JP4573276B2 - 搬送波再生装置及び復調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被変調信号を復調等する際に使用される搬送波を生成する搬送波再生装置と、その搬送波を用いて復調信号を再生する復調装置に関する。
従来、情報・通信システムにおける受信装置では、受信信号から復調信号を復調する際、PLL(Phase Locked Loop)同期検波が広く用いられている。
このPLL同期検波では、図1に示すように、中間周波数のIF信号(被変調信号)と電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)で生成される発振信号とを混合器で混合し、その混合信号の直流成分(発振信号と搬送波の位相差)をローパスフィルタ(ループフィルタ)で検出して、電圧制御発振器(VCO)にPLLをかけて発振信号をIF信号の搬送波にロックさせる。そして、IF信号の搬送波と電圧制御発振器の発振信号との位相が一致したとき、帯域制限用ローパスフィルタから復調信号が出力されるようになっている。
ところで、上述のPLL同期検波を行うためには、変調帯域に対してPLLループのループ帯域幅を広くする必要がある。このループ帯域幅は、上述のループフィルタの特性によってほぼ決定されるため、ループ帯域幅を広げるために例えばループフィルタのカットオフ周波数を上げると、広帯域のジッターに対する耐性等が悪化してしまい、一方、ジッターに対する耐性等を上げるべく、ループフィルタのカットオフ周波数を下げると追従性が悪化して、所望の同期検波が困難となる。
このように、例えばジッター等による悪影響を抑制するためにループ帯域幅を狭めることと、変調帯域に対してループ帯域幅を広げることは、互いに相反する関係にあることから、ループ帯域幅を最適設計等して追従性に優れた同期検波を行うことが難しかった。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、被変調信号に対する良好な追従性を発揮し、同期検波等を行うために必要な搬送波を生成する搬送波再生装置と、その搬送波を用いて復調を行い復調信号を再生する復調装置を提供することを目的とする。
また、PLLループを備えることなく搬送波を生成する新規な搬送波再生装置と、その搬送波を用いて復調を行い復調信号を再生する新規な復調装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、被変調信号から再生搬送波信号を生成する搬送波再生装置であって、前記被変調信号から互いに位相が直交する第1の信号と第2の信号を生成する直交信号生成手段と、前記第1の信号と第2の信号の三角比を生成すると共に、前記第1の信号又は第2の信号の少なくとも一方の符号を検出する比生成手段と、前記三角比と前記符号により前記再生搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、を具備することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、被変調信号から再生搬送波信号を生成する搬送波生成方法であって、前記被変調信号から互いに位相が直交する第1の信号と第2の信号を生成する直交信号生成工程と、前記第1の信号と第2の信号の三角比を生成すると共に、前記第1の信号又は第2の信号の少なくとも一方の符号を検出する比生成工程と、前記三角比と前記符号により前記再生搬送波信号を生成する搬送波生成工程と、を具備することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、復調方法であって、請求項9に記載の搬送波生成方法により生成される前記再生搬送波に基づいて前記第1の信号と第2の信号を復調して復調信号を生成する同期工程、を備えることを特徴とする。
従来のPLL同期検波の基本原理を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る搬送波再生装置と復調装置の構成を表したブロック図である。 図2に示した搬送波再生装置の機能を説明するための説明図である。 実施例1に係る搬送波再生装置と復調装置の構成を表したブロック図である。 図4に示した搬送波再生装置の機能を説明するための説明図である。 実施例2に係る搬送波再生装置と復調装置の構成を表したブロック図である。 図6に示した搬送波再生装置の機能を説明するための説明図である。 実施例3に係る搬送波再生装置と復調装置の構成を表したブロック図である。 図8に示した搬送波再生装置の機能を説明するための説明図である。 実施例4に係る搬送波再生装置と復調装置の構成を表したブロック図である。
本発明の実施の形態に係る搬送波再生装置と復調装置について図面を参照して説明する。
図2は、本実施形態の搬送波再生装置1と復調装置6の構成を表したブロック図、図3は、搬送波再生装置1の機能を説明するための説明図である。
図2において、本実施形態の搬送波再生装置1は、直交信号生成手段2と比生成手段3と搬送波生成手段4を備えて構成されている。復調装置6は、搬送波再生装置1に同期手段5を備えて構成されている。
まず、搬送波再生装置1の構成を説明する。
直交信号生成手段2は、図示しないフロントエンド部等で生成されるIF信号(被変調信号)Sin(t)を入力し、その被変調信号Sin(t)から、互いに位相が90°(π/2ラジアン)で直交する第1の信号(以下「I信号」と称する)SI(t)と第2の信号(以下「Q信号」と称する)SQ(t)とを生成して出力する。
具体的には例えば、説明の便宜上、被変調信号Sin(t)を次式(1)に示すベースバンド信号f(t)と搬送波g(t)からなる一般式で表すこととすると、直交信号生成手段2は、次式(2a)(2b)で表される互いに位相がπ/2異なる参照信号Sx(t),Sy(t)と被変調信号Sin(t)とを混合し、その混合信号X(t),Y(t)から角周波数(ωo−ωr)側に周波数偏移した側帯波成分を抽出することで、次式(3a)(3b)で表されるI信号SI(t)とQ信号SQ(t)とを生成する。なお、ベースバンド信号f(t)において、Aはゲイン、kは変調度、pは角周波数であり、搬送波g(t)において、ωoは角周波数、θ(t)は位相であり、参照信号Sx(t),Sy(t)において、ωrは適宜の角周波数である。
Figure 0004573276
Figure 0004573276
Figure 0004573276
比生成手段3は、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の瞬時振幅に基づいて三角比Rを演算し、更に各々の瞬時振幅の極性を検出して、各々の極性を示す符号信号GI(*),GQ(*)を生成する。すなわち、比生成手段3は、次式(4a)〜(4f)に示すように、正接(タンジェント)、正弦(サイン)、正割(セカント)、余接(コタンジェント)、余弦(コサイン)、余割(コセカント)のうちの何れか1つの三角比Rを演算するように構成されており、更に、I信号SI(t)の極性がプラスのときにはGI(+)、マイナスのときにはGI(-)で表される符号信号GI(*)を生成すると共に、Q信号SQ(t)の極性がプラスのときにはGQ(+)、マイナスのときにはGQ(-)で表される符号信号GQ(*)を生成する。なお、次式(4a)〜(4f)において、係数Lは、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の二乗和の平方根の値SQRT((SI(t))2+(SQ(t))2 )である。
Figure 0004573276
搬送波生成手段4は、比生成手段3で生成された三角比Rを逆三角関数演算することで、三角比Rに対する位相α(t)を演算する。
つまり、搬送波生成手段4は、比生成手段3の構成に合わせて逆三角関数演算を行う構成となっており、「正接」の三角比Rであれば逆正接関数演算(arctan(R))、「正弦」の三角比Rであれば逆正弦関数演算(arcsin(R))、「正割」の三角比Rであれば逆正割関数演算(arcsec(R))、「余接」の三角比Rであれば逆余接関数演算(arccot(R))、「余弦」の三角比Rであれば逆余弦関数演算(arccos(R))、「余割」の三角比Rであれば逆余割関数演算(arccosec(R))を行って、位相α(t)を演算する。
更に、搬送波生成手段4は、符号信号GI(*),GQ(*)に基づいて位相α(t)を位相補正することで、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の各極性に合った適正な位相φ(t)を生成する。これにより、((ωo−ωr)t+θ(t))で表される位相φ(t)が生成される。
つまり、図3(a)に模式的に示すように、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)は、同時間において同じ極性となる場合と異なった極性となる場合があり、これらの極性に依存して三角比Rの符号が変化するため、逆三角関数演算によって三角比Rに対する位相α(t)を求めただけでは、その位相α(t)が位相範囲(0〜2π)における第1象限(0〜π/2)、第2象限(π/2〜π)、第3象限(π〜3π/2)、第4象限(3π/2〜2π)の何れの象限に属しているのかを確定できない場合がある。
そこで、搬送波生成手段4は、位相α(t)が何れの象限に属すべきかを符号信号GI(*),GQ(*)に基づいて判定し、その判定結果に基づいて位相α(t)を位相補正することで、その判定した象限に属する適正な位相φ(t)、すなわちI信号SI(t)とQ信号SQ(t)の各極性に合った適正な位相φ(t)を生成する。
上述の逆三角関数演算のうち、代表例として、逆正接関数演算によって「正接」の三角比Rに対する位相α(t)を演算し、適正な位相φ(t)を生成する工程について、図3(b)(c)を参照して説明すると、まず、符号信号GI(*),GQ(*)を符号判定し、逆正接関数の性質に従って何れの象限に属するべきか領域判定する。すなわち、符号信号GI(*),GQ(*)が共にプラスGI(+),GQ(+)のときには位相α(t)を第1象限、マイナスGI(-)とプラスGQ(+)のときには位相α(t)を第2象限、共にマイナスGI(-),GQ(-)のときには位相α(t)を第3象限、プラスGI(+)とマイナスGQ(-)のときには位相α(t)を第4象限の位相とすべきと判定する。
次に、逆正接関数の性質に従って位相補正を行い、第1象限と判定した場合には、位相α(t)を適正な位相φ(t)とし、第2象限と判定した場合には、位相πから絶対値の位相│α(t)│を差し引いた位相(π−│α(t)│)を適正な位相φ(t)とし、第3象限と判定した場合には、位相πに絶対値の位相│α(t)│を加えた位相(π+│α(t)│)を適正な位相φ(t)とし、第4象限と判定した場合には、位相2πから絶対値の位相│α(t)│を差し引いた位相(2π−│α(t)│)を適正な位相φ(t)とする。
なお、「正弦」、「正割」、「余接」、「余弦」、「余割」の何れかの三角比Rから適正な位相φ(t)を生成する場合にも同様に、夫々の逆三角関数の性質に従って符号判定と領域判定を行い、判定結果に基づいて位相補正を行うことで、適正な位相φ(t)を生成する。
更に、搬送波生成手段4は、上述の逆三角関数演算と位相補正によって生成した位相φ(t)に基づいて、I信号SI(t)に対応する第1の再生搬送波信号SCI(t)と、Q信号SQ(t)に対応する第2の再生搬送波信号SCQ(t)を生成する。つまり、上述の直交信号生成手段2で生成されるI信号SI(t)の搬送波成分が余弦関数、Q信号SQ(t)の搬送波成分が正弦関数の信号であることから、余弦関数に位相φ(t)を適用することで、cos(φ(t))で表される再生搬送波信号SCI(t)を生成すると共に、正弦関数に位相φ(t)を適用することで、sin(φ(t))で表される再生搬送波信号SCQ(t)を生成する。
次に、本実施形態の復調装置6の構成について説明する。
上述したように、復調装置6は、搬送波再生装置1と同期手段5を備えて構成されている。
同期手段5は、I信号SI(t)と第1の再生搬送波信号SCI(t)とを混合すると共に、Q信号SQ(t)と第2の再生搬送波信号SCQ(t)とを混合し、更に、混合結果である2つの混合信号を合成することで、復調信号SBを生成する。
すなわち、次式(5)で表されるように、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を用いてI信号SI(t)とQ信号SQ(t)を復調することにより復調信号SBを生成する。
Figure 0004573276
以上説明したように、本実施形態の搬送波再生装置1によれば、被変調信号Sin(t)から互いに位相が直交するI信号SI(t)とQ信号SQ(t)を新たな被変調信号として生成し、そのI信号SI(t)とQ信号SQ(t)の三角比Rを逆三角関数演算処理することで位相α(t)を生成し、更にI信号SI(t)とQ信号SQ(t)に関する符号GI(*)とGQ(*)に従って位相α(t)を位相補正することで適正な位相φ(t)を生成し、その位相φ(t)に基づいてI信号SI(t)に対する再生搬送波信号SCI(t)とQ信号SQ(t)に対する再生搬送波信号SCQ(t)を生成するので、その再生搬送波信号SCI(t)とSCQ(t)を、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)を復調するための搬送波として生成することができる。
つまり、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)と再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)が、各瞬間において三角関数の関係を満たすことから、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の搬送波成分に同期して再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成することができ、その再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を搬送波として、被変調信号Sin(t)のベースバンド信号f(t)の成分を保有しているI信号SI(t)とQ信号SQ(t)を復調することで、復調信号SBを生成することができる。
このように、本実施形態の搬送波再生装置1は、PLL同期検波のように被変調信号Sin(t)から搬送波g(t)を検波するのとは大きく異なる。そして、PLL同期検波のような帰還ループの系を備えることなく再生搬送波信号を生成するので、良好な追従性を発揮することができる他、PLLループの系のループ帯域幅を調整する等の難しい調整が不必要となり、更にPLL同期検波のための構成に較べて簡素な構成とすることができる。
また、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)はI信号SI(t)とQ信号SQ(t)を復調するためだけでなく、受信装置内で行われる様々な信号処理(例えば内部処理のタイミング制御など)に利用することできるため、搬送波再生装置1は受信装置の機能向上などに寄与することができる。
更に、本実施形態の搬送波再生装置1は、線形変調により変調された被変調信号を検波する場合に優れた効果を発揮し、例えばAM変調やAMステレオ変調等された被変調信号を同期検波することが可能である。
本実施形態の復調装置6によれば、搬送波再生装置1で生成されるI信号SI(t)とQ信号SQ(t)と再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を用いて復調を行うので、復調信号SBを生成することができる。
なお、以上に説明した実施形態の搬送波再生装置1では、位相α(t)を位相補正して適正な位相φ(t)を生成する際、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)に関する符号信号GI(*)とGQ(*)を用いて上述の「領域判定」をすることしているが、逆正接関数の性質から、一方の符号信号GI(*)又はGQ(*)だけで「領域判定」をすることができる場合には、必ずしも両者の符号信号GI(*)とGQ(*)を用いなくともよい。要は、三角比Rから演算される位相α(t)がどの象限の位相であるべきかを「領域判定」することができれば、少なくとも一方の符号信号を用いて判定する構成とすればよい。
また、以上に説明した搬送波再生装置1では、直交信号生成手段2において角周波数(ωo−ωr)側に偏移させた側帯波成分をI信号SI(t)とQ信号SQ(t)としているが、角周波数(ωo+ωr)側に偏移させた側帯波成分をI信号SI(t)とQ信号SQ(t)としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態の搬送波再生装置1と復調装置6は、トランジスタ回路やLSI(集積回路装置)等のハードウェアで形成してもよいし、ハードウェアで形成した場合と同機能を発揮するコンピュータプログラムを作成して、そのコンピュータプログラムに基づいてDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)やMPU(マイクロプロセッサ)を動作させることで、いわゆるソフトウェア通信(ソフトウェア受信)を行う構成としてもよい。
また、搬送波再生装置1と復調装置6をアナログ回路で構成してもよいし、被変調信号Sin(t)をアナログディジタル変換して入力し、ディジタル信号処理によって再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)の生成と復調信号SBの生成を行うディジタル回路構成としてもよい。
次に、実施例に係る搬送波再生装置と復調装置について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、本実施例の搬送波再生装置1と復調装置6の構成を表したブロック図であり、図2と同一または相当する部分を同じ符号で示している。図5は、搬送波再生装置1の機能を説明するための説明図である。
なお、説明の便宜上、適宜、被変調信号Sin(t)が前記式(1)に示した線形変調波であるものとして説明する。
図4において、本実施例の搬送波再生装置1は、直交信号生成部2と、比生成部3a、符号検出部3b、位相生成部4b、搬送波作成部4cを備えて構成されている。図2に示した比生成手段3が、比生成部3aと符号検出部3bで構成され、搬送波生成手段4が、逆正接演算部4aと位相生成部4b及び搬送波作成部4cで構成されている。復調装置6は、搬送波再生装置1と同期部5で構成されている。
まず、搬送波再生装置1の構成を説明する。 直交信号生成部2は、所定の角周波数ωrの余弦関数の参照信号Sx(t)を発生する発振器2aと、参照信号Sx(t)をπ/2移相する移相器2bと、乗算器2c,2dと、バンドパスフィルタ2e,2fを備えて構成されている。
フロントエンド部等(図示略)から被変調信号Sin(t)が入力されると、乗算器2cが参照信号Sx(t)と被変調信号Sin(t)とを混合することで混合信号X(t)を生成し、乗算器2dが移相器2bで移相された参照信号Sy(t)と被変調信号Sin(t)とを混合することで混合信号Y(t)を生成する。そして、バンドパスフィルタ2eが、図5(a)に示すように、混合信号X(t)の角周波数(ωo−ωr)側に偏移した側帯波成分XをI信号SI(t)として抽出し、バンドパスフィルタ2fが、図5(b)に示すように、混合信号Y(t)の角周波数(ωo−ωr)側に偏移した側帯波成分YをQ信号SQ(t)として抽出する。
比生成部3aは、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の比R(すなわち、SQ(t)/SI(t))を生成し、符号検出部3bは、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の極性を検出して符号信号GI(*)とGQ(*)を生成する。
逆三角関数演算部4aは、比Rを逆正接関数演算(arctan(R))することで、比Rに対する位相α(t)を算出する。
位相生成部4bは、符号信号GI(*)とGQ(*)に基づいて、位相α(t)が位相範囲(0〜2π)内の何れの象限に属すべきかを判定し、その判定結果に基づいて位相α(t)を位相補正することで、その判定した象限に属する適正な位相φ(t)を生成する。
すなわち、逆三角関数演算部4aが逆正接関数演算によって比Rに対する位相α(t)を算出すると、その位相α(t)は図5(c)に示すように、−π/2からπ/2の範囲内の位相として算出されることとなり、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の極性に合った位相とはならない場合がある。
そこで、位相生成部4bは、実施形態(図3(b)(c)参照)で説明したのと同様に、逆三角関数の性質に従って、符号信号GI(*),GQ(*)が共にプラスGI(+),GQ(+)のときには位相α(t)を第1象限(0〜π/2)、マイナスGI(-)とプラスGQ(+)のときには位相α(t)を第2象限(π/2〜π)、共にマイナスGI(-),GQ(-)のときには位相α(t)を第3象限(π〜3π/2)、プラスGI(+)とマイナスGQ(-)のときには位相α(t)を第4象限(3π/2〜2π)の位相とすべきと判定し、その判定結果に基づいて、図3(c)に示したように、位相α(t)を所定の位相で位相補正することで適正な位相φ(t)を生成する。
搬送波作成部4cは、位相φ(t)に基づいて、I信号SI(t)に対応する第1の再生搬送波信号SCI(t)と、Q信号SQ(t)に対応する第2の再生搬送波信号SCQ(t)を生成する。つまり、直交信号生成手段2で生成されるI信号SIの搬送波成分に合わせるべく、余弦関数に位相φ(t)を適用することで再生搬送波信号SCI(t)を生成し、更に、Q信号SQ(t)の搬送波成分に合わせるべく、正弦関数に位相φ(t)を適用することで再生搬送波信号SCQ(t)を生成する。これにより、次式(6a)(6b)で表される、互いに位相が直交する再生搬送波信号SCI(t)とSCQ(t)が生成される。
Figure 0004573276
次に、復調装置6の構成を説明する。 上述したように、復調装置6は、搬送波再生装置1と同期部5を備えて構成されている。
同期部5は、I信号SI(t)と再生搬送波信号SCI(t)とを乗算(混合)する乗算部5aと、Q信号SQ(t)と再生搬送波信号SCQ(t)とを乗算(混合)する乗算部5bと、乗算部5a,5bの出力を加算する加算部5cを備えて構成され、加算部5cの加算結果を復調信号SBとして出力する。これにより、前記式(5)で表される復調処理が行われ、被変調信号Sin(t)のベースバンド信号f(t)の成分を保有しているI信号SI(t),Q信号SQ(t)から復調信号SBが生成されることとなる。
以上説明したように、本実施例の搬送波再生装置1と復調装置6によれば、前述の実施形態と同様に、PLL同期検波のようなPLLループを必要とせず、新たな被変調信号として生成するI信号SI(t)とQ信号SQ(t)から再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成し、その再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)に基づいてI信号SI(t)とQ信号SQ(t)を復調することで、復調信号SBを生成することができる。このため、被変調信号Sin(t)に対して良好な追従性を発揮して、復調信号SBを生成することができる。
更に、本実施例の搬送波再生装置1は、線形変調により変調された被変調信号を検波する場合に優れた効果を発揮し、例えばAM変調やAMステレオ変調等された被変調信号を同期検波することが可能である。
なお、以上に説明した搬送波再生装置1では、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の極性を示す符号信号GI(*)とGQ(*)に基づいて、位相α(t)を適正な位相φ(t)に補正することとしているが、逆正接関数の性質から、I信号SI(t)の極性を示す符号信号GI(*)だけで、位相α(t)が位相範囲(0〜2π)内の何れの象限に属すべき位相であるべきかを判定することが可能である。そのため、符号検出部3bは、I信号SI(t)の極性だけを検出して符号信号GI(*)を生成する構成とし、位相生成部4bは、その符号信号GI(*)に基づいて位相α(t)の属すべき象限を判定して位相α(t)を適正な位相φ(t)に補正する構成としてもよい。
また、以上に説明した搬送波再生装置1と復調装置6は、トランジスタ回路やLSI(集積回路装置)等のハードウェアで形成してもよいし、ハードウェアで形成した場合と同機能を発揮するコンピュータプログラムを作成して、そのコンピュータプログラムに基づいてDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)やMPU(マイクロプロセッサ)を動作させることで、いわゆるソフトウェア通信(ソフトウェア受信)を行う構成としてもよい。また、実施形態と同様に、アナログ回路又はディジタル回路で構成することが可能である。
次に、他の実施例に係る搬送波再生装置と復調装置について図6及び図7を参照して説明する。
図6は、本実施例の搬送波再生装置1と復調装置6の構成を表したブロック図であり、図2、図4と同一又は相当する部分を同じ符号で示している。図7は、搬送波再生装置1の機能を説明するための説明図である。
図6において、この搬送波再生装置1は、図2に示した直交信号生成手段2又は図4に示した直交信号生成部2と同様の構成を有する直交信号生成部2と、比生成部3a、符号検出部3bの他、乗算部4d,4hと、加算部4e、平方根演算部4f、除算部4g及び極性反転部4iを備えて構成されている。そして、乗算部4d,4hと加算部4eと平方根演算部4fと除算部4g及び極性反転部4iによって、搬送波生成手段4が構成されている。
復調装置6は、搬送波再生装置1と同期部5を有して構成されており、この同期部5は、図2に示した同期手段5又は図4に示した同期部5と同様の構成となっている。
まず、本実施例の搬送波再生装置1の構成について、実施例1と対比して説明する。
実施例1の搬送波再生装置1(図4参照)では、逆三角関数演算によって三角比Rに対する位相α(t)を算出し、符号信号GI(*),GQ(*)に基づいて位相α(t)を位相補正して適正な位相φ(t)を生成してから、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成している。
これに対し、図6に示す本実施例の搬送波再生装置1では、逆三角関数を逆三角関数の微分法によって微分すると、三角比Rと三角関数の性質から得られる次式(7a)(7b)の関係式を利用して、比Rから互いに位相が直交する前置信号PCI(t),PCQ(t)を生成し、符号信号GI(*),GQ(*)に基づいて前置信号PCI(t),PCQ(t)の極性を補正することで、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成する。
Figure 0004573276
すなわち、比生成部3aが、直交信号生成部2で生成されるI信号SI(t)とQ信号SQ(t)との比R(SQ(t)/SI(t))を生成し、乗算器4dが比Rの二乗値(R2)を演算し、加算器4eが二乗値(R2)に1を加算することで、上記式(7a)に示されている値(1+R2)を算出する。更に、平方根演算部4fが値(1+R2)の平方根の値SQRT(1+R2)を演算し、除算部4gがその平方根の値SQRT(1+R2)の逆数を演算することで、上記式(7a)に示されている値(1/(1+R21/2)を算出し、前置信号PCI(t)として乗算器4hと極性反転部4iに供給する。更に、乗算器4hが、値(1/(1+R21/2)に、比生成部3aからの比Rを乗算することで、上記式(7b)に示されている値(R/(1+R21/2)を算出し、前置信号PCQ(t)として極性反転部4iに供給する。
ここで、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の瞬時振幅から前置信号PCI(t),PCQ(t)を演算処理で生成すると、その演算工程で算出される値がプラス又はマイナスに反転するため、図7に例示すように、前置信号PCI(t)とPCQ(t)は、未だ、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の搬送波成分に同期した適正な再生搬送波信号となって生成されない。
そこで、極性反転部4iが、少なくとも符号信号GI(*)又はGQ(*)に基づいて前置信号PCI(t),PCQ(t)の極性を反転させる期間を判断し、その判断結果に従って前置信号PCI(t),PCQ(t)の極性を反転処理する。すなわち、図7の場合には、符号信号GI(*)がマイナスGI(-)のとき、前置信号PCI(t),PCQ(t)の極性を反転させる。これにより、図7に示すように、適正な再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)が生成されて同期部5に供給される。
そして、復調装置6に設けられている同期部5が、I信号SI(t)と再生搬送波信号SCI(t)とを混合すると共に、Q信号SQ(t)と再生搬送波信号SCQ(t)とを混合し、更に混合結果である2つの混合信号を合成することで、前記式(5)で表される復調処理を行って復調信号SBを生成する。
以上説明したように、本実施例の搬送波再生装置1と復調装置6によれば、前記三角比Rと三角関数の性質を利用した所定の演算処理を行うことで、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)の三角比Rから直接的に、互いに位相が直交する前置信号PCI(t),PCQ(t)を生成して、符号GI(*),GQ(*)に基づく極性反転処理を行うので、迅速に、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成し、更に復調信号SBを生成することができる。
更に、本実施例においても、従来のPLL同期検波とは異なり、直接的に再生搬送波を生成するので、PLLループの系のループ帯域幅を調整する等の難しい調整が不必要となり、更にPLL同期検波のための構成に較べて簡素な構成とすることができる。
更に、本実施例の搬送波再生装置1は、線形変調により変調された被変調信号を検波する場合に優れた効果を発揮し、例えばAM変調やAMステレオ変調等された被変調信号を同期検波することが可能である。
また、以上に説明した搬送波再生装置1と復調装置6は、トランジスタ回路やLSI(集積回路装置)等のハードウェアで形成してもよいし、ハードウェアで形成した場合と同機能を発揮するコンピュータプログラムを作成して、そのコンピュータプログラムに基づいてDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)やMPU(マイクロプロセッサ)を動作させることで、いわゆるソフトウェア通信(ソフトウェア受信)を行う構成としてもよい。また、実施形態と同様に、アナログ回路又はディジタル回路で構成することが可能である。
次に、他の実施例に係る搬送波再生装置と復調装置について図8及び図9を参照して説明する。図8は、本実施例の搬送波再生装置1と復調装置6の構成を表したブロック図であり、図4と同一又は相当する部分を同じ符号で示している。図9は、搬送波再生装置の機能を説明するための説明図である。
まず、本実施例の搬送波再生装置1と、図4に示した実施例1の搬送波再生装置1との機能の違いを説明する。実施例1の搬送波再生装置1では、常にプラスの極性となっているベースバンド信号f(t)が搬送波g(t)で変調されて送信局側から伝送されてくる場合に、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を再生することができる。しかし、図9(a)に例示するように、プラスとマイナスの極性で変化するベースバンド信号f(t)が搬送波g(t)で変調されて伝送されてくる場合には、逆三角関数演算によって比Rに対する位相α(t)を算出して、符号信号GI(*),GQ(*)に基づいてその位相α(t)を位相φ(t)に補正し、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成することとすると、図9(b)(c)に例示するように、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)の極性が反転して適正な信号とならない場合がある。
本実施例の搬送波再生装置1は、かかる課題を解消し、ベースバンド信号f(t)がプラスとマイナスの極性で変化する場合でも、適正に再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成する機能が設けられている。
図8において、本実施例の搬送波再生装置1は、図4に示した搬送波再生装置1内に、遅延部4xと差分演算器4yが設けられ、位相生成部4bで生成される位相φ(t)と、遅延部4xと差分演算器4yで生成される(φ(t)−φ(t+τs))で表される位相差Δφ(t)が搬送波作成部4cに供給される構成となっている。
ここで、遅延部4xは、I信号SI(t)及びQ信号SQ(t)の周波数帯域幅(別言すれば、被変調信号Sin(t)の周波数帯域幅)に対し標本化定理を満たす周波数fsの逆数(1/fs)に相当する遅延時間τsに設定されており、位相生成部4bで生成される位相φ(t)を遅延させ、その遅延させた位相φ(t+τs)を差分演算器4yに供給する。
本実施例の搬送波作成部4cは、差分演算器4yから供給される位相差Δφ(t)の絶対値│Δφ(t)│と所定の閾値THDφとを比較し、絶対値│Δφ(t)│が閾値THDφを超えて大きいことを検出すると、図9(a)(b)に示したように、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成すると極性が反転することとなると判定する。そして、その判定した時点tg1から次に絶対値│Δφ(t)│が閾値THDφを超えることを検出する時点tg2までの期間(「反転期間」とする)において、位相φ(t)に位相πを加えた位相(φ(t)+π)に補正し、その補正した位相(φ(t)+π)を余弦関数に適応することで、I信号SI(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCI(t)を生成し、更に位相(φ(t)+π)を正弦関数に適応することで、Q信号SQ(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCQ(t)を生成する。
ここで、搬送波作成部4cは、時点tg0,tg1,tg2…において上述の極性反転の判定を行うが、飛び飛びの期間毎に、位相φ(t)を位相(φ(t)+π)に補正する。
つまり、時点tg0からtg1までの期間(「非反転期間」とする)では、位相φ(t)を余弦関数に適応することで、I信号SI(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCI(t)を生成すると共に、位相φ(t)を正弦関数に適応することで、Q信号SQ(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCQ(t)を生成し、次の時点tg1からtg2までの期間(反転期間)では、位相(φ(t)+π)を余弦関数に適応することで、I信号SI(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCI(t)を生成すると共に、位相(φ(t)+π)を正弦関数に適応することで、Q信号SQ(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCQ(t)を生成し、次の時点tg2からtg3までの期間(非反転期間)では、位相φ(t)を余弦関数に適応することで、I信号SI(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCI(t)を生成すると共に、位相φ(t)を正弦関数に適応することで、Q信号SQ(t)の搬送波成分に相当する再生搬送波信号SCQ(t)を生成する。このように、飛び飛びの期間毎に、位相φ(t)を位相(φ(t)+π)に補正する。
そして、搬送波作成部4cが飛び飛びの期間毎に位相φ(t)を位相(φ(t)+π)に補正することで、図9(d)(e)に例示するように、適正な再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成して、同期部5に供給する。そして、同期部5が、I信号SI(t)とQ信号SQ(t)と再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を用いて復調信号SBを生成する。
以上に説明したように、本実施例の搬送波再生装置1によれば、被変調信号Sin(t)のベースバンド信号f(t)がプラスとマイナスの極性で変化する場合でも、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を生成することができる。
更に、本実施例においても、従来のPLL同期検波とは異なり、直接的に再生搬送波を生成するので、PLLループの系のループ帯域幅を調整する等の難しい調整が不必要となり、更にPLL同期検波のための構成に較べて簡素な構成とすることができる。
次に、搬送波再生装置1の更に他の実施例について、図10を参照して説明する。
本実施例の搬送波再生装置1も、被変調信号Sin(t)のベースバンド信号f(t)がプラスとマイナスの極性で変化する場合に、所定の補正処理機能によって適正な再生搬送波信号を生成する構成となっている。
なお、図10(a)は、図5に示した搬送波作成部4cの後段側に、上述の補正処理機能を発揮する手段を設けた実施例、図10(b)は、図6に示した極性反転部4iの後段側に、上述の補正処理機能を発揮する手段を設けた実施例である。以下、これら2つの実施例について順番に説明することとする。
〔図10(a)の実施例〕
図10(a)に示す搬送波再生装置1は、図5に示した搬送波作成部4cで生成される再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を所定の遅延時間τsで遅延させる遅延部4xa,4xbと、その遅延された各信号と再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)との各々の差分ΔSCI,ΔSCQを生成する差分演算器4ya,4ybと、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)と差分ΔSCI,ΔSCQを入力する反転部7が設けられ、反転部7で生成される補正後の再生搬送波信号SCIopt,SCQoptを同期部5に供給して復調処理を行わせる。なお、遅延時間τsは、実施例3で説明したのと同様に、標本化定理を満たす時間に設定されている。
反転部7は、差分ΔSCIとΔSCQの夫々の絶対値│ΔSCI│と│ΔSCQ│を所定の閾値THDabと比較し、少なくとも一方の絶対値が閾値THDabを超えてより大きいことを検出すると、搬送波作成部4cから入力された再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)の極性が反転したと判定する。そして、その極性反転の判定時点から次の極性反転の判定時点までの期間において、入力された再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)の極性を反転させ、更に次の極性反転の判定時点までの期間では反転させず、以下同様に、飛び飛びの期間毎に反転処理を行う。
このように、反転部7は、絶対値│ΔSCI│と│ΔSCQ│が閾値THDabを超えたことを判定して、入力された再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)に対し飛び飛びの期間毎に反転処理を施すことで、適正な再生搬送波信号SCIopt,SCQoptに補正して出力する。
〔図10(b)の実施例〕
図10(b)に示す搬送波再生装置1には、図6に示した極性反転部4iで生成される再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)を所定の遅延時間(標本化定理を満たす時間)τsで遅延させる遅延部4xa,4xbと、その遅延された各信号と再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)との各々の差分ΔSCI,ΔSCQを生成する差分演算器4ya,4ybと、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)と差分ΔSCI,ΔSCQを入力する反転部7が設けられ、反転部7で生成される補正後の再生搬送波信号SCIopt,SCQoptを同期部5に供給して復調処理を行わせる。
そして、本実施例の反転部7も、差分ΔSCIとΔSCQの夫々の絶対値│ΔSCI│と│ΔSCQ│を所定の閾値THDabと比較し、少なくとも一方の絶対値が閾値THDabを超えてより大きいことを検出すると、搬送波作成部4cから入力された再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)の極性が反転したと判定する。そして、その極性反転の判定時点から次の極性反転の判定時点までの期間において、入力された再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)の極性を反転させ、更に次の極性反転の判定時点までの期間では反転させず、以下同様に、飛び飛びの期間毎に反転処理を行う。
このように、反転部7は、絶対値│ΔSCI│と│ΔSCQ│が閾値THDabを超えたことを判定して、入力された再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)に対し飛び飛びの期間毎に反転処理を施すことで、適正な再生搬送波信号SCIopt,SCQoptに補正して出力する。
このように、図10(a)(b)に示した搬送波再生装置1によると、ベースバンド信号f(t)がプラスとマイナスに変化する場合、再生搬送波信号SCI(t),SCQ(t)の極性を反転させることで、適正な再生搬送波信号SCIopt,SCQoptに補正することができる。

Claims (10)

  1. 被変調信号から再生搬送波信号を生成する搬送波再生装置であって、
    前記被変調信号から互いに位相が直交する第1の信号と第2の信号を生成する直交信号生成手段と、
    前記第1の信号と第2の信号の三角比を生成すると共に、前記第1の信号又は第2の信号の少なくとも一方の符号を検出する比生成手段と、
    前記三角比と前記符号により前記再生搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、
    を具備することを特徴とする搬送波再生装置。
  2. 前記搬送波生成手段は、逆三角関数演算により前記三角比に対する位相を演算すると共に、該位相を前記符号に基づいて位相補正し、該位相補正した位相に基づいて前記第1の信号と前記第2の信号の搬送波成分である前記再生搬送波信号を生成すること、
    を特徴とする請求項1に記載の搬送波再生装置。
  3. 前記搬送波生成手段は、前記位相補正した位相の時間変化分を検出し、該時間変化分が所定の閾値を超えると、前記再生搬送波信号の極性を反転させること、
    を特徴とする請求項2に記載の搬送波再生装置。
  4. 前記搬送波生成手段は、前記再生搬送波信号の時間変化分を検出し、該時間変化分が所定の閾値を超えると、前記再生搬送波信号の極性を反転させること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の搬送波再生装置。
  5. 前記搬送波生成手段は、前記比生成手段で生成される前記三角比を、逆三角関数を微分した関数に基づいて演算することで、前記第1の信号と前記第2の信号の搬送波成分である前記再生搬送波信号を生成すること、
    を特徴とする請求項1に記載の搬送波再生装置。
  6. 前記搬送波生成手段は、前記比生成手段で生成される前記符号に基づいて、前記再生搬送波信号の極性を反転させること、
    を特徴とする請求項5に記載の搬送波再生装置。
  7. 前記搬送波生成手段は、前記再生搬送波信号の時間変化分を検出し、該時間変化分が所定の閾値を超えると、前記再生搬送波信号の極性を反転させること、
    を特徴とする請求項5又は6に記載の搬送波再生装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の搬送波再生装置で生成される前記再生搬送波信号に基づいて前記第1の信号と第2の信号を復調して復調信号を生成する同期手段、
    を備えることを特徴とする復調装置。
  9. 被変調信号から再生搬送波信号を生成する搬送波生成方法であって、
    前記被変調信号から互いに位相が直交する第1の信号と第2の信号を生成する直交信号生成工程と、
    前記第1の信号と第2の信号の三角比を生成すると共に、前記第1の信号又は第2の信号の少なくとも一方の符号を検出する比生成工程と、
    前記三角比と前記符号により前記再生搬送波信号を生成する搬送波生成工程と、
    を具備することを特徴とする搬送波生成方法。
  10. 請求項9に記載の搬送波生成方法により生成される前記再生搬送波に基づいて前記第1の信号と第2の信号を復調して復調信号を生成する同期工程、
    を備えることを特徴とする復調方法。
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