JP4576540B2 - 鱗茎菜類の根切り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、玉葱などの鱗茎菜類の根切り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鱗茎菜類である玉葱では、収穫した後に根や茎を切断する玉葱調整機が知られている。
この玉葱調整機は、根切り装置を備えており、玉葱調整機に手差しまたは自動供給で玉葱が供給されると、供給された玉葱は茎が掴まれて搬送され、「根切り処理」に先立って「根伸ばし処理」がなされた後に、根切り装置において根切り処理がなされる。
【0003】
また、従来の根切り装置では、例えば、固定刃と可動刃と等からなるカッターが設けられ、可動刃を駆動することで根が切断される構成のものもあった。この可動刃は、例えば、クランク方式で駆動されていた。また、固定刃の刃部は、例えば、コ字状に形成され、このコ字状の部分に玉葱の根が導かれるとともに、可動刃が駆動され固定刃と摺り合わせられて根切り処理されていた。
また、互いに当接して配設される1対の「根伸ばしローラ」が設けられ、「根伸ばし処理」はこの1対のローラの間に根を引き込むことで行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の根切り装置では、上述の通り、玉葱は、茎が掴まれるとともに、根伸ばしローラにより根が下方に引き込まれた状態で搬送される。すなわち、玉葱の搬送のときには、茎側が搬送された状態で根伸ばしローラにより根側の前進が抑制されるので、根切り処理に際して、玉葱の姿勢が搬送方向に傾いてしまい易い。そして、玉葱が傾いた状態のまま根切り処理されると、斜めカットになり易いという外観品質面での問題点があった。
また、例えば、手差しで玉葱が供給される場合には、玉葱のセット位置(高さ方向)にばらつきが生じ易く、このために玉葱の根を切断する位置がばらつき、根切り処理の長さが安定しないという問題点があった。
【0005】
また、収穫された玉葱は畑の泥などの粉塵が多く付着しており、通常、このままの状態で玉葱調整機に投入される。このために、例えば、上述のカッターなどがクランク方式で駆動される場合には、クランクなどの機構部に粉塵が堆積しやすく、クランク軸や軸受などが、早期に摩耗し易いという問題点があった。
【0006】
また、上述のカッターは、可動刃を駆動させて、固定刃と可動刃とを摺り合わせる構成であるために、摺動摩耗による耐久性の問題があった。
さらに、従来の根切り装置では、このような摺動部分に根切り処理するうちに玉葱の成分カスが付着し、この状態のままで装置の不稼働状態が数日経過すると、付着した成分カスが堅固に固着する場合があった。そして、再始動のときに過負荷状態となり、再始動が困難になる場合があった。
また、従来の根切り装置では、固定刃の刃部の形状がコの字状であるために、刃物の切れ味が悪くなったときに刃研ぎが困難であった。
【0007】
本発明の課題は、玉葱などの鱗茎菜類の根切り処理において、斜めカットされず安定した長さできれいな仕上がりに根切りでき、根切り品質が良好な鱗茎菜類の根切り装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、例えば、図1〜10に示すように、
玉葱などの鱗茎菜類の根を切断する切断手段(例えば、回転刃18と固定刃21)と、
前記鱗茎菜類の茎を保持して切断手段へと搬送する搬送手段(例えば、玉葱搬送ベルト61)と、
前記搬送手段によって搬送される前記鱗茎菜類の根を引き込んで伸ばす根伸ばしローラ51と、を備え、前記根伸ばしローラにより根の前進が抑制され、前記鱗茎菜類が前傾した状態で搬送される鱗茎菜類の根切り装置1であって、
前記搬送手段に茎が保持された前記鱗茎菜類の根が前記根伸ばしローラを抜けた位置に設けられ、当該鱗茎菜類の根側を前記切断手段に送る送り手段(例えば、回転刃側ローラ17)と、
前記鱗茎菜類の根を切断する際に前記鱗茎菜類を回転させる回転手段(例えば、回転刃側ローラ17)と、を備え、
前記送り手段は、前記鱗茎菜類の根側の搬送速度を前記搬送手段による前記鱗茎菜類の茎の搬送速度よりも速くなるように設定され、
前記搬送手段に前記鱗茎菜類の茎が保持され、かつ、前記回転手段により前記鱗茎菜類が回転され、かつ、前記送り手段により前記鱗茎菜類の姿勢が略垂直とされた状態で、前記切断手段により前記鱗茎菜類の根を切断することを特徴とする。
【0014】
請求項1記載の発明によれば、搬送手段に鱗茎菜類の茎が保持され、かつ、回転手段により鱗茎菜類を回転させた状態で、切断手段により鱗茎菜類の根が切断されるので、根を切断する際の鱗茎菜類の姿勢がある程度傾いている場合でも、根が斜め切りされることが抑制され、鱗茎菜類の根切り品質が大幅に向上する。
すなわち、例えば、根を切断する際の鱗茎菜類の姿勢が傾いている状態で、カッターなどの切断手段により根切り処理を施すと、根の部分は鱗茎菜類の姿勢に応じて斜めに切断されるが、鱗茎菜類を回転させることで、鱗茎菜類の姿勢に傾きがある場合でも、切断面が特定の一方向に傾くことが抑制されることになり、根切り処理後の外観品質を大幅に向上することができる。
また、鱗茎菜類を回転させた状態で切断することで、供給される鱗茎菜類の姿勢のばらつきをある程度吸収して、根切り処理の後の「根の長さ」をある程度均一に揃えることができる。
また、回転手段により鱗茎菜類に回転が加えられるに際して、搬送手段に鱗茎菜類の茎が保持され、鱗茎菜類の茎側が固定されているので、鱗茎菜類には好適に回転を与えることができる。
また、送り手段により鱗茎菜類の搬送手段に保持されるより下の部分が茎側に対して搬送されて、鱗茎菜類の姿勢が略垂直にある程度矯正された状態で、切断手段により鱗茎菜類の根が切断されるので、鱗茎菜類の根切り品質がさらに向上する。
【0015】
請求項2記載の発明は、例えば、図1〜10に示すように、請求項1記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記回転手段として、ほぼ垂直な回転軸まわりを回転するとともに、前記鱗茎菜類が上面部分に当接され前記鱗茎菜類を回転させるローラ(例えば、回転刃側ローラ17)を少なくとも1つ設け、
