JP4584019B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、モータの駆動力をギアを介して駆動綱車に伝達するギア式巻上機を備えたエレベータの制御装置に関するものである。
従来のエレベータの制御装置には、かごの重量をかご負荷として計測するかご負荷検出手段と、次回停止階を設定する次回停止階設定手段とを備え、かご負荷検出手段により得られるかご負荷と次回停止階設定手段により得られるかごの移動距離とに応じて、巻上機のモータの許容され得る駆動範囲内でかごの最高速度や加速度を変更することにより、かごの運転時間を短縮してエレベータの運行効率を向上させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−238037号公報
特許文献1記載のエレベータの制御装置では、登録された次回停止階にかごが最短時間で到着することができるように、巻上機のモータの許容され得る駆動範囲内で、かごの最高速度及び加速度の設定が行われていた。しかし、モータの駆動力をギアを介して駆動綱車に伝達するギア式巻上機がエレベータに備えられている場合、ギアの特性によっては、特に制動運転時にモータ特性の範囲内の制御であっても所望の速度や加速度を得ることができないという問題が発生していた。また、モータの特性のみに基づいた運転制御を継続することにより、ギア式巻上機のギアに過度な負担が作用して逆に運転効率が悪化したり、ギア式巻上機の寿命が低下したりするという問題も生じていた。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、モータの駆動力をギアを介して駆動綱車に伝達するギア式巻上機を備えたエレベータにおいて、モータ特性及びギア特性に応じてかごの最適な運転制御を行うことができるエレベータの制御装置を提供することである。
この発明に係るエレベータの制御装置は、モータの駆動力をギアを介して駆動綱車に伝達するギア式巻上機と、エレベータ昇降路内を昇降するかご及び釣合い重りと、駆動綱車に巻き掛けられるとともに、かご及び釣合い重りを釣瓶式に懸吊する主索とを備えたエレベータの制御装置において、かごに作用する負荷を検出するかご負荷検出手段と、かごの運転方向を検出する運転方向検出手段と、ギア式巻上機のギアの温度を検出して、ギアの温度が所定値を超えたか否かを判定するギア温度判定手段と、かご負荷検出手段及び運転方向検出手段の検出結果並びにギア温度判定手段の判定結果に基づいて、力行運転時はモータ特性に応じたかごの上限速度を決定し、制動運転時はギア式巻上機のギア特性に応じたかごの上限速度を決定する速度決定手段とを備え、速度決定手段は、ギア温度判定手段によりギア式巻上機のギアの温度が所定値を超えたと判定された場合に、制動運転時のかごの上限速度を、制動運転時にギア温度判定手段によりギア式巻上機のギアの温度が所定値を超えていないと判定された場合におけるかごの上限速度以下に抑えるものである。

この発明によれば、モータの駆動力をギアを介して駆動綱車に伝達するギア式巻上機を備えたエレベータにおいてモータ特性及びギア特性に応じかごの最適な運転制御を行うことができるようになる

この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置の構成図である。図1において、1はエレベータ昇降路内を昇降するかご、2はかご1とは逆方向にエレベータ昇降路内を昇降する釣合い重りであり、釣合い重り2全体の重量は、かご1に定員の半分の乗客が乗車した状態、即ち、定格荷重の半分の荷重がかご1に作用した状態でかご1全体の重量とほぼ等しくなるように予め調整されている。また、3はかご1及び釣合い重り2に連結されてかご1及び釣合い重り2を釣瓶式に懸吊する主索、4は外周面に形成された綱溝に主索3が巻き掛けられることにより、その回動に連動してかご1及び釣合い重り2を昇降させるギア式巻上機の駆動綱車、5はインバータ6により電力が供給されて駆動されるモータ、7はモータ5の駆動力を駆動綱車4に伝達するウォームギア等で構成されるギア式巻上機のギアである。即ち、エレベータに備えられたギア式巻上機は、モータ5の駆動力をギア7を介して駆動綱車4に伝達するように構成されている。
