JP4581214B2 - 車両用ステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者の運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの軸方向位置を調整できるテレスコピック式、又は、このテレスコピック式に、ステアリングホイールの傾斜角度を調整できるチルト式を併有したチルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ステアリング装置には、運転者の運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの傾斜角度を調整できると共に、ステアリングホイールの軸方向位置を調整できるチルト・テレスコピック式のステアリング装置がある。
【0003】
例えば、特開平11−278283号公報に開示したチルト・テレスコピック式のステアリング装置では、ロアー側のアウターコラムに、アッパー側のインナーコラムが摺動自在に挿入して嵌合してある。このアッパー側のインナーコラムには、テレスコ調整用溝を有するディスタンスブラケットが取り付けてあり、このディスタンスブラケットは、チルト調整用溝を有する車体側ブラケットの内側に圧接されるように構成してある。テレスコ調整用溝及びチルト調整用溝には、締付ボルトが通挿してあり、この締付ボルトの一端には、操作レバーが取り付けてある。
【0004】
これにより、操作レバーを揺動すると、締付ボルトが軸方向に移動して、車体側ブラケットとディスタンスブラケットの圧接を解除し、締付ボルトをチルト調整用溝に沿って上下方向に移動して、アッパー側のインナーコラムの傾斜角度を調整できると共に、締付ボルトをテレスコ調整用溝に沿って軸方向に移動して、アッパー側のインナーコラムの軸方向位置を調整することができる。
【0005】
チルトおよびテレスコピック調整後には、操作レバーを逆方向に揺動すると、締付ボルトが軸方向に移動して、車体側ブラケットをディスタンスブラケットに押圧接触させ、これにより、アッパー側のインナーコラムをチルトおよびテレスコピック調整後の状態で締め付けることができる。また、このように、一つの操作レバーの揺動により、チルト調整とテレスコピック調整との両方を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示したチルト・テレスコピック式のステアリング装置では、ロアー側のアウターコラムに、アッパー側のインナーコラムを摺動自在に嵌合し、両コラムの剛性を高くしている。
【0007】
しかしながら、アッパー側のインナーコラムは、ロアー側のアウターコラムに対して必ずしも直接的にクランプしていないため、ステアリングホイールに曲げ荷重が作用した場合(即ち、ステアリングホイールが上下方向にこじられた場合)、アッパー側のインナーコラムは、若干揺動するように動くことがあり、両コラムの剛性は、必ずしも高いとはいえなかった。
【0008】
なお、アッパー側のインナーコラムに設けたディスタンスブラケットに、複数枚の補強板を設けて、剛性を高くすることも考えられるが、部品点数の増加から、製造コストの高騰を招くといった虞れがある。
【0009】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、ステアリングコラムの剛性を著しく高くしたチルトおよび/もしくはテレスコピック位置が調整自在な車両用ステアリング装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る車両用ステアリング装置は、
ステアリングシャフトの一方の端部側を回転自在に支持するインナーコラムと、
前記ステアリングシャフトの他方の端部側を回転自在に支持すると共に、前記インナーコラムに摺動自在に嵌合したアウターコラムと、
該アウターコラムの両側に軸方向に延び一対の対向する側板部を備え、車体に支持されるアッパーブラケットと、
前記アウターコラムの下部を車体に支持するロアーブラケットと、
前記アウターコラムに一体に形成され、前記インナーコラムを包持する包持面をそれぞれ備え、周方向端部が互いに対向して軸方向隙間を形成し且つ前記アッパーブラケットの前記側板部にそれぞれ挟持される一対のクランプ部材と、
これら一対のクランプ部材の前記軸方向隙間に介装され、前記インナーコラムに形成した軸方向長孔に係合して前記アウターコラムと前記インナーコラムとの相対的回転を防止するストッパー部材と、
