JP4095015B2 - 成形用金型 - Google Patents
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Description
黒鉛を高配合させた熱可塑性樹脂材料を射出あるいは射出プレスして燃料電池カーボンセパレータを製作する場合、黒鉛高配合溶融樹脂は非常に粘度が高く、固化速度が非常に速いため、射出または射出プレスの成形用金型のゲート形状としては圧損が少ない大径のダイレクトゲートが最適である。ここで、「ダイレクトゲート」とは、スプル(下流に向かって拡がる円錐形の流路部分)のみでランナーがないゲート、すなわち、スプルが、直接、金型キャビティに開口しているゲートをいう。また、「射出」とは、金型が完全に閉じた状態で材料を射出する場合をいい、「射出プレス」とは、金型を途中まで閉じた状態で材料を射出し、ついで金型を閉位置まで移動して材料をプレスする場合をいう。
本発明の目的は、黒鉛含有樹脂など、高い熱伝導率を有する樹脂含有材料の未流動部分の、ダイレクトゲートの直下部での、固化、金型へのはりつきを抑制できる成形用金型を提供することにある。
(1) ダイレクトゲートを備えた、樹脂含有材料を成形する成形用金型であって、前記ダイレクトゲートの直下部が平面である金型に、該ダイレクトゲートに向かって突出する金型に対して固定された突形状部を設け、ダイレクトゲート内の流路断面の一部を前記突形状部で塞ぐ成形用金型。
(2) 前記突形状部は錐体形状を有する(1)記載の成形用金型。
(3) 前記突形状部は先端に平面部を有する(1)記載の成形用金型。
(4) 前記成形用金型が燃料電池のカーボンセパレータの成形用金型である(1)〜(3)の何れかに記載の成形用金型。
上記(1)の成形用金型によれば、ダイレクトゲート直下部に、ダイレクトゲートに向かって突出する突形状部を設けたので、突形状部が無い場合には未流動部分が生じていた部位が突形状部で占められ、ダイレクトゲート直下部近傍に未流動部分ができにくく、樹脂含有材料の固化、金型へのはりつきが防止される。
上記(2)の成形用金型によれば、突形状部が錐体形状を有するので、樹脂含有材料のキャビティへの流入が円滑となり、突形状部が無しの場合や、先端が平面の突形状部の場合に比べて、樹脂含有材料のキャビティへの充填時間が短くなる。
上記(3)の成形用金型(突形状部が先端に平面部を有する場合)によれば、樹脂含有材料のキャビティへの流入抵抗と、樹脂含有材料のキャビティへの充填時間が、突形状部が無しの場合とほとんど同じであり、突形状部が先端に平面部を有していても、充填時間増加はほとんど無視できる。
上記(4)の成形用金型によれば、本発明の成形用金型を燃料電池のカーボンセパレータの成形用金型として用いることにより、ダイレクトゲート直下部に未流動部分の固化、金型へのはりつき残存物を形成することなく、短時間(たとえば、0.30〜0.34秒)でキャビティに黒鉛高配合溶融樹脂を射出、充填して、厚さが薄い(2〜3mm程度)、複雑なガス流路を有するカーボンセパレータを製作することができる。
突形状部16は、突形状部16を設けなければ生じるであろう射出材料の未流動部17(図13の工程(ニ)に示す)の空間を埋めるように、金型10のダイレクトゲート直下部15に形成されることが望ましい。
また、突形状部16は、図3に示すように、先端がダイレクトゲート14内に進入していてもよいし、あるいは図2に示すように、先端がダイレクトゲート14に丁度進入する位置あるいはその手前で止まっていてもよい。
カーボンセパレータの場合は、樹脂含有材料21は黒鉛高配合樹脂で、たとえば、人造黒鉛が70%以上、残りが樹脂(液晶ポリマー)の、したがって樹脂だけの場合に比べて高い熱伝導率を有する材料を用いる。材料は加熱して樹脂が溶融している状態で、ダイレクトゲート14を通してキャビティ13内に注入する。
カーボンセパレータ20は、一面に燃料ガス(水素)または酸化剤ガス(エア)の反応ガス流路が形成され、反対側の面に冷媒流路が形成され、薄い(厚さ1〜3mm程度、ただし1mmは1mm以外の値であってもよい)、高流れ抵抗の板に成形される。
まず、射出の場合は、型閉じし、射出プレス成形の場合は途中位置まで型閉じし、ダイレクトゲート14を通して樹脂含有材料21をキャビティ13に充填する。射出プレスの場合は、充填完了前後可動型を移動させて樹脂含有材料21をプレスする。樹脂含有材料21が硬化後、型を開いて製品(カーボンセパレータ)20を型から取り出す。
まず、成形用金型10のダイレクトゲート直下部15に、ダイレクトゲート直下部の樹脂含有材料の流路断面積をダイレクトゲート直下部が平面である場合に比べて小さくする突形状部16を設けたので、樹脂含有材料射出時に、突形状部16によって流路断面積が小さくなった部分で、樹脂含有材料21の流れが速くなり、ダイレクトゲート直下部15近傍に未流動部17ができにくく、樹脂含有材料の固化、金型10へのはりつきが抑制される。
その結果、毎回固化部を金型10から除去する作業、手間がなくなる。
〔実施例1〕
図5〜図7に示すように、材料として、人造黒鉛75%の可塑性樹脂と液晶ポリマー25%を混合し二軸押出機にて混練した樹脂含有材料21を使用し、板厚2mmの燃料電池用セパレータ20を製造した。射出機には、宇部興産機械製350t横型電動射出成形機を使用した。金型10の可動型12に、固定型のダイレクトゲート直下部15に突形状部16を形成して、射出プレス成形を行った。キャビティ厚さがaの場合、突形状部16の形状を、図7に示すように、円柱状で、高さが2a、直径が3a、先端に平面部18を有する形状とし、ダイレクトゲートスプルの最大径部の径を10aとした。
試験結果は、充填時間が0.34秒で、製品離型後、型内に残存物(未流動部の固化したもの)は無かった。ただし、突形状部16無しの場合は、充填時間が0.33秒で、製品離型後、型内に残存物が存在した。
この結果から、ダイレクトゲート直下部15に円柱状突形状部16を設けることが、型内に残存物(未流動部の固化したもの)を形成させない方法、手段として有効であり、先端に平面部18がある突形状部16であっても、突形状部16無しの場合に比べて、充填時間がほとんど増加しないことがわかった。
〔実施例2〕
図8に示すように、材料として、人造黒鉛75%の可塑性樹脂と液晶ポリマー25%を混合し二軸押出機にて混練した樹脂含有材料21を使用し、板厚2mmの燃料電池用セパレータ20を製造した。射出機には、宇部興産機械製350t横型電動射出成形機を使用した。金型10の可動型12に、固定型のダイレクトゲート直下部15に突形状部16を形成して、射出プレス成形を行った。キャビティ厚さがaの場合、突形状部16の形状を、図8に示すように、円柱状で、高さが2a、直径が3a、先端に平面部18を有し、円柱の根本に半径1.5aの弧状のフィレットを設けた形状とし、ダイレクトゲートスプルの最大径部の径を10aとした。
試験結果は、充填時間が0.33秒で、製品離型後、型内に残存物(未流動部の固化したもの)は無かった。ただし、突形状部16無しの場合は、充填時間が0.33秒で、製品離型後、型内に残存物が存在した。
この結果から、ダイレクトゲート直下部15に根本にフィレットを有する円柱状突形状部16を設けることが、型内に残存物(未流動部の固化したもの)を形成させない方法、手段として有効であり、先端に平面部18がある突形状部16であっても、根本にフィレットを設けることで、突形状部16無しの場合に比べて、充填時間が増加しないことがわかった。
〔実施例3〕
図9〜図11に示すように、材料として、人造黒鉛75%の可塑性樹脂と液晶ポリマー25%を混合し二軸押出機にて混練した樹脂含有材料21を使用し、板厚2mmの燃料電池用セパレータ20を製造した。射出機には、宇部興産機械製350t横型電動射出成形機を使用した。金型10の可動型12に、固定型のダイレクトゲート直下部15に突形状部16を形成して、射出プレス成形を行った。キャビティ厚さがaの場合、突形状部16の形状を、図11に示すように、高さが1.5a、直径が6.5aの円錐形状とし、ダイレクトゲートスプルの最大径部の径を10aとした。
試験結果は、充填時間が0.30秒で、製品離型後、型内に残存物(未流動部の固化したもの)は無かった。ただし、突形状部16無しの場合は、充填時間が0.33秒で、製品離型後、型内に残存物が存在した。
この結果から、ダイレクトゲート直下部15に突形状部16を設けることが、型内に残存物(未流動部の固化したもの)を形成させない方法、手段として有効であり、先端が尖った錐体形状の突形状部16とすることにより、突形状部16無しの場合に比べて、充填時間を短縮させることができることがわかった。
〔実施例4〕
図12に示すように、材料として、人造黒鉛75%の可塑性樹脂と液晶ポリマー25%を混合し二軸押出機にて混練した樹脂含有材料21を使用し、板厚2mmの燃料電池用セパレータ20を製造した。射出機には、宇部興産機械製350t横型電動射出成形機を使用した。金型10の可動型12に、固定型のダイレクトゲート直下部15に突形状部16を形成して、射出プレス成形を行った。キャビティ厚さがaの場合、突形状部16の形状を、図12に示すように、高さが1.5a、断面の半径が4.25aの、円形状とし、ダイレクトゲートスプルの最大径部の径を10aとした。
試験結果は、充填時間が0.30秒で、製品離型後、型内に残存物(未流動部の固化したもの)は無かった。ただし、突形状部16無しの場合は、充填時間が0.33秒で、製品離型後、型内に残存物が存在した。
この結果から、ダイレクトゲート直下部15に突形状部16を設けることが、型内に残存物(未流動部の固化したもの)を形成させない方法、手段として有効であり、断面が円形状の突形状部16とすることにより、突形状部16無しの場合に比べて、充填時間を短縮させることができることがわかった。
11 固定型
12 可動型
13 キャビティ
14 ダイレクトゲート
15 (金型の)ダイレクトゲート直下部
16 突形状部
17 未流動部
18 平面部
19 フィレット
20 燃料電池用カーボンセパレータ
21 樹脂含有材料
Claims (4)
- ダイレクトゲートを備えた、樹脂含有材料を成形する成形用金型であって、前記ダイレクトゲートの直下部が平面である金型に、該ダイレクトゲートに向かって突出する金型に対して固定された突形状部を設け、ダイレクトゲート内の流路断面の一部を前記突形状部で塞ぐ成形用金型。
- 前記突形状部は錐体形状を有する請求項1記載の成形用金型。
- 前記突形状部は先端に平面部を有する請求項1記載の成形用金型。
- 前記成形用金型が燃料電池のカーボンセパレータの成形用金型である請求項1〜3の何れか一項記載の成形用金型。
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