JP4136484B2 - モータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

モータの制御装置及び制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4136484B2
JP4136484B2 JP2002183375A JP2002183375A JP4136484B2 JP 4136484 B2 JP4136484 B2 JP 4136484B2 JP 2002183375 A JP2002183375 A JP 2002183375A JP 2002183375 A JP2002183375 A JP 2002183375A JP 4136484 B2 JP4136484 B2 JP 4136484B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
carriage
predetermined condition
drive
rotation angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002183375A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004032862A (ja
JP2004032862A5 (ja
Inventor
誠二 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002183375A priority Critical patent/JP4136484B2/ja
Publication of JP2004032862A publication Critical patent/JP2004032862A/ja
Publication of JP2004032862A5 publication Critical patent/JP2004032862A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4136484B2 publication Critical patent/JP4136484B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Stopping Of Electric Motors (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの制御装置及び制御方法に関し、より詳細には、モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置及び制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりモータ等の制御方法としては、モータやモータに接続された制御対象の速度や位置等を検出し、この検出結果に応じてモータ等を制御する所謂「フィードバック制御」が広く知られている。このような制御により駆動されるモータを駆動源として使用する装置の例としては、例えば記録装置が挙げられる。
【0003】
このような記録装置として一般に良く知られているものにプリンタがある。プリンタの構成としては、例えば記録ヘッドを搭載し、紙やフィルム等の記録媒体(以下「記録用紙」、「用紙」ともいう)の搬送方向と交差する方向に往復走査するキャリッジを有し、記録用紙を搬送しながらキャリッジを走査することにより記録を行う、所謂シリアルタイプのものが構成が容易であるなどの点から広く採用されている。
【0004】
一方これら記録装置の記録ヘッドには種々の記録方式が用いられその方式としてワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式等が広く知られているが、なかでもインクジェット方式はカラー化、高解像度化、静粛化の観点から広く普及している。又近年では、キャリッジにスキャナ等の情報入力手段を搭載し、原稿等からの情報の読み取りが可能となるプリンタも実現されている。
【0005】
このようなシリアルタイプのプリンタでは、キャリッジの走査駆動が記録動作においても又原稿の読み取り動作においても重要な技術的要素の一つである。キャリッジの駆動源のモータとしては、入力信号のパルス数に応じた量だけ回転するステッピングモータやDCモータが使用されている。
【0006】
DCモータは、ステッピングモータに比べて静粛性に優れるなどの理由から、速度や位置を検出するエンコーダシステムと組み合わされてキャリッジなどの駆動源として多く使用されている。DCモータは、エンコーダによりキャリッジの走査速度や位置を検出し、指令速度や指令位置との誤差に応じてモータを制御するフィードバック制御方式により駆動されるのが一般的である。ステッピングモータを駆動源とする場合でもエンコーダを使用する場合もある。ここで指令速度とはキャリッジの速度が検出されたタイミングにおいて本来達成されるべき速度であり、また指令位置とはキャリッジの位置が検出されたタイミングで本来到達すべき位置である。
【0007】
また、キャリッジの制御方法は、キャリッジの走査している位置や、プリンタの動作状態に応じて異なってくる。例えば、記録動作実行時に記録領域上においては、キャリッジは常に略一定速度で走査していなければ記録媒体上の意図した位置に記録を行うことが困難となり、その記録結果に支障をきたす事がある。一方記録領域を過ぎた場合には、キャリッジは所定の位置に停止するために移動速度を減速していかなければならない。この減速の制御が適切でなければ所定の位置に停止する事ができず、次の動作に支障をきたしてしまうこともありえる。
【0008】
このような観点から、キャリッジの加速状態と定速状態では適切な速度で走査するように速度に注目して制御し、減速状態では適切な位置に停止できるように位置に注目して制御するのが一般的である。
【0009】
上記のようなDCモータとエンコーダシステムとを用いたキャリッジの駆動制御に使用されるフィードバック制御の一例について、図8のブロック図を参照して説明する。
【0010】
なお、ここで行われるフィードバック制御処理は、所定の時間周期、例えば1ms毎に行われるものとする。
【0011】
指令値算出処理部1は、予め要求されるキャリッジの到達位置(XT)及び到達速度(VT)に基づいて、制御タイミング毎にキャリッジが到達すべき速度や位置、すなわち指令速度と指令位置を算出する。ここでキャリッジの加速時の指令速度と指令位置の算出処理の一例について説明すると、指令値算出処理部1は予め設定された加速距離Lと定速時に到達すべき到達速度VTと更に予め設定されている加速度αとから、各制御タイミングにおけるキャリッジの指令速度V(t)と指令位置X(t)を算出する。
【0012】
例えば、加速度αを制御タイミング周期間での速度変化とすれば、指令速度V(t)は、式、
V(t)=V(t−1)+α
によって各制御タイミングごとの値を求める。同様に指令位置X(t)は算出された指令速度V(t)から指令速度V(t)を制御タイミング毎に加算していくすなわち式、
X(t)=V(t)+V(t−1)+…
によって算出する。従ってこの場合には指令速度V(t)は時間と共に直線的に定速時の到達速度まで増加する値となり指令位置X(t)は2次関数的に加速距離に相当する値まで増加する値となって算出される。
【0013】
尚、指令速度V(t)に関してはこのような算出をせずに定速域で到達すべき到達速度VTそのものを加速時の指令速度とする場合もある。この場合には指令速度V(t)は時間と共に変化しない固定の値となる。ここで添え字(t)は、所定の制御処理タイミングでの値を示し、添え字(t−1)は前回の処理タイミングでの値を示している。
【0014】
位置制御処理部2は、エンコーダシステムによる検出結果から実際のキャリッジの位置を求め、指令位置との誤差を算出しこれを基に速度制御量VC(t)を算出する。
【0015】
速度制御処理部3は、指令速度V(t)と実際のキャリッジの速度v(t)から速度誤差VE(t)を算出し、この速度誤差VE(t)と位置制御処理による速度制御量VC(t)とに基づいて新たな速度制御量VC(t)を算出する。
【0016】
モータ制御処理部4は、この速度制御量VC(t)の値に応じてモータに印加される制御量Mを算出し、このモータ制御量Mがモータに印加されることでモータの駆動が制御される。その結果指令速度や指令位置に追従してモータが駆動される。
【0017】
このようにして指令速度や指令位置に応じて、モータやモータに接続された制御対象の駆動が行われ、到達するべき速度に到達しまた到達すべき位置へ移動して停止する。この場合、到達すべき位置へ移動したか否かを判定することも一般的に行われており、移動が達成された場合にはモータへの制御量(駆動量ともいう)の印加を停止し、次の動作に移行する事も一般的に行われている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなモータの制御方法およびこのモータの制御方法を用いた記録装置においては、以下のような課題がある。
【0019】
すなわち前述のような指令値算出処理1による指令速度、指令位置に応じて到達すべき速度や位置に到達するようにモータやモータと接続されたキャリッジなどの制御対象を駆動した場合、特に到達すべき位置に停止する状態において、モータやモータと接続された制御対象が停止するまでもしくは停止したと判定されるまでに所定以上の時間を要する場合がある。更には到達すべき位置に停止する状態において異音の発生を生じる場合がある。
【0020】
このような状態は、モータがその走行状態から減速され到達すべき位置の手前において既に速度が「0」になってしまう、又は到達すべき位置を通過しても速度が「0」にならない等の結果として生じ、到達すべき位置に停止できない事が要因となっている。
【0021】
図16は、このような状態が生じる場合における、キャリッジの指令速度V(t)と実際の速度v(t)、及び図8おけるモータ制御量Mの時間に対する変化を示したグラフである。例えば、定速状態から減速が開始され到達すべき位置に到達したにもかかわらず減速しきれずに到達位置を通過してしまい、その結果逆方向へ微少に移動するなどして到達位置で停止状態となるのに無駄な時間がかかっている様子を図中Aで示している。ここで、到達すべき位置の手前において既に速度が「0」になってしまう場合にも同様な事が生じる。すなわちこの場合、到達すべき位置より手前で一旦停止状態となりその後到達位置へ向かって微少移動するように制御されて無駄な時間がかかってしまう。
【0022】
