JP4564818B2 - 糸引きを防止する射出成形機の射出ノズル - Google Patents

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本発明は、射出装置の射出シリンダ先端に取り付けられた射出ノズルに関し、成形品を取り出すときに発生しやすい溶融樹脂の糸引き現象を防止する射出ノズルに関する。この射出ノズルは、特に、レンズ等の光学素子を成形する成形機に適する。
射出成形機は、樹脂材料を加熱シリンダで溶融し、その溶融樹脂を金型装置のキャビティに充填して冷却して成形品を生産する装置であって、射出装置と型締装置とを含む。前者は、少なくとも溶融した樹脂材料を一時的に計量する射出シリンダ、射出シリンダ先端に取り付けられる射出ノズル、及び計量した溶融樹脂を射出シリンダから押し出すプランジャ相当部材を含む装置である。後者は、成形品が形作られるキャビティを有する、固定側金型と可動側金型とからなる金型装置を取り付ける装置であり、可動側金型を固定側金型に対して閉じて型締めすることによって樹脂材料のキャビティへの充填を可能にする一方、可動側金型を固定側金型に対して開くことによって成形品の取出を可能にする。
ところで、射出ノズルには、ノズル孔をメカニカルに開閉するニードルバルブ等が設けられたものと、そのようなバルブを有しないオープン型のものとがある。前者はそのバルブにおける樹脂の滞留や洩れ、摩耗等の対策のためにバルブのメンテナンスを必要とする。後者はそのようなメンテナンスを必要としないが、ノズル孔の閉鎖をノズル中の樹脂材料によって後に説明されるように行う必要がある。一般的に、射出ノズルにはオープン型のものが採用される。本発明の射出ノズルはオープン型のものに関する。
オープン型の射出ノズルを備えた射出成形機においては、射出ノズルの先端は金型に用意されたスプールブッシュに当接され、溶融樹脂は射出ノズルからスプールブッシュを通ってキャビティに充填される。キャビティやスプールブッシュ内の樹脂は、成形品の冷却工程の間に金型によって冷却されて固化する。スプールブッシュや射出ノズル先端で固化した樹脂は該射出ノズルを塞いでつぎの計量を可能にする。
キャビティで固化した成形品は、つぎの型開きによって取り出される。このとき、スプールと連続的に一体化して固化しているノズル中の固化樹脂が破断して、スプールブッシュ内の固化樹脂、すなわちスプールが成形品と共にスプールブッシュから抜け出す一方で、ノズル中に残留した一方の固化樹脂がそのノズル孔を閉鎖する。特にノズル中の溶融樹脂の圧力がつぎの充填までの間にサックバックによって減圧される場合には、その残留固化樹脂がノズル孔をより確実に閉鎖する。
この残留固化樹脂は、つぎの射出までの間に適宜に温度上昇して軟化して、射出開始時に抵抗になって充填圧力の急峻な上昇を発生させることがない。特に、上記の破断によって残留固化樹脂がスプールから切り離されて、その冷却が停止するからである。また、その残留固化樹脂は、射出工程で金型中のコールドスラグウェルに捕獲されて成形品に混入することはない。
上記のように成形品が金型から取り出される際には、糸引きと称される現象が発生することがある。この現象は、スプールの射出ノズル側の先端に溶融樹脂材料が付着したまま抜け出るために、その樹脂が射出ノズル先端から糸を引く現象である。この現象は、型開きの際に射出ノズルのノズル孔に存在する樹脂材料が充分に冷却されない場合に良く発生する。この部分の樹脂材料が固化していない場合にその樹脂材料が明確に破断しないからである。
このような糸引きが発生する場合には、糸引きした樹脂が金型の合わせ面に噛み込んで金型を損傷する。また、それが型閉じした金型合わせ面に隙間を発生させて成形品にバリを生ぜしめる。そこで、以下に示されるような射出ノズルの糸引き防止技術が従来から提唱されている。
例えば、特許文献1は、ノズルの先端部分(ランド部)が熱容量の小さい形状に形成された射出ノズルを提唱している。その文献では、ノズル先端に開口する射出穴も小孔に形成されている。このように熱容量の小さい先端を有するノズルは、特許文献2にも開示されている。これらのノズルでは、その先端部が冷却されやすいためにその射出穴に存在する樹脂が固化して破断する。それで、糸引きは確かに防止される。また、ノズル孔に着目したノズルも提唱されている。例えば、特許文献3には、ノズルの貫通孔をノズル先端側の大孔部と、その大孔部からノズル本体孔との間の短い長さの小孔部とからなる、段階的な孔に形成した射出ノズルが提唱されており、このノズルによって糸引きが従来以上に防止されると記載されている。なお、この文献は、ノズル孔を段階的に形成することをクレームしているがノズル先端側の孔(大孔部に相当)をノズル本体孔に通ずる短い孔(小孔部に相当)より小径にすることについて何も記載していない。
