制御量Vf(t−1)からステップS31で算出された速度誤差VE(t)を減算し、その結果にフィルタ制御定数Kfを乗じ、さらにこの乗じた結果に速度誤差VE(t)を加算して算出する。ここでのフィルタ処理においては、予め設定されているフィルタ制御定数Kfの値に応じて速度誤差VE(t)に反映される周波数成分を変える事ができる。
【0119】
例えば本実施形態の場合、速度制御処理3を1msのタイミングで実施しているので、該フィルタ処理を施さなければステップS31において算出される速度誤差VE(t)には1KHzまでの変化が反映され、フィルタ処理を施した場合にはフィルタ制御定数Kfの値によって反映される周波数を1KHz以下に設定できるようになっている。
【0120】
積分制御量Vi(t)の算出は、ステップS34に示したようにフィルタ処理ステップS33で算出されたフィルタ制御量Vf(t)と前回の処理タイミングにおいてフィルタ処理ステップS33により算出されたフィルタ制御量Vf(t−1)とを加算し、積分制御定数Kiを乗じて算出している。すなわち積分制御量Vi(t)は、フィルタ制御量Vf(t)を処理タイミング毎に加算した値に応じた値である。
【0121】
このようにして求められた微分制御量Vd(t)と積分制御量Vi(t)とフィルタ制御量Vf(t)とを加算し、加算結果に対して比例制御定数Kp(t)を乗じて速度制御処理3の処理結果である速度制御量Vc(t)を算出する(ステップS35)。
【0122】
位置制御処理2及び速度制御処理3により求められた速度制御量Vc(t)は、キャリッジモータE0001を駆動するためのキャリッジモータドライバーE1004に適した値となっていないため、モータ制御処理部4によって該モータドライバーE1004に適したモータ制御量Mに換算し、該モータドライバーE1004に速度制御量Vc(t)が入力されその結果キャリッジM4001が駆動走査される。
【0123】
このようにして、位置制御処理部2及び速度制御処理部3により速度制御量Vc(t)が求められ、モータ制御処理部4においてモータ制御量Mに変換され、CPU E1001の指令する指令に追従してキャリッジM4001が走査するように制御される。
【0124】
次にこのようにフィードバック制御されるキャリッジM4001について、本実施形態の突き当て動作時の制御の流れについて、図13及び図14のフローチャートを参照して説明する。
【0125】
突き当て動作は本実施形態の場合、図7に示した電源キーのON動作や、図1に示したアクセスカバーM1003が開けられた後で閉められた事がカバーセンサE0021によって検出された場合、及び不図示のプリンタドライバー等により記録の開始が指示された場合に行われる。これらの状態が検出されると、キャリッジM4001のホームポジションの取得と紙間切替えレバーのレバー位置の検出が指示される。
【0126】
まずキャリッジM4001のホームポジション取得について図13を参照して説明する。この指示によりキャリッジ駆動が指令されると、まずステップS401においてキャリッジM4001の走査速度である到達目標速度VTと到達目標位置XT、及びキャリッジモータE0001に印加される駆動電流のリミッタ値F1が読込まれる。ここで到達目標位置XTは、キャリッジM4001が記録装置内のどの位置にあっても確実にシャーシM3100の右側板M3100bに突き当たるべく、キャリッジM4001の走査可能な最大距離に相当する値よりも大きい値が設定される。
【0127】
次にステップS402において、キャリッジM4001を図1の右側板M3100bに向けて走査するようにキャリッジの駆動走査を開始する。フィードバック処理によりキャリッジM4001は加速を開始し、ステップS401で指令された所定の到達目標速度VTに到達するように制御され、到達目標位置XTに向かって駆動される。
【0128】
キャリッジM4001の駆動が開始されると、次にステップS403に進み、CPU E1001は、エンコーダセンサE0004によるエンコーダ信号をフィードバック処理の処理タイミング毎に監視し、キャリッジM4001の位置が変化しているかどうかを監視する。キャリッジの位置が変化している場合は、シャーシ右側板M3100bに到達していないものとしてそのまま監視を継続する。
【0129】
キャリッジM4001の位置が変化しない状態が検出されると、ステップS404に移行し、位置変化がなくなった時点からの時間の計測を開始する。この時間の計測は、ステップS405において計測される時間tが所定時間t1にするまで行われ、所定時間t1に至った場合にはステップS406に移行する。
【0130】
