JP4579048B2 - 金属膜形成方法、それを用いた金属パターン形成方法及び金属膜 - Google Patents

金属膜形成方法、それを用いた金属パターン形成方法及び金属膜 Download PDF

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本発明は、金属膜形成方法、該金属膜形成方法を利用した金属パターン形成方法及びこれらにより得られた金属膜に関する。
基板上に形成された金属膜は、パターン状にエッチングされることで様々な電化製品に、配線などとして使用されている。基板上に形成された金属膜(金属基板)は、基板表面を凹凸処理してアンカー効果により基板と金属層との密着性向上を図っていた。その結果、形成された金属膜は、基板界面部が凹凸状となり、電気配線として使用する際には、高周波特性が悪くなるという問題点があった。さらに、基板表面を凹凸処理するために、クロム酸などの強酸で基板を処理するという煩雑な工程が必要であり、改良が望まれていた。
この問題を解決する為に、基板にモノマーを含む塗布液を塗布し、電子線やUV光を照射することにより、基板上に表面グラフトポリマーを導入し、無電解メッキにより金属膜を形成する方法が提案されている(特許文献1参照。)。この方法によれば、基板表面に凹凸を形成することなく、金属膜を形成しうるが、グラフトポリマーの形成にあたっては、基板に液状のモノマーを塗布し、液状のモノマーが存在している状態で電子線やUV光を照射する工程を必要としており製造上のハンドリングが困難であることが予想される。また、ここでは、実際の基板表面の状態や、基板と金属層との密着性について詳細な検討は未だなされていなかった。
また、基板上にグラフトポリマーを導入して基板と金属層との密着性を向上する手法に関しては、ポリイミド基板にプラズマ処理を行って、ポリイミド基板表面に重合開始基を導入し、この重合開始基からモノマーを重合させてグラフトポリマーを基板上に導入し、当該グラフトポリマー上に金属層(銅層)を形成することで、ポリイミド基板と銅層との密着性を改良する方法が開示されている(非特許文献1及び2参照。)。しかし、この方法には、プラズマ処理という大掛かりな処理が必要であり、処理には大きなエネルギーが必要であり、より簡便な方法が求められていた。
特開昭58−196238号公報 En Tang Kang,Yan Zhang,"Advanced Materials",20,p1481−p1494 N.Inagaki,S.Tasaka,M.Matsumoto,"Macromolecules",29,p1642−p1648
本発明は、上記従来の技術の欠点を考慮してなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、多大なエネルギーを必要とせず製造が可能で、基板との密着性に優れ、且つ、基板との界面における凹凸が小さい金属膜を簡便な工程により形成しうる金属膜形成方法及び金属パターン形成方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、簡便な工程で、多大なエネルギーを用いることなく製造された、基板との密着性に優れ、且つ基板との界面における凹凸が小さい金属膜を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討の結果、無電解メッキ触媒又はその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを基板と直接化学結合させ、該ポリマーに無電解メッキを行うことで、簡便、少エネルギー、かつ、容易に基材表面に表面グラフトポリマーを導入でき、また、基板界面の凹凸が少ない場合であっても、密着性に優れた金属膜が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の金属膜形成方法は、 (a)基板に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを直接化学結合させてポリマー層を形成するポリマー層形成工程と、(b)該ポリマー層に無電解メッキ触媒またはその前駆体を付与する触媒付与工程と、(c)無電解メッキを行い、ポリマー層上に金属膜を形成する金属膜形成工程と、を有することを特徴とする。
なお、この金属膜形成方法においては、(c)無電解メッキを行った後に、さらに、(d)電気メッキを行うことができる。
また、これらのいずれかの工程で金属膜を形成した後、さらに、(e)乾燥工程を実施することができる。
これらの方法により形成された金属膜は、基板との密着性が0.2kN/m以上であることが好ましい。
本発明の方法に用いられる基板としては、1GHzにおける誘電正接が0.01以下である絶縁性樹脂からなる基板、又は、該絶縁性樹脂からなる層を基材上に有する基板であることが好ましい。また、基板の好ましい他の態様としては、1GHzにおける誘電率が3.5以下である絶縁性樹脂からなる基板、又は、該絶縁性樹脂からなる層を基材上に有する基板が挙げられる。
また、詳細には、前記(a)ポリマー層形成工程が、(a−1)基材上に重合開始剤を含有する重合開始層が形成された基板を作製する工程と、(a−2)該重合開始層が形成された基板上に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを直接化学結合させる工程と、を有することが好ましい。
さらに、前記(a−2)工程が、前記重合開始層が形成された基板上に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを接触させた後、エネルギーを付与することにより、前記基板表面全体に当該ポリマーを直接化学結合させる工程であることが好ましい。
ここで、本発明における基材とは、その上に金属パターンを形成するための支持体となるポリイミドフィルム等の材料そのものを指す。
また、本発明における基板とは、以下に詳述するグラフトポリマーが、その上に直接化学的に結合しうるものを指す。例えば、基材上に重合開始層等の中間層を設けてその上にポリマー層を形成する場合であれば、基板とは基材及び該基材上に設けられた中間層を包含したものを指し、また、基材上にポリマー層を直接生成する場合であれば、基板とは基材そのものを指す。
本発明の請求項9に係る金属パターン形成方法は、前記いずれかの金属膜形成方法により形成された金属膜をパターン状にエッチングすることを特徴とする。
また、本発明の請求項10に記載の金属膜は、基板に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーが直接化学結合してなるポリマー層を有し、該ポリマー層の内部、及び、上部に無電解メッキ層を有することを特徴とする。
本発明の金属膜は、基板との密着性が0.2kN/m以上であることが好ましい。
また、前記ポリマー層は、無電解メッキ触媒及び無電解メッキにより析出した金属から選ばれる少なくとも1種の微粒子を25体積%以上分散含有する領域を、前記ポリマー層と前記金属膜との界面から前記基板方向に0.05μm以上有することが好ましい。
本発明の作用は明確でないが、以下のように推定される。
本発明においては、ポリマー層形成に用いられるポリマーの重合性基がポリマー主鎖より8元素以上離れた位置に存在しているため、重合性基の運動性が向上していることから、ポリマー主鎖より7元素以下の位置に存在するポリマーと比較して、少量のラジカル量でもより重合反応が進行しやすくなり、少量のエネルギーで効率よくグラフト化が進行し、グラフトポリマーからなるポリマー層を形成することが可能である。
また、無電解メッキ触媒又はその前駆体と相互作用する官能基、及び、重合性基を有するポリマーを用いて基板に表面グラフトポリマーを導入することから、基板にモノマー溶液を塗布しエネルギー付与する方法と比較して、モノマー溶液を塗布する場合に必要な、基板上に液状モノマーの厚みを均一に保持するという煩雑な工程を実施することなく、基板上に均一な固体状の塗膜として形成させてエネルギー付与することができるために、膜厚が均一なポリマー層を容易に形成することができ、その工程の簡易性から、大量生産も可能となる。

本発明の金属膜が形成される基板は表面グラフトにより表面改質されており、金属膜の基板との界面が、基板に直接結合しているポリマーとの間でハイブリッド状態を形成するため、基板表面が平滑であっても金属膜と基板との密着性が高いものと考えられる。
また、本発明の金属膜の形成方法において生成するグラフトポリマー層は、基材界面からの重合により生成されたものであり、その運動性が高く、無電解メッキ触媒又はその前駆体と作用しやすいと考えられる。また、このグラフトポリマーが有する高い運動性により、無電解メッキ液が形成された表面グラフト層の内部に浸透し易く、無電解メッキが表面グラフト層内部や上部で進行する結果、金属膜と基板に直接結合しているポリマーとの間でハイブリッド状態が形成され易く、金属膜と基板との密着性の向上に寄与しているものと推測される。
