JP4588030B2 - 高強度ばね用鋼、並びに高強度ばね及びその製造方法 - Google Patents

高強度ばね用鋼、並びに高強度ばね及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高強度ばね用鋼、並びに高強度ばね及びその製造方法に関する。
近年、地球温暖化抑制の観点から二酸化炭素ガスの排出量削減が課題となっている。そのため、自動車等の分野では燃費向上に繋がる車体の軽量化が重要とされており、懸架用コイルばねを代表とする種々のばねにおいても一層の軽量化が図られている。ここで、所要のばね特性を維持しつつばねの軽量化を達成するには、設計応力でτmax=1176MPa以上であり、硬さとしてロックウェル硬さ換算でHRC52以上に相当の高強度ばねが必要となる。
ところで、ばねの軽量化は、ばねの設計応力を高めることで実現できる。設計応力とは、耐へたり性及び耐久性で決定されるものであり、これらは次の手段によって向上させることができる。耐へたり性の向上は、材料では、フェライト強化元素であるSiを高めた鋼種(SUP7)、結晶粒微細化元素であるVを添加した鋼種(SUP12V)を用いること、加工法ではセッチングを行うことで実現できる。他方、耐久性の向上は、材料では、高C、高合金化で焼戻し後の硬さを増加させること、加工法ではショットピーニング(SP)処理により圧縮残留応力を負荷することで実現できる。
しかしながら、従来は上記のような手段を用いた場合であっても、耐久性の観点から、ばね硬さでHRC52、引張強度で1900MPa程度までしか高強度化が図れなかった。すなわち、ばねを高強度化すると、破壊靭性が低下して切欠き感受性が高まり、これによって耐久性にバラツキが生じ、信頼性が低下してしまうのである。また、内部介在物が切欠きとなって耐久性を低下させることも問題となる。さらには、破壊靭性の低下を防止するため特殊元素を添加するとコスト高になること、合金元素を多量に添加すると熱間圧延後の硬さが増加して、線引き、伸線加工時に割れや断線を生じさせるといった問題もある。
他方、近年では冬期での路面の凍結防止を目的とし塩化物を主成分とした融雪材の散布も行われるようになってきたことから、腐食疲労強度の向上もばねとして重要な解決課題となった。しかし、従来のばね鋼SUP7やSAE9254では、硬さを高めることは腐食疲労強度を低下させることに繋がり、従来鋼ではこれ以上の高硬さ化には限界があった。腐食環境下で使用されるばねは、腐食ピットが切欠きとなり腐食疲労強度の低下を招いてしまう。また、それを防止するために耐食性元素を添加しても、圧延後硬さの増加を招き、加工性が低下してしまうといった問題もある。
また、ばねの硬さがショットピーニング(SP)材の硬さを上回ると、疲労強度の向上に大きく寄与する圧縮残留応力が十分負荷されない。さらには、SP材が割れ易くなってコスト高につながること、粉砕粒がばねに刺さってばねの耐久性を低下させるといった問題もある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、耐へたり性を向上させるためにばねの硬さをHRC52以上に高強度化しても、耐久性が良好であり、且つ実用的に生産可能な高強度ばね用鋼、並びに高強度ばね及びその製造方法を提供することを目的とする。
特許第3064672号公報
上記課題を解決するため、本発明の高強度ばね用鋼は、
質量%で、C:0.36〜0.48%,Si:1.80〜2.80%,Mn:0.20〜1.40%,P:0.015%以下,S:0.010%以下,Cu:0.10〜0.50%,Ni:0.10〜2.00%,Cr:0.58〜−1.20%,Ti:0.020〜0.070%,s−Al:0.005〜0.040%,N:0.002〜0.012%,O:0.002%以下を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなるとともに、
下記(1),(2),(3)式を満たし、且つ、直径10μm以上の介在物が100mm視野当たり10個以下であることを特徴とする。
1.2%≦C(%)+Mn(%)+Cr(%)≦2.0% ・・・(1)式
1.4%≦Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)≦2.4% ・・・(2)式
0.4%≦Cu(%)+Ni(%) ・・・(3)式
上記高強度ばね用鋼は、大別すると以下の三つの特徴を有する。
第一に、Si,Mn,Cr等の成分を添加・調整することによって、圧延後硬さを抑えつつも、焼入れ焼戻し後の硬さをHRC52以上としている。
