JP5131121B2 - 柱の耐震補強構造及び耐震補強方法 - Google Patents
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Description
図1及び図2に示すように、高架橋2の片側(図1の左側)は、車や人が通行する道路5であり、高架橋2の真下及び道路5の反対側(図1の右側)は、盛土8上に軌道9が敷設されていて、電車10が走行する。
第一の補強部材4として、本実施形態においては、複数の角形鋼管を用いた。
図3に示すように、第一の拘束手段11は、柱3の外周を囲うとともに、複数の第一の補強部材4を挟み込む形状の接続用鋼板12と、複数の第一の補強部材4を接続用鋼板12に固定するための締結具13とを備えている。
図4に示すように、第二の拘束手段16は、複数の第一の補強部材4を囲うとともに、柱3の下端部を挟み込む形状の接続用鋼板17と、接続用鋼板17を固定するためのコンクリート部18と、その型枠となる鋼枠19とを備えている。
図5及び図6は、柱3に作用する曲げモーメント分布図であり、それぞれ第一の補強部材4を取り付ける前の分布図、第一の補強部材4を取り付けた後の分布図である。
図5に示すように、地震等による水平荷重Fが第一の補強部材4を取り付ける前の柱3の上端に作用すると、柱3の上端から下端までの間に一定の勾配を有する曲げモーメントMが生じる。このとき柱3に作用するせん断力は、曲げモーメントMの勾配で表され、柱3の両端で最も大きく、中心付近では小さくなる。かかる状態では、塑性ヒンジ25は柱3の下端に存在する。
接合部23で第一の補強部材4の長手方向への移動を拘束して、第一の補強部材4を柱3に完全に固定すると、水平荷重Fが作用した際に第一の補強部材4は柱3とともに引張力を受けて伸張するため、第一の補強部材4の剛性が低下し、第一の補強部材4のせん断耐力が低下してしまう。しかし、接合部23で第一の補強部材4の長手方向への移動を可能にすると、水平荷重Fが作用しても第一の補強部材4は引張力を負担しないので、第一の補強部材4のせん断耐力は低下しない。そこで、第一の補強部材4のせん断力の低下を防止するために、接合部23で第一の補強部材4の長手方向への移動を可能としたものである。
図7は、柱3の上端に作用した水平荷重Fによって生じるせん断力SHと、盛土表面8bの直上から柱3の下端までの区間のうち、ある特定の区間の変位との関係を示す図である。図8は、図7の状態における柱3の変形を示す図である。本実施形態においては、例えば、高さ4.925〜5mまでの区間の変位について検討したが、これに限定されるものではない。
柱3の周囲の一部に根巻きコンクリート24が設けられているので、柱3は倒れにくくなる。
図9に示すように、第二実施形態に係る耐震補強構造21は、接合部23を盛土表面8b(図示しない)の直上に設け、連結部15を柱3の下端に設けたものである。
図10及び図11に示すように、第三の拘束手段26は、柱3の外周を囲う接続部用鋼板27と、その接続部用鋼板27に溶接等により取り付けられたT字型鋼28とを備えている。
柱3と接続部用鋼板27との間には、モルタル等の硬化材14が充填されており、接続部用鋼板27は柱3に固定されている。
一方、第一の補強部材4と接続部用鋼板27との間、及び第一の補強部材4の内周面とT字型鋼28のフランジ28aとの間にはグリス等の潤滑剤が塗布されていて、第一の補強部材4は、そのスリット29の範囲内で長手方向への移動が可能である。
図13に示すように、第四の拘束手段32は、柱3と第一の補強部材4との間に形成された板状のグラウト部33と、このグラウト部33及び第一の補強部材4の周囲に形成された根巻きコンクリート24と、一端が第一の補強部材4の下端部に取り付けられ、本体部分は根巻きコンクリート24内に埋設するように設けられたジベル34とからなる。
図14に示すように、第三実施形態に係る耐震補強構造31は、第一の補強部材35として杭を用い、接合部23を柱3の盛土表面8b(図示しない)の直上に設け、連結部15を柱3の下端付近に設けたものである。
図15に示すように、第五の拘束手段36は、柱3の外周を囲う柱用鋼板30と、第一の補強部材35を支持するための支持部37と、支持部37と柱用鋼板30とを接続するための延長鋼板38とを備えている。
図16に示すように、支持部37のコンクリート部41は、第一の補強部材35の外周面に接しているので、第一の補強部材35の上端は、直交方向への移動並びに長手方向周りの回転が拘束されている。
一方、第一の補強部材35の外周面には、グリス等の潤滑剤が塗布されており、第一の補強部材35の上端は長手方向への移動が可能である。
3 道路側の柱 3a 道路側側面
3b 橋軸方向側面 3c 背面
3d 第一の補強部材の設けられている部位
3e 第一の補強部材の設けられていない部位
4 第一の補強部材 5 道路
6 第二の補強部材 8 盛土
8a 法面 8b 表面
9 軌道 10 電車
11 第一の拘束手段 12 接続用鋼板
13 締結具 13a ネジ
13b ナット 14 硬化材
15 連結部 16 第二の拘束手段
17 接続用鋼板 18 コンクリート部
19 鋼枠 20 コンクリート部
21 耐震補強構造 22 鉄筋
23 接合部 24 根巻きコンクリート
25 塑性ヒンジ 26 第三の拘束手段
27 接続部用鋼板 28 T字型鋼
28a フランジ 29 スリット
30 柱用鋼板 31 耐震補強構造
32 第四の拘束手段 33 グラウト部
34 ジベル 35 第一の補強部材
36 第五の拘束手段 37 支持部
38 延長鋼板 39 鋼枠
40 支持層 41 コンクリート部
E 地盤 F 水平荷重
SH せん断力 CFT 角形鋼管が負担するせん断力
RC 柱が負担するせん断力
Claims (5)
- 柱の耐震補強構造であって、
柱の外周面の一部に接するように、長手方向に沿って所定の範囲に設けられ、一端は、前記長手方向への移動及びその長手方向に対する直交方向への移動並びに当該長手方向周りの回転ができないように第一の拘束手段により前記柱に拘束され、他端は、前記長手方向への移動は可能で、かつ、前記直交方向への移動及び前記長手方向周りの回転はできないように第二の拘束手段により前記柱に拘束された第一の補強部材と、
前記第一の補強部材が接するように設けられた前記所定の範囲以外の前記柱の外周面に巻立てられた第二の補強部材とを備えていることを特徴とする柱の耐震補強構造。 - 柱の耐震補強構造であって、
柱の外周面の一部に接するように、長手方向に沿って所定の範囲に設けられ、一端は、前記長手方向への移動及びその長手方向に対する直交方向への移動並びに当該長手方向周りの回転ができないように地盤内に埋設され、他端は、前記長手方向への移動は可能で、かつ、前記直交方向への移動及び前記長手方向周りの回転はできないように第一の拘束手段により前記柱に拘束された第一の補強部材と、
前記第一の補強部材が接するように設けられた前記所定の範囲以外の前記柱の外周面に巻立てられた第二の補強部材とを備えていることを特徴とする柱の耐震補強構造。 - 前記柱の下端部は、根巻きコンクリートで囲まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の柱の耐震補強構造。
- 柱の耐震補強方法において、
柱の外周面の一部に接するように、長手方向に沿って所定の範囲に第一の補強部材を配置する配置工程と、
前記第一の補強部材の一端を、前記長手方向への移動及びその長手方向に対する直交方向への移動並びに当該長手方向周りの回転ができないように第一の拘束手段により前記柱に拘束する第一の拘束工程と、
前記第一の補強部材の他端を、前記長手方向への移動は可能で、かつ、前記直交方向への移動及び前記長手方向周りの回転はできないように第二の拘束手段により前記柱に拘束する第二の拘束工程と、
前記第一の補強部材が接するように設けられた前記所定の範囲以外の前記柱の外周面に第二の補強部材を巻立てる巻立て工程とを備えることを特徴とする柱の耐震補強方法。 - 柱の耐震補強方法において、
柱の外周面の一部に接するように、長手方向に沿って所定の範囲に第一の補強部材を配置する配置工程と、
前記第一の補強部材の一端を、前記長手方向への移動及びその長手方向に対する直交方向への移動並びに当該長手方向周りの回転ができないように地盤内に埋設する埋設工程と、
前記第一の補強部材の他端を、前記長手方向への移動は可能で、かつ、前記直交方向への移動及び前記長手方向周りの回転はできないように第一の拘束手段により前記柱に拘束する第一の拘束工程と、
前記第一の補強部材が接するように設けられた前記所定の範囲以外の前記柱の外周面に第二の補強部材を巻立てる巻立て工程とを備えることを特徴とする柱の耐震補強方法。
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