さらに、本発明の金属膜の形成方法における好適な態様は、基材上に重合開始剤を含有する重合開始層を形成する態様であり、基材上に、重合開始剤を含有する重合開始層を設けることにより、UV光などの汎用的に使用されている露光源で照射するだけで、基材表面に発生するラジカル種の量が増加し、より多くのグラフトポリマーを生成させることができるため、より金属膜とグラフトポリマーとのハイブリッド状態が形成されやすく、基板と金属膜との密着性がより一層向上するものと推測される。
本発明の金属膜形成方法によれば、多大なエネルギーを必要とせず、基板との密着性に優れ、且つ、基板との界面における凹凸が小さい金属膜を簡便な工程により形成しうるという効果を奏する。
また、この金属膜形成方法により得られた金属膜を用いた金属パターン形成方法を提供することができる。
本発明の金属膜は、簡便な工程で、多大なエネルギーを用いることなく製造され、基板との密着性に優れ、且つ基板との界面における凹凸が小さいという効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
[金属膜]
本発明の金属膜は、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを直接化学的に結合したポリマー層を有し、該ポリマー層に無電解メッキ触媒又はその前駆体を付与した後、無電解メッキを行うことで設けた金属膜である。即ち、基板を粗化することなく形成されるため、基板表面が平滑でありながら、基板と金属膜との密着性に優れることを特徴とする。
本発明の金属膜の密着力は好ましくは0.2kN/m以上であり、0.2〜2.0kN/m程度である。なお、従来法により基板を粗面化した上に形成された金属膜における基板と金属膜との密着性は、0.2〜3.0kN/m程度が一般的な値である。このことを考慮すれば、本発明の金属膜は実用上充分な密着性を有していることが分かる。
また、本発明においては、金属膜と基板との間に存在するポリマー層が、無電解メッキ触媒及び無電解メッキにより析出した金属から選ばれる少なくとも1種の微粒子を25体積%以上分散含有する領域を、前記ポリマー層と前記金属膜との界面から前記基板方向に0.05μm以上有することが好ましい。
ポリマー層中に存在する微粒子の状態をさらに詳細に説明するに、このようなポリマー層(グラフト膜)中においては、金属膜とポリマー層との界面から基板方向に、無電解メッキ触媒及び/又は無電解メッキにより析出した金属を含む微粒子が、界面側に高密度で分散している。このときの微粒子分散状態において、金属膜とポリマー層との界面近傍に、微粒子が25体積%以上含まれている領域が存在することが、金属膜の密着力発現の観点から好ましく、更に好ましくは30体積%以上、より好ましくは40体積%以上、特に50体積%以上含まれる領域が存在することが好ましい。
また、ポリマー層中において、このように微粒子が高密度で存在する領域としては、ポリマー層と金属膜との界面から基板方向へ深さ0.05μm以上で存在することが好ましく、0.1μm以上がより好ましく、更に0.2μm以上が好ましく、特に0.3μm以上の深さまで存在することが好ましい。
本発明においてはポリマーを直接化学的に結合したポリマー層を形成する際に、重合性基含有ポリマーを使用する。そのポリマーは重合性基が主鎖より8元素以上離れた位置に存在するポリマーを使用し、この効果は明確ではないが、ポリマー主鎖から重合性基が離れることにより運動性が高まり、少ないラジカル量でより表面グラフト重合反応が進行すると考えられる。
一般的に、金属膜においては、基板との界面における凹凸が少なくなることで、パターン状にエッチングすることで、高周波特性に優れた金属パターンを得ることができる。ここで、高周波特性とは、特に伝送損失が低くなる特性であり、更には、伝送損失の中でも導体損失が低くなる特性である。
ところで、従来の金属膜においては、基板表面の凹凸を減らすと、基板と金属膜との密着性が低下してしまうため、やむを得ず基材表面を種々の方法により粗面化し、その上に金属膜を設けるといった手法が取られていた。そのため、従来の金属膜の基板との界面における凹凸は、2000nm以上であることが一般的であった。
一方、本発明の金属膜は、基板界面が、金属膜と基材に直接化学結合しているポリマー層とのハイブリッド状態であるために、金属膜の基板との界面における凹凸が少なくても、優れた密着性を維持することが可能となり、高周波特性に優れた金属パターンが得られる。
このように、本発明の金属膜は、基板との界面における凹凸を最小限に留めつつ、基板と金属膜との密着性を維持することが可能となった。
本発明の金属膜は、例えば、電磁波防止膜等として、また、金属膜をエッチングによりパターン化することで、半導体チップ、半導体パッケージ、各種電気配線板、FPC、COF、TAB、アンテナ、多層配線基板、マザーボード、等の種々の用途に適用することができる。
本発明の金属膜は、以下に述べる本発明の金属膜の形成方法と同様の工程により作製することができる。以下、本発明の金属膜形成方法について詳細に述べる。
[金属膜の形成方法]
本発明の金属膜の形成方法は、基板に、(a)無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを直接化学結合させてポリマー層を形成するポリマー層形成工程と、(b)該ポリマー層に無電解メッキ触媒またはその前駆体を付与する触媒付与工程と、(c)無電解メッキを行い、ポリマー層上に金属膜を形成する金属膜形成工程と、を有することを特徴とする。
以下、上記(a)〜(c)の各工程について順次説明する。
〔(a)ポリマー層形成工程〕
(a)工程では、基板上に、無電解メッキ触媒又はその前駆体と相互作用する官能基(以下、適宜、「相互作用性基」と称する。)を有し且つ該基材と直接化学結合するポリマーが導入される。
本発明における(a)工程は、(a−1)基材上に重合開始剤を含有する重合開始層が形成された基板を作製する工程と、(a−2)該重合開始層が形成された基板上に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを直接化学結合させる工程であることが好ましい。
(表面グラフト)
本発明における基板表面へのポリマーの導入は、一般的な表面グラフト重合と呼ばれる手段を用いる。グラフト重合とは、高分子化合物鎖上に活性種を与え、これによって重合を開始する化合物を更に重合させ、グラフト(接ぎ木)重合体を合成する方法である。特に、活性種を与える高分子化合物が固体表面を形成する時には、表面グラフト重合と呼ばれる。
本発明に適用される表面グラフト重合法としては、文献記載の公知の方法をいずれも使用することができる。例えば、新高分子実験学10、高分子学会編、1994年、共立出版(株)発行、p135には表面グラフト重合法として光グラフト重合法、プラズマ照射グラフト重合法が記載されている。また、吸着技術便覧、NTS(株)、竹内監修、1999.2発行、p203、p695には、γ線、電子線などの放射線照射グラフト重合法が記載されている。
光グラフト重合法の具体的方法としては、特開昭63−92658号公報、特開平10−296895号公報及び特開平11−119413号公報に記載の方法を使用することができる。より多くの表面グラフトポリマーを生成する観点からは、光グラフト重合法が好ましく、簡便な装置で形成可能である点でUV光を用いるのが好ましい。
なお、本発明における基板表面とは、その表面に、相互作用性基を有する高分子化合物が化学的に結合する機能を有する表面を示すものであり、基材自体がこのような表面特性を有するものであってもよく、また該基材上に別途中間層を設け、該中間層がこのような特性を有するものであってもよい。
相互作用性基を有する高分子化合物を表面に直接化学的に結合させる手段としては、基板表面に重合性基と相互作用性基とを有する高分子化合物を塗布し、基板表面にエネルギー付与を行いラジカル種を発生させ、基板表面と高分子化合物とを重合反応させて、当該表面を形成する方法を用いることができる。
本発明においては、上記のごとく、基板表面に活性種を与え、それを起点としてグラフトポリマーを生成させるが、グラフトポリマーの生成に際しては、基板上に、重合開始剤を含有する重合開始層を形成すること〔(a−1)工程〕が、活性点を効率よく発生させ、より多くの表面グラフトポリマーを生成させるという観点から好ましい。
重合開始層は、重合性化合物と重合開始剤とを含む層として形成することが好ましい。
本発明における重合開始層は、必要な成分を、溶解可能な溶媒に溶解し、塗布などの方法で基板表面上に設け、加熱又は光照射により硬膜することで、形成することができる。
〔重合開始層〕
重合開始層に用いられる化合物は、基材との密着性が良好であり、且つ、活性光線照射などのエネルギー付与により表面グラフトポリマーを生成するものであれば特に制限はなく、多官能モノマーや分子内に重合性基を有する疎水性ポリマーに重合開始剤を混合したものが用いることができる。
このような疎水性ポリマーとしては、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリぺンタジエンなどのジエン系単独重合体、アリル(メタ)アクリレー卜、2−アリルオキシエチルメタクリレー卜などのアリル基含有モノマーの単独重合体;