第二に、十分な脱酸(詳しくはAl脱酸)を行うこと等によって、破壊起点となりやすい直径10μm以上の介在物(特には酸化物系の介在物)の量を低減させて、高疲労強度を付与している。
第三に、Cu,Ni等の耐食性元素を添加・調整し、また腐食促進元素の量を最適化することによって、腐食疲労強度を向上させている。
以上によって、HRC52以上の高強度化であっても、耐久性が良好な高強度ばね用鋼が実現するのである。そして後述のごとく、かかる高強度ばね用鋼に温間ピーニングを施すことで、最大剪断応力が1176MPa以上の高強度ばねが実現するのである。
以下、各数値限定理由について述べつつ、更に詳細な説明を行う。
・C(炭素):0.36〜0.48%
Cは、熱処理によって所望の強度を得るために有効である。そのためには0.36%以上の添加が必要である。好ましくは0.38%以上とする。他方、過度の添加は、熱処理後の靭性を低下させ、疲労強度,腐食疲労強度が劣化してしまうこと、また、圧延後の硬さが硬くなりすぎ冷間加工性を低下させることから、上限を0.48%とする。好ましくは0.46%とする。
・Si(ケイ素):1.80〜2.80%
Siは、腐食疲労強度や耐へたり性を向上させるのに有効である。そのためには1.80%以上の添加が必要である。他方、過度の添加は、靭性を低下させ疲労特性が劣化するばかりでなく、脱炭の発生を助長して加工性をも悪化させることから、上限を2.80%とする。好ましくは2.60%とする。
・Mn(マンガン):0.20〜1.40%
Mnは、溶製時の脱酸材として有効であるとともに、焼入れ性の向上に寄与する。また、Sによる害を無害化する効果も有する。これらの効果を得るためには0.20%以上の添加が必要である。他方、過度の添加は、焼入れ時に粒界酸化を助長し脆化を招くだけでなく、圧延後の線材の硬さを高め、線材加工性をも劣化させるため、上限を1.40%とする。好ましくは1.10%とする。
・P(リン):0.015%以下
Pは、オーステナイト化加熱時にオーステナイト粒界に偏析して、結晶粒界を脆弱化させてしまうため、上限を0.015%とする。
・S(硫黄):0.010%以下
Sは、Pと同様にオーステナイト粒界を脆化させ、また、MnSを形成しばねの疲労強度の劣化を招いてしまうため、上限を0.010%とする。
・Cu(銅):0.10〜0.50%
Cuは、耐腐食性を高めるのに有効で腐食疲労強度を向上させる。また、フェライト脱炭の防止に有効である。これらの効果を得るためには0.10%以上の添加が必要である。他方、過度の添加は、熱間加工性が損なわれてしまうため、上限を0.50%とする。好ましくは0.40%とする。
・Ni(ニッケル):0.10〜2.00%
Niは、耐腐食性を高めるのに有効で腐食疲労強度を向上させる。また、フェライト脱炭の防止に有効である。これらの効果を得るためには0.10%以上の添加が必要である。他方、過度の添加は、コストの増大を招くため、上限を2.00%とする。好ましくは1.80%とする。また、さらに本発明では、後述するよう、腐食疲労強度を劣化させないため、CuとNiの総量が0.4%以上となるように複合添加する必要がある。
・Cr(クロム):0.05〜1.20%
Crは、焼入れ性の向上に寄与する元素である。そのためには0.05%以上の添加が必要である。他方、過度の添加は、Mnと同様に、圧延後の線材の硬さを高め、線材加工性が劣化してしまう。また、Crの炭化物が鋼表面で局部電極となって腐食ピットを増大させ、腐食疲労強度が低下してしまう。よって、上限を1.20%とする。好ましくは1.1%とする。
・s−Al:0.005〜0.040%
Al(アルミニウム)は、脱酸元素であり、その効果を得るためにはs−Alが0.005%以上となるように添加する必要がある。他方、過度の添加は、地疵発生の原因となること、また、鋼中の酸化物系介在物量が増加し、鋼の清浄度が損なわれて、疲労破壊の起点となってしまうことから、s−Alの上限を0.040%とする。好ましくは0.030%とする。ここで、s−Alとは、酸に可溶なAlのことを意味する。
・N(窒素):0.002〜0.012%
Nは、鋼中で結晶粒微細化に寄与する炭窒化物,窒化物を形成する効果を有する。この効果を得るためには0.002%以上の含有が必要である。他方、過度の添加は、粗大なNb炭窒化物が生成して結晶粒粗大化防止効果が得られず、また、TiN系介在物を生成させ疲労強度の低下を招いてしまうため、上限を0.012%とする。
・O(酸素):0.002%以下
Oは、酸化物系の介在物を生成し、これが疲労破壊の起点となりやすいので、上限を0.002%とする。なお、Oの含有量をこのレベルにまで抑えるためには、十分なAl脱酸が必要である。
