JP4573708B2 - 印刷装置及び印刷システム - Google Patents

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本発明は、ページ指定の印刷機能を有する印刷装置及び印刷システムに関するものである。
従来、プリンタにおいては、複数ページで構成された印刷ジョブに対して、印刷開始ページ及び印刷終了ページをコマンドで指定することによって、印刷ジョブの中の任意のページを印刷することが可能になっている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、印刷ジョブとは、アプリケーションプログラムで作成された画像データを元にプリンタドライバが作成したものを指す。印刷開始ページ指定コマンド及び印刷終了ページ指定コマンドは、プリンタドライバによってファイル化された印刷ジョブ(xxxx.prn)をプリンタへ送信するプログラムにおいて使用することや、ユーザが指定した印刷ページ指定や部数指定などをジョブ制御コマンドとして印刷ジョブに追加変更してプリンタへ送信可能なプログラム、すなわち、印刷ジョブ送信プログラムにおいて使用することや、ランゲージモニタにおいて使用することが考えられる。
従来のプリンタにおいては、例えば、ファイル化された印刷ジョブの中の所定ページを印刷する場合、プリンタドライバが作成した印刷ジョブ上のページ、すなわち、論理ページを対象に、印刷ページを指定するものである。
ところで、印刷ページを指定して印刷を行う場合、印刷ジョブをホストからプリンタへ送信し、該プリンタが印刷を行っている最中に、例えば、停電によるパワーダウンが発生したり、用紙ジャムなどのトラブルによってユーザがプリンタの電源をOFFしたりするように、プリンタの異常によりプリンタの再起動が必要となるときがある。このようなときには、プリンタを再起動するまでの間にホストからプリンタへ送信途中であったデータや送信済みであるが印刷されていないデータは、電源がOFFされてしまうことによって消滅してしまう。そのため、プリンタを再起動した後に、ホストからプリンタへ印刷ジョブを再送信する必要がある。しかし、印刷ジョブをそのままプリンタへ再送信すると、プリンタは、既に印刷済みのページまで再度印刷してしまうので、用紙の無駄使いとなってしまう。そこで、再送信する印刷ジョブに任意の印刷開始ページ指定コマンド及び印刷終了ページ指定コマンドを加えて、既に印刷済みのページの次のページから印刷させる方法が採用されている。
特開平7−309049号公報
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、丁合い印刷のように複数部の指定がある印刷ジョブを再送信する場合、部数指定とページ指定とを変えて、複数回に分けて印刷ジョブを再送信しなければならず、ユーザにとって作業が非常に煩雑であった。例えば、各部が5ページの論理ページから成る4部の丁合い印刷を行う場合に、2部目の3ページまで印刷した時点で発生したトラブルによってプリンタの再起動が必要となり、再起動後に残りのページ、すなわち、2部目の4ページ及び5ページ、並びに、3部目及び4部目の再送信を行う例を想定する。ここで、丁合い印刷とは、部単位毎の印刷、すなわち、1ページ、2ページ、3ページ、・・・、1ページ、2ページ、3ページ、・・・、1ページ、2ページ、3ページ、・・・という順で印刷するような印刷方法をいう。このように、複数部の指定がある印刷ジョブを再送信する場合、印刷ページの指定が論理ページを対象とするものであるため、部数指定とページ指定とを変えて、複数回に分けて印刷ジョブを再送信しなければならなかった。
具体的に説明すると、2部目に関しては、既に3ページまで印刷が終了しているため、印刷ジョブを再送信する際には、4ページ及び5ページのみを指定すればよい。そのため、2部目の再印刷に対しては、部数指定を行わずに4ページ及び5ページのみをページ指定して印刷ジョブを再送信する。また、3部目及び4部目に関しては、1〜5ページを指定することに加え、部数指定を2部に設定して印刷ジョブを再送信する必要がある。そのため、印刷ジョブを複数回に分けて再送信しなければならず、ユーザにとって作業が非常に煩雑であった。
本発明は、前記従来の印刷装置の問題点を解決して、印刷手段によって印刷データが印刷される媒体の延べ印刷ページ数を指定対象とする指定範囲として指定するページ指定命令が付加された印刷ジョブを受信し、該印刷ジョブの全ページをページ単位に処理して印刷データを生成し、指定範囲の印刷データを印刷するようにして、複数部数指定の印刷ジョブであっても、途中ページからの再印刷を行わせるための印刷ジョブを1回だけ再送信すればよく、作業性が向上し、部数指定を変更して再送信する必要がないのでユーザの思考作業を省くことができる印刷装置及び印刷システムを提供することを目的とする。
