JP4570727B2 - 圧電機能部品製造治具および圧電機能部品製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子に圧電機能を付加するための圧電機能部品製造治具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、圧電素子に圧電機能を付加して、圧電素子の圧電効果を利用する圧電機能部品が注目されている。従来、圧電素子に圧電機能を付加するための圧電機能部品製造治具は、図5(a)に示すように、圧電素子の上面がベースプレートより僅かに突出するようにし、かつ、圧電素子の形状に対応した彫り込みを、ベースプレートに形成し、圧電機能を付加するための補助部材をベースプレートの上に固定して、圧電素子を挟み込むように圧電素子を固定していた。また、多数個での同時処理を実現するため、図6に示すように、彫り込みをベースプレート上に幾つも形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の圧電機能部品製造治具において、圧電素子をベースプレートと圧電機能を付加するための補助部材で挟み込むように固定するので、彫り込み製作時の深さばらつきや、圧電素子の厚さばらつきが、以下の問題点を発生させていた。
【0004】
圧電素子の厚さが規格値の公差上限近くになった場合や、ベースプレートに形成した彫り込みが浅くなっていた場合は、図5(b)に示すように、圧電素子を挟み込む力が強くなり、圧電素子にダメージを与えクラックや割れを多く発生させるという問題を有していた。
【0005】
また、圧電素子の厚さが規格値の公差下限近くになった場合や、ベースプレートに形成した彫り込みが深くなりすぎていた場合は、図5(c)に示すように、圧電素子を挟み込む力が弱くなるか、あるいは挟み込む力が全く働かない状態となり、ベースプレートに形成した彫り込みの中で圧電素子が動き回り、電極膜形成時では所望の電極形状が得られないという問題を有していた。
【0006】
さらに、圧電素子の表面やベースプレートの彫り込み表面にソリやうねり、突起物、付着物等が存在していた場合は、図5(d)に示すように、圧電素子に局所的な力が作用し、圧電素子にダメージを与えクラックや割れを多く発生させるという問題を有していた。
【0007】
一方、ベースプレートに形成される彫り込みは、ある決められた圧電素子の厚みと形状に対応させているため、厚みや形状の異なる圧電素子には適用できない。そのため、ベースプレートに汎用性が全くなく、厚みや形状の異なる個々の圧電素子の形状に対応したベースプレートを多量に所有しなければならないという問題も有していた。
【0008】
本発明の目的は、圧電素子を一定の力で圧電機能を付加するための補助部材に押圧させることで、圧電素子に与えるダメージをなくしてクラックや割れを防止し、所望の電極形状を得るとともに、少量のベースプレートで個々の圧電素子形状に適用することのできる圧電機能部品製造治具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本課題の解決手段は、圧電素子に圧電機能を付加するための圧電機能部品製造治具であって、圧電素子を搭載する圧電素子受け部材が可動することを特徴とし、また、圧電素子を保持するための圧電素子受け部を有する圧電素子受け部材と、圧電素子受け部に圧電素子を位置決めして保持するための位置決め手段と、圧電素子受け部材を保持するためのベースプレートと、ベースプレートに圧電素子受け部材を保持させておくための保持部材と、圧電素子受け部の反対面に配置する押圧手段と、を備えたことを特徴とし、さらに、押圧手段は、圧電機能を付加するための補助部材に、圧電素子受け部材を介して圧電素子を一定の力で押圧することを特徴とする。
【0010】
これによれば、圧電素子受け部材は圧電素子の厚さに応じて可動し、圧電素子を一定の力で圧電機能を付加するための補助部材に押圧することができる。したがって、圧電素子の厚さが規格値の公差上限近くになった場合や、圧電素子や圧電素子受け部にソリやうねり、突起物、付着物等が存在していた場合でも、圧電素子受け部材は押圧手段により圧電素子に過度の力が掛からないように可動するため、クラックや割れを防止することができる。
【0011】
また、圧電素子の厚さが規格値の公差下限近くになった場合でも圧電素子は動き回ることもなく、電極膜形成時においても所望の電極形状が得られる。
【0012】
さらに、ベースプレートには圧電素子の厚さに対応した彫り込みが存在しないので、彫り込みの深さのばらつきに起因する圧電素子のクラックや割れ、電極形状不良の問題は発生しない。