更には、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエンなどのジエン系単量体又はアリル基含有モノマーを構成単位として含む、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルなどの二元又は多元共重合体;
不飽和ポリエステル、不飽和ポリエポキシド、不飽和ポリアミド、不飽和ポリアクリル、高密度ポリエチレンなどの分子中に炭素−炭素二重結合を有する線状高分子又は3次元高分子類;などが挙げられる。
なお、本明細書では、「アクリル、メタクリル」の双方或いはいずれかを指す場合、「(メタ)アクリル」と表記することがある。
重合性化合物の含有量は、重合性層中、固形分で10〜100質量%の範囲が好ましく、10〜80質量%の範囲が特に好ましい。
(b)重合開始剤
重合開始層には、エネルギー付与により重合開始能を発現させるための重合開始剤を含有する。ここで用いられる重合開始剤は、所定のエネルギー、例えば、活性光線の照射、加熱、電子線の照射などにより、重合開始能を発現し得る公知の熱重合開始剤、光重合開始剤などを目的に応じて、適宜選択して用いることができる。中でも、光重合を利用することが製造適性の観点から好適であり、このため、光重合開始剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤は、照射される活性光線に対して活性であり、表面グラフト重合が可能なものであれば、特に制限はなく、例えば、ラジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤、カチオン重合開始剤などを用いることができるが、反応性の観点からはラジカル重合開始剤が好ましい。
そのような光重合開始剤としては、具体的には、例えば、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンの如きアセトフェノン類;ベンゾフェノン(4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、の如きケトン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルの如きベンゾインエーテル類;ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの如きベンジルケタール類、などが挙げられる。
重合開始剤の含有量は、重合開始層中、固形分で0.1〜70質量%の範囲が好ましく、1〜40質量%の範囲が特に好ましい。
上記重合性化合物及び重合開始剤を塗布する際に用いる溶媒は、それらの成分が溶解するものであれば特に制限されない。乾燥の容易性、作業性の観点からは、沸点が高すぎない溶媒が好ましく、具体的には、沸点40℃〜150℃程度のものを選択すればよい。
具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、3−メトキシプロパノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテートなどが挙げられる。
これらの溶媒は、単独或いは混合して使用することができる。そして塗布溶液中の固形分の濃度は、2〜50質量%が適当である。
重合開始層を基板上に形成する場合の塗布量は、十分な重合開始能の発現、および、膜性を維持して膜剥がれを防止するといった観点からは、乾燥後の質量で、0.1〜20g/m2が好ましく、更に、0.5〜15g/m2が好ましい。
本発明においては、上記のように、基材表面上に上記の重合性層形成用の組成物を塗布などにより配置し、溶剤を除去することにより成膜させて重合性層を形成するが、このとき、加熱及び/又は光照射を行って硬膜することが好ましい。特に、加熱により乾燥した後、光照射を行って予備硬膜しておくと、重合性化合物のある程度の硬化が予め行なわれるので、グラフト化を達成した後に重合開始層ごと脱落するといった事態を効果的に抑制し得るため好ましい。ここで、予備硬化に光照射を利用するのは、前記光重合開始剤の項で述べたのと同様の理由による。
加熱温度と時間は、塗布溶剤が充分乾燥し得る条件を選択すればよいが、製造適正の点からは、温度が100℃以下、乾燥時間は30分以内が好ましく、乾燥温度40〜80℃、乾燥時間10分以内の範囲の加熱条件を選択することがより好ましい。
加熱乾燥後に所望により行われる光照射は、後述するグラフト化反応に用いる光源を用いることができる。引き続き行われるグラフト化反応において、エネルギー付与により実施される重合性層の活性点とグラフト鎖との結合の形成を阻害しないという観点からは、重合性層中に存在する重合開始剤・重合性化合物が部分的にラジカル重合しても、完全に消費しない程度に光照射することが好ましい。光照射時間については、光源の強度により異なるが、一般的には30分以内であることが好ましい。このような予備硬化の目安としては、溶剤洗浄後の膜残存率が80%以下となり、且つ、予備硬化後の開始剤残存率が1%以上であることが、挙げられる。
また、上記化合物以外に特開2004−161995公報に記載の重合開始基がポリマーにペンダントされた素材や重合開始基がポリマー主鎖構造中に含まれる素材(具体例下記)なども使用することができる。
Figure 0004579048
(基材)
本発明に使用される基材は、寸度的に安定な板状物であることが好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリイミド、エポキシ等)、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれる。本発明に使用される基材としては、エポキシ樹脂又はポリイミド樹脂が好ましい。
また、本発明の金属膜はエッチングによりパターン化することで、半導体パッケージ、各種電気配線基板等に適用することができる。このような用途に用いる場合は、以下に示す、絶縁性樹脂を基板として用いることが好ましい。
絶縁樹脂としては、ポリフェニレンエーテル又は変性ポリフェニレンエーテル、シアネートエステル化合物、エポキシ化合物などの樹脂が挙げられる。これらの樹脂の1種以上を含む熱硬化性樹脂組成物により形成される基板が好ましく用いられる。これらの樹脂を2種以上組み合わせて樹脂組成物とする場合の好ましい組み合わせとしては、ポリフェニレンエーテル又は変性ポリフェニレンエーテルとシアネートエステル化合物、ポリフェニレンエーテル又は変性ポリフェニレンエーテルとエポキシ化合物、ポリフェニレンエーテル又は変性ポリフェニレンエーテルとシアネートエステル化合物とエポキシ化合物などの組み合わせが挙げられる。
このような熱硬化性樹脂組成物により基板を形成する場合には、シリカ、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムからなる群より選ばれる無機充填剤を含まないことが好ましく、また、臭素化合物またはリン化合物をさらに含む熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい
また、その他の絶縁樹脂としては、1,2−ビス(ビニルフェニレン)エタン樹脂、もしくはこれとポリフェニレンエーテル樹脂との変性樹脂が挙げられる。このような樹脂については、例えば、天羽悟ら著,「Journal of Applied Polymer Science」第92巻、p1252−1258(2004年)に詳細に記載されている。
さらに、クラレ製の「ベクスター」などの名称で市販品としても入手可能な液晶性ポリマーやポリ4フッ化エチレン(PTFE)に代表されるフッ素樹脂なども好ましく挙げられる。
これらの樹脂のうち、フッ素樹脂(PTFE)は高分子材料の中で最も高周波特性に優れる。ただし、Tgが低い熱可塑性樹脂であるために熱に対する寸法安定性に乏しく,機械的強度なども熱硬化性樹脂材料に比べて劣る。また形成性や加工性にも劣るという問題がある。また、ポリフェニレンエーテル(PPE)などの熱可塑性樹脂は熱硬化性樹脂などとのアロイ化を行なって用いることもできる。例えば、PPEとエポキシ樹脂、トリアリルイソシアネートとのアロイ化樹脂、あるいは重合性官能基を導入したPPE樹脂とそのほかの熱硬化性樹脂とのアロイ化樹脂としても使用することができる。
エポキシ樹脂はそのままでは誘電特性が不充分であるが、かさ高い骨格の導入などで改善が図られており、このようにそれぞれの樹脂の特性を生かし、その欠点を補うような構造の導入、変性などを行った樹脂が好ましく用いられる。
例えば、シアネートエステルは熱硬化性の中ではもっとも誘電特性の優れる樹脂であるが、それ単独で使用されることは少なく、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、熱可塑性樹脂などの変性樹脂として使用される。これらの詳細に関しては、「電子技術」 2002年第9号 p35に記載されており、これらの記載もまた、このような絶縁樹脂を選択する上で参照することができる。
本発明の金属膜を、半導体パッケージ、各種電気配線用途等に適用する場合、大容量データを高速に処理するという観点で、信号の遅延と減衰とを抑制するためには、基板の誘電率及び誘電正接のそれぞれを、低くすることが有効である。低誘電正接材料については、「エレクトロニクス実装学会誌」第7巻、第5号、p397(2004年)に詳細に記載されている通りであり、特に低誘電正接特性を有する絶縁材料を採用することが高速化の観点から好ましい。