そのために、本発明の印刷装置においては、物理ページ指定命令が付加された複数の論理ページから成る印刷ジョブを受信する受信手段と、前記物理ページ指定命令の指定範囲を解析する解析手段と、前記印刷ジョブの全論理ページをページ単位に処理して印刷データを生成するとともに、複数部の印刷が指示されるときに論理ページの延べ印刷ページ数を物理ページに対応付ける生成手段と、指定範囲の前記印刷データを印刷する印刷手段とを有し、前記物理ページ指定命令の指定範囲は、前記印刷手段によって印刷データが印刷される媒体の延べ印刷ページ数を指定対象とする。
本発明によれば、印刷装置は、印刷手段によって印刷データが印刷される媒体の延べ印刷ページ数を指定対象とする指定範囲として指定するページ指定命令が付加された印刷ジョブを受信し、該印刷ジョブの全ページをページ単位に処理して印刷データを生成し、指定範囲の印刷データを印刷するようになっている。そのため、複数部数指定の印刷ジョブであっても、途中ページからの再印刷を行わせるための印刷ジョブを1回だけ再送信すればよく、作業性が向上し、部数指定を変更して再送信する必要がないのでユーザの思考作業を省くことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
図において、40は本実施の形態における印刷システムであり、10は印刷装置としてのプリンタ、20は該プリンタ10と通信可能に接続された上位装置としてのホストである。ここで、前記プリンタ10は、電子写真式印刷装置、インパクト・ドット方式印刷装置、インクジェット方式印刷装置、熱転写式印刷装置等いかなる種類の印刷装置であってもよく、さらに、モノクロ印刷装置であってもよいし、カラー印刷装置であってもよい。また、前記ホスト20は、例えば、パーソナルコンピュータであるが、ユーザが操作して印刷ジョブを作成してプリンタ10に送信することができる装置であれば、いかなる種類の装置であってもよい。
そして、前記プリンタ10は、前記ホスト20から送信されるデータを受信し管理する受信手段としてのデータ受信部11、受信したデータの中のジョブ制御コマンドに当たるデータを解析処理する解析手段としてのジョブ制御部12、受信したデータの中のページ記述言語(PDL:Page Description Language)等で記述されたイメージデータに当たるデータを解析処理して、イメージデータとしてのページデータを作成する生成手段としてのページデータ処理部13、前記ページデータを前記ジョブ制御部12の情報に基づいて印刷制御部16へ引き渡すページ管理部14、前記ページデータを記憶して保存しておくHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶手段としての記憶装置15、及び、ページデータを用紙に印刷する制御を行う印刷手段としての印刷制御部16から成る。
また、前記ホスト20は、モニタの設定画面やマウス、キーボード等の入出力装置から成るユーザインターフェイス21、ホスト20上で動作するユーティリティである印刷ジョブ送信プログラム22、及び、データの送信等を行うポート23から成る。ここで、印刷ジョブ送信プログラム22は、ファイル化され、ユーザインタフエース21によって指定された印刷ジョブをポート23を介してプリンタ10へ送信する。
次に、前記構成の印刷システム40の動作について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における論理ページと物理ページとの違いを示す図である。
ここで、印刷ジョブ内のページ記述言語によって生成されるページを“論理ページ”と呼ぶ。これに対して、ページ記述言語によって生成されるページに、プリンタジョブ言語(PJL:Printer Job Language)による部数指定を反映して印刷出力される用紙排出ページを“物理ページ”と呼ぶ。図2に示される例において、丁合い指定なしの印刷ジョブAの場合は、論理ページと物理ページとは、ともに1〜5ページで等しい。また、丁合い4部指定のある印刷ジョブBの場合は、論理ページは1〜5ページであるのに対し、物理ページは、印刷データが印刷される媒体の延べ印刷ページ数であるから、1〜20ページとなる。これにより、論理ページと物理ページとの違いを理解することができる。
次に、プリンタ10の図示されないプリンタドライバによって既にファイル化され、記憶装置15に保存されている印刷ジョブを印刷する場合を例に説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における印刷ジョブ送信プログラムのウィンドウ画面を示す図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるホストでのユーザ操作の動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザは、ホスト20のモニタに表示されている図3に示されるような印刷ジョブ送信プログラム22のウィンドウ画面におけるファイル選択ボタン31をクリックする。これにより、ホスト20のモニタに、図示されないウィンドウが表示される。そして、該ウィンドウにおいて、プリンタドライバによって既にファイル化されて記憶装置15に保存されている印刷ジョブを選択すると、送信ファイル枠32に選択された印刷ジョブのファイルが表示される。続いて、ユーザが送信ファイル枠32へ選択ファイルが表示された状態で送信ボタン35をクリックすることによって、ポート23を介して、プリンタ10に対して印刷ジョブの送信が行われる。