また、8はかご1の運転方向を検出する運転方向検出手段、9はかご1の床部等に設けられ、かご1内の積載荷重等からかご1に作用する負荷を検出するかご負荷検出手段、10は運転方向検出手段8の検出結果及びかご負荷検出手段9の検出結果に基づいて、モータ5に作用する負荷を演算するモータ負荷演算手段である。なお、モータ負荷演算手段10は、かご負荷検出手段9から入力されるかご1の積載荷重情報と予め登録されているかご1の定格荷重情報とに基づいてかご1の負荷比率を演算し、この負荷比率と運転方向検出手段8から入力される運転方向情報とに基づいて、モータ5に作用する負荷を演算する。ここで、上記負荷比率とは、かご1に作用する積載荷重の定格荷重に対する割合をいい、かご1に何も積載されていない状態を0%、かご1に定格荷重が作用している状態を100%としたものである。
また、11はモータ負荷演算手段10から入力されるモータ負荷情報に基づいて、力行運転時はモータ5の特性に応じたかご1の上限速度を決定し、制動運転時はギア式巻上機のギア7の特性に応じたかご1の上限速度を決定する速度決定手段である。ここで、上記力行運転とは、電源から供給されるエネルギーが電源側からインバータ6及びモータ5等を介してかご1側に供給される場合をいい、具体的には、かご1の重量が釣合い重り2の重量よりも重い場合におけるかご1の上昇運転、及び、かご1の重量が釣合い重り2の重量よりも軽い場合におけるかご1の下降運転が該当する。また、上記制動運転とは、かご1の昇降により発生するエネルギーがかご1側からモータ5及びインバータ6等を介して電源側に供給される場合をいい、具体的には、かご1の重量が釣合い重り2の重量よりも重い場合におけるかご1の下降運転、及び、かご1の重量が釣合い重り2の重量よりも軽い場合におけるかご1の上昇運転が該当する。
図2はこの発明の実施の形態1における上記速度決定手段11の動作を説明するための図である。図2において、力行運転時のかご1の上限速度はモータ5の特性、例えば、モータ5の電気的に許容され得る駆動範囲に基づいて、また、制動運転時のかご1の上限速度はギア式巻上機のギア7の特性、例えば、ギア7の熱的に許容され得る動作範囲に基づいて設定されている。なお、図2においては、かご1に定格荷重が作用した場合のかご1の上限速度が、力行運転時及び制動運転時共、60m/minに設定されている場合が示されている。かかるかご1の上限速度の設定に関しては後述する。
例えば、モータ負荷演算手段10から入力されるかご1の負荷比率が80%、運転方向情報が上昇運転(UP)である場合、即ち、負荷比率80%の力行運転の場合(負荷比率50%の時にバランス状態とする)には、速度決定手段11によりかご1の上限速度は75m/minと決定されて、かご1の速度情報として出力される。また、モータ負荷演算手段10から入力されるかご1の負荷比率が95%、運転方向情報が下降運転(DN)である場合、即ち、負荷比率95%の制動運転の場合には、かご1の上限速度は60m/minと決定されて、かご1の速度情報として出力される。
また、図1における12は速度決定手段11から入力されるかご1の速度情報等に基づいて、インバータ6を制御するための速度パターンを発生させる速度パターン発生手段である。なお、この速度パターン発生手段12の構成は、速度決定手段11から入力される速度情報毎に適切な速度パターンを発生させることができれば如何なるものでも構わない。例えば、速度決定手段11から入力される速度情報、モータ負荷演算手段10から入力される負荷比率情報、図示しない行先階登録装置から入力される行先階情報、並びに、かご1の現在位置を示すかご位置情報等に基づいてかご1の加速度及び最高昇降速度を決定し、かご1が登録された行先階に最短時間で到着するように速度パターンを作成するものでも良い。
なお、図3は、図2に示すかご1の上限速度に基づいて作成される速度パターンの一例を示したものである。図3において、P1からP3は、同一経路を昇降する際に作成される負荷比率別の速度パターンである。なお、図3に示す速度パターンP1からP3では、図示簡略化のため、加速度及び減速度が一定値に設定されている。
