JP2005151016A - 位相差算出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度な位相制御に用いる位相差算出回路において、逆三角関数を記憶する記憶回路のテーブルサイズ及びそれに付随する回路規模を縮小可能な位相差算出回路を提供する。
【解決手段】逐次信号処理回路102がLMSアルゴリズムにより位相回転量w(t)を算出し、実部出力回路103がw(t)の実部W(t)を算出し、ROM104が実部W(t)と0rad〜πradが記憶されたアークコサインの逆三角関数のテーブルとに基づいて位相θを検索し、符号判定回路105がw(t)の虚部w(t)の符号データを判別し、位相角補正回路106が符号データに基づいて位相θを補正することにより、所望の位相差θを得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力信号の位相差を算出する回路に係り、特に直交形式で表される2つの複素信号の位相差を算出するディジタル回路に関するものである。
一般に、直交変調方式を用いたディジタル通信において、復調後のベースバンド信号は、送受信機間のローカル搬送波・位相誤差の補償や、ドップラーシフトによる周波数偏差の補償等の様々な位相補償処理が施される。ベースバンド信号が直交形式x+jy(jは複素単位)で表されるときの位相補償処理は、その演算が複雑であるため実装が困難となる場合がある。例えば、信号x+jyの位相を100倍する演算を行う場合、100乗の複素乗算を計算する必要があるため、回路規模や動作速度の面からして非現実的である。そこで、まず、直交形式の信号の位相を算出した後、これに対して信号処理を行う手法が用いられることが多い。
直交形式で表される信号の位相を算出するためには、アークサイン(逆正弦)、アークコサイン(逆余弦)またはアークタンジェント(逆正接)の逆三角関数の演算が必要である。このうち、信号の実部xと虚部yを参照アドレスとしたtan−1(y/x)をROM(Read Only Memory)に記憶させ、そこからデータを読み出して位相を算出する手法は、その理論の単純さから広く用いられている。図4に、逆三角関数のテーブルを記憶するROMのアドレス領域を表現した図を示す。図中、ROMのアドレス領域は、実部x(Re)と虚部y(Im)のそれぞれが取り得る最小値から最大値までの範囲内において、要求精度に応じて分割した2次元の平面で表現され、−πrad〜πradのデータが記憶されている。この場合、位相の分解能を高くするとROMのテーブルサイズは二乗のオーダーで大きくなり、実現が困難になるという問題がある。
このような問題を解決するために、ROMのテーブルサイズを縮小する手法が提案されている(特許文献1参照。)。この第1の従来技術の手法は、図5に示すように、0rad〜π/4radの範囲の位相については、0rad〜π/4radの範囲のデータが記憶されたROMからデータを読み出すことにより求め、それ以外の範囲の位相については、入力信号の実部及び虚部の大小関係及び符号に基づいて、ROMに記憶された0rad〜π/4radの範囲のデータから計算により間接的に求めるものである。これにより、ROMのテーブルサイズの削減を実現している。
具体的には、入力信号U=x+jyの位相を算出する場合、まず、xの絶対値である|x|とyの絶対値である|y|とを比較し、|x|≧|y|であれば、α=|x|,β=|y|、|x|<|y|であれば、α=|y|,β=|x|とする。次に、α,βを参照アドレスとしてROMに記憶された0rad〜π/4radの範囲の位相θ=tan−1(β/α)を読み出す。そして、θ、x,yの符号及び|x|,|y|の大小関係に基づいて、次式1により所望の位相θを求める。
Figure 2005151016

この手法では、図4に示した−πrad〜πradの範囲のテーブルを単純に作成する場合と比較して、テーブルサイズを約1/8に削減することが可能であり、ROMの規模削減に有効である。
また、ROMのテーブルサイズを縮小する別の手法も提案されている(特許文献2参照。)。図6に、この第2の従来技術を実現する位相差算出回路のブロック図を示す。図中、508はアナログ信号である入力信号を入力する入力端子、500は入力信号をディジタル信号に変換するA/D変換器、501は入力信号の位相を90度回転させるπ/2移相器、502は入力信号の電力を検出するレベル検出器、503及び506は乗算器、504は二つの入力信号のうち小さい信号を取り出す論理回路、507はアークサインまたはアークコサインの逆三角関数のうち必要なデータが記憶されたROM、505はROMに記憶されていない範囲のデータについて補正を行うπ/2補正器、509は算出した位相を出力する出力端子である。
