JP2000009848A - 物体検出装置 - Google Patents

物体検出装置

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JP2000009848A
JP2000009848A JP17770098A JP17770098A JP2000009848A JP 2000009848 A JP2000009848 A JP 2000009848A JP 17770098 A JP17770098 A JP 17770098A JP 17770098 A JP17770098 A JP 17770098A JP 2000009848 A JP2000009848 A JP 2000009848A
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oscillation
circuit
sensor electrode
impedance
level
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JP17770098A
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Masuo Kitazawa
増夫 北沢
Shingo Oishi
真吾 大石
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体が接近しつつある場合でも正常に動作
し、検出範囲の向上を図る。 【解決手段】 物体が接近すると入力インピーダンスが
変化するセンサ電極20a,20bと、入力インピーダ
ンスの変化によって共振周波数を変化させる発振回路3
と、発振回路3からの発振レベルV0の低下を検出し、
発振レベルV0の低下に対応して発振回路3を形成する
インピーダンスZ1を変化させ、発振回路3の発振周波
数を所定周波数とする発振制御回路10とを備えた物体
検出装置100において、センサ電極は近距離用センサ
電極20aと、近距離用センサ電極20aと感度特性の
異なる遠距離用センサ電極20bとを備え、物体の接近
によりインピーダンスZ1が変化し、発振が停止する前
に両センサ電極20a,20bを切替えて感度特性を変
化させ、発振が継続して物体が検出できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体検出装置に関
するものであり、特に感度特性の異なるセンサ電極を利
用して、物体を検出する物体検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、障害物(物体等)がセンサ電極に
接近すると静電容量が変化し、その静電容量の変化によ
り物体を検出するものが、例えば、特開昭60−111
983号公報、特開昭58−115384号公報、特開
平3−233390号公報等に開示されている。
【0003】この種の従来技術はいずれも車両の障害物
検出装置に関するものであり、発振回路の出力を抵抗、
コンデンサからなる回路を直列接続し、センサとして機
能する一定面積を有する電極板を用いて検出を行うもの
である。これは障害物(物体)との距離により電極板と
物体との間の浮遊容量である静電容量(コンデンサ)が
形成され、コンデンサの容量変化によりコンデンサの端
子電圧が変化し、電圧変化をもって物体を検出するもの
である。
【0004】このように、静電容量の変化により物体を
検出するものにおいては、センサ電極と物体との距離が
ないときにはコンデンサは無限大となり、コンデンサの
端子電圧は非常に小さな値となる。また、センサ電極に
物体が近接した状態では端子電圧は非常に微小のレベル
の変化を検出することになるため、上記に示すものでは
微小レベルの検出となり、検出距離を40cm以上に設
定することができない。ここでは容量性を意味するとき
は静電容量と記し、回路等の定数的な意味のときにはコ
ンデンサと記載するが、両者は基本的に同一とする。
【0005】そこで、上記の検出距離の問題を解決し、
40cm前後に存在する物体を簡単な回路で検出できる
ようにしたものが、特開平9−96678号公報に開示
されている。
【0006】この装置は、物体が接近すると発振回路の
センサ電極の媒介定数が変化し、センサの入力インピー
ダンスの変化によって共振周波数を変化させるインピー
ダンスZ1と他の2個のインピーダンスZ2,Z3と共
に形成する発振回路と、発振回路からの発振レベルの低
下を判定回路で検出して、発振制御回路で発振レベルの
低下に対応して発振回路を形成するインピーダンスを変
化させ、発振回路の発振周波数を所定の周波数領域内と
して所定の発振レベルが維持できるかで物体の検出を行
うようにしている。
【0007】センサ電極と検出される物体との間に形成
される入力インピーダンスの変化により物体を検出する
上記に示すような物体検出装置は、カメラ、赤外線、超
音波を用いて物体を検出する回路に比べ回路構成は比較
的簡単なものとなり、感知部となるセンサ電極が電極構
造のため汚れに強いなどの利点はある。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、セン
サ回路の構成要素である発振回路の発振レベル(発振電
圧)が周囲環境や温度の変化に大変反応しやすく、装置
を安定に動作させるためには発振レベルの変動を常に監
視して、レベル変動が物体の変動よるものか、環境変化
(外乱)によるものなのかを判断し、レベル変動を補正
するため発振回路にフィードバック処理をおこなう必要
がある。
【0009】上記した公報においても、発振レベルを安
定させるためフィードバック制御を行っているが、フィ
ードバック処理を行うためには発振レベルが存在する
(発振が持続している)ことが必要となる。発振レベル
が零(発振が停止)状態では、フィードバックを行うこ
とができない。
【0010】発振レベルはセンサ電極に対し物体が所定
距離だけ近づくと、発振の周波数条件が変化し発振は停
止してしまい、この状態では周囲の環境変化や発振回路
自身の温度による回路定数変化などにより条件が変化し
ても発振レベルを補正することが不可能となる。こうし
た不具合は正確な検出動作を妨げ、検出範囲を低下させ
る要因となっている。
【0011】よって、本発明は上記の問題点に鑑みてな
されたものであり、物体が接近しつつある場合でも正常
に動作し、検出範囲を向上することを提供することを課
題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに講じた技術的手段は、物体が接近すると入力インピ
ーダンスが変化するセンサ電極と、センサ電極の入力イ
ンピーダンスの変化によって共振周波数を変化させる発
振回路と、発振回路からの発振レベルの低下を検出し、
発振レベルの低下に対応して発振回路を形成するインピ
ーダンスを変化させ、発振回路の発振周波数を所定周波
数とする発振制御回路とを備えた物体検出装置におい
て、センサ電極は第1センサ電極と、第1センサ電極と
感度特性の異なる第2センサ電極とを備え、物体の接近
によりインピーダンスが変化し、発振が停止する前に第
1および第2センサ電極を切替えて感度特性を変化させ
るようにしたものである。
【0013】上記の構成により、第1センサ電極と、第
1センサ電極と感度特性の異なる第2センサ電極とを備
え、物体の接近によりインピーダンスが変化し、発振が
停止する前に第1および第2センサ電極を切替えて感度
特性を変化させるようにしたので、発振が停止する前に
感度特性を変化させるため、物体が接近しつつある場合
でも正常に動作し、発振が止まることがなくなる。この
ため、発振が継続するのでフィードバック制御が可能に
なり、近くにきた物体でも検出することができるものと
なる。つまり、従来より検出距離を短くすることが可能
となり、検出範囲が向上する。
【0014】この場合、発振レベルの低下が所定レベル
になったときに感度特性を切替えるようにすれば、感度
良く切替が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。
【0016】図1は本発明の実施形態における発振回路
を説明するための基本原理説明図であり、(a)はFE
Tを用いた場合の公知の発振回路、(b)は、その等価
回路である。
【0017】図1の(a)に示される発振回路は、FE
TのドレインDとゲートG間に接続されたインピーダン
スZ2と、ソースSとゲートG間に接続されたインピー
ダンスZ3と、インピーダンスZ2,Z3の両端子間、
即ちFETのドレインDとソースS間に接続されたイン
ピーダンスZ1とにより発振を行う。
【0018】この等価回路は、(b)に示されるように
増幅回路Aと帰還回路Fの組合せとして相互コンダクタ
ンスgm、ドレイン抵抗rdを用いて等価回路に表すこ
とが可能であり、この場合の発振条件は、次式のように
表される。
【0019】 −rd・gm−1−Z2/Z3=rd(Z1+Z2+Z3)/(Z1+Z3) ・・・(1) (1)式の左辺は実数で振幅条件となり、右辺は虚数で
周波数条件となる。
【0020】 rd・gm・Z1・Z3+Z1・Z3+Z1・Z2≦0 ・・・(2) Z1+Z2+Z3=0 ・・・(3) ここで、(2)式は振幅、(3)式は周波数の変化に対
