JP4563243B2 - 柱脚基礎の施工方法および位置決め装置 - Google Patents
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しかし、この装置のものは、接続装置位置が決まっているため、水平方向には1方向しか調整が効かないと共に、コンクリート打設によって、杭芯が回転した場合に対応不可能である。また、水平方向のずれによってジャッキアップボルト位置が移動するため、ジャッキアップボルトが杭に設けた板から外れる危険性がある等の不具合があった。
(1)第1の手段は、鋼管杭の杭頭部に、断面が四辺形状の柱脚を挿入し、杭頭部内にコンクリートを充填して、柱脚を杭頭部に立設固定する柱脚基礎の施工方法において、前記杭頭部に挿入した柱脚の両側面を一対の第1の蓋板の直線状の縁部で挟み込んだ状態で、柱脚の水平XY方向および上下方向の位置決めを行った後、第1の蓋板を杭頭部のフランジに固定し、次に、杭頭部内にコンクリートを充填して、柱脚を杭頭部に立設固定することを特徴とする。
柱脚の両側面を柱脚の直線状の縁部で挟み込めば、両縁部より柱脚が保持され、柱脚がクレーン吊の場合であっても振れる事なく確実に保持でき、水平XY方向および上下方向の位置決めが容易に行えると共に、位置決め後における充填コンクリートと柱脚との接合箇所での保持固定が強固に行い得る。
なお、第1の蓋板のフランジへの固定は、ボルト止めやバイス締付け、溶接などの汎用手段で行えばよく、柱脚側面を一対の第1の蓋板で挟み込んだ状態で、フランジに固定することにより、少なくとも柱脚の水平XY方向は移動しない状態に保持できる。また、柱脚及び蓋板の材質はどのようなものでも良いが、一般的には鋼製である。また、上記水平XY方向とは、柱脚の位置合わせ芯位置であり、水平面において、直交する2方向である。
(2)第2の手段は第1の手段に係る柱脚基礎の施工方法において、前記柱脚の水平X方向の位置決めを、前記フランジ上において前記第1の蓋板を水平X方向にスライドすることにより行い、次に、前記柱脚の水平X方向に直交する水平Y方向の位置決めを、前記柱脚を前記第1の蓋板の直線状の縁部に沿って移動することで行うことを特徴とする。
この方法によれば、柱脚の水平X方向の位置決め時は、第1の蓋板が平面状のフランジ上をスライドするので、そのスライド移動時に第1の蓋板が振れることがない。また、柱脚の水平Y方向の位置決め時には、柱脚は第1の蓋板の両縁部間において直線的に案内されることになる。更に、本方法手順によれば、おのずから、直交する水平2方向への案内を行うことができる。
(3)第3の手段は第1又は第2の手段に係る柱脚基礎の施工方法において、コンクリート充填後、前記柱脚の他の両側面を一対の第2の蓋板の直線状の縁部により挟み込んだ状態で、第2の蓋板を前記第1の蓋板に又は前記フランジに固定することを特徴とする。
(4)第4の手段は第1ないし第3の手段の何れかに係る柱脚基礎の施工方法において、前記第1の蓋板および又は第2の蓋板を、前記フランジにボルト止めにより固定することを特徴とする。
(5)第5の手段は第1ないし第4の何れかの手段に係る柱脚基礎の施工方法において、前記柱脚の上下方向の位置決めを、前記柱脚の両側面にそれぞれ設けた鍔部材と、前記第1の蓋板との間に設置する伸縮可能な上下位置調整手段により行うことを特徴とする。
(6)第6の手段は第5の手段に係る柱脚基礎の施工方法において、前記鍔部材と前記第1の蓋板との間に設置する低摩擦式の柱脚移動手段を用いて、前記柱脚を水平Y方向にスライドさせて位置決めを行うことを特徴とする。
(8)第8の手段は第7の手段に係る柱脚基礎の位置決め装置において、前記第1の蓋板および又は第2の蓋板の直線状の縁部に、柱脚の側面に沿って当接する垂直材を設けたことを特徴とする。
(9)第9の手段は第7又は第8の手段に係る柱脚基礎の位置決め装置において、前記第1の蓋板および第2の蓋板には、前記フランジのボルト孔と同一ピッチで、かつ、前記直線状の縁部に直交する方向に長孔状のボルト孔が設けられていることを特徴とする。
(10)第10の手段は第7ないし第9の何れかの手段に係る柱脚基礎の位置決め装置において、前記フランジが円形状であり、フランジの円周に沿う長孔状の周ボルト孔が設けられていることを特徴とする。
なお、本手段における蓋板の杭頭部への固定は、杭頭部に柱脚を挿入後又はその挿入前に行えばよい。挿入後に行う場合には、蓋板を複数に分割しておき、柱脚側面側から分割蓋板を当てがい、それぞれ杭頭部に固定する、あるいは、直立する柱脚の上方より蓋板を差し入れて、杭頭部に固定すればよい。挿入前に行う場合には、杭頭部に固定されている蓋板の孔内に上方より柱脚を挿入すればよい。いずれの場合でも、蓋板に柱脚の外周より一回り大きい孔を有しているが故に、そのような手順が可能となる。
(13)第13の手段は第7又は第12に係る柱脚基礎の位置決め装置において、前記鋼管杭の杭頭部が基礎面下に埋設されたフランジ付の埋設箱であることを特徴とする。
本願発明は、必ずしも、鋼管杭の杭頭部に柱脚を立設固定するものに限らず、基礎面下に埋設した埋設箱である場合にも同様に適用できる。また、埋設箱は上方が開口する底付の容器状のものであればよく、その外周形状は、矩形状、円筒状、多角形状など、どのような形状でもよい。
また、柱脚を杭頭部に立設後、柱脚が第1の蓋板により挟み込み支持されるので、充填コンクリートと柱脚の接合箇所での強度を高めることができ、コンクリートの固化が完了するまでの間、柱脚の立設位置にくるいが生ぜず、柱脚を正確な位置に立設設置できる。
第2の手段よりなる請求項2に記載の柱脚基礎の施工方法によれば第1の手段に係る作用効果を奏すると共に、柱脚の水平XY方向(水平2方向)の位置を調整する際、片側1方向ずつ調整していくため、位置決めが容易にできる。
第3の手段よりなる請求項3に記載の柱脚基礎の施工方法によれば、第1の手段又は第2の手段に係る作用効果を奏すると共に、第2の蓋板はコンクリート充填後の設置となるため、コンクリート打設に十分な開口面積が確保でき、杭頭部の隅々までコンクリートを充填することができるので、高品質の柱脚基礎を施工できる。
また、柱脚が第1および第2の蓋板により、その水平XY方向(四周囲)が挟み込み支持されるので、コンクリートの固化が完了するまでの間、柱脚の立設位置が、上記手段のものよりも更に確実に柱脚を固定支持でき、柱脚を正確な座標位置に立設設置できる。
第4の手段よりなる請求項4に記載の柱脚基礎の施工方法によれば、第1の手段ないし第3の手段の何れかに係る作用効果を奏すると共に、ボルト止め施工は現場作業が容易であり、低施工コストで実施できる。
第5の手段よりなる請求項5に記載の柱脚基礎の施工方法によれば、第1ないし第4の何れかの手段に係る作用効果を奏すると共に、柱脚の上下位置調整を現場において容易に行い得、低施工コストで実施できる。また、第1の蓋板が柱脚の支持台となるため、柱脚支持用の新たな部材が不必要である。
第6の手段よりなる請求項6に記載の柱脚基礎の施工方法によれば、第5の手段に係る作用効果を奏すると共に、比較的、重量物である柱脚の水平Y方向位置調整を小さい押力で容易に行うことができ、ひいては、同位置調整を安全に行うことができる。
第8の手段よりなる請求項8に記載の柱脚基礎の位置決め装置によれば、第7の手段に係る作用効果を奏すると共に、垂直材により柱脚の側面を、より広い当接面積で把持することができ、摩擦把持力が高まり、また、柱脚の垂直方向の安定支持力が増し、柱脚の立設位置にくるいが生ぜず、柱脚を正確な座標位置に立設設置できる。
第9の手段よりなる請求項9に記載の柱脚基礎の位置決め装置によれば、第7の手段又は第8の手段に係る作用効果を奏すると共に、ボルト孔の長孔の長さ寸法幅、フランジへの各蓋板の固定位置調整を行うことにより、柱脚の水平XY方向の位置調整が容易に行い得る。
第10の手段よりなる請求項10に記載の柱脚基礎の位置決め装置によれば、第7の手段ないし第9の手段の何れかの手段に係る作用効果を奏すると共に、周ボルト孔の長孔の長さ寸法幅、フランジに対する各蓋板の周方向(回転方向)の固定位置調整を行うことにより、鋼管杭がその軸心周り方向に正確に打ち込まれていない場合でも、柱脚を任意位置に回転でき、柱脚の回転位置調整が容易に行い得る。
本発明に係る柱脚基礎の位置決め装置を図1ないし図4に基づき説明する。図1において、1は位置決め装置を示し、この位置決め装置1は、基礎面Tに埋設されている鋼管杭2の杭頭部2aに、断面が四辺形状の柱脚3を挿入し、杭頭部2a内にコンクリート8を充填して、柱脚3を杭頭部2aに立設固定する時に用いるものである。位置決め装置1は、矩形板状の第1の一対の蓋板4と、矩形板状の一対の第2の蓋板5とを備えている。
また、第1の蓋板4および第2の蓋板5の直線状の縁部(4b、5b)には、柱脚3の側面に沿って当接すると共に、柱脚3の局所的な破壊を防止するための強度部材である垂直材(6、7)がそれぞれ立設されている。蓋板4、5のサイズは柱脚3の引抜きに対する拘束力を高めるため、柱脚3挿入部以外の杭頭部2a全面を覆うようなサイズ(大きさ)としている。なお、図中、2cは杭頭部2aの底板、3aは柱脚3の底板を示す。
また、図3に示すように、柱脚3の上部の両側面には鍔部材10が、鍔部材10に螺合する4本のボルト11がそれぞれ設けられていて、それらで柱脚3の上下位置調整手段12が構成されている。左右のボルト11の下端が下述する柱脚移動手段13に当接しており、左右のボルト11を回すことにより、柱脚3の上下方向H位置および四方側面の傾きを調整することができる。また、第1の蓋板4上には、図4の(a)に示す水平Y方向の移動手段である低摩擦式の一対の柱脚移動手段13が載置されていて、この柱脚移動手段13により、柱脚3の水平Y方向への移動が低押力により行える。
また、上記において、ボルト孔(4a、5a)の長孔の長さ寸法幅、フランジ2bへの各蓋板(4、5)の固定位置調整を行うことにより、柱脚3の水平XY方向(柱脚3の四辺に直交する方向)の位置調整(柱脚3の中心を設計中心位置Oに合致する位置調整)を容易に行うことができる。
次に、図5の(1)〜(7)に基づき、鋼管杭2の杭頭部2aに、断面が四辺形状の柱脚3を挿入し、杭頭部2a内にコンクリート8を充填して、柱脚3を杭頭部2aに立設固定する柱脚基礎の施工方法を説明する。なお、図5の各(1)〜(7)において、上段は柱脚基礎の側断面図、下段は柱脚基礎の平面図である。
(1)基礎面T下に埋設している鋼管杭2の杭頭部2a内に、柱脚3の下端部を挿入する。
(2)柱脚3の両側面に一対の第1の蓋板4を設置し、ボルト9によりフランジ2bに仮止め固定する(この時、ボルト9は仮締め)。
(3)柱脚3の水平X方向の位置決めの際には、第1の蓋板4をその長孔4aに沿って(例えばx矢印方向に)スライドさせて行い、柱脚3に蓋板4の垂直材6が軽く触れる位置で第1の蓋板4をフランジ2bにボルト9止め固定する。
(4)次に、例えばy矢印方向に柱脚3を移動して、柱脚3の水平Y方向の位置決めを行う。その位置で上下位置調節手段12を介して蓋板4上に柱脚3の荷重を掛ける。
(5)上下位置調節手段12を調節して柱脚3のレベル(上下位置)調整(例えばh矢印方向への調整)を行う。
(6)D矢印で示す開口部より杭頭部2a内にコンクリート8を打設する。
(7)第2の蓋板5を、ボルト9により蓋板4又は及びフランジ2bに締付け固定する。
(ア)柱脚3の両側面を一対の第1の蓋板4の直線状の縁部4bで挟み込んだ状態で、柱脚3の水平X方向の位置決めを、フランジ2b上において第1の蓋板4をスライドすることにより行い、第1の蓋板4をフランジ2bに、ボルト9により仮止め固定する。
(イ)柱脚3の水平X方向に直交する水平Y方向の位置決めを、柱脚3を第1の蓋板4の直線状の縁部4bに沿って移動することで行なう。
(ウ)柱脚3の上下方向の位置決めを、柱脚3の両側面にそれぞれ設けた鍔部材10と、第1の蓋板4との間に設置する上下位置調整手段12(及び又は図6に示す上下位置調整手段12A)により行った後、第1の蓋板4をフランジ2bに、ボルト9により本締め固定する。
(エ)一対の第1の蓋板4間から杭頭部2a内にコンクリート8を充填する。
(オ)次に、柱脚3の他の両側面を一対の第2の蓋板5の直線状の縁部5bにより挟み込んだ状態として、第2の蓋板5を第1の蓋板4に、又はフランジ2bに固定する。
なお、上記(イ)と(ウ)とは、その作業を同時又は逆順序で行っても良い。
また、上記実施例において、柱脚3の水平Y方向の位置決め時に、図4に示す、柱脚移動手段13を用いれば、柱脚3の移動が円滑に行い得る。
また、柱脚3の水平X方向の位置決めを、フランジ2b上の第1の蓋板4をスライドさせて行うので、水平X方向の位置調整時において柱脚3は常に平面上を移動することになり、位置決めが容易に行える。水平XY方向(水平2方向)の位置を調整する際、片側1方向ずつ調整していくため、位置決めがそれほど難しくない。第1の蓋板4が柱脚3の支持台となるため、柱脚3支持用の新たな部材が不必要である。
本発明に係る柱脚基礎の位置決め装置を図6の(a)(b)に基づき説明する。図6において、1Aは位置決め装置を示し、この位置決め装置1Aは、基礎面Tに埋設されている鋼製の埋設箱2Aに、断面が四辺形状の柱脚3を挿入し、埋設箱2A内にコンクリート8を充填して、柱脚3を埋設箱2Aに立設固定する時に用いるものである。
また、柱脚3の底板3aには、筒12aと、それにねじ込まれているボルト部材12bとよりなる上下位置調整手段12Aが設けられていて、ボルト部材12bのねじ込み長を調節することにより、柱脚3の上下位置を調整できる。なお、上記蓋板20は一体あるいはフランジ継手などによる分割構造としても良い。また、蓋板20には、フランジ20bのボルト孔2eと同一ピッチのボルト孔20aが設けられている。
更に、本実施例では、柱脚3は比較的、短い場合を想定しており、柱脚3の重心位置が埋設箱2A内に位置せしめ、蓋板20に柱脚3の全荷重を掛けるようにしている。なお、この時、柱脚3を吊り上げているクレーンは外し、完全に蓋板20の上に柱脚3が自立する状態としておく。
なお、本実施例において、柱脚3が円柱状(又は多角形状)である場合には、蓋板20の中央部の孔を円形状(又は多角形状)としてもよいが、上述の四辺形孔21であっても、円柱状(又は多角形状)の柱脚3の水平XY方向の位置決めは可能である。
本発明に係る柱脚基礎の位置決め装置を図7に基づき説明する。この位置決め装置1Bは、実施例3(図6)のものにおいて、柱脚3の水平XY方向の位置決め手段22が、蓋板20に立設する板部材22bと、柱脚3の側面との間に、螺子式伸縮器や油圧ラムなどの伸縮器具27を用いている点が相違しその他の構造や機能は、実施例3のものと同様である。本実施例においては、伸縮器具27の伸縮量を調整することにより、柱脚3の水平XY方向の位置決めを行い得ると共に、そのまま保持しておくことで、柱脚3をその位置に保持固定することができる。
本発明に係る柱脚基礎の位置決め装置を図8に基づき説明する。この位置決め装置1Cは、実施例3(図6)のものにおいて、柱脚3の水平XY方向の位置決め手段22が、蓋板20の四辺形孔21と柱脚3の側面との隙間に複数の楔28を打ち込む構造である点、および、四辺形孔21を実施例3のものより小さくしている点が相違し、その他の構造や機能は、実施例3のものと同様である。本実施例においては、柱脚3の四周囲の各楔28の打ち込み量を調整することにより、柱脚3の水平XY方向の位置決めを行い得ると共に、そのまま保持しておくことで、柱脚3をその位置に保持固定することができる。また、図中、32はコンクリート打設用の開閉蓋である。
本発明に係る柱脚基礎の位置決め装置を図9に基づき説明する。この位置決め装置1Dは、実施例3のものにおいて、柱脚3の中心位置O回りのZ矢印方向への回転を行う手段が、蓋板20に立設する2枚の板部材29と、各板部材29にそれぞれその対向する方向からねじ込まれている回転方向ボルト30と、柱脚3の側面に固定されているブラケット31とを備えている点が相違し、その他の構造や機能は、実施例3のものと同様である。本実施例においては、対向する回転方向ボルト30の各ねじ込み長を調整することにより、回転方向ボルト30の先端がブラケット31に当接し、柱脚3をZ矢印方向に回転せしめることができると共に、そのまま保持しておくことで、柱脚3の回転位置を固定支持することができる。
また、実施例1〜6に示す、各位置決め手段などを適宜、選択して組合せても良く、また、適宜、重複して採用実施しても良い。
また、実施例1〜6に示すものは、鋼管杭2の杭頭部2a又は埋設箱2Aの何れのものにも適用できる。つまり、フランジを備えた単なる箱体のものであればよく、それらの全てに適用できる。また、埋設箱2Aは鋼製あるいは、フランジを除く部分はコンクリート製であっても良い。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく必要に応じ、適宜設計変更し得るものである。また、上記実施例における各構成要素には、当業者が容易に想定できるものや、実質的に同一のものが含まれる。
2 鋼管杭
2a 杭頭部
2b フランジ
3 柱脚
4 第1の蓋板
5 第2の蓋板
6、7 垂直材
8 コンクリート
9 ボルト
10 鍔部材
Claims (13)
- 鋼管杭の杭頭部に、断面が四辺形状の柱脚を挿入し、杭頭部内にコンクリートを充填して、柱脚を杭頭部に立設固定する柱脚基礎の施工方法において、前記杭頭部に挿入した柱脚の両側面を一対の第1の蓋板の直線状の縁部で挟み込んだ状態で、柱脚の水平XY方向および上下方向の位置決めを行った後、第1の蓋板を杭頭部のフランジに固定し、次に、杭頭部内にコンクリートを充填して、柱脚を杭頭部に立設固定することを特徴とする柱脚基礎の施工方法。
- 前記柱脚の水平X方向の位置決めを、前記フランジ上において前記第1の蓋板を水平X方向にスライドすることにより行い、次に、前記柱脚の水平X方向に直交する水平Y方向の位置決めを、前記柱脚を前記第1の蓋板の直線状の縁部に沿って移動することで行うことを特徴とする請求項1に記載の柱脚基礎の施工方法。
- コンクリート充填後、前記柱脚の他の両側面を一対の第2の蓋板の直線状の縁部により挟み込んだ状態で、第2の蓋板を前記第1の蓋板に又は前記フランジに固定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の柱脚基礎の施工方法。
- 前記第1の蓋板および又は第2の蓋板を、前記フランジにボルト止めにより固定することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の柱脚基礎の施工方法。
- 前記柱脚の上下方向の位置決めを、前記柱脚の両側面にそれぞれ設けた鍔部材と、前記第1の蓋板との間に設置する伸縮可能な上下位置調整手段により行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の柱脚基礎の施工方法。
- 前記鍔部材と前記第1の蓋板との間に設置する低摩擦式の柱脚移動手段を用いて、前記柱脚を水平Y方向にスライドさせて位置決めを行うことを特徴とする請求項5に記載の柱脚基礎の施工方法。
- 鋼管杭の杭頭部に、断面が四辺形状の柱脚を挿入し、杭頭部内にコンクリートを充填して、柱脚を杭頭部に立設固定する時に用いる柱脚基礎の位置決め装置において、前記鋼管杭の杭頭部のフランジにボルト止め可能であり、直線状の縁部を備える一対の第1の蓋板と、前記第1の蓋板と共にその直線状の縁部で前記柱脚の四辺を挟み込み、前記第1の蓋板にボルト止め可能な一対の第2の蓋板と、前記柱脚の上下方向位置を調整する上下位置調整手段と、を具えたことを特徴とする柱脚基礎の位置決め装置。
- 前記第1の蓋板および又は第2の蓋板の直線状の縁部に、柱脚の側面に沿って当接する垂直材を設けたことを特徴とする請求項7に記載の柱脚基礎の位置決め装置。
- 前記第1の蓋板および第2の蓋板には、前記フランジのボルト孔と同一ピッチで、かつ、前記直線状の縁部に直交する方向に長孔状のボルト孔が設けられていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の柱脚基礎の位置決め装置。
- 前記フランジが円形状であり、フランジの円周に沿う長孔状の周ボルト孔が設けられていることを特徴とする請求項7ないし請求項9の何れかに記載の柱脚基礎の位置決め装置。
- 鋼管杭の杭頭部内に柱脚を挿入し、杭頭部内にコンクリートを充填して、柱脚を杭頭部に立設固定する柱脚基礎の施工方法において、前記柱脚の外周より一回り大きい孔を中央部に有する蓋板を前記杭頭部のフランジに固定し、次に、前記孔と前記柱脚の側面との隙間を調整することにより、前記柱脚の水平XY方向の位置決めを行い、次に、前記杭頭部内にコンクリートを充填して、前記柱脚を杭頭部に立設固定することを特徴とする柱脚基礎の施工方法。
- 鋼管杭の杭頭部に柱脚を挿入し、杭頭部内にコンクリートを充填して、柱脚を杭頭部に立設固定する時に用いる柱脚基礎の位置決め装置において、前記柱脚の外周より一回り大きい孔を中央部に有し、前記杭頭部のフランジにボルト止め可能な蓋板と、同蓋板の孔の四周囲にそれぞれ設けられ、前記柱脚を水平XY方向に押す押圧手段と、前記柱脚の上下方向位置を調整する上下位置調整手段と、を具えたことを特徴とする柱脚基礎の位置決め装置。
- 前記鋼管杭の杭頭部が基礎面下に埋設されたフランジ付の埋設箱であることを特徴とする請求項7又は請求項12に記載の柱脚基礎の位置決め装置。
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