前記ストッパー部材と交差する方向で前記側板部と前記一対のクランプ部材と前記ストッパー部材とを貫通する締付ボルトを含み、該締付ボルトにより前記一対の側板部を介して前記一対のクランプ部材を互いに近接するように移動させて、前記インナーコラムをこれら一対のクランプ部材により締め付け包持するための締付手段と、を具備し、
前記締付手段の締め付けを解除してステアリングシャフトを軸方向に移動して、ステアリングシャフトのテレスコピック位置が調整自在であることを特徴とする。
【0011】
上記の目的を達成するための請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ステアリング装置において、
前記ロアーブラケットは前記アッパーブラケットの下部をチルト回動自在に支持しており、
前記側板部には前記アッパーブラケットのチルト位置調整のため前記締付ボルトの移動を許すため前記締付ボルトが貫通するチルト調整用溝が形成されており、
前記締付手段の締め付け解除の際ステアリングシャフトのチルト位置が調整自在であることを特徴とする。
【0012】
上記の目的を達成するための請求項3に記載の発明に係る車両用ステアリング装置は、
ステアリングシャフトの一方の端部側を回転自在に支持するインナーコラムと、
前記ステアリングシャフトの他方の端部側を回転自在に支持すると共に前記インナーコラムに摺動自在に嵌合したアウターコラムと、
該アウターコラムの両側に軸方向に延び一対の対向する側板部を備え、車体に支持されるアッパーブラケットと、
前記アウターコラムの下部を車体にチルト回動自在に支持するロアーブラケットと、
前記アウターコラムに一体に形成され、前記インナーコラムを包持する包持面をそれぞれ備え、周方向端部が互いに対向して軸方向隙間を形成し且つ前記アッパーブラケットの前記側板部にそれぞれ挟持される一対のクランプ部材と、
これら一対のクランプ部材の前記軸方向隙間に介装され、前記インナーコラムに形成した孔に係合して前記アウターコラムと前記インナーコラムとの相対的回転を防止するストッパー部材と、
前記ストッパー部材と交差する方向で前記側板部に形成されたチルト調整用溝と前記一対のクランプ部材と前記ストッパー部材とを貫通する締付ボルトを含み、該締付ボルトにより前記一対の側板部を介して前記一対のクランプ部材を互いに近接するように移動させて、前記インナーコラムをこれら一対のクランプ部材により締め付け包持するための締付手段と、を具備し、
前記締付手段の締め付けを解除してステアリングシャフトのチルト位置が調整自在であることを特徴とする。
【0013】
このように、本願各請求項に記載の発明に係る車両用ステアリング装置においては、アウターコラムに一体の、一対のクランプ部材がインナーコラムを包持するように設けてあり、しかも、締付手段により、これら一対のクランプ部材を互いに近接するように移動させて、インナーコラムをこれら一対のクランプ部材により包持してクランプするように構成している。したがって、このようにインナーコラムをアウターコラムにより直接的にクランプするように構成していることから、ステアリングホイールに曲げ荷重が作用した場合(即ち、ステアリングホイールが上下方向にこじられた場合)であっても、インナーコラムは、若干揺動するように動くことがなく、両コラムの剛性を著しく高くすることができる。
【0014】
また、本発明によれば、インナーコラムに形成した軸方向長孔に、一対のクランプ部材の隙間に介装したストッパー部材が係合してあるため、このストッパー部材は、回転方向(周方向)に対するストッパーとして働き、両コラムは、回転方向に対しては、摩擦のみによる保持だけでなく、機械的に保持していることになる。したがって、ステアリングホイールに非常に大きなトルクがかけられた場合であっても、アウターコラムとインナーコラムが相対的に回転することがない。
【0015】
さらに、テレスコピック摺動時、ストッパー部材がインナーコラムの軸方向長孔内を移動することができ、ストッパー部材が軸方向長孔の端部に当接すると、テレスコピック摺動するインナーコラムのための軸方向に対するストッパーとして働くことができる。
【0016】
さらに、本発明では、ストッパーを設けるために、金型が複雑になるといったこと、及びネジ山を後工程で加工するといったことが必要なく、しかも、ストッパーの構成も極めて簡易であり、製造コストの低減を図ることができる。
