JP4562066B2 - リクライニング装置付きシートのダンパ構成 - Google Patents

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Description

本発明は、リクライニング装置のバネ弾力による過剰な回転力を減衰させるダンパを有するシートに係るものである。
従来、背凭シートと座席シートとの間にリクライニング装置を設けたものでは、背凭シートを常時前方回動するように付勢するリクライニング用バネを設けている。リクライニング用バネは、傾斜した背凭シートを起こすために必要不可欠である。
しかし、傾斜角度を大きく調節するとき等に、リクライニング装置のロックを外してリクライニング用バネを作用させると、リクライニング用バネにより回転力が背凭シートに過剰に付与され、高級感のない動きとなる。また、最近の背凭シートでは略水平状態まで倒すことがあり、この状態で、リクライニング装置のロックを解除すると、背凭シートの回動速度は傾斜調節における起き上がる速度に比して加速して起立する。
そのため、このリクライニング用バネによる過剰な回転力を減衰させ、高級感のある動きを与えるために、ダンパを設ける構成は種々提案されている。
実開平2−2047号公報 特開平8−38290号公報 特開平11−244081号公報
公知例のうち、実開平2−2047号公報に記載されたものは、リクライニング装置と反対側の背凭骨格フレームの背凭ブラケットに挿通孔を形成し、挿通孔は座席フレームの取付部に固定の座席ブラケットに一体的に組み込んだダンパの回転部材に臨ませ、背凭ブラケットとダンパとを取付軸により取付ける構成のため、リクライニング装置の存在しないシートではこのダンパ付きの座席ブラケットを使用できず、部品の共用化ができずにコストが高くなるという課題がある。
また、公知例のうち、特開平8−38290号公報に記載されたものは、背凭シートと座席シートとの回動中心となる取付軸に、リクライニング装置のリクライニング用バネを設けると共に、この取付軸にダンパを設けた構成のため、ダンパを有するリクライニング装置と、ダンパを有しないリクライニング装置とを用意しなくてはならず、この点、前記の公知例と同様に、部品の共用化ができずにコストが高くなるという課題がある。
また、取付軸の外側端部にダンパを設けた場合、表皮やパッドを取付ける作業工程において邪魔となって、作業性が劣るという別の課題も発生する。
また、公知例のうち特開平11−244081号公報に記載されたものも、背凭ブラケットの外面にダンパを設けているので、表皮やパッドを取付ける作業工程において邪魔となって、作業性が劣るという課題を有する。また、取付軸はダンパのケースを貫通させて、その端部に割りピンにより抜け止めする構成のため、作業が面倒であるだけでなく、過剰な力が作用したとき(例えば着座者が当たる)の耐久性に課題がある。また、ダンパを設けない場合は、別途用意した取付軸により背凭ブラケットと座席ブラケットを取付けなければならず、部品の共用化ができずにコストが高くなるという課題がある。
本発明は、背凭シートの背凭骨格フレーム1の左右いずれか一方側Lにリクライニング装置Aを設け、前記背凭骨格フレーム1の左右何れか他方側Rに他方側背凭ブラケット10Rを固定し、該他方側背凭ブラケット10Rにはダンパ40のケース45を固定状態に取付け、前記ダンパ40は、前記ケース45に回転部材52を回転自在に軸装し該回転部材52の外周にケース45内のオイル等の粘性体54中に位置するフィン53を設けて構成し、前記ダンパ40により緩衝させる回転を入力する回転部材52と、座席フレーム35側の他方側座席ブラケット11Rに固定の他方側取付軸12Rとの間に、前記ケース45の回転方向に所定の隙間58を有して遊嵌状態になるように構成したリクライニング装置付きシートのダンパ構成としたものである。
