JP4575579B2 - 磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静磁場空間に被検体を収容し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置に関し、特に、1繰り返し時間(TR;repetiton time)毎に磁気共鳴信号を得るパルスシーケンス(pulsesequence)でデータを収集し、そのデータに基づいて画像を再構成する磁気共鳴撮影装置における、磁場形成用コイルの冷却システムおよびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴撮影処理では、1TR毎に励起パルスで被検体内のスピン(spin)を励起し、それによって生じる磁気共鳴信号を、たとえばスピンエコー(sion echo)またはグラディエントエコー(gradient echo)として2次元フーリエ空間に収集する。
磁気共鳴信号には、いわゆるビュー(view)毎に異なる位相エンコードを付与し、2次元フーリエ空間において位相軸上の位置が異なる複数のビューのエコーデータをそれぞれ収集する。
そして、収集した全ビューのエコーデータを2次元逆フーリエ変換することにより、画像を再構成する。
【0003】
このような磁気共鳴撮影処理においては、1TR毎に用いるパルスシーケンスの数は、被検部位毎に対応して設定されたプロトコルによって異なる。
たとえば頭部、胸部、腹部等の被検部位に応じたプロトコル毎に、それぞれ異なる回数、たとえば64回〜512回繰り返されて、64ビューから512ビューのビューデータが得られる。
【0004】
このような磁気共鳴撮影処理を行う磁気共鳴撮影装置は、被検体を収容する内部空間(ボア)を有するマグネットシステムを有している。
このマグネットシステムは、ボア内に静磁場を形成する主磁場マグネットと、主磁場マグネットが形成した静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場を形成する勾配コイルと、主磁場マグネットが形成した静磁場空間内で、被検体内にスピンを励起するための高周波磁場を形成するRFコイルを有している。
【0005】
そして、たとえば上述したスピンエコーによる磁気共鳴撮影処理を行う場合には、1パルスシーケンスにおいて、RFコイルに対して励起パルスである、90°パルスおよびスピン反転のための180°パルスがある間隔をおいて印加される。90°パルスによりスピンの90°励起が行われ、180°パルスにより180°励起すなわちスピン反転が行われる。
このとき、勾配コイルに対してそれぞれスライス勾配パルスが印加される。
また、90°励起とスピン反転の間に期間に、リードアウト勾配パルスおよびフェーズエンコード勾配パルスが印加される。
【0006】
励起パルスが印加されたRFコイルは、コイルのインダクタンスLとキャパシタのキャパシタンスCに基づく下記式(1)で表される共振周波数f0 をもって発振し、ボア内に高周波磁場を形成する。
【0007】
【数1】
f0 =1/2π(LC)1/2 …(1)
【0008】
ところで、この(1)式の共振周波数f0 は理想的に得られるべき周波数ではあるが、実際には、RFコイルに電流が流れると、正の温度勾配をもったキャパシタの発熱によりそのキャパシタンスCがC+ΔCにドリフトし、結果として共振周波数f0 が式(2)および図17中曲線▲2▼でに示すように、f0 ’にドリフトする(理想曲線▲1▼から曲線▲2▼にドリフトする)。
すなわち、励起パルスとして理想的なフリップアングルは90°(または180)であるにもかかわらず、たとえば80°等にずれてしまったことと等価な状態となり、収集した複数のビューデータに基づく再構成画像が全体的にぼけた状態となる。
【0009】
【数2】
f0 ’=1/2π(L(C+ΔC))1/2 …(2)
【0010】
そこで、磁気共鳴撮影装置では、RFコイルのたとえば空冷による冷却システムを導入し、上述した共振周波数のドリフト量を小さくし、再構成画像のぼけを防止している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の磁気共鳴撮影装置では、RFコイルの冷却システムにおける送風量を、RFコイルにおける発熱量が実効的に大きいパルスシーケンスの繰り返し回数が多いプロトコルと発熱量が小さいパルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコルにかかわらず、最も発熱量が大きくなると予測されるプロトコルに対応可能な一定量に設定している。換言すれば、発熱量にかかわらず、略最大限に送風機を駆動している。
【0012】
そのため、従来の磁気共鳴撮影装置では、発熱量が小さいパルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコルでは、過度の冷却が行われることになり、無駄な電力消費を招き、また、稼働中に騒音が大きくなるという不利益がある。
また、過度の冷却が行われると、たとえば図17中曲線▲3▼および式(3)で示すように、キャパシタの発熱によりそのキャパシタンスCがC−ΔCにドリフトし、結果として共振周波数f0 が式(3)および図1中曲線▲3▼で示すように、f0 ”にドリフトし、再構成画像のぼけが生じるおそれがある。
【0013】
【数3】
f0 ’=1/2π(L(C−ΔC))1/2 …(3)
【0014】
なお、勾配コイルにおいても、各種駆動パルスの印加により発熱し、上記(2)式で示すような共振周波数のドリフトが起こりうる。勾配コイルの共振周波数のドリフトが起こると、再構成画像にいわゆるゴーストが発生するおそれがある。
しかし、従来の磁気共鳴撮影装置では、RFコイルのための冷却は行われているが、勾配コイルのための冷却は行われていないのが現状である。
【0015】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、1TRにおけるパルスシーケンスの繰り返し回数の異なるプロトコル毎に冷却用駆動電力を設定でき、画像ぼけ等の発生を防止できることはもとより、消費電力、および騒音の低減を図れる磁気共鳴撮影装置を提供することにある。
【0016】
本発明の第2の目的は、勾配コイルの発熱による共振周波数のドリフトを防止でき、再構成画像におけるゴーストの発生を防止できる磁気共鳴撮影装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点は、静磁場空間に被検体を収容し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される駆動信号を受けて、上記被検体内にスピンを励起するための励起用磁場を形成するRFコイルと、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記駆動信号を上記RFコイルに供給するRFコイル駆動手段と、制御信号に応じた冷却能力をもって上記RFコイルを冷却する冷却手段と、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記制御信号を上記冷却手段に出力する制御手段とを有する。
【0018】
また、本発明の第1の観点では、上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記制御信号を生成し出力する。
【0019】
また、本発明の第2の観点では、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、実行すべきプロトコルを、上記RFコイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、をさらに有し、上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記制御信号を上記冷却手段に出力する。
【0020】
また、本発明の第2の観点は、静磁場空間に被検体を収容し、当該静磁場空間に励起用磁場を形成し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される駆動信号を受けて、上記静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場を形成する勾配コイルと、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記駆動信号を上記勾配コイルに供給する勾配コイル駆動手段と、制御信号に応じた冷却能力をもって上記勾配コイルを冷却する冷却手段と、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記制御信号を上記冷却手段に出力する制御手段とを有する。
【0021】
また、本発明の第2の観点では、上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記制御信号を生成し出力する。
【0022】
また、本発明の第2の観点では、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記勾配コイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、実行すべきプロトコルを、上記勾配コイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、をさらに有し、上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記制御信号を上記冷却手段に出力する。
【0023】
また、本発明の第3の観点は、静磁場空間に被検体を収容し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第1の駆動信号を受けて、上記被検体内にスピンを励起するための励起用磁場を形成するRFコイルと、あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第2の駆動信号を受けて、上記静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場を形成する勾配コイルと、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第1の駆動信号を上記RFコイルに供給するRFコイル駆動手段と、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第2の駆動信号を上記勾配コイルに供給する勾配コイル駆動手段と、第1の制御信号に応じた冷却能力をもって上記RFコイルを冷却する第1の冷却手段と、第2の制御信号に応じた冷却能力をもって上記勾配コイルを冷却する第2の冷却手段と、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第1の制御信号を上記第1の冷却手段に出力し、上記第2の制御信号を上記第2の冷却手段に出力する制御手段とを有する。
【0024】
また、本発明の第3の観点では、上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記第1および第2の制御信号を生成し出力する。
【0025】
また、本発明の第3の観点では、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルおよび勾配コイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、実行すべきプロトコルを、上記RFコイル駆動手段および勾配コイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、をさらに有し、上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記第1および第2の制御信号を上記第1および第2の冷却手段に出力する。
【0026】
また、本発明の第4の観点では、静磁場空間に被検体を収容し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第1の駆動信号を受けて、上記被検体内にスピンを励起するための励起用磁場を形成するRFコイルと、あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第2の駆動信号を受けて、上記静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場を形成する勾配コイルと、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第1の駆動信号を上記RFコイルに供給するRFコイル駆動手段と、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第2の駆動信号を上記勾配コイルに供給する勾配コイル駆動手段と、制御信号に応じた冷却能力をもって上記RFコイルを冷却する冷却手段と、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記制御信号を上記冷却手段に出力する制御手段とを有する。
【0027】
また、本発明の第4の観点では、上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記制御信号を生成し出力する。
【0028】
また、本発明の第4の観点では、上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルおよび勾配コイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、実行すべきプロトコルを、上記RFコイル駆動手段および勾配コイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、をさらに有し、上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記第制御信号を上記冷却手段に出力する。
【0029】
また、本発明の第4の観点では、上記制御手段は、上記実行するプロトコルにおいて、上記RFコイルと勾配コイルにおける発熱量が異なり制御すべき冷却能力が異なる場合には、高い方の冷却能力をもってを冷却を行うように上記制御信号を上記冷却手段に出力する。
【0030】
本発明によれば、たとえば被検部位に応じたプロトコルが制御手段に対して指定される。
制御手段では、指定されたプロトコルで用いられる駆動信号の繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数に応じた制御信号が生成され、冷却手段に供給される。
たとえば、制御手段においては、駆動信号のパルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、発熱量が小さいものとして、冷却能力を低くするように制御信号が生成されて冷却手段に出力される。
【0031】
プロトコルに対応する冷却能力は、たとえば各プロトコルの実行に応じたRFコイルまたは勾配コイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力として、記憶手段に記憶されたテーブル(ルックアップテーブル)にあらかじめ設定される。制御手段では、このテーブルを参照することにより、該当する冷却能力が認識される。
あるいは、プロトコルの指定を受けた制御手段において、たとえばそのプロトコルに用いられる駆動信号の繰り返し時間内に発生されるシーケンスパルスの高さ(強さ)と幅(時間)に基づいて発熱量が求められ、この求めた発熱量から最適な冷却能力が導き出される。
【0032】
そして、冷却手段により、制御信号が指定する冷却能力をもってRFコイルまたは勾配コイルが、最適な能力で安定して冷却される。
また、指定されたプロトコル情報は、RFコイル駆動手段および勾配コイル駆動手段に伝達され、指定されたプロトコルに応じたパルスシーケンス繰り返し回数の駆動信号がRFコイルおよび勾配コイルに供給される。
これにより、静磁場空間に励起用磁場が形成され、また、静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場が形成され、被検体内にスピンが励起される。そして、磁気共鳴により受信コイルを通して処理系回路に送信されて、画像が再構成される。
【0033】
また、RFコイルと勾配コイルを共通の冷却手段により冷却する場合に、実行するプロトコルにおいて、RFコイルと勾配コイルにおける発熱量が異なり制御すべき冷却能力が異なる場合には、制御手段においては、高い方の冷却能力をもってを冷却を行うように制御信号が生成されて冷却手段に出力される。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る磁気共鳴撮影システムについて図面に関連付けて説明する。
【0035】
第1実施形態
図1は本発明に係る磁気共鳴撮影装置を採用した磁気共鳴撮影(MRI:Magnetic Resonance Imaging)システムのレイアウトを説明するするための図、図2は本発明に係るMRIシステムの第1の実施形態を示す構成図である。
【0036】
本実施形態に係るMRIシステム10では、図1に示すように、マグネットからの放射磁場の洩漏や外乱磁場の進入を防止する閉空間を形成したスキャンルーム11内にMRI装置20が配設され、スキャンルーム11に隣接して設けられた操作ルーム12内にオペレータOPが操作するオペレータコンソール30が配設されている。
また、操作ルーム12に隣接してマシンルーム13が並設されており、このマシンルーム13内に、冷却手段としての冷却装置40が配設されている。
スキャンルール11と操作ルーム12とは壁14で仕切られており、壁14にはドア15および窓ガラス16が設けられている。
また、マシンルーム13に配置された冷却装置40からはスキャンルーム11に配置されたMRI装置20のマグネットシステム21に対して、たとえば冷却風を導入する冷却風通路41が接続されている。
【0037】
以下、MRI装置20、オペレータコンソール30、および冷却装置40について順を追って説明する。
【0038】
MRI装置20は、図2に示すように、マグネットシステム21、RF駆動部22、勾配駆動部23、データ収集部24、制御部25、およびクレードル26有している。
【0039】
マグネットシステム21は、図2に示すように、概ね円柱状の内部空間(ボア:bore)211を有し、ボア211内には、クッションを介して被検体50を載せたクレードル26が図示しない搬送部によって搬入される。
【0040】
マグネットシステム21内には、図2に示すように、ボア211内のマグネットセンタ(走査する中心位置)の周囲に、主磁場マグネット部212、勾配コイル部213、およびRFコイル部214が配置されている。
【0041】
主磁場マグネット部212、勾配コイル部213、およびRFコイル部214のそれぞれは、検査時に被検体50が位置するボア211内の空間を挟んで対向する1対のコイルからなる。
【0042】
図3は、本実施形態に係るマグネットシステム21における主磁場マグネット部212、勾配コイル部213、およびRFコイル部214の配置構成例を説明するための図である。
【0043】
マグネットシステム21は、図3に示すように、空間S(ボア211)を介して対向するように上ヨーク215と下ヨーク216が配置され、上ヨーク215と下ヨーク216はサイドヨーク217によって接続されている。
上ヨーク215、下ヨーク216が対向しているそれぞれの面に、主磁場マグネット部212を構成する主磁場マグネット212a,212bが設けられている。
そして、上ヨーク215、下ヨーク216、サイドヨーク217、および一つの主磁場マグネット212a,212bによりボア211内に静磁場を発生する磁気回路が形成されている。
【0044】
このように、主磁場マグネット部212は、ボア211内に静磁場を形成する。静磁場の方向は、たとえば概ね被検体50の体軸方向と平行である。すなわち、平行磁場を形成する。主磁場マグネット部212を構成する主磁場マグネット212a,212bは、たとえば超伝導電磁石、あるいは永久磁石や常伝導電磁石などを用いて構成される。
【0045】
主磁場マグネット212aと212bが対向しているそれぞれの面には、勾配コイル部213が設けられている。
具体的には、主磁場マグネット212aと212bが対向しているそれぞれの面に、勾配コイル部213に含まれる被検体50が挿入されるボア211の静磁場を均一にする一対のポールピース218a,218bが設けられている。
一対のポールピース218a,218bの内部空間には、勾配磁場を発生する一対の勾配コイル213a,213bと、静磁場の均一性を調整するためのパッシブボート219a,219bとが積層して設けられている。
【0046】
このような構成を有する勾配コイル部213は、RFコイル部214が受信する磁気共鳴信号に3次元の位置情報を持たせるために、主磁場マグネット部212が形成した静磁場の強度に勾配を付ける勾配磁場を発生する。
勾配コイル部213が発生する勾配磁場は、スライス(slice)勾配磁場、リードアウト(read out)勾配磁場およびフェーズエンコード(phase encode)勾配磁場の3種類であり、これら3種類の勾配磁場に対応して勾配コイル部213は3系統の勾配コイルを有する。
【0047】
一対の勾配コイル部213の対向するそれぞれの面には、一対の収容部220a,220bが形成され、これら一対の収容部220a,220bの空間内に、RFコイル214a,214bが設けられている。
【0048】
この一対の収容部220a,220bおよびRFコイル214a,214bを有するRFコイル部214は、主磁場マグネット部212が形成した静磁場空間内で被検体50の体内のスピンを励起するための高周波磁場を形成する。ここで、高周波磁場を形成することをRF励起信号の送信という。RFコイル部214は、励起されたスピンが生じる電磁波を磁気共鳴信号として受信する。
RFコイル部214は、図示しない送信用コイルおよび受信用コイルを有する。送信用コイルおよび受信用コイルは、同じコイルを兼用するかあるいはそれぞれ専用のコイルを用いる。
【0049】
そして、本第1の実施形態においては、図3に示すように、RFコイル部214の収容部220a,220bには、マシンルーム13に配置された冷却装置40から送風された冷却風を案内する冷却風通路41の一端部が、収容部220a,220bのRFコイル214a,214bの収容空間内に冷却風が導入されるように接続されている。
【0050】
RF駆動部22は、制御部25の指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR1をRFコイル部214に与えてRF励起信号を発生させて、被検体50の体内のスピンを励起する。
【0051】
勾配駆動部23は、制御部25の指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR2を勾配コイル部213に与えて勾配磁場を発生させる。
勾配駆動部23は、勾配コイル部213の3系統の勾配コイルに対応して、図示しない3系統の駆動回路を有する。
【0052】
データ収集部24は、RFコイル部214が受信した受信信号を取り込み、それをビューデータ(view data)として収集して、オペレータコンソール30のデータ処理部31に出力する。
【0053】
制御部25は、オペレータコンソール30のデータ処理部31から送られてくる被検体50の被検部位に対応した実行すべきプロトコルに即して、あらかじめ決められた繰り返し時間TR内において所定のパルスシーケンスが所定回数繰り返される駆動信号DR1をRFコイル部214に印加するようにRF駆動部22を制御する。
同様に、制御部25は、実行すべきプロトコルに即して、1TR内に、所定のパターンのパルス信号を勾配コイル213に印加するように勾配駆動部23を制御する。
また、制御部25は、RFコイル部214が受信した受信信号を取り込み、それをビューデータ(view data)として収集して、オペレータコンソール30のデータ処理部31に出力するように、データ収集部24を制御する。
【0054】
なお、制御部25に指定される実行すべきプロトコルは、磁気共鳴撮影を行うために、被検体50の被検部位に対応して定められており、各プロトコル毎に、1TR(繰り返し時間)内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なる。
【0055】
この磁気共鳴撮影用パルスシーケンスは、いわゆるスピンエコー(SE:Spin Echo)法、グラディエントエコー(GRE:GRadient Echo)法、ファーストスピンエコー(FSE:Fast Spin Echo)法、ファーストリカバリFSE(Fast Recovery Spin Echo)法、エコープラナー・イメージング(EPI:Echo Planar Imaging)法等、各撮影方法によって異なる。
【0056】
ここで、各撮影方法のパルスシーケンスのうち、SE法のパルスシーケンスについて、図4に関連付けて説明する。
図4(a)はSE法におけるRF励起用の90°パルスおよび180°パルスのシーケンスであり、RF駆動部22がRFコイル部214に印加する駆動信号DR1に相当する。
図4(b)、(c)、(d)、および(e)は、それぞれスライス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、フェーズエンコード勾配Gp、およびスピンエコーMRのシーケンスであり、スライス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、およびフェーズエンコード勾配Gpのパルスは、勾配駆動部23が勾配コイル部213に印加する駆動信号DR2に相当する。
【0057】
図4(a)に示すように、RF駆動部22によりRFコイル部214に対して90°パルスが印加され、スピンの90°励起が行われる。このとき、図4(b)に示すように、勾配駆動部23により勾配コイル部213に対してスライス勾配パルスGsが印加され、所定のスライスについて選択励起が行われる。
図4(a)に示すように、90°励起から所定の時間後に、RF駆動部22によりRFコイル部214に対して180°パルスが印加され、180°励起、すなわちスピン反転が行われる。このときも、図4(b)に示すように、勾配駆動部23により勾配コイル部213に対してスライス勾配パルスGsが印加され、同じスライスについて選択的な反転が行われる。
【0058】
図4(c)および(d)に示すように、90°励起とスピン反転の間の期間に、勾配駆動部23により勾配コイル部213に対してリードアウト勾配パルスGr、およびフェーズエンコード勾配パルスGpが印加される。
そして、リードアウト勾配パルスGrによりスピンのディフェーズが行われ、フェーズエンコード勾配パルスGpによりスピンのフェーズエンコードが行われる。
【0059】
スピン反転後、図4(b)に示すように、勾配駆動部23により勾配コイル部213に対してリードアウト勾配パルスGrが印加されて、リフェーズされて、図4(e)に示すように、スピンエコーMRが発生される。
このスピンエコーMRは、データ収集部24によりビューデータとして収集される。
【0060】
制御部25は、このようなパルスシーケンスで、実行プロトコルに応じて、周期TRでたとえば64〜512回繰り返すように、RF駆動部22、勾配駆動部23、およびデータ収集部24を制御する。
また、制御部25は、繰り返しのたびに、フェーズエンコード勾配パルスGpを変更し、毎回異なるフェーズエンコードを行うように、制御を行う。
【0061】
上述したように、実行プロトコル毎に、パルスシーケンスに繰り返し回数が異なることから、プロトコル実行時、すなわち、駆動信号DR1の印加によるRFコイル部214における発熱量は、プロトコル毎に異なる。
そこで、制御部25は、オペレータコンソール30のデータ処理部31により実行すべきプロトコルの指定があると、記憶手段としてのメモリ251に記憶された図5に示すようなルックアップテーブルLTBを参照して、各プロトコル毎に冷却装置40により過度の冷却を行うことなく、最適な冷却能力をもってRFコイル部214の冷却を行うように指示する制御信号CTL1を生成して冷却装置40に出力する。
制御部25は、たとえば冷却装置40の冷却用モータの駆動電力が、実行すべきプロトコルに追従するように、制御信号CTL1を発生する。
【0062】
ルックアップテーブルLTBには、繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定さている。
【0063】
図5に示すルックアップテーブルLTBにおいては、プロトコルに対応する被検部位、および冷却装置40に指示すべき冷却能力の一例を示している。
ルックアップテーブルLTBに示す冷却能力は、冷却装置40の最大の冷却能力を1とした場合の、各実行すべきプログラムに対応した冷却能力を数値で表したものである。
図5の例では、プロトコル番号1は、被検部位は頭部で、冷却能力は最大の能力に対して0.7(7割)程度で駆動すればよいことを示している。
同様に、プロトコル番号2は、被検部位は頸部で、冷却能力は最大の能力に対して0.6(6割)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号3は、被検部位は胸部で、冷却能力は最大の能力に対して0.8(8割)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号mは、被検部位は胸部で、冷却能力は最大の能力に対して0.85(8割5分)程度で駆動すればよいことを示している。
【0064】
制御部25は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように制御信号CTL1を生成し出力する。
【0065】
オペレータコンソール30は、図2に示すように、データ処理部31、操作部32、および表示部33を有している。
【0066】
データ処理部31は、データ収集部24から取り込んだデータをメモリに記憶する。メモリ内にはデータ空間が形成される。メモリに形成されるデータ空間は、2次元フーリエ空間を構成する。
データ処理部31は、これら2次元フーリエ空間のデータを2次元逆フーリエ変換して被検体50の画像を生成(再構成)する。
なお、2次元フーリエ空間をkスペースともいう。
【0067】
データ処理部31には、制御部25が接続されており、制御部25の上位にあってそれを統括する。
データ処理31には、また、操作部32、および表示部33が接続されている。
【0068】
操作部32は、ポインティングデバイスを備えたキーボードやマウス等により構成され、オペレータOPの操作に応じた操作信号をデータ処理部195に出力する。また。操作部32からは、たとえば上述した実行すべきプロトコルの入力が行われる。データ処理部31は、操作部32から入力されたプロトコルに関する情報(プロトコル番号等)を制御部25に供給する。
【0069】
表示部33は、グラフィックディスプレイ等により構成され、操作部32からの操作信号に応じて、MRI装置20の動作状態に応じた所定の情報を表示する。
【0070】
冷却装置40は、たとえばファンモータを含む空冷装置により構成され、制御部25による制御信号CTL1の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風を吸い込み、冷却風通路41にその他端部から導出する。
冷却装置40は、制御信号CTL1によりファンモータの駆動電力が実行すべきプロトコルに応じて制御される。
なお、冷却装置としては、吸い込み式の空冷の場合に限定されるものではなく、吹き出しのものや水冷や油冷のものなど、種々の装置を用いることが可能である。
【0071】
冷却風通路41の一端部は、上述したように、RFコイル部214の収容部220a,220bに対してRFコイル214a,214bの収容空間内に冷却風が導入されるように接続されている。
【0072】
次に、上記構成による動作を、図6のフローチャートに関連付けて説明する。
【0073】
先ず、クッションを介してクレードル26上に載せられた被検体50が、図示しない搬送部によって、MRI装置20のマグネットシステム21のボア211内に搬入される(ST1)。
【0074】
次に、被検体50の被検部位をボア211内のマグネットセンタに位置させる(ST2)。このとき、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域には、主磁場マグネット部212による静磁場が形成されている。
【0075】
そして、オペレータOPにより、被検部位に対応したプロトコル情報が操作部32から入力される(ST3)。
操作部32から入力されたプロトコルに関する情報(プロトコル番号等)がデータ処理部31により制御部25に供給される。
【0076】
制御部25では、オペレータコンソール30のデータ処理部31により実行すべきプロトコルの指定があると、記憶手段としてのメモリ251に記憶されたルックアップテーブルLTBが参照されて(ST4)、冷却装置40により過度の冷却を行うことなく、入力されたプロトコルに適した最適な冷却能力をもってRFコイル部214の冷却を行うように指示する制御信号CTL1が生成されて冷却装置40に出力される(ST5)。
【0077】
冷却装置40では、制御部25による制御信号CTL1の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風の吸い込みが行われ、冷却風通路41にその他端部から導出される(ST6)。
そして、冷却風通路41を案内された冷却風は、RFコイル部214の収容部220a,220bに対してRFコイル214a,214bの収容空間内に導入される。
これにより、実行されるプロトコルに適した冷却能力をもってRFコイル214a、214bが冷却され(ST7)。
【0078】
また、制御部25においては、オペレータコンソール30のデータ処理部31から送られてくる被検体50の被検部位に対応した実行すべきプロトコルに即して、あらかじめ決められた繰り返し時間TR内において所定のパルスシーケンスが所定回数繰り返される駆動信号DR1をRFコイル部214に印加するようにRF駆動部22が制御され、実行すべきプロトコルに即して、1TR内に、所定のパターンのパルス信号を勾配コイル213に印加するように勾配駆動部23が制御される。
【0079】
RF駆動部22では、制御部25の指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR1がRFコイル部214に印加され、勾配駆動部23では、制御部25の指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR2が勾配コイル部213に印加される。
これにより、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域に勾配磁場および高周波磁場が形成され、被検体50の被検部位で励起されたスピンが生じる電磁波が磁気共鳴信号として取り出され、これがデータ収集部24で収集され、検査結果のデータとしてオペレータコンソール30のデータ処理部31に出力される。
すなわち、被検部位の撮像が行われる(ST8)。
【0080】
データ処理部31では、データ収集部24から入力したデータがメモリに記憶され、メモリ内にデータ空間が形成される。データ処理部31では、これら2次元フーリエ空間のデータを2次元逆フーリエ変換して被検体50の被検部位の画像が生成(再構成)される(ST9)。
【0081】
そして、被検体50の被検部位のデータ収集が完了すると、図示しない搬送部によって、クレードル26と共に被検体50がボア211の外に搬出される(ST10)。
【0082】
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、オペレータコンソール30のデータ処理部31により実行すべきプロトコルの指定があると、メモリ251に記憶されたルックアップテーブルLTBを参照して、各プロトコル毎に冷却装置40により過度の冷却を行うことなく、最適な冷却能力をもってRFコイル部214の冷却を行うように指示する制御信号CTL1を生成する制御部25と、制御部25による制御信号CTL1の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風を吸い込み、RFコイル部214に接続された冷却風通路41に導出する冷却装置40を設けたので、1TRにおけるパルスシーケンスの繰り返し回数の異なるプロトコル毎に冷却用駆動電力を設定でき、画像ぼけ等の発生を防止できることはもとより、消費電力、および騒音の低減を図れる利点がある。
【0083】
第2実施形態
図7は本発明に係るMRIシステムの第2の実施形態を示す構成図であり、図8は本第2の実施形態に係るマグネットシステムにおける主磁場マグネット部、勾配コイル部、RFコイル部、および冷却風通路の配置構成例を示す図である。
【0084】
本第2の実施形態が上述した第1の実施形態と異なる点は、RFコイル部214の代わりに、各プロトコル毎に冷却装置40Aにより過度の冷却を行うことなく、最適な冷却能力をもって勾配コイル部213の冷却を行うように構成したことにある。
【0085】
図9は、本第2の実施形態に係る制御部25Aが参照する勾配コイルの冷却能力のルックアップテーブルを示す図である。
図9の例では、プロトコル番号1は、被検部位は頭部で、冷却能力は最大の能に対して0.7(7割)程度で駆動すればよいことを示している。
同様に、プロトコル番号2は、被検部位は頸部で、冷却能力は最大の能力に対して0.6(6割)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号3は、被検部位は胸部で、冷却能力は最大の能力に対して0.85(8割5分)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号mは、被検部位は胸部で、冷却能力は最大の能力に対して0.9(9割)程度で駆動すればよいことを示している。
【0086】
6本第2の実施形態に係る制御部25Aは、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように制御信号CTL2を生成し出力する。
【0087】
本第2の実施形態に係る冷却装置40Aは、制御部25Aによる制御信号CTL2の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風を吸い込み、勾配コイル部213に接続された冷却風通路42に導出する。
【0088】
そして、本第2の実施形態においては、図8に示すように、勾配コイル部213には、冷却装置40Aから送風された冷却風を案内する冷却風通路42の一端部が、勾配コイル213a,213bの収容空間内に冷却風が導入されるように接続されている。
【0089】
次に、本第2の実施形態に係る動作を、図10のフローチャートに関連付けて説明する。
【0090】
先ず、クッションを介してクレードル26上に載せられた被検体50が、図示しない搬送部によって、MRI装置20のマグネットシステム21のボア211内に搬入される(ST11)。
【0091】
次に、被検体50の被検部位をボア211内のマグネットセンタに位置させる(ST12)。このとき、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域には、主磁場マグネット部212による静磁場が形成されている。
【0092】
そして、オペレータOPにより、被検部位に対応したプロトコル情報が操作部32から入力される(ST13)。
操作部32から入力されたプロトコルに関する情報(プロトコル番号等)がデータ処理部31により制御部25Aに供給される。
【0093】
制御部25Aでは、オペレータコンソール30のデータ処理部31により実行すべきプロトコルの指定があると、記憶手段としてのメモリ251aに記憶されたルックアップテーブルLTBaが参照されて(ST14)、冷却装置40Aにより過度の冷却を行うことなく、入力されたプロトコルに適した最適な冷却能力をもって勾配コイル部213の冷却を行うように指示する制御信号CTL2が生成されて冷却装置40Aに出力される(ST15)。
【0094】
冷却装置40Aでは、制御部25Aによる制御信号CTL2の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風の吸い込みが行われ、冷却風通路42にその他端部から導出される(ST16)。
そして、冷却風通路42を案内された冷却風は、勾配コイル部213の勾配コイル213a,213bの収容空間内に導入される。
これにより、実行されるプロトコルに適した冷却能力をもって勾配コイル213a、213bが冷却され(ST17)。
【0095】
また、制御部25Aにおいては、オペレータコンソール30のデータ処理部31から送られてくる被検体50の被検部位に対応した実行すべきプロトコルに即して、あらかじめ決められた繰り返し時間TR内において所定のパルスシーケンスが所定回数繰り返される駆動信号DR1をRFコイル部214に印加するようにRF駆動部22が制御され、実行すべきプロトコルに即して、1TR内に、所定のパターンのパルス信号を勾配コイル213に印加するように勾配駆動部23が制御される。
【0096】
RF駆動部22では、制御部25Aの指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR1がRFコイル部214に印加され、勾配駆動部23では、制御部25の指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR2が勾配コイル部213に印加される。
これにより、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域に勾配磁場および高周波磁場が形成され、被検体50の被検部位で励起されたスピンが生じる電磁波が磁気共鳴信号として取り出され、これがデータ収集部24で収集され、検査結果のデータとしてオペレータコンソール30のデータ処理部31に出力される。
すなわち、被検部位の撮像が行われる(ST18)。
【0097】
データ処理部31では、データ収集部24から入力したデータがメモリに記憶され、メモリ内にデータ空間が形成される。データ処理部31では、これら2次元フーリエ空間のデータを2次元逆フーリエ変換して被検体50の被検部位の画像が生成(再構成)される(ST19)。
【0098】
そして、被検体50の被検部位のデータ収集が完了すると、図示しない搬送部によって、クレードル26と共に被検体50がボア211の外に搬出される(ST20)。
【0099】
以上説明したように、本第2の実施形態によれば、オペレータコンソール30のデータ処理部31により実行すべきプロトコルの指定があると、メモリ251に記憶されたルックアップテーブルLTBaを参照して、各プロトコル毎に冷却装置40Aにより過度の冷却を行うことなく、最適な冷却能力をもって勾配コイル部213の冷却を行うように指示する制御信号CTL2を生成する制御部25Aと、制御部25Aによる制御信号CTL2の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風を吸い込み、勾配コイル部213に接続された冷却風通路42に導出する冷却装置40Aを設けたので、勾配コイルの発熱による共振周波数のドリフトを防止でき、再構成画像におけるゴーストの発生を防止できる利点がある。
【0100】
第3実施形態
図11は本発明に係るMRIシステムの第3の実施形態を示す構成図であり、図12は本第2の実施形態に係るマグネットシステムにおける主磁場マグネット部、勾配コイル部、RFコイル部、および冷却風通路の配置構成例を示す図である。
【0101】
本第3の実施形態は、上述した第1の実施形態と第2の実施形態を合体したような形態、すなわち、RFコイル部214のみまたは勾配コイル部213にみ冷却する代わりに、各プロトコル毎に冷却装置40,40Aにより過度の冷却を行うことなく、最適な冷却能力をもってRFコイル部214、および勾配コイル部213の冷却を行うように構成している。
【0102】
図13は、本第3の実施形態に係る制御部25Bが参照するRFコイルおよび勾配コイルの冷却能力のルックアップテーブルを示す図である。
図13のルックアップテーブルTBLbは、図5と図9を合体したような構成をとり、図中、冷却能力1がRFコイル対応の冷却能力を示し、冷却能力2が勾配コイル対応の冷却能力を示している。
図13の例では、プロトコル番号1は、被検部位は頭部で、冷却能力1、2共に、最大の能に対して0.7(7割)程度で駆動すればよいことを示している。
同様に、プロトコル番号2は、被検部位は頸部で、冷却能力1、2共に、最大の能力に対して0.6(6割)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号3は、被検部位は胸部で、冷却能力1は最大の能力に対して0.8(8割)程度で駆動すればよく、冷却能力2は最大の能力に対して0.85(8割5分)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号mは、被検部位は胸部で、冷却能力1は最大の能力に対して0.85(8割5分)程度で駆動すればよく、冷却能力2は最大の能力に対して0.9(9割)程度で駆動すればよいことを示している。
【0103】
本第3の実施形態に係る制御部25Bは、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように制御信号CTL1およびCTL2を生成し出力する。
【0104】
本第3の実施形態に係る冷却装置40は、制御部25Bによる制御信号CTL1の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風を吸い込み、RFコイル部214に接続された冷却風通路41に導出する。
また、パルスシー冷却装置40Aは、制御部25Bによる制御信号CTL2の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風を吸い込み、勾配コイル部213に接続された冷却風通路42に導出する。
【0105】
そして、本第3の実施形態においては、図12に示すように、RFコイル部214には、冷却装置40から送風された冷却風を案内する冷却風通路41の一端部が、RFコイル214a,214bの収容空間内に冷却風が導入されるように接続されている。
また、勾配コイル部213には、冷却装置40Aから送風された冷却風を案内する冷却風通路42の一端部が、勾配コイル213a,213bの収容空間内に冷却風が導入されるように接続されている。
【0106】
次に、本第3の実施形態に係る動作を、図14のフローチャートに関連付けて説明する。
【0107】
先ず、クッションを介してクレードル26上に載せられた被検体50が、図示しない搬送部によって、MRI装置20のマグネットシステム21のボア211内に搬入される(ST21)。
【0108】
次に、被検体50の被検部位をボア211内のマグネットセンタに位置させる(ST22)。このとき、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域には、主磁場マグネット部212による静磁場が形成されている。
【0109】
そして、オペレータOPにより、被検部位に対応したプロトコル情報が操作部32から入力される(ST23)。
操作部32から入力されたプロトコルに関する情報(プロトコル番号等)がデータ処理部31により制御部25Bに供給される。
【0110】
制御部25Bでは、オペレータコンソール30のデータ処理部31により実行すべきプロトコルの指定があると、記憶手段としてのメモリ251bに記憶されたルックアップテーブルLTBbが参照されて(ST24)、冷却装置40により過度の冷却を行うことなく、入力されたプロトコルに適した最適な冷却能力をもってRFコイル部214の冷却を行うように指示する制御信号CTL1が生成されて冷却装置40に出力される。同様に、制御部40Aでは、冷却装置40Aにより過度の冷却を行うことなく、入力されたプロトコルに適した最適な冷却能力をもって勾配コイル部213の冷却を行うように指示する制御信号CTL2が生成されて冷却装置40Aに出力される(ST25)。
【0111】
冷却装置40では、制御部25Bによる制御信号CTL1の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風の吸い込みが行われ、冷却風通路41にその他端部から導出される(ST26)。
そして、冷却風通路41を案内された冷却風は、RFコイル部214のRFコイル214a,214bの収容空間内に導入される。
これにより、実行されるプロトコルに適した冷却能力をもってRFコイル214a、214bが冷却され(ST27)。
同様に、冷却装置40Aでは、制御部25Bによる制御信号CTL2の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風の吸い込みが行われ、冷却風通路42にその他端部から導出される(ST26)。
そして、冷却風通路42を案内された冷却風は、勾配コイル部213の勾配コイル213a,213bの収容空間内に導入される。
これにより、実行されるプロトコルに適した冷却能力をもって勾配コイル213a、213bが冷却され(ST27)。
【0112】
また、制御部25Bにおいては、オペレータコンソール30のデータ処理部31から送られてくる被検体50の被検部位に対応した実行すべきプロトコルに即して、あらかじめ決められた繰り返し時間TR内において所定のパルスシーケンスが所定回数繰り返される駆動信号DR1をRFコイル部214に印加するようにRF駆動部22が制御され、実行すべきプロトコルに即して、1TR内に、所定のパターンのパルス信号を勾配コイル213に印加するように勾配駆動部23が制御される。
【0113】
RF駆動部22では、制御部25Bの指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR1がRFコイル部214に印加され、勾配駆動部23では、制御部25の指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR2が勾配コイル部213に印加される。
これにより、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域に勾配磁場および高周波磁場が形成され、被検体50の被検部位で励起されたスピンが生じる電磁波が磁気共鳴信号として取り出され、これがデータ収集部24で収集され、検査結果のデータとしてオペレータコンソール30のデータ処理部31に出力される。
すなわち、被検部位の撮像が行われる(ST28)。
【0114】
データ処理部31では、データ収集部24から入力したデータがメモリに記憶され、メモリ内にデータ空間が形成される。データ処理部31では、これら2次元フーリエ空間のデータを2次元逆フーリエ変換して被検体50の被検部位の画像が生成(再構成)される(ST29)。
【0115】
そして、被検体50の被検部位のデータ収集が完了すると、図示しない搬送部によって、クレードル26と共に被検体50がボア211の外に搬出される(ST30)。
【0116】
以上説明したように、本第3の実施形態によれば、上述した第1の実施形態に効果および第2の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
すなわち、1TRにおけるパルスシーケンスの繰り返し回数の異なるプロトコル毎に冷却用駆動電力を設定でき、画像ぼけ等の発生を防止できることはもとより、消費電力、および騒音の低減を図ることができる。
また、勾配コイルの発熱による共振周波数のドリフトを防止でき、再構成画像におけるゴーストの発生を防止できる利点がある。
【0117】
第4実施形態
図15は本発明に係るMRIシステムの第4の実施形態を示す構成図である。
【0118】
本第4の実施形態が、上述した第3の実施形態と異なる点は、態を合体したような形態、すなわち、RFコイル部214および勾配コイル部213の冷却を熱の冷却装置で行う代わりに、各プロトコル毎に一つの冷却装置40により過度の冷却を行うことなく、最適な冷却能力をもってRFコイル部214、および勾配コイル部213の冷却を行うように構成したことにある。
【0119】
本第4の実施形態に係る制御部25Cが参照するRFコイルおよび勾配コイルの冷却能力のルックアップテーブルは、図13に示すものと同様のものが用いられる。
すなわち、図13のルックアップテーブルTBLbでは、冷却能力1がRFコイル対応の冷却能力を示し、冷却能力2が勾配コイル対応の冷却能力を示している。
この例では、プロトコル番号1は、被検部位は頭部で、冷却能力1、2共に、最大の能に対して0.7(7割)程度で駆動すればよいことを示している。
同様に、プロトコル番号2は、被検部位は頸部で、冷却能力1、2共に、最大の能力に対して0.6(6割)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号3は、被検部位は胸部で、冷却能力1は最大の能力に対して0.8(8割)程度で駆動すればよく、冷却能力2は最大の能力に対して0.85(8割5分)程度で駆動すればよいことを示している。
プロトコル番号mは、被検部位は胸部で、冷却能力1は最大の能力に対して0.85(8割5分)程度で駆動すればよく、冷却能力2は最大の能力に対して0.9(9割)程度で駆動すればよいことを示している。
【0120】
本第4の実施形態に係る制御部25Cは、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように制御信号CTL1を生成し出力する。
ただし、制御部25Cは、上述した図13に示す例のように、RFコイル対応の冷却能力1と勾配コイル対応の冷却能力2が異なる場合には、大きい冷却能力を必要とする側の冷却能力に基づいた制御信号CTL1を生成する。
本例の場合には、勾配コイル対応の冷却能力2がRFコイル対応の冷却能力1より大きい場合があることから、ルックアップテーブルTLBbの冷却能力2に基づいた制御信号CTL1を生成する。
この場合、RFコイルは、最適な冷却能力より大きい冷却能力をもって冷却されることになるが、同じプロトコルを実行する場合には、RFコイル部214と勾配コイル部213における発熱量は極端に異なるようなことはないことから、実際の冷却においては過度の冷却になることはなく、好適な能力をもって冷却を行うことが可能である。
【0121】
本第4の実施形態に係る冷却装置40は、制御部25Bによる制御信号CTL1の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風を吸い込み、RFコイル部214および勾配コイル部213に分岐するように接続された冷却風通路41Aに導出する。
【0122】
次に、本第3の実施形態に係る動作を、図16のフローチャートに関連付けて説明する。
【0123】
先ず、クッションを介してクレードル26上に載せられた被検体50が、図示しない搬送部によって、MRI装置20のマグネットシステム21のボア211内に搬入される(ST31)。
【0124】
次に、被検体50の被検部位をボア211内のマグネットセンタに位置させる(ST32)。このとき、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域には、主磁場マグネット部212による静磁場が形成されている。
【0125】
そして、オペレータOPにより、被検部位に対応したプロトコル情報が操作部32から入力される(ST33)。
操作部32から入力されたプロトコルに関する情報(プロトコル番号等)がデータ処理部31により制御部25Cに供給される。
【0126】
制御部25Cでは、オペレータコンソール30のデータ処理部31により実行すべきプロトコルの指定があると、記憶手段としてのメモリ251bに記憶されたルックアップテーブルLTBbが参照される(ST34)。
そして、RFコイル対応の冷却能力1と勾配コイル対応の冷却能力2が等しいか否かの判別が行われれる(ST35)。
ステップS35において、RFコイル対応の冷却能力1と勾配コイル対応の冷却能力2とが等しいと判別された場合には、その冷却能力の応じた制御信号CTL1が生成されて冷却装置40に出力される(ST36)。
一方、ステップS35において、RFコイル対応の冷却能力1と勾配コイル対応の冷却能力2とが等しくないと判別された場合には、大きい方の冷却能力に応じた制御信号CTL1が生成されて冷却装置40に出力される(ST37)。
これにより、冷却装置40により過度の冷却を行うことなく、入力されたプロトコルに適した最適な冷却能力をもってRFコイル部214および勾配コイル部213の冷却を行うように指示する制御信号CTL1が生成されて冷却装置40に出力される。
【0127】
冷却装置40では、制御部25Cによる制御信号CTL1の指示に応じた冷却能力をもって、たとえば温度コントロールされた冷却風の吸い込みが行われ、冷却風通路41にその他端部から導出される(ST38)。
そして、冷却風通路41を案内された冷却風は、RFコイル部214のRFコイル214a,214bの収容空間内、および勾配コイル部213の勾配コイル213a,213bの収容空間内に導入される。
これにより、実行されるプロトコルに適した冷却能力をもってRFコイル214a、214bおよび勾配コイル部213の勾配コイル213a,213bが冷却され(ST39)。
【0128】
また、制御部25Cにおいては、オペレータコンソール30のデータ処理部31から送られてくる被検体50の被検部位に対応した実行すべきプロトコルに即して、あらかじめ決められた繰り返し時間TR内において所定のパルスシーケンスが所定回数繰り返される駆動信号DR1をRFコイル部214に印加するようにRF駆動部22が制御され、実行すべきプロトコルに即して、1TR内に、所定のパターンのパルス信号を勾配コイル213に印加するように勾配駆動部23が制御される。
【0129】
RF駆動部22では、制御部25Cの指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR1がRFコイル部214に印加され、勾配駆動部23では、制御部25の指示に基づいたプロトコル対応の駆動信号DR2が勾配コイル部213に印加される。
これにより、マグネットセンタを含むボア211内の所定の領域に勾配磁場および高周波磁場が形成され、被検体50の被検部位で励起されたスピンが生じる電磁波が磁気共鳴信号として取り出され、これがデータ収集部24で収集され、検査結果のデータとしてオペレータコンソール30のデータ処理部31に出力される。
すなわち、被検部位の撮像が行われる(ST40)。
【0130】
データ処理部31では、データ収集部24から入力したデータがメモリに記憶され、メモリ内にデータ空間が形成される。データ処理部31では、これら2次元フーリエ空間のデータを2次元逆フーリエ変換して被検体50の被検部位の画像が生成(再構成)される(ST41)。
【0131】
そして、被検体50の被検部位のデータ収集が完了すると、図示しない搬送部によって、クレードル26と共に被検体50がボア211の外に搬出される(ST42)。
【0132】
以上説明したように、本第4の実施形態によれば、上述した第3の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
すなわち、1TRにおけるパルスシーケンスの繰り返し回数の異なるプロトコル毎に冷却用駆動電力を設定でき、画像ぼけ等の発生を防止できることはもとより、消費電力、および騒音の低減を図ることができる。
また、勾配コイルの発熱による共振周波数のドリフトを防止でき、再構成画像におけるゴーストの発生を防止できる利点がある。
さらに、本第4の実施形態によれば、冷却装置や配管が1系統でよいことから、第3の実施形態の効果に加えて、システムコストの増大、消費電力の増大を抑止でき、実用的なシステムを構築できる利点がある。
【0133】
なお、以上の説明では、繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定さているルックアップテーブルを参照して冷却装置40の冷却能力を制御する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえばプロトコルの指定を受けた制御部において、たとえばそのプロトコルに用いられる駆動信号の繰り返し時間内に発生されるシーケンスパルスの高さ(強さ)と幅(時間)に基づいて発熱量を求め、この求めた発熱量から最適な冷却能力を導き出し、これに基づいて冷却装置40の冷却能力を制御するように構成することも可能である。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、1繰り返し時間におけるパルスシーケンスの繰り返し回数の異なるプロトコル毎に冷却用駆動電力を設定でき、画像ぼけ等の発生を防止できることはもとより、消費電力、および騒音の低減を図れる利点がある。
【0135】
また、本発明によれば、勾配コイルの発熱による共振周波数のドリフトを防止でき、再構成画像におけるゴーストの発生を防止できる利点がある。
【0136】
また、本発明によれば、システムコストの増大、消費電力の増大を抑止でき、実用的なシステムを構築できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気共鳴撮影装置を採用した磁気共鳴撮影システムのレイアウトを説明するするための図である。
【図2】本発明に係るMRIシステムの第1の実施形態を示す構成図である。
【図3】本第1の実施形態に係るマグネットシステムにおける主磁場マグネット部、勾配コイル部、RFコイル部、および冷却風通路の配置構成例を説明するための図である。
【図4】スピンエコー法のパルスシーケンスについて説明するためのタイミングチャートである。
【図5】本第1の実施形態に係る実行すべきプロトコルに対応する被検部位、および冷却装置に指示すべきRFコイル対応の冷却能力が設定されたルックアップテーブルの一例を示す図である。
【図6】本第1の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明に係るMRIシステムの第2の実施形態を示す構成図である。
【図8】本第2の実施形態に係るマグネットシステムにおける主磁場マグネット部、勾配コイル部、RFコイル部、および冷却風通路の配置構成例を示す図である。
【図9】本第2の実施形態に係る実行すべきプロトコルに対応する被検部位、および冷却装置に指示すべき勾配コイル対応の冷却能力が設定されたルックアップテーブルの一例を示す図である。
【図10】本第2の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明に係るMRIシステムの第3の実施形態を示す構成図である。
【図12】本第4の実施形態に係るマグネットシステムにおける主磁場マグネット部、勾配コイル部、RFコイル部、および冷却風通路の配置構成例を示す図である。
【図13】本第3の実施形態に係る実行すべきプロトコルに対応する被検部位、および冷却装置に指示すべき勾配コイル対応の冷却能力が設定されたルックアップテーブルの一例を示す図である。
【図14】本第3の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明に係るMRIシステムの第4の実施形態を示す構成図である。
【図16】本第4の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】従来の課題の説明するための図である。
【符号の説明】
10…MRIシステム、11…スキャンルーム、12…操作ルーム、13…マシンルーム、20…MRI装置、21…マグネットシステム、211…ボア、212…主磁場マグネット部、213…勾配コイル部、214…RFコイル部、22…RF駆動部、23…勾配駆動部、24…データ収集部、25,25A〜25C…制御部、26…クレードル、30…オペレータコンソール、31…データ処理部、32…操作部、33…表示部、40,40A…冷却装置、41,41A,42…冷却風通路、50…被検体。

Claims (13)

  1. 静磁場空間に被検体を収容し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、
    あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される駆動信号を受けて、上記被検体内にスピンを励起するための励起用磁場を形成するRFコイルと、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記駆動信号を上記RFコイルに供給するRFコイル駆動手段と、
    制御信号に応じた冷却能力をもって上記RFコイルを冷却する冷却手段と、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記制御信号を上記冷却手段に出力する制御手段と
    を有する磁気共鳴撮影装置。
  2. 上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記制御信号を生成し出力する
    請求項1記載の磁気共鳴撮影装置。
  3. 上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、
    実行すべきプロトコルを、上記RFコイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、
    をさらに有し、
    上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記制御信号を上記冷却手段に出力する
    請求項1または2記載の磁気共鳴撮影装置。
  4. 静磁場空間に被検体を収容し、当該静磁場空間に励起用磁場を形成し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、
    あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される駆動信号を受けて、上記静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場を形成する勾配コイルと、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記駆動信号を上記勾配コイルに供給する勾配コイル駆動手段と、
    制御信号に応じた冷却能力をもって上記勾配コイルを冷却する冷却手段と、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記制御信号を上記冷却手段に出力する制御手段と
    を有する磁気共鳴撮影装置。
  5. 上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記制御信号を生成し出力する
    請求項4記載の磁気共鳴撮影装置。
  6. 上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記勾配コイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、
    実行すべきプロトコルを、上記勾配コイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、
    をさらに有し、
    上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記制御信号を上記冷却手段に出力する
    請求項4または5記載の磁気共鳴撮影装置。
  7. 静磁場空間に被検体を収容し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、
    あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第1の駆動信号を受けて、上記被検体内にスピンを励起するための励起用磁場を形成するRFコイルと、
    あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第2の駆動信号を受けて、上記静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場を形成する勾配コイルと、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第1の駆動信号を上記RFコイルに供給するRFコイル駆動手段と、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第2の駆動信号を上記勾配コイルに供給する勾配コイル駆動手段と、
    第1の制御信号に応じた冷却能力をもって上記RFコイルを冷却する第1の冷却手段と、
    第2の制御信号のに応じた冷却能力をもって上記勾配コイルを冷却する第2の冷却手段と、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第1の制御信号を上記第1の冷却手段に出力し、上記第2の制御信号を上記第2の冷却手段に出力する制御手段と
    を有する磁気共鳴撮影装置。
  8. 上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記第1および第2の制御信号を生成し出力する
    請求項7記載の磁気共鳴撮影装置。
  9. 上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルおよび勾配コイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、
    実行すべきプロトコルを、上記RFコイル駆動手段および勾配コイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、
    をさらに有し、
    上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記第1および第2の制御信号を上記第1および第2の冷却手段に出力する
    請求項7または8記載の磁気共鳴撮影装置。
  10. 静磁場空間に被検体を収容し、磁気共鳴を利用して被検体の被検部位を撮影する磁気共鳴撮影装置であって、
    あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第1の駆動信号を受けて、上記被検体内にスピンを励起するための励起用磁場を形成するRFコイルと、
    あらかじめ決められた繰り返し時間内において所定のパルスシーケンスが繰り返される第2の駆動信号を受けて、上記静磁場の強度に勾配を付けるための勾配磁場を形成する勾配コイルと、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第1の駆動信号を上記RFコイルに供給するRFコイル駆動手段と、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記第2の駆動信号を上記勾配コイルに供給する勾配コイル駆動手段と、
    制御信号に応じた冷却能力をもって上記RFコイルを冷却する冷却手段と、
    上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコルに応じた上記制御信号を上記冷却手段に出力する制御手段と
    を有する磁気共鳴撮影装置。
  11. 上記制御手段は、パルスシーケンスの繰り返し回数が少ないプロトコル程、冷却能力を低くするように上記制御信号を生成し出力する
    請求項10記載の磁気共鳴撮影装置。
  12. 上記繰り返し時間内におけるパルスシーケンスの繰り返し回数が異なるプロトコル毎に、各プロトコルの実行に応じた上記RFコイルおよび勾配コイルにおける予測発熱量に対応する冷却能力があらかじめ設定されたテーブルを記憶する記憶手段と、
    実行すべきプロトコルを、上記RFコイル駆動手段および勾配コイル駆動手段および制御手段に指示する指示手段と、
    をさらに有し、
    上記制御手段は、上記指示手段の指示を受けて、上記記憶手段のテーブルを参照し、該当する冷却能力をもって冷却を行うように上記制御信号を上記冷却手段に出力する
    請求項10または11記載の磁気共鳴撮影装置。
  13. 上記制御手段は、上記実行するプロトコルにおいて、上記RFコイルと勾配コイルにおける発熱量が異なり制御すべき冷却能力が異なる場合には、高い方の冷却能力をもってを冷却を行うように上記制御信号を上記冷却手段に出力する
    請求項10、11、または12記載の磁気共鳴撮影装置。
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