前記切断手段として、前記ローラの上面に備えられ前記ローラの回転に伴って回転して前記鱗茎菜類の根を切断する回転刃18と、該回転刃と摺接し摺接部分で根を挟んで切断する固定刃21を設け、
前記搬送手段に前記鱗茎菜類が保持され、かつ、回転した状態の前記ローラの前記上面部分に前記鱗茎菜類を当接させて前記鱗茎菜類を回転させた状態で、前記回転刃と前記固定刃により前記鱗茎菜類の根を切断することを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、搬送手段に鱗茎菜類の茎が保持された状態で、鱗茎菜類が回転した状態のローラの上面部分に当接するので、当接する鱗茎菜類に好適に回転を与えることができる。このように鱗茎菜類が回転した状態で、ローラの上面に備えられ回転駆動する回転刃と、この回転刃に摺接する固定刃とにより、根を切断できるので、請求項2と同様の効果を奏することができ、鱗茎菜類の根切り品質を大幅に向上することができる。
なお、ローラが上面に別の部材を備える構成とするときには、「上面部分」とは、この別の部材の上面の部分を含む。
【0017】
また、搬送手段に茎が保持された状態の鱗茎菜類の下方が、回転した状態のローラの上面部分に当接すると、鱗茎菜類に回転が与えられるとともに、当接した鱗茎菜類の搬送手段に保持されるより下の部分は、ローラの回転面に沿ってある程度搬送されることになる。この場合に、ローラの回転速度を調節することで、このローラの上面部分により鱗茎菜類の下方が搬送される搬送速度を、適宜調整することができる。すなわち、ローラの回転速度を調節して、鱗茎菜類の下方の搬送速度を搬送手段の搬送速度に対して速くすることで、鱗茎菜類の姿勢を調節することができ、請求項2記載の送り手段として機能させることができる。この場合には、別途、送り手段としての部材を設けることなく、部品の共通化を図ることができるために好ましい。
【0018】
請求項3記載の発明は、例えば、図1〜10に示すように、請求項2記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記ローラを2つ設け(例えば、回転刃側ローラ17と根送りローラ32)、これら2つの前記ローラを互いに圧接して配設するとともに、一方の前記ローラの上面に前記回転刃を設け、
前記搬送手段が前記鱗茎菜類の茎を保持し、かつ、2つの前記ローラの圧接する部分に前記鱗茎菜類の根を挟んだ状態で、かつ、回転した状態の前記ローラのうちの一方の前記上面部分に前記鱗茎菜類を当接させて前記鱗茎菜類を回転させた状態で、
前記回転刃と前記固定刃とにより前記鱗茎菜類の根を切断することを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、搬送手段に鱗茎菜類の茎が保持され、かつ、2つのローラの圧接する部分に鱗茎菜類の根を挟んだ状態で、鱗茎菜類が回転した状態のローラの上面部分に当接するので、当接する鱗茎菜類に好適に回転を与えることができる。そして、回転刃と固定刃とにより根を切断できるので、請求項3と同様の効果を奏することができ、鱗茎菜類の根切り品質を大幅に向上することができる。
【0020】
また、2つのローラの圧接する部分に鱗茎菜類の根が挟まれ、鱗茎菜類がローラの上面部分に当接して鱗茎菜類に回転が与えられた状態で、搬送手段により鱗茎菜類が搬送されると、2つのローラの圧接する部分に挟まれた鱗茎菜類の根は、ねじられるように揃えられる。従って、根切り処理に際して根が揃えられるので、さらに、根切り品質を向上することができる。
【0025】
請求項4記載の発明は、例えば、図10に示すように、請求項3記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
2つの前記ローラのうちの少なくとも一方のローラの上面に、摩擦力により鱗茎菜類を搬送するとともに回転させるシート部材(例えば、弾性体シート1A)を設け、
前記鱗茎菜類の根の切断時に、前記鱗茎菜類の根を除く底部が前記シート部材に乗り上げた状態となることを特徴とする。
【0026】
請求項4記載の発明によれば、請求項3と同様の効果を奏することができるとともに、鱗茎菜類がローラの上面部分に当接すると、シート部材が摩擦力により鱗茎菜類を回転させながら搬送することができる。従って、確実かつスムーズに、鱗茎菜類の根切り処理を行うことができる。
また、根切り処理に際しては、鱗茎菜類の根を除く底部がシート部材に乗り上げた状態となる。すなわち、根の切断のときに、鱗茎菜類の位置がシート部材の上面で揃えられることになる。このために、根切り処理後の「根の長さ」をある程度揃えることができ、根切り品質を向上することができる。なお、シート部材の材質は、用途や目的に応じて、摩擦係数を適宜選択することが好ましい。
【0027】
請求項5記載の発明は、例えば、図8(a)に示すように、請求項4に記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
2つの前記ローラのうち前記シート部材が設けられたローラに、先に当接するように前記鱗茎菜類を案内する案内手段(例えば、根伸ばしローラ51)を備えることを特徴とする。
【0028】
請求項5記載の発明によれば、請求項4と同様の効果を奏することができるとともに、案内手段は、摩擦力で鱗茎菜類を搬送するシート部材が設けられたローラに、先に当接するように鱗茎菜類を案内するので、当接した鱗茎菜類は、確実にシート部材により搬送され、根切り処理を確実かつスムーズに行うことができる。
【0029】
請求項6記載の発明は、例えば、図7に示すように、請求項2〜5のいずれか一つに記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記回転刃と前記固定刃は、前記回転刃の刃の部分の少なくとも一部と前記固定刃の刃の部分の少なくとも一部とが互いに重なった状態で、かつ、下側に配設される前記刃の部分が上側に配設される前記刃の部分を押し上げる状態で、配設され、
少なくとも一方の前記刃の部分が弾性変形され、前記回転刃の刃の部分と前記固定刃の刃の部分とが弾性力により互いに圧接した状態とされていることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、請求項2〜5のいずれか一つと同様の効果を奏することができるとともに、回転刃の刃の部分と固定刃の刃の部分とが、弾性力により互いに圧接した状態とされているので、例えば、刃が摩耗した場合でも隙間が生じたりすることがない。
また、互いに圧接した状態で切断するために、常に切れ刃が立った状態になっているので、刃物の切れ味が低下することがなく、大幅に刃物の寿命を維持することができる。
【0030】
請求項7記載の発明は、例えば、図5に示すように、請求項2〜6のいずれか一つに記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記回転刃が丸鋸状(例えば、刃部18a…)に形成されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、請求項2〜6のいずれか一つと同様の効果を奏することができるとともに、回転刃は丸鋸状に形成されているので、回転した状態の回転刃と固定刃が摺接する部分には、回転刃の丸鋸の刃がない部分に対応して、順次、ポケット状の空間が形成される。すなわち、このポケット状の空間は、回転刃の回転に伴って小さくなっていくとともに、摺接する部分には、新たなポケット状の空間が形成される。そして、根切り処理に際して、このように順次形成されるポケット状の空間に根が入り込むようになり、確実に根切り処理することができる。
また、丸鋸状の回転刃は、丸鋸の刃の略三角形状の部分に直線的に刃が設けられている。従って、例えば、摩耗したときに刃を研ぐ場合においても、丸鋸の研ぎ器を用いることができるなど、メンテナンスが容易である。
また、回転刃が丸鋸状とされているので、一定間隔毎に刃がない部分がくり返されるとともに、回転刃の外周縁部だけを固定刃と重なるようにすれば良いので、固定刃と回転刃との摺接する部分を少なくすることができる。このように摺接する部分を少なくすることで、摩耗を抑制するとともに、刃に鱗茎菜類の成分カスが付着した場合の固着を抑制することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下、図1〜10を参照して、本発明の第1の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置1(以下、根切り装置1)を詳細に説明する。本実施の形態の根切り装置1は、収穫された玉葱の根茎を所定に切り揃えて出荷状態とする玉葱調整機100に設けられ、玉葱の根を切り揃える「根切り処理」を行う。
なお、本実施の形態においては、鱗茎菜類の一例として玉葱を主体に説明するが、その他の鱗茎菜類に適用可能であることは勿論である。
【0032】
始めに、図1を参照して、第1の実施の形態の根切り装置1を適用した玉葱調整機100の概略構成を説明する。
図1に示すように、この玉葱調整機100は、基本的に以下の構造を有している。
すなわち、玉葱調整機100は、玉葱Nを一括投入できるホッパー110と、ホッパー110から玉葱Nを定められた単位数量を取り上げるコンベア120と、コンベア120から供給された玉葱Nの姿勢を定めるフィーダー部130と、フィーダー部130で姿勢を定めて供給された玉葱Nの根M(図8に図示)と茎とを決められた長さに切断する根茎切断装置140と、等から構成される。
根茎切断装置140は、高さ決めユニット141と、本実施の形態特有の根切り装置1と、茎切り装置142と、玉葱搬送ベルト61(搬送手段)と、等から構成される。また、根茎切断装置140には、所定の処理をされた玉葱Nが放出される放出口143と、茎くずが排出される茎排出部144と、が設けられている。根くずは根茎切断装置140の下部に排出される。
【0033】
コンベア120は、固定トレイ(図示しない)と、移動トレイ121…と、移動装置122と、等から構成される。固定トレイ(図示しない)は、ホッパー110から流れてきた玉葱Nを1単位個(例えば1個)ずつ受け止める。移動トレイ121…は、移動装置122により一定スピードで回転移動しており、固定トレイと一定時間ごとにすれ違い、固定トレイから玉葱Nを受け取って搬送する。
【0034】
フィーダー部130は、コンベア120から投入された玉葱Nを受ける玉葱受けユニット131と、玉葱Nの姿勢を整えるシャッターユニット132と、玉葱供給ユニット133と、等から構成されている。コンベア120の移動トレイ121…で取り上げられた玉葱Nは、移動トレイ121…がコンベア120の最上点に来たとき、移動トレイ121…から離れてフィーダー部130へと投入される。そして、フィーダー部130に一定タクトで供給される玉葱Nは、玉葱受けユニット131で受け止められる。
【0035】
玉葱受けユニット131は、コンベア120から投入される供給角度とほぼ同角度に傾斜した玉葱スロープ131aが設けられている。玉葱受けユニット131にコンベア120から供給される玉葱Nは、ほぼ一定の時間と角度で玉葱スロープ131aを転がりながら、投入口131bから内部の所定位置に入り、シャッターユニット132に受け渡される。
シャッターユニット132に受け渡される玉葱Nの姿勢は、根Mの位置や茎の位置が定まらずまちまちである。シャッターユニット132は、この玉葱Nの姿勢を、茎上、根下の姿勢に定める。シャッターユニット132は、第1シャッター(図示しない)と第2シャッター(図示しない)とを備えている。第1シャッターは、玉葱の姿勢を、茎横向きから茎上向きまでの姿勢にして、一定タクトで第2シャッターに渡す。そして、第2シャッターで、玉葱の姿勢が、茎上、根下の姿勢に定められ玉葱供給ユニット133へと受け渡される。
玉葱供給ユニット133は、茎把持ベルト134を備えており、この茎把持ベルト134は、茎上向きで供給された玉葱Nの茎を把持して、同一タクトで根茎切断装置140に供給する。そして、根茎切断装置140において、根切り装置1により「根切り処理」され、次いで、茎切り装置142により茎が所定に切断され、放出口143から放出される。
【0036】
以下、図を参照して、根切り装置1の構成を説明する。
第1の実施の形態の根切り装置1は、図2、3に示すように、回転刃軸11を回転駆動させ、回転刃軸11の上方に設けられた回転刃18(切断手段の一部)を回転させる回転刃駆動部10と、回転刃18と摺接して根M(図8に図示)を切断する固定刃21(切断手段の一部)を備える固定刃部20と、玉葱Nの根を回転刃18と固定刃21の摺接部分へと案内する根送りローラ32(ローラ)を備える根送りローラ部30と、回転刃駆動部10から根送りローラ部30へと駆動力を伝達する駆動伝達部40と、茎を把持して玉葱Nを根切り装置1へと搬送する玉葱搬送ベルト61(図1、8に図示)と、を主体に構成されている。
また、互いに当接して配設される1対の根伸ばしローラ51、51(案内手段)が設けられている。すなわち、玉葱Nは、玉葱搬送ベルト61に茎が把持され、根伸ばしローラ51、51に根が引き込まれて伸ばされながら搬送され、根切り装置1に供給される。
また、根切り装置1には、回転刃軸11の上部に回転刃側ローラ17(回転手段、送り手段、ローラ)が設けられ、この回転刃側ローラ17は根送りローラ32と圧接された状態に配設される。そして、根切り装置1に搬送された玉葱Nの根Mが、これらローラの圧接された部分に引き込まれた後に、回転刃18と固定刃21とが摺接する部分に案内され、所定の根切り処理がなされる。
【0037】
回転刃駆動部10は、図2〜5に示すように、以下の構成を有している。
回転刃軸11の下部には、従動タイミングプーリ12が止ねじ12aにより固定されている。また、従動タイミングプーリ12と駆動モータ1J(図3に図示)との間にタイミングベルト13が設けられている。そして、回転刃軸11は、タイミングベルト13を介して、駆動モータ1Jから動力が伝達され回転駆動される。
【0038】
また、回転刃軸11には、従動タイミングプーリ12の上面に、平歯車14が止ねじ14aにより固定されている。この平歯車14は、回転刃軸11に伝達された回転駆動力を、駆動伝達部40を介して根送りローラ軸31へと伝達する。
また、下側ベアリング15が、その外周部が軸受取付台1Eに固定されて設けられ、平歯車14の上面に位置している。そして、回転刃軸11は下側ベアリング15を貫通して配設されている。これにより、回転刃軸11の下部は、軸受取付台1Eに対して回転自在に軸支されている。
また、上側ベアリング16が、その外周部が回転刃軸ベアリング受け台1Dに固定されて設けられ、回転刃軸11は上側ベアリング16を貫通して配設されている。これにより、回転刃軸11の上部が、回転刃軸ベアリング受け台1Dに対して回転自在に軸支されている。
以上により、回転刃軸11は、回転刃軸ベアリング受け台1Dと軸受取付台1Eとに貫通した状態で回転自在に配設されている。回転刃軸ベアリング受け台1Dは、断面L字状の形状をもち、一方の端部が止ねじ1Daにより側板1Fに固定され、側板1Fから回転刃軸11側に延在するように配設されている。軸受取付台1Eは、断面コ字状の形状をもち、その両端部は止ねじ1Ea、1Eaにより左右の側板1F、1Gに固定されている。
【0039】
また、回転刃軸ベアリング受け台1Dと軸受取付台1Eとの間には、回転刃軸11の回転がむきだしにならないように、軸カバー1Cが設けられている。この軸カバー1Cは、上側ベアリング16の外周面と下側ベアリング15の外周面とに嵌め合わされた状態で固定されている。
【0040】
また、回転刃軸11の上部には、回転刃側ローラ17が設けられている。この回転刃側ローラ17は、回転刃取付台17aと、弾性部材17bと、弾性体ローラシート17cとから構成されている。
回転刃取付台17aは、止ねじ17abにより回転刃軸11に固定されている。回転刃取付台17aの外周面には、弾性部材17bが貼り付けられ、さらに、弾性部材17bの外周面には弾性体ローラシート17cが貼り付けられて一体に構成されている。このように、回転刃取付台17aの外周に弾性をもつ部材を備えることで、回転刃側ローラ17の外周部分に弾性が与えられている。なお、弾性体ローラシート17cの材質は、耐摩耗性に優れた材質が適宜選択されている。
【0041】
また、回転刃取付台17aの上面には、回転刃18が取り付けられている。また、回転刃18の直径は、上述の通りに構成される回転刃側ローラ17の直径よりも小さいものが適用されている。
回転刃取付台17aは上面に凹部17aaが設けられており、上側から回転刃固定板19のボス部19aが嵌め合わせられる。回転刃18は、回転刃取付台17aの凹部17aaに嵌められ、その上から回転刃固定板19のボス部19aが嵌め合わせられることで位置決めして固定されている。
【0042】
また、回転刃18の上には、外周寸法が回転刃18と同程度で、内径が回転刃固定板19の外径に嵌まる形状の弾性体シート1A(シート部材)が設けられている。この弾性体シート1Aの材質としては、摩擦係数が大きい材質が適宜選択されている。
【0043】
また、回転刃固定板19の回転刃18を押さえるつば部19bの厚さは、弾性体シート1Aの厚さよりも薄くされている。さらに、弾性体シート1Aの上側からシート押え1Bを重ねた状態で、止ねじ1Aa、1Aaにより回転刃18および弾性体シート1Aが回転刃取付台17aに共締めされている。また、シート押え1Bの厚さは、玉葱Nの根Mの付け根から実部にかけての部分と、接触・干渉しない様に薄くされている。
【0044】
また、図5に示すように、回転刃18は、円形の外周縁部に丸鋸状の刃部18a…(丸鋸状の回転刃、回転刃の刃の部分)が設けられている。そして、個々の丸鋸状の刃部18a…の向きは、玉葱Nの搬送方向にやや傾いた状態となっている。このように刃部18a…が搬送方向に傾けられることで、玉葱Nがスムーズに回転刃18と固定刃21とが摺接する部分に導かれる。
また、回転刃18の丸鋸状の刃部18a…は、搬送方向側に直線的に切れ刃が設けられている。このように切れ刃が直線的とされているので、刃が摩耗した場合においても研ぐことが容易であり、メンテナンス性が高い。また、丸鋸状の刃部18a…を備える円形の回転刃18は、切れ刃部分を研ぐ道具など、周知の各種メンテナンス工具(丸鋸刃用のものなど)を用いることができる。なお、本実施の形態では、回転刃18は、通常の金属切削で用いられるメタルソーを用いている。
【0045】
また、軸受取付台1Eのコ字状に開いた側を密閉して防塵するために、カバー1I(図3、4に図示)が設けられている。また、軸受取付台1Eの下桟の組立を容易にするために設けたドライバ穴は、めくら栓1H(図2に図示)で塞がれている。
【0046】
固定刃部20は、図2、3に示すように、以下の構成を有している。
固定刃21は、図2に示すように、断面L字状の固定刃取付台22の上端面の位置決めボス(図示しない)に嵌め合わせられ、座金23を介してボルト24により取付けられる。ここで、固定刃取付台22には、固定用ナット22cが溶接固定されている。また、固定刃取付台22は、側板1Gの外側で、ボルト22aとナット22bとにより固定されている。このように、固定刃21は、位置決めボスに嵌め合わせて取り付けることで、固定刃21を交換するときには、取付位置の復元性が容易に確保される。
【0047】
また、図6に示すように、固定刃21は、玉葱Nの根Mが導かれるときに邪魔とならないように、玉葱Nの搬送方向に対してゆるいテーパ部21aが設けられている。これにより、搬送される玉葱Nがスムーズに導かれるようになっている。さらに、搬送方向に進むと、固定刃21の刃先部分には、搬送方向に対してテーパ部21aよりも角度が付けられたテーパ部21bが設けられている。これにより、玉葱Nの搬送に支障をきたすことなく、スムーズに根切り処理がなされる。
また、図7に示すように、回転刃18と固定刃21との位置関係は、互いが摺接する部分では、回転刃18の上側に固定刃21が位置するとともに、互いの刃の部分同士が圧接され適度な「たわみ」を持つように配設されている。すなわち、図7に示すように、回転刃18の上面が固定刃21の下面より高くなる配置で、かつ、固定刃21の上に回転刃18が位置するように配置して、これらを互いに弾性変形させている。このように構成することで、例えば、刃が摩耗した場合においても、常に互いの刃の部分が密着した状態となるために、刃先摩耗による隙間が生じず、確実に根切り処理される。
【0048】
そして、根切り処理に際しては、図5に示すように、回転刃18が時計方向に回転し根送りローラ32が反時計方向に回転することで、固定刃21の刃部21aと、丸鋸状の刃部18a…とが摺接して根Mを切断する。
そして、両者が摺接する際には、回転刃18の刃部18a…は丸鋸状とされているので、回転刃18と固定刃21とが互いに摺接する部分が少なくされている。このように摺接する部分が少なくされていることで、摺動摩耗による耐久性が向上するとともに、摺接部分に玉葱Nの成分カスが付着した状態で、装置の不稼働状態が長期間経過した場合に、成分カスが固着して再始動が困難になることを抑制できる。
【0049】
また、根切り処理に際して、回転刃18が回転するときに、回転刃側ローラ17の上面に備えられる弾性体シート1Aの固定刃21の刃部21aと重なる部分は、固定刃21を乗り越えるようになっている(図8(a)に乗り越えられた部分の固定刃21を点線で図示)。また、搬送された玉葱Nは弾性体シート1Aの上面に乗り上げて根切り処理されるようになっている。すなわち、根切り処理の際には、玉葱Nの根Mの部分を除く底部が弾性体シート1Aの上面に位置した状態で、互いに摺接する固定刃21と回転刃18とにより、根の切断がなされるようになっている。従って、弾性体シート1Aの厚さが、ほぼ、「根切り処理」された玉葱の「根の長さ」の基本寸法P(図9に図示)となる。
【0050】
根送りローラ部30の主要部は、図2、3に示すように、基本的に、回転刃駆動部10と同様の構成となっており、同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
すなわち、図2に図示するように、根送りローラ部30には根送りローラ軸31が設けられ、この根送りローラ軸31は、根送りローラ軸ベアリング受け台33と軸受取付台1Eとに貫通した状態で回転自在に配設されている。根送りローラ軸ベアリング受け台33は、回転刃軸ベアリング受け台1Dと同様に、断面L字状の形状とされ、その端部が止ねじ33aにより側板1Gに固定されている。
また、根送りローラ軸31の上部には、根送りローラ32が設けられている。
根送りローラ32は、基本的に、回転刃側ローラ17と同様の構成となっており、取付台32aの外周面に、弾性部材17bが貼り付けられ、さらに、弾性部材17bの外周面には弾性体ローラシート17cが貼り付けられて一体に構成されている。取付台32aは止ねじ32aaにより根送りローラ軸31に固定されている。また、根送りローラ31の直径は、回転刃側ローラ17と同じ直径とされている。
【0051】
また、根送りローラ32の配置は、図3に示すように、玉葱搬送ベルト61(図8(b)に図示)を中心にして、回転刃側ローラ17と左右に相対する位置で、回転刃側ローラ17と圧接する状態となる位置に配設される。すなわち、回転刃側ローラ17と根送りローラ32との中心間距離が、回転刃側ローラ17の半径と根送りローラ32の半径との和よりも短くなるように配設される。この場合に、上述のように、互いのローラ17、32の外周部分には弾性が与えられているので、圧接された部分では互いに凹みあい長さをもって接触した状態となる。
そして、この接触する長さが、搬送された玉葱Nの根Mの全体を挟み込むに十分な長さとなるように配設される。また、図2に図示するように、根送りローラ32の上面は、固定刃21の下面と接触しないように隙間が空けられている。
【0052】
また、図8(a)に図示するように、対向する根伸ばしローラの接触線Aが、根送りローラ32と回転刃側ローラ17との接触部分から、回転刃側ローラ17側にオフセットするように配設されている。また、根送りローラ32は、玉葱Nの搬送方向に対して、回転刃側ローラ17の軸心よりも手前側に配置される。
これにより、玉葱搬送ベルト61(図8(b)に図示)により、根伸ばしローラ51、51から根切り装置1へと搬送される玉葱Nは、先に、回転刃側ローラ17に当接するように搬送される。このとき、玉葱Nは、回転刃側ローラ17の上面に設けられた弾性体シート1Aの上面に底部が乗り上げた状態となり(図8(b)に乗り上げる直前の状態を図示)、弾性体シート1Aの摩擦力により、玉葱Nに回転が与えられながら、確実かつスムーズに根送りローラ32と回転刃側ローラ17との圧接部分へと搬送する。
【0053】
また、図2に示すように、根送りローラ軸ベアリング受け台33と回転刃軸ベアリング受け台1Dとの間の部分には、搬送される玉葱Nの根Mが通過するときの邪魔とならないように、空間が確保されている。また、この空間は、根送りローラ軸ベアリング受け台33と回転刃軸ベアリング受け台1Dとの間から、軸受取付台1Eの上端まで確保されている。
【0054】
駆動伝達部40は、図2、3に示すように、以下の構成を有している。
回転刃軸11の平歯車14と、根送りローラ軸31の平歯車14との間に、2つのアイドラー平歯車41、41が歯合して設けられている。また、2つのアイドラー平歯車41、41は、回転刃軸11および根送りローラ軸31の平歯車14と同一径とされている。アイドラー平歯車41、41の平歯車軸43、43には、平歯車軸受メタル42、42が圧入されている。そして、平歯車軸43、43の下側は座金44、44が止ねじ44a、44aで固定されている。また、これらアイドラー平歯車41、41は、止ねじ45により軸受取付台1Eに固定されている。
これにより、回転刃軸11の回転駆動力が根送りローラ軸31へと伝達され、回転刃側ローラ17の回転と、根送りローラ32の回転が同期して、図5に示すように、玉葱Nを搬送方向に搬送するように回転する。
【0055】
次に、図2、3を参照して、第1の実施の形態の根切り装置1の動作を説明する。
スイッチ(図示しない)をONとすると、駆動モータ1J(図3に図示)が駆動され、タイミングベルト13を介して従動タイミングプーリ12に回転駆動力が伝達され、回転刃軸11が回転駆動される。また、玉葱搬送ベルト61が搬送方向に駆動される。こうして回転駆動される回転刃軸11の回転方向は、時計方向とされる。
また、回転刃軸11が時計方向に回転駆動されると、この回転駆動力が、回転刃軸11の平歯車14と歯合する側のアイドラー平歯車41に伝達され、このアイドラー平歯車41と歯合するもう一方のアイドラー平歯車14に伝達される。
そして、このもう一方のアイドラー平歯車14と歯合する根送りローラ軸31の平歯車14に回転駆動力が伝達され、根送りローラ軸31が反時計方向に回転駆動される。これにより、図5に示すように、回転刃側ローラ17と根送りローラ32とが、玉葱Nの根Mを挟み込んで、搬送方向へと搬送する状態となる。
【0056】
そして、回転刃軸11が回転駆動されると、その上部に設けられた回転刃側ローラ17が回転駆動される。この回転刃側ローラ17の回転速度は、玉葱Nが回転刃側ローラ17の弾性体シート1Aに当接して、回転刃側ローラ17の回転により搬送されるときの搬送速度が、玉葱搬送ベルト61の搬送速度よりも速くなるように設定されている。
【0057】
一方、根切り装置1へと供給される玉葱Nは、玉葱搬送ベルト61に茎が把持され、根伸ばしローラ51、51の当接部分に根Mが引き込まれた状態で搬送される。この状態では、根伸ばしローラ51、51により根Mの前進が抑制されるので、搬送される玉葱Nは、やや搬送方向に傾いて前傾した状態となる。そして、根Mが根伸ばしローラ51、51を抜けた後に(図10(a)に図示)、根伸ばしローラ51、51の接触線Aは、回転刃側ローラ17寄りにオフセットされているために、玉葱Nの根本付近の実部が、回転刃側ローラ17の弾性体シート1Aに当接する。これにより、根伸ばしローラ51、51と、回転刃側ローラ17と、根送りローラ32とで形成される領域で、玉葱Nは、玉葱搬送ベルト61に挟まれた茎を中心にして、玉葱Nの自重と回転刃側ローラ17の弾性体シート1Aによる接触摩擦抵抗により、偶力が作用して回転が加えられる(図8に図示)。
また、回転刃側ローラ17の弾性体シート1Aにより、当接した玉葱Nの根側が搬送方向に搬送されて茎側に追いつき、搬送方向に傾いていた玉葱Nがほぼ垂直な状態となる。また、この際には、玉葱Nが弾性体シート1Aに乗り上げ、根Mが、固定刃21と回転刃18との圧接部分へと導かれる。この途中では、根の挟まれたところから玉葱Nが回転しているので、根切り処理に先立って、根Mはよじられて生え際がひとまとめに揃えられる(図10(b))
【0058】
また、図6に示すように、固定刃21と回転刃18の刃先が合うところから、根が切断されるまでは、回転刃18の刃部18a…の三角形状の切れ刃は、固定刃21の刃先の間でポケットLを形成し、回転刃18の回転が進むにつれて、このポケットLがだんだんと縮められて閉じられるようになる。
そして、回転刃側ローラ17と根送りローラ32とに挟まれた根Mは、回転刃18の刃部18a…が形成するポケットLにはまり込み、絞られるようにして切断される。この時、弾性体シート1Aは伸縮性があるので、ポケットLに根Mが入り込むときに押しのけられて回転刃18の刃部18a…が剥き出しになることで切断される。
【0059】
このように根Mが切断されることにより、玉葱Nの根Mが切断されて通り過ぎたあとは、玉葱Nは、根側が先行するような後傾の姿勢となる。すなわち、茎側があとから追随して、玉葱Nの姿勢は、前傾の状態から後傾の状態となり(図10(c))、搬送方向に対して振り子のような動きをする。そして、図9に示すように、玉葱Nの根元の形状に沿って、弾性体シート1Aの厚みの寸法で「根切り処理」される。
【0060】
以上の第1の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置1によれば、玉葱Nの根Mが、回転した状態で根切り処理されるようになり、根の切断に際して大きな斜めカットとなることが抑制される。また、玉葱Nの姿勢がほぼ垂直の状態とされて「根切り処理」されるので、大きな斜めカットとなることがさらに抑制される。従って、良好な外観品質の根切り処理を施すことができる。
また、基本的に回転駆動による機構で動作して「根切り処理」され、例えば、軸と軸受けなどからなる機構が少ないために、玉葱Nに付着している泥などの粉塵が軸や軸受けなどに堆積して早期に摩耗することが抑制される。
【0061】
〔第2の実施の形態〕
以下、図11を参照して、本発明の第2の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置を説明する。
第2の実施の形態の根切り装置は、第1の実施の形態の根切り装置1の変形例であり、固定刃70の部分が異なっている。また、根送りローラ32が設けられていない。その他の構成は、第1の実施の形態の根切り装置1と同様である。従って、以下、固定刃70を主体に説明する。
【0062】
図11に示すように、側板1Gの外側に取付部材71が固定され、この取付部材71の上端面に、ボルト72a、72aにより支持部材72が固定されている。支持部材72は、回転刃18側に向うように配設され、先端部にボルト73a、73aにより円盤状の刃物73が固定されている。この円盤状の刃物73は、円形の外周縁部の全体に刃部73bが形成されている。
【0063】
次に、第2の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置の動作は、円盤状の刃物73の刃部73bと、回転刃18の刃部18a…とから、ポケットLが形成されることを除いては、第1の実施の形態と同様である。
【0064】
以上の第2の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができるとともに、円盤状の刃物73の刃部73bが自然摩耗して使用不可能となった場合に、必ずしも円盤状の刃物73を交換する必要がなく、未使用部分に取付位置をずらして再セットするだけで、そのまま継続して円盤状の刃物73を使用することができる。
【0065】
〔第3の実施の形態〕
以下、図12を参照して、本発明の第3の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置を説明する。
第3の実施の形態の根切り装置は、第1の実施の形態の根切り装置1の変形例であり、根切りローラ32が回転刃側ローラ17により従動駆動されている。そして、以下、第1の実施の形態の根切り装置1と異なる部分を主体に説明し、同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0066】
図12に示すように、ベアリング81は、その外周が支持部材80に固定して取り付けられ、このベアリングを貫通するようにして、根送りローラ32を備える根送りローラ軸31が配設される。これにより、根送りローラ軸31が支持部材80に対して回転自在に軸支される。また、図2に示す第1の実施の形態の根切り装置1と比較して、回転刃軸11から根送りローラ軸31へと駆動力を伝達する駆動伝達部40が取り除かれており、根送りローラ32をアイドラーとし、接触摩擦により回転刃側ローラ17の回転に追随して従動回転するように構成されている。
【0067】
次に、第3の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置の根切り処理の動作は、第1の実施の形態の根切り装置1と同様に、駆動モータ1J(図3に図示)からタイミングベルト13を介して従動タイミングプーリ12へと回転駆動力が伝達され、回転刃軸11が回転駆動される。これにより、回転刃軸11の上部に設けられる回転刃側ローラ17が回転駆動され、この回転に追随して根送りローラ32が従動回転される。そして、第1の実施の形態の根切り装置1と同様に根切り処理がなされる。
【0068】
以上の第3の実施の形態の鱗茎菜類の根切り装置によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができるとともに、根送りローラ32を従動回転で駆動する構成とすることで、駆動力を伝達する駆動伝達部40を取り除くことができるので、機構の簡素化と部品点数の削減を図ることができ、コストダウンに寄与することができる。また、機構が簡素化されるために、切り屑がすみやかに排出されるようになる。
【0069】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜に変更可能であることは勿論である。
【0071】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、根の切断に際して、鱗茎菜類を回転させることで、根が斜め切りされることが抑制され、鱗茎菜類の根切り品質が大幅に向上する。また、根切り処理の後の「根の長さ」をある程度均一に揃えることができる。
【0073】
請求項2記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を奏することができる。
【0074】
請求項3記載の発明によれば、請求項2と同様の効果を奏することができる。
【0076】
請求項4記載の発明によれば、請求項3と同様の効果を奏することができるとともに、確実かつスムーズに、鱗茎菜類の根切り処理を行うことができる。また、根切り処理後の「根の長さ」をある程度揃えることができ、根切り品質を向上することができる。
【0077】
請求項5記載の発明によれば、請求項4と同様の効果を奏することができるとともに、根切り処理を確実かつスムーズに行うことができる。
【0078】
請求項6記載の発明によれば、請求項2〜5のいずれか一つと同様の効果を奏することができるとともに、互いに圧接した状態とされているために、例えば、刃が摩耗した場合でも隙間が生じたりすることがない。
請求項7記載の発明によれば、請求項2〜6のいずれか一つと同様の効果を奏することができるとともに、丸鋸状の回転刃と固定刃とが摺接する部分に設けられるポケットに根が入り込むようにすることで、確実に根切り処理することができる。
また、丸鋸状の回転刃は、汎用のものであるとともに、単純な形状であり、刃研ぎなどのメンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の根切り装置を適用した玉葱処理機100の構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の根切り装置1の構成を示す側面図である。
【図3】図2の根切り装置1の構成を示す上面図である。
【図4】図2の根切り装置1の回転刃駆動部10の構成を示す側面図である。
【図5】図2の根切り装置1の回転刃18の周辺の構成を示す図である。
【図6】図2の根切り装置1の回転刃18と固定刃21とが摺接する部分を示す図である。
【図7】図6の回転刃18と固定刃21とが摺接する部分の側面図である。
【図8】図2の根切り装置1において玉葱Nが搬送される様子を示す図である。
【図9】本発明を適用した一実施の形態の根切り装置により根切り処理された玉葱Nを示す図である。
【図10】図2の根切り装置1において玉葱Nが姿勢調整されながら搬送される様子を示す図である。
【図11】第2の実施の形態の根切り装置の要部を示す図である。
【図12】第3の実施の形態の根切り装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 根切り装置
17 回転刃側ローラ(回転手段、送り手段、ローラ)
18 回転刃
18a 刃部(丸鋸状の回転刃、回転刃の刃の部分)
1A 弾性体シート(シート部材)
21 固定刃
32 根送りローラ(ローラ)
51 根伸ばしローラ(案内手段)
61 玉葱搬送ベルト(搬送手段)
N 玉葱
M 根
Claims (7)
- 玉葱などの鱗茎菜類の根を切断する切断手段と、
前記鱗茎菜類の茎を保持して切断手段へと搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される前記鱗茎菜類の根を引き込んで伸ばす根伸ばしローラと、を備え、前記根伸ばしローラにより根の前進が抑制され、前記鱗茎菜類が前傾した状態で搬送される鱗茎菜類の根切り装置であって、
前記搬送手段に茎が保持された前記鱗茎菜類の根が前記根伸ばしローラを抜けた位置に設けられ、当該鱗茎菜類の根側を前記切断手段に送る送り手段と、
前記鱗茎菜類の根を切断する際に前記鱗茎菜類を回転させる回転手段と、を備え、
前記送り手段は、前記鱗茎菜類の根側の搬送速度を前記搬送手段による前記鱗茎菜類の茎の搬送速度よりも速くなるように設定され、
前記搬送手段に前記鱗茎菜類の茎が保持され、かつ、前記回転手段により前記鱗茎菜類が回転され、かつ、前記送り手段により前記鱗茎菜類の姿勢が略垂直とされた状態で、前記切断手段により前記鱗茎菜類の根を切断することを特徴とする鱗茎菜類の根切り装置。 - 請求項1記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記回転手段として、ほぼ垂直な回転軸まわりを回転するとともに、前記鱗茎菜類が上面部分に当接され前記鱗茎菜類を回転させるローラを少なくとも1つ設け、
前記切断手段として、前記ローラの上面に備えられ前記ローラの回転に伴って回転して前記鱗茎菜類の根を切断する回転刃と、該回転刃と摺接し摺接部分で根を挟んで切断する固定刃を設け、
前記搬送手段に前記鱗茎菜類が保持され、かつ、回転した状態の前記ローラの前記上面部分に前記鱗茎菜類を当接させて前記鱗茎菜類を回転させた状態で、前記回転刃と前記固定刃により前記鱗茎菜類の根を切断することを特徴とする鱗茎菜類の根切り装置。 - 請求項2記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記ローラを2つ設け、これら2つの前記ローラを互いに圧接して配設するとともに、一方の前記ローラの上面に前記回転刃を設け、
前記搬送手段が前記鱗茎菜類の茎を保持し、かつ、2つの前記ローラの圧接する部分に前記鱗茎菜類の根を挟んだ状態で、かつ、回転した状態の前記ローラのうちの一方の前記上面部分に前記鱗茎菜類を当接させて前記鱗茎菜類を回転させた状態で、
前記回転刃と前記固定刃とにより前記鱗茎菜類の根を切断することを特徴とする鱗茎菜類の根切り装置。 - 請求項3記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
2つの前記ローラのうちの少なくとも一方のローラの上面に、摩擦力により鱗茎菜類を搬送するとともに回転させるシート部材を設け、
前記鱗茎菜類の根の切断時に、前記鱗茎菜類の根を除く底部が前記シート部材に乗り上げた状態となることを特徴とする鱗茎菜類の根切り装置。 - 請求項4に記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
2つの前記ローラのうち前記シート部材が設けられたローラに、先に当接するように前記鱗茎菜類を案内する案内手段を備えることを特徴とする鱗茎菜類の根切り装置。 - 請求項2〜5のいずれか一つに記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記回転刃と前記固定刃は、前記回転刃の刃の部分の少なくとも一部と前記固定刃の刃の部分の少なくとも一部とが互いに重なった状態で、かつ、下側に配設される前記刃の部分が上側に配設される前記刃の部分を押し上げる状態で、配設され、
少なくとも一方の前記刃の部分が弾性変形され、前記回転刃の刃の部分と前記固定刃の刃の部分とが弾性力により互いに圧接した状態とされていることを特徴とする鱗茎菜類の根切り装置。 - 請求項2〜6のいずれか一つに記載の鱗茎菜類の根切り装置において、
前記回転刃が丸鋸状に形成されていることを特徴とする鱗茎菜類の根切り装置。
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