JP4571102B2 - 米飯の製造方法 - Google Patents
米飯の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4571102B2 JP4571102B2 JP2006173608A JP2006173608A JP4571102B2 JP 4571102 B2 JP4571102 B2 JP 4571102B2 JP 2006173608 A JP2006173608 A JP 2006173608A JP 2006173608 A JP2006173608 A JP 2006173608A JP 4571102 B2 JP4571102 B2 JP 4571102B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rice
- water
- water absorption
- heating
- cooked
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- PVFUNKGRNGYVDR-UHFFFAOYSA-N CCC1(C)[N]2(C)C1C2 Chemical compound CCC1(C)[N]2(C)C1C2 PVFUNKGRNGYVDR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Cereal-Derived Products (AREA)
Description
非特許文献1には、老化防止剤として、糖質、グリセロール、ソルビトール、界面活性剤を添加することにより、澱粉の老化を抑制することができることが記載されている。また、特許文献1は、炊飯前又は炊飯中にαアミラーゼを添加することを特徴とする難老化性米飯類の製造方法を開示している。また、特許文献2は、炊飯時の浸漬水にトレハロースを添加する米飯食品の製造方法を開示している。しかし、これらの老化防止剤を添加するだけでは、澱粉の老化を十分に防止することはできない。
一方、特許文献3は、低温下で保存しても硬くなりにくく、かつ粘りを維持した炊飯米を用いた米飯食品を提案している。この特許文献3は、低温温度帯での食感変化を抑制することに関して、米飯食品の加水量を増加させることが最も効果が高いことを明らかにしている。具体的には、粳米を使用した場合、一般的な加水量である1.20倍加水炊飯(水分含量58%)では、低温保存時に時間経過と共にすぐに硬くなって食用に適さなくなるのに対し、飯の水分含量を58%から60%、62%と増やすことで品質保持期間が長くなることを開示している。
また、特許文献4は、米を多加水により炊飯することにより、製造されてから比較的低温に保存された米飯類の食味低下を抑制する方法を提案している。この方法は、粳米を炊飯する際、トランスグルタミナーゼを米に作用させ、さらに炊飯時の加水量を一般的加水量より多めに、洗米後の生米重量に対し1.5倍量以上の炊飯水にて炊飯することにより、御飯の経時的な食味変化を抑制するものである。
また、特許文献5は、水分含量が62〜75%になるように粳米に吸水させた後、炊飯する米飯の製造方法を提案している。この方法は、炊飯するまでに、予め、必要な水分をすべて米に吸水させることにより、炊飯時に、澱粉等の固形分の溶出を抑制し、米粒の表面部分から中心部分まで、水を均質かつ十分に含ませるものである。その結果、米粒の表面が糊状にねっとりとし、また、過度に軟らかい食感となることを防止し、かつ、長期間に亘り澱粉の老化を防止することのできる米飯の製造方法、および米飯を提供することができることを開示している。
特許文献5は、水分が62〜75%となるように、米に吸水させた後に、炊飯することにより、米粒の表面がねっとりし、また、過度に軟らかい食感となることを抑制している。しかし、この方法では、米粒の表面のねっとり感は抑えられるものの、歯応えは、充分に改善されていない。
そこで、本発明の目的は、米粒の表面がねっとりとして粒状感がなくなることを抑制し、且つ、歯応えの弱い食感になることを防止した米飯の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、米粒の表面がねっとりとして粒状感がなくなることを抑制し、且つ、歯応えの弱い食感になることを防止し、しかも長期間に亘り澱粉の老化を防止することのできる米飯の製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、
米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させる第1吸水工程と、
米粒の中心部分を実質的に糊化させずに、水の浸透した米粒の外側部分を糊化させる加熱工程と、
炊飯に必要な量の水を米に吸水させる第2吸水工程と、
米のまわりに実質的に水が存在しない状態で米を炊飯する炊飯工程とを含む、米飯の製造方法を提供する。
また、本発明によれば、米飯を高水分にすることにより、粒状感があり、且つ、歯応えが感じられ、しかも長期間に亘り澱粉の老化を防止することのできる米飯の製造方法を提供することができる。
1.第1吸水工程
第1吸水工程(101)では、米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させる。本発明において、原料として使用することのできる米は、粳米でも糯米でも良く、又、その精米の程度などについても制限はない。特に、澱粉の老化を防止することを目的とする場合には、アミロース含量の少ない粳米(低アミロース米)や、アミロペクチンの側鎖が短い糯米(例えば、はくちょうもち)を使用するのが望ましい。