次に、上記速度決定手段11に設定されるかご1の上減速度について詳細に説明する。
図1において、かご1の速度をV、かご1の重量をM、釣合い重り2の重量をmとすると、かご1の昇降に伴うエネルギーPmは、以下の式により算出される。(以下の計算式では係数を省略する。)
(数1)
Pm=V・(M−m)
力行運転時、かご1には、電源側からPmのエネルギーが供給される。なお、電源からインバータ6までの電線、インバータ6、モータ5及びギア7等では、かご1に供給されるエネルギーPmに比例するエネルギー損失が発生する。ここで、かご1の積載荷重が減少してかご1の重量Mが定格荷重作用時の重量MからM´に減少した場合、かご1の速度Vが定格速度Vのままであれば、上記Pmの値は当然に小さくなる。即ち、上記電線、インバータ6、モータ5及びギア7等に供給されるエネルギーも減少する。このため、モータ5等の各電気装置の電気的性能、即ち、動作能力に余裕が生じることとなり、かご1の速度Vを、上記Pmの値が定格荷重作用時のかご1の重量M及び定格速度Vの際に算出される値と同等になるまで上げることが可能となる。この時のかご1の速度をV´とすると、以下の式が成立する。
(数2)
Pm=V・(M−m)=V´・(M´−m)
なお、図4は上式の関係を示したものであり、力行運転時のモータ5の電気的特性に応じたかご1の上限速度を示している。
また、制動運転時、エネルギーはかご1側からギア7及びモータ5、インバータ6等を経由して電源側に供給されるが、ギア7、モータ5、インバータ6等では、力行運転の際と同様にエネルギー損失が発生する。なお、ギア7で発生するエネルギー損失は、モータ5等の電気装置で発生するエネルギー損失と比較して大きく、特にギア7がウォームギアで構成される場合にはこの傾向は顕著なものとなる。このため、力行運転時に電源側から供給されるエネルギーと同量のエネルギーが制動運転時にかご1側で発生しても、モータ5等の電気装置に供給されるエネルギーは、エネルギー損失の大きいギア7を経由する分、力行運転時よりも制動運転時の方が小さくなる。即ち、制動運転時では、かご1に定格荷重が作用した場合でも、モータ5等の電気装置には電気的動作能力に余裕が生じることとなる。したがって、モータ5等の電気装置だけに着目すると、かご1に定格荷重が作用している場合の制動運転時においても、かご1の速度を上げることは可能である。
一方、制動運転時にギア7で発生するエネルギー損失は、力行運転時にギア7で発生するエネルギー損失とほぼ同等の値を示す。例えば、ギア比が67:1であるギア7について計算すると、かご1側のエネルギーをPmとした場合、力行運転時のギア7のエネルギー損失Lm、及び、制動運転時のギア7のエネルギー損失Lbは、それぞれ以下の式により算出される。
(数3)
Lm=Pm/η−Pm・(1−η)/η
Lb=Pm−γPm=Pm・(1−γ)
ここで、ηは力行運転時のギア7の効率(力行時効率)、γは制動運転時のギア7の効率(制動時効率)を示している。なお、上記力行時効率ηと制動時効率γとに関しては、ギア比67:1の場合に、η=0.63に対してγ=0.39というデータがある。そこで、上記値を式2に代入すると、力行運転時のエネルギー損失Lm=0.59Pmに対し、制動運転時のエネルギー損失Lb=0.61Pmという結果を得る。
このように、ギア7で発生するエネルギー損失は力行運転時と制動運転時とでほぼ同等の値を示すため、エネルギー損失に伴う発熱も力行運転時と制動運転時とでほぼ同等に発生する。通常、ギア7の動作能力は、ギア7を構成する各歯車の機械的強度よりもその温度特性により制限される。したがって、制動運転時では、モータ5等の電気装置の電気的な動作能力に余裕が生じていても、ギア7の動作能力がエネルギー損失に伴う発熱によって制限されることにより、ギア7の動作能力以上にかご1の速度を上げることはできない。
なお、制動運転時にかご1の積載荷重が減少してかご1の重量Mが定格荷重作用時の重量MからM´に減少した場合には、かご1の速度Vが定格速度Vのままであれば、ギア7で発生する発熱量は当然に小さくなり、かご1の速度Vを、上記Pmの値が定格荷重作用時のかご1の重量M及び定格速度Vの際に算出される値と同等になるまで上げることが可能となる。この時のかご1の速度をV´とすると、以下の式が成立する。