本発明は、背凭シートの背凭骨格フレーム1の左右いずれか一方側Lにリクライニング装置Aを設け、前記背凭骨格フレーム1の左右何れか他方側Rに他方側背凭ブラケット10Rを固定し、前記他方側背凭ブラケット10Rの内面側にはダンパ40のケース45を固定状態に取付け、前記ダンパ40は、前記ケース45に回転部材52を回転自在に軸装し該回転部材52の外周にケース45内のオイル等の粘性体54中に位置するフィン53を設けて構成し、前記ダンパ40に回転入力する回転部材52の異径係合孔51と、座席フレーム35側の他方側座席ブラケット11Rに固定の他方側取付軸12Rの、前記異径係合孔51に係合する異径軸部55との間に、前記ケース45の回転方向に所定の隙間58を有して遊嵌状態になるように構成したリクライニング装置付きシートのダンパ構成としたものである。
本発明は、前記ダンパ40は、前記回転部材52の軸心方向の内周に前記異径係合孔51を形成し、前記異径係合孔51の内周面と異径軸部55の外面との間に、前記ケース45の回転方向に所定の隙間58を有して遊嵌状態になるように構成したリクライニング装置付きシートのダンパ構成としたものである。
本発明は、前記他方側取付軸12Rの異径軸部55は、断面形状を終始略同一幅の板軸状に形成し、前記異径係合孔51は、側面視中間が細く両端が幅広となる構成とし、前記異径軸部55を前記異径係合孔51に遊嵌させて、該異径係合孔51の内周面と異径軸部55の外面との間に、ケース45の回転方向に所定の隙間58を有する構成としたリクライニング装置付きシートのダンパ構成としたものである。
本発明は、前記他方側背凭ブラケット10Rは座席フレーム35の他方側取付部36Rに固定の他方側座席ブラケット11Rの内側に位置するようにし、前記他方側取付軸12Rの基部には、前記他方側背凭ブラケット10Rの下側挿通孔32内に位置する円形形状の円形軸部60を形成し、該円形軸部60の先端に、前記ダンパ40の回転部材52の異径係合孔51に係合する異径軸部55を設けた構成としたリクライニング装置付きシートのダンパ構成としたものである。
請求項1の発明では、他方側背凭ブラケット10Rの内側にダンパ40を設けているので、仮にダンパ40を設けなくても、他方側取付軸12Rの端部が他方側背凭ブラケット10Rの内側に突出するに過ぎず、ダンパ40の有無に関わらず、他方側背凭ブラケット10Rおよび他方側取付軸12Rの部品は共用でき、また、他方側背凭ブラケット10Rの内側に配置しているので、表皮やパッドを取付ける作業工程において影響せず、作業性を低下させない。
請求項2の発明では、他方側取付軸12Rと他方側背凭ブラケット10Rにより荷重を支受するので、ダンパ40を小型にでき、ダンパ40を小型にできた結果、他方側背凭ブラケット10R自体も小型化できる。
請求項3の発明では、ダンパ40を他方側背凭ブラケット10Rにより包囲して保護でき、ダンパ40の破損を防止でき、他方側背凭ブラケット10Rをダンパ40のカバーとして兼用できる合理的な構成となる。
請求項4の発明では、他方側取付軸12Rをダンパ40のダンパ40の異径係合孔51に挿入させるだけで、割りピン等によって特に取付固定作業をしなくてよく、組立作業を頗る容易にできる。また、他方側取付軸12Rは先端に異径軸部55を形成すればよく、製造および取付も容易にできる。
請求項5の発明では、ダンパ40の有無に関わらず、他方側背凭ブラケット10Rおよび他方側取付軸12Rの部品は共用でき、また、他方側背凭ブラケット10Rの内側に配置しているので、表皮やパッドを取付ける作業工程において影響せず、作業性を低下させない。また、他方側取付軸12Rをダンパ40のダンパ40の異径係合孔51に挿入させるだけで、割りピン等によって特に取付固定作業をしなくてよく、組立作業を頗る容易にできる。また、他方側取付軸12Rは先端に異径軸部55を形成すればよく、製造および取付も容易にできる。
本発明の一実施例を図面により説明すると、1は車両用シートの背凭シートの背凭骨格フレームであり、背凭骨格フレーム1の形状は任意である。
実施例では、ヘッドレストのピラーを装着する支持機構2を有する上部フレーム3を設け、上部フレーム3の左右両側には側部フレーム4を設け、該側部フレーム4の下部は左右方向の下部フレーム5により連結し、正面視略四角枠形状に形成しているが、板部材により形成したり、形状や構造は問わない。
