JP4569091B2 - 化粧材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅等の建築物における内外装材や家具什器類、住設機器や家電製品等の外装、車両等の輸送機器の内外装材等として用いられる化粧材の製造方法に関するものであり、特に、表面に電離放射線硬化型樹脂を含む表面保護層が設けられると共に、表面にエンボス加工が施された化粧材に関するものである。
係る化粧材は、木材や石材、織物等に近似した立体的外観や質感、手触り感等を付与するために、表面にエンボス加工が施されるのが一般的である。その一方、化粧材の表面には、耐擦傷性や耐摩耗性、耐溶剤性、耐候性等の表面物性を付与するために、硬化型樹脂による表面保護層が形成されるのが一般的である。両者を併用する場合には、硬化型樹脂よりも熱可塑性樹脂の方がエンボス加工適性に優れることから、少なくとも表面を熱可塑性樹脂により構成した化粧材基材にエンボス加工を施し、しかる後に硬化型樹脂による表面保護層を形成するのが一般的である。
しかし、この方法では、化粧材の表面の艶や平面性などは、後から形成された表面保護層の表面で決定されるので、表面保護層の塗液物性や塗工システム上の問題等によって塗工ムラが発生したり、表面保護層がエンボス加工による表面凹凸の影響を受けて均一な厚みに付着しなかったりすると、折角エンボス加工によって精密に賦形された表面形状がそのままでは活かされないという問題がある。特に、エンボス加工が鏡面エンボス加工である場合には、鏡面エンボス加工によって形成された精密な鏡面状の化粧材基材表面に、表面保護層を塗工形成した際に、極めて僅かな塗工ムラでも発生すると、外観上とても目立つので、意匠品質の良好な製品を得ることが極めて難しい。
先行技術文献情報。
特開昭63−151382号公報 特開平1−180340号公報 特開平3−174279号公報 特開平5−92696号公報 特開平9−193302号公報 特開平10−74218号公報
本発明は、表面にエンボス加工及び表面保護層が施された化粧材の製造方法において、表面保護層の塗工ムラ等の影響を受けることなく、エンボス版の表面形状を忠実に再現した、設計どおりの表面形状を有する、高意匠性の化粧材を容易に製造可能な製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、少なくとも表面が熱可塑性樹脂からなる基材上に、エンボス版を用いてエンボス加工を施し凹部と上部が平面状の凸部を形成する工程と
電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂を含む表面保護層を形成する工程と
前記表面保護層に電離放射線を照射する工程と、
前記凸部の上部を、鏡面状の表面光沢を有するエンボス版を用いて、鏡面加工を施す工程と
前記表面保護層を熱硬化する工程と
を有する特徴とする化粧材の製造方法である。
また、上記製造方法において、前記電離放射線硬化型樹脂と前記熱硬化型樹脂との重量比率が、5:5〜1:9であることを特徴とする化粧材の製造方法である。
本発明は、表面保護層の形成し、硬化後にエンボス加工を施すことにより、表面保護層の塗工ムラ等の影響をエンボス加工により矯正することができるので、化粧材の表面に、エンボス加工に使用するエンボス版の形状に忠実な、設計どおりの表面形状を確実に付与することができる。特に、化粧材の表面に鏡面状の平滑性が要求される場合には、表面保護層により十分な表面物性を確保しながら、鏡面状の表面光沢を有するエンボス版を用いてエンボス加工により表面保護層の塗面の表面光沢を上昇させ、期待通りの鏡面状の表面光沢を有する高意匠性の化粧材を容易に得ることができる。
本発明の化粧材における基材1は、少なくとも表面がエンボス加工適性に優れた熱可塑性樹脂からなるものであれば良い。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエステル(PET−G)等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ABS等のスチレン系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のポリビニル系樹脂、アイオノマー、セルロース誘導体、ポリフッ化ビニル等のフッ素系樹脂等、又はこれらから選ばれる複数種の混合物、共重合体、複合体、積層体等を使用することができる。
