JP4571102B2 - 米飯の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、米飯の製造方法に関する。
米を炊飯した米飯は、時間の経過とともに硬くなり、食感が損なわれる。これは澱粉の老化によるもので、炊飯により澱粉の分子間の水素結合がゆるみ吸水膨潤して糊化(α化)した澱粉の分子が、時間の経過とともに再結合(β化)して硬く、もろくなる。
非特許文献1には、老化防止剤として、糖質、グリセロール、ソルビトール、界面活性剤を添加することにより、澱粉の老化を抑制することができることが記載されている。また、特許文献1は、炊飯前又は炊飯中にαアミラーゼを添加することを特徴とする難老化性米飯類の製造方法を開示している。また、特許文献2は、炊飯時の浸漬水にトレハロースを添加する米飯食品の製造方法を開示している。しかし、これらの老化防止剤を添加するだけでは、澱粉の老化を十分に防止することはできない。
一方、特許文献3は、低温下で保存しても硬くなりにくく、かつ粘りを維持した炊飯米を用いた米飯食品を提案している。この特許文献3は、低温温度帯での食感変化を抑制することに関して、米飯食品の加水量を増加させることが最も効果が高いことを明らかにしている。具体的には、粳米を使用した場合、一般的な加水量である1.20倍加水炊飯(水分含量58%)では、低温保存時に時間経過と共にすぐに硬くなって食用に適さなくなるのに対し、飯の水分含量を58%から60%、62%と増やすことで品質保持期間が長くなることを開示している。
また、特許文献4は、米を多加水により炊飯することにより、製造されてから比較的低温に保存された米飯類の食味低下を抑制する方法を提案している。この方法は、粳米を炊飯する際、トランスグルタミナーゼを米に作用させ、さらに炊飯時の加水量を一般的加水量より多めに、洗米後の生米重量に対し1.5倍量以上の炊飯水にて炊飯することにより、御飯の経時的な食味変化を抑制するものである。
また、特許文献5は、水分含量が62〜75%になるように粳米に吸水させた後、炊飯する米飯の製造方法を提案している。この方法は、炊飯するまでに、予め、必要な水分をすべて米に吸水させることにより、炊飯時に、澱粉等の固形分の溶出を抑制し、米粒の表面部分から中心部分まで、水を均質かつ十分に含ませるものである。その結果、米粒の表面が糊状にねっとりとし、また、過度に軟らかい食感となることを防止し、かつ、長期間に亘り澱粉の老化を防止することのできる米飯の製造方法、および米飯を提供することができることを開示している。
編集代表 五十嵐修等,「食品総合辞典」,平成10年3月25日,丸善株式会社発行,第1172頁 特開平6−141794号公報 特開平8−168350号公報 特開平11−75732号公報 特開平7−147917号公報 特開2005−218372号公報
特許文献3および特許文献4は、米を炊飯する際に、加水量を増加させることが澱粉の老化を防止するのに有効であることを開示している。しかし、加水量を増加させて炊飯した米飯は、米粒の表面が、糊状にねっとりし又、歯応えが弱い食感になることが問題であった。
特許文献5は、水分が62〜75%となるように、米に吸水させた後に、炊飯することにより、米粒の表面がねっとりし、また、過度に軟らかい食感となることを抑制している。しかし、この方法では、米粒の表面のねっとり感は抑えられるものの、歯応えは、充分に改善されていない。
そこで、本発明の目的は、米粒の表面がねっとりとして粒状感がなくなることを抑制し、且つ、歯応えの弱い食感になることを防止した米飯の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、米粒の表面がねっとりとして粒状感がなくなることを抑制し、且つ、歯応えの弱い食感になることを防止し、しかも長期間に亘り澱粉の老化を防止することのできる米飯の製造方法を提供することにある。
本件発明者は、米粒内に水分勾配を設けて米を炊飯する方法を開発することにより、上記課題を克服することに成功した。
即ち、本発明は、
米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させる第1吸水工程と、
米粒の中心部分を実質的に糊化させずに、水の浸透した米粒の外側部分を糊化させる加熱工程と、
炊飯に必要な量の水を米に吸水させる第2吸水工程と、
米のまわりに実質的に水が存在しない状態で米を炊飯する炊飯工程とを含む、米飯の製造方法を提供する。
この発明により、粒状感があり、且つ、歯応えを感じられる米飯を提供することができる。
また、本発明によれば、米飯を高水分にすることにより、粒状感があり、且つ、歯応えが感じられ、しかも長期間に亘り澱粉の老化を防止することのできる米飯の製造方法を提供することができる。