A/D変換器500は、入力端子508に入力されたアナログ信号を変換してディジタル信号xを得る。また、π/2移相器501はA/D変換器500により変換されたディジタル信号xから直交成分yを得る。レベル検出器502は、x及びyを入力して次式2により振幅の逆数を得る。
Figure 2005151016

乗算器503,506は、入力信号x+jyのy及びxをそれぞれ正規化して論理回路504に供給する。論理回路504は、正規化されたx,yのうち小さい方を出力する。ROM507は、前記x,yの小さい方を参照アドレスとして入力し、アークサインまたはアークコサインの逆三角関数のうち必要な部分(例えば0rad〜π/4rad)のテーブルから対応した位相を読み出す。そして、π/2補正器505は、ROM507から位相を入力し、論理回路504からx,yのうち小さい方を入力し、ROM507に記憶されていない範囲の位相について補正し出力端子509に供給する。この場合、ROM507に記憶されたデータの範囲が0rad〜π/4radの場合は、上述した式1に従って補正する。このように、図6に示した位相差算出回路において、振幅を1に補償した場合には、ROMのアドレス空間を1次元に縮退可能であり、ROMの規模削減に有効であることが分かる。
特開平6−46441号公報(段落〔0008〕) 特開平5−276201号公報(段落〔0007〕、図1)
上述した第1の従来技術では、位相が−πrad〜+πradの範囲の全てのデータが記憶されたROMを用いて位相を算出する手法と比較すると、ROMのテーブルサイズを縮小可能であるが、アドレス領域が2次元であるため、高い位相分解能を必要とする場合にはテーブルサイズが大きくなるという問題があった。また、上述した第2の従来技術では、式2に示したような信号の振幅を正規化する手段が必要になるため、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Apprication Specific Integrated Circuit)のような固定小数点演算回路では、回路規模や動作速度の面から除算や平方根の実現が難しく、実装が非現実的であるという問題があった。
そこで、本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高精度な位相制御に用いる位相差算出回路において、逆三角関数を記憶する記憶回路のテーブルサイズ及びそれに付随する回路規模を縮小可能な位相差算出回路を提供することにある。
上記の問題を解決するために、請求項1の発明は、第1の入力信号と第2の入力信号との間の位相差を算出する回路において、逐次信号処理により前記位相差を算出し、一定振幅の直交形式で出力する逐次信号処理回路と、該逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の実部を出力する実部出力回路と、該実部出力回路の出力を入力信号とし、予め記憶された逆三角関数のテーブルから前記入力信号に対応するデータを出力する記憶回路と、前記逐次信号処理の出力を入力信号とし、該入力信号の虚部について正負符号を判別して出力する虚部符号判定回路と、該虚部符号判定回路の出力と前記記憶回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、所望の位相差を求める位相補正回路とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、第1の入力信号と第2の入力信号との間の位相差を算出する回路において、逐次信号処理により前記位相差を算出し、一定振幅の直交形式で出力する逐次信号処理回路と、該逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の虚部を出力する虚部出力回路と、該虚部出力回路の出力を入力信号とし、予め記憶された逆三角関数のテーブルから前記入力信号に対応するデータを出力する記憶回路と、前記逐次信号処理の出力を入力信号とし、該入力信号の実部について正負符号を判別して出力する実部符号判定回路と、該実部符号判定回路の出力と前記記憶回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、所望の位相差を求める