ここで本実施形態の場合、t1=10msecに設定されており、駆動リミッタ値F1に従って図1の右方向に駆動されて突き当て状態となっても、キャリッジベルトM4011とモータプーリ4010との噛合いにおいてこの時間内に歯飛び現象が生じる可能性は非常に小さい。
【0131】
キャリッジM4001の位置変化がなくなってから時間t1経過すると、ステップS406において、キャリッジモータE0001に印加される駆動電流のリミッタ値がF2に変更されて、キャリッジM4001の駆動は継続される。駆動電流のリミッタ値F2は、キャリッジM4001が走査している場合のリミッタ値F1よりも小さい値であって、F1の約50%である。
【0132】
本実施形態の場合、リミッタ値F1の場合には、キャリッジモータE0001に印加される最大電流値は約1.5Aであり、リミッタ値F2の場合には、印加される最大電流値は約0.7Aとなっている。本実施形態の場合、キャリッジモータE0001はDCモータであるため、印加される最大電流値と発生される最大回転トルクとは比例関係に有るため、リミッタ値F2の場合には発生する最大回転トルクもF1に比べて約50%となっており、このリミッタ値F2で突き当て状態が継続されても、歯飛び現象が生じる可能性はほとんどない。
【0133】
駆動電流のリミッタ値をF2に変更した後、ステップS407において、更に時間tの計測を実施し、計測時間tが所定時間t2に達すると、ステップS408に進み、キャリッジM4001が停止したかどうかの判定が実施される。ステップS407における所定時間t2は、本実施形態の場合100msecであり、よって100msecの時間は駆動リミッタ値F2に従ってキャリッジモータE0001にリミッタ値F2に対応する駆動電流が印加される事になる。
【0134】
すなわちキャリッジM4001がシャーシ右側板M3100bに当接した後、キャリッジM4001はステップS401において最大走査可能距離よりも大きな距離に相当する到達目標位置XTを指令されているため、シャーシ右側板M3100bを所定時間t2以上にわたって押し続けるように制御され、突き当て状態となってから時間t1(本実施形態の場合10msec)の間は駆動リミッタ値F1で駆動され、後続する時間t2(本実施形態の場合100msec)の間は駆動リミッタF2で駆動される。この時キャリッジモータE0001はロック状態となっているため、印加される電流値は本実施形態の場合、時間t1までは約1.5Aであり、その後時間t2までは約0.7Aとなる。
【0135】
ステップS408での停止判定では、キャリッジM4001の位置が所定の許容範囲内に停止しているかどうかを監視し、停止していればステップS409においてこの時の位置をホームポジションXhpとして設定する。ここでキャリッジM4001が許容範囲内に停止していない場合には停止するまで待機する。停止判定が成立した後、モータの駆動力の発生は停止される。
【0136】
ステップS408で停止判定が成立しホームポジションXhpの設定が終了すると、キャリッジのフィードバック処理は一端終了し、ステップS410へ移行して次の指令すなわちイベントが指令されているか否かを判断する。ここで次のイベントとは、記録動作中であれば例えばキャリッジM4001の走査につづくLFモータE0002の駆動による記録シートPの搬送動作や、回復ユニットM5000を駆動し記録ヘッドH1001に対する回復動作などである。
【0137】
ステップS410においてこれまでのキャリッジM4001の走査に続くイベントが直ちに指令されない場合には、ステップS412に進み所定時間経過するまで次のイベントを待つ。ステップS412において所定時間経過しても次のイベントが指令されない場合には、キャリッジM4001を回復ユニットM5000のキャップM5001に対向する位置まで駆動し、その後キャッピング動作等を行い一連の動作を終了する終了処理を実施する。
【0138】
次に紙間切替えレバーM4004のレバー位置を検出する場合の制御の流れを図14を参照して説明する。この動作は先のホームポジションの取得が実施された後に実行される。なお、図14の制御の流れにおいて図13と同様な処理については説明を簡略化あるいは省略する。
【0139】
キャリッジM4001のホームポジションの取得が行われた後、紙間切替えレバーM4004のレバー位置の検出が指令されると、図13の場合と同様に、到達目標速度VT、到達目標位置XT、駆動リミッタ値F1が設定され(ステップS501)、キャリッジM4001は、シャーシM3100の上部に設けられた突き当て部M3100aの方向(本実施形態の場合図2の左方向)に向かって駆動される。
【0140】