ここで、プリンタ10に対して送信された印刷ジョブの中には、例えば、プリンタジョブ言語で記述された部数指定情報と、ページ記述言語で記述された論理ページの情報とが含まれている。また、ホスト20においてユーザが行う操作としては、印刷ジョブのファイルを選択して送信するだけでよい。
続いて、ユーザは、プリンタ10が最後の物理ページまで印刷出力したか否かを判断する。そして、最後の物理ページまで印刷出力した場合は、そのまま処理を終了する。また、停電によるパワーダウンや、用紙ジャムなどのトラブルによって、ユーザがプリンタ10の電源をOFFした場合のように、最後の物理ぺージまで印刷出力されなかった場合、ユーザは、プリンタ10の再起動後に実際の出力結果、すなわち、枚数を確認して、どこまで印刷されたのかを把握する。そして、図3に示される印刷開始ページ指定枠33へ、印刷開始ページとして既に印刷出力済みの物理ページの次のページを設定し、送信ボタン35をクリックして印刷ジョブの再送信を行う。
そして、印刷ジョブ送信プログラム22は、印刷開始ページ指定枠33及び印刷終了ページ指定枠34にページが設定されていない、すなわち、空欄の場合には、元の印刷ジョブをそのままプリンタ10へ送信する。また、印刷開始ページ指定枠33又は印刷終了ページ指定枠34にページが設定されている場合には、印刷開始ページ指定コマンド又は印刷終了ページ指定コマンドを印刷ジョブに追加加工したジョブをプリンタ10へ送信する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 印刷ジョブの送信を行う。
ステップS2 最後の物理ページまで印刷出力したか否かを判断する。最後の物理ページまで印刷出力した場合は処理を終了し、最後の物理ページまで印刷出力しない場合はステップS3に進む。
ステップS3 印刷開始ページを設定し、印刷ジョブの再送信を行う。
次に、前記プリンタ10の動作について説明する。
図5は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
まず、ジョブ制御部12は、受信したジョブ制御コマンドの解析を行い、印刷開始ページ指定コマンド又は印刷終了ページ指定コマンドが含まれていれば、その値を印刷ページ範囲とする。また、印刷開始ページ指定コマンド又は印刷終了ページ指定コマンドが含まれていない場合、すなわち、指定がない場合のデフォルトは、開始ぺージを1、終了ページを∞とする。
続いて、プログラム変数として備える物理ページカウンタを初期化した後、ページデータ処理部13は、ページ記述言語で記述されたPageデータ(図2)をページ単位で処理してイメージデータとしてのページデータを作成し、ページ管理部14に前記ページデータの管理を委ねる。そして、ページ管理部14は、丁合い印刷ジョブによる2部目以降の印刷に備えて、ページデータを記憶装置15に保存するとともに、ページデータを印刷制御部16へ投入する。
なお、「背景技術」の項において説明した従来のプリンタでは、印刷ジョブにページ指定コマンドが付加されている場合、処理されて記憶装置に保存されるページデータは指定ページのみである。したがって、以降の印刷においては、例えば、複数部の印刷であれば、すべての部に対して指定されたページしか印刷されない。
これに対して、本実施の形態におけるプリンタ10では、全ページ分のページデータを処理して記憶装置15に保存することによって、物理ページによるページ指定印刷が可能となる。
続いて、印刷制御部16は、カウント手段としての物理ページカウンタを更新し、該物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内であるか否かを判断する。そして、印刷ページ指定範囲内である場合に限り、ページ印刷を行う。また、Pageデータが終了したか否かを判断し、終了していない場合には、Pageデータをページ単位で処理してからページデータを作成し、前述の動作を繰り返す。この場合、Pageデータがなくなるまで、前述の動作を繰り返す。
続いて、丁合い指定部数が終了したか否かを判断し、終了していない場合には、ページデータを印刷制御部16へ投入してからの動作を繰り返す。この場合、印刷ジョブ内のプリンタジョブ言語で指定されている丁合い指定部数が終了するまで、前述の動作を繰り返す。そして、丁合い指定部数分が終了すると、記憶装置15へ保存しておいたページデータの削除を行い、処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 ジョブ制御コマンドの解析を行う。
ステップS12 物理ページカウンタを初期化する。
ステップS13 Pageデータをページ単位で処理してページデータを作成し、記憶装置15へ保存する。
ステップS14 ページデータを印刷制御部16へ投入する。
ステップS15 物理ページカウンタを更新する。
ステップS16 物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内であるか否かを判断する。物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内である場合はステップS17に進み、物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内でない場合はステップS18に進む。
ステップS17 ページ印刷を行う。
ステップS18 Pageデータが終了したか否かを判断する。Pageデータが終了した場合はステップS19に進み、Pageデータが終了しない場合はステップS13に戻る。
ステップS19 丁合い指定部数が終了したか否かを判断する。丁合い指定部数が終了した場合はステップS20に進み、丁合い指定部数が終了しない場合はステップS14に戻る。
ステップS20 ページデータの削除を行い、処理を終了する。
次に、プリンタ10における再印刷方法について説明する。
図6は本発明の第1の実施の形態における再印刷方法を示す図である。
図6は、各部が5ページの論理ページから成る丁合い4部の印刷を行う場合に、2部目の3ページまで印刷した時点で、トラブルによってプリンタ10の再起動が必要となり、プリンタ10の再起動後に残りのページ、すなわち、2部目の4ページ及び5ぺージ、並びに、3部目及び4部目の再印刷を行うことを想定した例を示している。
本実施の形態におけるプリンタ10において、印刷ページの指定は物理ページを対象とするものであるため、たとえ丁合い印刷のように複数部の指定がある印刷ジョブを再印刷する場合でも、元の印刷ジョブに印刷開始ページ指定を加えた印刷ジョブを1回だけ送信すればよい。具体的に説明すると、図6に示されるように、1部目の5ページと2部目の3ページとで、既に合計8ページの物理ページの印刷が終了しているため、再印刷時には印刷開始ページとして9ページ目の物理ページの指定を加えた印刷ジョブを送信するだけでよい。
このように、本実施の形態においては、印刷ジョブに含まれる印刷開始ページ指定及び印刷終了ページ指定の対象を物理ページとすることができるので、途中ページからの再印刷を行わせるための印刷ジョブの再送信は、複数部数指定の印刷ジョブであっても、1回のみでよい。そのため、作業性が向上し、部数指定を変更して再送信する必要もなくなるので、ユーザの思考作業まで省くことができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付与することによって、その説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図7は本発明の第2の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
本実施の形態においては、プリンタドライバによって既にファイル化された印刷ジョブ(xxxx.prn)をプリンタ10へ送信することを前提とする第1の実施の形態とは異なり、アプリケーションで生成した画像データをプリンタドライバから直接プリンタ10に送信することを前提としている。
そのため、本実施の形態におけるプリンタ10は、図7に示されるように、ホスト20に対してコマンドレスポンス通知を行うデータ送信部17を有する。なお、前記プリンタ10のその他の点の構成に関しては、前記第1の実施の形態におけるプリンタ10と同様であるので、説明を省略する。
そして、ホスト20は、ユーザインターフェイス21及びポート23に加え、アプリケーション24、プリンタドライバ25、スプーラ26及びランゲージモニタ27を有する。また、前記第1の実施の形態において説明した印刷ジョブ送信プログラム22は備えていない。
この場合、前記ホスト20は、アプリケーション24で生成した画像データをプリンタドライバ25で印刷ジョブにして、スプーラ26、ランゲージモニタ27及びポート23を介してプリンタ10へ送信する。一般的に、ランゲージモニタ27とは、スプーラ26とポート23との間に組み込むユニークプログラムであり、スプーラ26から投入された印刷ジョブをポート23へ出力する際に、印刷ジョブ内の任意のデータを置換、追加又は削除してポート23へ出力したり、双方向通信対応のプリンタ10からプリンタ10の通知情報を受信するとともに、スプーラ26に対して印刷ジョブの再投入や破棄などを指示可能なプログラムである。なお、前記ランゲージモニタ27は、通知受信手段及びジョブ送信手段として機能する。
次に、本実施の形態における印刷システム40の動作について説明する。まず、再送信の自動化を行う方法について説明する。
図8は本発明の第2の実施の形態におけるホストでのユーザ操作の動作を示すフローチャートである。
この場合、ユーザは、アプリケーション24から画像データを印刷するために、プリンタドライバ25で部数指定などの設定をして印刷を実行するだけである。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 印刷ジョブの印刷を行い、処理を終了する。
次に、ランゲージモニタ27の動作について説明する。
図9は本発明の第2の実施の形態におけるランゲージモニタの動作を示すフローチャートである。
まず、ランゲージモニタ27は、スプーラ26から新規印刷ジョブが投入されると、自身のカウント手段としての物理ページカウンタを初期化して0にし、印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドをプリンタ10へ送信する。ここで、前記印刷完了ページ通知コマンドは、印刷が行われた場合に、印刷用紙が完全に排出されたタイミング、例えば、プリンタ10の図示されない用紙排出センサが用紙を検知したタイミングで印刷完了をホスト20へ通知することを指示するコマンドである。また、前記ジョブ終了通知コマンドは、印刷ジョブの処理の開始と、印刷ジョブの最終ページの排出完了後、印刷完了ページ通知に続けて、印刷ジョブの終了とをホスト20へ通知することを指示するコマンドである。そして、プリンタ10は、印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドに応答するためのコマンド応答機能を備えている。その後、ランゲージモニタ27は、当該印刷ジョブの送信がすべて終わるまで、所定の単位でスプーラ26から印刷ジョブを取得してはプリンタ10へ送信する。
そして、ランゲージモニタ27は、所定の単位で印刷ジョブをプリンタ10へ送信後に、該プリンタ10の状態監視を行う。この状態監視は、印刷ジョブの送信に先立って送信したコマンドに対するレスポンス通知情報、すなわち、印刷完了ページ通知又はジョブ終了通知であるかをチェックすることによって行われる。そして、印刷完了ページ通知があれば、物理ページカウンタを更新する。
続いて、ランゲージモニタ27は、印刷完了ページ通知に続いて所定時間内にジョブ終了通知があるか否かを判断し、所定時間内にジョブ終了通知があれば、1つの印刷ジョブに対する処理を終了する。
一方、印刷完了ページ通知に続いて所定時間内にジョブ終了通知がない場合には、ランゲージモニタ27は、プリンタ10側にトラブルが発生したと認識し、プリンタ10の再起動があるか否か、すなわち、再起動の有無を判断する。この場合、プリンタ10の再起動の有無は、例えば、双方向通信可能状態が保たれているか否かによって判断することができる。ホスト20は、プリンタ10からの通知情報を取得するために、プリンタ10に対して一定周期でデータ要求しているが、プリンタ10の再起動の間は、コネクションエラーとなる。なお、プリンタ10の再起動の有無を確認する方法は、コネクションエラーの有無によるものに限定されるものではない。
そして、再起動なしと判断した場合、ランゲージモニタ27は、再度、印刷ジョブの送信が完了したか否かを判断する。また、再起動ありと判断した場合には、プリンタ10が再起動して復旧するまで待機する再起動復旧待ちを行い、スプーラ26に対して印刷ジョブの再投入を要求する。ここで、再起動復旧待ちは、コネクションエラーの状態から引き続きコネクション接続を試み、正常に戻るまで繰り返すことで行うことができる。その後、再投入されてきた印刷ジョブに対して、現在の物理ページカウンタ値+1の値を印刷開始ページ指定コマンドで印刷ジョブに追加して、再度、印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドをプリンタ10へ送信する。この場合、ランゲージモニタ27は指定命令付加手段として機能する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 物理ページカウンタを初期化する。
ステップS42 印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドをプリンタ10へ送信する。
ステップS43 印刷ジョブの送信が完了したか否かを判断する。印刷ジョブの送信が完了した場合はステップS45に進み、印刷ジョブの送信が完了しない場合はステップS44に進む。
ステップS44 印刷ジョブを所定の単位でプリンタ10へ送信する。
ステップS45 プリンタ10の状態を監視する。プリンタ10からのレスポンス通知情報をチェックする。
ステップS46 印刷完了ページ通知があるか否かを判断する。印刷完了ページ通知がある場合はステップS47に進み、印刷完了ページ通知がない場合はステップS48に進む。
ステップS47 物理ページカウンタを更新する。
ステップS48 ジョブ終了通知があるか否かを判断する。ジョブ終了通知がある場合は処理を終了し、ジョブ終了通知がない場合はステップS49に進む。
ステップS49 プリンタ10の再起動があるか否かを判断する。プリンタ10の再起動がある場合はステップS50に進み、プリンタ10の再起動がない場合はステップS43に戻る。
ステップS50 再起動復旧待ちを行う。
ステップS51 スプーラ26に対して印刷ジョブの再投入を要求する。
ステップS52 物理ページカウンタ+1の値を印刷開始ページ指定コマンドで印刷ジョブに追加する。
次に、本実施の形態におけるプリンタ10の動作について説明する。
図10は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
まず、ジョブ制御部12は、受信したジョブ制御コマンドの解析を行い、印刷開始ページ指定コマンド又は印刷終了ページ指定コマンドが含まれていれば、その値を印刷ページ範囲とする。また、印刷開始ページ指定コマンド又は印刷終了ページ指定コマンドが含まれていない場合、すなわち、指定がない場合のデフォルトは、開始ページを1、終了ページを∞とする。
続いて、プログラム変数として備える物理ページカウンタを初期化した後、ページデータ処理部13は、ページ記述言語で記述されたPageデータ(図2)をページ単位で処理してイメージデータとしてのページデータを作成し、ページ管理部14に前記ページデータの管理を委ねる。そして、ページ管理部14は、丁合い印刷ジョブによる2部目以降の印刷に備えて、ページデータを記憶装置15に保存するとともに、ページデータを印刷制御部16へ投入する。
なお、「背景技術」の項において説明した従来のプリンタでは、印刷ジョブにページ指定コマンドが付加されている場合、処理されて記憶装置に保存されるページデータは指定ページのみである。したがって、以降の印刷においては、例えば、複数部の印刷であれば、すべての部に対して指定されたページしか印刷されない。
これに対して、本実施の形態におけるプリンタ10では、全ページ分のページデータを処理して記憶装置15に保存することによって、物理ページによるページ指定印刷が可能となる。
続いて、印刷制御部16は、物理ページカウンタを更新し、該物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内であるか否かを判断する。そして、印刷ページ指定範囲内である場合に限り、ページ印刷を行い、印刷用紙が完全に排出されたことを図示されない用紙排出センサが検出したタイミングで、デー夕送信部17から印刷完了ページ通知をホスト20へ送信する。また、Pageデータが終了したか否かを判断し、終了していない場合には、Pageデータをページ単位で処理してページデータを作成し、前述の動作を繰り返す。この場合、Pageデータがなくなるまで、前述の動作を繰り返す。
続いて、丁合い指定部数が終了したか否かを判断し、終了していない場合には、ページデータを印刷制御部16へ投入してからの動作を繰り返す。この場合、印刷ジョブ内のプリンタジョブ言語で指定されている丁合い指定部数が終了するまで、前述の動作を繰り返す。そして、丁合い指定部数分が終了すると、データ送信部17よりジョブ終了をホスト20へ通知し、記憶装置15へ保存しておいたページデータの削除を行い、処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS61 ジョブ制御コマンドの解析を行う。
ステップS62 物理ページカウンタを初期化する。
ステップS63 Pageデータをページ単位で処理してページデータを作成し、記憶装置15へ保存する。
ステップS64 ページデータを印刷制御部16へ投入する。
ステップS65 物理ページカウンタを更新する。
ステップS66 物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内であるか否かを判断する。物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内である場合はステップS67に進み、物理ページカウンタの値が印刷ページ指定範囲内でない場合はステップS69に進む。
ステップS67 ページ印刷を行う。
ステップS68 印刷完了ページ通知をホスト20へ送信する。
ステップS69 Pageデータが終了したか否かを判断する。Pageデータが終了した場合はステップS70に進み、Pageデータが終了しない場合はステップS63に戻る。
ステップS70 丁合い指定部数が終了したか否かを判断する。丁合い指定部数が終了した場合はステップS71に進み、丁合い指定部数が終了しない場合はステップS64に戻る。
ステップS71 ジョブ終了をホスト20へ通知する。
ステップS72 ページデータの削除を行い、処理を終了する。
次に、ホスト20とプリンタ10との間の通信について説明する。なお、プリンタ10における再印刷方法については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
図11は本発明の第2の実施の形態におけるホストとプリンタとの間の通信シーケンスを示す図である。
まず、ホスト20のスプーラ26は、印刷ジョブをランゲージモニタ27に投入する。すると、該ランゲージモニタ27は、印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドをプリンタ10へ送信する。続いて、前記ランゲージモニタ27は印刷ジョブをプリンタ10へ送信する。
そして、該プリンタ10は、ページ印刷を行い、印刷用紙が完全に排出されたことが検出されたタイミングで、デー夕送信部17から印刷完了ページ通知をホスト20のランゲージモニタ27へ送信する。この場合、1ページ分のページ印刷を行う度に、印刷完了ページ通知をランゲージモニタ27に送信する。
一方、該ランゲージモニタ27は、印刷完了ページ通知を受信する度に、印刷完了ページ通知に続いて、所定時間内にジョブ終了通知があるか否かに基づいてプリンタ10の再起動の有無を判断する。ここで、印刷完了ページ通知に続いて所定時間内にジョブ終了通知がなく、プリンタ10の再起動と判断した場合、ランゲージモニタ27は、プリンタ10が再起動して復旧が完了したか否かの判断を繰り返して、プリンタ10が再起動して復旧が完了するまで待機する。そして、プリンタ10が再起動して復旧が完了すると、スプーラ26に対して印刷ジョブの再投入指示を送信する。
続いて、スプーラ26は、印刷ジョブをランゲージモニタ27に再投入する。すると、ランゲージモニタ27は、再投入されてきた印刷ジョブに対して、現在の物理ページカウンタ値+1の値を印刷開始ページ指定コマンドで印刷ジョブに追加する。そして、ランゲージモニタ27は、再度、印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドをプリンタ10へ送信する。続いて、ランゲージモニタ27は、印刷開始ページが指定された印刷開始ページ付きの印刷ジョブをプリンタ10へ送信する。
そして、該プリンタ10は、ページ印刷を行い、印刷用紙が完全に排出されたことが検出されたタイミングで、デー夕送信部17から印刷完了ページ通知をホスト20のランゲージモニタ27へ送信する。この場合、1ページ分のページ印刷を行う度に、印刷完了ページ通知をランゲージモニタ27に送信する。そして、印刷ジョブが終了すると、ジョブ終了通知をランゲージモニタ27に送信する。
すると、該ランゲージモニタ27は、スプーラ26に対して、印刷ジョブの削除指示を送信する。これにより、記憶装置15に保存されていたページデータが削除される。
次に、通信シーケンスのステップについて説明する。
ステップS81 スプーラ26は、印刷ジョブをランゲージモニタ27に投入する。
ステップS82 ランゲージモニタ27は、印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドをプリンタ10へ送信する。
ステップS83 ランゲージモニタ27は、印刷ジョブをプリンタ10へ送信する。
ステップS84 プリンタ10は、印刷完了ページ通知をランゲージモニタ27へ送信する。
ステップS85 プリンタ10の再起動があるか否かを判断する。プリンタ10の再起動がある場合はステップS86に進み、プリンタ10の再起動がない場合はステップS93に進む。
ステップS86 プリンタ10が再起動して復旧が完了したか否かを判断する。プリンタ10が再起動して復旧が完了した場合はステップS87に進み、プリンタ10が再起動して復旧が完了しない場合は待機する。
ステップS87 ランゲージモニタ27は、スプーラ26に対して印刷ジョブの再投入指示を送信する。
ステップS88 スプーラ26は、印刷ジョブをランゲージモニタ27に再投入する。
ステップS89 ランゲージモニタ27は、再度、印刷完了ページ通知コマンド及びジョブ終了通知コマンドをプリンタ10へ送信する。
ステップS90 ランゲージモニタ27は、印刷開始ページが指定された印刷開始ページ付きの印刷ジョブをプリンタ10へ送信する。
ステップS91 プリンタ10は、印刷完了ページ通知をランゲージモニタ27へ送信する。
ステップS92 プリンタ10は、ジョブ終了通知をランゲージモニタ27に送信する。
ステップS93 ランゲージモニタ27は、スプーラ26に対して、印刷ジョブの削除指示を送信する。
このように、本実施の形態においては、ランゲージモニタ27が物理ぺージである印刷完了ページを認識して、印刷ジョブのページ指定及び再送信を自動的に行うため、再送信のためのユーザ作業を完全になくすことができる。
なお、前記第1及び第2の実施の形態においては、印刷ジョブが丁合い印刷ジョブである場合について説明したが、印刷ジョブは、コピー印刷ジョブであってもよいし、コピー印刷と丁合い印刷との混合ジョブであってもよい。ここで、コピー印刷とは、ページ単位の印刷、すなわち、1、1、1、・・・、2、2、2、・・・、3、3、3、・・・のような印刷方法のことである。また、コピー印刷と丁合印刷との混合ジョブとは、1、1、1、・・・、2、2、2、・・・、3、3、3、・・・、1、1、1、・・・、2、2、2、・・・、3、3、3、・・・のような印刷方法のことである。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における論理ページと物理ページとの違いを示す図である。 本発明の第1の実施の形態における印刷ジョブ送信プログラムのウィンドウ画面を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるホストでのユーザ操作の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における再印刷方法を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるホストでのユーザ操作の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態におけるランゲージモニタの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態におけるホストとプリンタとの間の通信シーケンスを示す図である。
符号の説明
10 プリンタ
11 データ受信部
12 ジョブ制御部
13 ページデータ処理部
15 記憶装置
16 印刷制御部
27 ランゲージモニタ
40 印刷システム

Claims (4)

  1. (a)物理ページ指定命令が付加された複数の論理ページから成る印刷ジョブを受信する受信手段と、
    (b)前記物理ページ指定命令の指定範囲を解析する解析手段と、
    (c)前記印刷ジョブの全論理ページをページ単位に処理して印刷データを生成するとともに、複数部の印刷が指示されるときに論理ページの延べ印刷ページ数を物理ページに対応付ける生成手段と、
    (d)指定範囲の前記印刷データを印刷する印刷手段とを有し、
    (e)前記物理ページ指定命令の指定範囲は、前記印刷手段によって印刷データが印刷される媒体の延べ印刷ページ数を指定対象とすることを特徴とする印刷装置。
  2. (a)前記印刷ジョブは部数指定情報を含み、
    (b)前記生成手段によって生成された印刷データを順次記憶する記憶手段と、
    (c)部数指定命令の指定部数だけ印刷手段に繰り返し投入される印刷データの投入回数をカウントするカウント手段とを更に有し、
    (d)前記印刷手段は、カウント手段によるカウント値が前記物理ページ指定命令の指定範囲内にあるときに印刷データを印刷する請求項1に記載の印刷装置。
  3. (a)情報処理装置と印刷装置とを有する印刷システムであって、
    (b)前記情報処理装置は、前記印刷装置で印刷された媒体が出力される度に前記印刷装置から送信される印刷完了通知を受信する通知受信手段と、前記印刷完了通知に基づいて自動的に生成される物理ページ指定命令が付加された複数の論理ページから成る印刷ジョブを印刷装置に送信するジョブ送信手段とを備え、
    (c)前記印刷装置は、印刷された媒体を出力する度に前記情報処理装置に印刷完了通知を送信する通知送信手段と、前記印刷ジョブを受信する受信手段と、前記物理ページ指定命令の指定範囲を解析する解析手段と、前記印刷ジョブの全論理ページをページ単位に処理して印刷データを生成するとともに、複数部の印刷が指示されるときに論理ページの延べ印刷ページ数を物理ページに対応付ける生成手段と、指定範囲の前記印刷データを印刷する印刷手段とを備え、
    (d)前記物理ページ指定命令の指定範囲は、前記印刷手段によって印刷データが印刷される媒体の延べ印刷ページ数を指定対象とすることを特徴とする印刷システム。
  4. (a)前記印刷ジョブは部数指定情報を含み、
    (b)前記情報処理装置は、印刷完了通知を受信する度に印刷完了通知の回数をカウントするカウント手段と、該カウント手段によるカウント値に1を加算した値を物理ページ指定命令として印刷ジョブに付加する指定命令付加手段とを更に備え、
    (c)前記印刷装置は、前記生成手段によって生成された印刷データを順次記憶する記憶手段と、部数指定命令の指定回数だけ印刷手段に繰り返し投入される印刷データの投入回数をカウントするカウント手段とを更に備え、
    (d)前記印刷手段は、印刷装置のカウント手段によるカウント値が前記物理ページ指定命令の指定範囲内にあるときに印刷データを印刷する請求項3に記載の印刷システム。
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