(数4)
Pm=V・(M−m)=V´・(M´−m)
図5は上式の関係を示したものであり、制動運転時のギア7の温度特性に応じたかご1の上限速度を示している。
図4及び図5では、モータ5の特性及びギア7の特性に応じたかご1の上限速度は、かご1の重量Mと釣合い重り2の重量mとが等しいバランス状態(M=m)で無制限に大きくすることができるように示されているが、実際の運転では、安全装置等の他の制約により所定の上限速度が存在する。図6は上記安全装置等の制約も考慮した力行運転時及び制動運転時のかご1の上限速度を示す図である。図6において、力行運転時、電気装置、その中でも特にモータ5の電気的特性に基づく上限速度は、ギア7の熱的特性に基づく上限速度よりも低い。このため、速度決定手段11に設定されるかご1の上限速度は、主にモータ5の電気的特性により決定される。なお、力行運転時においてもM=mのバランス状態近傍では、安全装置等の制約に基づいて上限速度が決定される。一方、制動運転時、ギア7の熱的特性に基づく上限速度は、モータ5の電気的特性に基づく上限速度よりも大幅に低い。このため、速度決定手段11に設定されるかご1の上限速度は、主にギア7の熱的特性により決定される。なお、制動運転時においてもM=mのバランス状態近傍では、安全装置等の制約に基づいて上限速度が決定される。
この発明の実施の形態1によれば、速度パターンを形成する際のかご1の上限速度を、力行運転時にはモータ5の特性に応じて、また、制動運転時にはギア7の特性に応じてそれぞれ決定しているため、かご1の最適な運転制御を行い、エレベータの運転効率を向上させることが可能となる。即ち、エレベータの運転中にギア7に過度な負担が作用して運転効率が悪化したり、ギア7に発生する過度な熱によりギア式巻上機の寿命が低下したりすることを防止することが可能となる。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2におけるエレベータの制御装置の構成図である。図7において、13はギア式巻上機のギア7の温度を検出するギア温度検出手段、14はギア温度検出手段13により検出されたギア7の温度が所定値を超えたか否かを判定するギア温度判定手段である。なお、上記ギア温度検出手段13は、ギア7の温度を直接検出するものであっても、ギア7に使用されるギアオイル等の温度に基づいて間接的にギア7の温度を検出するものであっても良い。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、上記構成を有するエレベータの制御装置の動作について説明する。
実施の形態1と同様に、モータ負荷演算手段10は、運転方向検出手段8の検出結果及びかご負荷検出手段9の検出結果に基づいて、モータ5に作用する負荷を検出する。また、速度決定手段11は、モータ負荷演算手段10から入力されるモータ負荷情報、及び、ギア温度判定手段14の判定結果に基づいて、力行運転時はモータ5の特性に応じたかご1の上限速度を決定し、制動運転時はギア式巻上機のギア7の特性に応じたかご1の上限速度を決定する。
図8はこの発明の実施の形態2における上記速度決定手段11の動作を説明するための図である。図8において、力行運転時のかご1の上限速度は、実施の形態1と同様に、モータ負荷演算手段10の演算結果に基づいてモータ5の特性に応じて設定されている。一方、制動運転時のかご1の上限速度は、ギア温度判定手段14の判定手段及びモータ負荷演算手段10の演算結果に基づいてギア7の特性に応じて設定されている。即ち、制動運転時にギア温度判定手段14によりギア式巻上機のギア7の温度が所定値を超えていないと判定された場合には、実施の形態1と同様に、速度決定手段11は、ギア7の熱的に許容され得る動作範囲に基づいて設定されたかご1の上限速度を決定する。
これに対し、制動運転時にギア温度判定手段14によりギア式巻上機のギア7の温度が所定値を超えていると判定された場合には、速度決定手段11は、ギア温度判定手段14によりギア巻上機のギア7の温度が所定値を超えていないと判定された場合におけるかご1の上限速度以下に抑えた上限速度を決定する。即ち、制動運転時にギア7の温度が所定値を超えた場合には、かご1の上限速度を通常運転時の上限速度よりも抑えることにより、ギア7に発生する熱を抑制して、エレベータ運転効率の悪化及びギア式巻上機の寿命低下を未然に防止するように構成されている。なお、その他は、実施の形態1と同様の動作及び効果を奏する。
この発明の実施の形態1におけるエレベータの制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態1における速度決定手段の動作を説明するための図である。 この発明の実施の形態1におけるかごの速度パターンを示す図である。 力行運転における電気装置に起因するかごの上限速度を示す図である。 制動運転におけるギアの熱特性に起因するかごの上限速度を示す図である。 力行運転及び制動運転におけるかごの上限速度を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるエレベータの制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態2におけるかごの速度を示す図である。
符号の説明
1 かご
2 釣合い重り
3 主索
4 駆動綱車
5 モータ
6 インバータ
7 ギア
8 運転方向検出手段
9 かご負荷検出手段
10 モータ負荷演算手段
11 速度決定手段
12 速度パターン発生手段
13 ギア温度検出手段
14 ギア温度判定手段

Claims (5)

  1. モータの駆動力をギアを介して駆動綱車に伝達するギア式巻上機と、
    エレベータ昇降路内を昇降するかご及び釣合い重りと、
    前記駆動綱車に巻き掛けられるとともに、前記かご及び前記釣合い重りを釣瓶式に懸吊する主索と
    を備えたエレベータの制御装置において、
    前記かごに作用する負荷を検出するかご負荷検出手段と、
    前記かごの運転方向を検出する運転方向検出手段と、
    前記ギア式巻上機の前記ギアの温度を検出して、前記ギアの温度が所定値を超えたか否かを判定するギア温度判定手段と、
    前記かご負荷検出手段及び前記運転方向検出手段の検出結果並びに前記ギア温度判定手段の判定結果に基づいて、力行運転時は前記モータ特性に応じた前記かごの上限速度を決定し、制動運転時は前記ギア式巻上機の前記ギア特性に応じた前記かごの上限速度を決定する速度決定手段と
    を備え
    前記速度決定手段は、前記ギア温度判定手段により前記ギア式巻上機の前記ギアの温度が所定値を超えたと判定された場合に、制動運転時の前記かごの上限速度を、制動運転時に前記ギア温度判定手段により前記ギア式巻上機の前記ギアの温度が所定値を超えていないと判定された場合における前記かごの上限速度以下に抑えることを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. 速度決定手段は、力行運転時は、かご負荷検出手段及び運転方向検出手段の検出結果に基づいてモータ特性に応じたかごの上限速度を決定し、制動運転時は、前記かご負荷検出手段及び前記運転方向検出手段の検出結果並びにギア温度判定手段の判定結果に基づいて、ギア式巻上機のギア特性に応じた前記かごの上限速度を決定することを特徴とする請求項に記載のエレベータの制御装置。
  3. ギア温度判定手段は、ギア式巻上機のギアに使用されるギアオイルの温度に基づいて前記ギアの温度を検出することを特徴とする請求項1又は請求項に記載のエレベータの制御装置。
  4. 速度決定手段により決定される制動運転時の上限速度は、ギア式巻上機のギアの温度特性に基づいて設定されたことを特徴とする請求項1から請求項の何れかに記載のエレベータの制御装置。
  5. ギア式巻上機のギアは、ウォームギアで構成されたことを特徴とする請求項1から請求項の何れかに記載のエレベータの制御装置。
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