位相補正回路とを備えたことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、第1の入力信号と第2の入力信号との間の位相差を算出する回路において、逐次信号処理により前記位相差を算出し、一定振幅の直交形式で出力する逐次信号処理回路と、該逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の実部の絶対値を出力する実部絶対値出力回路と、前記逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の虚部の絶対値を出力する虚部絶対値出力回路と、前記実部絶対値出力回路の出力と虚部絶対値出力回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、これらの入力信号の入力値の大小を比較し、比較結果を出力する比較回路と、前記実部絶対値出力回路の出力と虚部絶対値出力回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、これらの入力信号のうちの入力値が小さい信号を選択して出力する選択回路と、該選択回路の出力を入力信号とし、予め記憶された逆三角関数のテーブルから前記入力信号に対応するデータを出力する記憶回路と、前記逐次信号処理の出力を入力信号とし、該入力信号の象限を判定して出力する象限判定回路と、該象限判定回路の出力と前記比較回路の出力と記憶回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、所望の位相差を求める位相補正回路とを備えたことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1または2に記載の位相差算出回路において、前記記憶回路に、0radからπradまでの範囲のアークサインまたはアークコサインの逆三角関数のテーブルが記憶されていることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項3に記載の位相差算出回路において、前記記憶回路に、0radからπ/4radまでの範囲のアークサインまたはアークコサインの逆三角関数のテーブルが記憶されていることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1から5までのいずれか一項に記載の位相差算出回路において、前記逐次信号処理を、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いた処理とすることを特徴とする。
ここで、逐次信号処理とは、第1の入力信号をU(t)、第2の入力信号をd(t)とした場合に、U(t)とd(t)との間の直交形式で表現された位相差w(t)=w(t)+w(t)を用いて誤差関数e(t)を定義し、当該e(t)が最小になるようにw(t)の調整を繰り返し行うことにより、w(t)の最適値を算出するための処理である。具体的には、次式3を満たすw(t)を算出するために、U(t),d(t)及びw(t)の関数である誤差関数e(t)を定義し、これが0になるようにw(t)を次式4に基づいて逐次更新する。
Figure 2005151016

Figure 2005151016

ここで、Tはシンボル周期、w(t+T)はw(t)の次のステップの値である。また、f(e(t))はe(t)の関数でありw(t)の更新値である。この動作を繰り返してe(t)が十分に0に近づいたときに、w(t)は式3を満たしU(t)とd(t)の位相差の算出が完了する。このような逐次信号処理は、ノイズの影響を除去するフィルタの中でも環境変化に対して追従する適応性が高いため、広く用いられている。
ノイズが重畳した第1の入力信号U(t)と、これと振幅の等しい第2の入力信号d(t)との位相差を求める場合、式3によりw(t)=U(t)/d(t)を算出し、これを平滑化してノイズを除去することが一般的である。しかし、|U(t)|=|d(t)|=1が常に成り立たない限り、w(t)を算出するには振幅を正規化するための除算が不可欠となる。上述のように、固定小数点演算回路では除算回路の回路規模が大きくなるため、これを取り除くことが望ましい。これに対して、逐次信号処理では、式4に従ってw(t)を算出するため、|U(t)|=|d(t)|が成り立てば|w(t)|=1となり、誤差関数e(t)及び更新値f(e(t))を適切に定めることにより、振幅を正規化するための除算回路を除去できるというメリットがある。
従って、本発明の逐次信号処理回路により、上述した従来技術2における除算平方根を用いることなく振幅の正規化が可能となる。また、請求項1の発明ではw(t)の一方である実部w(t)を用いて、請求項2の発明ではw(t)の一方である虚部w(t)を用いて、また請求項3の発明ではw(t)の一方である実部w(t)または虚部w(t)を用いて、それぞれ逆三角関数の演算により位相差を算出するようにした。これにより、記憶回路のアドレスを1次元に縮小可能である。この場合、2次元のアドレス領域を有する記憶回路に比べてテーブルサイズを約1/2乗に削減可能となる。
ところで、請求項4の発明では、記憶回路には0radからπradまでの範囲のアークサインまたはアークコサインの逆三角関数が記憶されている。この場合、図7に示すように、入力信号の入力値の絶対値が1に近づくに従い位相の傾きが大きくなり、分解能が低くなる。どの範囲においても所定の精度を実現するには、絶対値が1付近においても分解能を高くする必要があるため好ましくない。そこで、請求項5の発明では、0radからπ/4radまでの範囲のアークサインまたはアークコサインの逆三角関数が記憶された記憶回路から当該範囲の位相差を求め、それ以外の範囲の位相差はw(t)と虚部w(t)の符号及び大小比較等により位相差を補正して所望の位相差を求めるようにした。これにより、分解能が低い絶対値1付近のデータを記憶しておく必要がなく、ほぼ均一の分解能で位相差を算出することができる。さらに、請求項4の発明に比べてテーブルサイズを約1/4に縮小できる。
本発明の位相差算出回路により、小規模な回路構成を実現でき、位相差算出回路を含む装置のコストを削減できる。また、本発明の位相差算出回路は、小型化が要求される端末に至適である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。ここでは、AWGN(Additive White Gaussian Noise)環境下でのAFC(Automatic Frequency Control/自動周波数補償)回路における周波数オフセット算出回路について適用する。
まず、第1の実施例について説明する。図1は、第1の実施例における位相差算出回路を示すブロック図である。図中、100は入力信号を入力する入力端子、101は基準信号を入力する入力端子、102は2つの入力信号の位相差を直交形式により算出する逐次信号処理回路、103は入力信号の実部を出力する実部出力回路、104は逆三角関数のデータが記憶されたROM、105は入力信号の虚部について符号を判定する符号判定回路、106は符号判定回路105の出力を用いてROM104の出力における位相を所望の値に補正する位相角補正回路、107は位相差を出力する出力端子である。尚、逐次信号処理回路102は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いて位相を算出することとする。
送受信機におけるローカル発信器間に周波数誤差Δfが存在する場合、次式5で表される入力信号であるベースバンド受信信号U(t)が入力端子100に入力される。
Figure 2005151016

A(t)は情報成分を表す複素数、r(t)は振幅、θは初期位相、n(t)は白色ガウス雑音を表す。一方、U(t)よりもNシンボル時間だけ以前に受信した基準信号U(t−NT)がd(t)として入力端子101に入力される。この場合、AFC回路では、U(t)とU(t−NT)との位相差、すなわちNT時間での位相回転量を算出することによりΔfを推定する。
ここで、入力信号の振幅r(t)及び情報成分A(t)はNシンボル時間では変化しない。すなわち、r(t)=r(t−NT),A(t)=A(t−NT)が常に成り立つと仮定する。この場合、逐次信号処理回路102におけるLMSアルゴリズムのe(t)、f(e(t))は、次式6で表される。
Figure 2005151016

e(t)は誤差関数、μはLMSアルゴリズムにおける制御パラメータである。逐次信号処理回路102は、この式6を上述した式4に代入することによりLMSアルゴリズムの基本式を得ることができ、この基本式を逐次的に解くことによりNT時間当たりの位相回転量w(t)を算出することができる。
実部出力回路103は、逐次信号処理回路102により算出されたw(t)を入力して実部w(t)を出力する。また、符号判定回路105は、逐次信号処理回路102により算出されたw(t)を入力し、w(t)の虚部w(t)が正であるときはc(t)=0、負であるときはc(t)=1を出力する。
ROM104は、実部出力回路103から出力された実部w(t)を入力し、0rad〜πradのデータが記憶されているアークコサインの逆三角関数のテーブルを検索してθ=cos−1(t)を出力する。ROM104から出力された位相θは、w(t)の実部w(t)のみを用いて算出したものであるため、所望の値が得られていない可能性がある。例えば、w(t)=0.5の場合には、θ=π/3または−π/3である可能性があり、ROM104はどちらが正しい値であるかを判断できない。そこで、位相角補正回路106は、符号判定回路105の出力c(t)を用いて、ROM104の出力を次式7に表すように補正し、所望の値θを得る。
Figure 2005151016

以上の手順により、U(t)とU(t−NT)の位相差、すなわちNT時間での位相回転量を求めることができ、周波数オフセットを算出できる。
以上より、第1の実施例における位相差算出回路によれば、逐次信号処理回路102がLMSアルゴリズムにより位相回転量w(t)を算出し、実部出力回路103がw(t)の実部W(t)を算出し、ROM104が実部W(t)と0rad〜πradが記憶されたアークコサインの逆三角関数のテーブルとに基づいて位相θを検索し、符号判定回路105がw(t)の虚部w(t)の符号データを判別し、位相角補正回路106が符号データに基づいて位相θを補正することにより、所望の位相差θを得るようにした。これにより、ROM104に記憶された一次元のデータから位相を検索するから、二次元のデータが記憶されたROMに比べてテーブルサイズを小さくすることができる。また、式2に示したような除算平方根の演算を行うことなく振幅の正規化が可能となり所望の位相差θを得ることができるから、回路規模や動作速度の面において実装が現実的となる。すなわち、ROM104のテーブルサイズの縮小化及び回路規模の縮小化を実現できる。
尚、第1の実施例における位相差算出回路では、実部出力回路103が実部を出力し符号判定回路105が虚部の符号を出力するようにしたが、実部出力回路103及び符号判定回路105の代わりにそれぞれ虚部を出力する虚部出力回路と実部の符号を出力する符号判定回路を備えるようにしてもよい。これにより、同様の手順で位相差を求めることができ、周波数オフセットを算出できる。
次に、第2の実施例について説明する。図2は、第2の実施例における位相差算出回路を示すブロック図である。図中、100は入力信号を入力する入力端子、101は基準信号を入力する入力端子、102は2つの入力信号の位相差を直交形式により算出する逐次信号処理回路、203は入力信号の実部の絶対値を出力する実部絶対値出力回路、213は入力信号の虚部の絶対値を出力する虚部絶対値出力回路、204は2つの入力された信号を制御信号に従って選択出力する選択回路、205は2つの入力された信号の大きさを比較する比較回路、206は入力される複素信号の象限を判定する象限判定回路、207は逆三角関数のデータが記憶されたROM、208は比較回路205及び象限判定回路206の出力を用いてROM204の出力である位相を所望の値に補正する位相角補正回路、107は位相差を出力する出力端子である。尚、第1の実施例と同じ符号を付した回路等は第1の実施例のそれと同等の機能を有し、逐次信号処理回路102はLMSアルゴリズムを用いて位相を算出することとする。
実部絶対値出力回路203は、逐次信号処理回路102により算出されたw(t)を入力して実部w(t)の絶対値を出力する。また、虚部絶対値出力回路213は、逐次信号処理回路102により算出されたw(t)を入力して虚部w(t)の絶対値を出力する。また、象限判定回路206は、逐次信号処理回路102により算出されたw(t)を入力し、w(t)の実部w(t)の符号及び虚部w(t)の符号から象限q(t)を判定する。w(t)が第一象限の値のときはq(t)=0、第二象限の値のときはq(t)=1、第三象限の値のときはq(t)=2、第四象限の値のときはq(t)=3をそれぞれ出力する。
比較回路205は、実部絶対値出力回路203から|w(t)|を、虚部絶対値出力回路213から|w(t)|をそれぞれ入力し、大小を比較して次式8に表される制御信号c(t)を出力する。
Figure 2005151016

選択回路204は、実部絶対値出力回路203から|w(t)|を、虚部絶対値出力回路213から|w(t)|を、比較回路205から制御信号c(t)をそれぞれ入力し、|w(t)|と|w(t)|のうちの小さい方を選択して出力する。すなわち、式8よりc(t)=0のときは|w(t)|を出力し、c(t)=1のときは|w(t)|を出力する。
ROM207は、選択回路204から出力された|w(t)|または|w(t)|を入力し、0rad〜π/4radの値が記憶されているアークサインの逆三角関数のテーブルを検索し、次式9により位相θを出力する。尚、選択回路204の出力である|w(t)|または|w(t)|をα(t)とする。
Figure 2005151016

ROM207から出力された位相θは実部の絶対値|w(t)|または虚部の絶対値|w(t)|のみを用いて算出したものであり、ROM207には図3に示したような0rad〜π/4radの位相しか記憶されていないため、ROM207の出力θは所望の値でない可能性がある。そこで、位相角補正回路208は、象限判定回路206の出力q(t)及び比較回路205の出力c(t)を用いて、ROM207の出力を次式10に表すように補正し、所望の値θを得る。
Figure 2005151016

以上の手順により、U(t)とU(t−NT)の位相差、すなわちNT時間での位相回転量を求めることができ、周波数オフセットを算出できる。
以上より、第2の実施例における位相差算出回路によれば、逐次信号処理回路102がLMSアルゴリズムにより位相回転量w(t)を算出し、実部絶対値出力回路203及び虚部絶対値出力回路213がそれぞれw(t)の実部W(t)及び虚部w(t)の絶対値を算出し、象限判定回路206がw(t)の象限を算出し、比較回路205が|w(t)|と|w(t)|の大小を比較し、出力選択回路204が|w(t)|と|w(t)|のうちの小さい方を選択し、ROM207が|w(t)|と|w(t)|のうちの小さい方と0rad〜π/4radが記憶されたアークサインの逆三角関数のテーブルとに基づいて位相θを検索し、位相角補正回路208がw(t)の象限と|w(t)|及び|w(t)|の大小比較結果と基づいて位相θを補正することにより、所望の位相差θを得るようにした。これにより、ROM207に記憶された0rad〜π/4radの範囲の一次元のデータから位相を検索するから、テーブルサイズを小さくすることができる。また、式2に示したような除算平方根の演算を行うことなく振幅の正規化が可能となり所望の位相差θを得ることができるから、回路規模や動作速度の面において実装が現実的となる。すなわち、ROM104のテーブルサイズの縮小化及び回路規模の縮小化を実現できる。
以上実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上記第1の実施例において、ROM104に0rad〜πradの範囲におけるアークコサインの逆三角関数のテーブルを記憶するようにしたが、他の範囲のテーブル(nπ/4〜nπ/4+π(n=−4,−3,−2,−1))を記憶するようにしてもよい。また、アークサインの逆三角関数のテーブルを記憶するようにしてもよい。
また、上記第2の実施例において、ROM207に0rad〜π/4radの範囲におけるアークサインの逆三角関数のテーブルを記憶するようにしたが、図7に示したように、分解能の低い絶対値が1付近ではなくほぼ均一の精度を実現できるπ/4の範囲のテーブルを記憶するようにしてもよい。また、アークコサインの逆三角関数のテーブルを記憶するようにしてもよい。
また、上記第1及び2の実施例において、LMSアルゴリズムを用いて位相回転量w(t)を算出するようにしたが、LMSアルゴリズム以外の逐次信号処理を用いて算出するようにしてもよい。
本発明における第一の実施例を説明する図である。 本発明における第二の実施例を説明する図である。 第二の実施例について、0rad〜π/4radの範囲のテーブルを保持するROMのアドレス領域を表現した図である。 逆三角関数のテーブルを保持するROMのアドレス領域を表現した図である。 従来提案されている、アークタンジェントの逆三角関数のテーブルを保持するROMのアドレス領域を表現した図である。 従来提案されている、受信信号の振幅を正規化する機能を具備した位相差算出回路のブロック図である。 アークサイン及びアークコサインの逆三角関数の入出力を示す図である。
符号の説明
100,101,508 入力端子
102 逐次信号処理回路
103 実部(虚部)出力回路
104,207,507 ROM
105 符号判定回路
106,208 位相角補正回路
107,509 出力端子
203 実部絶対値出力回路
204 選択回路
205 比較回路
206 象限判定回路
213 虚部絶対値出力回路
500 A/D変換器
501 π/2移相器
502 レベル検出器
503,506 乗算器
504 論理回路
505 π/2補正器

Claims (6)

  1. 第1の入力信号と第2の入力信号との間の位相差を算出する回路において、
    逐次信号処理により前記位相差を算出し、一定振幅の直交形式で出力する逐次信号処理回路と、
    該逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の実部を出力する実部出力回路と、
    該実部出力回路の出力を入力信号とし、予め記憶された逆三角関数のテーブルから前記入力信号に対応するデータを出力する記憶回路と、
    前記逐次信号処理の出力を入力信号とし、該入力信号の虚部について正負符号を判別して出力する虚部符号判定回路と、
    該虚部符号判定回路の出力と前記記憶回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、所望の位相差を求める位相補正回路とを備えたことを特徴とする位相差算出回路。
  2. 第1の入力信号と第2の入力信号との間の位相差を算出する回路において、
    逐次信号処理により前記位相差を算出し、一定振幅の直交形式で出力する逐次信号処理回路と、
    該逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の虚部を出力する虚部出力回路と、
    該虚部出力回路の出力を入力信号とし、予め記憶された逆三角関数のテーブルから前記入力信号に対応するデータを出力する記憶回路と、
    前記逐次信号処理の出力を入力信号とし、該入力信号の実部について正負符号を判別して出力する実部符号判定回路と、
    該実部符号判定回路の出力と前記記憶回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、所望の位相差を求める位相補正回路とを備えたことを特徴とする位相差算出回路。
  3. 第1の入力信号と第2の入力信号との間の位相差を算出する回路において、
    逐次信号処理により前記位相差を算出し、一定振幅の直交形式で出力する逐次信号処理回路と、
    該逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の実部の絶対値を出力する実部絶対値出力回路と、
    前記逐次信号処理回路の出力を入力信号とし、該入力信号の虚部の絶対値を出力する虚部絶対値出力回路と、
    前記実部絶対値出力回路の出力と虚部絶対値出力回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、これらの入力信号の入力値の大小を比較し、比較結果を出力する比較回路と、
    前記実部絶対値出力回路の出力と虚部絶対値出力回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、これらの入力信号のうちの入力値が小さい信号を選択して出力する選択回路と、
    該選択回路の出力を入力信号とし、予め記憶された逆三角関数のテーブルから前記入力信号に対応するデータを出力する記憶回路と、
    前記逐次信号処理の出力を入力信号とし、該入力信号の象限を判定して出力する象限判定回路と、
    該象限判定回路の出力と前記比較回路の出力と記憶回路の出力とをそれぞれ入力信号とし、所望の位相差を求める位相補正回路とを備えたことを特徴とする位相差算出回路。
  4. 請求項1または2に記載の位相差算出回路において、
    前記記憶回路は、0radからπradまでの範囲のアークサインまたはアークコサインの逆三角関数のテーブルが記憶されていることを特徴とする位相差算出回路。
  5. 請求項3に記載の位相差算出回路において、
    前記記憶回路は、0radからπ/4radまでの範囲のアークサインまたはアークコサインの逆三角関数のテーブルが記憶されていることを特徴とする位相差算出回路。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の位相差算出回路において、
    前記逐次信号処理を、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いた処理とすることを特徴とする位相差算出回路。
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