澱粉は水分と共に加熱することにより糊化するため、米粒の中心部分に水を浸透させない条件で第1吸水工程を行うことにより、次の加熱工程において米に加熱処理を施すと米粒の中心部分と外側部分に糊化度の差が生じる。この観点から、「米粒の中心部分に水を浸透させずに」とは、後述する加熱工程において米の中心部分が十分に糊化するために必要な量の水を浸透させないことを意味する。米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させると加熱工程の後に米の中心部分より外側部分の澱粉の糊化度が大きくなるため、米粒の中心部分に水が浸透していないことは、米粒の外側部分と中心部分の澱粉の糊化度の勾配を調べることにより確認することができる。尚、米粒の外側部分と中心部分の澱粉の糊化度の勾配を調べる具体的な方法については加熱工程の項において説明する。
ここで、本発明において、米又は米飯の「水分含量(%)」とは、秤量缶(口の内径55mm、底の内径50mm、深さ35mmのもので、恒量を求めたもの)に、米又は米飯を約3g秤量し、これを105℃で16時間乾燥し、これにより蒸発した水分量(g/100g)を測定したものをいう。
第1吸水工程(101)の吸水処理は、例えば、米を水に浸漬することにより行われ、ここで、米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させるためには、米を水に浸漬する際の温度や時間を調整する必要がある。その具体的な条件は当業者が設定することが可能であるが、水温が60℃を超えるような条件下で吸水処理を行うと澱粉の糊化が進行し易くなるため、前記吸水処理は水温が60℃を超えない条件下で行うことが好ましい。例えば、米を0〜10℃の水に10〜60分間程度浸漬すると、米粒の中心部分に水を浸透させずに、水分含量を前記範囲に調整することができる。
水分活性が1より小さい液体としては、砂糖やオリゴ糖などを溶液した水溶液、水と油を分散させた乳化液、また、澱粉やキサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、微小繊維状セルロースなどを分散させたコロイド溶液が挙げられる。このうち、水分の浸透速度をより効果的に抑制させるという点からは、水溶液を吸収させるのが良い。又、水溶液の中では、ぶとう糖、果糖、ソルビトールなどの単糖類、ショ糖、トレハロース、麦芽糖、還元麦芽糖などの二糖類、水あめ、還元水あめなどのオリゴ糖、および、デキストリンを溶解した水溶液が、風味や食感面に与える影響が小さいため、特に適している。これらの物質の濃度は、浸透の程度を確認しながら当業者が任意に設定することが可能であるが、例えば、好ましくは1重量%〜各物質の飽和濃度、より好ましく5〜50重量%(ただし、物質の飽和濃度が50重量%未満の場合はその濃度まで)に調整される。
米を水溶液に浸漬する場合は、水に浸漬する場合と比較し、溶解させる物質の濃度により適切な浸漬条件の範囲が異なる。例えば、ショ糖を用いた場合、10%未満の低濃度では、水に浸漬する場合とほぼ同じ浸漬条件になるが、10%以上の濃度にすると、浸漬時間をもっと長くすることもできる。このように、水溶液の濃度によって適切な温度および浸漬時間は変動し、当業者は、浸漬した後に米の外側部分の水分が多く、且つ、水分含量を前記範囲内に入るような浸漬条件を設定することができる。具体的には、例えば40%のショ糖溶液の場合には、20℃で60〜180分間という浸漬条件を設定し得る。
又、水分活性が1より小さい液体に米を浸漬した場合、外側部分に付着した溶質が最終の米粒の風味や食感に影響を及ぼすことがあるので、水溶液に浸漬した後に水洗いしても良い。この水洗いは、例えば、米を水分活性が1より小さい液体に浸漬した後に0〜25℃の水に数秒から180分間浸漬することにより行うことができる。
なお、予備加熱工程を実施した場合も、その後の第1吸水工程では、予備加熱工程を実施しない場合と同様に、吸水処理を施した後の全体の水分含量が好ましくは23〜40%、より好ましくは25〜39%に調整される。
次の加熱工程(102)では、第1吸水工程(101)後の米に対し、米粒の中心部分を実質的に糊化させずに、水の浸透した米粒の外側部分を糊化させる加熱処理を施す。これにより、次工程の第2吸水工程(103)で、中心部分の水分より外側部分の水分が十分に多い米が得られ、且つ、後述する水分含量まで米に吸水させることができるようになる。
本発明において、「米粒の中心部分を実質的に糊化させずに米粒の外側部分を糊化させる」とは、加熱工程の後に米粒の中心部分の糊化度が外側部分と比較して低い状態とすることを意味し、この状態は、例えば次の方法にて確認することができる:
(1)第1吸水工程の後に加熱処理を施した米を、ビート色素や人工色素など、蛋白質や澱粉への吸着性が弱く、比較的分子量が小さい水溶性の色素溶液に室温下で2時間以上浸漬する。(2)色素液に浸漬した米をアクリルなどの透明な2枚の板に挟んで潰す。(3)米を潰した後に、中心部分に色素で染色されていない白い部分が残存することを確認する。
澱粉は糊化すると水が浸透しやすくなるが、糊化しないと水が浸透し難い。したがって、米粒の中心部分が糊化されていなければ色素液は中心部分まで浸透せず、白い部分が残る。一方、中心部分と外側部分の糊化度が同じ程度になっていると、色素液は中心部分まで直ぐに浸透し、全体が染色されてしまう。