本発明は、図1に示すように、第1吸水工程(101)と、加熱工程(102)と、第2吸水工程(103)と、炊飯工程(104)とを含む。以下、図1を参照しながら本発明を説明する。
1.第1吸水工程
第1吸水工程(101)では、米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させる。本発明において、原料として使用することのできる米は、粳米でも糯米でも良く、又、その精米の程度などについても制限はない。特に、澱粉の老化を防止することを目的とする場合には、アミロース含量の少ない粳米(低アミロース米)や、アミロペクチンの側鎖が短い糯米(例えば、はくちょうもち)を使用するのが望ましい。
澱粉は水分と共に加熱することにより糊化するため、米粒の中心部分に水を浸透させない条件で第1吸水工程を行うことにより、次の加熱工程において米に加熱処理を施すと米粒の中心部分と外側部分に糊化度の差が生じる。この観点から、「米粒の中心部分に水を浸透させずに」とは、後述する加熱工程において米の中心部分が十分に糊化するために必要な量の水を浸透させないことを意味する。米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させると加熱工程の後に米の中心部分より外側部分の澱粉の糊化度が大きくなるため、米粒の中心部分に水が浸透していないことは、米粒の外側部分と中心部分の澱粉の糊化度の勾配を調べることにより確認することができる。尚、米粒の外側部分と中心部分の澱粉の糊化度の勾配を調べる具体的な方法については加熱工程の項において説明する。
本発明の第1吸水工程においては、米に吸水処理を施した後の全体の水分含量が好ましくは23〜40%、より好ましくは25〜39%に調整される。このような水分含量となるまで吸水させることにより、後述する第二吸水工程で水を十分に含ませることができる。
ここで、本発明において、米又は米飯の「水分含量(%)」とは、秤量缶(口の内径55mm、底の内径50mm、深さ35mmのもので、恒量を求めたもの)に、米又は米飯を約3g秤量し、これを105℃で16時間乾燥し、これにより蒸発した水分量(g/100g)を測定したものをいう。
第1吸水工程(101)の吸水処理は、例えば、米を水に浸漬することにより行われ、ここで、米粒の中心部分に水を浸透させずに米に吸水させるためには、米を水に浸漬する際の温度や時間を調整する必要がある。その具体的な条件は当業者が設定することが可能であるが、水温が60℃を超えるような条件下で吸水処理を行うと澱粉の糊化が進行し易くなるため、前記吸水処理は水温が60℃を超えない条件下で行うことが好ましい。例えば、米を0〜10℃の水に10〜60分間程度浸漬すると、米粒の中心部分に水を浸透させずに、水分含量を前記範囲に調整することができる。
本発明では、第1吸水工程において、水の代わりに水分活性が1より小さい液体を米に吸収させることができる。水分活性が1より小さい液体は結合水や溶解水を含み、水が捕捉されているので、米の中心部分への水分の浸透が抑制され、その結果、外側部分にのみ水が浸透するように浸漬時間を調整することが容易となる。
水分活性が1より小さい液体としては、砂糖やオリゴ糖などを溶液した水溶液、水と油を分散させた乳化液、また、澱粉やキサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、微小繊維状セルロースなどを分散させたコロイド溶液が挙げられる。このうち、水分の浸透速度をより効果的に抑制させるという点からは、水溶液を吸収させるのが良い。又、水溶液の中では、ぶとう糖、果糖、ソルビトールなどの単糖類、ショ糖、トレハロース、麦芽糖、還元麦芽糖などの二糖類、水あめ、還元水あめなどのオリゴ糖、および、デキストリンを溶解した水溶液が、風味や食感面に与える影響が小さいため、特に適している。これらの物質の濃度は、浸透の程度を確認しながら当業者が任意に設定することが可能であるが、例えば、好ましくは1重量%〜各物質の飽和濃度、より好ましく5〜50重量%(ただし、物質の飽和濃度が50重量%未満の場合はその濃度まで)に調整される。
米を水溶液に浸漬する場合は、水に浸漬する場合と比較し、溶解させる物質の濃度により適切な浸漬条件の範囲が異なる。例えば、ショ糖を用いた場合、10%未満の低濃度では、水に浸漬する場合とほぼ同じ浸漬条件になるが、10%以上の濃度にすると、浸漬時間をもっと長くすることもできる。このように、水溶液の濃度によって適切な温度および浸漬時間は変動し、当業者は、浸漬した後に米の外側部分の水分が多く、且つ、水分含量を前記範囲内に入るような浸漬条件を設定することができる。具体的には、例えば40%のショ糖溶液の場合には、20℃で60〜180分間という浸漬条件を設定し得る。
吸水処理を施した後に、米の表面に水が多く付着している場合には、次工程の加熱工程(102)の前に付着している水を除去するのが好ましい。この水の除去は、例えば、浸漬水から引き上げた米を篩の上に載せて放置するか、又は篩を振るなどして水切りすればよい。あるいは、浸漬水から引き上げた米に送風して米の表面を乾燥させたり、遠心分離して水切りすることもできる。