この時キャリッジM4001の到達目標位置XTは、ホームポジションとシャーシ突き当て部M3100aとの距離以上に相当した値に設定され、キャリッジM4001は突き当て部M3100aを越えた位置まで移動するように指示されてフィードバック処理が開始される(ステップS502)。
【0141】
その後キャリッジM4001の位置が変化しない事が検出されると、時間tの計測が開始され(ステップS503,S504)、計測された時間tが所定時間t3となった場合には直ちに駆動リミッタ値をF2に変更し、キャリッジM4001の駆動を継続する(ステップS505,506)。
【0142】
ここでステップS505における所定時間t3は、キャリッジM4001の走査方向が、前述のホームポジション取得時の方向とは逆の歯飛び現象の発生しやすい方向である事から、先のホームポジション取得時の所定時間t1より短い時間であり、本実施形態の場合5msecに設定している。
【0143】
駆動リミッタ値をF2に設定した後、所定時間t2の間駆動を継続する(ステップS507)。この時駆動リミッタ値F2は、キャリッジM4001が左方向に走査し突き当て状態となっても歯飛び現象の生じないキャリッジモータE0001の回転トルクを発生する値である。その後停止判定が成立するまで処理を継続し、停止判定が成立するとステップS509において紙間切替えレバーM4004のレバー位置を判定するための比較値XPとキャリッジM4001の突き当て状態となっている現在位置x(t)とを比較する。
【0144】
ここで比較値XPは、紙間切替えレバーM4001が図4に記載したレバー位置1でのキャリッジM4001の突き当て位置XAと、レバー位置2でのキャリッジM4001の突き当て位置XA+X1との中心の位置である。すなわち、
XP={XA+(XA+X1)}/2
である。
【0145】
ステップS509において、キャリッジM4001の突き当て状態での位置x(t)が比較値XPよりも大きい場合には、紙間切替えレバーM4004の位置はレバー位置2と検出され(ステップS511)、比較値XPより小さい場合にはレバー位置1と検出される。紙間切替えレバーM4004の位置が検出された後は、図13のステップS410以降と同様であり、次のイベントが指令されているかどうかに応じて処理が行われる。
【0146】
図15は、本実施形態のキャリッジM4001の突き当て動作における制御状態の時間的変化を図19と同様に示したグラフである。ここで横軸は時間を示し、縦軸は駆動力及び速度を示している。破線1502はキャリッジを駆動するモータの駆動力(DCモータの場合には駆動電流に比例する)、一点鎖線1503はエンコーダシステムにより検出されるキャリッジの実測速度、実線1501はフィードバック制御により指令される指令速度の変化をそれぞれ示している。
【0147】
時間軸に沿って説明すると、駆動が開始されてから突き当て位置に達するまでの走査状態(時間0〜T1の間)では、指令速度VTに応じて与えられるほぼ一定の駆動力によって指令速度に近い一定の速度でキャリッジが移動する。時間T1で、シャーシ右側板M3100bや別の突き当て部M3100aにキャリッジM4001が突き当たると、キャリッジM4001の実測速度が急激にゼロに近づく。速度の低下とともにキャリッジモータE0001に印加される駆動力(駆動電流)は上昇をはじめるが、突き当て状態となったことが検出された後、所定時間(t1もしくはt3)経過後は、駆動リミッタ値が走査状態のリミッタ値F1より小さい値F2に変更される。その結果、キャリッジM4001の実測速度は安定的にゼロまで推移した後も安定的にゼロを維持し、キャリッジベルトM4010の歯飛び現状が生じない良好な突き当て状態が実現される。
【0148】
また、図15において、キャリッジM4001の速度は段階的にゼロに推移しているよう示されているが、これは所定時間t1もしくはt3の間は比較的強い駆動力によって確実に突き当て部材を押し込んでいる状態を示しており、さらに突き当て状態の検出後(t3以後)は駆動力F2によりキャリッジM4001を突き当て部材に付勢している事を示している。
【0149】
このように本実施形態によれば、キャリッジM4001の突き当て動作を制御する事によりキャリッジM4001を確実に突き当てる状態を実現できるとともにキャリッジベルトの歯飛び現象の発生を防止できる。
【0150】
また、このようにして歯飛び現象が防止できるため、キャリッジベルトM4011の摩耗も発生しにくく、記録装置の寿命を縮める事もない。更には突き当て状態が検出された以降、モータの駆動力を低減するため消費される電力を低減することができるので、電力を効率的に利用することが可能である。
【0151】
なお、突き当て状態となるまでの走査状態においては、駆動力のリミッタ値を通常の値としているので、装置の使用環境や負荷のばらつきが存在しても従来と同様に正常に駆動制御する事ができる。