このような現象を解消するためには、フィードバック制御の制御パラメータを装置に最適化する事も考えられるが、装置の環境温湿度やモータ性能のばらつき、更にはモータにかかる負荷のばらつきなどといった使用状態や製造に起因するばらつき、装置の経時変化などを考慮すると、制御パラメータを常に最適化するのは困難である。
【0023】
また装置に対する制御パラメータなどを最適化するため、所定のタイミングで制御パラメータを変化させて最適な値を同定する、いわゆる「学習」を行う事も考えられるが、この場合には「学習」のため装置の駆動を行う必要があり効率的な装置の運用ができないという問題が生じる。更にこの場合には、制御方法も複雑となり安価な装置には適用が困難であるという課題も有る。
【0024】
本発明は以上のような状況を鑑みてなされたものであり、簡単な構成で停止判定を効率的に行うことができ、駆動制御に要する時間を短縮することができるモータの制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の一態様としてのモータの制御装置は、モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置であって、前記機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、前記モータの駆動を制御する駆動制御手段と、前記機構の位置又は回転角度と前記到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判定する停止判定手段と、前記所定の条件を前記到達位置情報に応じて変更する停止条件変更手段とを備え、前記所定の条件は、前記到達すべき位置又は回転角度に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含む。
上記目的を達成する本発明の別の態様としてのモータの制御装置は、モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置であって、前記機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、複数の駆動モードから駆動モードを選択し、該選択された駆動モードに従って前記モータの駆動を制御する駆動制御手段と、前記機構の位置又は回転角度と前記到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判定する停止判定手段と、前記所定の条件を前記選択された駆動モードに応じて変更する停止条件変更手段とを備え、前記所定の条件は、前記到達すべき位置又は回転角度に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含む。
【0026】
また、上記目的を達成する本発明の更に別の態様としてのモータの制御装置は、モータを駆動源として使用して機構を目標位置へ移動させるモータの制御装置であって、前記機構の位置を検出する検出手段と、前記モータにより前記機構を移動させる移動手段と、前記検出手段により検出される位置と前記目標位置とに基づいて、前記モータの駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記機構が移動する目標位置として複数種類の目標位置と、前記複数種類の目標位置のそれぞれに対応して所定の条件を有し、前記目標位置に対応する前記所定の条件を選択する選択手段と、前記選択手段が選択した前記所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判断する判断手段とを有し、前記所定の条件は、前記目標位置に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含む。
上記目的を達成する本発明の更にまた別の態様としてのモータの制御装置は、モータを駆動源として使用して機構を目標位置へ移動させるモータの制御装置であって、前記機構の位置を検出する検出手段と、前記モータにより前記機構を移動させる移動手段と、前記検出手段により検出される位置と前記目標位置とに基づいて、指定された駆動モードで前記モータの駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記指定された駆動モードに対応する所定の条件を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判断する判断手段とを有し、前記所定の条件は、前記目標位置に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含む。
【0027】
すなわち、本発明では、モータを動力源として使用して機構を駆動する機器においてモータを制御する場合、機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、モータの駆動を制御し、機構の位置又は回転角度と到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、機構が停止状態であると判定するようにし、該所定の条件を到達位置情報に応じて変更する。
【0028】
あるいは、機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、複数の駆動モードから駆動モードを選択し、該選択された駆動モードに従ってモータの駆動を制御し、機構の位置又は回転角度と到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、機構が停止状態であると判定するようにし、該所定の条件を選択された駆動モードに応じて変更する。
【0029】
このようにすると、到達位置情報によって指定される機構の到達すべき位置又は回転角度に関して、例えば、他の機構部分との関係によって規定される許容範囲(精度)などに応じて、停止判定の条件を設定あるいは選択することが可能となる。
【0030】
従って、高い精度が要求される駆動に対してはより正確な停止判定を行い、それほど高い精度が要求されない駆動に対しては停止判定を簡略化あるいは行わないようにすることができるので、簡単な構成で停止判定を効率的に行うことができ、駆動制御に要する時間を短縮することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態として本発明に係るモータの制御方法を記録装置に適用した場合について説明する。なお以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いたプリンタを例に挙げて説明する。
【0032】
始めに、以下の実施形態に共通の本発明に係るプリンタの全体構成について説明する。
【0033】
[装置本体]
図1及び図2に本発明に係るプリンタの概略構成を示す。図1において、本発明に係るプリンタの外殻をなす装置本体M1000は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排紙トレイM1004の外装部材と、その外装部材内に収容されたシャーシM3100(図2参照)とから構成される。
【0034】
前記シャーシM3100は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
【0035】
また、前記下ケースM1001は装置本体M1000の略下半部を、上ケースM1002は装置本体M1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収容する収容空間を有する中空体構造をなし、その上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0036】
更に、前記排紙トレイM1004はその一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排紙トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a,M1004bが収容されており、必要に応じて各トレイを手前に引きだし得るようになっている。
【0037】
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体内部に収容されている記録ヘッドカートリッジH1000あるいはインクタンクH1900等の交換が可能となる。
【0038】
また、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯し記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。また、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をプリンタの状態をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
【0039】
[記録動作機構]
次に、上記プリンタの装置本体M1000に収容、保持される記録動作機構について説明する。
【0040】
本プリンタの記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M2000と、自動給送部から1枚ずつ送り出される記録シートPを所望の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3050へと記録シートPを導く搬送部M3000と、搬送部M3000に搬送された記録シートPに所望の記録を行う記録部M4000と、前記記録部M4000等に対する回復処理を行う回復部M5000とから構成されている。
【0041】
次に、各機構部の構成を説明する。
【0042】
(自動給送部)
まず、図2に基づき自動給送部M2000を説明する。
本実施形態における自動給送部M2000は、水平面に対して約30°〜60°の角度を持って積載された記録シートPを水平な状態で送り出し、不図示の給送口から略水平な状態を維持しつつ本体内へと記録シートを給送するものとなっている。
【0043】
すなわち、自動給送部M2000には、給送ローラM2001、可動サイドガイドM2002、圧板M2003、ASFベースM2004、不図示の分離爪、分離シート等が備えられている。このうち前記ASFベースM2004は、自動給送部M2000の略外殻をなすものであり、また、サイドガイドM2002は一対のシートガイドM2002a及びM2002bで構成されており、一方のシートガイドM2002bは水平移動可能となっており、様々な記録シートの水平方向の幅に対応し得るようになっている。
【0044】
また、自動給送部M2000には複数の給紙ローラM2001が回復ユニットM5000のPGモータE0003から所定ギヤ列を介して回動可能に構成されている。
【0045】
そして、前記圧板M2003上に積載された記録シートPは、PGモータE0003の駆動により給送ローラM2001が回転し、前記分離爪や分離シートの分離作用によって積載された記録シートPの中の最上位の記録シートを順次1枚ずつ分離して送り出し、搬送部M3000へと搬送するようになっている。ここで自動給送部M2000から搬送部M3000に至る記録シートPの搬送経路内には、不図示のPEレバーが、装置本体M1000に固定されたシャーシM3100に軸着されており、自動給送部M2000から分離搬送された記録シートPが前記搬送経路を通過し、記録シートPの一端部が前記レバーをその一端部を押圧して回転させることにより、不図示のPEセンサが前記PEレバー回転を検知し、記録シートPが搬送経路内に侵入したことを検知するようになっている。
【0046】
(搬送部)
搬送部M3000は、LFローラM3001、ピンチローラM3002、及びプラテンM3003等を備えており、前記LFローラM3001は、前記シャーシM3100等によって回動自在に支持された駆動軸に固定されており、LFギヤ列M3004を介してLFモータE0002により回転駆動される構成になっている。
【0047】
また、前記ピンチローラM3002は、シャーシM3100に回動自在に支持されるピンチローラホルダM3002aの先端部に軸着されており、ピンチローラホルダM3002aを付勢する巻きばね状のピンチローラばねによって前記LFローラM3001に圧接しており、前記LFローラM3001が回転するとこれに従動して回転し、記録シートPをLFローラM3001との間で挟持し搬送させるものとなっている。
【0048】
また、プラテンM3003には搬送された記録シートを支持案内するプラテンリブM3003aと記録ヘッドの予備吐出のための予備吐出開口部M3003bが設けられている。
【0049】
このように構成された搬送部においては、自動給送部M2000の給紙ローラM2001による搬送動作が停止した後、一定時間が経過するとLFモータE0002の駆動が開始され、LFローラM3001とピンチローラM3002のニップ部とに先端部が当接している前記記録シートPが、前記LFローラM3001の回転によって前記プラテンM3003上の記録開始位置まで搬送される。
【0050】
(排紙部)
次に排紙部M3050を説明する。
排出部M3050は、前記LFモータE0002の駆動を所定のギヤ列を介して伝達され回転可能な不図示の排出ローラを有し、この排出ローラの回転に従動回転する拍車M3051が拍車ステイM3052に設けられて構成され、更にこれら排出ローラと拍車M3051により排出される記録シートPを収容する排紙トレイM1004等を備えている。
【0051】
前記記録シートPへの記録が終了し、前記LFローラM3001とピンチローラM3002の間から前記記録シートPの後端が抜脱すると、排出ローラと拍車M3051のみによる記録シートPの搬送が行われ、前記記録シートPの排出は完了する。
【0052】
(記録部)
次に記録部M4000について説明する。
記録部M4000はキャリッジ軸M4003によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載されるヘッドカートリッジH1000とからなる。
【0053】
まず前記記録ヘッドカートリッジについて図3、4に基づき説明する。
本実施形態の記録ヘッドカートリッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留するインクタンクH1900と、このインクタンクH1900から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから吐出させる記録ヘッドH1001とを有し、前記記録ヘッドH1001は、後述するようにキャリッジM4001に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採るものとなっている。
【0054】
ここに示す記録ヘッドカートリッジH1000では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするため、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエローの各色独立のインクタンクが用意されており、図4に示すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となっている。
【0055】
そして前記記録ヘッドH1001には、複数のインクを吐出する孔(吐出口、ノズルともいう)が形成されている記録素子基板H1100が図3及び図4の下方に開口して設けられ、記録ヘッドH1001がキャリッジM4001に装着された場合には記録装置の搬送部M3000に搬送された記録シートPに対向する構成になっている。ここで記録素子基板H1100には、複数のインク吐出口とともにそれぞれの吐出口に対応した電気熱変換体が設けられ、この電気熱変換体へ電力を共有するための電気配線が配設されている。この電気配線は記録ヘッドの背面に設けられたキャリッジM4001とのコンタクト部H1200と電気的に接続されキャリッジM4001に装着された場合に、記録装置のメインPCBから電力を供給される構成となっている。
【0056】
一方、インクタンクH1900と係合する記録ヘッドH1001のインクタンク側内部には、フィルターH1300が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1400が装着され、前記係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
【0057】
次に図2に基づきキャリッジM4001について説明する。
図に示すように、キャリッジM4001はキャリッジ軸M4003とキャリッジレールM4004とに摺動可能に支持されると共に、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH1001をキャリッジM4001の装着位置に案内し記録ヘッドH1001を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4002とが設けられている。
【0058】
ヘッドセットレバーM4002はキャリッジM4001の上部に設けられ、その記録ヘッドH1001との係合部に不図示のばねを備えてこのばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着する構成となっている。
【0059】
キャリッジM4001の記録ヘッドH1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E0011上のコンタクト部E0011aと記録ヘッドH1001に設けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1200とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0060】
更に前記コンタクトFPC E0011はキャリッジM4001の両側面部に引き出され、キャリッジM4001の背面に搭載されたキャリッジ基板E0013(図5)に接続されている。
【0061】
また、キャリッジ基板E0013はシャーシM3100に設けられている後述のメイン基板E0014(図5)とキャリッジフレキシブルフラットケーブル(キャリッジFFC)E0012により電気的に接続されている。キャリッジFFC E0012の他方の端部は、シャーシM3100にFFC押さえM4008によって固定されると共に、シャーシM3100に設けられた不図示の穴を介してシャーシM3100の背面側に導出され、前記メイン基板E0014に接続されている。
【0062】
キャリッジ基板E0013にはエンコーダセンサE0004(図5)が設けられ、シャーシM3100の両側面の間にキャリッジ軸M4003と平行に張架されたエンコーダスケールE0005上の情報を検出することにより、キャリッジM4001の位置や走査速度等を検出できるようになっている。例えばエンコーダセンサE0004は光学式の透過型センサであり、エンコーダスケールE0005はポリエステル等の樹脂製のフィルム上に写真製版などの手法によって、エンコーダセンサからの検出光を遮断する遮光部と検出光が透過する透光部とを所定のピッチで交互に印刷したものとなっている。
【0063】
従って、キャリッジ軸M4003に沿って移動するキャリッジM4001の位置は、キャリッジM4001の走査軌道上の端部に設けられたシャーシM3100の一方の側板にキャリッジを突き当て、その突き当て位置を基準とし、その後キャリッジM4001の走査に伴ないエンコーダセンサE0004によるエンコーダスケールE0005に形成されたパターン数を計数することにより随時検出し得るようになっている。
【0064】
また、キャリッジM4001は、アイドラプーリM4006とキャリッジモータプーリM4007との間にキャリッジ軸と略平行に張架されたキャリッジ軸M4003に固定されており、キャリッジモータE0001の駆動によってキャリッジモータプーリM4007を駆動させ、キャリッジM4001をキャリッジ軸M4003に沿って走査させ得るようになっている。また、前記キャリッジモータプーリM4007は、シャーシによって定位置に保持されているが、アイドラプーリM4006は、プーリホルダM4009と共にシャーシM3100に対して移動可能に保持され、前記モータプーリM4007から離間する方向へとばねによって付勢されているため、キャリッジ軸M4005には、常に適度な張力が付与され、弛みのない良好な架設状態が維持されるようになっている。
【0065】
(回復部)
次に図2に示した、記録ヘッドカートリッジH1000に対しての回復処理を行う回復部の説明を行う。
【0066】
この実施形態における回復部は、装置本体M1000に対し、独立して着脱を可能とする回復系ユニットM5000によって構成されており、この回復系ユニットM5000は、記録ヘッドH1001の記録素子基板H1100に付着した異物を除去するための清掃手段やインクタンクH1900から記録ヘッドH1001の記録素子基板1100に至るインクの流路)の正常化を図るための吸引手段等を備える。
【0067】
キャップM5001は記録ヘッドH1900の記録素子基板H1100に対向して設けられPGモータE0003と不図示のギヤ列とカム機構を介して接続され図中B方向に移動可能に構成されている。キャリッジM4001に装着された記録ヘッドの記録素子基板H1100がキャップM5001と対向する位置(キャッピング位置ともいう)へ移動後停止しこのときキャップM5001が図2中の鉛直上方へ駆動する事で記録素子基板H1100を覆いキャッピング状態となる事ができる。この状態でPGモータと所定のギヤ列と接続された不図示のポンプ機構を動作すると記録ヘッドH1001のインクタンクH1900から記録素子基板H1100を通じてインクが吸引され排出される。
【0068】
また回復ユニットM5000には記録素子基板H1100の清掃手段としてワイパーブレードM5002が設けられている。ワイパーブレードM5002は所定のギヤ列とリードスクリューM5003を介しPGモータE0003と接続され図中C方向に移動可能に構成されており、記録ヘッドH1001が装着されたキャリッジM4001が所定のワイピング位置へ移動後、停止し、ワイパーブレードM5002を図2の手前方向に駆動する。この動作によりワイパーブレードM5002が記録ヘッドH1001の記録素子基板H1100の表面に当接し清掃を行う。なおワイパーブレードM5002を動作させて記録素子基板H1100を清掃する場合には、キャップM5001は記録素子基板H1100から退避した位置に移動されている。
【0069】
ここで、回復ユニットM5000の動作に関わらない記録ヘッドH1001の回復動作として予備吐出処理がある。これは複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて前述の吸引動作やワイピング動作を行うと、インクが混ざり合う問題が発生することがあり、この状態を回復するための処理である。
【0070】
このような現象は吸引動作時には吸引によってインク吐出口から吸い出されたインクが他の色のインク吐出口へ侵入してしまったり、ワイピング動作時にはインク吐出口周辺に付着している様々な色のインクをワイパーにより異なる色のインク吐出口へ押し込んでしまったりすることが原因であり、このような場合、次に記録を開始したときに、初期部分が変色(混色ともいう)となって画像が劣化してしまうおそれがある。この混色現象を解消するため、記録する直前に混色した分のインクを予め吐出しておくことを予備吐出といい、本実施形態においては図2に示すようにプラテンM3003の両端部近傍に予備吐出口M3003bが配置されており、所定のタイミングで記記録ヘッドの記録素子基板H1100をその予備吐出口M3003bに対向する位置へ移動させて実行する。このとき予備吐処理を行う予備吐口は所定の処理によって選択される。
【0071】
(電気的回路構成)
次に、本発明の実施形態における電気的回路構成を説明する。
図5は、この実施形態における電気的回路の全体構成を概略的に示す図である。
【0072】
この実施形態における電気的回路は、主にキャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPCB(PrintEd Circuit Board)E0014、電源ユニットE0015等によって構成されている。
ここで、前記電源ユニットE0015は、メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
【0073】
また、キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001(図2)に搭載され、コンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの信号の授受を行う他、キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力する。
【0074】
更に、メインPCBは記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセンサ)E0006、ASFセンサE0009、カバーセンサE0022、パラレルI/F E0016、シリアルI/F E0017、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、ブザーE0021等に対するI/Oポートを基板上に有し、更にCRモータE0001、LFモータE0002、PGモータE0003と接続されてこれらの駆動を制御する他、PGセンサE0010、CRFFC E0012、電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有する。
【0075】
ここでキャリッジ基板E0013に搭載されたエンコーダセンサE0004からのエンコーダ信号を検知してタイミング信号を生成し、この信号と所望される記録情報等に基づいて記録ヘッドカートリッジH1000とのインターフェイスをとり記録動作を制御とともに前記エンコーダ信号に基づいて後述するキャリッジの駆動が制御される。またCPU E1001はASIC(Application SpEcific intEgratEd Circuit)E1002とともに記録装置の各部を駆動制御する。また記録装置のCRモータE0001、LFモータE0002、PGモータE0003はそれぞれCRモータドライバーE1004、LFモータドライバーE1003、PGモータドライバーE1003を介してCPU E1001の制御信号に基づいて制御される。なお本実施形態の場合LFモータドライバーとPGモータドライバーとは同一の素子内に独立して設けられている。
【0076】
(動作フロー)
次に、上記のように構成された本発明に係る記録装置の動作を図6のフローチャートに基づき説明する。
【0077】
AC電源に本装置が接続されると、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を行う。この初期化処理では、本装置のROMおよびRAMのチェックなどの電気回路系のチェックを行い、電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0078】
次にステップS2では、装置本体M1000の上ケースM1002に設けられた電源キーE0018がONされたかどうかの判定を行い、電源キーE0018が押された場合には、次のステップS3へと移行し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0079】
この第2の初期化処理では、本装置の各種駆動機構及びヘッド系のチェックを行う。すなわち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0080】
次にステップS4ではイベント待ちを行う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0081】
例えば、ステップS4で外部I/Fからの印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へと移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同ステップでその他のイベントが発生した場合にはステップS11へと移行する。
ここで、ステップS5では、外部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判定し、その判定結果を表すデータを本装置内のRAMに記憶し、ステップS6へと進む。
【0082】
次いでステップS6ではステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進む。
ステップS7では記録動作を行う。この記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001を駆動してキャリッジM4001の走査方向への移動を開始すると共に、プリントバッファに格納されている記録データを記録ヘッドH1001へと供給して1行の記録を行い、1行分の記録データの記録動作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップ8へと進む。
【0083】
ステップS8では、LFモータE0002を駆動し、不図示の排出ローラを駆動し、用紙が完全に本装置から送り出されたと判定されるまで紙送りを繰返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上に完全に排紙された状態となる。
【0084】
次にステップS9では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次のイベントを待つ。
【0085】
一方、ステップS10ではプリンタ終了処理を行い、本装置の動作を停止させる。つまり、各種モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS2に進み、電源が再度投入されるのを待つ。
【0086】
また、ステップS11では、上記以外の他のイベント処理を行う。例えば、本装置の各種パネルキーや外部I/Fからの記録ヘッドの回復処理指令や内部的に発生する回復イベントなどに対応した処理を行う。なお、処理終了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0087】
<第1の実施形態>
次に、このような構成の記録装置のキャリッジモータE0001及びキャリッジM4001の駆動制御に、本発明に係るモータの制御方法を適用した場合について説明する。
【0088】
前述のように、キャリッジM4001はASIC E1002からのCRモータ制御信号駆動されるキャリッジモータE0001を駆動源としている。
【0089】
図7は、キャリッジM4001の指令速度及び指令位置の時間に対する変化の様子を示したグラフである。キャリッジM4001の駆動状態は、停止している状態から所定の一定速度まで加速する加速状態と、キャリッジM4001に装着した記録ヘッドH1001からインク滴を吐出して記録装置のプラテンM2001に案内された記録シート上に記録を行う定速度状態と、所定の位置に停止するためキャリッジM4001が減速する減速状態の3つの状態に大きく分けられる。本実施形態の場合加速状態での指令速度V(t)は時間に比例し増加する様に算出されている。
【0090】
ここでキャリッジM4001の駆動走査を行うための様々な処理はCPU E1001によって行われており、例えば1ms間隔の所定のタイミング毎に周期的に行われる。また図7で示したような加速状態を示す時間を加速時間、同様に減速状態を示す時間を減速時間とし、更にキャリッジM4001の一回の走査で最終的に到達しなければならない位置を到達位置XT、また定速状態に送る走査速度を到達速度VTとしている。