【0017】
さらに、締付手段として、一対のクランプ部材を貫通した締付ボルト(チルトボルト)を用いた場合、ストッパー部材にも締付ボルトが貫通する構成にすると、ストッパー部材の脱落の虞れを無くすことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るチルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係るチルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置の平面図である。図2は、図1に示したステアリング装置の縦断面図である。図3は、図2のステアリング装置の要部を拡大して示す拡大縦断面図である。図4は、図2のA−A線に沿った横断面図である。図5は、図2のB−B線に沿った横断面図である。
【0020】
図1および図2に示すように、ステアリングシャフトは、車両後方側端部でステアリングホイール(図示なし)を固設支持するアッパーシャフト1と、これにスプライン嵌合したロアーシャフト2とから伸縮自在に構成してあり、ステアリングコラムは、アッパーシャフト1を上端部で玉軸受31を介して回転自在に支持するアッパー側のインナーコラム3と、ロアーシャフト2を下端部で玉軸受33を介して回転自在に支持すると共にアッパー側のインナーコラム3に嵌合したロアー側のアウターコラム4とから摺動自在に構成してある。アッパーシャフト1には該アッパーシャフトがインナーコラム3内に押し込まれることがないように押し込み防止用のCーリング35が設けてあり、またロアシャフト2にも該ロアシャフト2がアウターコラム4内に押し込まれることのないようにするためのCーリング37が設けてある。
【0021】
このロアー側のアウターコラム4の周囲には、図4にも示すように、チルト調整用溝5を有するブラケット6が設けてある。ブラケット6は車両後方側に車体に接続されるフランジ部6a有し全体として下向きに逆U字形状をしており、対向側板部6b、6cを一体に形成している。
【0022】
図5に示すように、車体側ブラケット6のロアー側には、別体のロアーブラケット7が車体側ブラケット6を包持するように設けてある。ロアーブラケット7は車体に連結される上板部7aとブラケット6の対向側板部6b、6cを接触挟持する下向きの対向側板部7b、7cを形成している。ブラケット6の対向側板部6b、6cの内側に両側端が接触するように、筒状部8がアウターコラム4の前方端に一体的に形成してある。これらロアーブラケット7の対向側板部7b、7c、ブラケット6の対向側板部6b、6c、および筒状部8には、スペーサ筒9を介して、チルト中心ボルト10aが通挿してあり、ナット10bにより締め付けられている。これにより、ロアー側のアウターコラム4は、このチルト中心ボルト10aを中心として傾動できるようになっている。なお、図2に示すように、ロアーブラケット7には、二次衝突のコラプス時にチルト中心ボルト10aが離脱するための離脱用オープンスリット7dが形成してある。
【0023】
図1乃至図3に示すように、ロアー側のアウターコラム4は、アッパーシャフト1とロアーシャフト2との嵌合部をほぼ覆う位置まで後方に延びており、さらにこの嵌合部よりも後方側にはある長さ範囲にわたりアウタージャケット部4aを一体に有している。
【0024】
図4に示すように、アウタージャケット部4aには、上方部中央に軸方向のすり割りLが形成してあり、アッパー側のインナーコラム3を包持してクランプするための一対のクランプ部材12a,12bを形成している。
【0025】
クランプ部材12a、12bは、それぞれインナーコラム3の外周面に適合する形状の内周面と車体側ブラケット6の内側に接触する外側面とを有している。
尚、クランプ部材12a、12bの内周面はインナーコラム3の外周面に円周方向180度以上に亘り接触することが望ましい。また、円周方向少なくとも3方向から接触するようにしても良い。
【0026】
さて、本実施の形態では、一対のクランプ部材12a,12bの隙間L(すり割り)には、ストッパー部材11が介装してある。図3及び図4に示すように、このストッパー部材11は、クランプ部材12a,12bに夫々形成した肩部12c,12dに載置される頭部11aと、インナーコラム3に形成した軸方向長孔3aに係合する下端の軸部11bとから一体的に構成してある。また、このストッパー部材11及びクランプ部材12a,12bには、締付ボルト13(チルトボルト)が通挿してある。この締付ボルト13のネジ部には、締付ナット14およびロックナット15が螺合してある。
