JP4306973B2 - 印刷制御装置およびデータ処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の通信媒体を介して複数のデータ処理装置からジョブを受信して蓄積可能な印刷制御装置およびデータ処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、データを解析しビットマップイメージを展開処理する印刷制御装置を適用可能な印刷装置においては、印刷処理を即座に停止する必要が無いような軽度のエラー、例えばワークメモリ不足等が解析処理や展開処理中に発生した場合でも、解析処理、展開処理および印刷処理を停止しユーザから継続もしくはジョブキャンセルの指示を待つのが普通である。
【0003】
しかしながら、軽度なエラーで毎回停止していたのでは不便だと考えるユーザもいるため、軽度のエラーは全て無視または自動的にある時間停止後に再開する方法も考えられてきており、完璧な出力結果を求めるユーザはエラーで停止、そうでないユーザはエラーでも継続するようパネル等から指示できる印刷装置が一般的になりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、近年になって、ネットワークにつながった高速なエンジンを持つプリンタが出てきており、複数のユーザが同時に使う環境が増えてきている。そういった環境では全てのユーザから送られたジョブが何も問題なく出力できれば良いが、軽度であっても何かしらエラーが発生するとそのジョブは停止してしまい、後続の全てのジョブが待ったままになってしまう。
【0005】
この際、軽度なエラーをスキップする設定を前もって機器に行なえば回避することは可能だが、完璧な結果を得たいユーザは、自分が使用するたび設定変更が必要になるという操作上の問題が出てきている。
【0006】
さらに、普通の印刷においての設定がそのまま蓄積ジョブに適用されると、エラー表示が必要なのにそれがなされなかったり、逆に表示のみされて他のユーザの操作に影響したりという問題も出てしまう等の問題点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたもので、本発明の目的は、受信されるジョブの解析中や展開中にエラーが発生した際に、全ての処理を中断することなく解析処理や展開処理を進行させることができる仕組みを提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、受信されるジョブの解析中や展開中にエラーが発生した際に、全ての処理を中断することなく指定されているジョブの蓄積処理を進行させることができる仕組みを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る印刷制御装置は、以下の特徴的構成を備える。
印刷機構と接続され、該印刷機構へビットマップイメージを出力する印刷制御装置であって、受信するジョブを解析する解析手段と、前記解析手段解析結果に基づき、印刷機構へ出力すべきビットマップイメージを展開する展開手段と、前記解析手段によるジョブ解析中に発生する該解析手段の複数種類のエラーを検知する第1の検知手段と、前記展開手段によるビットマップ展開中に発生する該展開手段の複数種類のエラーを検知する第2の検知手段と、前記第1または第2の検知手段により検知されるエラーが所定のエラーであると判断された場合に、エラーが発生していることを表示部に表示させる表示制御手段と、エラーが発生していることが表示されている場合に、所定のエラーが検知されているジョブに対する前記印刷機構による印刷処理の続行または取消しを指示する指示手段と、前記第1または第2の検知手段により検知されるエラーが所定のエラーであると判断された場合に、前記所定のエラーが検知されているジョブに対する前記解析手段によるジョブ解析及び前記展開手段によるビットマップ展開を停止させることなく当該ジョブに対する印刷機構による印刷を停止させ、前記指示手段による指示に従い、前記所定のエラーが検知されているジョブに対する前記印刷機構による印刷処理の続行または取消しを制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態を示す印刷制御装置を適用可能な印刷装置の構成を説明するブロック図である。
【0043】
図1において、101は例えばイーサネット等のネットワークで、図示しない任意台数のホストコンピュータと所定のプロトコルで通信可能に構成されている。111はパネルで、ディスプレイとキーを備え、プリンタエンジン110の状態や印刷環境を設定可能に構成されている。
【0044】
104は入出力インタフェースで、ネットワーク101からジョブを受け取り、またパネル111へのメッセージ表示やキー入力を行なう。105は制御を司るCPUで、後述するROM106あるいはハードディスク等の外部記憶装置から制御プログラムをRAM107へ読み込んで、受信したジョブの解析,ビットマップ展開,ビットマップデータのプリンタエンジン110への出力,検出されるプリンタエンジン110の状態をネットワーク101を通じてホストに通知する等の種々の制御を行なう。
【0045】
なお、ROM106はCPU105の制御プログラムや文字フォント等各種データを記憶している。また、RAM107は、オプションRAMによりその容量を拡張可能に構成され、一部はNVRAMとして内部情報を不揮発性に記憶管理できるように構成されているものとする。さらに、RAM107は描画オブジェクトをバンド単位に格納した、いわゆるディスプレイリストやビットマップイメージ等各種データを一時的に記憶するワークメモリとして機能する。
【0046】
109はエンジンデバイスドライバで、プリンタエンジン110にビットマップページを転送する制御を行なう。そして、これら各構成要素は、コントローラ103上でシステムバス108に接続されている。
【0047】
110はプリンタエンジンで、記録媒体としての用紙を給紙して実際に印刷を行なう。なお、プリンタエンジン110は、電子写真プロセスを実行するものであってもいいし、またはインクジェットプロセスを実行するものであってもよい。102は印刷装置で、プリンタエンジン110およびコントローラ103からなる。
【0048】
図2は、本発明の第1実施形態を示す印刷制御装置におけるジョブ処理構成を説明するブロック図である。
【0049】
図2において、201はジョブ制御機構機器制御部で、実際にジョブの制御を司る。202はジョブ制御機構表示制御部で、ディスプレイ203に対する表示の制御を司る。なお、パネルディスプレイ203はエラーメッセージ等を表示する。
【0050】
204はパネルキーで、ユーザからの指示を受け取る。205はインタプリタで、入力データの解析処理を行なう。206はレンダラで、インタプリタ205により解析された解析結果に従いプリンタエンジン110に出力可能なビットマップイメージの展開処理を行なう。
【0051】