このような用途に用いる場合の基板として、具体的には、1GHzにおける誘電率(比誘電率)が3.5以下である絶縁性樹脂からなる基板であるか、又は、該絶縁性樹脂からなる層を基材上に有する基板であることが好ましい。また、1GHzにおける誘電正接が0.01以下である絶縁性樹脂からなる基板であるか、又は、該絶縁性樹脂からなる層を基材上に有する基板であることが好ましい。
絶縁性樹脂の誘電率及び誘電正接は、常法により測定することができる。例えば、「第18回エレクトロニクス実装学会学術講演大会要旨集」、2004年、p189、に記載の方法に基づき、空洞共振器摂動法(例えば、極薄シート用εr、tanδ測定器、キーコム株式会社製)を用いて測定することができる。
このように、本発明においては誘電率や誘電正接の観点から絶縁樹脂材料を選択することも有用である。誘電率が3.5以下であり、誘電正接が0.01以下の絶縁樹脂としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、シアネートエステル樹脂、ビス(ビスフェニレン)エタン樹脂などが挙げられ、さらにそれらの変性樹脂も含まれる。
本発明の金属膜の形成方法に適用される基材表面の凹凸は500nm以下であることが好ましく、更に好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下、最も好ましくは20nm以下である。基板の表面の凹凸は、本発明の金属膜を配線等として用いた場合に、表面凹凸が小さくなるほど高周波送電時の電気損失が少なくなり好ましい。
(グラフトポリマーの生成)
(a)工程におけるグラフトポリマーの生成態様としては、前述した如く、基板に直接光グラフト重合する方法を用いることができる。
本発明においては、重合開始層が形成された基板上に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基(相互作用性基)、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを導入する態様〔(a−2)工程〕が好ましい。更に好ましくは、重合開始層が形成された基材上に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを接触させた後、エネルギーを付与することにより、前記基材表面全体に当該ポリマーを直接化学結合させる態様が好ましい態様である。
即ち、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを含有する組成物を重合開始層が形成された基材表面接触させながら、当該基材表面に生成する活性種により結合させるものである。この際使用するポリマーの重合性基が主鎖より8元素以上離れた位置に存在するポリマーを使用する。この効果は明確ではないが、ポリマー主鎖から重合性基が離れることにより運動性が高まり、少ないラジカル量でより表面グラフト重合反応が進行すると考えられる。
上記接触は、基材を、重合性基及び相互作用性基を有する化合物を含有する液状の組成物中に浸漬することで行ってもよいが、取り扱い性や製造効率の観点からは、後述するように、重合性基及び相互作用性基を有する化合物を含有する組成物を主成分とする層を基板表面に、塗布法により形成することが好ましい。
(無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマー)
本発明において、基板に直接グラフトポリマーを生成させる場合に用いられる、相互作用性基を有し且つ基板と直接化学結合する化合物としては、以下のポリマーが挙げられる。
本発明において用いられる無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーとしては、相互作用性基を有するモノマーから選ばれる少なくとも一種を用いて得られるホモポリマー、コポリマーに、重合性基として、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基などのエチレン付加重合性不飽和基(重合性基)を導入したポリマーが用いられる。この重合性基及び相互作用性基を有するポリマーは、少なくとも側鎖に1個以上の重合性基を有し、主鎖より8元素以上離れた位置に存在するものである。主鎖より8元素以上はなれた位置に重合性基を有する側鎖構造とは例えば以下の構造が挙げられ、主鎖からの元素数としては以下のように、ポリマー主鎖と重合性基とを連結するために用いられる連結基において、置換基を構成する元素を除き、連結基における主鎖にあたる元素のみを数える。また、この連結基の主鎖にあたる部分に環構造を有する場合には、その最短部分に相当する元素を数えるものとする。
Figure 0004579048
上記ポリマーを合成するための相互作用性基を有するモノマーとしては、以下のモノマーが挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、イタコン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−モノメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、アリルアミン若しくはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、ビニルスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン(下記構造)などのカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基若しくはそれらの塩、水酸基、アミド基、ホスフィン基、イミダゾール基、ピリジン基、若しくはそれらの塩、及びエーテル基などの官能基を有するモノマーが挙げられる。これらのモノマーは、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 0004579048
相互作用性基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーは、以下のように合成できる。
合成方法としては、i)相互作用性基を有するモノマーと重合性基を特定位置に有するモノマーとを共重合する方法、ii)相互作用性基を有するモノマーと二重結合前駆体を有するモノマーとを共重合させ、次に塩基などの処理により二重結合を導入する方法、iii)相互作用性基を有するポリマーと重合性基を有するモノマーとを反応させ、二重結合を導入(重合性基を導入する)方法が挙げられ、これらの方法においては、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基が導入できるようなモノマーを用いる必要がある。上記3手法の中で好ましいのは、合成適性の観点から、ii)相互作用性基を有するモノマーと二重結合前駆体を有するモノマーとを共重合させ、次に塩基などの処理により二重結合を導入する方法、iii)相互作用性基を有するポリマーと重合性基を有するモノマーとを反応させ、重合性基を導入する方法である。
i)相互作用性基を有するモノマーと共重合させる重合性基を有するモノマーとしては、以下の化合物などが挙げられる。
Figure 0004579048
ii)また、二重結合前駆体を有するモノマーとしては以下のような化合物などが挙げられる。
Figure 0004579048
(A1は重合性基を有する有機団、R1〜R3は水素原子、及び/または、1価の有機基、X、Zは脱離反応により除去される脱離基であり、ここでいう脱離反応とは、塩基の作用によりZが引き抜かれ、Xが脱離するものである。Xはアニオンとして、Zはカチオンとして脱離するものが好ましい)
具体的には以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0004579048
Figure 0004579048
二重結合前駆体を二重結合に変換するには、X、Zを脱離反応により除去する方法、つまり、塩基の作用によりZを引き抜き、Xが脱離する反応を使用する。
Figure 0004579048
(脱離反応に用いられる塩基)
使用される塩基としては、アルカリ金属類の水素化物、水酸化物または炭酸塩、有機アミ化合物、金属アルコキシド化合物が好ましい例として挙げられる。アルカリ金属類の水素化物、水酸化物または、炭酸塩の好ましい例としては、水素化ナトリウム、水素化カルシウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。有機アミン化合物の好ましい例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N−エチルジシクロヘキシルアミン、ピロリジン、1−メチルピロリジン、2,5−ジメチルピロリジン、ピペリジン、1−メチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]−オクタン、ヘキサメチレンテトラミン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、4−ジメチルアミノピリジン、ルチジン、1、8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(DBU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルエチルアミン、Schiff塩基などが挙げられる。金属アルコキシド化合物の好ましい例としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドなどが挙げられる。これらの塩基は、1種あるいは2種以上の混合であってもよい。