【0027】
このように、インナーコラム3の軸方向長孔3aに、一対のクランプ部材12a,12bの隙間Lに介装したストッパー部材11の軸部11bが係合してあるため、このストッパー部材11は、回転方向(周方向)に対するストッパーとして働き、両コラム3,4は、回転方向に対しては、摩擦のみによる保持だけでなく、機械的に保持していることになる。したがって、ステアリングホイール(図示略)に非常に大きなトルクがかけられた場合であっても、アウターコラム4とインナーコラム3が相対的に回転することがない。
【0028】
さらに、テレスコピック摺動時、ストッパー部材11の軸部11bがインナーコラム3の軸方向長孔3a内を移動することができ、ストッパー部材11の軸部11bが軸方向長孔3aの端部に当接すると、テレスコピック摺動するインナーコラム3のための軸方向に対するストッパーとして働くことができる。
【0029】
さらに、本実施の形態では、ストッパーを設けるために、金型が複雑になるといったこと、及びネジ山を後工程で加工するといったことが必要なく、しかも、ストッパーの構成も極めて簡易であり、製造コストの低減を図ることができる。
【0030】
さらに、一対のクランプ部材12a,12bを貫通した締付ボルト13(チルトボルト)がストッパー部材11をも貫通するように構成しているため、ストッパー部材11の脱落の虞れも無い。さらに、ストッパー部材11の頭部11aがクランプ部材12a,12bの肩部12c,12dに接触しているため、ストッパー部材11自身が締付ボルト13を中心に回転する虞れもない。
【0031】
さらに、テレスコピック締付時、図4に示すように、ストッパー部材11、クランプ部材12a,12b、締付ボルト13の間には、それぞれ、隙間が存在するため、締付ボルト13によりクランプ部材12a,12bを締付けると、ストッパー部材11及びインナーコラム3をしっかりとクランプすることができる。
但し、ストッパー部材11の頭部11aとクランプ部材12a,12bの肩部12c,12dとだけは接触している。
【0032】
また、締付ボルト13の頭部側には、操作レバー16が取り付けてあると共に、カムロック機構が設けてある。このカムロック機構は、操作レバー16と一体的に回転する第1カム部材17と、この第1カム部材17の回転に伴って、第1カム部材17の山部または谷部に係合しながら軸方向に移動してロックまたはロック解除する非回転の第2カム部材18とから構成してある。なお、第1カム部材17の突起17aが操作レバーに嵌合してあることにより、第1カム部材17は操作レバー16と一体的に回転できるように構成してあると共に、第2カム部材18の突起18aがチルト調整用溝5に嵌合してあることにより、第2カム部材18は常時非回転に構成してある。また、ブラケット6のフランジ部6aには、二次衝突のコラプス時の離脱用カプセル19a,19bが設けてある。すなわち、ブラケット6は離脱用カプセル19a、19bを介して車体に連結される。
【0033】
以上のように構成してあるため、車両衝突時には、アウターコラム4、インナーコラム3、ロアーシャフト2およびアッパシャフト1から成るステアリングシャフト組立体はブラケット6とともにロアーブラケット7に対して、車両前方に移動する。
【0034】
チルト・テレスコピックの締付時には、操作レバー16を一方向に揺動すると、第1カム部材17が同時に回転して、第2カム部材18の谷部から山部に係合し、第2カム部材18が図の右方に移動して、締付ボルト13により、車体側ブラケット6がアウターコラム4を押圧する。
【0035】
これにより、これら一対のクランプ部材12a,12bが互いに近接するように移動して、ストッパー部材11を挟持すると共にアッパー側のインナーコラム3を包持するようにクランプする。
【0036】
このように、アッパー側のインナーコラム3をロアー側のアウターコラム4により直接的にクランプするように構成していることから、ステアリングホイール(図示略)に曲げ荷重が作用した場合(即ち、ステアリングホイール(図示略)が上下方向にこじられた場合)であっても、アッパー側のインナーコラム3は、若干揺動するように動くことがなく、両コラム3,4の剛性を著しく高くすることができる。
【0037】