【0152】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態も第1の実施形態と同様に、記録装置のキャリッジモータE0001及びキャリッジM4001の突き当て動作の際の駆動制御に、本発明に係るモータの制御方法を適用したものであり、以下の説明では上記第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0153】
上記第1の実施形態では、突き当て状態となってから駆動リミッタ値を変更するまでの時間を、キャリッジの突き当て動作における移動方向に応じて異なったものとしたが、第2の実施形態では、突き当て動作での指令速度VTに応じて、駆動リミッタ値を変更するまでの時間を異ならせるものである。
【0154】
図16は、突き当て動作におけるキャリッジM4001の指令速度VTと、駆動リミッタ値を変更するまでの時間txとの関係の例を示す図である。図16に示した例では、キャリッジ速度VTはV1,V2,V3,V4の順に大きな値が設定され、この各速度に対応してそれぞれ順にta、tb、tc、tdと小さい時間を設定している。
【0155】
このように突き当て動作での走査速度が大きくなるほどリミッタ値を変更するまでの時間を短くしたのは、キャリッジM4001の突き当て状態に至るまでの走査速度が速ければ速いほど突き当て時の衝撃が大きく、キャリッジベルトM4011の歯飛びが短時間の間に生じる可能性が大きくなることを考慮し、走査速度に関らず、歯飛びの発生する可能性を低減させるためである。
【0156】
本実施形態におけるキャリッジM4001のホームポジションを取得する場合の突き当て動作の処理について、図17のフローチャートを参照して説明する。概略的には上記第1の実施形態において図13に関して説明した処理と同様であるが、キャリッジの指令速度に応じて駆動リミッタ値を変更するまでの時間を設定する処理が追加され、キャリッジが停止してから計測された時間が当該設定された時間となったら駆動リミッタ値をF2に変更する点が異なっている。
【0157】
具体的には、キャリッジM4001の駆動が開始され指令される指令速度VTに応じて、図16に示した表に従って駆動リミッタ値を変更するまでの時間txを設定する、ステップS602の処理が追加され、ステップS606において、計測された時間がステップS602で選択された時間txとなったら、ステップS607に進み駆動リミッタ値がF2に変更される。このステップ以降の処理は図13に示した第1の実施形態の処理と同様である。
【0158】
このように本実施形態によれば、キャリッジM4001の突き当て動作の走査速度を、例えば負荷や移動距離等に応じて最適な速度に設定する事ができるとともに、設定されたキャリッジ速度に応じて突き当て状態となってから駆動リミッタ値を変更するまでの時間が設定され、歯飛び現象を防止しかつ安定的で確実な突き当て状態を実行することができる。
【0159】
<変形例>
以上の実施形態では駆動リミッタ値を変更する時間txを、キャリッジの走査方向やキャリッジの突き当てに至る速度に応じて設定したが、キャリッジベルトの張力やキャリッジの重量及びキャリッジベルトの歯型形状、モータのプーリ径など、ベルトの歯飛び現象の発生のし易さを支配する要因に応じて設定する事も好適である。
【0160】
キャリッジの重量に応じて時間txを備える場合には、重量が大きいほど突き当て時の衝撃力が大きくなるため、例えば図2の記録ヘッドカートリッジが搭載されていないなどの重量が軽い場合には、記録ヘッドカートリッジが搭載されている場合に比べて時間txを大きく設定する事が考えられる。
【0161】
これまでの説明では、本発明をシリアル式インクジェット記録装置のキャリッジの駆動制御に適用した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えばライン式記録装置における記録シートなどの記録媒体の搬送機構や、モータやモータに接続された対象物の制御にも適用できる。
【0162】
また上記実施形態の説明では、ゴムなどで構成されたベルトにより駆動力が伝達される機構に本発明を適用した場合について説明したが、ギヤを使用して駆動力を伝達する構造に対しても本発明を適用することができるのはもちろんである。
【0163】
<他の実施形態>