しかして、前記背凭骨格フレーム1の左右何れか一方側Lには、一方側背凭ブラケット10Lの上部を固定し、一方側背凭ブラケット10Lには一方側座席ブラケット11Lを一方側取付軸12Lにより取付ける。一方側背凭ブラケット10Lと一方側座席ブラケット11Lの間にはリクライニング装置Aを設け、一方側座席ブラケット11Lに対して一方側背凭ブラケット10Lが一方側取付軸12L中心に前後に回動して背凭シートの傾斜角度を調節する。
リクライニング装置Aの構成は任意であるが、一例を示すと、一方側座席ブラケット11Lの外周縁には一方側取付軸12L中心とする円弧状の傾斜調節用円弧ギヤ13を形成し、傾斜調節用円弧ギヤ13に継脱して一方側背凭ブラケット10Lの回動を停止させるロック部材14を一方側背凭ブラケット10Lに設ける。
ロック部材14を回動させる操作機構15を設ける。操作機構15の構成も任意であるが、16はロック部材14を回動させるカム体であり、カム体16の下部をロック部材14のカム面17に当接させる。カム体16の上部にはピン18を設け、ピン18はレバー19の一端に設けた長孔20に係合させる。
レバー19は軸21により一方側背凭ブラケット10Lに回動自在に取付け、レバー19の他端には前記カム体16がロック部材14をロック方向に移動させるように付勢するバネ22を係止する。なお、レバーレバー19には図示は省略するが、背凭シートの所定位置に設けたレバ−あるいはノブにより構成する操作部材に接続する。
傾斜調節用円弧ギヤ13よりも一方側背凭ブラケット10Lの傾斜方向前側の一方側座席ブラケット11Lには背凭シートを前倒れさせた位置で固定する前倒れ係合溝23を形成している。
前記リクライニング装置Aの一方側取付軸12Lには、背凭シートを常時前方回動するように付勢するリクライニングバネ24の一端を係止し、リクライニングバネ24の他端は一方側背凭ブラケット10Lに設けた係止部25に係止する。
しかして、前記背凭骨格フレーム1の左右何れか他方側Rには他方側背凭ブラケット10Rを固定する。他方側背凭ブラケット10Rは上部を背凭骨格フレーム1の側部外面に固定する。
他方側背凭ブラケット10Rの上下中間部には背凭骨格フレーム1の左右中央側に凹む凹部30を設け、凹部30内には上側挿通孔31を形成する。
他方側背凭ブラケット10Rの下部には下側挿通孔32を形成する。下側挿通孔32は前記一方側取付軸12Lと同心位置に形成する。他方側背凭ブラケット10Rは座席フレーム35の他方側取付部36Rに固定の他方側座席ブラケット11Rの内側に位置させて取付ける。
他方側背凭ブラケット10Rの内側にはダンパ40を設ける。
前記他方側背凭ブラケット10Rは、少なくとも、前記ダンパ40を取付ける部分の断面が側板41と前後板42、43により「コ」の字形状になるように形成する。前記ダンパ40のケース45は前板42と後板43との幅と相対的に略同一の幅となるように形成し、ケース45の長さ方向の一部または全部を前記前板42と後板43の間に位置させる。
ケース45の上部には取付部46を設け、取付部46を前記他方側背凭ブラケット10Rの上側挿通孔31に当接させてボルト等の止着具47により取付ける。
実施例では、他方側背凭ブラケット10Rの下部にケース45の下面形状に合わせてたフランジ部50を形成し、ケース45は他方側背凭ブラケット10Rの内面に前後上下方向に移動しないように当接状態で固定している。
前記ダンパ40のケース45には異径係合孔51を設ける。異径係合孔51は前記他方側背凭ブラケット10Rの下側挿通孔32に臨ませる。異径係合孔51はケース45に回転自在に軸装した回転部材52の内周に形成し、回転部材52の外周にはフィン53を設け、フィン53はケース45内のオイル等の粘性体54中に位置させる。
前記ダンパ40の異径係合孔51には、他方側座席ブラケット11Rの他方側取付軸12Rの異径軸部55に係合させる。他方側座席ブラケット11Rは座席フレーム35の他方側取付部36Rに固定する。