・1.2%≦C(%)+Mn(%)+Cr(%)≦2.0% ・・・(1)式
ロックウェル硬さHRC52以上の硬さを確保するためには、C(%)+Mn(%)+Cr(%)が1.2%以上である必要がある。好ましくは1.3%以上とする。他方、C(%)+Mn(%)+Cr(%)が2.0%を超えると圧延後に硬化しすぎ、線引き時に断線や表面疵が発生してしまう。好ましくは1.9%以下とする。
・1.4%≦Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)≦2.4% ・・・(2)式
[後述のBが添加される場合: 1.4%≦Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)+170B(%)≦2.4% ・・・(2)´式]
線材の芯部までHRC52以上の硬さを得ることが可能な焼入れ性を付与するためには、Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)が1.4%以上である必要がある。好ましくは1.5%以上とする。他方、Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)が2.4%を超えると、焼入れ性が過度に大きくなり、焼入れ時に焼き割れが生じてしまう。好ましくは2.1%以下とする。
・0.4%≦Cu(%)+Ni(%) ・・・(3)式
HRC52以上の高強度ばねにおいて、腐食環境下での疲労特性を確保するためには、Cu(%)+Ni(%)が0.4%以上である必要がある。
・直径10μm以上の介在物(酸化物系介在物)が100mm視野当たり10個以下
鋼中の介在物は疲労破壊の起点となるため、直径10um以上の介在物(酸化物系介在物)が100mm視野当たり10個を超えて存在すると、疲労強度が低下してしまう。特にHRC52以上の高強度材料では、かかる介在物の影響を強く受ける。
次に、本発明の高強度ばね用鋼は、上記鋼成分に加え、Ti:0.020〜0.070%,Nb:0.020〜0.050%,B:0.0005〜0.0030%のうちのいずれか1種または2種以上を含有させることができる。また、Bを含有する場合には、上記(2)式は下記(2)´式と置き換わる。
1.4%≦Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)+170B(%)≦2.4% ・・・(2)´式
すなわち、本発明の高強度ばね用鋼は、
質量%で、C:0.36〜0.48%,Si:1.80〜2.80%,Mn:0.20〜1.40%,P:0.015%以下,S:0.010%以下,Cu:0.10〜0.50%,Ni:0.10〜2.00%,Cr:0.58〜1.20%,s−Al:0.005〜0.040%,N:0.002〜0.012%,O:0.002%以下を含有し、
さらに、Ti:0.020〜0.070%,Nb:0.020〜0.050%,B:0.0005〜0.0030%のうちのいずれか1種または2種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなるとともに、
下記(1),(2)´,(3)式を満たし、且つ、直径10μm以上の介在物が100mm視野当たり10個以下であることを特徴とする。
1.2%≦C(%)+Mn(%)+Cr(%)≦2.0% ・・・(1)式
1.4%≦Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)+170B(%)≦2.4% ・・・(2)´式
0.4%≦Cu(%)+Ni(%) ・・・(3)式
・Ti(チタン):0.020〜0.070%
Tiは、鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒を微細化するとともに析出硬化に寄与する。この効果を得るためには、0.020%以上の添加が好ましい。他方、過度の添加は、鋼の焼入れ加熱時に比較的大きな未溶解化合物として残留し、破壊の起点となって疲労強度を低下させてしまう場合があることから、0.070%以下であることが好ましい。
・Nb(ニオブ):0.020〜0.050%
Nbは、結晶粒微細化,析出硬化に寄与し、耐ヘタリ性を向上させる効果を有する。この効果を得るためには、0.020%以上の添加が好ましい。他方、過度の添加は、効果が飽和するうえ、熱間及び冷間加工性が低下してしまう場合があることから、0.050%以下であることが好ましい。
・B(ホウ素):0.0005〜0.0030%