又、水分活性が1より小さい液体に米を浸漬した場合、外側部分に付着した溶質が最終の米粒の風味や食感に影響を及ぼすことがあるので、水溶液に浸漬した後に水洗いしても良い。この水洗いは、例えば、米を水分活性が1より小さい液体に浸漬した後に0〜25℃の水に数秒から180分間浸漬することにより行うことができる。
本発明においては、第1吸水工程の前に、米に加熱処理を施す予備加熱工程を行うことができる。この処理によって米粒から溶出する澱粉などの固形分の量を減らすことができるため、さらにねっとりとした食感を抑制し、粒感のある食感を得ることが可能となる。この予備加熱工程は、できるだけ澱粉の糊化を進行させないように、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で加熱処理を施すことが好ましい。ここで、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で加熱処理を施すとは、米粒が水中に浸るような程度にまで水を加えることなく加熱処理を施すことを意味する。従って、加熱処理の方法としては、例えば、米に飽和水蒸気を接触させて加熱する方法が挙げられる。また、別の方法として、米に過熱水蒸気を接触させて加熱してもよい。更に別の方法として、米を容器に収容密封し、容器に熱水を接触させるなどして容器内の米を加熱してもよい。この予備加熱工程の加熱条件としては、例えば、60〜130℃で30秒間〜120分間、好ましくは100〜110℃で5分間〜60分間の条件を挙げることができる。
なお、予備加熱工程を実施した場合も、その後の第1吸水工程では、予備加熱工程を実施しない場合と同様に、吸水処理を施した後の全体の水分含量が好ましくは23〜40%、より好ましくは25〜39%に調整される。
2.加熱工程
次の加熱工程(102)では、第1吸水工程(101)後の米に対し、米粒の中心部分を実質的に糊化させずに、水の浸透した米粒の外側部分を糊化させる加熱処理を施す。これにより、次工程の第2吸水工程(103)で、中心部分の水分より外側部分の水分が十分に多い米が得られ、且つ、後述する水分含量まで米に吸水させることができるようになる。
本発明において、「米粒の中心部分を実質的に糊化させずに米粒の外側部分を糊化させる」とは、加熱工程の後に米粒の中心部分の糊化度が外側部分と比較して低い状態とすることを意味し、この状態は、例えば次の方法にて確認することができる:
(1)第1吸水工程の後に加熱処理を施した米を、ビート色素や人工色素など、蛋白質や澱粉への吸着性が弱く、比較的分子量が小さい水溶性の色素溶液に室温下で2時間以上浸漬する。(2)色素液に浸漬した米をアクリルなどの透明な2枚の板に挟んで潰す。(3)米を潰した後に、中心部分に色素で染色されていない白い部分が残存することを確認する。
澱粉は糊化すると水が浸透しやすくなるが、糊化しないと水が浸透し難い。したがって、米粒の中心部分が糊化されていなければ色素液は中心部分まで浸透せず、白い部分が残る。一方、中心部分と外側部分の糊化度が同じ程度になっていると、色素液は中心部分まで直ぐに浸透し、全体が染色されてしまう。
この加熱工程(102)では、米粒からの澱粉などの固形分の溶出を抑制するために、第1吸水工程(101)後の米に対し、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で加熱処理を施すことが好ましい。ここで、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で加熱処理を施すとは、米粒が水中に浸るような程度にまで水を加えることなく加熱処理を施すことを意味する。従って、加熱工程(102)の加熱処理としては、例えば、米に飽和水蒸気を接触させて加熱する方法が挙げられる。別の方法として、米に対し過熱水蒸気を接触させて加熱してもよい。更に別の方法として、米を容器に収容密封し、容器に熱水を接触させるなどして容器内の米を加熱してもよい。
この加熱工程(102)における加熱条件としては、例えば、60〜130℃で30秒間〜120分間、好ましくは100〜110℃で1分間〜60分間の条件を挙げることができるが、第1吸水工程の浸漬条件によって適切な加熱条件の範囲は変わる。例えば、米として糯米を使用したケースでは、第1吸水工程後の米の水分が23〜33%前後の場合は100℃で1分〜60分、米の水分が33%前後から43%の場合は100℃で1分〜10分の条件で加熱するのが好ましい。加熱工程(102)の加熱条件は、例えば、上記の、米を色素溶液に浸漬して中心部分に色素で染色されていない白い部分の存在を確認する方法を用いて、吸水米の中心部分に色素で染色されない部分が残るような条件を探索して決定することができる。
3.第2吸水工程
次の第2吸水工程(103)では、再度米に吸水処理を施して、炊飯に必要な量の水を米に吸水させる。ここで、「炊飯に必要な量の水」とは、次工程の炊飯工程(104)を、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で行うことを可能とする量の水を意味する。したがって、次の炊飯工程(104)では米に対して水を加える必要はない。
この第2吸水工程(103)では、米の水分含量が例えば52〜75重量%となるように米に吸水させる。また、ここで、長期間に亘り澱粉の老化を抑制する場合には、例えば、粳米を使用する場合は米の水分含量を好ましくは62〜75%、より好ましくは64〜72%、更に好ましくは65〜70%に調整するのが良く、又、糯米を使用する場合は、米の水分含量を好ましくは56〜70%、より好ましくは58〜68%、更に好ましくは59〜67%に調整するのが良い。
また、この第2吸水工程(103)における水分含量は、所望の食感に応じて当業者が変更することも可能である。例えば、より歯応えのある食感、例えばかすかに芯が残るいわゆるアルデンテ様の食感を得るために、水分含量を低い範囲、例えば52〜65%に設定することができる。
第2吸水工程(103)の吸水処理は、例えば、加熱工程(102)後の米に対し、上記水分含量となる量の水を加え、一定時間保持することにより行うことができる。この場合の一定時間としては、30〜180分間程度を例示できる。また、第2吸水工程(103)の吸水処理は、例えば、加熱工程(102)後の米を多量の水に一定時間浸漬させてもよい。但し、この吸水処理は、澱粉の糊化を進行させないように、水温が60℃を超えない条件下で行うのが好ましい。また、米を多量の水に浸漬させ、その表面に水が多く付着している場合には、次工程の炊飯工程(104)の前にその付着している水を除去するのが好ましい。この水の除去は、前述のように、例えば、浸漬水から引き上げた米を篩の上に載せて放置するか、又は篩を振るなどして水切りすることが可能である。
4.炊飯工程
次の炊飯工程(104)では、第2吸水工程(103)後の米に、米のまわりに実質的に水が存在しない状態で炊飯処理を施す。ここで、米のまわりに実質的に水が存在しない状態とは、米粒が水中に浸るような程度にまで水を加えられていないことを意味し、「炊飯」とは、米粒内の澱粉を喫食できる状態にまで十分にα化させるこという。
前述したように、第1吸水工程(101)から加熱工程(102)で米の外側部分のみを糊化し、第2吸水工程(103)で炊飯に必要な水分をすべて米に吸水させた上で炊飯処理を施すことにより、外側部分がねっとりするのを抑制し、且つ、歯応えを感じる米飯を得ることができる。その原理は定かではないが、次のように考えられる。
すなわち、従来、米を炊飯する場合には、炊飯に必要な量の水(いわゆる炊き水)を米に加えて炊飯する。この場合、米粒は水中に浸った状態で、加熱により吸水しながら澱粉の糊化が進行するため、米粒の外側部分が過度に糊化し、ねっとりした粒感のない食感になる。又、特許文献5では、上記と同じように、炊飯に必要な水分をすべて吸水させてから炊飯を行うことにより、表面が糊状にねっとりするのを抑制する。しかし、第2吸水工程(103)で、米粒の中心部分まで十分に水分が吸収されるため、炊飯した米飯の食感は均質化し、歯応えの弱いものになる。
これに対して、本発明においては、第1吸水工程(101)から加熱工程(102)で米の外側部分を糊化させているので、第2吸水工程後(103)には主に米の外側部分に水分が存在し、炊飯後も中心部分への水分の移行が抑制された状態が維持されていると推測され、その結果、歯応えを感じる食感になっていると考えられる。又、第2吸水工程(103)で、予め、必要な水分をすべて米に吸収させることにより、炊飯するときには、米粒のまわりに水が存在しないので、米の外側部分が過度に糊化することを抑制していると考えられる。
炊飯工程(104)の炊飯処理は、例えば、第2吸水工程(103)後の米に対し、飽和水蒸気を接触させて直接蒸煮する方法が挙げられる。また、別の方法としては、第2吸水工程(103)の前か後に米を容器に収容密封し、容器ごと加熱する方法が挙げられる。但し、第2吸水工程前の場合、水を同時に充填するため、米粒に均質に水分が吸水するよう、定期的に容器を反転する必要がある。加熱の温度等の具体的な条件は当業者が容易に設定し得るが、具体的には、100〜130℃の条件が挙げられる。
また、炊飯工程(104)では、炊飯処理と併せて加熱殺菌処理を施すこともできる。この場合、所定の殺菌価が達成される加熱条件で炊飯処理を施せばよい。これにより、常温で長期保存できる米飯を提供することができる。
以上に説明した本発明は、白米に限らず、チャーハン、ピラフ、ドライカレー、リゾット、雑炊、赤飯、おこわ、ちまき、おはぎ、などの種々の米飯に適用することができる。その場合に味付けに必要な調味成分は、例えば、第2吸水工程や炊飯工程などの適当な工程で適宜添加することができる。また、前記工程の他に、味付けを施す工程を付加してもよい。また、最初の工程として、洗米工程を付加しても良いし、無洗米を用いても良い。
(実施例1)
(1)第1吸水工程
精米(品種:はくちょうもち)を5℃の水に15分間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が26%の米を得た。
(2)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、2分間の条件で加熱処理を施した。
(3)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が62%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が62%の米を得た。
(4)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(実施例2)
(予備加熱工程を含む実施例)
(1)予備加熱工程
精米(品種:はくちょうもち)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を5℃の水に15分間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が37%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、2分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が62%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が62%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(実施例3)
(予備加熱工程を含み、かつ、第1吸水工程で水分活性が1より小さい液体を用いる実施例)
(1)予備加熱工程
精米(品種:はくちょうもち)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を20℃の40%トレハロース溶液に3時間浸漬し、その後、篩の上に置いて、米とトレハロース溶液を分離した。さらにトレハロース溶液に浸漬した米を5℃の水に30分間浸漬した後、水切りし、水分含量が37%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、2分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が62%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が62%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(実施例4)
(予備加熱工程を含み、かつ、第1吸水工程で水分活性が1より小さい液体を用いる実施例)
第1吸水工程で、トレハロースの代わりにショ糖を使う以外は、実施例3と同じ方法にて容器入り米飯を製造した。
(比較例1)
第1吸水工程の浸漬条件が、20℃の水に2時間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が38%の米を得るものである以外は、実施例1と同じ方法にて容器入り米飯を製造した。
(比較例2)
加熱工程の加熱条件が、100℃、20分間である以外は、比較例1と同じ方法にて容器入り包装米飯を得た。
(比較例3)
(予備加熱工程を含む比較例)
第1吸水工程の浸漬条件が、20℃の水に2時間浸漬し、水分含量が40%の米を得るものである以外は、実施例2と同じ方法にて容器入り包装米飯を製造した。
(比較試験1)
実施例1〜4及び比較例1〜3の米飯について製造直後に官能評価を行った。又、株式会社山電のクリープメーターRE3305を用いて、製造直後の米飯の物性値を測定した。物性値の計算は以下のように行った:(1)米飯粒1粒を、くさび型のプランジャーにて、歪率が90%になるまで、米飯粒を潰す。(2)破断点が表れるまでの直線部分の歪率(B)に対する応力(A)の傾き(図2参照)が官能評価の歯応えと相関が高いため、以下の計算式を基に、物性値を求める:
物性値(Pa)=A2−A1/B2−B1 ×30

物性値と官能評価の結果を表1に示す。



表1
Figure 0004571102
表1に示すように、比較例1から比較例3の米飯は、粒感は、若干、感じられるものの、歯応えが弱く、咀嚼を繰り返すと、粒が容易に潰れて、団子様の食感になってしまった。一方、実施例1から実施例4の米飯は、高い水分含量(62%)にも拘わらず、比較例よりも明らかに歯応えを強く感じられた。又、歯応えが強くなると供に、咀嚼の回数が増え、粒感を強く感じられるようになった。物性値の測定結果も、官能評価を裏付けるものであった。
また、実施例1〜4の米飯は、糊化(α化)した澱粉の分子が再結合(β化)しやすい5℃の雰囲気下に15日間保管した後、温めずに食しても製造直後と同じような食感を維持していた。
(実施例5)
(アルデンテ様の食感を得る実施例)
(1)予備加熱工程
精米(品種:コシヒカリ)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を20℃の40%トレハロース溶液に1時間浸漬し、その後、篩の上に置いて、米とトレハロース溶液を分離した。さらにトレハロース溶液に浸漬した米を5℃の水に1時間浸漬した後、水切りし、水分含量が36%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、3分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が60%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が60%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(比較例4)
(1)予備加熱工程
精米(品種:コシヒカリ)に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、60分間の条件で加熱処理を施した。
(2)第1吸水工程
予備加熱工程後の米を20℃の水に60分間浸漬し、その後、篩の上に置いて水切りして、水分含量が37%の米を得た。
(3)加熱工程
第1吸水工程後の米に対し、飽和水蒸気を用いて100℃、20分間の条件で加熱処理を施した。
(4)第2吸水工程
加熱工程後の米に対し、この米の水分含量が60%となる量の水(25℃)を加えて60分間保持して吸水させ、水分含量が60%の米を得た。
(5)炊飯工程
第2吸水工程後の米を容器に収容密封し、F0値が3.1以上となる熱量を加えて、炊飯処理とともに加熱殺菌処理を施して容器入り米飯を製造した。
(比較試験2)
実施例5と比較例4の米飯について、室温下で7日間保管した後に、電子レンジで再加熱して、官能評価を行った。その結果、実施例5は、粒感、歯応えが供に強く、アルデンテ様の食感であった。一方、比較例4は、粒感は感じられるものの、粒全体が均質な食感で、アルデンテ様の食感はなかった。
本発明の米飯の製造方法の工程を示したフロー図である。 くさび型のプランジャーで米飯粒1粒を潰した際の、歪率に対する応力の変化を示す。

Claims (7)

  1. 米を0〜10℃の水に10〜60分間浸漬して、米全体の水分含量を23〜40重量%とする第1吸水工程と、
    米の周りに実質的に水が存在しない状態で60〜130℃で30秒〜120分間の条件で米を加熱する加熱工程と、
    炊飯に必要な量の水を米に吸水させる第2吸水工程と、
    米のまわりに実質的に水が存在しない状態で米を炊飯する炊飯工程とを含む、米飯の製造方法。
  2. 米を水分活性が1より小さい液体に浸漬して、米全体の水分含量を23〜40重量%とする第1吸水工程と、
    米の周りに実質的に水が存在しない状態で60〜130℃で30秒〜120分間の条件で米を加熱する加熱工程と、
    炊飯に必要な量の水を米に吸水させる第2吸水工程と、
    米のまわりに実質的に水が存在しない状態で米を炊飯する炊飯工程とを含む、米飯の製造方法。
  3. 水分活性が1より小さい液体が、単糖類、二糖類、オリゴ糖、デキストリンの中から選ばれた物質を溶解した水溶液である、請求項2記載の米飯の製造方法。
  4. 第1吸水工程の前に、米に加熱処理を施す予備加熱工程を含む、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
  5. 第2吸水工程で、水分含量が52〜75重量%となるように米に吸水させる、請求項1〜請求項記載の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
  6. 第2吸水工程で、水分含量が52〜65重量%となるように米に吸水させる、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
  7. 第2吸水工程で、粳米の場合は水分含量が62〜75重量%、糯米の場合は水分含量が56〜70重量%となるように米に吸水させる、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の米飯の製造方法。
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