JP2003182590A - チルトステアリング装置 - Google Patents

チルトステアリング装置

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JP2003182590A
JP2003182590A JP2001382091A JP2001382091A JP2003182590A JP 2003182590 A JP2003182590 A JP 2003182590A JP 2001382091 A JP2001382091 A JP 2001382091A JP 2001382091 A JP2001382091 A JP 2001382091A JP 2003182590 A JP2003182590 A JP 2003182590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チルトステアリング装置の構造を簡素化する。 【解決手段】本チルトステアリング装置1では、ステア
リングコラム4のアッパジャケット12をチルト調節可
能に車体9に取り付ける。車体9には、一対の側板31
を有し下方に開く溝形の上部固定ブラケット19が固定
される。上部固定ブラケット19の一対の側板31に
は、開放端寄りに支軸20が挿通される。支軸20はア
ッパジャケット12を挿通しない。支軸20にロック機
構21が設けられ、支軸20の軸力を介して一対の側板
31を接近させて、アッパジャケット12を一対の側板
31により挟持する。支軸20が挿通していた従来のコ
ラムブラケットを廃止できる。支軸20を上部固定ブラ
ケット19に位置規制しているので、側板31の挿通孔
35を従来の高価な長孔に代えて、単純な形状で安価な
孔にできる。しかも、部品の共通化を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリング装置
に関する。特に、ステアリングホイールの位置を調節可
能なチルトステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】チル
トステアリング装置(以下単にステアリング装置ともい
う。)では、ステアリングホイールの位置を調節可能に
保持(チルトロックともいう)できるようにされてい
る。このために、例えば、ステアリングコラムのコラム
ジャケットに固定したコラムブラケットの一対の側板
を、車体に固定した固定ブラケットの一対の側板により
挟持するようにしている。通例、コラムブラケットの一
対の側板と、固定ブラケットの一対の側板とを、支軸が
貫通し、この支軸にロック機構が設けられている。この
ロック機構は、支軸の軸力を介して一対のブラケットの
側板同士を押圧することにより、チルトロックを達成で
きるようになっている。
【0003】しかし、一対のブラケットを用いるので、
部品点数が多くなる傾向にある。さらに、コラムブラケ
ットは、通例、筒状のコラムジャケットと別体で形成さ
れて、高価な溶接加工により固定されるので、コスト低
減を阻害している。また、支軸は、通例、チルト調節時
にステアリングコラムとともに車体に対して相対移動す
るようにされる。このために、固定ブラケットには支軸
を相対移動可能に通す長孔が形成される。しかし、この
ような長孔の加工コストは高く、この点でもステアリン
グ装置のコスト低減を阻害している。
【0004】さらに、ステアリング装置では、異なる仕
様間で部品の共通化が要請されている。そこで、本発明
の目的は、上述の技術的課題を解決し、異なる仕様間で
の部品の共通化を図ることができて、しかも安価にでき
るチルトステアリング装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1に記載の発明は、ステアリングシャフトを回転自在に
支持するコラムジャケットを含むステアリングコラム
と、ステアリングコラムを車体に支持するために車体に
固定され、コラムジャケットを挟持するための一対の側
板を含み、下方に開く溝形の固定ブラケットと、コラム
ジャケットを挿通することなく固定ブラケットの一対の
側板に挿通される支軸と、支軸の軸力を介して固定ブラ
ケットの一対の側板同士を互いに接近させて、両側板間
にコラムジャケットを挟持することによりチルトロック
を達成するためのロック機構とを備え、チルトロック解
除時に一対の側板に沿ってコラムジャケットが摺動可能
とされることを特徴とするチルトステアリング装置を提
供する。
【0006】この発明によれば、一対の側板がコラムジ
ャケットを挟持するようにしたので、従来、一対の側板
とコラムジャケットとの間に介在していたコラムブラケ
ットを廃止することができる。さらに、支軸をコラムジ
ャケットに挿通させないことにより、コラムジャケット
に支軸用の挿通孔を形成せずに済み、また、チルト調節
時にステアリングコラムを揺動させても、支軸を動かさ
なくて済むので、固定ブラケットに形成される支軸用の
挿通孔を高価な長孔にせずに済む。従って、従来のコラ
ムブラケットの廃止と相まって製造コストを安価にでき
る。
【0007】しかも、支軸を通すために固定ブラケット
の側板に形成される挿通孔の位置は、コラムジャケット
により規制されずに済むので、コラムジャケットの相異
なる仕様の間でも、固定ブラケットの共通化を図ること
ができる。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
チルトステアリング装置において、上記支軸は、溝形の
固定ブラケットの開放側端部に相当する一対の側板の下
端部に挿通され、この支軸と固定ブラケットとで、コラ
ムジャケットの周囲を取り囲む四角環状をなすことを特
徴とするチルトステアリング装置を提供する。
【0008】この発明によれば、支軸がコラムジャケッ
トを貫通しない構成であっても、チルトロック解除時
に、支軸によりコラムジャケットを受けてコラムジャケ
ットの下方への脱落を防止することができる。請求項3
に記載の発明は、請求項1または2に記載のチルトステ
アリング装置において、上記コラムジャケットには、固
定ブラケットの対応する一対の側板にそれぞれ対向しチ
ルトロック時に面当たりする略平坦な一対の対向部が設
けられることを特徴とするチルトステアリング装置を提
供する。
【0009】この発明によれば、チルト調節に伴って支
軸をコラムジャケットとともに移動させずとも、側板と
コラムジャケットとが面当たりして、安定した状態で挟
持できるので、確実にチルトロックできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態のチル
トステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。図1
は、本ステアリング装置の概略構成を示す側面図であ
る。ステアリング装置1は、車輪(図示せず)を操向す
るためにステアリングホイール2の動きを伝達するステ
アリングシャフト3と、このステアリングシャフト3を
内部に通して回転自在に支持するステアリングコラム4
とを有している。ステアリングシャフト3の一方の端部
5にステアリングホイール2が連結されている。ステア
リングシャフト3の他方の端部6には、一体回転可能に
自在継手7、中間軸8等を介して、ピニオン、ラック軸
等を含む舵取り機構(図示せず)が連結されている。ス
テアリングホイール2が回されると、その回転がステア
リングシャフト3、自在継手7、中間軸8等を介して舵
取り機構に伝達され、これにより車輪を操向することが
できる。
【0011】本ステアリング装置1では、ステアリング
ホイール2の位置を上下方向および前後方向に調節でき
るように、車体9(一点鎖線で一部を図示。)に取り付
けられる。例えば、ステアリングホイール2の位置を標
準的な位置にしたときに、ステアリングホイール2を上
側となるようにして、ステアリングシャフト3の軸方向
を、車両の前後方向に対して斜めになるようにされる。
なお、以下では、ステアリングホイール2の位置を標準
的な位置にしたときに、ステアリングシャフト3の軸方
向を水平にして前後方向に沿わせた状態を基に方向を説
明する。また、各図には、前後方向および軸方向(矢印
S参照)、左右方向(矢印Y参照)、および上下方向
(矢印Z参照)を図示している。
【0012】ステアリングシャフト3は、これの上部を
構成するアッパシャフト10と、下部を構成するロワシ
ャフト11とを有している。アッパシャフト10とロワ
シャフト11とは、軸方向に沿う方向に互いに相対移動
可能に且つ一体回転するように、スプライン構造等の継
手構造により互いに連結されて、複数の軸受(図示せ
ず)によりステアリングコラム4に支持されている。ス
テアリングコラム4は、アッパシャフト10を収容しつ
つ軸方向に位置決めした状態で回転自在に支持する第1
の筒状部材でありコラムジャケットとしてのアッパジャ
ケット12と、ロワシャフト11を収容しつつ軸方向に
位置決めした状態で回転自在に支持する第2の筒状部材
としてのロワジャケット13と、ロワジャケット13の
前部に固定されるロワブラケット14とを有している。
両ジャケット12,13は、軸方向に相対摺動可能に嵌
合されている。
【0013】本ステアリング装置1は、軸方向のステア
リングコラム4の中間部および前端部を車体9に取り付
けるための取付構造15,16を有している。取付構造
16は、上述のロワブラケット14と、ロワブラケット
14に対応して車体9に固定される下部固定ブラケット
17と、下部固定ブラケット17とロワブラケット14
との間に介在して両者17,14を連結するチルト中心
軸18とを有している。ロワブラケット14および下部
固定ブラケット17は、一対の側板をそれぞれ有してい
る。チルト中心軸18は、両ブラケット14,17の一
対の側板を貫通していて、両ブラケット14,17の側
板同士をチルト中心軸18の中心軸線の周りに相対回動
可能に連結し、これにより、ステアリングコラム4を揺
動自在に支持する。
【0014】取付構造15は、上述のアッパジャケット
12と、車体9の所定部に固定される上部固定ブラケッ
ト19と、上部固定ブラケット19の一対の側板31を
挿通する支軸20と、支軸20に設けられるロック機構
21とを有している。ロック機構21は、上部固定ブラ
ケット19の一対の側板31によりアッパジャケット1
2を挟持するためのものである。これにより、アッパジ
ャケット12は、上部固定ブラケット19を介して車体
9に支持される。
【0015】取付構造15,16により、本ステアリン
グ装置1は、アッパジャケット12を上部固定ブラケッ
ト19に対して軸方向に相対摺動させることにより軸方
向にステアリングホイール2の位置を調節するテレスコ
ピック調節機能と、チルト中心軸18の回りにステアリ
ングコラム4を傾けることにより軸方向と直交する上下
方向に沿ってステアリングホイール2の位置を調節する
チルト調節機能とを有し、運転者の体格や運転姿勢等に
応じてステアリングホイール2の位置を調節できるよう
にされている。なお、テレスコピック調節機能を省略す
ることも考えられる。また、このような調節された位置
を維持できるようにステアリングコラム4を保持するチ
ルトロック状態と、このロック状態の解除状態とを、ロ
ック機構21の操作レバー22により切り換え可能とさ
れている。
【0016】特に、本発明の実施の形態では、図2に示
すように、上部固定ブラケット19の一対の側板31
が、その間に配置されるアッパジャケット12を挟持す
るようにしている。また、支軸20が、ステアリングコ
ラム4のアッパジャケット12を挿通することなく上部
固定ブラケット19の一対の側板31の挿通孔35に挿
通され、常に、上部固定ブラケット19に対して位置規
制されている。上部固定ブラケット19は、アッパジャ
ケット12を挟持するための一対の側板31と、一対の
側板31の上端部45同士をつなぐ接続板32と、車体
9に固定するために側板31の上端部45から車体9の
幅方向に延びる一対の取付板33とを有する。一対の取
付板33は、本実施形態では一体に形成されている。一
対の側板31は、略平行に互いに離間しつつ対向して配
置されている。一対の側板31と接続板32とが、軸方
向を切る断面形状において、下方に開く溝形をなしてい
る。
【0017】溝形の部分を含む上部固定ブラケット19
であれば、支軸20から離れた側板31の部分であって
も、挟持力を生じさせることができて、アッパジャケッ
ト12を一対の側板31間に挟持できる。一対の側板3
1は、その間に、アッパジャケット12を相対摺動可能
に挟持し、ロック状態で相対摺動不能にし、ロック解除
状態で一対の側板31に沿って前後方向および上下方向
に相対摺動可能とする。ロック状態で、アッパジャケッ
ト12は、ステアリングシャフト3の真横となるステア
リングシャフト3に直近の部位で、左右方向の両側から
挟持される。
【0018】一対の側板31は、支軸20を通す挿通孔
35をそれぞれ有する。一方の挿通孔35は円形孔とさ
れ、他方の挿通孔35は略正方形の矩形孔とされてい
る。一対の側板31は、アッパジャケット12を、一対
の側板31と接続板32と支軸20とにより取り囲まれ
る溝形形状の内側の範囲内を通す。一対の側板31は、
互いに対向する側に、アッパジャケット12と摺接する
摺接部34をそれぞれ有する。摺接部34は、支軸20
よりも側板の固定端側に、支軸20から上方に向けてチ
ルト調節の角度範囲に対応する所定範囲に設けられてい
る。
【0019】アッパジャケット12は、ステアリングホ
イール2寄りに配置されてアッパシャフト10を軸受
(図示せず)を介して支持するための支持部40と、支
持部40よりも前側に配置されて上部固定ブラケット1
9の一対の側板31間に挟持されるための被挟持部41
とを有している。被挟持部41の側部に略平坦な一対の
対向部42が設けられている。一対の対向部42は、上
部固定ブラケット19の対応する一対の側板31の摺接
部34にそれぞれ対向しチルトロック時に面当たりし、
ロック解除時に対応する一対の側板31の摺接部34と
それぞれ摺接する。各対向部42は、テレスコピック調
節範囲に対応する軸方向の長さで形成されている。な
お、各対向部42は、アッパジャケット12の他の部
分、例えば、支持部40等と一体に形成されてもよい
し、支持部40と別体で形成された部材に形成されても
よい。
【0020】ロック機構21は、図2および図3に示す
ように、アッパジャケット12の対向部42と、上部固
定ブラケット19の一対の側板31と、支軸20と、支
軸20の軸線Cの周りに回動される操作レバー22と、
操作レバー22の回動に伴ってチルトロックを達成する
ためのカム機構23とを有している。支軸20は、六角
ボルトと略同様の形状に形成され、一端の頭部36と他
端の雄ねじ37とを有する。雄ねじ37にナット24が
ねじ込まれている。このナット24と頭部36との間
に、カム機構23と、上部固定ブラケット19の一方の
側板31と、アッパジャケット12と、他方の側板31
とが順に並んでいる。
【0021】カム機構23は、支軸20の軸線方向に沿
って支軸20に位置規制されつつ操作レバー22と一体
回動する第1の部材としてのカム25と、支軸20と相
対回動可能且つ軸方向に相対摺動可能とされてカム25
とカム面同士で係合しつつカム25との連れ回り回動を
側板31によって阻止される第2の部材としてのカムフ
ォロワ26とを有する。カム25およびカムフォロワ2
6のカム面は、互いに対向し、相手側のカム面に向けて
起伏しつつ互いに対応して配置される複数の凹凸を有す
る。カムフォロワ26は、カム面と反対側に、対応する
側板31に当接する当接部と、側板31の矩形の挿通孔
35に嵌合されて側板31に対する相対回動を規制する
突部とを有している。
【0022】操作レバー22を操作すると、カム25
は、上部固定ブラケット19の側板31およびカムフォ
ロワ26に対して、支軸20の軸線回りに相対回動し、
これにより、カム面同士が摺動しつつ係合する。操作レ
バー22が一方の向きに回されると、両カム面の凸部同
士が対向し、カムフォロワ26とカム25とが支軸20
の軸線方向に沿って互いに遠ざかる。これによりカム機
構23は、支軸20の軸力を介して、カムフォロワ26
の当接部と支軸20の頭部36とを接近させ、上部固定
ブラケット19の一対の側板31同士を互いに接近させ
て、両側板31間にアッパジャケット12を挟持するこ
とによりチルトロックを達成する。また、操作レバー2
2が他方の向きに回されると、両カム面の凹部と凸部と
が対向し、カムフォロワ26とカム25とが支軸20の
軸線方向に沿って互いに接近し、これに伴いカムフォロ
ワ26の当接部と支軸20の頭部36とが遠ざかり、上
部固定ブラケット19の一対の側板31同士が自身の弾
性反発力によりその間の間隔を拡げ、アッパジャケット
12の挟持が解除される。
【0023】このように本発明では、上部固定ブラケッ
ト19の一対の側板31がアッパジャケット12を挟持
するようにしたので、従来、一対の側板31とアッパジ
ャケット12との間に介在していたコラムブラケットを
廃止することができる。その結果、構造を簡素化するこ
とができる。しかも、支軸20をアッパジャケット12
に挿通させないことにより、アッパジャケット12に支
軸20用の挿通孔を形成せずに済み、また、チルト調節
時にステアリングコラム4を揺動させても、支軸20を
動かさずに済むので、上部固定ブラケット19の挿通孔
35を高価な長孔にせずに済み、単純な形状にできて孔
加工を安価にできる。従って、従来あったコラムブラケ
ットの廃止と相まって製造コストを安価にできる。
【0024】しかも、支軸20を通すために上部固定ブ
ラケット19の側板31に形成される挿通孔35の位置
は、アッパジャケット12により規制されずに済むの
で、アッパジャケット12の相異なる仕様の間でも、上
部固定ブラケット19の共通化を図ることができる。ま
た、従来の構造では、部品点数を削減するためにアッパ
ジャケットとコラムブラケットとを一体化すると、支軸
を通すためのコラムブラケットの孔が仕様ごとに異なる
場合、一体化した部品を丸ごと、仕様ごとに異ならせる
こととなり、部品の共通化ができない。これに対して、
本発明の実施の形態では、コラムブラケット、およびス
テアリングコラムに従来あった支軸用の挿通孔を廃止し
ているので、部品点数を削減しつつ、上述のように部品
の共通化を達成できる。
【0025】また、アッパジャケット12を上部固定ブ
ラケット19により、対向部42と摺接部34とが対応
して設けられる範囲内で、上下方向および軸方向の任意
の位置に自在に挟持できる。従って、テレスコピック調
節にも好適であり、部品の共通化にも寄与する。また、
テレスコピック調節できる場合には、従来、ステアリン
グコラムに支軸を通す長孔を形成する必要があったが、
本発明では、孔そのものを廃止できるので、コスト低減
効果を効果的に得ることができる。
【0026】なお、上部固定ブラケット19の形状は、
上部固定ブラケット19の剛性、チルトロック時に要す
る保持力の大きさに応じて、適宜決めることができ、下
方に開くように配置できる溝形をなす部分を含み、支軸
20の軸力を介して一対の側板31によりアッパジャケ
ット12を締め付けたときに、アッパジャケット12を
保持できればよい。例えば、断面U字形形状のものの
他、一対の側板31を上下両端でそれぞれつなぎ断面矩
形にしたもの等、種々の形状が考えられる。また、車体
への取付状態で向きが異なってもよい。
【0027】特に、本実施形態では、支軸20は、溝形
の上部固定ブラケット19の開放側端部に相当する一対
の側板31の下端部47に挿通され、支軸20と上部固
定ブラケット19とがアッパジャケット12の周囲を取
り囲む四角環状をなす。これにより、支軸20がアッパ
ジャケット12を貫通しない構成であっても、チルトロ
ック解除時に、支軸20によりアッパジャケット12を
受けてアッパジャケット12の下方への脱落を防止する
ことができる。しかも、このアッパジャケット12の脱
落防止用ストッパを必須の構成である支軸20で兼用す
るので、支軸20と別にストッパを設ける場合に比べ
て、部品点数を削減できて、製造コストをより低減する
ことができる。
【0028】また、一対の側板31の開放端に支軸20
を配置し、支軸20よりも固定端側となる上方の中間部
46にアッパジャケット12を配置するので、てこの効
果で、効果的にアッパジャケット12を挟持することが
できる。また、略平坦な一対の対向部42により、チル
ト時に支軸20をアッパジャケット12とともに移動さ
せずとも、側板31とアッパジャケット12とが面当た
りして、安定した状態で挟持できるので、確実にチルト
ロックできる。
【0029】なお、対向部42を含むアッパジャケット
12の被挟持部41の断面形状は限定されず、上述の矩
形の他、多角形、小判形、長円形等を例示できる。特
に、対向部42を含むアッパジャケット12の断面形状
が、矩形の場合には、挟持方向についての剛性を高くで
きて、挟持状態で対向部42の間隔が狭くなり難くで
き、所要の大きさの挟持力を得るのに好ましい。また、
対向部42の近傍部分の肉厚を、対向部42と軸方向に
隣接する部分の肉厚よりも厚くしても、挟持方向の剛性
を高めるのに好ましい。
【0030】このように、本発明の実施の形態では、上
部固定ブラケット19の一対の側板31によりアッパジ
ャケット12を挟持するようにした。これにより、チル
トロック時の所要の保持力を確保しつつ、従来必要とさ
れていたコラムブラケットを廃止することができる。ま
た、上部固定ブラケット19、支軸20、カム機構2
3、操作レバー22等を含むユニットを、対向部42の
間隔がほぼ同じであれば、異なる仕様のアッパージャケ
ット12に共用することができる。
【0031】なお、本発明は、アッパジャケット12と
ロワジャケット13とを有する分割タイプのステアリン
グコラム4の他、アッパジャケット12とロワジャケッ
ト13とを一体に形成した一体タイプのステアリングコ
ラムに適用してもよい。また、取付構造16は、図4お
よび図5に示すように、上述のものに代えて、下部ブラ
ケット27の弾性変形を利用してチルト調節可能にステ
アリングコラム4を支持するようにしてもよい。
【0032】下部ブラケット27は、単一部品でロワジ
ャケット13の前端部を車体9に支持する。下部ブラケ
ット27は、ロワジャケット13の外周に溶接、かしめ
等により固定される第1の固定部51と、車体9の所定
部にねじ止め固定される第2の固定部52と、第1およ
び第2の固定部51,52をつなぐ接続部53とを有す
る。接続部53は、略くの字形状の折れ曲がり形状をな
し、第2の固定部52とも折れ曲がり状につながり、第
2の固定部52との境界近傍に、チルトロック解除時に
チルト調節に伴い弾性変形して屈曲する屈曲部54を有
する。
【0033】屈曲部54は、チルト調節操作の範囲内で
ステアリングコラム4が揺動されるときに、接続部53
と第2の固定部52とがなす折れ曲がりの角度を変化さ
せるようにして、弾性変形領域内で屈曲するようにされ
る。この屈曲部54は、ステアリングコラム4の軸方向
と交差する左右方向に延びる単一の孔55を形成されて
いて、屈曲部54の断面積を部分的に減じられている。
これにより、屈曲部54をチルト支点として機能させ易
くされている。
【0034】また、両固定部51,52および接続部5
3には、屈曲部54近傍を除いて、フランジ56を設け
て曲げ剛性を高めてある。このように、下部ブラケット
27に弾性変形する屈曲部54を設けることにより単一
の下部ブラケット27を設けるだけで済み、上述のよう
にチルト中心軸18と、ロワブラケット14と、下部固
定ブラケット17とをそれぞれ別体で形成する場合に比
べて、部品点数を低減できて、製造コストの低減を達成
できる。例えば、チルト調節できないタイプのステアリ
ング装置の取付構造とほぼ同等のレベルに安価にでき
る。
【0035】孔55は軸方向に短く、軸方向と直交する
方向でありチルト調節の揺動中心軸線と平行な方向に長
く延びるようにした。これにより、ステアリングコラム
4を上下方向に変位させ易くできる。従って、チルト調
節時の荷重(操作力)を低くできる。なお、複数の孔5
5を左右方向に並ぶように形成してもよい。孔55を軸
方向に短くしているので、揺動方向と異なる他の方向、
例えば、ステアリングシャフトの回りの左右ねじり方向
についての剛性の低下を抑制することができ、チルト調
節時の操作フィーリングが向上する。また、同様の効果
を、フランジ56を設けることによっても得ることがで
きる。
【0036】屈曲部54を第1の固定部51に近づけて
配置するのが好ましく、また、第2の固定部52とステ
アリングシャフト3の中心軸線との距離を短くするのも
好ましい。これにより、例えば、衝突時に下部ブラケッ
ト27の屈曲部54が変形するとしても、下部ブラケッ
ト27全体の変形量を抑制でき、通例、ステアリングコ
ラム4に設けられる衝撃吸収機構の動作を確実に得るこ
とができる。チルト調節時のステアリングコラム4の揺
動中心(チルト支点)となる屈曲部54の屈曲の中心
と、ステアリングシャフト3の端部6に設けられる自在
継手7の揺動中心との距離は短いほうが、チルト調節時
のトルク変動を小さくできて好ましい。この場合、チル
ト支点は、中間軸8の延長上に配置されれば、より好ま
しく、トルク変動をより一層小さくできる。
【0037】その他、本発明の特許請求の範囲で種々の
変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のチルトステアリング装置
の概略構成の側面図。
【図2】図1に示すステアリングホイール側の取付構造
を示す一部断面図。
【図3】図2に示す取付構造の分解斜視図
【図4】反ステアリングホイール側の取付構造の変形例
を示す側面図。
【図5】図4に示す取付構造の平面図。
【符号の説明】
1 チルトステアリング装置 3 ステアリングシャフト 4 ステアリングコラム 9 車体 12 アッパジャケット(コラムジャケット) 19 上部固定ブラケット(固定ブラケット) 20 支軸 21 ロック機構 31 上部固定ブラケットの一対の側板 42 一対の対向部 47 一対の側板の下端部 Z 上下方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングシャフトを回転自在に支持す
    るコラムジャケットを含むステアリングコラムと、 ステアリングコラムを車体に支持するために車体に固定
    され、コラムジャケットを挟持するための一対の側板を
    含み、下方に開く溝形の固定ブラケットと、 コラムジャケットを挿通することなく固定ブラケットの
    一対の側板に挿通される支軸と、 支軸の軸力を介して固定ブラケットの一対の側板同士を
    互いに接近させて、両側板間にコラムジャケットを挟持
    することによりチルトロックを達成するためのロック機
    構とを備え、 チルトロック解除時に一対の側板に沿ってコラムジャケ
    ットが摺動可能とされることを特徴とするチルトステア
    リング装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のチルトステアリング装置
    において、上記支軸は、上記溝形の固定ブラケットの開
    放側端部に相当する一対の側板の下端部に挿通され、こ
    の支軸と固定ブラケットとで、コラムジャケットの周囲
    を取り囲む四角環状をなすことを特徴とするチルトステ
    アリング装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のチルトステアリ
    ング装置において、上記コラムジャケットには、固定ブ
    ラケットの対応する一対の側板にそれぞれ対向しチルト
    ロック時に面当たりする略平坦な一対の対向部が設けら
    れることを特徴とするチルトステアリング装置。
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