他方側取付軸12Rに異径係合孔51を係合させたダンパ40は、背凭骨格フレーム1が前後回動することにより、位置不動の他方側取付軸12Rに係合している異径係合孔51(回転部材52)に対して他方側背凭ブラケット10Rに固定のダンパ40のケース45が回転し、これによりケース45の粘性体54と回転部材52(異径係合孔51)のフィン53が相対的に回転し、このときの背凭骨格フレーム1の回動に伴う回転力を減衰させるように作用する。
36Lは座席フレーム35の一方側取付部であり、前記一方側座席ブラケット11Lをボルト等の止着具56により固定する。57は止着具56が螺合する螺合部材である。
この場合、他方側取付部36Rおよび他方側座席ブラケット11Rは他方側背凭ブラケット10Rの外側に位置させ、一方側取付部36Lは一方側座席ブラケット11Lの内側に位置するように構成すると、予め座席フレーム35に固定されている他方側座席ブラケット11Rの他方側取付軸12Rに他方側背凭ブラケット10Rの下側挿通孔32およびダンパ40の異径係合孔51を差し込み、この状態で、一方側座席ブラケット11Lを一方側取付部36Lの外面に当接させ、一方側座席ブラケット11Lと一方側取付部36Lを止着具56により固定すると、他方側座席ブラケット11Rの他方側取付軸12Rに対する他方側背凭ブラケット10Rの抜けが阻止され、背凭骨格フレーム1の左右両側は一度で固定される。
しかして、回転部材52の異径係合孔51は、異径係合孔51の内周面と他方側取付軸12Rの異径軸部55の外面との間に、ケース45の回転方向に所定の隙間58を有して遊嵌状態になるように構成する。
即ち、異径係合孔51は、ひょうたん形状のように、中間が細く、両端が幅広となるように形成し、一方、他方側取付軸12Rの異径軸部55は板軸状の終始同一幅に形成して、両者の間に回転方向に隙間58を有して遊嵌状態に構成する。
これにより、ダンパ40は、背凭骨格フレーム1の回動初期の、異径係合孔51の内周面が他方側取付軸12Rの異径軸部55の外面に当接するまでは非作動状態になって、回転力を減衰させず、背凭骨格フレーム1の回動を素早く立ち上げて操作者の操作フィーリングを向上させ、所定量背凭骨格フレーム1の回動して、異径係合孔51の内周面が他方側取付軸12Rの異径軸部55の外面に当接すると、ダンパは作動して、リクライニングバネ24により回転力を減衰させるように作動させる。
しかして、他方側背凭ブラケット10Rの下側挿通孔32内に位置する他方側取付軸12Rは円形軸部60に形成し、円形軸部60が他方側背凭ブラケット10Rの前後回動を円滑に支持できて好適である。
他方側取付軸12Rとダンパ40との取付は、他方側取付軸12Rの異径軸部55とダンパ40の異径係合孔51とが互いに固定状態に係合するように他方側背凭ブラケット10Rに取付けられればよく、他方側取付軸12Rとダンパ40と他方側背凭ブラケット10Rの取付構成は任意である。
(実施例の作用)
背凭骨格フレーム1の左右いずれか一方側Lにリクライニング装置Aを設け、前記背凭骨格フレーム1の左右何れか他方側Rに他方側背凭ブラケット10Rを固定し、他方側背凭ブラケット10Rは座席フレーム35の他方側取付部36Rに固定の他方側座席ブラケット11Rの内側に位置するようにし、前記他方側背凭ブラケット10Rの内面側には前記他方側座席ブラケット11Rに固定の他方側取付軸12Rの異径軸部55が係合する異径係合孔51を有するダンパ40のケース45を固定状態に取付けているから、背凭骨格フレーム1が前後回動すると、位置不動の他方側取付軸12Rの異径軸部55に係合しているダンパ40の異径係合孔51(回転部材52)に対して他方側背凭ブラケット10Rに固定のダンパ40のケース45が回転し、これによりケース45の粘性体54と回転部材52(異径係合孔51)のフィン53が相対的に回転する際に抵抗が発生し、ダンパ40は背凭骨格フレーム1の回動に伴う回転力を減衰させる。
即ち、ダンパ40の回転部材52を他方側取付軸12Rに係合させて、回転部材52に対してケース45を回動させることにより、背凭骨格フレーム1の回動に伴う回転力を減衰させる。
したがって、他方側取付軸12Rは他方側座席ブラケット11Rに固定すればよく、構造が簡素になる。