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0164】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0165】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0166】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0167】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0168】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0169】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図7及び/又は図10から図14、図17に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0170】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、突き当て動作を実行するときに、突き当て状態となってから所定時間経過したときに、機構に印加される駆動力が突き当て部材に付勢される駆動力に低下されるので、確実に突き当て状態を実現できさらには、突き当て状態で大きな駆動力が機構に印加され続けることによって機構やモータに生じ得る様々な不具合や消費電力の増大を未然に防ぐことができる。
【0171】
従って、新たな部品を追加したり装置の構成を複雑にすることなく、突き当て動作における不具合の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の外観構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置の外装部材を取り外した構成を示した斜視図である。
【図3】図1に示すキャリッジの全体を示した斜視図である。
【図4】図3に示す紙間切替えレバーの機能を説明する図である。
【図5】図1の記録装置の電気的回路の全体構成を示したブロック図である。
【図6】図5のメインPCBの電気的回路の構成を示したブロック図である。
【図7】図1の記録装置の記録動作全体を説明したフローチャートである。
【図8】図1の記録装置のキャリッジの制御状態を説明するグラフである。
【図9】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のキャリッジのフィードバック制御を説明するブロック図である。
【図10】図9に係る処理のうち指令値の算出処理のフローチャートである。
【図11】図9に係る処理のうち位置の制御処理のフローチャートである。
【図12】図9に係る処理のうち速度の制御処理のフローチャートである。
【図13】第1の実施形態に係るキャリッジの突き当て動作のフローチャートである。
【図14】第1の実施形態に係るキャリッジの別の突き当て動作のフローチャートである。
【図15】図13及び図14に係るキャリッジの突き当て動作の制御状態を説明するグラフである。
【図16】第2の実施形態に係る駆動リミッタ値を説明する図である。
【図17】第2の実施形態に係るキャリッジの突き当て動作のフローチャートである。
【図18】本発明にかかる歯飛び現象を模式的に説明する図である。
【図19】従来の制御方法によりキャリッジを制御した場合に歯飛び現象が生じる状態を説明するグラフである。
【符号の説明】
M1000 装置本体
M1001 下ケース
M1002 上ケース
M1003 アクセスカバー
M1004 排紙トレイ
M2000 自動給送部
M2001 給紙ローラ
M2002 サイドガイド
M2003 圧板
M3000 搬送部
M3001 LFローラ
M3002 ピンチローラ
M3003 プラテン
M3004 LFギヤ列
M3050 排出部
M3051 排紙ローラ
M3052 拍車ステイ
M3053 拍車
M3100 シャーシ
M3100a シャーシ突き当て部
M3100b シャーシ右側板
M4000 記録部
M4001 キャリッジ
M4002 キャリッジレバー
M4003 キャリッジ軸
M4004 紙間切替えレバー
M4005 キャリッジレール
M4006 ガイド部
M4007 突出部
M4008 FFC押え
M4009 アイドラプーリ
M4010 キャリッジモータプーリ
M4011 キャリッジベルト
M5000 回復系ユニット
M5001 キャップ
M5002 ワイパーブレード
E0001 キャリッジモータ
E0002 LFモータ
E0003 PGモータ
E0004 エンコーダセンサ
E0005 エンコーダスケール
E0006 インクエンドセンサ
E0007 PEセンサ
E0008 ASFモータ
E0009 ASFセンサ
E0010 PGセンサ
E0011 コンタクト部
E0012 CRFFC(フレキシフ゛ルフラットケーフ゛ル)