207は印字機構(プリンタエンジン)で、レンダラ206により展開処理されたビットマップイメージを紙に印字する。200はエラー検知機構であり、インタプリンタ205およびレンダラ206に発生したエラーを検知して、該エラーを検知するとジョブ制御機構にその旨を通知する。なお、インタプリンタ205及びレンダラ206はそれぞれ、エラーが発生した場合は、エラー検知機構200にその旨を通知する。
【0052】
なお、ジョブ制御機構機器制御部201、ジョブ制御機構表示制御部202は、異なる状態を持ち、異なる制御を行なうが、一つのジョブ制御機構として外部からの情報は共有しているものとする。以下、コントローラ103の処理構成について説明する。
【0053】
まず、図示しない任意のホストコンピュータ等情報処理装置からネットワーク101を経由して送られた入力データを入出力インタフェース104が受信し、コントローラ103が一つのジョブとして以下図3等のフローチャートに示す手順に従い処理する。
【0054】
図3は、本発明に係る印刷制御装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したインタプリタ205の処理手順に対応する。なお、S1〜S11は各ステップを示す。
【0055】
先ず、ジョブが投入されると、RAM107上に入力データをバッファリングして読み込み(S1)、さらに解析してページを生成する(S2)。
【0056】
そして、ステップS2の解析中に何かしらのエラーを検知しているかどうかを判断して(S3)、解析中に何かしらのエラーを検知していると判断した場合は、エラー検知機構200を介してジョブ制御機構機器制御部201へ通知し(S4)、さらに、発生しているエラーが軽度なものかどうかを判断して(S5)、重度のものであると判断した場合は、さらにジョブ制御機構機器制御部201に対してエラーによって処理を終了することを通知し(S6)、処理を終了する。
【0057】
一方、ステップS3でエラーを検知しない、もしくステップS5で軽度なものと判断されれば、ステップS7へ進み、どれだけの処理が終了したかを判断し、すなわち、全入力データ処理を終了したかどうかを判断して、入力データの処理が終了していないと判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201にジョブ全体の状況を問い合わせ(S8)、さらに、他の機構で重度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S9)、他の機構で重度のエラーが発生していないと判断(軽度なエラーしか発生していないのを含む)した場合は、ステップS1に戻って、入力データを読み込み処理を継続する。
【0058】
一方、ステップS9で、他の機構で重度のエラーが発生していると判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201へエラーにより終了することを伝え(S10)、処理を終了する。
【0059】
一方、ステップS7で全入力データの処理が終了していると判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201へ正常終了を通知して(S11)、処理を終了する。
【0060】
図4は、本発明に係る印刷制御装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したレンダラ206の処理手順に対応する。なお、S21〜S31は各ステップを示す。
【0061】
先ず、インタプリタ205により生成されたぺージを受け取ると(S21)、ビットマップ展開しRAM107や図示しないハードディスクなどの記憶装置に蓄積する(S22)。
【0062】
そして、ステップS22の展開処理中に何かしらのエラーを検知したかどうかを判断して(S23)、展開処理中に何かしらのエラーを検知したと判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201へ通知し(S24)、さらに、エラーの程度が軽度かどうかを判断して(S25)、エラーの程度が重度であると判断した場合は、エラー検知機構200を介してジョブ制御機構機器制御部201に対してエラーによって終了することを通知し(S26)、処理を終了する。
【0063】
一方、ステップS23でエラーを検知しない、もしくステップS25でエラーの程度が軽度なものと判断された場合には、どれだけの処理が終了したかを見て、すなわち、全入力データの処理を終了しているかどうかを判断し(S27)、全ページの処理が終了していないと判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201にジョブ全体の状況を問い合わせ(S28)、もし他の機構で重度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S29)、他の機構で重度のエラーが発生していると判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201へエラーにより終了することを伝え(S30)、処理を終了する。
【0064】
一方、ステップS29で、軽度なエラーしか発生していないと判断した場合は、ステップS21へ戻り、さらにページを受け取り処理を継続する。
【0065】
一方、ステップS27で、全ページの処理が終了していると判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201へ正常終了を通知して(S31)、処理を終了する。
【0066】
図5は、本発明に係る印刷制御装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示した印字機構207の処理手順に対応する。なお、S41〜S53は各ステップを示す。
【0067】
先ず、印字機構207が起動されると、ジョブ制御機構機器制御部201に対して状況を問い合わせる(S41)。そして、重度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S42)、重度のエラーが発生していると判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201に対してエラーによる終了を通知し(S43)、処理を終了する。
【0068】
一方、ステップS42で、重度のエラーでないと判断した場合は、さらに、解除されていない軽度のエラーが存在しているかどうかを判断して(S44)、軽度のエラーが存在していると判断した場合は、プリンタエンジン110を停止したまま一定時間待ち(S45)、再度ステップ41に戻り状況を問い合わせる。
【0069】
一方、ステップS44で、解除されていない軽度のエラーが存在していないと判断した場合は、レンダラ206によりページ毎に蓄積されたビットマップを受け取る(S46)。
【0070】
そして、全ページ処理が終了しているかどうかを判断して(S47)、ビットマップがもうなく全ページの印字処理が終了していると判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201に対して正常終了することを通知し(S48)、処理を終了する。
【0071】
一方、ステップS47で、ビットマップがあると判断した場合は、プリンタエンジン110を動作させ印字処理を行なう(S49)。そして、ステップS49の印字処理中に、エラーが検出されたかどうかを判断して(S50)、エラーが検出されたと判断した場合は、エラー検知機構200を介してジョブ制御機構機器制御部201へ通知する(S51)。
【0072】
そして、エラーが重度のものかどうかを判断して(S52)、エラーが重度のものであると判断した場合は、ジョブ制御機構機器制御部201に対してエラーよる終了を通知して(S53)、処理を終了する。
【0073】
一方、ステップS50で、エラーが検出されない、もしくは検出されてもステップS52で軽度のものだと判断された場合は、ステップS41へ戻り、ジョブ制御機構機器制御部201へ状況を問い合わせ、以降この処理を継続する。
【0074】
図6は、本発明に係る印刷制御装置における第4のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示した実際に機器を制御する側のジョブ制御機構機器制御部201の処理手順に対応する。なお、S61〜S71は各ステップを示す。
【0075】
先ず、ジョブが開始されると、ジョブ制御機構機器制御部201はインタプリタ、レンダラ、印字機構に起動をかける(S61)。そして、指示があったかどうかを判断し(S62)、指示がなかったと判断した場合は、例えばエラーに対しての指示を見るが最初の時点では指示はないので、ステップS63へ進み、エラー検知したかどうか調べて(S63)、エラーがあるかどうかを判断し(S64)、エラーがないと判断した場合、例えば最初の状態ではエラーは存在しないので、ステップS65へ進み、ジョブが終了しているかどうかを判断し(S65)、最初は終了していないので、ステップS62へ戻り、処理を繰り返す。
【0076】
一方、ステップS64で、処理中にエラーを検知したと判断した場合は、そのエラーが重度かどうか調べて判断し(S66)、重度であると判断した場合には、インタプリタ205、レンダラ206、印字機構207それぞれに終了するよう伝えて(S67)、処理を終了する。
【0077】
この際、もちろんこれらのうちの一つが重度のエラーを検知しているので、そのうち原因となった機構はすでに終了している。
【0078】
一方、ステップS66で、エラーが軽度であると判断した場合は、印字機構207のみに停止を伝え(S68)、ステップS62へ戻って、また処理を繰り返す。
【0079】
一方、ステップS62において、ユーザからの指示を検知したと判断した場合は、その指示がキャンセル指示かどうかを判断して(S69)、もしキャンセル指示でなく、続行の指示であると判断した場合は、停止している印字機構に対して再開するよう伝え(S70)、ステップS62へ戻る。
【0080】
一方、ステップS69で、ユーザからの指示がもしキャンセルの指示であると判断した場合は、インタプリタ205、レンダラ206、印字機構207それぞれに終了するように伝えて(S71)、処理を終了する。
【0081】
なお、上述した繰り返し処理でエラーがなく、ステップS65でジョブ終了を検知したら、本処理を終了する。
【0082】
図7は、本発明に係る印刷制御装置における第5のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したジョブ制御機構表示制御部202の処理、すなわち、ユーザにジョブの状態を表示し、ユーザから指示を受け取る側のジョブ制御機構表示制御部202の処理手順に対応する。なお、S81〜S90は各ステップを示す。
【0083】
先ず、ジョブが開始されると、ジョブ制御機構表示制御部202はパネルディスプレイ203上にジョブ中であることを表示する(S81)。そして、エラー検知したかどうか調べて判断し(S82)、エラー検知していないと判断した場合、例えば最初の状態ではエラーは存在しないので(S83)、ステップS84に進み、ジョブが終了かどうかを判断し、ジョブ終了と判断された場合には、処理を終了する。
【0084】
一方、ステップS84で、ジョブ終了でないと判断された場合、例えば最初はジョブを終了していないので、ステップS81へ戻り、処理を繰り返す。
【0085】
一方、ジョブ処理中にステップS83でエラーを検知していると判断した場合は、そのエラーが重度かどうか調べて判断し(S85)、重度のエラーであると判断した場合は、エラーによる自動キャンセルをパネルディスプレイ203に表示し(S86)、処理を終了する。
【0086】
一方、ステップS85で、エラーの程度が軽度であると判断された場合は、軽度なエラーがあったことをパネルディスプレイ203上に表示し(S87)、パネルキー204からのユーザ指示入力を待って(S88)、ユーザからのパネル指示が来たら、その指示が印刷中止指示であるかどうかを判断して(S89)、印刷中止指示であると判断した場合は、ユーザの指示によるキャンセルであることをパネルディスプレイ203に表示し(S90)、処理を終了する。
【0087】
一方、ステップS89で、ユーザの指示が継続であると判断した場合は、ステップS81に戻り、再度パネルディスプレイ203にジョブ中であることを表示し、以下処理を繰り返す。このような処理を行なうことにより、軽度のエラーが発生した場合には、ユーザに対してエラー表示して指示入力を促し、また印字機構の印字動作を停止するため、見た目の処理は完全に停止しているように見えるが、実際には解釈処理および展開処理は停止せず、それぞれの処理は終了まで継続される。
【0088】
そして、その後のどの時点であっても継続もキャンセルも可能なため、当該ジョブを投入したユーザが継続およびキャンセルのどちらを希望しても望む結果は得られる。
【0089】
また、継続した場合には、解釈処理および展開処理が進んでいるもしくはすでに終了しているため、印字処理は待たされること無くより速い速度で処理が行なえる。
【0090】
さらに、当該ジョブとは関係ないジョブが投入されても、解釈処理や展開処理のための資源が確保されっ放しにならないため、当該ジョブへの指示を待つこと無く処理を進めることが可能になる。
【0091】
以上説明したように第1実施形態では、軽度のエラーが発生しても他のユーザの印刷処理を待たせることなく、ユーザがエラー発生を知り得てそれに応じた処理を指示することができる。
【0092】
〔第2実施形態〕
図8は、本発明の第2実施形態を示す印刷制御装置を適用可能な印刷装置の構成を説明するブロック図である。
【0093】
図8において、301は例えばイーサネット等のネットワークで、図示しない任意台数のホストコンピュータと所定のプロトコルで通信可能に構成されている。311はパネルで、ディスプレイとキーを備え、プリンタエンジン310の状態や印刷環境を設定可能に構成されている。
【0094】
304は入出力インタフェースで、ネットワーク301からジョブを受け取り、またパネル311へのメッセージ表示やキー入力を行なう。305は制御を司るCPUで、後述するROM306あるいはハードディスク312等の外部記憶装置から制御プログラムをRAM307へ読み込んで、受信したジョブの解析,ビットマップ展開,ビットマップデータのプリンタエンジン310への出力,検出されるプリンタエンジン310の状態をネットワーク301を通じてホストに通知する等の種々の制御を行なう。
【0095】
なお、ROM306はCPU305の制御プログラムや文字フォント等各種データを記憶している。また、RAM307は、オプションRAMによりその容量を拡張可能に構成され、一部はNVRAMとして内部情報を不揮発性に記憶管理できるように構成されているものとする。さらに、RAM307は描画オブジェクトをバンド単位に格納した、いわゆるディスプレイリストやビットマップイメージ等各種データを一時的に記憶するワークメモリとして機能する。
【0096】
309はエンジンデバイスドライバで、プリントエンジン310にビットマップページを転送する制御を行なう。そして、これら各構成要素は、コントローラ303上でシステムバス308に接続されている。
【0097】
310はプリントエンジンで、記録媒体としての用紙を給紙して実際に印刷を行なう。なお、プリントエンジン310は、電子写真プロセスを実行するものであってもいいし、またはインクジェットプロセスを実行するものであってもよい。302は印刷装置で、プリントエンジン310およびコントローラ303からなる。312はハードディスクで、受信したジョブを複数ジョブ格納する領域が確保されているとともに、外字やフォーム情報が記憶管理されている。また、ハードディスク312はビットマップイメージを蓄積する領域も確保されている。
【0098】
図9は、本発明の第2実施形態を示す印刷制御装置における蓄積ジョブ処理構成を説明するブロック図である。
【0099】
図9において、401はジョブ蓄積処理部で、実際にジョブの制御を司る。402はパネルディスプレイで、ユーザからの指示を受け取る。403はインタプリタで、入力データの解析処理を行なう。404はレンダラで、インタプリタ403により解析された解析結果に従いプリントエンジン405に出力可能なビットマップイメージの展開処理を行なう。400はエラー検知機構で、インタプリタ403およびレンダラ404に発生したエラーを検知すると、該検知したエラーをジョブ蓄積処理部401に通知する。なお、インタプリンタ205及びレンダラ206はそれぞれ、エラーが発生した場合は、エラー検知機構200にその旨を通知する。405は蓄積機構で、ビットマップイメージをハードディスク312に蓄積する。
【0100】
図10は、本発明の第2実施形態を示す印刷制御装置におけるプリントジョブ処理構成を説明するブロック図である。
【0101】
図10において、405は蓄積機構で、ハードディスク312からビットマップイメージを読み出す。406は印字機構で、ビットマップイメージを紙に印字する。411はプリントジョブ処理部で、実際にジョブの制御を司り、必要に応じてパネルディスプレイ402にエラー表示する。
【0102】
図11は、本発明に係る印刷制御装置で処理されるジョブにおける属性を表すモデルを説明する図である。
【0103】
図11において、501はジョブ属性でジョブのタイプに関わり、一般印字ジョブ、蓄積ジョブ、プリントジョブの3つの値を取り得る。
【0104】
502はジョブ属性で、蓄積ジョブにおいて軽度のエラーが発生したらどうするかに関わり、例えばAエラーを無視して全部蓄積、Bジョブをすぐにキャンセル、C展開蓄積終了後エラー表示等の3つの値を取り得る。
【0105】
次に、図8に示したコントローラ303の処理内容について図12等に示すフローチャートを参照して説明する。
【0106】
まず、ホストコンピュータ等情報処理装置からネットワーク301を経由して送られた入力データを入出力インタフェース304が受信し、コントローラ303が一つのジョブとして処理する。
【0107】
以降、図12のフローチャートに従ってインタプリタ403の処理内容を説明する。
【0108】
図12は、本発明に係る印刷制御装置における第6のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図9に示したインタプリタ403の処理手順に対応する。なお、S101〜S115は各ステップを示す。
【0109】
図9に示したインタプリタ403が起動されると、まずRAM307上に入力データをバッファリングして読み込み(S101)、蓄積ジョブにおいて軽度のエラーをどうするかを解析しジョブ属性としてジョブに通知する(S102)。
【0110】
さらに入力データを読み込み(S103)、解析してページを生成する(S104)。そして、もしステップS104の解析中に何かしらのエラーを検知したかどうかを判断して(S105)、何かしらのエラーを検知したと判断した場合は、エラー検知機構400を経由してジョブ蓄積処理部401へ通知し(S106)、さらに、そのエラーが重度かどうかを判断して(S107)、もしエラーが重度なものであると判断した場合には、さらにジョブ蓄積処理部401に対してエラーによって終了することを通知して(S108)、処理を終了する。
【0111】
一方、ステップS105でエラーを検知しない、もしくステップS107で軽度なものと判断された場合には、ジョブに状態を問い合わせ(S109)、さらに、他に重度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S110)、他に重度のエラーが発生していると判断した場合は、ステップS108でエラー通知をして、処理を終了する。
【0112】
一方、ステップS110で重度のエラーが無いと判断された場合は、さらに、どれだけの処理が終了したかを見て、全入力データを処理終了しているかどうかを判断し(S111)、全入力データ全ての処理が終わっていると判断した場合は、ジョブへ正常終了したことを通知して(S112)、処理を終了する。
【0113】
一方、ステップS111で、まだ全入力データの処理が終わっていないと判断した場合は、さらに、軽度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S113)、軽度のエラーが発生していないと判断した場合は、ステップS103へ戻り、次のページの処理を行なう。
【0114】
一方、ステップS113で、軽度のエラーが発生していると判断した場合は、ジョブ属性の軽度のエラーをどうするか、例えばジョブ属性502が図11に示したようにB、例えばジョブをすぐキャンセルに設定されているかどうかを判断して(S114)、すぐキャンセルに設定されていると判断した場合は、キャンセルによる終了をジョブに通知して(S115)、処理を終了する。
【0115】
一方、ステップS114において、ジョブ属性502がB以外であると判断した場合は、同様にステップS103に戻り、以下同様の処理を繰り返す。
【0116】
図13は、本発明に係る印刷制御装置における第7のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図9に示したレンダラ404の処理手順に対応する。なお、S121〜S134は各ステップを示す。
【0117】
先ず、レンダラ404が起動されると、まずジョブに軽度のエラー時どうするかを問い合わせる(S121)。図11に示したようなジョブ属性502が得られたら、ページを受け取り(S122)、ビットマップ展開して蓄積機構405へ蓄積を要求する(S123)。
【0118】
そして、ステップS123の展開中に何かしらのエラーを検知しているかどうかを判断し(S124)、展開中に何かしらのエラーを検知していると判断した場合には、エラー検知機構400を経由してジョブ蓄積処理部401へ通知し(S125)、さらに、エラーが重度なものであるかどうかを判断し(S126)、エラーが重度なものであると判断した場合は、ジョブ蓄積処理部401に対してエラーによって終了することを通知して(S127)、処理を終了する。
【0119】
一方、ステップステップS124でエラーを検知しない、もしくはステップS126でエラーの程度が軽度なものと判断された場合には、ジョブに状態を問い合わせ(S128)、他に重度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S129)、他に重度のエラーが発生していると判断した場合は、ステップS127でジョブへエラーによる終了を通知して、処理を終了する。
【0120】
一方、ステップS129で、重度のエラーが無ければどれだけの処理が終了したかを見て、全ページ処理が終了しているかどうかを判断して(S130)、全ページ処理が終了している、すなわち全ての処理が終わっていると判断した場合は、ジョブへ正常終了したことを通知して(S131)、処理を終了する。
【0121】
一方、ステップS130で、全ページ処理が終了していないと判断した場合は、さらに、軽度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S132)、軽度のエラーが発生していないと判断した場合は、ステップS122へ戻り次のページの処理を行なう。
【0122】
一方、ステップS132で、軽度のエラーが発生していると判断した場合には、さらに、ジョブ属性を参照して軽度のエラー時にどのように対処する、すなわち図11に示したジョブ属性502がBのエラー時、ジョブをすぐにキャンセルに設定されているかどうかを判断して(S133)、Bのエラー時、ジョブをすぐにキャンセルに設定されていると判断した場合は、キャンセルによる終了をジョブに通知し(S134)、処理を終了する。
【0123】
一方、ステップS133で、ジョブ属性502がB以外であると判断した場合には、同様にステップS122に戻り、以下同様の処理を繰り返す。
【0124】
図14は、本発明に係る印刷制御装置における第8のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図9,図10に示した蓄積機構405の蓄積時の処理手順に対応する。なお、S141〜S158は各ステップを示す。
【0125】
先ず、蓄積機構405はジョブ蓄積処理部401から起動されると、蓄積ジョブ401に対してジョブ属性の軽度のエラー時どうするかジョブ属性502の値を問い合わせ(S141)、さらに蓄積ジョブ401にジョブの状況を問い合わせ(S142)、重度のエラーが発生しているかどうかを判断して(S143)、重度のエラーが発生していないと判断した場合は、ページ毎に蓄積されたビットマップをレンダラ404から受け取り(S144)、ハードディスク312に蓄積する(S145)。
【0126】
そして、全ページ処理が終了しているかどうかを判断して(S146)、全ページ処理が終了していないと判断した場合は、さらに、ページに軽度のエラーが発生しているかどうかを判断し(S147)、ページに軽度のエラーが発生していると判断した場合は、ジョブ属性502を見て、Bのジョブをすぐキャンセルに設定されているかどうかを判断して(S148)、もし、Bのジョブをすぐキャンセルに設定されていると判断した場合は、すでにハードディスク312に蓄積したページを全て捨て(S149)、ジョブに対してエラーによる終了を伝えて(S150)、処理を終了する。
【0127】
一方、ステップS148においてB以外だったと判断した場合、あるいはステップS147において軽度のエラーがなかったと判断した場合には、ステップS142へ戻り処理を継続する。
【0128】
一方、ステップS143において、重度のエラーが発生していると判断した場合は、ハードディスク312に蓄積したページを全て捨て(S151)、ジョブにエラーによる終了を通知して(S152)、処理を終了する。
【0129】
一方、ステップS146において、全ページ処理が終了していると判断した場合、軽度なエラーが一度見つかっていて、かつ、Cの展開蓄積終了後エラー表示に設定されているに設定されているかどうかを判断して(S153)、軽度なエラーが一度も見つかっていない、もしくはジョブ属性502がCの展開蓄積終了後エラー表示以外であると判断した場合は、ジョブへ正常終了を伝え(S154)、処理を終了する。
【0130】
一方、ステップS153において、軽度なエラーが見つかっていて、かつ、ジョブ属性502がCの展開蓄積終了後エラー表示に設定されていると判断した場合は、ジョブに対して展開終了を伝え指示を待つ(S155)。
【0131】
そして、ジョブからの指示がキャンセルかどうかを判断して(S156)、継続指示であると判断した場合は、ステップS154へ進み、ジョブへ正常終了を伝え、処理を終了する。
【0132】
一方、ステップS156で、ジョブからの指示がキャンセルであると判断した場合は、すでにハードディスク312に蓄積したページを全て捨て(S157)、ジョブに対してキャンセルによる終了を伝え(S158)、処理を終了する。
【0133】
次に、図15のフローチャートに従って蓄積機構405の読み出し時の処理内容を説明する。
【0134】
図15は、本発明に係る印刷制御装置における第9のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図9,図10に示した蓄積機構405の読み出し時の処理手順に対応する。なお、S161〜S167は各ステップを示す。
【0135】
先ず、蓄積機構405はプリントジョブ処理部411から起動されると、まずジョブに状況を問い合わせ(S161)、重度のエラーが見つかっているかどうかを判断し(S162)、重度のエラーが見つかっていると判断した場合は、ジョブにエラー通知して(S163)、処理を終了する。
【0136】
一方、ステップS162で、重度のエラーが無いと判断した場合は、ハードディスク312から蓄積されたページを読み出し印字機構406へ渡す(S164)。そして、もし読み出す時点で重度のエラーが見つかっているかどうかを判断して(S165)、重度のエラーが見つかっていると判断した場合は、ステップS163に進み、ジョブにエラー通知して、処理を終了する。
【0137】
一方、ステップS165で、重度のエラーが無いと判断した場合は、全ページの処理が終了しているかどうかを判断して(S166)、全ページの処理が終了していないと判断した場合は、ステップS161に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0138】
一方、ステップS166で、全ページの処理を終了していると判断した場合は、ジョブに正常終了を通知して(S167)、処理を終了する。
【0139】
次に、図16のフローチャートに従って印字機構406の処理内容を説明する。
【0140】
図16は、本発明に係る印刷制御装置における第10のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図10に示した印字機構406における処理手順に対応する。なお、S181〜S191は各ステップを示す。
【0141】
先ず、印字機構406は起動されると、プリントジョブ処理部411に対して状況を問い合わせ(S181)、重度のエラーが発生しているかどうかを判断し(S182)、重度のエラーが発生していると判断した場合は、プリントジョブ処理部411に対してエラーによる終了を通知して(S183)、処理を終了する。
【0142】
一方、重度のエラーが発生していないと判断した場合は、蓄積機構405からページ毎に蓄積されたビットマップを受け取る(S184)。
【0143】
そして、全ページの処理を終了しているかどうかを判断して(S185)、全ページの処理を終了していると判断した場合は、プリントジョブ処理部411へ正常終了を通知して(S186)、処理を終了する。
【0144】
一方、ステップS185で、全ページの処理を終了していないと判断した場合は、プリンタエンジン310を動作させ印字処理を行なう(S187)。
【0145】
そして、印字処理でエラーがあったかどうかを判断し(S188)、印字処理でエラーがあったと判断した場合は、プリントジョブ処理部411へその旨を通知する(S189)。
【0146】
そして、そのエラーが重度のエラーかどうかを判断して(S190)、それが重度のエラーであると判断した場合は、再度プリントジョブ処理部411へエラーによる終了を通知して(S191)、処理を終了する。
【0147】
一方、ステップS188でエラーがないと判断された場合、もしくはステップS190でエラーがあっても軽度であると判断された場合には、ステップS181へ戻って、上述したと同様の処理を繰り返す。
【0148】
次に、図17のフローチャートに従って蓄積ジョブ401の処理内容を説明する。
【0149】
図17は、本発明に係る印刷制御装置における第11のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図9に示したジョブ蓄積処理部401の処理手順に対応する。なお、S201〜S214は各ステップを示す。
【0150】
先ず、蓄積ジョブ401が投入されると、インタプリタ403に起動をかけ(S201)、インタプリタ403から軽度のエラー発生時どうするかの情報が来るのを待つ(S202)。そして、インタプリタ403から受け取ったらジョブ属性502として保存し、レンダラ404、蓄積機構405に起動をかけ(S203)、ジョブ中であることをパネルディスプレイ402に表示して、各機構からの通知イベントを待つ(S204)。
【0151】
そして、通知イベントが来ると、それがエラーであるかどうかを判断して(S205)、それがエラーでないと判断した場合は、さらに、通知イベントがレンダラ404からの展開終了かどうかを判断して(S206)、展開終了でないと判断された場合は、再度ステップS204に戻ってイベント通知を待つ。
【0152】
一方、ステップS206において、通知イベントが展開終了であると判断した場合は、ジョブ属性502の軽度のエラー発生時どうするかを見て、Cの展開蓄積終了時エラー表示に設定されているかどうかを判断して(S207)、ジョブ属性502の軽度のエラー発生時どうするかを見て、Cの展開蓄積終了後エラー表示以外、もしくは、後述するステップS212で、重度のエラーが発生していると判断された場合は、全機構が終了するのを待ち(S208)、ジョブ終了をパネルディスプレイ402に表示して(S209)、処理を終了する。
【0153】
一方、ステップS207において、Cの展開蓄積終了時エラー表示かつ軽度のエラーが発生しているのであれば、エラーが発生したことをパネルディスプレイ402に表示してユーザからの指示を待つ(S210)。
【0154】
そして、ユーザから指示が通知されたら、その内容を蓄積機構405に伝えて(S211)、ステップS208へ進み、全処理が終了するのを待ち、以降同様に処理を終了する。
【0155】
一方、ステップS205においてエラーが通知されたと判断した場合、それが重度のエラーであるかどうかを判断して(S212)、重度のエラーであると判断した場合は、ステップS208へ行き、以降同様に処理を終了する。
【0156】
一方、ステップS212で、発生しているエラーが軽度のエラーであると判断された場合は、ジョブ属性502がBのエラー時ジョブをすぐにキャンセルに設定されているかどうかを判断して(S213)、すぐにキャンセルに設定されていると判断した場合は、重度のエラー時と同様に、全機構にキャンセルを指示し(S214)、ステップS208へ進み、以降同様の処理を行なう。
【0157】
一方、ステップS213でジョブ属性502がB以外が設定されていると判断した場合は、ステップS204に戻りジョブ中であることをディスプレイ402に表示し、上述したと同様の処理を繰り返す。
【0158】
次に、図18のフローチャートに従ってプリントジョブ402の処理内容を説明する。
【0159】
図18は、本発明に係る印刷制御装置における第12のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図9に示したプリントジョブ処理部411の処理手順に対応する。なお、S221〜S229は各ステップを示す。
【0160】
先ず、プリントジョブ処理部411はジョブが投入されると、蓄積機構405および印字機構406に起動をかけ(S221)、ジョブ中であることをパネルディスプレイ402に表示して、各機構からの通知イベントを待つ(S222)。
【0161】
そして、通知イベントが来ると、その内容がエラーであるかどうかを判断し(S223)、それがエラーでないと判断された場合には、さらに、その通知イベントが全処理終了を通知するものであるかどうかを判断して(S224)、通知イベントが全処理終了を通知するものでないと判断した場合は、再度、ステップS222に戻ってイベント通知を待つ。
【0162】
一方、ステップS224において通知イベントの内容が全処理終了であると判断した場合は、ジョブ終了をパネルディスプレイ402に表示して(S225)、処理を終了する。
【0163】
一方、ステップS223において、通知イベントがエラーであると判断した場合は、そのエラーが重度のエラーかどうかを判断して(S226)、それが重度であると判断した場合は、全機構が終了するのを待ち(S227)、ジョブ終了をパネルディスプレイ402に表示して(S225)、処理を終了する。
【0164】
一方、ステップS226でエラーが軽度のエラーであると判断した場合は、エラーをパネルディスプレイ402に表示しユーザからの指示を待つ(S228)。そして、ユーザからの指示がキャンセル指示であるかどうかを判断して(229)、ユーザからの指示がキャンセル指示であると判断した場合は、全機構が終了するのを待ち(S227)、ジョブ終了をパネルディスプレイ402に表示して(S225)、処理を終了する。
【0165】
一方、ステップS229で、ユーザからの指示がキャンセル指示でないと判断した場合は、例えばユーザからの指示が継続指示であると判断した場合には、ステップS222へ戻って、ジョブ中であることをパネルディスプレイ402に表示し、上述した同様の処理を繰り返す。このような処理を行なうことにより、ジョブ蓄積処理部401において、軽度のエラーが発生したら、エラーを無視して全部蓄積したり、ジョブをすぐにキャンセルしたり、展開蓄積終了後表示して停止のいずれの処理を行なうか等をユーザがジョブ投入時に指示できる。
【0166】
また、エラーを無視して全部蓄積を指定した場合には、軽度のエラーではいずれの機構も停止しないので必ず蓄積終了される。
【0167】
よって、ドラフトなどを蓄積印刷したいユーザは、この指定により処理中に手がかからず他のユーザにも迷惑をかけずに印字準備ができる。
【0168】
また、ジョブをすぐにキャンセルを指定した場合には、軽度のエラーが発生した瞬間に各機構全ての処理をキャンセルする。
【0169】
よって完璧な印字結果のみ必要とするユーザは、資源を無駄にすることなく、エラーを修正すれば遠慮無く再度ジョブを投入できる。
【0170】
さらに、展開蓄積後表示して停止を指定した場合には、解析処理、展開処理および蓄積処理を全て終わらせてエラー表示して停止して、ユーザからの継続およびキャンセルを待つ。
【0171】
よってジョブをどんどん投入して放っておきたいユーザは、この指定により資源を占有することなく処理を終わらせ、エラーがあれば捨てることも可能になる。
【0172】
このようにしてユーザが自分の希望に応じてジョブにエラーが発生したらどうするかをジョブ属性502によりユーザが指定しておく構成を採用することで、複数のユーザで印刷装置を共有しても、互いに迷惑をかけることなく、各自が希望の処理結果を得られるような印刷処理環境を自在に構築することができる。
【0173】
以上説明したように第2実施形態によれば、軽度のエラーが発生しても他のユーザの印刷処理を待たせることなく、ユーザがエラー発生を知り得てそれに応じた処理を指示することができる。
【0174】
以下、図19に示すメモリマップを参照して本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0175】
図19は、本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0176】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0177】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0178】
本実施形態における図3〜図7,図12〜図18に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0179】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0180】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0181】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等を用いることができる。
【0182】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0183】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0184】
なお、上記各実施形態では、印刷制御装置を適用可能な印刷装置を例として説明したが、プリントサーバ等が展開されたビットマップを印刷装置に転送するようなネットワークプリンタに適用可能であることはいうまでもない。
【0185】
また、第1実施形態と第2実施形態とを適宜有効に組み合わせてなる他の実施形態も同様の相乗的な効果が期待できることはいうまでもない。
【0186】
さらに、上記各実施形態では、エラーレベルをパネル311に表示する例について説明したが、リモートユーザインタフェースを採用するようなホスト側の表示装置に表示するような構成であってもよい。
【0187】
また、本実施形態では、印刷制御装置を適用可能な印刷装置を例とする場合について説明したが、ホストと通信してジョブを受信して印刷機能処理を行なうマルチファンクション装置に適用することも可能である。
【0188】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、受信されるジョブの解析中や展開中にエラーが発生した際に、全ての処理を中断することなく解析処理や展開処理を進行させることができる。
【0189】
また、受信されるジョブの解析中や展開中にエラーが発生した際に、全ての処理を中断することなく指定されているジョブの蓄積処理を進行させることができる。
【0190】
従って、先行するジョブ処理中に、後続するジョブを処理可能な軽度のエラーが発生しても他のユーザのジョブに対する印刷処理を待たせることなく、ユーザがエラー発生を知り得てそれに応じた処理を指示することができ、ユーザによるジョブ処理要求に柔軟に対応しつつ、ジョブ処理効率を格段に向上させることができる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す印刷制御装置を適用可能な印刷装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す印刷制御装置におけるジョブ処理構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明に係る印刷制御装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る印刷制御装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る印刷制御装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る印刷制御装置における第4のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る印刷制御装置における第5のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態を示す印刷制御装置を適用可能な印刷装置の構成を説明するブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示す印刷制御装置における蓄積ジョブ処理構成を説明するブロック図である。
【図10】本発明の第2実施形態を示す印刷制御装置におけるプリントジョブ処理構成を説明するブロック図である。
【図11】本発明に係る印刷制御装置で処理されるジョブにおける属性を表すモデルを説明する図である。
【図12】本発明に係る印刷制御装置における第6のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る印刷制御装置における第7のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る印刷制御装置における第8のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係る印刷制御装置における第9のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図16】本発明に係る印刷制御装置における第10のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図17】本発明に係る印刷制御装置における第11のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図18】本発明に係る印刷制御装置における第12のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図19】本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
101 ネットワーク
102 印刷装置
103 コントローラ
104 入出力インタフェース
105 CPU
106 ROM
107 RAM
108 バス
109 エンジンデバイスドライバ
110 プリンタエンジン
111 パネル
200 エラー検知機構
201 ジョブ制御機構機器制御部
202 ジョブ制御機構表示制御部
203 パネルディスプレイ
204 パネルキー
205 インタプリタ
206 レンダラ
207 印字機構

Claims (4)

  1. 印刷機構と接続され、該印刷機構へビットマップイメージを出力する印刷制御装置であって、
    受信するジョブを解析する解析手段と、
    前記解析手段解析結果に基づき、印刷機構へ出力すべきビットマップイメージを展開する展開手段と、
    前記解析手段によるジョブ解析中に発生する該解析手段の複数種類のエラーを検知する第1の検知手段と、
    前記展開手段によるビットマップ展開中に発生する該展開手段の複数種類のエラーを検知する第2の検知手段と、
    前記第1または第2の検知手段により検知されるエラーが所定のエラーであると判断された場合に、エラーが発生していることを表示部に表示させる表示制御手段と、
    エラーが発生していることが表示されている場合に、所定のエラーが検知されているジョブに対する前記印刷機構による印刷処理の続行または取消しを指示する指示手段と、
    前記第1または第2の検知手段により検知されるエラーが所定のエラーであると判断された場合に、前記所定のエラーが検知されているジョブに対する前記解析手段によるジョブ解析及び前記展開手段によるビットマップ展開を停止させることなく当該ジョブに対する印刷機構による印刷を停止させ、前記指示手段による指示に従い、前記所定のエラーが検知されているジョブに対する前記印刷機構による印刷処理の続行または取消しを制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記複数種類のエラーは、前記所定のエラーのほかに、エラーが検知されているジョブに対する前記解析手段によるジョブ解析、前記展開手段によるビットマップ展開および前記印刷機構による印刷処理を終了すべき重度のエラーを含むことを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記所定のエラーが検知されている場合で、かつ、前記指示手段による指示待ちの場合に、前記解析手段と前記展開手段により後続して受信されるジョブに対する処理を可能な状態とすることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  4. 印刷機構と接続され、該印刷機構へビットマップイメージを出力する印刷制御装置におけるデータ処理方法であって、
    受信するジョブを解析する解析ステップと、
    前記解析ステップ解析結果に基づき、印刷機構へ出力すべきビットマップイメージを展開する展開ステップと、
    前記解析ステップによるジョブ解析中に発生する該解析ステップの複数種類のエラーを検知する第1の検知ステップと、
    前記展開ステップによるビットマップ展開中に発生する該展開ステップの複数種類のエラーを検知する第2の検知ステップと、
    前記第1または第2の検知ステップにより検知されるエラーが所定のエラーであると判断された場合に、エラーが発生していることを表示部に表示させる表示制御ステップと、エラーが発生していることが表示されている場合に、所定のエラーが検知されているジョブに対する前記印刷機構による印刷処理の続行または取消しを指示する指示ステップと、
    前記第1または第2の検知ステップにより検知されるエラーが所定のエラーであると判断された場合に、前記所定のエラーが検知されているジョブに対する前記解析ステップによるジョブ解析及び前記展開ステップによるビットマップ展開を停止させることなく当該ジョブに対する印刷機構による印刷を停止させ、前記指示ステップによる指示に従い、前記所定のエラーが検知されているジョブに対する前記印刷機構による印刷処理の続行または取消しを制御する制御ステップと、
    を有することを特徴とするデータ処理方法。
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