本発明における脱離反応において、塩基を添加する際に用いられる溶媒としては、例えば、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、水などが挙げられる。これらの溶媒は単独あるいは2種以上混合してもよい。
使用される塩基の量は、化合物中の特定官能基の量に対して、当量以下であってもよく、また当量以上であってもよい。また、過剰の塩基を使用した場合、脱離反応後、余剰の塩基を除去する目的で酸などを添加することも好ましい形態である。
iii)相互作用性基を有するポリマーと重合性基を有するモノマーとを反応させ、重合性基を導入する方法で用いられる重合性基を有するモノマーとしては、相互作用性基を有するポリマーの種類によって異なるが以下の組合せのモノマーを使用することができる。(ポリマーの官能基、モノマーの官能基)=(カルボキシル基、カルボキシル基)、(カルボキシル基、エポキシ基)、(カルボキシル基,イソシアネート基)、(水酸基、カルボキシル基)、(水酸基、エポキシ基)、(水酸基、イソシアネート基)等を挙げることができる。具体的には以下のモノマーを使用することができる。
Figure 0004579048
また、相互作用性基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーの溶剤溶解性を高める目的で、ポリマー中にカルボン酸基を有している場合にはカルボン酸塩構造に変換しても良い。使用できる塩としてはアルカリ金属が好ましく、更に好ましくはナトリウム塩構造である。また、カルボン酸塩構造に変換する試薬としては無機塩基、有機塩基を使用することができるが、好ましくは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムである。
重合性基及び相互作用性基を有するポリマーを含有する組成物に使用する溶剤は、組成物の主成分である重合性基及び相互作用性基を有する化合物などが溶解可能ならば特に制限はない。溶剤には、更に界面活性剤を添加してもよい。
使用できる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテルの如きアルコール系溶剤、酢酸の如き酸、アセトン、シクロヘキサノンの如きケトン系溶剤、ホルムアミド、ジメチルアセトアミドの如きアミド系溶剤、水などが挙げられる。
必要に応じて溶剤に添加することのできる界面活性剤は、溶剤に溶解するものであればよく、そのような界面活性剤としては、例えば、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン性界面活性剤や、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの如きカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(市販品としては、例えば、エマルゲン910、花王(株)製など)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(市販品としては、例えば、商品名「ツイーン20」など)、ポリオキシエチレンラウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
組成物を液状のまま接触させる場合には、任意に行うことができるが、塗布法により相互作用性基含有組成物塗布層を形成する場合の塗布量は、十分なメッキ触媒またはその前駆体との相互作用性、及び、均一な塗布膜とを得る観点からは、固形分換算で0.1〜10g/m2が好ましく、特に0.5〜5g/m2が好ましい。
(エネルギー付与)
基材表面へのエネルギー付与方法としては、例えば、加熱や露光等の輻射線照射を用いることができる。例えば、UVランプ、可視光線などによる光照射、ホットプレートなどでの加熱等が可能である。光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、等がある。また、g線、i線も使用される。エネルギー付与に要する時間としては、目的とするグラフトポリマーの生成量及び光源により異なるが、通常、10秒〜10分の間である。
以上説明した(a)工程により、基材上に相互作用性基を有するポリマー(グラフトポリマー)を導入し、ポリマー層を形成することができる。
〔(b)触媒付与工程〕
(b)工程においては、上記(a)ポリマー層形成工程により基材上に導入された相互作用性を有するポリマー層に、無電解メッキ触媒又はその前駆体が付与される。
<無電解メッキ触媒>
本工程において用いられる無電解メッキ触媒とは、主に0価金属であり、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられる。本発明においては、特に、Pd、Agがその取り扱い性の良さ、触媒能の高さから好ましい。0価金属を相互作用性領域に固定する手法としては、例えば、グラフトポリマーが有する相互作用性基と相互作用するように荷電を調節した金属コロイドを、グラフトポリマーに適用する手法が用いられる。一般に、金属コロイドは、荷電を持った界面活性剤又は荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、金属イオンを還元することにより作製することができる。金属コロイドの荷電は、ここで使用される界面活性剤又は保護剤により調節することができ、このように荷電を調節した金属コロイドを、グラフトポリマーが有する相互作用性基と相互作用させると、相互作用性基は主に極性基である為に、グラフトポリマーに選択的に金属コロイド(無電解メッキ触媒)を吸着させることができる。
<無電解メッキ触媒前駆体>
本工程において用いられる無電解メッキ触媒前駆体とは、化学反応により無電解メッキ触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用することができる。主には上記無電解メッキ触媒で用いた0価金属の金属イオンが用いられる。無電解メッキ触媒前駆体である金属イオンは、還元反応により無電解メッキ触媒である0価金属になる。無電解メッキ触媒前駆体である金属イオンは、基材へ付与した後、無電解メッキ浴への浸漬前に、別途還元反応により0価金属に変化させて無電解メッキ触媒としてもよいし、無電解メッキ触媒前駆体のまま無電解メッキ浴に浸漬し、無電解メッキ浴中の還元剤により金属(無電解メッキ触媒)に変化させてもよい。
実際には、無電解メッキ前駆体である金属イオンは、金属塩の状態でグラフトパターン上に付与する。使用される金属塩としては、適切な溶媒に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、Agイオン、Pdイオンが触媒能の点で好ましい。
無電解メッキ触媒である金属コロイド、或いは、無電解メッキ前駆体である金属塩をグラフトポリマー上に付与する方法としては、金属コロイドを適当な分散媒に分散、或いは、金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液を調製し、その溶液をグラフトポリマーが存在する基材表面に塗布するか、或いは、その溶液中にグラフトポリマーを有する基材を浸漬すればよい。金属イオンを含有する溶液を接触させることで、相互作用性領域上の相互作用性基に、イオン−イオン相互作用、又は、双極子−イオン相互作用を利用して金属イオンを吸着させること、或いは、相互作用性領域に金属イオンを含浸させることができる。このような吸着又は含浸を充分に行なわせるという観点からは、接触させる溶液中の金属イオン濃度、或いは金属塩濃度は0.01〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、接触時間としては、1分〜24時間程度であることが好ましく、5分〜1時間程度であることがより好ましい。
〔(c)金属膜形成工程〕
(c)工程では、無電解メッキ触媒又はその前駆体を付与されたポリマー(グラフトポリマー)に、無電解メッキが行われることで、グラフトポリマーが生成した基板上に、高密度の金属膜が形成される。形成された金属膜は、優れた導電性、密着性を有する。
<無電解メッキ>
無電解メッキとは、メッキとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解メッキは、例えば、無電解メッキ触媒が付与された基板を、水洗して余分な無電解メッキ触媒(金属)を除去した後、無電解メッキ浴に浸漬して行なう。使用される無電解メッキ浴としては一般的に知られている無電解メッキ浴を使用することができる。