【0091】
図8は、キャリッジモータE0001の制御の概略を示す図であり、本実施形態の場合キャリッジモータE0001の制御は図に示すようにキャリッジM4001の速度及び位置情報に基づくフィードバック制御である。
【0092】
本実施形態のフィードバック制御は大きくは、前記所定のタイミングごとのキャリッジM4001の速度と位置の指令値を算出する指令値算出処理部1と、キャリッジM4001の位置を制御する位置制御処理部2と、速度を制御する速度制御処理部3と、位置制御処理部2と速度制御処理部3により算出された算出値をキャリッジM4001の駆動源であるキャリッジモータM4001を駆動するためのCRモータドライバE1004の入力に適する値に変換するモータ制御処理部4とから構成されている。
【0093】
尚本実施形態ではキャリッジM4001の位置や速度の情報はエンコーダセンサE0004及びエンコーダスケールE0005に基づいて検出され該検出された情報が随時ASIC E1002内に設けられている不図示のDRAMに格納されるしくみになっている。また格納された情報をCPU E1001がフィードバック制御の処理タイミングごとに取得するしくみになっている。
【0094】
指令値算出処理部1は、図7に示したような、各処理タイミングに対する指令速度V(t)、指令位置X(t)を算出する。
【0095】
図9は指令値の算出処理の流れを示すフローチャートである。まず、CPU E1001はキャリッジM40001が加速、定速、減速状態のいずれで有るかをキャリッジM4001に装着されたエンコーダセンサE0004の測定結果から判定する(ステップS10)。
【0096】
加速状態で有った場合ステップS11に進み、予め設定されている定速状態で到達すべき到達速度VTと、加速度α1、及び初速度Vs等の値から本実施形態の場合、式、
指令速度V(t)=α1t+Vs
に基づいて指令速度V(t)を算出する。
【0097】
ステップS10においてキャリッジM4001が定速状態と判定された場合には、ステップS12にすすみ指令速度V(t)を到達速度VTに等しい、すなわち、式、
指令速度V(t)=到達速度VT
として算出する(ステップS12)。
【0098】
またステップS10において減速状態で有ると判定された場合には、ステップS13に進み予め設定されている到達速度VTと減速時の加速度α2から、
指令速度V(t)=α2t+到達速度VT
により算出する。ここで減速時の加速度α2はマイナス(−)の値であるため直線的に減少する指令速度V(t)が算出される。
【0099】
これらキャリッジM4001の駆動状態に応じて指令速度V(t)を算出した後、ステップS14に進み指令速度V(t)を処理タイミングごとに加算していくことで指令位置を算出する。本実施形態の場合この処理タイミングは1msで有ることから、指令速度V(t)の単位時間が1msで有るのでこの指令速度V(t)をそのまま加算すれば移動距離すなわち位置が算出できるしくみになっている。尚、(t)は所定の処理タイミングにおける値を示すことを意味している。
【0100】
次に位置制御処理部2は、指令値算出処理部1で求められた指令位置X(t)と、一連のフィードバック制御によって駆動されたキャリッジM4001の実際の位置x(t)との誤差すなわち位置誤差XE(t)を算出し、その位置誤差XEと、指令値算出処理で算出された指令速度V(t)とから速度制御量VC(t)を算出する。このときキャリッジM4001の実際の位置x(t)は位置制御処理を実施する前回のタイミングにおいて算出されたキャリッジモータE0001への出力に基づく結果とし、(t−1)加えて示すものとする。
【0101】
本実施形態の場合、位置制御処理はキャリッジM4001が減速状態に移行した時点で実行される処理であって加速状態、定速状態においては実行されない構成になっている。ここで減速状態に移行したという判定はキャリッジM4001の位置により決定され、予め設定されている減速距離から減速を開始する位置を求めその減速開始位置にキャリッジが移動したことがエンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004によって検出された場合に該当する。
【0102】
図10は、位置制御処理部2の処理の流れを示すフローチャートである。まず指令値算出処理1で算出された指令位置X(t)からキャリッジM4001の実際の位置x(t−1)を減算し、位置誤差XE(t)を算出する(ステップS21)。
【0103】
次にキャリッジM4001が減速を開始すべき位置にいるかあるいは減速状態の途中かどうか判定し(ステップS22)、その結果減速を開始すべき位置にいると判定された場合には位置誤差の制御手段であるCPU E1001によりステップS21において算出された位置誤差XEの値を「0」にリセットする(ステップS23)。
【0104】
キャリッジM4001の駆動が開始されてから減速状態に移行するまでの間、指令位置X(t)と実際のキャリッジM4001の位置x(t)との間には、通常の場合時間に対して誤差を有し、実際のキャリッジの位置x(t)が指令位置X(t)より遅れて追従する状態となっている。その結果キャリッジM4001が減速に移行したタイミングでは位置誤差XE(t)を有している。従って、減速開始位置ではいったん位置誤差XE(t)をリセットし、指令位置X(t)がこのタイミングで実際のキャリッジM4001の位置x(t)に等しいとする。
【0105】
次に位置誤差XE(t)を速度として扱うため、位置制御処理を実施するタイミングの周期Tによって除算し、その後位置制御定数Pを乗じた後、指令値算出処理で算出された指令速度V(t)を加え、速度制御量Vc(t)を算出する(ステップS24)。ステップS22においてキャリッジM4001が減速が開始後の減速状態であると判定された場合には位置誤差XE(t)はリセットされずに直ちにステップS24により速度制御量Vc(t)が算出される。
【0106】
次に、速度制御処理3はキャリッジM4001の走査中の速度を制御する処理をおこなう。この処理はキャリッジM4001の加速状態、及び定速度状態及び減速度状態において使用される処理である。尚該処理は公知のPID制御処理であって、指令速度と実際の速度との誤差に基づいて処理を行っている。
【0107】
図11は速度制御処理部3の処理の流れを示すフローチャートである。まずこの処理における入力は速度制御量Vc(t)である。ここで、本実施形態の場合、加速及び定速度状態では、位置制御処理部2による結果を使用しないため、この速度制御量Vc(t)は指令値算出処理1において算出された指令速度V(t)に等しい。また減速状態では、位置制御処理部2による速度制御量Vc(t)と速度制御処理3による速度制御量Vc(t)とが加算されて算出される。
【0108】
まず指令値算出処理1により算出された指令速度V(t)を速度制御量Vc(t)とし、指令速度V(t)から実際のキャリッジM4001の速度v(t−1)を減算し速度誤差VE(t)を算出する(ステップS31)。ここで実際のキャリッジM4001の速度V(t−1)は前回の処理によりキャリッジモータE0001が駆動された結果得られた速度である。従って前回の制御結果である(t−1)を添えて示している。
【0109】
次にステップS31において算出された速度誤差VE(t)に基づいて、微分制御量Vd(t)、フィルタ制御量 Vf(t)、積分制御量 Vi(t)を算出する。微分制御量Vd(t)は、ステップS31において算出された速度誤差VE(t)と前回の速度制御処理で算出された速度誤差VE(t−1)との差を求め、この差に予め設定されている微分制御定数Kdを乗じて算出される(ステップS32)。すなわち微分制御量Vd(t)は速度誤差VE(t)の時間変化に応じた量である。
【0110】
またフィルタ制御量Vf(t)はステップS33に示したように、前回の処理タイミングで算出されたフィルタ制御量Vf(t−1)からステップS31で算出された速度誤差VE(t)を減算し、その結果にフィルタ制御定数Kfを乗じ、更にこの乗じた結果に速度誤差VE(t)を加算して算出する。
【0111】
ここでのフィルタ処理においては、予め設定されているフィルタ制御定数Kfの値に応じて速度誤差VE(t)に反映される周波数成分を変える事ができる。例えば本実施形態の場合、速度制御処理3を1msのタイミングで実施しているので該フィルタ処理を施さなければ、ステップS31において算出される速度誤差VE(t)には1KHzまでの変化が反映され、フィルタ処理を施した場合には、フィルタ制御定数Kfの値によって反映される周波数を1KHz以下に設定できるようになっている。
【0112】
積分制御量Vi(t)の算出はステップS34に示した様に、フィルタ処理S33で算出されたフィルタ制御量Vf(t)と前回の処理タイミングにおいてフィルタ処理S33により算出されたフィルタ制御量Vf(t−1)とを加算し、積分制御定数Kiを乗じて算出している。すなわち積分制御量Vi(t)はフィルタ制御量Vf(t)を処理タイミング毎に加算した値に応じた値である。
【0113】
このようにして求められた微分制御量Vd(t)と積分制御量Vi(t)とフィルタ制御量Vf(t)とを加算し、加算結果に対して比例制御定数Kp(t)を乗じて速度制御処理3の処理結果である速度制御量Vc(t)を算出する(ステップS35)。
【0114】
位置制御処理2及び速度制御処理3により求められた速度制御量Vc(t)は、キャリッジモータE0001を駆動するためのキャリッジモータドライバーE1004に適した値となっていないため、モータ制御処理部4によって該モータドライバーE1004に適したモータ制御量Mに換算し、該モータドライバーE1004に速度制御量Vc(t)が入力され、その結果キャリッジM4001が駆動走査される。
【0115】
このようにして、位置制御処理部2及び速度制御処理部3により速度制御量Vc(t)が求められ、モータ制御処理部4においてモータ制御量Mに変換され、CPU E1001の指令する指令に追従してキャリッジM4001が走査するように制御される。
【0116】
次に、このようにフィードバック制御されるキャリッジM4001に関する本実施形態における制御の流れについて、図12のキャリッジ駆動処理のフローチャートを参照して説明する。
【0117】
記録動作の命令がパラレルI/F E0016やシリアルI/F E0017を介してCPU E1001に指令され、所定のイニシャル処理や記録シートPの給送などの実施の後キャリッジM4001の駆動が指令される。キャリッジM4001の駆動が指令されると、まずステップS401においてパラレルI/FE0016やシリアルI/F E0017からの指令を解析し、所望される記録情報と共にキャリッジM4001の駆動モードと到達位置XTが読込まれる。ここでキャリッジM4001の駆動モードは、到達すべき到達速度VTと加速度、減速度αにより決定されるものである。
【0118】
次にステップS402において、指令された到達位置XTに応じて、図13に関して後述するように停止判定際の判定条件の選択処理が実施される。停止判定条件が選択されると、ステップS403においてキャリッジM4001のフィードバック処理が開始され、先の図8に示した処理に従いキャリッジの駆動走査が開始される。フィードバック処理によりキャリッジM4001は加速を開始し、ステップS401で指令された所定の到達速度VTに到達するように制御され、到達位置XTに向かって駆動される。
【0119】
キャリッジM4001の駆動が開始されるとステップS404に進み、CPUE1001はエンコーダセンサE0004によるエンコーダ信号をフィードバック処理の処理タイミング毎に監視し、キャリッジM4001が到達位置XTに到達したかどうか判定する。キャリッジM4001が到達位置XTに到達したと判定されるとステップS405に進み、先のステップS402において選択された停止判定条件に従い、キャリッジM4001が停止したか否かの停止判定を実施する。停止判定の結果、停止判定条件を満たしていればここでキャリッジM4001に対する駆動制御が終了し、この状態のままステップS408へ移行して次の指令すなわちイベントが指令されているか否かを判定する。
【0120】
ここで次のイベントとは、記録動作中であれば、例えばキャリッジM4001の走査につづくLFモータE0002の駆動による記録シートPの搬送動作や、回復ユニットM5000を駆動し記録ヘッドH1001に対する回復動作などである。
【0121】
ステップS408において次のイベントが指令された場合には、直ちにステップS409へ移行して次のイベントを実行し、一連のキャリッジM4001に関する処理を終了する。
【0122】
一方、ステップS406において停止判定が成立しない場合には、ステップS407において所定の時間待機する。この所定時間の待機中にもキャリッジM4001のフィードバック制御は実施されており、キャリッジM4001が先の指令された到達位置XTの手前に位置する場合には、更に到達位置XTへ移動するように制御され、また到達位置XTを通過した位置にある場合には、到達位置XTへ戻るように制御される。
【0123】
しかしながら、ステップS407において所定時間が経過しても停止判定が成立しない場合には、記録装置にトラブルなどが生じたエラー状態と認識して、ステップS412へ進み所定のエラー処理を実施する。ここで例えば本実施形態の場合、LED E0020を点滅させオペレータに報知するとともにキャリッジモータE0001への電力の供給を中止する。
【0124】
また、ステップS408においてこれまでのキャリッジM4001の走査に続くイベントが直ちに指令されない場合には、ステップS410に進み所定時間経過するまで次のイベントを待つ。ステップS410において所定時間経過しても次のイベントが指令されない場合には、キャリッジM4001を回復ユニットM5000のキャップM5001に対向する位置まで駆動させてその後キャッピング動作等を行い、一連の動作を終了する終了処理を実施する。
【0125】
次に本実施形態におけるステップS402での停止判定条件の選択について、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0126】
まずステップS51において、指令されたキャリッジM4001の到達位置XTが、キャリッジM4001に搭載された記録ヘッドH1001の記録素子基板H1001と回復ユニットM5000のキャップM5001とが対向するキャッピング位置か、回復ユニットM500のワイパーブレードM5002に対向するワイピング位置か、記録ヘッドH1001による予備吐出を実施する予備吐口位置か、もしくはそれ以外の位置のいずれであるのかを解析する。なお本実施形態の場合キャッピング位置とワイピング位置とは異なる構成としている。ステップS51において指令された到達位置XTの解析が実施されると、その解析結果に応じてステップS52、ステップS53、ステップS54、ステップS55、に移行する。
【0127】
ここで到達位置XTがキャッピング位置又はワイピング位置であった場合には、ステップS52又はステップS53からステップS56へ進み、停止判定条件1が選択される。ここで停止判定条件としては、指令された到達位置XTとキャリッジM4001の実際の位置との差で算出される停止位置の誤差量±E1と、この停止位置の誤差量の範囲内にキャリッジM4001が位置する時間±TE1とから構成されている。本実施形態の場合、停止判定条件1では、停止位置の誤差量±E1を0.1mm、時間±TE1を20msとしている。
【0128】
すなわち、到達位置XTがキャッピング位置又はワイピング位置であった場合には、図12に示した停止判定処理(ステップS405)において、停止位置との誤差が0.1mmの範囲内であり、この範囲内の位置にキャリッジM4001が20msの時間だけ留まっていた場合に停止判定が成立し、キャリッジM4001が停止したと判定する。
【0129】
ステップS54において指令された到達位置XTが、プラテンM3003の予備吐口M3003bの位置すなわち予備吐口位置である場合には、ステップS54からステップS57へ進み、停止判定条件2が選択される。ここで停止判定条件2は、先の停止判定条件1と比較して位置の誤差量として大きい値、例えば0.5mmが設定され、判定時間としては停止判定条件1より短い10msが設定されている。
【0130】
ステップS51において指令された到達位置XTが、キャッピング位置、ワイピング位置、及び予備吐口位置以外の位置であると解析された場合には、ステップS55からステップS58に進み、停止判定条件3が選択される。ここで停止判定条件3は、停止時の位置誤差量及び停止判定時間が設定されておらず、すなわち停止判定を実施しないという条件が設定されている。
【0131】
このようにしてキャリッジM4001に指令される到達位置XTに応じて、停止判定条件が選択される。
【0132】
以上のように本実施形態では、到達位置XTがキャッピング位置やワイピング位置である場合には、キャリッジM4001及びこれに搭載された記録ヘッドH1001を、回復ユニットM5000のキャップM5001やワイパーブレードM5002の位置で正確に停止させる必要があるため、停止判定条件の位置誤差量を小さく設定し、かつ停止判定時間を長く設定している。
【0133】
また、到達位置XTが予備吐出を行う位置である場合には、到達位置XTがキャッピング位置やワイピング位置である場合と比べて、停止判定条件をゆるく設定している。これは予備吐出口M3003bの大きさが記録ヘッドH1000の記録素子基板H1001の面積よりも大きく構成されているので、停止位置がそれほど正確でなくてもよいためである。
【0134】
更に、到達位置XTがキャッピング位置、ワイピング位置、及び予備吐口位置以外の場合には、正確に到達位置で停止しなくてもよいので、停止判定を行わない構成としている。例えば、キャリッジM4001が記録動作のため図2の左右方向に往復走査している場合には、到達位置XTに厳密に到達しなくても記録動作が達成できる。
【0135】
本実施形態ではこれに鑑みて、到達位置がプリンタの他の機械的構成要素と無関係な位置である場合には、停止判定を行わないようにしている。このため、上述のような停止に時間がかかるなどの不都合を回避できると共に、制御に要する負荷や時間を短縮できる。
【0136】
このように本実施形態によれば、キャリッジM4001の到達すべき到達位置を、キャリッジ(記録ヘッド)を他の機械的構成要素との関係から要求される精度(許容範囲)に応じて分類し、分類に応じてキャリッジM4001の停止判定条件を選択する構成としたので、キャリッジM4001の到達位置における停止判定が効率的に実施され、効率的な記録装置の制御が行える。その結果、記録時間を短縮することができる。
【0137】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態も第1の実施形態と同様に、記録装置のキャリッジモータE0001及びキャリッジM4001の駆動制御に、本発明に係るモータの制御方法を適用したものであり、以下の説明では上記第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0138】
第1の実施形態においては、キャリッジM4001の駆動制御の開始に先だって、キャリッジM4001の駆動モードが予め指令されるものとして説明したが、第2の実施形態は、指令されるキャリッジM4001の到達位置XTに応じてキャリッジM4001の駆動モードを選択し、この選択された駆動モードに応じてキャリッジM4001の停止判定条件を選択するものである。
【0139】
キャリッジに関する本実施形態における制御の流れについて、図14のキャリッジ駆動処理のフローチャートを参照して説明する。なお、図14において図12と同じ符号で示した各処理は図12に関して説明した処理と同様である。
【0140】
まずステップS4011において、指令された到達位置XTを読み込む。そして、ステップS4012において、指令された到達位置XTを解析して駆動モードを選択する。このステップS4012における処理を、図15のフローチャートを参照して説明する。
【0141】
まずステップS61において指令された到達位置XTを解析し、この到達位置がキャッピング位置、ワイピング位置、予備吐口位置、及びそれ以外の位置のいずれであるのかを判定する。次にこの解析結果に応じて、ステップS62、ステップS63、ステップS64、ステップS65のいずれかに進み、キャッピング位置及びワイピング位置であった場合にはステップS66に進んで駆動モード1が選択され、予備吐口位置であった場合にはステップS67に進んで駆動モード2が選択され、それ以外の位置であった場合にはステップS68に進んで駆動モード3が選択される。
【0142】
ここで駆動モードは、キャリッジM4001が到達すべき到達速度VTと加速度又は減速度αとにより決定され、本実施形態の場合、駆動モード1は駆動モード2に比べて、到達速度と加減速度とが小さい値を有するように設定されている。
【0143】
このようにして到達位置XTに応じた駆動モードがステップS4012により選択されると、ステップS4021へ進み、上記第1の実施形態で図13に関して説明したのと同様に、停止判定条件が選択される。
【0144】
本実施形態では駆動モード1の場合には停止判定条件1が選択され、駆動モード2の場合には停止判定条件2が選択され、駆動モード3の場合には停止判定条件3が選択される。ここで各停止判定条件の内容は、第1の実施形態で図13に示したものと同様である。
【0145】
次にステップS403へ進みキャリッジM4001の駆動制御が開始される。これ以降の処理は、第1の実施形態で図12に関して説明した処理と同様である。
【0146】
このようにして指令されたキャリッジM4001の到達位置に応じて駆動モードが選択され、この駆動モードに応じてキャリッジM4001の停止の際の判定条件が選択されるように構成したので、キャリッジM4001の到達位置に適した停止判定が効率的に実施され、効率的な記録装置の制御が行える。その結果、記録時間を短縮することが可能となる。
【0147】
<変形例>
なお、これまでの説明では、キャリッジM4001の停止の際の停止判定条件の選択を、キャリッジM4001の到達すべき位置や到達すべき位置に応じて駆動モードを選択しこの駆動モードに応じて行う構成としたが、キャリッジM4001の駆動走査に続く次の処理(イベントともいう)を常に監視し、このキャリッジM4001の駆動走査に続いて行われる次の処理に応じて停止判定条件を選択する構成にも本発明は好適に適用できる。
【0148】
また、停止判定条件の選択に関しては、予め設定されている複数の停止判定条件より選択する構成としたが、停止判定条件としては1つのものだけを備え、この判定条件のパラメータを変更して、実質的に停止判定条件を変更するように構成することも可能である。
【0149】
更に、以上の説明ではシリアル式のインクジェット記録装置のキャリッジの駆動制御に本発明を適用した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えばライン式記録装置における記録シートなどの記録媒体の搬送機構や、他の電子機器のモータやモータに接続された対象物の制御にも広く適用できる。
【0150】
また、上記各実施形態では、到達すべき位置に到達した場合に停止判定を行うように構成したが、位置ではなくモータなどの場合には達成すべき回転量もしくは回転角度に達した場合に停止判定を行うようにしてもよい。
【0151】
更にまた、上記の説明では制御対象のモータとしてDCモータを例に挙げて説明したが、本発明の制御対象としてはDCモータに限定されることなく、停止状態の判定を行う構成で有ればいずれの構成にも適用できる。
【0152】
<他の実施形態>
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0153】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0154】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0155】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0156】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0157】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0158】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図6及び/又は図9から図15に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、到達位置情報によって指定される機構の到達すべき位置又は回転角度に関して、例えば、他の機構部分との関係によって規定される許容範囲(精度)などに応じて、停止判定の条件を設定あるいは選択することが可能となる。
【0160】
従って、高い精度が要求される駆動に対してはより正確な停止判定を行い、それほど高い精度が要求されない駆動に対しては停止判定を簡略化あるいは行わないようにすることができるので、簡単な構成で停止判定を効率的に行うことができ、駆動制御に要する時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の外観構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置の外装部材を取り外した構成を示した斜視図である。
【図3】図1の記録装置に用いる記録ヘッドカートリッジの全体を示した斜視図である。
【図4】図3に示した記録ヘッドカートリッジとインクタンクとを示した分解斜視図である。
【図5】図1の記録装置の電気的回路の全体構成を示したブロック図である。
【図6】図1の記録装置の記録動作全体を説明したフローチャートである。
【図7】図1の記録装置のキャリッジの制御状態を説明するグラフである。
【図8】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のキャリッジのフィードバック制御を説明するブロック図である。
【図9】図8に係る処理のうち指令値の算出処理のフローチャートである。
【図10】図8に係る処理のうち位置の制御処理のフローチャートである。
【図11】図8に係る処理のうち速度の制御処理のフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施形態のキャリッジの制御処理の全体フローチャートである。
【図13】第1の実施形態のキャリッジの停止判定条件の選択処理のフローチャートである。
【図14】第2の実施形態のキャリッジの制御処理の全体フローチャートである。
【図15】第2の実施形態のキャリッジの駆動モードの選択処理のフローチャートである。
【図16】従来の制御方法によりキャリッジを制御した場合の制御状態を説明するグラフである。
【符号の説明】
M1000 装置本体
M1001 下ケース
M1002 上ケース
M1003 アクセスカバー
M1004 排紙トレイ
M2000 自動給送部
M2001 給紙ローラ
M2002 サイドガイド
M2003 圧板
M2004 ASFベース
M3000 搬送部
M3001 LFローラ
M3002 ピンチローラ
M3003 プラテン
M3003a プラテンリブ
M3003b 予備吐口
M3004 LFギヤ列
M3050 排出部
M3051 拍車
M3052 拍車ステイ
M3100 シャーシ
M4000 記録部
M4001 キャリッジ
M4002 キャリッジレバー
M4003 キャリッジ軸
M4004 キャリッジレール
M4005 キャリッジベルト
M4006 アイドラプーリ
M4007 キャリッジモータプーリ
M5000 回復系ユニット
M5001 キャップ
M5002 ワイパーブレード
M5003 リードスクリュー
E0001 キャリッジモータ
E0002 LFモータ
E0003 PGモータ
E0004 エンコーダセンサ
E0005 エンコーダスケール
E0007 PEセンサ
E0009 ASFセンサ
E0010 PGセンサ
E0011 コンタクトFPC
E0012 CRFFC
E0013 キャリッジ基板
E0014 メイン基板
E0015 電源ユニット
E0016 パラレルI/F
E0017 シリアルI/F
E0018 電源キー
E0019 リジュームキー
E0020 LED
E0021 ブザー
E0022 カバーセンサ
E1001 CPU
E1002 ASIC
E1003 LF/PGモータドライバ
H1000 記録ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1900 インクタンク

Claims (15)

  1. モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置であって、
    前記機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、前記モータの駆動を制御する駆動制御手段と、
    前記機構の位置又は回転角度と前記到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判定する停止判定手段と、
    前記所定の条件を前記到達位置情報に応じて変更する停止条件変更手段とを備え、
    前記所定の条件は、前記到達すべき位置又は回転角度に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含むことを特徴とするモータの制御装置。
  2. 前記停止条件変更手段は、前記到達すべき位置又は回転角度に関して、他の機構部品との関係によって規定される許容範囲の大きさに応じて前記所定の条件を変更することを特徴とする請求項1に記載のモータの制御装置。
  3. モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御装置であって、
    前記機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、複数の駆動モードから駆動モードを選択し、該選択された駆動モードに従って前記モータの駆動を制御する駆動制御手段と、
    前記機構の位置又は回転角度と前記到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判定する停止判定手段と、
    前記所定の条件を前記選択された駆動モードに応じて変更する停止条件変更手段とを備え、
    前記所定の条件は、前記到達すべき位置又は回転角度に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含むことを特徴とするモータの制御装置。
  4. 前記駆動制御手段は、前記到達すべき位置又は回転角度に関して、他の機構部品との関係によって規定される許容範囲の大きさに応じて前記駆動モードを選択することを特徴とする請求項3に記載のモータの制御装置。
  5. 前記停止条件変更手段は、予め用意された複数の条件から選択して前記所定の条件を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  6. 前記停止条件変更手段は、前記所定の条件の少なくとも1つのパラメータの値を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  7. 前記モータがDCモータであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のモータの制御装置を用いて機構部分を駆動することを特徴とする記録装置。
  9. 前記機構部分が、記録ヘッドを搭載したキャリッジであることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  10. モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御方法であって、
    前記機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、前記モータの駆動を制御する駆動制御工程と、
    前記機構の位置又は回転角度と前記到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判定する停止判定工程と、
    前記所定の条件を前記到達位置情報に応じて変更する停止条件変更工程とを備え、
    前記所定の条件は、前記到達すべき位置又は回転角度に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含むことを特徴とするモータの制御方法。
  11. 前記停止条件変更工程において、前記到達すべき位置又は回転角度に関して、他の機構部品との関係によって規定される許容範囲の大きさに応じて前記所定の条件を変更することを特徴とする請求項10に記載のモータの制御方法。
  12. モータを動力源として使用して機構を駆動する機器におけるモータの制御方法であって、
    前記機構の到達すべき位置又は回転角度に関して与えられた到達位置情報に基づいて、複数の駆動モードから駆動モードを選択し、該選択された駆動モードに従って前記モータの駆動を制御する駆動制御工程と、
    前記機構の位置又は回転角度と前記到達位置情報とを比較して、所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判定する停止判定工程と、
    前記所定の条件を前記選択された駆動モードに応じて変更する停止条件変更工程とを備え、
    前記所定の条件は、前記到達すべき位置又は回転角度に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含むことを特徴とするモータの制御方法。
  13. 前記駆動制御工程において、前記到達すべき位置又は回転角度に関して、他の機構部品との関係によって規定される許容範囲の大きさに応じて前記駆動モードを選択することを特徴とする請求項12に記載のモータの制御方法。
  14. モータを駆動源として使用して機構を目標位置へ移動させるモータの制御装置であって、
    前記機構の位置を検出する検出手段と、
    前記モータにより前記機構を移動させる移動手段と、
    前記検出手段により検出される位置と前記目標位置とに基づいて、前記モータの駆動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記機構が移動する目標位置として複数種類の目標位置と、前記複数種類の目標位置のそれぞれに対応して所定の条件を有し、前記目標位置に対応する前記所定の条件を選択する選択手段と、
    前記選択手段が選択した前記所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判断する判断手段とを有し、
    前記所定の条件は、前記目標位置に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含むことを特徴とするモータの制御装置。
  15. モータを駆動源として使用して機構を目標位置へ移動させるモータの制御装置であって、
    前記機構の位置を検出する検出手段と、
    前記モータにより前記機構を移動させる移動手段と、
    前記検出手段により検出される位置と前記目標位置とに基づいて、指定された駆動モードで前記モータの駆動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記指定された駆動モードに対応する所定の条件を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した前記所定の条件を満たしている場合に、前記機構が停止状態であると判断する判断手段とを有し、
    前記所定の条件は、前記目標位置に対する許容範囲と、該許容範囲内に前記機構が位置する時間とをパラメータとして含むことを特徴とするモータの制御装置。
JP2002183375A 2002-06-24 2002-06-24 モータの制御装置及び制御方法 Expired - Fee Related JP4136484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002183375A JP4136484B2 (ja) 2002-06-24 2002-06-24 モータの制御装置及び制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002183375A JP4136484B2 (ja) 2002-06-24 2002-06-24 モータの制御装置及び制御方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004032862A JP2004032862A (ja) 2004-01-29
JP2004032862A5 JP2004032862A5 (ja) 2005-10-20
JP4136484B2 true JP4136484B2 (ja) 2008-08-20

Family

ID=31179619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002183375A Expired - Fee Related JP4136484B2 (ja) 2002-06-24 2002-06-24 モータの制御装置及び制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4136484B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4608987B2 (ja) * 2004-07-23 2011-01-12 ソニー株式会社 モータ駆動回路とモータ駆動方法およびカメラ
JP2007011611A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Ricoh Co Ltd 位置決め制御装置、位置決め制御方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、画像形成装置、および記録媒体
JP2017136828A (ja) * 2016-02-02 2017-08-10 株式会社リコー 移動制御装置、液滴吐出装置、移動制御方法、及び、プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004032862A (ja) 2004-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6039427A (en) Recording apparatus having deviation adjusting mechanism
US7607661B2 (en) Control device, conveyance control device, conveyance system and image forming system
EP1284197B1 (en) Ink jet recording apparatus
US8529012B2 (en) Image forming apparatus and method for correcting landing positions of liquid droplets
WO2003076190A1 (fr) Imprimante, procede d'impression, programme, support de stockage et systeme informatique
JP3673745B2 (ja) 制御装置及びその方法、記録装置及びその制御方法
JP2022014359A (ja) インクジェット記録装置及びその制御方法
JP4136484B2 (ja) モータの制御装置及び制御方法
JP4052202B2 (ja) 画像形成装置
JP4565629B2 (ja) 記録装置
US7766445B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP4345379B2 (ja) 記録装置及び記録方法
US6568781B2 (en) Inkjet recording apparatus including remaining amount of ink detecting function and remaining amount of ink detecting method
JP2006168138A (ja) 記録装置
JP2004025549A (ja) モータの制御装置及び制御方法
JP4640519B2 (ja) 記録装置及び記録方法
JP2004174984A (ja) 記録装置
JP2006168108A (ja) 記録装置
JP2005242893A (ja) モータの制御装置及び制御方法
JP2003211769A (ja) 記録装置及び記録装置におけるエラー状態検出方法
JP2001063168A (ja) モータ制御装置、モータ制御方法及び記録装置、記録方法
JP3693134B2 (ja) 印字装置
JP2009083381A (ja) 画像記録装置、吐出制御設定方法
US20220169008A1 (en) Liquid ejection apparatus
US7445329B2 (en) Image forming apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050623

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080530

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4136484

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees