JP4576933B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式のプリンタ、複写機等の画像形成装置に適用されるスイッチング電源装置に関する。特に、デジタル制御方式で電源の制御を行なうスイッチング電源装置及びその電源制御方法に関する。
従来より、電源供給用トランスの1次巻線に対する印加電力をスイッチングするスイッチ手段のオン/オフのデューティを制御することによって上記トランスの2次巻線に出力を発生させて2次巻線側に接続された負荷に供給すると共に、出力の電圧又は電流をフィードバックすることにより、フィードバックされた出力電圧値又は出力電流値と各々に対応する目標値との差が小さくなるように上記スイッチ手段のオン/オフのデューティを制御する電源装置がある。
この種の電源装置における上記スイッチ手段のオン/オフの制御は、一般に、スイッチ手段にPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)信号を入力し、このPWM信号のデューティを制御することによって行われる。
図1に、一般的なアナログ制御方式の高圧電源装置の構成を示す。図1に示す高圧電源装置1は、昇圧トランス2、整流回路3、検出回路4、制御回路5、スイッチ回路6、D/A変換器7、ON/OFF判定回路8を備えている。
昇圧トランス2の1次巻線の一方の端子には図示しない外部の低圧安定化電源が接続されており、所定電圧値の直流電圧Vinが印加される。
また、昇圧トランス2の1次巻線の他方の端子にはスイッチ回路6の出力端が接続され、昇圧トランス2の2次巻線の端子には整流回路3の入力端が接続されている。更に整流回路3の一方の出力端は出力負荷9に接続され、もう一方の出力端には検出回路4の入力端が接続される。
スイッチ回路6のオン/オフに応じて、昇圧トランス2の2次巻線側にエネルギーが伝わる。これによって発生した出力を直流とするため、整流回路3で整流、平滑化が行なわれ、直流成分とされた出力が負荷9に対して出力される。
一方、検出回路4は、出力電圧を制御回路5内のレギュレーションICやエラーアンプに入力できる電圧に変換する。なお、ここでは、電圧制御について説明するが、出力電流を電圧に変換(電流量を+電圧に変換)して制御回路5に入力するものでもよい。
D/A変換器7は、図示しないMCU(マシーンコントロールユニット)等のコントローラから入力されるPWM信号をD/A変換し、アナログ信号に変換する。変換されたアナログ信号は、高圧電源装置1の出力目標値として制御回路5内のレギュレーションICや、エラーアンプに入力される。
またPWM信号は、デューティからPWM信号のONとOFFを判定するON/OFF判定回路8にも入力され、判定結果は制御回路5に入力される。
アナログ制御方式の高圧電源装置1は次のように出力の制御を行なう。まず、出力電圧を検出回路4にて制御回路5内のレギュレーションICやエラーアンプに入力できる電圧に変換(高圧を低圧に変換、また−出力ならば+出力に変換)し、制御回路5に入力する。
また、図示しないMCU等のコントローラからPWM信号を入力し、PWM信号のデューティからON/OFF判定回路8にてON/OFFの判定を行い、判定結果を制御回路5に入力し、またPWM信号のデューティからD/A変換器7にて目標値(アナログ値)を生成し、制御回路5内のレギュレーションICやエラーアンプに入力する。
次に、得られた目標値と検出した検出値が一致するように制御回路5にて制御し、その結果に応じたPWM信号をスイッチ回路6に出力する。
スイッチ回路6は、制御回路5から出力されるPWM信号にてON/OFFの切り替えを行い、昇圧トランス2の2次側にON/OFFのデューティに従った出力を発生する。
発生した出力を検出回路4で検出し、制御回路5に入力する。以上の動作を繰り返し、検出値が目標値に一致するようにデューティの増減の制御を行なうことで出力の制御を行なう。
次に、デジタル制御方式の高圧電源装置について説明する。このデジタル制御方式は、CPUにてソフト的に制御を行なうものであり、アナログ制御回路部を必要とせず、回路構成を簡略化することができる。
デジタル制御方式の高圧電源装置では、電源回路の出力モニタ値をCPUにフィードバックし、その値が目標値に一致するようにPWM信号のデューティを制御し、その信号でスイッチ素子を駆動する。
特許文献1に開示されたデジタル制御方式の高圧電源装置の構成を図2に示す。図2に示すようにデジタル制御方式の高電圧電源装置は、高圧電源部20と、この高圧電源部20を制御するMCU10とからなる。MCU10には、CPU11と、パルス発振器12と、A/D変換器13とが設けられている。また高圧電源部20には、昇圧トランス21と、整流回路22と、検出回路23と、スイッチ回路24とが設けられている。
デジタル制御方式の電源回路は次のように出力の制御を行なう。整流回路22によって整流された出力電圧を検出回路23にてA/D変換器13に入力できる電圧に変換(高圧を 低圧に変換、また−出力ならば+出力に変換)する。出力電流を検出回路にてA/D変換器13に入力できる電圧に変換(電流量を+電圧に変換)し、A/D変換器13に入力するものであってもよい。
検出回路23によって検出された電圧値をA/D変換器13にて必要なビット数のデジタル値に変換し、モニタ値としてCPU11に入力する。CPU11は、予め設定されている目標値と検出して得られたモニタ値を予め決められた演算式で比較・演算を実施し、PWM信号のデューティ値を設定する値を算出する。
パルス発振器12は、CPU11によって設定された設定値に従ったデューティ値を持つPWM信号を生成する。得られたPWM信号にてスイッチ回路24をON/OFFし、昇圧トランス21の2次側にON/OFFのデューティに従った出力を発生する。
発生した出力は、検出回路23で検出し、上述した処理を繰り返すことでモニタ値が目標値に一致するようにデューティの増減制御を行なう。
また、特許文献2には、電圧検出部に抵抗値の異なる2個の抵抗と、それを切り替えるスイッチとを設け、スイッチによって抵抗値を切り替えることで制御上の精度を向上させた技術が開示されている。
特開2000−134927号公報 特開平9−319266号公報
しかしながら、上述したデジタル制御方式には以下に示す問題がある。第1に、出力モニタは検出回路23で高圧を低圧に、−を+に変換している。その際出力電圧のリップルや回路内でのノイズによりモニタ電圧にもノイズが発生する。また高圧電源部20からMCU10側にハーネスを通して送るため、その間でノイズが重畳することがある。それらのリップルはモニタの出力電圧に関係なくほぼ同じ電圧レベルのノイズが重畳することが多い。そのためモニタ電圧の絶対値が小さいほどノイズ(リップル)の影響を受けやすい。
第2に、出力モニター値をA/D変換器13によりデジタル値に変換をしている。そのためアナログ制御と違いモニター値にはA/D変換器13の能力による分解能があり端数は切り捨てられる。そのためモニタ電圧の絶対値が小さいほど切り捨てられる端数分の影響を受けやすい。
第3に、通常A/D変換器13は誤差を持っている(例えば下位2ビットの誤差)。そのため、例えば10ビットのA/D変換器13の場合、モニター値は0〜1023のデジタル値に変換されるが±4の誤差を持つことになる。この値はモニタ値の大小に係わらず変わらないのでデジタル値が小さくなればなるほどその誤差の影響が大きくなっていく。
以上のようにデジタル制御方式の高圧電源装置の場合、モニタ電圧が小さくなればなるほど様々な外乱等により精度が悪くなるという問題がある。
高圧電源においては、負荷のインピーダンス変動が大きいものに対して次のような問題点がある。例えば電力を印加する負荷が、画像形成装置に搭載された転写ロールのバイアストランスファロール(以下、BTRと表記する)の場合、環境によりインピーダンスが大きく変わる性質を持っている。高温多湿な場所では20MΩ、低温乾燥の場所では200MΩというように10倍程変動することがある。
また、経時変化でもそのインピーダンスが変わる。そのため、BTRではあるタイミングで負荷測定(定電流制御の高圧電源装置である電流を印加し、その際の電源の出力電圧を電圧モニタにより測定しインピーダンスを計算する)を実施し、次からの印加電圧を決めている。
以上の点より高圧電源は広範囲の電圧可変範囲が求められている。例えば上述したBTRの場合、印加する高圧電源は500V〜6000Vの可変範囲を持つものもある。その際、電圧モニタはA/D変換器の入力に適した電圧に設定する必要があり、例えば5Vmaxの場合は、出力6000Vに対して電圧モニタを4Vになるように回路設計をする。5Vまで使用できないのは出力が6000Vよりも大きくなった場合に判断できないため、マージンを持たせている。この場合、出力500Vでは電圧モニター値は0.33Vと非常に小さい値となり、上述した様々な外乱により精度が悪くなり、その結果出力500Vでの制御が安定しないなどの問題がある。
また、特許文献2では、スイッチによって抵抗値を切り替える方法を提案しているが、スイッチの種類について言及していない。メカ的なスイッチであれば寿命及びその精度(チャタリングなど)が悪くまたコストも高い。また、半導体スイッチの場合はコストが非常に高くなるという欠点がある。また、スイッチの切替え(抵抗値の変更)は、出力停止時にしか出来ないという使用上の制約がある。さらに、スイッチを切り替えるための制御信号が必要となり、MCU側のコストアップになる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、安価な方法で精度よく電圧制御することができるスイッチング電源装置、画像形成装置及び電源制御方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明のスイッチング電源装置は、直流電源から供給される直流電圧をスイッチングするスイッチング素子と、前記スイッチング素子によりスイッチングされた電圧を昇圧する昇圧トランスと、前記昇圧トランスの2次側出力電圧を整流して平滑し、負荷に供給電圧として供給する整流・平滑化回路と、直列に接続された第1抵抗と第2抵抗とを備え、前記整流・平滑回路の出力電圧を分圧する第1分圧回路と、直列に接続された第3抵抗と第4抵抗とを備え、前記第1分圧回路の出力電圧を分圧する第2分圧回路と、前記第1分圧回路の出力する第1モニタ電圧と、前記第2分圧回路の出力する第2モニタ電圧とをA/D変換するA/D変換回路と、前記A/D変換回路でA/D変換された前記第1モニタ電圧と前記第2モニタ電圧とを入力し、前記負荷に供給する供給電圧の目標電圧が、前記負荷に供給可能な電圧範囲のうちの低電圧側の第1の電圧範囲内にあるのか、高電圧側の第2の電圧範囲にあるのかを判定し、前記目標電圧が前記第1の電圧範囲内にある場合に、前記第2モニタ電圧を選択して前記目標電圧との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成し、前記目標電圧が前記第2の電圧範囲内にある場合に、前記第1モニタ電圧を選択して前記目標電圧との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成する制御手段とを有することを特徴としている。
本発明によれば、モニタする電圧範囲が異なる2つのモニタ電圧を生成することができる。従って、負荷に供給する電圧の目標電圧と、モニタ電圧の電圧範囲とに基づいて最適なモニタ電圧を選択し、選択したモニタ電圧に基づいてスイッチング素子を制御する制御信号を生成することができる。
本発明のスイッチング電源装置は、直流電源から供給される直流電圧をスイッチングするスイッチング素子と、前記スイッチング素子によりスイッチングされた電圧を昇圧する昇圧トランスと、前記昇圧トランスの2次側出力電圧を整流して平滑し、負荷に供給する整流・平滑化回路と、直列に接続された第5抵抗と第6抵抗とを備え、前記整流・平滑回路の出力電流に応じた電圧を分圧する第3分圧回路と、直列に接続された第7抵抗と第8抵抗とを備え、前記第3分圧回路の出力電圧を分圧する第4分圧回路と前記第3分圧回路の出力する第1電流モニタ電圧と、前記第4分圧回路の出力する第2電流モニタ電圧とをA/D変換するA/D変換回路と、前記A/D変換回路でA/D変換された前記第1電流モニタ電圧と前記第2電流モニタ電圧とを入力し、前記負荷に供給する供給電流の目標電流が、前記負荷に供給可能な電流範囲のうちの低電流側の第1の電流範囲内にあるのか、高電流側の第2の電流範囲にあるのかを判定し、前記目標電流が前記第1の電流範囲内にある場合に、前記第2電流モニタ電圧を選択して前記目標電流に応じた電圧値との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成し、前記目標電流が前記第2の電流範囲内にある場合に、前記第1モニタ電圧を選択して前記目標電流に応じた電圧値との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成する制御手段とを有することを特徴としている。
本発明によれば、モニタする電流範囲が異なる2つの電流モニタ電圧を生成することができる。従って、負荷に供給する電圧の目標電流と、電流モニタ電圧の電流範囲とに基づいて最適な電流モニタ電圧を選択して、選択した電流モニタ電圧に基づいてスイッチング素子を制御する制御信号を生成することができる。
本発明は、安価な方法で常時低圧側から高圧側の状態を検出し、またその間をまたぐ電位変動等も精度よく制御できる。
添付図面を参照しながら本発明の最良の実施例を説明する。
まず、図3を参照しながら本実施例の構成を説明する。本実施例のスイッチング電源装置は、負荷46に供給する高圧電力を生成する高圧電源部40と、所定の直流電圧を生成する直流電源34と、装置全体の動作を制御する主制御部30とを備え、画像形成装置に搭載されている。
高圧電源部40は、昇圧トランス41、整流平滑回路42、電圧検出回路43、電流検出回路44、スイッチ回路45を備えている。
昇圧トランス41の1次巻線側の一端には、スイッチ回路45の出力端が接続されており、もう一端には直流電源34の出力端が接続されている。直流電源34によって生成した直流電圧Vinは、昇圧トランス41の1次巻線に印加される。
また昇圧トランス41の2次巻線の端子は、整流平滑回路42の入力端に接続されている。更に、整流平滑回路42の3つの出力端のうち2つの出力端は各々電圧検出回路43、電流検出回路44の入力端に接続されている。
電圧検出回路43は、それぞれS/N比の違う2種類のモニタVmon1,Vmon2を出力しており、電流検出回路44もそれぞれS/N比の違う2種類のモニタImon1,Imon2を出力している。
主制御部30は、CPU31と、パルス発振器32と、A/D変換器33とを備えており、更にCPU31は演算器(不図示)を備えている。
CPU31の出力端はパルス発振器32の入力端に、CPU31の入力端はA/D変換器33の出力端に、パルス発振器32の出力端はスイッチ回路45の入力端に各々接続されている。従って、スイッチ回路45にはパルス発振器32によって生成したPWM信号(PWM)を入力することができる。
また、A/D変換器33の4つの入力端には各々電圧検出回路43からの2Line、電流検出回路44からの2Lineの出力端が接続されている。従って、CPU31には電圧検出回路によって生成した電圧モニタ信号が示す電圧モニタ値(Vmon1,Vmon2)と、電流検出回路によって生成した電流モニタ信号が示す電流モニタ値(Imon1,Imon2)をデジタル値として入力することができる。
図4に、図3に示すスイッチング電源装置の回路図を示す。昇圧トランスT1の一次側は、一方を直流電源34に接続し、電圧Vinを印加されている。また昇圧トランスT1のもう一方の入力端は、スイッチ素子Q1に接続されている。
スイッチ素子Q1は主制御部30からPWM信号(PWM)を入力し、PWM信号によってON/OFFを切り替える。それに伴い昇圧トランスT1の1次巻線に印加される直流電圧がスイッチングされ、2次巻線側に昇圧された交流電圧が誘起される。交流電圧は、ダイオードDとコンデンサCとからなる整流平滑回路42により整流平滑され、負荷46へと供給される。ここでは出力電圧は0〜6000Vまで出力する回路とする。
電圧検出回路43は、抵抗R10と、抵抗R1及び可変抵抗(ボリウム)VR1との分圧で高圧から低圧へと変換している。その後バッファ51を介して主制御部30内のA/D変換器33に接続されるVmon2と、分圧後バッファ51、52を介した後、抵抗R2と、抵抗R3及び可変抵抗VR3とで分圧し、A/D変換器33に接続されるVmon1がある。ここではVmon2は出力が+3000Vの時に5Vになるように抵抗R1、可変抵抗(ボリウム)VR1の定数を決める。またVmon1は出力が+6000Vの時4.5Vになるように抵抗R2、R3、可変抵抗(ボリウム)VR3の定数を決める。この関係を図6に示す。
電流検出回路44は、正出力のためOPアンプU1を介して抵抗R5と可変抵抗(ボリウム)VR5を流れる電流低電圧に変換している。その後、主制御部30内のA/D変換器33に接続されるImon2と、変換後、バッファ54を介した後、抵抗R6と、抵抗R7及び可変抵抗VR7とで分圧し、A/D変換器33に接続されるImon1がある。ここではImon2は出力が+50μAの時4Vになるように抵抗R5、可変抵抗(ボリウム)VR5の定数を決める。またImon1は出力が+700μAの時4.5Vになるように抵抗R6、R7、可変抵抗(ボリウム)VR7の定数を決める。この関係を図7に示す。
なお、回路構成として、図5に示すように電圧検出回路43の検出電圧を分圧する回路55を主制御部30側に設けたものであってもよい。同様に電流検出回路44の検出電流に対応する電圧を分圧する回路56を主制御部30側に設けてもよい。
次にスイッチング電源装置の動作について説明する。ここでは高圧電源は正出力の定電圧制御を行ない、また負荷測定時には正出力の定電流制御を行う場合について説明する。まずは、図8に示すフローチャートを参照しながら定電圧制御時の動作を説明する。なお、ここでは出力電圧が500〜2500VまではVmon2、2500〜6000VまではVmon1を用いて制御を行なう場合について説明する。まず、CPU31は、出力電圧の目標値Vtarget(以下、Vtarと表記する)(デジタル値で0〜921)を受取る。スイッチング電源装置を画像形成装置に搭載している場合には、画像形成装置全体の動作を司るMCUによって設定された目標値Vtarを受け取る。また、図示しない表示操作装置からオペレートしてもよい(ステップS1)。
次に、CPU31は、受取った出力目標値Vtarが「384」(2500Vに対応したデジタル値)よりも大きいか小さいかの判断を行う(ステップS2)。Vtarが「384」よりも大きい場合(ステップS2/YES)、CPU31は、目標モニタ値に出力電圧の目標値Vtarをそのまま設定し(ステップS3)、Vmon1を取り込む(ステップS4)。また、Vtarが「384」よりも小さい場合には(ステップS2/NO)、出力電圧の目標値Vtarを2.22倍した値を目標モニタ値として設定し(ステップS8)、Vmon2を取り込む(ステップS9)。
次に、CPU31は、目標モニタ値と、Vmon1又はVmon2を比較し、予め決められた制御アルゴリズムに従ってPWM信号をオンさせるデューティ比を決定する(ステップS5)。この制御アルゴリズに関しては、特開2000−134927号公報に開示がある。
CPU31は、決定した信号オンのデューティ比に従ったPWM信号をパルス発振器32により発生させる(ステップS6)。スイッチ回路45は、PWM信号のデューティに従ってON/OFFを切り替え、それに伴った出力電圧が発生する。
このように本実施例では出力電圧をモニタするVmonを2種類にわけ、検出感度の異なる少なくとも2種類以上の検出値を出力するようにしたことで、500〜2500Vの間のモニタ電圧の値を大きく取ることが可能となり、ノイズやA/D変換器33の誤差などの外乱による変動の影響を小さくすることが可能となった。
次に、図9及び図10に示すフローチャートを参照しながら電源が電力を共有する出力負荷46のインピーダンス測定(以下、負荷測定とも呼ぶ)時の動作手順を説明する。なお、ここでは、定電流制御を34μAで実施し、その際の出力電圧を500〜2500VまではVmon2、2500〜6000VまではVmon1を取り込んで負荷測定を行う場合について説明する。
まず、CPU31は、出力電流の目標値(デジタル値で0又は557)を受取る。スイッチング電源装置を画像形成装置に搭載している場合には、画像形成装置全体の動作を司るMCUによって設定された目標値を受け取る。また、図示しない表示操作装置からオペレートしてもよい(ステップS11)。
次に CPU31は、受け取った出力目標値が「557」(34μAに対応したデジタル値)の場合、目標モニタ値に「557」をセットする(ステップS12)。次に、CPU31は、サンプリング回数をカウントするカウント値iを1に設定し(ステップS13)、Imon2をA/D変換器33から取り込む(ステップS14)。CPU31は、取り込んだImon2を目標モニタ値と比較して予め決められた制御アルゴリズムに従ってPWM信号の信号オンのデューティ比を決定する(ステップS15)。なお、制御アルゴリズムに関しては、特開2000−134927号公報に開示がある。次に、CPU31は、決定した信号オンデューティ比に従うPWM信号をパルス発振器32から発生させる(ステップS16)。PWM信号のデューティ比に従ってスイッチ回路45は、ON/OFFを繰り返し、それに伴った出力電流が発生する。
この制御を繰り返している間に所定のサンプリング時間で電圧検出を行い、負荷測定を行なう(ステップS17)。この手順を図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。まずCPU31は、Vmol1を読み込み(ステップS21)、その値が「384」よりも大きい場合は(ステップS22/YES)、Vmon1の値をそのまま取り込み、ある所定の負荷測定プログラムにて負荷測定を行う(ステップS23)。また、読み込み値が「384」よりも小さい時は(ステップS22/NO)、Vmon2を読み込み(ステップS24)、ある所定の負荷測定プログラムにて負荷測定を行う(ステップS25)。出力負荷46のインピーダンスを測定する。
負荷測定が終了すると、サンプリング回数iを1インクリメントし(ステップS18)、iの値が60を超えるまでこの処理を繰り返し行なう(ステップS19)。
このように本実施例では出力電圧をモニタするVmonを2種類にわけ、検出感度の異なる少なくとも2種類以上の検出値を出力するようにしたことで、500〜2500Vの間のモニタ電圧の値を大きくとることが可能となり、ノイズやA/D変換器33の誤差などの外乱による変動の影響を小さくすることが可能となり、負荷測定の精度向上になる。
なお、上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
従来のアナログ制御方式の高圧電源装置の構成を示す図である。 従来のデジタル制御方式の高圧電源装置の構成を示す図である。 本発明のスイッチング電源装置の構成を示すブロック図である。 図3に示すスイッチング電源装置の回路図である。 スイッチング電源装置の他の構成を示す回路図である。 電圧検出回路43から出力される電圧モニタ値を示す図である。 電流検出回路44から出力される電流モニタ値を示す図である。 定電圧制御の手順を示すフローチャートである。 負荷測定時の手順を示すフローチャートである。 負荷測定モードの手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2、21、41 昇圧トランス
3、22 整流回路
4、23 検出回路
5 制御回路
6、24、45 スイッチ回路
7 D/A変換器
8 ON/OFF判定回路
9、25、46 出力負荷
10 MCU
11、31 CPU
12、32 パルス発振器
13、33 A/D変換器
42 整流平滑回路
43 電圧検出回路
44 電流検出回路

Claims (2)

  1. 直流電源から供給される直流電圧をスイッチングするスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子によりスイッチングされた電圧を昇圧する昇圧トランスと、
    前記昇圧トランスの2次側出力電圧を整流して平滑し、負荷に供給電圧として供給する整流・平滑化回路と、
    直列に接続された第1抵抗と第2抵抗とを備え、前記整流・平滑回路の出力電圧を分圧する第1分圧回路と、
    直列に接続された第3抵抗と第4抵抗とを備え、前記第1分圧回路の出力電圧を分圧する第2分圧回路と、
    前記第1分圧回路の出力する第1モニタ電圧と、前記第2分圧回路の出力する第2モニタ電圧とをA/D変換するA/D変換回路と、
    前記A/D変換回路でA/D変換された前記第1モニタ電圧と前記第2モニタ電圧とを入力し、前記負荷に供給する供給電圧の目標電圧が、前記負荷に供給可能な電圧範囲のうちの低電圧側の第1の電圧範囲内にあるのか、高電圧側の第2の電圧範囲にあるのかを判定し、前記目標電圧が前記第1の電圧範囲内にある場合に、前記第2モニタ電圧を選択して前記目標電圧との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成し、前記目標電圧が前記第2の電圧範囲内にある場合に、前記第1モニタ電圧を選択して前記目標電圧との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成する制御手段とを有することを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 直流電源から供給される直流電圧をスイッチングするスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子によりスイッチングされた電圧を昇圧する昇圧トランスと、
    前記昇圧トランスの2次側出力電圧を整流して平滑し、負荷に供給する整流・平滑化回路と、
    直列に接続された第5抵抗と第6抵抗とを備え、前記整流・平滑回路の出力電流に応じた電圧を分圧する第3分圧回路と、
    直列に接続された第7抵抗と第8抵抗とを備え、前記第3分圧回路の出力電圧を分圧する第4分圧回路と
    前記第3分圧回路の出力する第1電流モニタ電圧と、前記第4分圧回路の出力する第2電流モニタ電圧とをA/D変換するA/D変換回路と、
    前記A/D変換回路でA/D変換された前記第1電流モニタ電圧と前記第2電流モニタ電圧とを入力し、前記負荷に供給する供給電流の目標電流が、前記負荷に供給可能な電流範囲のうちの低電流側の第1の電流範囲内にあるのか、高電流側の第2の電流範囲にあるのかを判定し、前記目標電流が前記第1の電流範囲内にある場合に、前記第2電流モニタ電圧を選択して前記目標電流に応じた電圧値との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成し、前記目標電流が前記第2の電流範囲内にある場合に、前記第1モニタ電圧を選択して前記目標電流に応じた電圧値との差分を求め、求めた差分に基づいて前記スイッチング素子をスイッチングする制御信号を生成する制御手段とを有することを特徴とするスイッチング電源装置。
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