基材1における上記熱可塑性樹脂からなる表面層の裏面には、任意の素材からなる他の層が積層されていても良い。その素材としては、例えば薄葉紙、チタン紙、クラフト紙、上質紙、樹脂含浸紙、樹脂混抄紙、紙間強化紙、合成繊維紙、難燃紙、無機質紙等の紙類や、織布、編布、不織布等の繊維系素材、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、繊維強化プラスチック等の合成樹脂系素材、合板、集成材、中密度繊維板、パーティクルボード等の木質系素材、鉄、銅、真鍮、アルミニウム、ステンレス等の金属系素材、ガラス、陶磁器、石膏ボード、スレート板、木毛セメント板、スラグセメント板、ガラス繊維強化コンクリート板、軽量気泡コンクリート板等の無機系素材等を、それぞれ単独で若しくは任意に複合化、積層化して使用することができる。
基材1の形状も、例えばフィルム状、シート状、平板状、角柱状や、その他任意形状の成形体等、一切問わない。但し、エンボス加工において、生産性に優れたロールエンボス法の適用を考慮すれば、フィルム状、シート状又は平板状が望ましく、特に連続生産性に優れた連続長尺のフィルム状又はシート状が最も望ましい。なお、係る形状の基材1に表面保護層2やエンボス加工を施した後に、任意形状に成形したり、任意形状の他の素材の表面に積層したりすることも、好適に実施することができる。基材1の全体又は一部に、顔料等の着色剤や、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、難燃剤、帯電防止剤等の添加剤を添加したり、基材1の表面、裏面又は層間に、印刷等による絵柄を付与したりすることも、任意に実施することができる。
基材1の表面に形成される表面保護層2は、熱硬化型樹脂又は電離放射線硬化型等の硬化型樹脂を主成分とするもので、一般的には、該硬化型樹脂の未硬化状態の液状体をそのまま、若しくは未硬化状態の液状体又は固体を任意の溶媒に溶解又は分散した塗工液を、任意の方法で基材1の表面上に塗工することによって形成される。なお、表面保護層2の塗工形成に先立って、基材1の表面に例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処理、放射線処理、酸処理、アルカリ処理等の表面活性化処理を施したり、プライマー層を形成したりしても良い。
上記熱硬化型樹脂としては、例えばメラミン系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂等、上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等を、それぞれ単独で若しくは任意の混合系で使用することができる。また、例えば着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、艶調整剤、減摩剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、結露防止剤、ブロッキング防止剤、抗菌剤、防黴剤、防虫剤、消臭剤、ホルムアルデヒド捕捉剤、芳香剤、イオン発生剤、光触媒等の任意の添加剤を添加することもできる。さらに、同種又は異種の樹脂を用いて2層以上重層させて形成しても良い。なお、得られる化粧材の表面物性や、エンボス加工後の表面形状の保持性(変形や傷付きの防止)を考慮すれば、少なくとも最表面の硬化型樹脂層は、硬度の高い電離放射線硬化型樹脂を少なくとも含むことが望ましい。
塗工方法としては、例えばロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、キスコート法、ロッドコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法等の任意のコーティング法や、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等、従来公知の方法を任意に採用することができる。
本発明の化粧材の製造方法では、基材1の表面に形成した表面保護層2を硬化させてから、その表面にエンボス加工を施す(図1)。表面保護層2の硬化前にエンボス加工を施すと、該エンボス加工の圧力によって表面保護層2が部分的に流動する結果、表面保護層2の膜厚が変化し、部分的に表面保護層2の薄い個所が発生し、当該個所において表面物性が不十分となる場合があるのに対し、表面保護層2を硬化させてからエンボス加工を施せば、該エンボス加工の圧力を受けても、表面保護層2が部分的に流動することなく、均一な膜厚を保持するので、表面全面に亘って十分な表面物性を保持することができる。
なお、上記の目的のためには、エンボス加工の前に行う表面保護層2の硬化は、必ずしも完全硬化である必要はなく、エンボス加工の圧力によって流動することのない程度の半硬化状態であっても差し支えない。寧ろ、半硬化状態でエンボス加工を施し、しかる後に完全硬化させる方法を採用すれば、エンボス加工時に表面保護層2が適度な柔軟性を保持していることにより、エンボス加工時の表面保護層2のクラックの発生の防止に有効であるし、エンボス版の表面形状がより忠実に表面保護層2の表面に賦形される利点もある。
表面保護層2を半硬化状態とするためには、表面保護層2に含まれる硬化型樹脂が熱硬化型樹脂であれば、硬化のための加熱温度を通常より低く設定するか、及び/又は加熱時間を少なく設定する方法、電離放射線硬化型樹脂であれば、電子線又は紫外線等の電離放射線の照射エネルギー及び/又は照射線量を通常より少なく設定する方法などによることもできるが、こうした方法では条件のばらつきにより半硬化の度合いがばらつきやすく、従ってエンボス加工による賦形性がばらつきやすい。
この問題を回避するためには、表面保護層2に含まれる硬化型樹脂として、熱硬化型樹脂と電離放射線硬化型樹脂とを併用し、その一方のみを硬化させて半硬化状態とし、エンボス加工後に他方を硬化させて完全硬化させる方法を採用するとよい。どちらを先に硬化させるかは任意であるが、一般に硬化速度は電離放射線硬化の方が熱硬化よりも格段に速いので、先の硬化(半硬化)を電離放射線硬化による方が、半硬化とエンボス加工とを連続して能率的に実施できる点で有利である。
この場合、電離放射線硬化型樹脂の比率が高すぎると、半硬化時の硬化度合いが高いために、半硬化状態でエンボス加工を行うことの効果が得られにくいので、樹脂の種類にもよるが一般的には、電離放射線硬化型樹脂は熱硬化型樹脂と等量以下とすることが望ましい。一方、電離放射線硬化型樹脂の比率があまり低すぎても、半硬化時には実質的に未硬化状態に近く、エンボス加工時の樹脂の流動を防げないので、電離放射線硬化型樹脂は少なくとも硬化型樹脂全体の10重量%以上を占めることが望ましい。すなわち、電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との重量比率は、5:5〜1:9であることが望ましい。
表面保護層2の表面に施すエンボス加工の方法としては、例えば平面熱プレスエンボス法、熱ロールエンボス法等、従来公知の任意の方法を採用することができる。このエンボス加工に使用するエンボス版としても、金属製、樹脂製、セラミック製等の材質は問わず、製版方法としても、従来公知の機械彫刻法、感光性樹脂法、エッチング法、電鋳法、溶射法、電子線彫刻法、レーザー彫刻法等のいずれでもよい。一般的には、銅又はニッケル等の金属を使用したエッチング法又は電鋳法による場合が多く、表面には耐久性の向上を目的とした硬質クロム鍍金が施される場合が多い。なお、鏡面エンボス版の場合には、バフ研磨法やラッピング研磨法等の各種研磨法によることもできる。
エンボス加工によって形成する表面形状3についても特に制限はなく、例えば木目状、木目導管状、石材劈開面状、布目状、和紙状、砂目状、梨地状、万線状、幾何学形状等、従来公知の化粧材に用いられている形状を採用することができる。
本発明の効果が特に顕著に発揮される表面形状3は、鏡面である。つまり、基材1の表面に、鏡面エンボス版を使用した鏡面エンボス加工を施して、基材1の表面を精密な鏡面状に成形し、しかる後に、表面保護層2を塗工形成した場合には、局所的に極めて僅かな塗工スジ、ブツ(突起)、ヘコ(凹部)、ムラ(膜厚差)等の塗工欠陥が発生すると、表面全体としての平面性、平滑性が極めて高いが為に、欠陥個所が実際以上に強調されて観察者に認識され、極めて僅かな塗工欠陥が化粧材の意匠性を大幅に減殺する結果となる。これに対し、本発明のとおり、表面保護層2を塗工形成し硬化(半硬化を含む)させてから鏡面エンボス加工を施せば、表面保護層2の僅かな塗工欠陥による凹凸も平滑化、平面化され、観察者に欠陥として認識されることがなくなるので、鏡面状の高い表面光沢を有する高意匠性の化粧材を容易に得ることができる利点がある。
なお、本発明方法によれば、表面保護層2を少なくともエンボス加工時に流動しない程度に硬化させてからエンボス加工を施すため、表面保護層2の変形性には限界があり、あまり凹凸高低差の大きな形状や凹凸周期の短い形状の賦形は困難な場合もある。この様な場合には、表面保護層2の形成前の基材1の表面に予めエンボス加工を施しておき、表面保護層2の形成、硬化後に再度、エンボス加工を施す方法によるとよい。
上記の場合、先に施すエンボス加工の形状と、後に施すエンボス加工の形状とは、同一形状であっても良いが、異なっていても良い。つまり、先に施すエンボス加工によって、いくら精密な形状を賦形しておいても、その後の表面保護層2の塗工や、後に施すエンボス加工によって、表面形状はさらに変化するから、先に施すエンボス加工の形状精度を追求してもあまり意味がない。従って、先に施すエンボス加工においては、表面保護層2の形成、硬化後では追従困難な、変形度の大きな形状要素、つまり大雑把な形状のみを賦形しておき、表面保護層2が追従可能な程度に変形度の小さな形状要素、つまり精密な形状については、後に施すエンボス加工によって賦形する様にするとよい。なお、後に施すエンボス加工は、必ずしも表面保護層2の全表面に及ぶものでなくても良く、精密な形状加工が必要な一部分のみを対象として行われるものであっても良い。
この方法は、製造される化粧材に要求される表面形状が、凹部31と平面状の凸部32とから構成される形状である場合(図2)に、特に効果が顕著である。すなわち、まず、表面保護層2を形成する前の基材1の表面に、凹部31と平面状の凸部32とから構成される形状のエンボス加工を施しておき、ここに表面保護層2を形成し、硬化(半硬化を含む)させた後に、平面状の凸部32の表面のみに鏡面エンボス版を接触させる様に鏡面エンボス版を押圧して、平面状の凸部32の表面のみに鏡面エンボス加工を行えばよい。
この様にすると、例えば木目導管形状等の様に、微細で深い凹部31を含む表面形状であっても、硬化した表面保護層2に邪魔されることなく、先のエンボス加工によって該凹部31を良好に賦形可能であるし、こうして形成された凹部31を含む表面に、表面保護層2を塗工形成する際に、凹部31の存在が原因となって、平面状の凸部32上の表面保護層2に塗工ムラが発生することがあっても、該塗工ムラによる凹凸は後の鏡面エンボス加工によって矯正されるので、微細で深い凹部31を有し、且つ平面状の凸部32が鏡面状の高光沢を有する、頗る意匠性の優れた化粧材を、容易に製造することができる。さらに、副次的な効果として、1回のエンボス加工では角が丸まり易い凹部31と平面状の凸部32との間の角部が、後に施す鏡面エンボス加工によって鮮鋭化するので、凹部31の輪郭がくっきりと鮮明になり、立体的な意匠感がさらに向上するという効果もある。
なお、上記方法による場合、先のエンボス加工によって形成した平面状の凸部32の表面は、必ずしも鏡面光沢状である必要はなく、凹部31よりもさらに微細で浅い凹凸形状からなる微細粗面状であっても良い。寧ろ、その様にすることによって、鏡面状の基材1表面に表面保護層2を塗工形成した際に有り勝ちな塗液の弾きによるピンホールの発生を防止したり、投錨効果によって基材1と表面保護層2との密着性を向上させたり、後のエンボス加工後に鏡面状平滑面となった平面状の凸部32における表面保護層2の上下界面での反射光同士の干渉による干渉縞(ニュートンリング)の発生を防止したりすることもできるので、より望ましいとも言える。
上記の方法における先のエンボス加工は、既に述べた後のエンボス加工の場合と同様、平面熱プレスエンボス法、熱ロールエンボス法等、任意の方法で行うことができる。特に、基材1の少なくとも表面部分の熱可塑性樹脂層を、溶融熱可塑性樹脂の押出成形法や射出成形法によって成形する場合には、押し出された溶融樹脂を冷却固化すると同時に冷却ロールの表面に形成された表面形状を賦形させる押出成形同時エンボス法や、溶融樹脂を金型内に射出すると同時に該金型の内面に形成された表面形状を賦形させる射出成形同時エンボス法等によることも可能であり、その場合には上記各方法よりも更に原型に忠実な表面形状の賦形が可能である。
木目印刷の施されたオレフィン系シートの裏面にプライマー層を設け、印刷面上にオレフィン系クリア樹脂層をラミネートして、化粧シート用基材を作製した。この基材の表面すなわちオレフィン系クリア樹脂層面に、まず第一層として、繊維素系樹脂とポリウレタンポリオール樹脂との混合樹脂50重量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤10重量部を配合した塗工液を、ダイレクトナチュラルグラビアコート方式により乾燥後の塗布量2g/mに塗工してプライマー層を形成し、続いて第二層として、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂40重量部と、アクリルポリオール樹脂60重量部との混合樹脂に、ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を当量の10重量部配合し、更に耐候処方を施した塗工液を、ダイレクトリバースグラビアコート方式(周速比100%)により乾燥後の塗布量10g/mに塗工して表面保護層を形成し、高圧水銀灯にて紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより表面保護層を半硬化させ、その直後にシートを赤外線ヒーターにて表面温度120℃に余熱し、表面温度80℃のエンボス版にて木目導管形状(導管溝状の凹部とそれ以外の鏡面状の平面状凸部とからなる)のエンボス加工を施した後、40℃の温乾養生にて表面保護層を完全硬化させ、本発明の化粧材である化粧シートを作製した。
木目印刷の施されたオレフィン系シートの裏面にプライマー層を設け、印刷面上にオレフィン系クリア樹脂層を溶融押出ラミネートすると同時にその表面に、エンボス形状を有する冷却ロールにて木目導管形状(導管溝状の凹部とそれ以外の微細粗面状の平面状凸部とからなる)のエンボスを賦形して、化粧シート用基材を作製した。この基材の表面すなわちオレフィン系クリア樹脂層面に、まず第一層として、ポリカーボネート骨格を有するポリウレタンポリオール樹脂50重量部と、ポリエステルポリオール樹脂50重量部との混合樹脂に、ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤10重量部を配合した塗工液を、ダイレクトナチュラルグラビアコート方式により乾燥後の塗布量2g/mに塗工してプライマー層を形成し、続いて第二層として、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂30重量部と、アクリルポリオール樹脂70重量部との混合樹脂に、ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を当量の20重量部配合し、更に耐候処方を施した塗工液を、ダイレクトリバースグラビアコート方式(周速比150%)により乾燥後の塗布量10g/mに塗工して表面保護層を形成し、高圧水銀灯にて紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより表面保護層を半硬化させ、その直後にシートを赤外線ヒーターにて表面温度120℃に余熱し、表面温度80℃の鏡面エンボス版にて平面状凸部のみに鏡面エンボス加工を施した後、40℃の温乾養生にて表面保護層を完全硬化させ、本発明の化粧材である化粧シートを作製した。
〔比較例1〕
上記実施例1において、第二層の表面保護層として、アクリルポリオール樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を当量の20重量部配合し、更に耐候処方を施した塗工液を用い、該表面保護層の形成後の紫外線照射を省略した他は、上記実施例1と同一の条件で化粧シートを作製した。
〔比較例2〕
上記実施例2において、第二層の表面保護層として、上記比較例1に使用したものと同一の塗工液を用い、該表面保護層の形成後の紫外線照射を省略した他は、上記実施例2と同一の条件で化粧シートを作製した。
〔比較例3〕
上記比較例2において、鏡面エンボス加工を省略した他は、上記比較例2と同一の条件で化粧シートを作製した。
〔評価〕
上記実施例1〜2及び比較例1〜3の化粧シートを、市販の中密度繊維板の表面にエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂系エマルジョン接着剤(イソシアネート系硬化剤配合)を用いて貼着圧締して得た各化粧板について、意匠性(官能評価)、光沢値(60°反射)及び耐溶剤性(ラッカーシンナー24時間被覆)を評価した。その結果を下記の表1に示す。
Figure 0004569091
本発明の化粧材の一例を示す断面図。 本発明の化粧材の他の一例を示す断面図。
符号の説明
1 基材
2 表面保護層
3 エンボス加工による表面形状
31 凹部
32 平面状の凸部

Claims (2)

  1. 少なくとも表面が熱可塑性樹脂からなる基材上に、エンボス版を用いてエンボス加工を施し凹部と上部が平面状の凸部を形成する工程と、
    電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂を含む表面保護層を形成する工程と、
    前記表面保護層に電離放射線を照射する工程と、
    前記凸部の上部を、鏡面状の表面光沢を有するエンボス版を用いて、塗工欠陥による凹凸を矯正する工程と、
    前記表面保護層を熱硬化する工程と、
    を有する特徴とする化粧材の製造方法。
  2. 前記電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との重量比率が、5:5〜1:9であることを特徴とする請求項1に記載の化粧材の製造方法。
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