また、他方側取付軸12Rの異径軸部55とダンパ40の異径係合孔51は、異径係合孔51を回転部材52内に形成することにより、互いに固定状態に係合するように構成すればよく、互いに異径形状に形成することで、構成を簡素にする。
即ち、他方側取付軸12Rは背凭骨格フレーム1の回動中心であり、他方側取付軸12Rは背凭骨格フレーム1の間には回転構成が必要となるが、他方側取付軸12Rは他方側座席ブラケット11Rに、ダンパ40は他方側背凭ブラケット10Rの内側に、夫々固定すればよいので、組立・取付を頗る容易にする。
また、ダンパ40は他方側背凭ブラケット10Rの内側に設けているので、他方側背凭ブラケット10Rの外側に露出せず、その後の表皮部材の装着等の作業工程に影響しない。
また、ダンパ40は、他方側背凭ブラケット10Rの上下中間部の凹部30内の上側挿通孔31より止着具47で取付けているので、ダンパ40のみならずダンパ40を固定する止着具47も他方側背凭ブラケット10Rの外面より突出せず、表皮部材の装着等の作業工程に影響しない。
しかして、他方側背凭ブラケット10Rは、側板41と前板42と後板43により断面「コ」の字形状に形成しているから、ダンパ40のケース45の長さ方向の一部または全部は前記前板42と後板43の間に位置させることにより、ダンパ40が保護され、破損を防止する。
即ち、他方側背凭ブラケット10Rは、ダンパ40の保護カバーとして兼用できる。
また、背凭骨格フレーム1に掛かる荷重は他方側背凭ブラケット10Rが支持し、ダンパ40には荷重が掛からず、ダンパ40は背凭骨格フレーム1の回転力を減衰しうる大きさ(容量)に形成すればよいので、他方側背凭ブラケット10Rおよびダンパ40の何れも小型化できる。
即ち、ダンパ40のケース45は前板42と後板43との幅と相対的に略同一の幅となるように形成すればよく、ケース45は前板42と後板43により包囲される。
また、他方側背凭ブラケット10Rの下部にダンパ40のケース45の下面形状に合わせてたフランジ部50を形成しているから、ケース45は他方側背凭ブラケット10Rの内面に前後上下方向に移動しないように当接状態で、しかも、取付部46とフランジ部50により上下に挟持固定されて取付けられる。
したがって、一層、ダンパ40は邪魔にならず、また、取付強度も高くする。
この場合、他方側背凭ブラケット10Rは他方側取付部36Rおよび他方側座席ブラケット11Rの内側に位置させ、一方側座席ブラケット11Lは一方側取付部36Lの外側に位置させているから、前記他方側座席ブラケット11Rの内面側に他方側背凭ブラケット10Rの外面が当接するように、他方側取付軸12Rに他方側背凭ブラケット10Rの下側挿通孔32およびダンパ40の異径係合孔51を挿通係合させ、この状態で、一方側座席ブラケット11Lを一方側取付部36Lの外面に当接させ、一方側座席ブラケット11Lと一方側取付部36Lを止着具56により固定することにより、他方側取付軸12Rにダンパ40の異径係合孔51を嵌合させるだけで、外に割りピン等による抜け止めの作業をすることなく、この部分の取付が完了し、しかも、一方側座席ブラケット11Lを一方側取付部36Lに固定するだけで、他方側座席ブラケット11Rの他方側取付軸12Rに対する他方側背凭ブラケット10Rの抜けが阻止され、背凭骨格フレーム1の左右両側は一度で固定される。
したがって、背凭骨格フレーム1の座席フレーム35への組付けが頗る容易になる。
この場合、他方側背凭ブラケット10Rは、他方側背凭ブラケット10Rの下側挿通孔32を他方側取付軸12Rに挿通するだけなので、他方側背凭ブラケット10Rにダンパ40を設けない場合も、他方側取付軸12Rの先端は他方側背凭ブラケット10Rの内側に位置するだけで、外側に露出しない。
したがって、他方側取付軸12Rおよび他方側背凭ブラケット10Rは、ダンパ40の有無にかかわらず、共用化できる。
背凭フレームの正面図。 背凭フレームの組み付け状態正面図。 リクライニング装置の一例を示す側面図。 一方側座席ブラケットと一方側背凭ブラケットとダンパの組立て状態を示す斜視図。 同縦断正面図。 異径軸部と異径係合孔の関係を示すダンパの側面図。
符号の説明
1…背凭骨格フレーム1、2…支持機構、3…上部フレーム、4…側部フレーム、5…下部フレーム、10L…一方側背凭ブラケット、10R…他方側背凭ブラケット、11L…一方側座席ブラケット、11R…他方側座席ブラケット、12L…一方側取付軸、12R…他方側取付軸、14…ロック部材、13…傾斜調節用円弧ギヤ、15…操作機構、16…カム体、17…カム面、18…ピン、19…レバー、20…長孔、21…軸、22…バネ、23…係合溝、30…凹部、31…上側挿通孔、32…下側挿通孔、35…座席フレーム、36R…他方側取付部、36L…一方側取付部、40…ダンパ、41…側板、42…前板、43…後板、45…ケース、46…取付部、47…止着具、50…フランジ部、51…異径係合孔、52…回転部材、53…フィン、54…粘性体、55…異径軸部、56…止着具、57…螺合部材、58…隙間、60…円形軸部。

Claims (5)

  1. 背凭シートの背凭骨格フレーム1の左右いずれか一方側Lにリクライニング装置Aを設け、前記背凭骨格フレーム1の左右何れか他方側Rに他方側背凭ブラケット10Rを固定し、該他方側背凭ブラケット10Rにはダンパ40のケース45を固定状態に取付け、前記ダンパ40は、前記ケース45に回転部材52を回転自在に軸装し該回転部材52の外周にケース45内のオイル等の粘性体54中に位置するフィン53を設けて構成し、前記ダンパ40により緩衝させる回転を入力する回転部材52と、座席フレーム35側の他方側座席ブラケット11Rに固定の他方側取付軸12Rとの間に、前記ケース45の回転方向に所定の隙間58を有して遊嵌状態になるように構成したリクライニング装置付きシートのダンパ構成。
  2. 背凭シートの背凭骨格フレーム1の左右いずれか一方側Lにリクライニング装置Aを設け、前記背凭骨格フレーム1の左右何れか他方側Rに他方側背凭ブラケット10Rを固定し、前記他方側背凭ブラケット10Rの内面側にはダンパ40のケース45を固定状態に取付け、前記ダンパ40は、前記ケース45に回転部材52を回転自在に軸装し該回転部材52の外周にケース45内のオイル等の粘性体54中に位置するフィン53を設けて構成し、前記ダンパ40に回転入力する回転部材52の異径係合孔51と、座席フレーム35側の他方側座席ブラケット11Rに固定の他方側取付軸12Rの、前記異径係合孔51に係合する異径軸部55との間に、前記ケース45の回転方向に所定の隙間58を有して遊嵌状態になるように構成したリクライニング装置付きシートのダンパ構成。
  3. 請求項1または請求項2において、前記ダンパ40は、前記回転部材52の軸心方向の内周に前記異径係合孔51を形成し、前記異径係合孔51の内周面と異径軸部55の外面との間に、前記ケース45の回転方向に所定の隙間58を有して遊嵌状態になるように構成したリクライニング装置付きシートのダンパ構成。
  4. 請求項3において、前記他方側取付軸12Rの異径軸部55は、断面形状を終始略同一幅の板軸状に形成し、前記異径係合孔51は、側面視中間が細く両端が幅広となる構成とし、前記異径軸部55を前記異径係合孔51に遊嵌させて、該異径係合孔51の内周面と異径軸部55の外面との間に、ケース45の回転方向に所定の隙間58を有する構成としたリクライニング装置付きシートのダンパ構成。
  5. 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、前記他方側背凭ブラケット10Rは座席フレーム35の他方側取付部36Rに固定の他方側座席ブラケット11Rの内側に位置するようにし、前記他方側取付軸12Rの基部には、前記他方側背凭ブラケット10Rの下側挿通孔32内に位置する円形形状の円形軸部60を形成し、該円形軸部60の先端に、前記ダンパ40の回転部材52の異径係合孔51に係合する異径軸部55を設けた構成としたリクライニング装置付きシートのダンパ構成。
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