E0013 キャリッジ基板
E0014 メイン基板
E0015 電源ユニット
E0016 パラレルI/F
E0017 シリアルI/F
E0018 電源キー
E0019 リジュームキー
E0020 LED
E0021 カバーセンサ
E1001 CPU
E1002 ASIC
E1003 CRモータドライバー
E1004 LF/PGモータドライバ
E1005 ASFモータドライバー
H1000 記録ヘッドカートリッジ
H1001 インクタンク

Claims (16)

  1. モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置であって、
    指定されたパラメータに従って前記機構を駆動する駆動手段と、
    前記機構の位置に関する情報を出力する位置検出手段と、
    前記機構を固定された部材に突き当てる突き当て動作を実行するときに、前記位置検出手段からの情報に基づいて、前記機構と前記固定された部材とが突き当て状態となったことを検出する突き当て検出手段と、
    前記突き当て検出手段によって突き当て状態が検出されてから所定時間経過したときに、前記機構を前記固定された部材に対して付勢可能であってかつ前記駆動力より小さい駆動力となるよう前記機構に印加される駆動力を低下させるように前記駆動手段を制御する駆動制御手段と、を備えることを特徴とするモータの制御装置。
  2. 前記駆動制御手段は、前記突き当て状態を継続しても装置に影響を与えない程度まで前記駆動力を低下させることを特徴とする請求項1に記載のモータの制御装置。
  3. 前記所定時間を前記突き当て動作の少なくとも1つのパラメータに応じて変更する時間変更手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータの制御装置。
  4. 前記少なくとも1つのパラメータが、前記突き当て動作の移動方向であることを特徴とする請求項3に記載のモータの制御装置。
  5. 前記少なくとも1つのパラメータが、前記突き当て動作の移動速度であることを特徴とする請求項3に記載のモータの制御装置。
  6. 前記モータがDCモータであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のモータの制御装置を用いて機構部分を駆動することを特徴とする記録装置。
  8. 前記機構部分が、記録ヘッドを搭載したキャリジであることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. モータを動力源として使用して、指定されたパラメータに従って前記機構を駆動する駆動手段を有する機器におけるモータの制御方法であって、
    前記機構の位置に関する情報を出力する位置検出工程と、
    前記機構を固定された部材に突き当てる突き当て動作を実行するときに、前記位置検出工程から得られた情報に基づいて、前記機構と前記固定された部材とが突き当て状態となったことを検出する突き当て検出工程と、
    前記突き当て検出工程で突き当て状態が検出されてから所定時間経過したときに、前記機構を前記固定された部材に対して付勢可能であってかつ前記駆動力より小さい駆動力となるよう前記機構に印加される駆動力を低下させるように前記駆動手段を制御する駆動制御工程と、を備えることを特徴とするモータの制御方法。
  10. 前記駆動制御工程で、前記突き当て状態を継続しても装置に影響を与えない程度まで前記駆動力を低下させることを特徴とする請求項9に記載のモータの制御方法。
  11. 前記所定時間を前記突き当て動作の少なくとも1つのパラメータに応じて変更する時間変更工程を更に備えることを特徴とする請求項9又は10に記載のモータの制御方法。
  12. 前記少なくとも1つのパラメータが、前記突き当て動作の移動方向であることを特徴とする請求項11に記載のモータの制御方法。
  13. 前記少なくとも1つのパラメータが、前記突き当て動作の移動速度であることを特徴とする請求項11に記載のモータの制御方法。
  14. 前記モータがDCモータであることを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載のモータの制御方法。
  15. 請求項9から14のいずれか1項に記載のモータの制御方法の各工程をコンピュータによって実現させるためのコンピュータプログラム。
  16. 請求項15に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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