応する条件となり、この場合、一般的に、インピーダン
スZ1,Z3を誘導性、インピーダンスZ2を容量性と
する場合にはハートレー型、また、インピーダンスZ
1,Z3を容量性、インピーダンスZ2を誘導性とする
場合、コルピッツ型と呼ばれている。本発明を実施する
場合においては両者いずれでもよいが、ここではハート
レー型の場合について説明する。
【0021】図2は本発明の一実施形態における物体検
出装置100を説明するためのハートレー型発振回路の
基本的原理説明図である。図3は図2に示されるインピ
ーダンスZ3の等価回路であり、図4は図3の回路の周
波数とリアクタンスとの関係を示す周波数特性図であ
る。尚、ここに示される点線f1は、図2のインピーダ
ンスZ1の周波数特性を示している。
【0022】ここで、ハートレー型の発振回路について
説明する。抵抗RG はFETのゲートGの直流バイアス
のための抵抗、抵抗RS はFETのソースSの直流バイ
アス抵抗であり、コンデンサCS ,CC はバイパスコン
デンサである。この回路構成で、発振条件を決めるのは
インピーダンスZ1,Z2,Z3となる。ここでは、ハ
ートレー型発振回路のためインピーダンスZ2が容量
性、Z1,Z3は誘導性となる。
【0023】また、図2に示すインピーダンスZ3は図
3の等価回路に示すように、抵抗R3、コンデンサC3
及びリアクタンスL3からなる直列回路と、その回路に
並列接続されたコンデンサC0で表され、共振周波数f
3Sは、次式で表せる。
【0024】f3s=1/2π√(L3・C3) また、並列回路の共振周波数f3pは、 f3p=1/2π√{L3・C3・C0/(C3+C
0)} となる。即ち、図4の実線に示されるように共振周波数
f3Sと共振周波数f3pの間で誘導性となり発振する。そ
こで、インピーダンスZ1のリアクタンスを誘導性とす
れば、共振周波数はf3Sとf3pの範囲内で発振を行うよ
うになる。ここに示される点線は、インピーダンスZ1
の周波数特性f1を表す。
【0025】一般的に、電気的機械振動子のQファクタ
は非常に大きく、共振周波数はf3pからf3Sであり、こ
の範囲内で発振レベルの検出を行うことができる。そこ
で、共振回路を構成するインピーダンスZ1の共振周波
数f1を周波数条件となる(3)式を満たす範囲(f1
>f3)で変化させ、発振レベルを常に一定になるよう
にして発振レベルの変化を検出し、その発振レベルによ
り物体検出を行う。
【0026】例えば、物体がセンサ電極に近づいたとき
にはインピーダンスZ1のf1が図4に点線で示される
インピーダンスZ1の周波数f1が左方向に移動し、離
れたときには右方向に移動することにより、狭い共振周
波数の範囲からのずれで発振レベルが変化することによ
り、物体検出を行うものである。
【0027】次に、物体検出のインピーダンス変化につ
いて図5を参照して簡単に説明を行う。図5は後述する
センサ電極20a,20bのまわりの電気力線分布を示
しており、この図においては検出電極21(23)と接
地電極22(24)との間に交流電圧vnが印加される
ものとする。検出電極21(23)と接地電極22(2
4)はそれぞれアルミまたは銅等から成る平行板であ
り、互いにセンサ電極20a,20bは面積が異なるこ
とで感度特性の異なるものであり、2枚電極21,22
(23,24)が一組で一種のコンデンサと考えること
ができる。ここで、2組のセンサ電極20a,20bは
同様に考えることができるため、センサ電極20a(2
0b)を例にとって説明する。尚、センサ電極20a,
20bは、いずれかの電極、つまり、20aまたは20
bが発振回路3に接続されるものとなる。以下、カッコ
は前に示すものといずれかであることを意味し、対応状
態を示すものとする。
【0028】電極21,22(23,24)間の静電容
量は、両者間の距離をd、真空の誘電率をε0 、比誘電
率をε r、互いに向かい合う面積をSとすれば、次式で
表わされる。
【0029】Co1 = (ε0 ・ε r・S)/ d そこで、検出電極21(23)の遠方に仮想境界LLを
想定し、仮想境界LLまでの検出電極22(24)から
の放射電界における静電容量をCsとすれば、検出電極
21(23)とグランドとなる接地電極22(24)と
の間のインピーダンスZin1は電極21,22(2
3,24)間のインピーダンス[−1/(jωCo1)]
と、検出電極21(23)と仮想境界LL間のインピー
ダンス[−1/(jωCs )]の合成となり、 Zin1 = −1 / [jω(Co1 + Cs )] で示される。ここで、仮想境界LLと検出電極21(2
3)の間に、人、建造物、金属等の検出物体が存在する
と、仮想境界LLと検出電極21(23)間の放射電界
の静電容量Csが変化し、これによりインピーダンスZ
1が変化する。尚、電極21,22(23,24)間の
静電容量Co1は、接地電極22(24)が大地に接地さ
れていることにより一定となる。
【0030】そこで、図6に示す本発明の実施形態にお
ける物体検出装置100を説明する。図6において、F
ETのドレインDとゲートG間に接続されたインピーダ
ンスZ2のコンデンサCZ2と、FETのソースSとゲー
トG間に接続された水晶振動子XTAL のインピーダンス
Z3及びFETのドレインDとソースS間に接続された
インピーダンスZ1により発振回路を構成している。
【0031】また、カップリングコンデンサC10を介
し、FETのドレインD側に接続された検波回路1は、
ダイオードD11,D12,抵抗R11,コンデンサC
11から成り、抵抗R11に印加された電圧がダイオー
ドD12を介しコンデンサC11に充電される。この検
波回路1によって発振レベルを示す直流電圧(発振レベ
ルと称す)V0に変換され、判定回路2と後述する発振
制御回路10の出力制御回路12とCPU(コントロー
ラ)13に伝送される。
【0032】判定回路2は、比較回路COMPの一方に
所定の基準となる閾値電圧VT1が入力され、他方に検波
回路1からの電圧V0が入力されて電圧比較を行い、閾
値電圧VT1よりも発振レベル電圧V0が大きいときは、
比較回路COMPの出力は低電位(Loと示す)とな
り、また、電圧V0の方が閾値電圧VT1よりも小さいと
きは比較回路COMPの出力は物体有りを示す高電位
(Hiと示す)となる。通常の状態においては、比較回
路COMPの出力はLo出力となっている。
【0033】次に、発振制御回路10について説明す
る。発振制御回路10は発振レベルV0を常に監視し、
発振状態を一定の周波数範囲内に収めるよう制御するも
のである。発振制御回路10は内部にCPU13、nビ
ットアップ/ダウンカウンタ15、D/A変換回路1
1、出力制御回路12、および、ANDゲートを備えて
いる。
【0034】nビットアップ/ダウンカウンタ15は、
判定回路2の比較回路COMPの出力がLoで所定値が
プリセットされ、Hiでカウンタ動作をウェイト状態に
するものである。
【0035】カウンタ動作を起こすクロック入力は、発
振回路のドレイン側からのクロック入力を使用してお
り、このクロック入力は、クロックスタート・ストップ
信号によりnビットアップ/ダウンカウンタ15に入力
され、スタート信号(Hi)でANDゲートを開き、ス
トップ信号(Lo)でANDゲートを閉じるようになっ
ている。ここでは、ANDゲートのクロック信号入力
は、発振回路3の信号を使用しているが、他のクロック
発生器からの信号を入力することも可能である。
【0036】nビットアップ/ダウンカウンタ15は、
4bitのカウンタを2つ用いてカウンタ動作を行うも
のであり、コントローラ13からカウントアップするか
カウントダウンするかを決めるカウンタ制御信号及びn
ビットアップ/ダウンカウンタ15をスタートさせるか
ストップさせるかを決めるイネーブル信号が入力され
る。
【0037】D/A変換回路11は、nビットアップ/
ダウンカウンタ15のカウンタ出力を受け、その出力に
相当するアナログ信号V01を出力するものである。
【0038】出力制御回路12は検波回路1からの電圧
V0と、D/A変換回路11からのアナログ出力V01
を受け、オペアンプOPにより出力を行う。このオペア
ンプOPの出力(制御電圧となる)V2は、両者の信号
を比較して電圧V0の方が大きい場合にはLoになり、
またD/A変換回路からの電圧V01の方が大きい場合
にはHiになる。
【0039】コントローラ13には、検波回路1からの
V0とnビットアップ/ダウンカウンタ10のカウンタ
値をD/A変換したV01とが入力され、V01に対し
てV0が下がった状態ではダウンカウントし、またV0
が上がっている状態ではアップカウントする信号をカウ
ンタ制御信号により出力すると共に、V0とV01の差
の絶対値が所定電圧以上の場合にイネーブル信号をLo
にして、カウンタ動作を開始させるスタート信号をクロ
ックスタート・ストップ信号により出力する。
【0040】具体的には、コントローラ13により比較
回路COMPの出力がLo(発振レベルの低下がVT1よ
り小)のときにはV01が一定値にセットされ、V0を
目標となる電圧V01になるようににする。一方、比較
回路COMPの出力がHi(発振レベルの低下がVT1よ
り大)のときには、目標値となるV01が発振レベルの
電圧V0になるようにする。このようにすることで、物
体が近くで停まっている場合には目標となる電圧V01
を下げることで、物体が近くで停まっている状態が確実
に保持されるようになっている。
【0041】出力制御回路12のオペアンプOPの出力
は、抵抗R35を介して可変容量ダイオードVDに加え
られ、インピーダンスZ1の周波数が変動しても共振周
波数fが一定となるように制御される。
【0042】インピーダンスZ1は、インダクタンス
L、キャパシタンスCからなる共振回路からなってお
り、インダクタンスLは1:nの巻線比の相互インダク
タンスで構成されることにより、インダクタンスLのセ
ンサ電極側のリアクタンスの変化によるインピーダンス
の変化が小さくても、発振回路により検波回路1側には
大きな変化が表れることにより、微弱なインピーダンス
の変化でも確実に検出することが可能となるために、物
体が、例えば40cm程度の距離にいても検出すること
ができるようになる。
【0043】インダクタンスLの巻線n側は、コンデン
サCZ1,可変容量(バリキャップ)ダイオードVDの直
流回路が接続されており、インダクタンスLの巻線比n
側とコンデンサCZ1との接続点には切替回路30が接続
され、切替回路30により2組のセンサ電極20a,2
0bのいずれかが選択されるようになっている。この場
合、切替回路30はコントローラ13により制御され
る。
【0044】センサ電極20a,20bは導電性の平行
板電極を2組用いており、一列に並んだ近距離用電極2
0aと遠距離用電極20bから構成されている。ここで
は近距離用電極20aと遠距離用電極20bは互いに電
極面積の異なる平行板電極21,22,23,24と
し、図10の(a)の特性図に示されるように感度特性
の異なる2組の電極を用いているが、電極形状および設
けられる電極の組はこれに限定されないものとする。
【0045】この構成において、例えば、人、建造物、
金属等の検出物体が近づくと、センサ電極20a,20
bが設けられたセンサ部のリアクタンスが変化すること
により、発振回路3のインピーダンスZ1が変化する。
その結果、検波回路後のV0が低下状態を検出すること
で、物体を検出することが可能となる。
【0046】そこで、物体が所定距離、例えば、単にセ
ンサ電極を並べて特性を見てみると、図10の(a)に
示すように遠距離用センサ電極20bでは所定距離Sま
で近づくと、インピーダンスZ1が変化し発振回路3の
共振周波数fが変化することにより、上記した周波数条
件である(3)式が満たされなくなり、発振が停止す
る。これにより、遠距離用センサ電極20bのみでは所
定距離Sより近くなると、フィードバック制御を行っ
て、更に短い距離の物体を検出することができなくな
る。このため、感度特性の異なる近距離用センサ電極2
0aを更に用いて、発振が停止する前に切り替えてやる
方法をとる。この場合、発振が停止する前に発振が継続
できる所定の発振レベルVA,VBを近距離用および遠距
離用センサ電極で予め設定しておき、発振レベルが所定
レベルVAよりも下がったとき、または、VBより上がっ
たときに、感度特性の異なるセンサ電極20a,20b
に互いに切り替えるようにしている。
【0047】次に、コントローラ13の処理について図
7から図10を参照して説明する。図7においてコント
ローラ13は外部から電源が供給されると、ステップS
101で最初にイニシャルを行う。このイニシャルで
は、自己チェックおよびシステムが正常に動作するかの
チェックを行い、次のステップS102において電極切
替初期設定を行う。
【0048】電極切替初期設定は図8に示すように、ス
テップS201において予め遠距離用センサ電極20b
を用いて、切替回路30による電極20a,20bの切
り替えを行わず、物体の検出を行う。この場合、物体の
接近に伴う発振レベルV0の低下を監視し、周波数条件
が崩れ発振が停止する距離Sを求める。遠距離用センサ
電極20aを用いて発振が停まった距離Sを求めたら、
近距離用および遠距離用センサ電極20a,20bが共
に発振が行われ、互いのセンサ電極20a,20bが飽
和しない状態で、発振が停止する距離Sから少しだけ離
れた距離STに物体が存在する場合を仮定し、この距離
STでの発振レベルV0に基づいて所定レベルVA,VB
(VB>VAとする)を設定する。ここで、VA,VBを設
定したら、各々メモリに記憶する。
【0049】その後、ステップS202において物体が
近くにない状態の基で近距離用センサ電極20aに接続
されるよう、切替回路30に対してコントローラ13は
指示を出力し、センサ電極との接続状態を近距離用電極
20aに切り替え定める。その後、ステップS203に
おいては物体が近くに存在しない状態で、発振回路3へ
送られる制御電圧V2が安定化したレベルVcon1に調整
し、安定した制御電圧Vcon1をステップS204にお
いてメモリに記憶する。その後、ステップS205にお
いて、切替回路30に対しコントローラ13は電極切替
指示を出力し、近距離用センサ電極20aから遠距離用
センサ電極20bに切り替え、遠距離用センサ電極20
bで検出のスタンバイが行われる。
【0050】つまり、この電極切替初期設定では物体が
センサ電極20aの近くに存在しない状態での近距離用
センサ電極20aの安定した制御電圧Vcon1の記憶を
行い、その後、遠距離用センサ電極20に切り替え、検
出のスタンバイを行うものである。
【0051】次に、図7に示すメインルーチンのステッ
プS103において物体判定処理を行う。この処理は発
振レベルV0の状態を監視し、物体が接近した場合に発
振回路3のインピーダンスZ1が変化することで発振レ
ベルV0が低下し、低下した発振レベルV0が予め定め
られた物体の判定閾値VTHよりも低くなった場合、物体
ありとするものである。ここで、発振レベルV0により
物体ありと判断された場合には、更に、物体が接近しつ
つある状態から近くにきて停まった状態を検出するた
め、前記したカウンタを動作させて、発振レベルV0と
D/A変換回路11からの出力電圧V01の状態によ
り、近くに存在する物体の停止状態を発振レベルを下げ
て保持する。
【0052】ステップS103において物体判定処理を
行った後、ステップS104において図9に示される電
極切替処理を行う。ここでは、物体が遠方からセンサ電
極20a,20bに接近してきた場合、まず、遠距離用
センサ電極20bにより物体の検出が行われる。コント
ローラ13のメモリには予め遠距離用センサ電極20b
と近距離用センサ電極20aの切り替えタイミングを決
定する発振レベルVA,VBが記憶されており、このレベ
ルを超えるか否かで電極切替を行う。物体と電極の間の
距離がSTより離れている場合は遠距離用センサ電極2
0bの特性を行い、STより接近している場合には近距
離用センサ電極20aの特性で検出を行うようにしてい
る。
【0053】また、コントローラ13は検波回路後の発
振レベルV0を常時監視しながら、V0が所定レベルV
A以上であれば、電極の切り替えは行わず、物体と遠距
離用センサ電極20bの間の距離が、距離STより離れ
ているものと判断して、遠距離用センサ電極20bで検
出を行う。一方、発振レベルV0が所定レベルV1より
小さくなった場合には、ステップS302においてその
ときの制御電圧V2(=Vcon2)をメモリに記憶す
る。
【0054】物体が更に接近してセンサ電極との距離が
STより短くなった(物体が遠距離用センサ電極20b
だけでは検出できない距離まで近づいた)場合には遠距
離用センサ電極20bでは発振が停まり検出ができなく
なるため、ステップS303においてコントローラ13
は切替回路30に対して指示を出力し、発振回路3と接
続する電極を遠距離用センサ電極20bから近距離検出
用の電極2へ切替える。
【0055】つまり、切替回路30がセンサ電極20
a,20bを切替えるタイミングは発振レベルV0が所
定レベルVAより低くなったときである。しかし、電極
切替の直前にコントローラ13は切替前の近距離用の制
御電圧Vcon1をメモリに記憶していることから、記憶し
ている制御電圧Vcon1を安定した状態を基に発振回路3
へ出力し、近距離用センサ電極20aによる検出が開始
される。
【0056】その後、発振レベルV0が所定レベルVB
以下の状態では、距離STより近いところで物体が接近
しつつあることから、近距離用センサ電極20aによる
物体の検出が続行される。検波回路5の発振レベルを常
時監視し、物体がセンサ電極20aから次第に遠ざか
り、物体とセンサ電極の間の距離がST、つまり、発振
レベルV0が所定レベルVBよりも上がった場合、コン
トローラ13は電極の接続を近距離用センサ電極20a
から再び近距離用センサ電極20aよりも感度特性の良
い遠距離用センサ電極20bへ切替える指示を切替回路
30に対して出力して、遠距離用センサ電極20bに切
り換える。
【0057】このとき、コントローラ13は切り換え前
にメモリに記憶した遠距離用の制御電圧Vcon2を発振回
路3へ出力し、遠距離用センサ電極20bによる検出を
再び開始することで、検出距離に応じた適切な電極切替
が行われ、その後、メインルーチンに戻り、ステップS
103とステップS104の処理を繰り返す。
【0058】尚、上記に示した物体検出装置100は、
物体とセンサ電極20a,20bとの静電容量変化を応
用して物体を検出するようにしたものであり、物体を検
出する移動物(例えば、障害物を検出する車両側)また
は固定物(例えば、駐車場等において駐車車両の有無を
駐車センサとして検出するように大地側)のいずれかに
取り付けが可能である。
【0059】
【効果】本発明によれば、物体が接近すると入力インピ
ーダンスが変化するセンサ電極と、センサ電極の入力イ
ンピーダンスの変化によって共振周波数を変化させる発
振回路と、発振回路からの発振レベルの低下を検出し、
発振レベルの低下に対応して発振回路を形成するインピ
ーダンスを変化させ、発振回路の発振周波数を所定周波
数とする発振制御回路とを備えた物体検出装置におい
て、センサ電極は第1センサ電極となる近距離用センサ
電極と、感度特性の異なる第2センサ電極となる遠距離
用センサ電極を備え、物体の接近によりインピーダンス
が変化し、発振が停止する前に両センサ電極を切替えて
感度特性を変化させるようにしたことにより、発振が停
止する前に感度特性を変化させるため、物体が接近しつ
つある場合でも正常に動作し、発振が止まることがなく
なる。
【0060】このため、発振が継続するのでフィードバ
ック制御が可能になり、近くにきた物体でも検出するこ
とができ、従来より検出距離を短くすることが可能とな
り、検出範囲が向上する。
【0061】この場合、発振レベルの低下が所定レベル
になったときに感度特性を切替えるようにすれば、感度
良く切替が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における物体検出装置を
説明するための公知の発振回路図であり、(a)は発振
回路、(b)はその等価回路である。
【図2】 本発明の一実施形態における物体検出装置を
説明するためのハートレー型発振回路の基本原理説明図
である。
【図3】 図2に示すインピーダンスZ3の等価回路で
ある。
【図4】 図3に示す回路での周波数とリアクタンスの
関係を示す特性図である。
【図5】 本発明の一実施形態における物体検出装置の
センサ電極に対する電気力線の関係を示した平面図であ
る。
【図6】 本発明の一実施形態における物体検出装置の
システム構成図である。
【図7】 図6に示すコントローラの処理を示すフロー
チャートである。
【図8】 図7に示す電極切替初期設定を示すフローチ
ャートである。
【図9】 図7に示す電極切替処理を示すフローチャー
トである。
【図10】 図6に示す遠距離/近距離用センサ電極の
特性図であり、(a)は切替回路により切替なしの状
態、(b)は切替ありの状態を示した特性図である。
【符号の説明】
3 発振回路 10 発振制御回路 13 CPU(コントローラ) 21,23 検出電極 22,24 接地電極 20a 近距離用センサ電極(第1センサ電極) 20b 遠距離用センサ電極(第2センサ電極) 100 物体検出装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体が接近すると入力インピーダンスが
    変化するセンサ電極と、該センサ電極の入力インピーダ
    ンスの変化によって共振周波数を変化させる発振回路
    と、前記発振回路からの発振レベルの低下を検出し、発
    振レベルの低下に対応して前記発振回路を形成するイン
    ピーダンスを変化させ、前記発振回路の発振周波数を所
    定周波数とする発振制御回路とを備えた物体検出装置に
    おいて、前記センサ電極は第1センサ電極と、該第1セ
    ンサ電極と感度特性の異なる第2センサ電極とを備え、
    物体の接近によりインピーダンスが変化し、発振が停止
    する前に前記第1および第2センサ電極を切替えて感度
    特性を変化させることを特徴とする物体検出装置。
  2. 【請求項2】 前記発振レベルの低下が所定レベルにな
    ったときに感度特性を切替える請求項1に記載の物体検
    出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006074857A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Fuji Xerox Co Ltd スイッチング電源装置、画像形成装置及び電源制御方法
JP2006346814A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Mitsutoyo Corp 放電加工機用のパルス電源装置

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