また、無電解メッキ触媒前駆体が付与された基板を、無電解メッキ触媒前駆体がグラフトポリマーに吸着又は含浸した状態で無電解メッキ浴に浸漬する場合には、基板を水洗して余分な前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解メッキ浴中へ浸漬される。この場合には、無電解メッキ浴中において、前駆体の還元とこれに引き続き無電解メッキが行われる。ここで使用される無電解メッキ浴としても、上記同様、一般的に知られている無電解メッキ浴を使用することができる。
一般的な無電解メッキ浴の組成としては、1.メッキ用の金属イオン、2.還元剤、3.金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このメッキ浴には、これらに加えて、メッキ浴の安定剤など公知の添加物が含まれていてもよい。
無電解メッキ浴に用いられる金属の種類としては、銅、すず、鉛、ニッケル、金、パラジウム、ロジウムが知られており、中でも、導電性の観点からは、銅、金が特に好ましい。
また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加物がある。例えば、銅の無電解メッキの浴は、銅塩としてCuSO4、還元剤としてHCOH、添加剤として銅イオンの安定剤であるEDTAやロッシェル塩などのキレート剤、トリアルカノールアミンなどが含まれている。また、CoNiPの無電解メッキに使用されるメッキ浴には、その金属塩として硫酸コバルト、硫酸ニッケル、還元剤として次亜リン酸ナトリウム、錯化剤としてマロン酸ナトリウム、りんご酸ナトリウム、こはく酸ナトリウムが含まれている。また、パラジウムの無電解メッキ浴は、金属イオンとして(Pd(NH34)Cl2、還元剤としてNH3、H2NNH2、安定化剤としてEDTAが含まれている。これらのメッキ浴には、上記成分以外の成分が入っていてもよい。
このようにして形成される金属膜の膜厚は、メッキ浴の金属塩又は金属イオン濃度、メッキ浴への浸漬時間、或いは、メッキ浴の温度などにより制御することができるが、導電性の観点からは、0.5μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。
また、メッキ浴への浸漬時間としては、1分〜6時間程度であることが好ましく、1分〜3時間程度であることがより好ましい。
以上のようにして得られた金属膜は、SEMによる断面観察により、表面グラフト膜(ポリマー層)中に無電解メッキ触媒やメッキ金属の微粒子がぎっしりと分散しており、更にグラフト膜上にメッキ金属が析出していることが確認された。基板と金属膜(メッキ層)との界面は、グラフトポリマーと微粒子とのハイブリッド状態であるため、基板(有機成分)と無機物(無電解メッキ触媒又はメッキ金属)との界面の凹凸差が500nm以下であっても密着性が良好であった。この断面状況の詳細は、前述の金属膜の説明において詳述した通りである。
〔(d)工程〕
<電気メッキ工程>
本発明の金属膜の形成方法においては、前記(c)工程による無電解メッキの後、形成された金属膜を電極とし、さらに(d)電気メッキを行ってもよい(電気メッキ工程)。これにより基板との密着性に優れた金属膜をベースとして、そこに新たに任意の厚みをもつ金属膜を容易に形成することができる。この工程を付加することにより、金属膜を目的に応じた厚みに形成しうるため、本発明の金属膜を種々の応用に適用するのに好適である。
本発明における電気メッキの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。なお、本工程の電気メッキに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。
電気メッキにより得られる金属膜の膜厚については、用途に応じて異なるものであり、メッキ浴中に含まれる金属濃度、或いは、電流密度などを調整することでコントロールすることができる。なお、一般的な電気配線などに用いる場合の膜厚は、導電性の観点から、0.5μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。
本発明においては、前記(c)工程(無電解メッキによる金属膜形成工程)又は前記(d)工程(電気メッキ工程)を行った後、(e)乾燥工程を行うことが密着性向上の観点から好ましい。
(e)乾燥工程
乾燥工程における乾燥処理は如何なる手段であってもよく、具体的には、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥、送風乾燥などの手段により行うことができる。これらの中でも、乾燥に起因するポリマー層の変質を抑制するという観点からは、常温又はその近傍の温度条件で乾燥処理を行うことが好ましい。具体的には、前記(c)工程又は前記(d)工程終了後に、金属膜形成後の材料を、常温下に保存する自然乾燥、常温条件下での減圧乾燥、及び常温送風乾燥の各乾燥処理が好ましい。
加温を行うことなく水分を可能な限り除去する観点からは、これらの乾燥処理を、1時間以上、さらには24時間以上実施することが好ましい。乾燥処理条件は、必要とされる密着性などを考慮して適宜選択すればよいが、具体的には、金属膜形成後の材料を、例えば、25℃前後の温度雰囲気下で1〜3日程度、1〜3週間程度、或いは、1〜2ヶ月程度保存して乾燥する方法、通常の真空乾燥機による減圧下に1〜3日程度、或いは、1〜3週間程度、保存して乾燥する方法等が挙げられる。
乾燥処理を行うことにより密着性が向上する作用は明確ではないが、充分な乾燥を行うことにより、密着性を低下させる要因である水分が金属膜中に保持されるのを防ぐことで、水分に起因する密着性の低下を抑制しうるものと推定している。
また、乾燥中における銅等からなる金属膜表面の酸化防止のために、酸化防止剤を金属膜表面に塗布することが好ましい。酸化防止剤としては、一般的に使用されるものが適用でき、例えば、アジミドベンゼン等が使用できる。
(金属パターン形成方法)
上記手法で作成した金属膜は不要部分をエッチングで取り除くことで金属パターンを形成することができる。この時のエッチング方法としては、プリント配線基板の製造時に使用されている方法が何れも使用可能であり、湿式エッチング、ドライエッチング等が使用可能であり、任意に選択すれば良い。作業の操作上、湿式エッチングが装置などが簡便で好ましい。エッチング液として、例えば塩化第二銅、塩化第二鉄等の水溶液を使用することができる。
このよう、本発明の方法により得られた金属膜、あるいは金属パターンは、平滑な基板上に形成され、且つ、基板に直接結合してなるポリマー層との間にハイブリット状態で金属膜が形成されていることから、基板との密着性が高く、且つ、基板界面における平滑性にも優れ、導電材料として用いた場合、高周波特性に優れるため、その応用範囲は広い。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔基板1の作製〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量176、ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート825)5g、トリアジン構造含有フェノールノボラック樹脂のMEKワニス(大日本インキ化学工業(株)製、フェノライトLA−7052、不揮発分62%、不揮発分のフェノール性水酸基当量120)2g、フェノキシ樹脂MEKワニス(東都化成(株)製、YP−50EK35、不揮発分35%)10.7g、重合開始剤として下記化合物(1)2.3g、MEK5.3g、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.053gを混合し、攪拌して完全に溶解させて重合開始層塗布液1を作製した。
Figure 0004579048
上記エポキシ樹脂組成物を厚さ128μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製、カプトン500H)上にバー塗布し、170℃で、30分乾燥させて、基材上に重合開始層を形成した。得られた重合開始層の膜厚は10μmであった。
〔基板2の作製〕
ポリイミドフィルム(製品名:カプトン500H、東レデュポン社製)の上に下記の重合開始層塗布液2をロッドバー18番を用いて塗布し、80℃で2分間乾燥させた。
次に、この塗布されたフィルムを、400W高圧水銀灯(UVL−400P、理工科学産業(株)製)を使用し、10分間照射し、予備硬化させて、基材上に重合開始層を形成した。得られた重合開始層の膜厚は6.5μmであった。
<重合開始層塗布液2>
・アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 4g
(モル比率80/20、分子量10万)
・エチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレート 4g