また、このテレスコピック締付時、図4に示すように、ストッパー部材11、クランプ部材12a,12b、締付ボルト13の間には、それぞれ、隙間が存在するため、締付ボルト13によりクランプ部材12a,12bを締付けると、ストッパー部材11及びインナーコラム3をしっかりとクランプすることができる。
【0038】
さらに、インナーコラム3の軸方向長孔3aに、ストッパー部材11の軸部11bが係合してあるため、このストッパー部材11は、回転方向(周方向)に対するストッパーとして働き、両コラム3,4は、回転方向に対しては、摩擦のみによる保持だけでなく、機械的に保持していることになる。したがって、ステアリングホイール(図示略)に非常に大きなトルクがかけられた場合であっても、アウターコラム4とインナーコラム3が相対的に回転することがない。
【0039】
一方、チルト・テレスコピックの解除時には、操作レバー16を逆方向に揺動すると、第1カム部材17が同時に回転して、第2カム部材18の山部から谷部に係合し、第2カム部材18が図の左方に移動して、車体側ブラケット6のアウターコラム4への圧接固定を解除し、一対のクランプ部材12a,12bを離間する。
【0040】
これにより、チルト調整の場合には、締付ボルト13をチルト調整用溝5に沿って移動し、チルト中心ボルト10aを中心として、アウターコラム4およびインナーコラム3を傾動し、ステアリングホイール(図示略)の傾斜角度を所望に調整することができる。
【0041】
テレスコピック調整の場合には、ロアー側のアウターコラム4に対して、アッパー側のインナーコラム3を軸方向に摺動し、ステアリングホイール(図示略)の軸方向位置を所望に調整することができる。
【0042】
このテレスコピック摺動時、ストッパー部材11の軸部11bがインナーコラム3の軸方向長孔3a内を移動することができ、ストッパー部材11の軸部11bが軸方向長孔3aの端部に当接すると、テレスコピック摺動するインナーコラム3のための軸方向に対するストッパーとして働くことができる。
【0043】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アウターコラムに一体の、一対のクランプ部材がインナーコラムを包持するように設けてあり、しかも、締付手段により、これら一対のクランプ部材を互いに近接するように移動させて、インナーコラムをこれら一対のクランプ部材により包持してクランプするように構成している。したがって、このようにインナーコラムをアウターコラムにより直接的にクランプするように構成していることから、ステアリングホイールに曲げ荷重が作用した場合(即ち、ステアリングホイールが上下方向にこじられた場合)であっても、インナーコラムは、若干揺動するように動くことがなく、両コラムの剛性を著しく高くすることができる。
【0045】
また、本発明によれば、インナーコラムに形成した軸方向長孔に、一対のクランプ部材の隙間に介装したストッパー部材が係合してあるため、このストッパー部材は、回転方向(周方向)に対するストッパーとして働き、両コラムは、回転方向に対しては、摩擦のみによる保持だけでなく、機械的に保持していることになる。したがって、ステアリングホイールに非常に大きなトルクがかけられた場合であっても、アウターコラムとインナーコラムが相対的に回転することがない。
【0046】
さらに、テレスコピック摺動時、ストッパー部材がインナーコラムの軸方向長孔内を移動することができ、ストッパー部材が軸方向長孔の端部に当接すると、テレスコピック摺動するインナーコラムのための軸方向に対するストッパーとして働くことができる。
【0047】
さらに、本発明では、ストッパーを設けるために、金型が複雑になるといったこと、及びネジ山を後工程で加工するといったことが必要なく、しかも、ストッパーの構成も極めて簡易であり、製造コストの低減を図ることができる。
【0048】
さらに、締付手段として、一対のクランプ部材を貫通した締付ボルト(チルトボルト)を含み、ストッパー部材にも締付ボルトが貫通する構成であるため、ストッパー部材の脱落の虞れを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るチルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置の平面図である。
【図2】図1に示したステアリング装置の縦断面図である。
【図3】図2のステアリング装置の要部を拡大して示す拡大縦断面図である。
【図4】図2のA−A線に沿った横断面図である。
【図5】図2のB−B線に沿った横断面図である。
【符号の説明】
1 アッパーシャフト
2 ロアーシャフト
3 アッパー側のインナーコラム
3a 軸方向長孔
4 ロアー側のアウターコラム
5 チルト調整用溝
6 ブラケット
7 ロアーブラケット
7d 離脱用オープンスリット
8 筒状部
9 スペーサ
10 チルト中心ボルト
11 ストッパー部材
11a 頭部
11b 軸部
12a、12b クランプ部材
13 締付ボルト(締付手段)
14 締付ナット
15 ロックナット
16 操作レバー
17 第1カム部材
18 第2カム部材
19a、19b 離脱用カプセル
31,33 玉軸受
35,37 Cーリング

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトの一方の端部側を回転自在に支持するインナーコラムと、
    前記ステアリングシャフトの他方の端部側を回転自在に支持すると共に、前記インナーコラムに摺動自在に嵌合したアウターコラムと、
    該アウターコラムの両側に軸方向に延び一対の対向する側板部を備え、車体に支持されるアッパーブラケットと、
    前記アウターコラムの下部を車体に支持するロアーブラケットと、
    前記アウターコラムに一体に形成され、前記インナーコラムを包持する包持面をそれぞれ備え、周方向端部が互いに対向して軸方向隙間を形成し且つ前記アッパーブラケットの前記側板部にそれぞれ挟持される一対のクランプ部材と、
    これら一対のクランプ部材の前記軸方向隙間に介装され、前記インナーコラムに形成した軸方向長孔に係合して前記アウターコラムと前記インナーコラムとの相対的回転を防止するストッパー部材と、
    前記ストッパー部材と交差する方向で前記側板部と前記一対のクランプ部材と前記ストッパー部材とを貫通する締付ボルトを含み、該締付ボルトにより前記一対の側板部を介して前記一対のクランプ部材を互いに近接するように移動させて、前記インナーコラムをこれら一対のクランプ部材により締め付け包持するための締付手段と、を具備し、
    前記締付手段の締め付けを解除してステアリングシャフトを軸方向に移動して、ステアリングシャフトのテレスコピック位置が調整自在であることを特徴とする車両用ステアリング装置。
  2. 前記ロアーブラケットは前記アッパーブラケットの下部をチルト回動自在に支持しており、
    前記側板部には前記アッパーブラケットのチルト位置調整のため前記締付ボルトの移動を許すため前記締付ボルトが貫通するチルト調整用溝が形成されており、
    前記締付手段の締め付け解除の際ステアリングシャフトのチルト位置が調整自在であることを特徴とする請求項1に記載の車両用ステアリング装置。
  3. ステアリングシャフトの一方の端部側を回転自在に支持するインナーコラムと、
    前記ステアリングシャフトの他方の端部側を回転自在に支持すると共に前記インナーコラムに摺動自在に嵌合したアウターコラムと、
    該アウターコラムの両側に軸方向に延び一対の対向する側板部を備え、車体に支持されるアッパーブラケットと、
    前記アウターコラムの下部を車体にチルト回動自在に支持するロアーブラケットと、
    前記アウターコラムに一体に形成され、前記インナーコラムを包持する包持面をそれぞれ備え、周方向端部が互いに対向して軸方向隙間を形成し且つ前記アッパーブラケットの前記側板部にそれぞれ挟持される一対のクランプ部材と、
    これら一対のクランプ部材の前記軸方向隙間に介装され、前記インナーコラムに形成した孔に係合して前記アウターコラムと前記インナーコラムとの相対的回転を防止するストッパー部材と、
    前記ストッパー部材と交差する方向で前記側板部に形成されたチルト調整用溝と前記一対のクランプ部材と前記ストッパー部材とを貫通する締付ボルトを含み、該締付ボルトにより前記一対の側板部を介して前記一対のクランプ部材を互いに近接するように移動させて、前記インナーコラムをこれら一対のクランプ部材により締め付け包持するための締付手段と、を具備し、
    前記締付手段の締め付けを解除してステアリングシャフトのチルト位置が調整自在であることを特徴とする車両用ステアリング装置。
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