Bは、鋼の結晶粒界に優先析出しP,Sの結晶粒界への偏析を防止して、疲労強度や遅れ破壊特性を向上させる。この効果を得るためには0.0005%以上の添加が好ましい。他方、過度の添加は、B窒化物を形成して、鋼の靭性を損ない疲労特性も悪化させる場合があることから、0.0030%以下であることが好ましい。なお、上述した通り、Bが添加された場合には、上記(2)´式を満たすことが必要である。
次に、本発明の高強度ばね用鋼は、上記鋼成分に加え、Mo:0.01〜0.50%,V:0.05〜0.30%のうちのいずれか1種または2種を含有させることができる。
・Mo(モリブデン):0.01〜0.50%
Moは、焼入れ性の向上に寄与する元素である。また、耐食性を高める元素であり、腐食疲労強度を向上させる。これらの効果を得るためには0.01%以上の添加が好ましい。他方、過度の添加は、圧延後の線材にベーナイトが生成し、冷間加工性の劣化を招いてしまう場合があることから、0.50%以下であることが好ましい。より好ましくは0.40%とする。
・V(バナジウム):0.05〜0.30%
Vは、結晶粒微細化,析出硬化に寄与し、耐ヘタリ性を向上させる。この効果を得るためには、0.05%以上の添加が好ましい。他方、過度の添加は、V炭化物が鋼表面で局部電極となり腐食ピットを形成し、亀裂破壊の起点となる場合があることから、0.30%以下であることが好ましい。また、過度の添加は、巨大な一次炭化物が晶出して、冷間加工性を劣化させてしまう場合もある。
次に、本発明の高強度ばねの製造方法は、硬さがHRC52以上に調質された上記の高強度ばね用鋼を、熱間成形若しくは冷間成形によりばね形状とし、温間ショットピーニングを施すことによって、最大剪断応力が1176Ma以上の高強度ばねを得ることを特徴とする。
ショットピーニング加工によって、ばねの表面に大きな圧縮残留応力が形成されると、ばねの疲労強度や腐食疲労強度が向上することは広く知られている。ショットピーニングによる残留応力分布の大きさは、材料の変形特性に関係するものであり、例えば、同一引張り強さでも、降伏比(降伏応力/引張り強さ)の小さい材料ほど、ショットピーニングによって得られる圧縮残留応力は大きい。そこで、本発明では、成形されたばね用鋼に対し、温間ショットピーニング(ウォームショットピーニング:WSP)を施している。温間ショットピーニングとは、温間温度域である150℃から350℃においてショットピーニングを行う方法である。これによって、ばね用鋼のショットピーニング時における降伏点が低下して、十分な圧縮残留応力が得られ、ひいてはばねの疲労強度や腐食疲労強度が向上するのである。また、この効果をさらに高めるためには、温間ショットピーニングは、200〜350℃の温度域で行われることが望ましい。
また、通常のばね用鋼ではC量が0.55〜0.65%程度が一般的であるのに対し、上述の通り、本発明の高強度ばね用鋼はそれよりもC量が低いため、降伏比が小さいものとされており、ショットピーニングにより十分な圧縮残留応力を得ることができる。さらには、C量が低く、より大きな歪の導入が得られることから、動的歪時効による表面近傍硬さの向上が達成され、良好な疲労強度向上効果が得られる。
また、ばねが高強度である場合、通常のショットピーニングでは、ショットピーニング(SP)材が割れ易いため、コストの高い高硬度のSP材を用いなければならないという問題があるが、本発明のごとく、温間ショットピーニングを施すことによりこれらの問題も解決される。
以上により、本発明では、十分な圧縮残留応力による良好な耐久性が付与されることから、硬さがHRC52以上に調質されてなるとともに、最大剪断応力が1176MPa以上の高強度ばねが得られる。そして、かかる高強度ばねは、車両用懸架装置等に使用するコイルばね,板ばね,トーションバー,スタビライザ等に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
表1に示す化学組成を有する鋼を溶製して得た鋼塊を分塊圧延し、さらに線材圧延によってφ13mm及びφ20mmの圧延線材とした。線材圧延は鋼片を1100℃に加熱し、圧延終了温度869℃として行った。圧延終了後は空冷とした。
また、C(%)+Mn(%)+Cr(%)の値、Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)の値、Cu(%)+Ni(%)の値は、表2に示している。なお、表中の各々の組成において、本発明で規定する組成範囲を逸脱しているものには、下限を下回る場合は下向矢印(↓)、上限を上回る場合は上向矢印(↑)を付している。
Figure 0004588030
次に、以下の(1)〜(8)の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(1)圧延後硬さ
上記圧延線材の切断面について硬さを測定した。ロックウェルCスケール硬さを30点測定し、平均硬さに標準偏差σ(ばらつき)の6倍を加えたものを「圧延後硬さ」とした。該圧延後硬さの良否判断はHRC35を上限とした。
(2)伸線時破断の有無
上記φ13の圧延線材にボンダ皮膜処理を施し、冷間でφ12mmまで伸線加工して伸線材を得た。該伸線加工の際における、破断発生の有無を評価した。
(3)焼割れ
上記伸線材を900℃以上に加熱後、直ちに水冷により焼入れを行って焼入れ材を得た。該焼入れ材にについて割れ発生の有無を評価した。
(4)焼入れ後硬さ
上記焼入れ材の断面芯部硬さを測定した。ロックウェルCスケール硬さを20点測定し、その平均硬さが所望の硬さ(52HRC以上)を満たしているかを評価した。
(5)介在物数
上記伸線材中における直径10μm以上の酸化物系介在物について100mm2視野当たりの個数を評価した。
(6)疲労強度
上記φ20の圧延線材から試験片を切り出し、900℃以上で焼入れ、焼戻しによって54HRCに調質した疲労試験片を得た。当該試験片を用いて小野式回転曲げを実施して、疲労強度を評価した。
(7)腐食疲労強度
上記焼入れ材を焼戻して、硬さHRC52の焼戻し材を得た。該焼戻し材から採取した試験片に対して、塩水噴霧試験機を用いて、(a)35℃で5%NaCl水溶液を2h噴霧し、(b)相対湿度70%で60℃の環境において4h乾燥させ、(c)相対湿度95%で35℃の環境において2h保持するサイクル(a)〜(c)を9回繰り返した後、応力振幅を700MPaとして両振りねじり疲労試験を行った。破断までの繰返し回数で腐食疲労特性を評価した。なお、破断繰返し数が100000回に達するか否かを良否の判断基準とした。
(8)腐食ピット深さ
また、疲労試験後の腐食部の断面から、腐食ピットの深さを計40点計測し、ピット深さの最大値(最大ピット深さ)を測定した。最大ピット深さが100μm以上か否かを良否の判断基準とした。表3に、腐食ピット深さと破断繰返し数との関係を示す。
Figure 0004588030
Figure 0004588030
以下、表2に示した評価結果について説明する。
本発明が特定する組成範囲を充足する本発明5,6,8,9は、いずれの試験においても、おいても、良好な特性を示すことがわかった。
比較例10〜12については、本発明が特定する範囲よりもC(%)+Mn(%)+Cr(%)値が過剰(比較例10はMn量、比較例11はCr量についても過剰)であり、(1)圧延後硬さがHRC35を上回り、(2)伸線時に破断を生じた。
比較例13〜17については、本発明が特定する範囲よりも、比較例13〜15はC(%)+Mn(%)+Cr(%)値が不足、比較例15〜17はSi(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)+170B(%)値が不足(比較例13はC量、比較例14はCr量、比較例15はMn量、比較例16はSi量についても不足)しており、(4)焼入れ後硬さがHRC52を下回り、強度及び焼入れ性が不足していた。
比較例18,19については、本発明が特定する範囲よりもSi(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)+170B(%)値が過剰であり、焼入れ時において(3)焼割れが生じた。
比較例20〜22については、本発明が特定する範囲よりも、比較例20はAl量が過剰、比較例21はO量が過剰、比較例22はP,S,Al,O量が過剰であり、(5)介在物数が10個を上回り、(6)疲労強度が不足していた。また、(7)腐食疲労強度も不足していた。
比較例23〜29については、本発明が特定する範囲よりも、比較例23はC量が過剰、比較例24はSi量が過剰、比較例25はCr量が過剰、比較例26はCu量が不足、比較例27はNi量が不足、比較例28はCu(%)+Ni(%)値が不足しており、(8)腐食ピット深さが100μmを超え、(7)腐食疲労強度が不足していた。
以上、本発明の高強度ばね用鋼は、圧延材の伸線加工性に優れ、焼入れにおいても割れを生じることがなく、製造性に優れている。また、焼入れ焼戻し材の強度もHRC52以上(τmax=1176MPa以上)の高強度を有しつつ、疲労強度及び腐食疲労強度に優れており、高強度ばねとして適用するための所用の諸特性も有する。
次に、上述の本発明の範囲にあるばね用鋼に対して温間ショットピーニングを施して得られた、優れた疲労強度及び腐食疲労強度、耐へたり性が実現されたコイルばねを実施例として示す。ばねの成形法には冷間成形法と熱間成形法とがあるが、いずれの方法によってもかかる特徴を有するコイルばねが得られた。ここで、実施例Aは冷間成形したばねとし、実施例Bは熱間成形したばねとした。また、温間ショットピーニングの温度条件は250℃とした。比較例としては、従来鋼(SUP7)を冷間成形して得たばねを用いた。
表4は、実施例A,Bに用いた本発明の高強度ばね用鋼、及び比較例に用いた従来鋼(SUP7)の組成を示すものである。
Figure 0004588030
ばねの成形法としては、冷間成形と熱間成形の2通りの方法を用い、それぞれ実施例Aと実施例Bとした。比較例(SUP7)は冷間成形とした。以下に具体的な工程を示す。なお、温間ショットピーニングの温度条件は全て250℃とした。
・冷間成形による方法(実施例A及び比較例)
焼入れ加熱→焼入れ→焼戻し→冷間コイリング→歪み取り焼鈍→温間ショットピーニング→セッチング
・熱間成形による方法(実施例B)
焼入れ加熱→熱間コイリング→焼入れ→焼戻し→温間ショットピーニング→セッチング
以上により得られたばねの形状を示す。
・冷間ばねの形状
線径:φ10.8、コイル平均径:φ108.3、自由高さ:380.5mm、有効巻数:4.69、ばね定数:22.4N/mm
・熱間ばねの形状
線径:φ12.5、コイル平均径:φ110.0、自由高さ:382.0mm、有効巻数:5.41、ばね定数:33.3N/mm
ばねの硬さは52HRCと54HRCとした。これは以下の理由による。ばねの硬さは、成分や焼戻し温度の不可避的な変動のためにある範囲にばらつく。そこで、本発明ではその上下限として52HRCから54HRCの範囲で実験を行った。ここで、腐食の関与しない疲労強度及びへたり性は、ばねの硬さが高いほど優れる。一方、腐食疲労強度はばねの硬さが高いほど低くなる。したがって、1176MPaの設計応力において十分な疲労強度とへたり性さらに腐食疲労強度を達成するためには、より低い硬さであっても、疲労強度とへたり性を満足し、かつより高い硬さであっても腐食疲労強度向上を達成しなければならない。そこで、ここでは疲労強度とへたり性では本発明のばねの硬さは52HRCとし、従来鋼SUP7の49HRCと54HRCとの比較をした。さらに、腐食疲労強度に関しては従来鋼SUP7の51HRCとの比較とした。
(9)疲労強度
疲労強度は、上記得られたばねを平均応力τm=735MPaで各応力振幅で加振したときの折損に至るまでの繰り返し回数で評価した。表5に試験結果を示す。
Figure 0004588030
表5によると、比較例SUP7の49HRCと54HRCとの疲労強度の比較においては、全ての応力振幅において硬さの高い54HRCの疲労寿命の方が49HRCの寿命よりも長いことがわかる。また、実施例A及び実施例Bの硬さは52HRCと比較例SUP7のHRC54よりも低いにもかかわらず、実施例A,Bは全ての応力振幅において、比較SUP7の54HRCよりも長寿命である。また、最大せん断応力1176MPaとなる条件(平均応力735MPa+応力振幅441MPaの条件)において、実施例A及び実施例Bはいずれも20万回以上の疲労強度を示し、軽量化を達成したばねであることがわかる。また、実施例同士の比較においては、より添加元素の多い実施例Bの方がより実施例Aより長寿命を示している。
(10)へたり性
へたり性の評価は、締め付け試験により行った。
締め付け試験とは以下の手順によって行われる。(a)コイルばねに所定のせん断応力、たとえば1176MPa、が生じるように荷重試験機によってばねに荷重P1を負荷し対応する高さHまでばねをたわませる。この状態で治具によってばねの高さを拘束する。(b)この状態のばねを所定の温度で所定の時間に加温し、本試験では80℃で96時間、ばねにクリープ変形を生じさせる。(c)クリープ変形を生じさせたばねは、試験時間終了後治具から開放され、再度先の高さHまでたわみを与え、そのときの荷重P2を読み取る。(d)最初の負荷荷重と試験終了後の荷重の差△Pから下記(1)式によって残留せん断歪みγを計算する。ここで、Dはコイル平均径、dは線径、Gは横弾性係数である。
γ=8D/πGd3×(P1−P2)・・・(1)式
この残留せん断歪みγは、ばねのへたり性を表す。
表6に、実施例と比較例の締め付け試験によるへたり性の比較を示す。
Figure 0004588030
表6によると、硬さが52HRCの実施例Aは、硬さの低い比較例(SUP7)の49HRCよりもはるかに優れたへたり性を示している。さらに、実施例Aより硬い54HRCのSUP7と比較しても全ての締め付け応力においてほぼ同等のへたり性を示している。さらに、硬さ52HRCの実施例Bにおいては硬さの高い54HRCのSUP7と比較しても優れたへたり性を示している。
(11)腐食疲労強度
腐食疲労試験は以下の手順で行った。(a)試験に供するコイルばねを35℃の5%NaClの塩水噴霧を0.5時間行う。(b)ばねを濡れた状態で室温において所定の試験応力、例えば735±490MPa、において3000回の加振を行う、30分。(c)加振した後のばねを26℃で95%の湿潤雰囲気の恒温恒湿槽中に23時間放置する。この手順をばねが折損するまで繰り返す。表7に試験結果を示す。
Figure 0004588030
表7によると、比較例SUP7は硬さ51HRCであり、加振条件として735±395MPaである。耐久回数は59000回である。これに対し、実施例Aは硬さ54HRCと高く、さらに試験応力の735±490MPaと厳しいにもかかわらず耐久回数は60000回と同等以上である。さらに、実施例Bは硬さ54HRC,試験条件735±490MPaの条件において耐久回数は74000回と優れた腐食疲労強度が得られた。

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.36〜0.48%,Si:1.80〜2.80%,Mn:0.20〜1.40%,P:0.015%以下,S:0.010%以下,Cu:0.10〜0.50%,Ni:0.10〜2.00%,Cr:0.58〜1.20%,Ti:0.020〜0.070%,s−Al:0.005〜0.040%,N:0.002〜0.012%,O:0.002%以下を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなるとともに、
    下記(1),(2),(3)式を満たし、且つ、直径10μm以上の介在物が100mm視野当たり10個以下であることを特徴とする高強度ばね用鋼。
    1.2%≦C(%)+Mn(%)+Cr(%)≦2.0% ・・・(1)式
    1.4%≦Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)≦2.4% ・・・(2)式
    0.4%≦Cu(%)+Ni(%) ・・・(3)式
  2. 質量%で、C:0.36〜0.48%,Si:1.80〜2.80%,Mn:0.20〜1.40%,P:0.015%以下,S:0.010%以下,Cu:0.10〜0.50%,Ni:0.10〜2.00%,Cr:0.58〜1.20%,s−Al:0.005〜0.040%,N:0.002〜0.012%,O:0.002%以下を含有し、
    さらに、Ti:0.020〜0.070%,Nb:0.020〜0.050%,B:0.0005〜0.0030%のうちのいずれか1種または2種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなるとともに、
    下記(1),(2)´,(3)式を満たし、且つ、直径10μm以上の介在物が100mm視野当たり10個以下であることを特徴とする高強度ばね用鋼。
    1.2%≦C(%)+Mn(%)+Cr(%)≦2.0% ・・・(1)式
    1.4%≦Si(%)/3+Cr(%)/2+Mn(%)+170B(%)≦2.4% ・・・(2)´式
    0.4%≦Cu(%)+Ni(%) ・・・(3)式
  3. 鋼成分としてさらに、Mo:0.01〜0.50%,V:0.05〜0.30%のうちのいずれか1種または2種を含有することを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の高強度ばね用鋼。
  4. 硬さがHRC52以上に調質された請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の高強度ばね用鋼を、熱間成形若しくは冷間成形によりばね形状とし、温間ショットピーニングを施すことによって、最大剪断応力が1176Ma以上の高強度ばねを得ることを特徴とする高強度ばねの製造方法。
  5. 前記温間ショットピーニングは、200〜350℃の温度域で行われることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の高強度ばねの製造方法。
  6. 請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の高強度ばね用鋼を用いた高強度ばねであって、硬さがHRC52以上に調質されてなるとともに、最大剪断応力が1176Ma以上であることを特徴とする高強度ばね。
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