(東亞合成(株)M210)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 1.6g
・1−メトキシ−2−プロパノール 16g
〔基板3の作製〕
<ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)の合成>
窒素下にてN−メチルピロリドン(30ml)中にジアミン化合物として、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル(28.7mmol)を溶解させ室温にて約30分間撹拌した。この溶液に3,3’,4,4’’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(28.7mmol)を0℃にて加え5時間撹拌した。反応液を再沈してポリイミド前駆体1を得た。生成物は1H−NMR、FT−IRによりその構造を確認した。
上記手法で合成したポリアミック酸をDMAc(和光純薬(株)社製)に溶かし、30質量%の溶液とし重合層塗布液3を得た。ガラス基板に該溶液をロッドバー#36を用いて塗布、100℃で5分間乾燥、250℃で30分間加熱して固化させ、ガラス基板から剥がすことでポリイミド基材を得た。
〔基板4の作製〕
ポリイミドフィルム(製品名:カプトン500H、東レデュポン社製)の上に、下記の重合開始層塗布液4をロッドバー18番を用いて塗布し、110℃で10分乾燥・架橋反応させた。得られた重合開始層の膜厚は9.3μmであった。
(重合開始層塗布液4)
・下記重合開始ポリマーA 0.4g
・TDI(トリレン−2,4−ジイソシアネート) 0.16g
・赤外線吸収剤(IR125 和光純薬製) 0.2g
・メチルエチルケトン(MEK) 1.6g
(重合開始ポリマーAの合成)
300mlの三口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(MFG)30gを加え75℃に加熱した。そこに、[2−(Acryloyloxy)ethyl](4−benzoylbenzyl)dimethyl ammonium bromide8.1gと、2−Hydroxyethylmethaacrylate9.9gと、isopropylmethaacrylate13.5gと、ジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.43gと、MFG30gと、の溶液を2.5時間かけて滴下した。その後、反応温度を80℃に上げ、更に2時間反応させ、下記特定重合開始ポリマーAを得た。なお、下記の構造式に付されている数値は、各繰り返し単位におけるモル共重合比を示す。
Figure 0004579048
〔無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマー(特定グラフト前駆体ポリマー)の合成〕
(特定グラフト前駆体ポリマー1の合成方法)
(モノマーAの合成)
500mlの三口フラスコに、ジエチレングリコールモノメタクリレート78.4gを入れ、アセトン250mlを加え、撹拌した。ピリジン39.2g、p−メトキシフェノール0.1gを添加した後に、氷水を入れた氷浴にて冷却した。混合液温度が5℃以下になった後に、2−ブロモイソブタン酸ブロミド114.9gを滴下ロートにて3時間かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外してさらに3時間撹拌した。反応混合液を水750mlに投入し、1時間撹拌した。水混合液を分液ロートを用いて、酢酸エチル500mlで3回抽出した。有機層を1M塩酸500ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液500ml、飽和食塩水500mlで順次洗浄した。有機層に硫酸マグネシウム100gを入れ、脱水乾燥した後、濾過した。溶媒を減圧留去し、モノマーA 120.3gを得た。
Figure 0004579048
次に、1000ml三口フラスコにN,N−ジメチルアセトアミド80gを入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。モノマーA13.85g、メタクリル酸33.28g、V−601(和光純薬製)0.99gのN,N−ジメチルアセトアミド40g溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで加熱し、更に3時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。
上記、反応液にp−メトキシフェノール 0.59gを入れ、N,N−ジメチルアセトアミド800gを加え、氷水を入れた氷浴にて冷却した。混合液温度が5℃以下になった後に、1、8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DBU)180.8gを滴下ロート用いて、滴下した。滴下終了後、氷浴を外してさらに8時間撹拌した。反応液に水49gにメタンスルホン酸114mlを溶解させた液を添加し、4時間攪拌した。攪拌の後、水再沈を行って特定グラフト前駆体ポリマー1を濾取し、水で洗浄、乾燥して13g得た。この特定グラフト前駆体ポリマー1は、前記合成法より明らかなように、主鎖より9元素離れた位置に重合性基を有するポリマーである。
(特定グラフト前駆体ポリマー2)
1000ml三口フラスコにN,N−ジメチルアセトアミド280gを入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。2−ヒドロキシエチルメタクリレート 130.1g、メタクリル酸29.27g、V−601(和光純薬製)0.98gのN,N−ジメチルアセトアミド80g溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで加熱し、更に3時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。
上記、反応液にジターシャリーペンチルハイドロキノン 0.43g、ジブチルチンジラウレート0.53g、カレンズMOI(昭和電工(株)製)26.3g、N,N−ジメチルアセトアミド70gを加え、55℃、6時間反応を行った。その後、反応液にメタノールを54.3g加え、更に2時間反応を行った。反応終了後、水により再沈を行い、下記構造単位からなる特定グラフト前駆体ポリマー2を濾取、水で洗浄、乾燥し21g得た。この特定グラフト前駆体ポリマー2は、以下の構造に明らかなように、主鎖より11元素離れた位置に重合性基を有するポリマーである。
Figure 0004579048
(特定グラフト前駆体ポリマー3)
500ml三口フラスコにN,N−ジメチルアセトアミド200g、ポリアクリル酸(和光純薬製 分子量:25000)30g、2−エチル−4−エチル−イミダゾール0.9g、ジターシャリーペンチルハイドロキノン 25mg、下記モノマーB 27gを入れ、窒素気流下、100℃、5時間反応させた。
Figure 0004579048
その後、反応液を50gとり、氷浴中で4NNaOHを11.6mL加え、酢酸エチルで再沈を行い、下記構造単位からなる特定グラフト前駆体ポリマー3を濾取、水で洗浄、乾燥し2.7g得た。この特定グラフト前駆体ポリマー3は、下記構造より明らかなように、主鎖より8元素離れた位置に重合性基を有するポリマーである。
Figure 0004579048
〔実施例1〕
基板1に、下記組成からなる塗布液をロッドバー#18を用いて塗布した。なお、得られた膜の膜厚は、0.8μmだった
<塗布液の組成>
・特定グラフト前駆体ポリマー1 0.25g
・メタノール 3.0g
次に、基板に1.5kW高圧水銀灯を使用し30秒間露光を行った。その後に得られた膜を飽和重曹水にて洗浄し、上記重合性基含有ポリマーがグラフト化された基板Aを得た。
〔無電解メッキ及び電気メッキ〕
得られた基板Aを、硝酸銀(和光純薬製)1質量%の水溶液に5分間浸漬した後、蒸留水で洗浄した。その後、以下の組成からなる無電解メッキ浴にて、20分間無電解メッキしし、金属膜1を作製した。
<無電解メッキ浴の組成>
・蒸留水 176g
・硫酸銅・5水和物 1.9g
・EDTA・2Na 5.54g
・NaOH 1.58g
・PEG(分子量1000) 0.019g
・2,2−ビピリジル 0.18mg
・ホルムアルデヒド水溶液 1.01g
〔実施例2〕
実施例1で得られた金属膜1を、更に、下記組成の電気メッキ浴にて20分間電気メッキし、金属膜2を作製した。
<電気メッキ浴の組成>
・硫酸銅・五水和物 135g
・濃硫酸 342g
・塩酸 0.25g
・カッパーグリームST−901C 9mL
(ローム・アンド・ハース電子材料(株)製)
・水 234g
〔実施例3〕
基板1に、下記組成からなる塗布液をロッドバー#18を用いて塗布した。なお、得られた膜の膜厚は、0.7μmだった
<塗布液の組成>
・特定グラフト前駆体ポリマー2 0.25g
・シクロヘキサノン 3.0g
次に、基板に1.5kW高圧水銀灯を使用し30秒間露光を行った。その後に得られた膜を飽和重曹水にて洗浄し、上記重合性基含有ポリマーがグラフト化された基板Bを得た。
〔無電解メッキ及び電気メッキ〕
得られた基板Aを、実施例1と同様な手法で無電解メッキ、及び、電気メッキを行い金属膜3を作製した。
〔実施例4〕
基板1に、下記組成からなる塗布液をロッドバー#18を用いて塗布した。なお、得られた膜の膜厚は、0.8μmだった
<塗布液の組成>
・特定グラフト前駆体ポリマー3 0.25g
・水 2.0g
・AR 1g
次に、基板に1.5kW高圧水銀灯を使用し30秒間露光を行った。その後に得られた膜を飽和重曹水にて洗浄し、上記重合性基含有ポリマーがグラフト化された基板Cを得た。
〔無電解メッキ及び電気メッキ〕
得られた基板Cを、実施例1と同様な手法で無電解メッキ、及び、電気メッキを行い金属膜4を作製した。
〔実施例5〕
実施例1の基板1に代えて基板2を用いた以外は同様の手法を用いて金属膜を得た後、実施例2と同じ手法で電気メッキを行い、金属膜5を得た。
〔実施例6〕
実施例5の基板2に代えて基板3を用いた以外は同様の手法を用いて金属膜6を得た。
〔実施例7〕
実施例6の基板2に代えて基板4を用いた以外は同様の手法を用いて金属膜7を得た。
(比較ポリマー1の合成方法)
(モノマーBの合成)
500mlの三口フラスコに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート58.6gを入れ、アセトン250mlを加え、撹拌した。ピリジン39.2g、p−メトキシフェノール0.1gを添加した後に、氷水を入れた氷浴にて冷却した。混合液温度が5℃以下になった後に、2−ブロモイソブタン酸ブロミド114.9gを滴下ロートにて3時間かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外してさらに3時間撹拌した。反応混合液を水750mlに投入し、1時間撹拌した。水混合液を分液ロートを用いて、酢酸エチル500mlで3回抽出した。有機層を1M塩酸500ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液500ml、飽和食塩水500mlで順次洗浄した。有機層に硫酸マグネシウム100gを入れ、脱水乾燥した後、濾過した。溶媒を減圧留去し、モノマーC 102gを得た。
Figure 0004579048
次に、1000ml三口フラスコにN,N−ジメチルアセトアミド80gを入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。モノマーB12.00g、メタクリル酸33.28g、V−601(和光純薬製)0.99gのN,N−ジメチルアセトアミド40g溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで加熱し、更に3時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。
上記、反応液に4−ヒドロキシTEMPO 0.82gを入れ、N,N−ジメチルアセトアミド800gを加え、氷水を入れた氷浴にて冷却した。混合液温度が5℃以下になった後に、1、8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DBU)180.8gを滴下ロート用いて、滴下した。滴下終了後、氷浴を外してさらに8時間撹拌した。反応液に水49gにメタンスルホン酸114mlを溶解させた液を添加し、4時間攪拌した。攪拌の後、水による再沈を行い比較ポリマー1を濾取、水で洗浄、乾燥し17g得た。この比較ポリマー1は、前記合成法より明らかなように、主鎖より6元素離れた位置に重合性基を有するポリマーである。
(比較ポリマー2)
500ml三口フラスコにN,N−ジメチルアセトアミド200g、ポリアクリル酸(和光純薬製 分子量:25000)30g、メチルーエチルーイミダゾール0.9g、ジターシャリーペンチルハイドロキノン 25mg、グリシジルメタクリレート19.6gを入れ、窒素気流下、100℃、5時間反応させた。その後、反応液を50gとり、氷浴中で4NNaOHを12.8mL加え、酢酸エチルによる再沈を行い、下記構造単位からなる比較ポリマー2を濾取、水で洗浄、乾燥し3.1g得た。この比較ポリマー2は、下記構造より明らかなように、主鎖より7元素離れた位置に重合性基を有するポリマーである。
Figure 0004579048
〔比較例1〕
実施例1の特定グラフト前駆体ポリマー1を比較ポリマー1に代えた以外は同様の手法を用いて金属膜を得た後、実施例2と同じ手法で電気メッキを行い、金属膜8を得た。
〔比較例2〕
実施例1の特定グラフト前駆体ポリマー1を比較ポリマー2に代えた以外は同様の手法を用いて金属膜を得た後、実施例2と同じ手法で電気メッキを行い、金属膜9を得た。
<評価>
(断面形状観察)
金属膜2を、ミクロトーム(ライカ製)を用いてダイヤモンドカッター(製品名:スミナイフ)にてカットし、きれいなメッキ断面を有する試料を調整した。得られた試料をSEMで観察したところ、ポリマー層中の金属膜との界面近傍に、無電解メッキ触媒、無電解メッキにより析出した金属の1種以上からなると考えられる微粒子が高密度で存在することが確認された。
(密着性)
実施例2〜7、比較例1〜2で得られた金属膜2〜9については、幅1cmにカッターで傷をつけ、端を剥がし、JIS C 6481に基づき90度剥離実験を行った(実験器:テンシロン剥離機、(株)オリエンテック製)。
実施例1で得られた金属膜1については、その表面に、銅板(幅:1cm、厚み:0.1mm)をエポキシ系接着剤(アラルダイト、チバガイギー製)で接着し、140℃で4時間乾燥した後、JIS C 6481に基づき90度剥離実験を行った。結果を下記表1に示す。
Figure 0004579048
上記表1の結果によれば、実施例1〜7により得られた各金属膜は、そのいずれもが基板との密着力が比較例1〜2より得られた金属膜に比べてより良好になっていた。これは、本発明で用いたグラフト前駆体ポリマーの反応性が、比較例で用いたものより高く、グラフト化されたポリマーが増加した結果、基板界面でのメッキ及びメッキ触媒層(無機成分)と基板(有機成分)とのハイブリット層がより厚くなったためと推測される。

Claims (10)

  1. (a)基板に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを直接化学結合させてポリマー層を形成するポリマー層形成工程と、(b)該ポリマー層に無電解メッキ触媒またはその前駆体を付与する触媒付与工程と、(c)無電解メッキを行い、ポリマー層上に金属膜を形成する金属膜形成工程と、を有することを特徴とする金属膜形成方法。
  2. 前記無電解メッキを行った後に、さらに、(d)電気メッキを行うことを特徴とする金属膜形成方法。
  3. 前記基板が、1GHzにおける誘電正接が0.01以下である絶縁性樹脂からなる基板、又は、該絶縁性樹脂からなる層を基材上に有する基板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属膜形成方法。
  4. 前記基板が、1GHzにおける誘電率が3.5以下である絶縁性樹脂からなる基板、又は、該絶縁性樹脂からなる層を基材上に有する基板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属膜形成方法。
  5. 前記(a)ポリマー層形成工程が、(a−1)基材上に重合開始剤を含有する重合開始層が形成された基板を作製する工程と、(a−2)該重合開始層が形成された基板上に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを直接化学結合させる工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載の金属膜形成方法。
  6. 前記(a−2)工程が、前記重合開始層が形成された基板上に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーを接触させた後、エネルギーを付与することにより、前記基板表面全体に当該ポリマーを直接化学結合させる工程であることを特徴とする請求項5に記載の金属膜形成方法。
  7. 前記(c)金属膜形成工程の後に、さらに、(e)乾燥工程を有することを特徴とする請求項1、請求項3乃至請求項6の何れか1項に記載の金属膜形成方法。
  8. 前記(d)電気メッキ工程の後に、さらに、(e)乾燥工程を有することを特徴とする請求項2に記載の金属膜形成方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の金属膜形成方法により形成された金属膜をパターン状にエッチングすることを特徴とする金属パターン形成方法。
  10. 基板に、無電解メッキ触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、及び、主鎖より8元素以上離れた位置に重合性基を有するポリマーが直接化学結合してなるポリマー層を有し、該ポリマー層の内部、及び、上部に無電解メッキ層を有することを特徴とする金属膜。
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