実開平3−16217号公報 (第1図) 特開平10−249892号公報 (図1) 特開昭60−131215号公報 (第4図)
しかしながら、近時ますますその重要性が増しつつあるレンズ等の光学素子の成形においては、上記のような射出ノズルは糸引き現象を確実に防止できない。なぜなら、この種の成形品の成形では、成形品の形状精度の向上はもちろんその内部歪みの回避のために、金型があまり冷却されないからである。より具体的には、金型内の樹脂材料は、その樹脂材料の熱変形温度を僅かに下回る程度の温度にしか冷却されないのである。
例えば特許文献1や2のようなノズルでは、確かにノズル先端が冷却されやすいにしてもその冷却は不充分になる。その上、ノズル本体側の樹脂通路の直径が太いために、ノズル本体側からの加熱がノズル先端からの冷却に勝る。それで、射出穴中の樹脂の固化は妨げられざるを得ない。また、特許文献3のノズルでは、ノズル先端部が特に熱的に小容量に形成されていない上に小孔部が余りに短いために、ノズル先端からの冷却よりもノズル本体側から伝導する熱の方が多くなって、短い小孔部での糸引き防止は期待できない。
そこで、本発明の糸引きを防止する射出成形機の射出ノズルは、上記のような課題を解決するために、溶融樹脂を金型に充填する射出成形機の射出ノズルであって該射出ノズルのノズル本体部分の外周が加熱制御される射出ノズルにおいて、ノズル本体部分11の先端に小径短小突出部分11aを備えると共に該小径短小突出部分と該ノズル本体部分の間に直径が徐々に変化する遷移部分11bを備える一方、前記小径短小突出部分の先端から前記小径短小突出部分の略中央位置付近までの間に第一小径孔13aを備えると共に該第一小径部から上流側にあって該遷移部分の範囲内に第二小径孔13bを備えて、
前記第二小径孔は、前記ノズル本体部分のノズル本体孔13より小径にかつ前記第一小径孔より大径に形成され、前記小径短小突出部分の外径寸法D1は、前記ノズル本体部分の外径寸法D0に対して25%から40%までの間の寸法に形成され、前記小径短小突出部分の長さ寸法L1は、該小径短小突出部分の外径寸法D1に対して40%から60%までの間の寸法に形成され、前記第一小径孔の長さ寸法Mは、前記小径短小突出部分の長さ寸法L1の略半分の寸法に形成され、前記第二小径孔の直径寸法d2は、前記第一小径孔の直径寸法d1に対して150%から200%までの間の寸法に形成される。
また、本発明の前記小径短小突出部分の外径寸法D1は前記ノズル本体部分の外径寸法D0に対して25%から30%までの間の寸法に形成され、前記第二小径孔の直径寸法d2は前記第一小径孔の直径寸法d1に対して略175%の寸法に形成されると良い。
なお、上記括弧内の符号は、含まれる構成要素を図面と参照するものであり、それらを図面のものだけに限定するものではない。
上記の射出成形機の射出ノズル1によれば、小径短小突出部分11aの熱容量が小さくその突出部分11aが遷移部分11bでノズル本体部分11から熱伝導的に離隔しているので、特に光学素子の成形の場合のように金型2が熱変形温度近辺のあまり冷却されない温度にあってもその突出部分11aが金型2の温度になるように充分に冷却される。その上、射出ノズル1が、前記小径短小突出部分の先端から前記小径短小突出部分の略中央位置付近までの間に第一小径孔13aを備えると共に該第一小径部から上流側にあって該遷移部分の範囲内に第二小径孔13bを備えて、前記第二小径孔を、前記ノズル本体部分のノズル本体孔13より小径にかつ前記第一小径孔より大径に形成しているので、第一小径孔13a中の樹脂材料を金型温度にまで確実に低下させると共に第二小径孔13bの第一小径孔側近傍の樹脂材料をもその温度近くに低下させる。それで、成形品の取り出し時にスプール23がスプールブッシュ21から抜け出すときに、第一小径孔13a中の固化した樹脂及び第一小径孔側の第二小径孔13b中のほとんど固化した樹脂は、第一小径孔13aと第二小径孔13bの境界部分に位置する箇所で確実に破断して糸引きを防止する。そして、第二小径孔13b側に残留した固化樹脂5は、つぎの射出までの間に適宜に軟化して射出開始時の充填圧力の急峻な立ち上がりを抑えることはもちろん、その軟化した残留固化樹脂5が金型2の中に用意されているコールドスラグウェルに捕獲されて成形品に混入することはない。そして、前記小径短小突出部分の外径寸法が前記ノズル本体部分の外径寸法に対して25%ないし40%に形成され、その長さ寸法がその直径寸法に対して40%から60%までの間の寸法に形成され、前記第一小径孔の長さ寸法が前記小径短小突出部分の長さ寸法の略半分の寸法に形成され、前記第二小径孔が前記第一小径孔より直径寸法に対して150%から200%までの間の寸法に形成される場合には、上記のように金型からの冷却が減少してもノズル本体側からの加熱もそれに見合うように充分に減少して、上記の第一小径孔の樹脂材料と第二小径孔の第一小径孔側近傍の樹脂材料のみが確実に固化する。その結果、特に光学素子の成形の場合にあっても、第一小径孔と第二小径孔の境界部分で固化樹脂が確実に破断して糸引きがより確実に防止される。もちろん、第二小径孔の第一小径孔側近傍に残留した固化樹脂がつぎの射出工程に既述されたような悪影響を及ぼすことはない。
また、本発明の射出ノズルの前記小径短小突出部分の外径寸法が前記ノズル本体部分の外径寸法に対して25%から30%までの間の寸法に形成され、前記第二小径孔の直径寸法が前記第一小径孔の直径寸法に対して略175%の寸法に形成される場合には、そのような射出ノズルは、特に上記光学素子の成形の場合にあっても上記の糸引きをより確実に防止する。
射出成形機の射出ノズル1は、金型2に対して図1のように配置され、その先端で金型2に当接する。3は金型2を取り付ける型締装置のプラテンである。射出ノズル1の先端は図2のように形成される。このような射出ノズル1は、図示省略された射出シリンダの先端に取り付けられて、金型2に対して離接するように前後に移動する。ノズル本体部分11の外周は加熱ヒータ12によって加熱制御される。
特に、本発明の射出成形機の射出ノズル1は、そのノズル本体部分11の先端に小径で短小な形状の小径短小突出部分11aを備え、その突出部分11aとそのノズル本体部分11の間に、例えば円錐面のように直径が徐々に変化する遷移部分11bを備える。そして、射出ノズル1は、その小径短小突出部分11aの先端からその小径短小突出部分11aの略中央位置付近までの間に第一小径孔13aを備え、その小径短小突出部分11aの略中央位置付近から上流側にあってその遷移部分11bの範囲内に第二小径孔13bを備える。その上、射出ノズル1は、その第二小径孔13bをそのノズル本体11のノズル本体孔13より小径であって前記第一小径孔13aより大径に形成している。このような構成におけるより具体的な寸法関係は、後に説明される実施例においてさらに説明される。
ところで、金型2に用意されているスプールブッシュ21は、従来どおりにロケートリング22によってプラテン3に対して調芯される。また、射出ノズル1も、あらかじめプラテン3に対して調芯されている。したがって、射出ノズル1は、本来的にスプールブッシュ21のノズルタッチ面21aに調芯された状態で当接する。しかしながら、実際には、金型2に含まれる寸法誤差のために射出ノズル1の調芯が必要となるので、射出ノズル先端面とノズルタッチ面21aとが略同一の形状、例えば略同一の曲率半径に形成されて、両者が押し付けられたときにお互いが調芯するようになっている。それで、小径短小突出部分11aの先端の外径、すなわちスプールブッシュ21に当接する射出ノズルの当接面の大きさは、その先端のノズルタッチ面21aに対する調芯動作がうまく行われるように、かつ両者の接触面での面圧が材料の許容面圧を超えないように、最小でも6mmから11mm程度に形成される。また、第一小径孔13aの孔径は、従来のように成形品のキャビティ容積に合わせて決定されるスプールブッシュ21の孔径より僅かに小さい直径に形成される。また、ノズル本体部分11の外形やノズル本体孔13も、キャビティ容積に合わせたスプールブッシュに合わせて形成される。
このように形成された射出ノズルにおいて、図3のように射出ノズル1がスプールブッシュ21に当接して射出が行われ、成形品が冷却される。このとき、射出ノズル1中の樹脂材料4は、加熱ヒータ12によって加熱される一方で金型2から冷却されるが、特に金型2は、レンズ等の光学素子の成形ではあまり冷却されない。既述されたように、金型2が樹脂材料の熱変形温度を僅かに下回る程度の温度にしか冷却されないからである。キャビティに充填された樹脂材料ができるだけ長くそのガラス転移温度より高い温度に保たれた状態で保圧されるようにするためである。
上記のような温度制御によって、冷却工程中の射出ノズル1中の樹脂材料4は、金型2側から冷却されると共に加熱シリンダ側から加熱されるときに、図3のように2重にハッチングされている部分23及び5で固化する。すなわち、上記形状のノズルにおいて上記のように冷却と加熱が行われて、第一小径孔13aと第二小径孔13bの第一小径孔側近傍とで樹脂温度が金型温度になるように冷却される結果、第一小径孔13aで樹脂材料が確実に固化すると共に第二小径孔13bの第一小径孔側近傍でも樹脂材料がほとんど固化する。それで、図4のように、成形品の取り出し時にスプール23がスプールブッシュ21から抜け出すときに、固化樹脂5は、第一小径孔13aと第二小径孔13bの境目で明確に破断して糸引きが防止される。このとき、第二小径孔13bの第一小径孔13a側近傍に存在する固化樹脂5がこの境目の円錐面で楔状に引っ掛かることがこの破断を確実にするからである。
もちろん、この残留した固化樹脂5が後続する射出の際に悪影響を与えることは全くない。第二小径孔13b側に残留した方のほとんど固化した樹脂5は、つぎの射出までの間に適宜に温度上昇して軟化して、つぎの射出開始時に充填圧力の急峻な立ち上がりを抑えるからである。また、その軟化した残留固化樹脂5が射出工程で金型中に用意されているコールドスラグウェルに捕獲されて成形品に混入することがないからである。上記の軟化の発生は、残留した方の樹脂5が破断によってスプール23から切り離されることによってそのスプールからの直接的な冷却が停止することによるものである。したがって、射出ノズル1がスプールブッシュ21に対して離接する場合に上記の軟化がより効果的に発生する。
なお、第一小径孔13a、第二小径孔13bでほとんど熱変形温度近辺に冷却されて固化した樹脂材料材料は、徐々に変形することはあっても急激には変形しない。それで、このような温度で固化している樹脂5は充分に明確に破断する。また、熱変形温度近辺に冷却されている金型中の成形品は、型開きによって開放されたときに大気によって徐冷され、その硬さが取り出しに耐える程度の温度になったときに取出機等によって取り出される。また、固化樹脂5と溶融樹脂4の境界部に半ば固化した状態で存在する樹脂材料は上記の破断に何らの悪影響を与えることもない。
射出ノズル1の先端部分の形状は、より具体的には図2のような形状に形成されると良い。ここで、小径短小突出部分の外径寸法がD1、長さ寸法がL1で示される。また、第一小径孔の直径寸法がd1、長さ寸法がM、第二小径孔の直径寸法がd2、長さ寸法がNで示される。また、ノズル本体部分11の直径寸法がD0、先端からの寸法がL0で示される。
これらの部分の直径や長さは、例えば、既述されたレンズ成形の場合のように金型温度がそれほど低く冷却されない場合には、概ねつぎの関係を満たす寸法に形成される。すなわち、小径短小突出部分11aの直径寸法D1はノズル本体部分11の直径寸法D0に対して25%ないし40%に形成され、その長さ寸法L1はその直径寸法D1に対して40%から60%までの間の寸法に形成される。そして、第二小径孔13bの直径寸法d2は第一小径孔13aの直径d1に対して150%から200%までの間の寸法に形成される。そして、第一小径孔13aの長さ寸法Mは、小径短小突出部分11aの長さ寸法L1の略半分の寸法に形成される。
より具体的には、それらの部分の直径や長さは、その他の寸法も含めて、例えば、つぎに示されるような寸法に形成される。すなわち、上記のd1が2.0mmである場合に、d2が3.5mm、D1が7mm、L1が3.0mmに、Mが1.5mm、Nが5.5mm程度に形成される。この場合、D0は24mm、d0は6mm、L0は8mmに形成される。また、第一小径孔13aと第二小径孔13bの境目や第二小径孔13bとノズル本体孔13の境目は、上流側に略90度で開く円錐面に形成される。
以上のような形状に形成された射出ノズル1は、例えば、ポリカーボネート(PC)やポリメチルメタクリレート(PMMA)等を樹脂材料とした光学素子の成形において特に採用される。この場合も、射出ノズル1は既述されたように金型2から冷却されると共に加熱ヒータ12から加熱されるが、特に樹脂材料がポリカーボネートである場合には、金型2は熱変形温度、例えば132℃程度を若干下回る温度、例えば130℃程度から低くても約90℃程度の間の温度に制御される。この金型温度は、光学素子ではない成形品を成形する金型のそれより充分に高い。なお、このとき、加熱ヒータ12は300℃前後の温度に加熱される。
特に望ましくは、小径短小突出部分11aの直径寸法D1は、ノズル本体部分の外径寸法D0に対して25%から30%までの間の寸法に形成され、射出ノズル1の第二小径孔13bの直径寸法d2は、第一小径孔13a直径寸法d1に対して略175%の寸法に形成されると良い。こうすることによって、上記の作用効果がより確実に奏される。
以上のように、本発明の射出ノズル1では、その第一小径孔13aと第二小径孔13b中の溶融樹脂4が既述されたような熱的なバランスの下で冷却されて固化して破断するので糸引きがより確実に防止される。しかも、第二小径孔13b側に残留した固化樹脂5がつぎの射出工程で急峻な射出圧力の上昇を引き起こすこともなく、成形品中に混入することもない。
以上説明された射出成形機の射出ノズルは、実施例として示された光学素子の成形品の射出成形で代表的に採用されるものであるが、このような成形のみに採用されるものではない。本発明の射出ノズルは、金型温度が比較的高い温度に制御されて成形材料がほとんどその高い温度近くで固化する成形である限り、そのような成形においても採用され得るものである。
本発明の射出ノズルとその射出ノズルの金型に対する配置を示す断面図である。 本発明の射出ノズルの先端を拡大して示す断面図である。 本発明の射出ノズルにおいて糸引きが防止される状態を説明する図であって、充填された樹脂材料が固化して取り出される直前の状態を示す断面図である。 本発明の射出ノズルにおいて糸引きが防止される状態を説明する図であって、成形品が固化して取り出される際にスプールが破断して抜け出す状態を示す断面図である。
符号の説明
1 射出ノズル
2 金型
4 溶融樹脂
5 固化樹脂
11 ノズル本体部分
11a 小径短小突出部分
11b 遷移部分
12 加熱ヒータ
13 ノズル本体孔
13a 第一小径孔
13b 第二小径孔
D0 ノズル本体部分の外径寸法
D1 小径短小突出部分の外径寸法
d1 第一小径孔の直径寸法
d2 第二小径孔の直径寸法
L1 小径短小突出部分の長さ寸法

Claims (2)

  1. 溶融樹脂を金型に充填する射出成形機の射出ノズルであって該射出ノズルのノズル本体部分の外周が加熱制御される射出ノズルにおいて、前記ノズル本体部分の先端に小径短小突出部分を備えると共に該小径短小突出部分と該ノズル本体部分の間に直径が徐々に変化する遷移部分を備える一方、前記小径短小突出部分の先端から前記小径短小突出部分の略中央位置付近までの間に第一小径孔を備えると共に該第一小径部から上流側にあって該遷移部分の範囲内に第二小径孔を備えて、前記第二小径孔は、前記ノズル本体部分のノズル本体孔より小径にかつ前記第一小径孔より大径に形成され、前記小径短小突出部分の外径寸法は、前記ノズル本体部分の外径寸法に対して25%から40%までの間の寸法に形成され、前記小径短小突出部分の長さ寸法は、該小径短小突出部分の外径寸法に対して40%から60%までの間の寸法に形成され、前記第一小径孔の長さ寸法は、前記小径短小突出部分の長さ寸法の略半分の寸法に形成され、前記第二小径孔の直径寸法は、前記第一小径孔の直径寸法に対して150%から200%までの間の寸法に形成されることを特徴とする射出成形機の射出ノズル。
  2. 前記小径短小突出部分の外径寸法は、前記ノズル本体部分の外径寸法に対して25%から30%までの間の寸法に形成され、前記第二小径孔の直径寸法は、前記第一小径孔の直径寸法に対して略175%の寸法に形成されることを特徴とする請求項1記載の射出成形機の射出ノズル。
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