【0013】
また、圧電素子受け部材には、圧電素子を保持する圧電素子受け部に、圧電素子を位置決めして保持するための凹形状、凸形状または、凹凸形状の位置決め手段を有することを特徴とする。
【0014】
これによれば、圧電素子は、圧電素子受け部の凹凸形状で位置決めされ保持されるので、圧電素子受け部を上から見た形状やその面積は、個々の圧電素子の形状や面積に必ずしも対応させる必要がない。すなわち個々の圧電素子の形状に対応する位置決め手段が設けられるように、圧電素子受け部材の形状や面積を設定するだけで良く、圧電素子受け部材のみを交換することで、個々の圧電素子の形状に対応できる。したがって、圧電素子受け部材に対応したベースプレートと保持部材を少量のみ所有しておくだけで、個々の圧電素子の形状に対応可能となる。
【0015】
さらに、異なる形状の位置決め手段を有する圧電素子受け部材を、同じベースプレートに複数組み合わせて組み込むことが可能となるため、少量多品種の圧電素子に圧電機能を同時に付加することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して本発明に係わる実施の形態を詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の第1の実施例を説明する図であり、図1(a)は本発明の圧電機能部品製造治具1の構造を示し、図1(b)と図1(c)は本発明の圧電機能部品製造治具1の動作を説明する図である。
【0017】
図1(a)において、圧電機能部品製造治具1の構造は、圧電素子受け部材7には、圧電素子受け部5と、圧電素子8を位置決めして保持する凸形状の位置決め手段6を設けており、この圧電素子受け部材7は、ベースプレート2の下に配置された保持部材3と、保持部材3と圧電素子受け部材7との間に配置した押圧手段4と、でベースプレート2内に保持されている。ここで、押圧手段4には、例えば、バネ部材や曲げワッシャー、シリコン系やウレタン系等の弾性を示す樹脂やゴム、スポンジ等の高発泡体、クッション材、等の金属、非金属問わず弾性を示す部材からなる。
【0018】
次に圧電機能部品製造治具1の動作を説明する。まず、図1(b)において、圧電素子8を圧電素子受け部5に載せる。このとき、圧電素子8には中央部に穴が設けてあるので、凸形状の位置決め手段6によって圧電素子受け部5に位置決めされ保持される。
【0019】
次に、図1(c)において、圧電素子8を圧電機能を付加するための補助部材9と圧電素子受け部材7とで挟み込むように、圧電機能を付加するための補助部材9をベースプレート2の上に固定する。ここで、圧電機能を付加するための補助部材9には、例えば圧電素子8に圧電機能を付与するための電極膜形成工程で使用する蒸着マスクやスクリーン印刷用の版であったり、圧電素子8に圧電機能を付与するための分極工程で使用する電気端子であったりする。
【0020】
このとき、圧電機能を付加するための補助部材9によって圧電素子8と圧電素子受け部材7は押し下げられると同時に、圧電素子8は圧電素子受け部材7を介して押圧手段4によって圧電機能を付加するための補助部材9に押圧され固定される。従って、圧電素子8に厚みのばらつき、そりやうねり、突起物、付着物等が存在していた場合でも、圧電素子8には過度の力が掛かることなく圧電機能を付加するための補助部材9に押圧され固定されるので、圧電素子8へのダメージが無くなり割れやクラックが防止されるばかりでなく、所望の電極形状が必ず得られるようになった。
【0021】
図3は、圧電機能部品製造治具1に使用される圧電素子受け部材7の実施例を説明する図であり、図3(a)と図3(b)は圧電素子受け部材7の基本形状を示し、図3(c)〜(m)は圧電素子受け部5に圧電素子8を位置決めして保持するための位置決め手段6の様々な形態を説明する図である。
【0022】
圧電機能部品製造治具1に使用される圧電素子受け部材7の基本形状は、例えば、図3(a)と図3(b)に示すように、圧電素子8の外形形状にこだわらず、圧電素子受け部5の形状が丸形状または多角形状などいずれの形状でよく、図3(l)〜(m)に示すように、圧電素子8を位置決めして保持するための位置決め手段6を設けてやればよい。また、図3(c)〜(k)に示すように、圧電素子8の外形形状や中央部の穴を利用して、位置決めして保持するための位置決め手段6は、凸形状または凹形状、または凹凸形状のいずれでもよい。
【0023】
次に、圧電素子8に圧電機能を付加するための圧電機能部品の製造方法について説明する。まず、圧電素子8に圧電機能を付加するための電極膜形成につて説明する。圧電素子8に所望の電極形状を得るために、圧電機能を付加するための補助部材9には蒸着マスクを用いた。圧電機能部品製造治具1には、保持部材3で圧電素子受け部材7と押圧手段4とが、ベースプレート2にあらかじめ保持されている。
【0024】
圧電素子8を位置決め手段6で保持されるように圧電素子受け部5に載せ、蒸着マスクである圧電機能を付加するための補助部材9aをベースプレート2の上に固定する。このようにセットされた圧電機能部品製造治具1を蒸着装置の中へセットし、圧電素子8の表面に電極膜を形成した。
【0025】
次に、圧電機能部品製造治具1を蒸着機から取り出し、蒸着マスクである圧電機能を付加するための補助部材9aを外し、圧電素子8を取り出す。そして、電極が形成された反対側の面を上にして、再び位置決め手段6で保持されるように圧電素子受け部5に載せ、再び蒸着マスクである圧電機能を付加するための補助部材9aをベースプレート2の上に固定する。ここで、表裏異なる電極形状とする場合には、先ほどと形状が異なった蒸着マスクである、圧電機能を付加するための補助部材9bをベースプレート2の上に固定してもよい。このようにセットされた圧電機能部品製造治具1を再び蒸着装置の中へセットし、圧電素子8の裏面に電極膜を形成したのち、圧電機能部品製造治具1を蒸着機から取り出し、蒸着マスクである圧電機能を付加するための補助部材9aを外した。ここで、圧電素子8はそのまま圧電素子受け部5に載せままにしておいてよい。
【0026】
次に、圧電素子8に圧電機能を付加するための分極処理について説明する。圧電機能を付加するための補助部材9には圧電素子に電圧が加えられるような電気端子が備わった分極治具を用いた。圧電機能部品製造治具1には、既に圧電素子8が圧電素子受け部5に載せられているので、分極治具である圧電機能を付加するための補助部材9cをベースプレート2の上に固定し、分極治具の電気端子に分極電源を接続する。このようにセットされた圧電機能部品製造治具1を加熱装置の中へセットして温度と電圧を付与し、圧電素子8の分極処理を行った。その後、圧電機能部品製造治具1を加熱装置から取り出し、電気端子に接続された分極電源を外し、分極治具である圧電機能を付加するための補助部材9cを外し、圧電素子8を取り出す。
【0027】
このように本発明の圧電機能部品製造治具1で圧電機能を付加するための電極膜形成と分極処理を行った圧電素子8は圧電機能部品となり、圧電アクチュエータ、圧電ブザー、圧電スピーカ、圧電センサ、圧電トランス、圧電フィルタ等、圧電効果を利用する製品に応用できる。
【0028】
[実施例2]
図2は、本発明の第2の実施例を説明する図であり、図2(a)は本発明の圧電機能部品製造治具11の構造を示し、図2(b)と図2(c)は本発明の圧電機能部品製造治具11の動作を説明する図である。
【0029】
図2(a)において、圧電機能部品製造治具11の構造は、圧電素子受け部材17には、圧電素子受け部15と、圧電素子18を位置決めして保持する凸形状の位置決め手段16を設けており、この圧電素子受け部材17は、ベースプレート12の上に配置された保持部材13と、ベースプレート12と圧電素子受け部材17との間に配置した押圧手段14と、でベースプレート12内に保持されている。ここで、押圧手段14には、例えば、バネ部材や曲げワッシャー、シリコン系やウレタン系等の弾性を示す樹脂やゴム、スポンジ等の高発泡体、クッション材、等の金属、非金属問わず弾性を示す部材からなる。
【0030】
次に圧電機能部品製造治具11の動作を説明する。まず、図2(b)において、圧電素子8を圧電素子受け部15に載せる。このとき、圧電素子18には中央部に穴が設けてあるので、凸形状の位置決め手段16によって圧電素子受け部15に位置決めされ保持される。
【0031】
ここで圧電素子受け部材17は、実施例1と同様に、圧電素子18の外形形状にこだわらず、圧電素子受け部15の形状が丸形状または多角形状などいずれの形状をしていてもよい。また、圧電素子18の外形形状や中央部の穴を利用して、位置決めして保持するための位置決め手段16は、凸形状または凹形状、または凹凸形状のいずれでもよい。
【0032】
次に、図2(c)において、圧電素子18を圧電機能を付加するための補助部材19と圧電素子受け部材17とで挟み込むように、圧電機能を付加するための補助部材19を保持部材13の上に固定する。ここで、圧電機能を付加するための補助部材19には、例えば圧電素子18に圧電機能を付与するための電極膜形成工程で使用する蒸着マスクやスクリーン印刷用の版であったり、圧電素子18に圧電機能を付与するための分極工程で使用する電気端子であったりする。
【0033】
このとき、圧電機能を付加するための補助部材19によって圧電素子18と圧電素子受け部材17は押し下げられると同時に、圧電素子18は圧電素子受け部材17を介して押圧手段14によって圧電機能を付加するための補助部材19に押圧され固定される。従って、圧電素子18に厚みのばらつき、そりやうねり、突起物、付着物等が存在していた場合でも、圧電素子18には過度の力が掛かることなく圧電機能を付加するための補助部材19に押圧され固定されるので、圧電素子18へのダメージが無くなり割れやクラックが防止されるばかりでなく、所望の電極形状が必ず得られるようになった。
【0034】
圧電素子18に圧電機能を付加するための圧電機能部品の製造方法は、本発明の第1の実施例と同様に行ったので、ここでの説明は省略する。このように本発明の圧電機能部品製造治具11で圧電機能を付加するための電極膜形成と分極処理を行った圧電素子18は圧電機能部品となり、圧電アクチュエータ、圧電ブザー、圧電スピーカ、圧電センサ、圧電トランス、圧電フィルタ等、圧電効果を利用する製品に応用できる。
【0035】
[実施例3]
図4は、本発明の第3の実施例を説明する図であり、図4(a)は、形状の異なる位置決め手段26を有する圧電素子受け部材27を複数組み合わせてベースプレート22に組み込んだ状態の圧電機能部品製造治具21の外観を示し、図4(b)は、圧電素子28と圧電機能を付加するための補助部材29をセットした状態の圧電機能部品製造治具21の断面図を示す。
【0036】
図4(a)において、圧電素子受け部材27の圧電素子受け部25の形状は丸形状を用い、ベースプレート22には圧電素子受け部25の丸形状に対応した形状が加工されている。それぞれ、図3(e)のように円盤状の圧電素子28aの外周を保持するような位置決め手段26aが設けてあるものと、図3(c)のように円盤状の圧電素子28bの中央部の穴を保持するような位置決め手段26bが設けてあるものと、図3(l)のような多角形上の圧電素子28cの外周を保持するような位置決め手段26cが設けてあるものと、を有する圧電素子受け部材27を押圧手段24とともに、保持部材23でベースプレート22に組み込んだ。ここで、ベースプレートに22組み込む圧電素子受け部材27の位置決め手段26は、上記の組合せに限ることなく、どの様な組合せでもよい。
【0037】
次に、図4(b)において、大きさ、形状、厚さの異なる圧電素子28を、それぞれ対応した位置決め手段26を設けた圧電素子受け部25にセットし、さらに、圧電機能を付加するための補助部材29をベースプレート22の上に固定する。このとき、圧電機能を付加するための補助部材29によって圧電素子28と圧電素子受け部材27は押し下げられると同時に、圧電素子28は圧電素子受け部材27を介して押圧手段24によって圧電機能を付加するための補助部材29に押圧され固定される。従って、様々な形状や厚みの圧電素子28には過度の力が掛かることなく圧電機能を付加するための補助部材29に押圧され固定されるので、圧電素子28へのダメージが無くなり割れやクラックが防止されるばかりでなく、少量多品種の圧電素子に圧電機能を同時に付加することができた。
【0038】
圧電素子28に圧電機能を付加するための圧電機能部品の製造方法は、本発明の第1の実施例と同様に行ったので、ここでの説明は省略する。このように本発明の圧電機能部品製造治具21で圧電機能を付加するための電極膜形成と分極処理を行った圧電素子28は圧電機能部品となり、圧電アクチュエータ、圧電ブザー、圧電スピーカ、圧電センサ、圧電トランス、圧電フィルタ等、圧電効果を利用する製品に応用できる。
【0039】
また、圧電素子受け部材27の圧電素子受け部25の形状は多角形状を用いる場合は、ベースプレート22には圧電素子受け部25の多角形状に対応した形状に加工したものを用い、それぞれ様々な位置決め手段26を有した圧電素子受け部材27をベースプレート22組み込んでもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかのように、圧電素子を搭載する圧電素子受け部材を可動とし、圧電素子を圧電機能を付加するための補助部材に、圧電素子受け部材を介して一定の力で押圧するようにしたので、圧電素子の厚みばらつき、そりやうねり、突起物、付着物等が存在していた場合でも、圧電素子へのダメージが無くなり割れやクラックが防止され、かつ、所望の電極形状が必ず得られるようになる。
【0041】
また、異なる形状の位置決め手段を有する圧電素子受け部材を、同じベースプレートに複数組み合わせて組み込むことを可能にしたので、少量のベースプレートで少量多品種の圧電素子に圧電機能を同時に付加できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明する図であり、図1(a)は本発明の圧電機能部品製造治具の構造を示し、図1(b)と図1(c)は本発明の圧電機能部品製造治具の動作を説明する図である。
【図2】本発明の第2の実施例を説明する図であり、図2(a)は本発明の圧電機能部品製造治具の構造を示し、図2(b)と図2(c)は本発明の圧電機能部品製造治具の動作を説明する図である。
【図3】圧電機能部品製造治具に使用される圧電素子受け部材の実施例を説明する図であり、図3(a)と図3(b)は圧電素子受け部材の基本形状を示し、図3(c)〜(l)は圧電素子受け部に圧電素子を位置決めして保持するための位置決め手段の様々な形態を説明する図である。
【図4】本発明の第3の実施例を説明する図であり、図4(a)は、形状の異なる位置決め手段を有する圧電素子受け部材を複数組み合わせてベースプレートに組み込んだ状態の圧電機能部品製造治具の外観を示し、図4(b)は、圧電素子と圧電機能を付加するための補助部材をセットした状態の圧電機能部品製造治具の断面図を示す。
【図5】従来技術の圧電機能部品製造治具を説明する図であり、図5(a)は従来技術の圧電機能部品製造治具の構造を示し、図5(b)〜(d)は従来技術の圧電機能部品製造治具の課題を説明する図である。
【図6】従来技術の圧電機能部品製造治具を説明する図であり、図6(a)〜(b)はベースプレートに圧電素子の形状に対応した彫り込みを幾つも形成したことを説明する図である。
【符号の説明】
1,11,21,101 圧電機能部品製造治具
2,12,22,102 ベースプレート
3,13,23 保持部材
4,14,24 押圧手段
5,15,25 圧電素子受け部
6,16,26 位置決め手段
7,17,27 圧電素子受け部材
8,18,28,108 圧電素子
9,19,29,109 圧電機能を付加するための補助部材
110 彫り込み
111 付着物
Claims (7)
- 圧電素子が載せられ、前記圧電素子の搭載面の面内方向のずれを規制する位置決め手段を有する圧電素子受け部材と、
前記圧電素子受け部材から見て前記圧電素子とは逆の位置に設けられた保持部材と、
前記保持部材と前記圧電素子受け部材の間に設けられ、前記圧電素子受け部材に圧力を与える押圧手段と、
前記保持部材の周囲に設けられ、前記保持部材の前記圧力方向の移動を案内するベースプレートと、
前記圧電素子から見て前記保持部材とは逆の位置に設けられ、前記押圧手段の圧力による前記保持部材の移動に伴う前記圧電素子の移動を規制する補助部材と、からなり、
前記補助部材は前記圧電素子に電極膜を形成する際に用いるマスクあるいは前記圧電素子に電圧を加えて分極処理を行う際に用いる分極治具であることを特徴とする圧電機能部品製造治具。 - 圧電素子が載せられ前記圧電素子の搭載面の面内方向のずれを規制する位置決め手段を有する圧電素子受け部材と、
前記圧電素子受け部材から見て前記圧電素子とは逆の位置に設けられたベースプレートと、
前記ベースプレートと前記圧電素子受け部材の間に設けられ、前記圧電素子受け部材に圧力を与える押圧手段と、
前記圧電素子から見て前記保持部材とは逆の位置に設けられ、前記押圧手段の圧力による前記保持部材の移動に伴う前記圧電素子の移動を規制する補助部材と、からなり、
前記ベースプレートは前記保持部材の前記圧力方向の移動を案内し、
前記補助部材は前記圧電素子に電極膜を形成する際に用いるマスクあるいは前記圧電素子に電圧を加えて分極処理を行う際に用いる分極治具であることを特徴とする圧電機能部品製造治具。 - 前記位置決め手段は、圧電素子を位置決めして保持するための凹形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電機能部品製造治具。
- 前記位置決め手段は、圧電素子を位置決めして保持するための凸形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電機能部品製造治具。
- 前記位置決め手段は、圧電素子を位置決めして保持するための凹凸形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電機能部品製造治具。
- 請求項1から5のいずれかに記載の圧電機能部品製造治具で、電極膜形成を行うことを特徴とする圧電機能部品製造方法。
- 請求項1から5のいずれかに記載の圧電機能部品製造治具で、分極処理を行うことを特徴とする圧電機能部品製造方法。
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