次の第2吸水工程(103)では、再度米に吸水処理を施して、炊飯に必要な量の水を米に吸水させる。ここで、「炊飯に必要な量の水」とは、次工程の炊飯工程(104)を、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で行うことを可能とする量の水を意味する。したがって、次の炊飯工程(104)では米に対して水を加える必要はない。
この第2吸水工程(103)では、米の水分含量が例えば52〜75重量%となるように米に吸水させる。また、ここで、長期間に亘り澱粉の老化を抑制する場合には、例えば、粳米を使用する場合は米の水分含量を好ましくは62〜75%、より好ましくは64〜72%、更に好ましくは65〜70%に調整するのが良く、又、糯米を使用する場合は、米の水分含量を好ましくは56〜70%、より好ましくは58〜68%、更に好ましくは59〜67%に調整するのが良い。
また、この第2吸水工程(103)における水分含量は、所望の食感に応じて当業者が変更することも可能である。例えば、より歯応えのある食感、例えばかすかに芯が残るいわゆるアルデンテ様の食感を得るために、水分含量を低い範囲、例えば52〜65%に設定することができる。
次の炊飯工程(104)では、第2吸水工程(103)後の米に、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で炊飯処理を施す。ここで、米のまわりに実質的に水が存在しない状態とは、米粒が水中に浸るような程度にまで水を加えられていないことを意味し、「炊飯」とは、米粒内の澱粉を喫食できる状態にまで十分にα化させるこという。
前述したように、第1吸水工程(101)から加熱工程(102)で米の外側部分のみを糊化し、第2吸水工程(103)で炊飯に必要な水分をすべて米に吸水させた上で炊飯処理を施すことにより、外側部分がねっとりするのを抑制し、且つ、歯応えを感じる米飯を得ることができる。その原理は定かではないが、次のように考えられる。
これに対して、本発明においては、第1吸水工程(101)から加熱工程(102)で米の外側部分を糊化させているので、第2吸水工程後(103)には主に米の外側部分に水分が存在し、炊飯後も中心部分への水分の移行が抑制された状態が維持されていると推測され、その結果、歯応えを感じる食感になっていると考えられる。又、第2吸水工程(103)で、予め、必要な水分をすべて米に吸収させることにより、炊飯するときには、米粒のまわりに水が存在しないので、米の外側部分が過度に糊化することを抑制していると考えられる。
また、炊飯工程(104)では、炊飯処理と併せて加熱殺菌処理を施すこともできる。この場合、所定の殺菌価が達成される加熱条件で炊飯処理を施せばよい。これにより、常温で長期保存できる米飯を提供することができる。
(1)第1吸水工程
精米(品種:はくちょうもち)を5℃の水に15分間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が26%の米を得た。
(2)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、2分間の条件で加熱処理を施した。
(3)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が62%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が62%の米を得た。
(4)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(予備加熱工程を含む実施例)
(1)予備加熱工程
精米(品種:はくちょうもち)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を5℃の水に15分間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が37%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、2分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が62%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が62%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(予備加熱工程を含み、かつ、第1吸水工程で水分活性が1より小さい液体を用いる実施例)
(1)予備加熱工程
精米(品種:はくちょうもち)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を20℃の40%トレハロース溶液に3時間浸漬し、その後、篩の上に置いて、米とトレハロース溶液を分離した。さらにトレハロース溶液に浸漬した米を5℃の水に30分間浸漬した後、水切りし、水分含量が37%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、2分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が62%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が62%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(予備加熱工程を含み、かつ、第1吸水工程で水分活性が1より小さい液体を用いる実施例)
第1吸水工程で、トレハロースの代わりにショ糖を使う以外は、実施例3と同じ方法にて容器入り米飯を製造した。
第1吸水工程の浸漬条件が、20℃の水に2時間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が38%の米を得るものである以外は、実施例1と同じ方法にて容器入り米飯を製造した。
(比較例2)
加熱工程の加熱条件が、100℃、20分間である以外は、比較例1と同じ方法にて容器入り包装米飯を得た。
(比較例3)
(予備加熱工程を含む比較例)
第1吸水工程の浸漬条件が、20℃の水に2時間浸漬し、水分含量が40%の米を得るものである以外は、実施例2と同じ方法にて容器入り包装米飯を製造した。
実施例1〜4及び比較例1〜3の米飯について製造直後に官能評価を行った。又、株式会社山電のクリープメーターRE3305を用いて、製造直後の米飯の物性値を測定した。物性値の計算は以下のように行った:(1)米飯粒1粒を、くさび型のプランジャーにて、歪率が90%になるまで、米飯粒を潰す。(2)破断点が表れるまでの直線部分の歪率(B)に対する応力(A)の傾き(図2参照)が官能評価の歯応えと相関が高いため、以下の計算式を基に、物性値を求める:
物性値(Pa)=A2−A1/B2−B1 ×30
物性値と官能評価の結果を表1に示す。
表1
また、実施例1〜4の米飯は、糊化(α化)した澱粉の分子が再結合(β化)しやすい5℃の雰囲気下に15日間保管した後、温めずに食しても製造直後と同じような食感を維持していた。
(アルデンテ様の食感を得る実施例)
(1)予備加熱工程
精米(品種:コシヒカリ)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を20℃の40%トレハロース溶液に1時間浸漬し、その後、篩の上に置いて、米とトレハロース溶液を分離した。さらにトレハロース溶液に浸漬した米を5℃の水に1時間浸漬した後、水切りし、水分含量が36%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、3分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が60%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が60%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(1)予備加熱工程
精米(品種:コシヒカリ)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を20℃の水に60分間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が37%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、20分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が60%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が60%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(比較試験2)
実施例5と比較例4の米飯について、室温下で7日間保管した後に、電子レンジで再加熱して、官能評価を行った。その結果、実施例5は、粒感、歯応えが供に強く、アルデンテ様の食感であった。一方、比較例4は、粒感は感じられるものの、粒全体が均質な食感で、アルデンテ様の食感はなかった。
Claims (7)
- 米を0〜10℃の水に10〜60分間浸漬して、米全体の水分含量を23〜40重量%とする第1吸水工程と、
米の周りに実質的に水が存在しない状態で60〜130℃で30秒〜120分間の条件で米を加熱する加熱工程と、
炊飯に必要な量の水を米に吸水させる第2吸水工程と、
米のまわりに実質的に水が存在しない状態で米を炊飯する炊飯工程とを含む、米飯の製造方法。 - 米を水分活性が1より小さい液体に浸漬して、米全体の水分含量を23〜40重量%とする第1吸水工程と、
米の周りに実質的に水が存在しない状態で60〜130℃で30秒〜120分間の条件で米を加熱する加熱工程と、
炊飯に必要な量の水を米に吸水させる第2吸水工程と、
米のまわりに実質的に水が存在しない状態で米を炊飯する炊飯工程とを含む、米飯の製造方法。 - 水分活性が1より小さい液体が、単糖類、二糖類、オリゴ糖、デキストリンの中から選ばれた物質を溶解した水溶液である、請求項2記載の米飯の製造方法。
- 第1吸水工程の前に、米に加熱処理を施す予備加熱工程を含む、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
- 第2吸水工程で、水分含量が52〜75重量%となるように米に吸水させる、請求項1〜請求項4記載の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
- 第2吸水工程で、水分含量が52〜65重量%となるように米に吸水させる、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
- 第2吸水工程で、粳米の場合は水分含量が62〜75重量%、糯米の場合は水分含量が56〜70重量%となるように米に吸水させる、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006173608A JP4571102B2 (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 米飯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006173608A JP4571102B2 (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 米飯の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008000086A JP2008000086A (ja) | 2008-01-10 |
JP4571102B2 true JP4571102B2 (ja) | 2010-10-27 |
Family
ID=39004969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006173608A Active JP4571102B2 (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 米飯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4571102B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115835781A (zh) * | 2021-07-13 | 2023-03-21 | Cj第一制糖株式会社 | 使用过热蒸汽制备即食熟谷物的方法 |
EP4140314A4 (en) * | 2021-07-13 | 2023-11-22 | CJ Cheiljedang Corporation | METHOD FOR PREPARING INSTANT RICE USING SUPERHEATED STEAM |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5420327B2 (ja) * | 2009-06-30 | 2014-02-19 | アルファフーズ株式会社 | 容器入り米飯の製造方法 |
JP5394983B2 (ja) * | 2010-05-21 | 2014-01-22 | ハウス食品グループ本社株式会社 | 容器入り米飯の製造方法 |
KR101832722B1 (ko) | 2011-04-15 | 2018-02-27 | 가부시끼가이샤 사따께 | 레토르트 미반 제조 시스템 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000083607A (ja) * | 1998-09-07 | 2000-03-28 | Nisshin Sugar Mfg Co Ltd | 米飯用改質剤及び炊飯方法 |
JP2001352921A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-25 | House Foods Corp | 常温保存性食品の製造方法 |
JP2002354992A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | Takeda-Kirin Foods Corp | 米飯改良組成物および米飯の製造方法 |
JP2004049216A (ja) * | 2002-05-28 | 2004-02-19 | House Foods Corp | 米飯の製造方法、成形米飯の製造方法及び成形米飯 |
JP2005218372A (ja) * | 2004-02-06 | 2005-08-18 | House Foods Corp | 米飯及び米飯の製造方法 |
JP2006034190A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | S & B Foods Inc | 加工米飯、加工米飯調理物および加工米飯の製法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6016556A (ja) * | 1983-07-08 | 1985-01-28 | Hiyozo Konno | 米粒の表層部のみを糊化した加工米の製造法 |
JPS6174553A (ja) * | 1984-09-21 | 1986-04-16 | Alpha- Shokuhin Kk | 炊飯方法 |
JPH0787907A (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-04 | Ajinomoto Co Inc | 粥または雑炊の製造方法 |
JPH08168350A (ja) * | 1994-12-16 | 1996-07-02 | Ajinomoto Co Inc | 米飯用改質剤とその改質剤を使用した米飯食品 |
-
2006
- 2006-06-23 JP JP2006173608A patent/JP4571102B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000083607A (ja) * | 1998-09-07 | 2000-03-28 | Nisshin Sugar Mfg Co Ltd | 米飯用改質剤及び炊飯方法 |
JP2001352921A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-25 | House Foods Corp | 常温保存性食品の製造方法 |
JP2002354992A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | Takeda-Kirin Foods Corp | 米飯改良組成物および米飯の製造方法 |
JP2004049216A (ja) * | 2002-05-28 | 2004-02-19 | House Foods Corp | 米飯の製造方法、成形米飯の製造方法及び成形米飯 |
JP2005218372A (ja) * | 2004-02-06 | 2005-08-18 | House Foods Corp | 米飯及び米飯の製造方法 |
JP2006034190A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | S & B Foods Inc | 加工米飯、加工米飯調理物および加工米飯の製法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115835781A (zh) * | 2021-07-13 | 2023-03-21 | Cj第一制糖株式会社 | 使用过热蒸汽制备即食熟谷物的方法 |
EP4140314A4 (en) * | 2021-07-13 | 2023-11-22 | CJ Cheiljedang Corporation | METHOD FOR PREPARING INSTANT RICE USING SUPERHEATED STEAM |
EP4144226A4 (en) * | 2021-07-13 | 2023-11-29 | CJ Cheiljedang Corporation | PROCESS FOR MAKING INSTANT RICE USING SUPERHEATED STEAM |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008000086A (ja) | 2008-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4571102B2 (ja) | 米飯の製造方法 | |
Miah et al. | Parboiling of rice. Part II: Effect of hot soaking time on the degree of starch gelatinization | |
EP0923313B1 (en) | Quick cooking and instant rice and methods of making same | |
US20140370174A1 (en) | Method for manufacturing retort rice, and retort rice | |
JP3048064B2 (ja) | パーボイルドライス製品とその製造方法 | |
JPWO2010095702A1 (ja) | 密封容器入り調理栗、栗中のマルトース生成方法、調理栗の甘味増強方法及び密封容器入り調理栗の製造方法 | |
JP4511334B2 (ja) | 米飯及び米飯の製造方法 | |
JP4215655B2 (ja) | 米飯及び米飯の製造方法 | |
JPH0356709B2 (ja) | ||
JPH0462701B2 (ja) | ||
JP4516420B2 (ja) | 米飯及び米飯の製造方法 | |
KR100317662B1 (ko) | 기호성이 우수한 볶음현미의 제조방법 | |
JP4663316B2 (ja) | 澱粉老化防止機能を有する穀類、及びその製造方法 | |
JP5938588B2 (ja) | 米飯製造方法及び米飯製造装置 | |
JP7283917B2 (ja) | α化乾燥玄米およびその製造方法 | |
KR100653750B1 (ko) | 빠르게 조리되는 가공된 라이스 | |
JP2011024448A (ja) | 浸透物質保持穀類 | |
JP5624495B2 (ja) | 即席乾燥米の製造方法及びこれにより製造した即席乾燥米 | |
JP3041264B2 (ja) | 炊飯方法 | |
JP7317534B2 (ja) | 加工米飯の製造方法 | |
JPH0383552A (ja) | 予め炊き、乾燥させた米を製造する方法及び前記米を含有する食品 | |
JP3008516B2 (ja) | 米飯の食味改良方法 | |
JPS6228658B2 (ja) | ||
JPS63309154A (ja) | 電子レンジ調理用成形乾燥米の製造方法 | |
JPH0438385B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080507 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100112 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100315 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20100315 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100802 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100811 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4571102 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |